公開:2026年11月8日/出典:社会保障審議会 介護給付費分科会(第263回)資料3
これは審議の途中の「論点」です。決まった内容ではありません。決まったときはこの記事を更新します。
要点(3行)
- 令和8年8月28日の介護給付費分科会(第263回)に、資料3「高齢者虐待の防止/介護現場における安全性の確保、リスクマネジメント」が出されました。
- 虐待防止では、経過措置があるサービスや、虐待防止措置の義務等の対象外のサービスの扱いをどう考えるか、が論点です。
- 安全性の確保では、介護保険施設のほか、今の運営基準に安全管理措置の規定がない居宅サービス事業所等での事故発生予防・再発防止の方策が論点になっています。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 会議 | 社会保障審議会 介護給付費分科会 第263回(令和8年8月28日)。同じ日に、処遇改善等、生産性向上等、業務継続、ハラスメント対策の資料も出された |
| 資料 | 資料3「高齢者虐待の防止/介護現場における安全性の確保、リスクマネジメント」(厚生労働省 老健局) |
| 前回の改定(令和6年度) | 一部のサービスを除く全ての介護サービスで、高齢者虐待防止措置の義務化や身体的拘束等の原則禁止などの運営基準の見直しと、一定の場合の基本報酬の減算を設けた |
| 経過措置・対象外 | 居宅療養管理指導・特定福祉用具販売・福祉用具貸与は、経過措置が設けられている、又は対象外。身体的拘束等の適正化措置と身体拘束廃止未実施減算は、通所系・訪問系サービスは対象外 |
論点の一覧
| テーマ | 現状と課題(資料より) | 論点 |
|---|---|---|
| 高齢者虐待の防止 | 身体拘束廃止未実施減算の減算率は、施設系・居住系が100分の10、多機能系・短期入所系が100分の1でサービスによって違う。施設等の取組は進む一方、養介護施設従事者等による虐待の相談・通報と判断件数は増加傾向。適正な手続を経ていない身体的拘束等は例年2〜3割で横ばい。有料老人ホームの虐待防止措置等は指導指針(局長通知)に規定があるが、法令上の義務は規定されていない | 実効性のある高齢者虐待防止対策を進めるため、どのような方策が考えられるか。特に、経過措置があるサービスや、義務等の対象外のサービスの扱いをどう考えるか |
| 事故防止(事故報告) | 国・都道府県・市町村の役割を整理。「介護サービス情報公表システム」を活用して事故情報の報告のサブシステムを新たに作り、報告様式は標準様式を基本に必要な項目を追加してはどうか。原因分析・再発防止が目的で、個人が特定されうる情報の取得は行わないこととしてはどうか | 事故報告の対象範囲は、関係者で専門的に議論する場を設けて検討を進めてはどうか。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅でも事故防止を進めることが必要ではないか |
| 居宅サービス等の安全管理 | 介護保険施設は、運営基準で①指針の整備、②報告と分析による改善策の周知、③委員会と研修の定期的な実施、④担当者の設置が求められている | 現行運営基準に安全管理措置の規定がない居宅サービス事業所等で、実効性のある事故発生予防・再発防止を進めるには、どのような方策が考えられるか |
居宅・通所サービス事業所等の安全対策の状況(資料の調査)
| 取組 | 回答の割合 |
|---|---|
| 事故発生防止のための指針を「事業所単独で策定している」 | 54.5% |
| 安全管理担当者を「事業所単独で配置している」 | 52.0% |
| 安全対策委員会を「事業所内のみの単独で設置している」 | 40.8% |
| 安全管理に関する職員研修を「事業所内のみの単独で実施している」 | 56.6% |
居宅・通所系サービスから報告された事故情報を「指導や支援を行うために活用する」と答えたのは、都道府県55.3%、市区町村49.6%でした。
一次資料:第263回 資料3 高齢者虐待の防止/介護現場における安全性の確保、リスクマネジメント(PDF)/第263回 介護給付費分科会 資料のページ
事業所で確かめること
- 今の虐待防止措置(委員会・指針・研修・担当者)と身体的拘束等の適正化の定めは、貴事業所のサービスの運営基準によります。経過措置の扱いも含めて、指定を受けている自治体の案内をご確認ください。
- 居宅サービスの安全管理措置は、今は運営基準に規定がない、と資料に書かれています。事故が起きたときの市町村や家族等への連絡は、今の運営基準で定められています。
- 事故報告の様式とシステムは、別に案内が出ています。報告先・提出方法は、指定を受けている自治体の案内をご確認ください。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






