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初回加算(居宅介護支援)の要件|告示の定めと対照表【令和6年度改定対応】

居宅介護支援の「初回加算」について、算定基準告示と留意事項通知(老企第36号)に置かれている定めを、そのまま突き合わせられる対照表の形にまとめました。左の列が国の定め、右の列が貴事業所で記入していただく欄です。本ページでは判定を行いません。埋めたうえで、最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

初回加算は、居宅介護支援の加算の中でも要件の条文が短い部類に入ります。ところが自治体の公表資料には「加算の対象者でない利用者に加算を算定していた」という指摘が実際に載っています。条文が短いということは、条文だけでは判断がつかない場面が現場に多く残るということでもあります。そこで本ページでは、告示の文言・通知が挙げる場面・運営指導で確認される書類・自治体の公表事例を、それぞれ別の表に分けて並べました。

なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。本ページは条文と公表資料を編集・加工した情報提供であり、個別の届出や請求の代行を行うものではありません。

初回加算の告示の定め|6項目の対照表

まず、単位数と算定頻度です。数値は当社の加算データベースに登録している値をそのまま表示しています。

項目 登録している値 出典(資料名) 貴事業所の確認欄
単位数 300単位/月 算定基準告示 別表 居宅介護支援費 ロ 注 (      )
算定頻度 1月につき 算定基準告示 別表 居宅介護支援費 ロ 注 (      )
改定の反映 令和6年度改定(内容の変更は確認されていません) 老企第36号 令和6年度改定 新旧対照表(当該項目に改正なし) (      )
地域単価 本ページでは扱いません(級地により異なるため) — 級地:(   )/単価:(   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

続いて、要件そのものです。当社の加算データベースには、初回加算について6件の定めを登録しています。左の「告示・通知の定め」列は原文または原文の趣旨、「出典」列は当社が原文を確認した資料名です。右の2列を埋めてご確認ください。

# 告示・通知の定め 出典(資料名) 貴事業所の登録・記録(記入欄) 確認日・確認者(記入欄)
1 新規に居宅サービス計画を作成する利用者に対して、指定居宅介護支援を行った場合その他の別に厚生労働大臣が定める基準に適合する場合は、1月につき所定単位数を加算する(告示原文) 算定基準告示 別表 ロ 注 (      ) (  /  )(    )
2 通知が挙げる場面①:新規に居宅サービス計画を作成する場合 老企第36号 初回加算について (      ) (  /  )(    )
3 通知が挙げる場面②:要支援者が要介護認定を受けた場合に居宅サービス計画を作成する場合 老企第36号 初回加算について (      ) (  /  )(    )
4 通知が挙げる場面③:要介護状態区分が二区分以上変更された場合に居宅サービス計画を作成する場合 老企第36号 初回加算について (      ) (  /  )(    )
5 ただし、イの注6に規定する別に厚生労働大臣が定める基準に該当する場合は、当該加算は、算定しない(告示原文) 算定基準告示 別表 ロ 注ただし書 (      ) (  /  )(    )
6 初回加算を算定する場合は退院・退所加算は算定しない 算定基準告示 別表 ヘ 注 (      ) (  /  )(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この6行は、性質が3つに分かれています。1〜4は「どういう場面か」を示すもの、5と6は「他の定めとの関係で加算しない場合」を示すものです。つまり初回加算の確認は、場面に当たるかを見る作業と、他の定めが働いていないかを見る作業の二段構えになります。片方だけを見ていると、場面には当たっているのに5や6の定めを見落とす、という形の食い違いが起きます。

当社が原文を確認した資料

当社の加算データベースには、レコードごとに一次資料のラベルを登録しています。初回加算については次の3つです。

# 資料名(当社が登録しているラベル) この資料から取った内容
1 算定基準告示 別表 居宅介護支援費 ロ・ヘ 注 単位数、1月につき加算する旨、注ただし書、退院・退所加算との関係
2 老企第36号 新旧対照表(平成27年時点)初回加算について 通知が挙げる3つの場面
3 老企第36号 令和6年度改定 新旧対照表(当該項目に改正なし) 令和6年度改定において当該項目が新旧対照表に現れないこと

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

当社はこのレコードの確度を「medium(中)」として登録しています。単位数と告示上の2つの定めは原文で確認しましたが、後述する「新規」の期間的な範囲については一次資料の特定が済んでいないためです。確度の自己申告を伏せて「完全な一覧」と称するより、どこまで確認できていてどこから未確認なのかを開いたほうが、読んだ方の確認作業の役に立つと考えています。

通知が挙げる3つの場面|場面別の確認記録と記入欄

留意事項通知(老企第36号)は、初回加算の場面として3つを挙げています。この3つは「どれか1つに当たるか」を見る並びであって、3つ全部を満たすことを求める並びではありません。ここでは場面ごとに、何を見れば場面に当たるかどうかを検討できるのかを、確認できる資料の側から並べます。

場面 通知の文言 場面の別が分かる資料 貴事業所の記入欄(対象者名・年月) 資料の保管場所(記入欄)
① 新規に居宅サービス計画を作成する場合 契約書(契約日)、重要事項説明書、居宅サービス計画第1表(作成年月日)、アセスメント記録、支援経過記録 (      ) (      )
② 要支援者が要介護認定を受けた場合に居宅サービス計画を作成する場合 認定結果通知(要支援から要介護への変更が分かるもの)、介護保険被保険者証、居宅サービス計画第1表 (      ) (      )
③ 要介護状態区分が二区分以上変更された場合に居宅サービス計画を作成する場合 認定結果通知(変更前後の区分が分かるもの)、介護保険被保険者証、居宅サービス計画第1表、支援経過記録 (      ) (      )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

場面ごとに、記録の上で見える形になっているか

場面に当たるかどうかは、多くの場合、書類の日付と日付の関係として現れます。次の表は、場面ごとに「どの書類のどの欄を見るか」を分解したものです。判断はしませんので、右列にご事業所の実際の値を書き入れてご確認ください。

場面 見る書類 見る欄 貴事業所の値(記入欄)
① 利用契約書 契約年月日 (  年  月  日)
① 重要事項説明書 説明日・同意(署名)日 (  年  月  日)
① アセスメントシート 訪問日・面接日 (  年  月  日)
① 居宅サービス計画 第1表 居宅サービス計画作成(変更)日 (  年  月  日)
① 居宅サービス計画 第1表 利用者の同意日 (  年  月  日)
① サービス担当者会議の記録(第4表) 開催日・出席者 (  年  月  日)/(   )
① 介護給付費請求明細書 加算を計上した提供月 (  年  月)
② 介護保険被保険者証 要介護状態区分・認定年月日 (    )/(  年  月  日)
② 認定結果通知 変更前の区分(要支援  ) (    )
② 認定結果通知 変更後の区分(要介護  ) (    )
② 居宅サービス計画 第1表 作成(変更)日と認定日の前後関係 (  年  月  日)
② 支援経過記録(第5表) 認定結果を受けた対応の記載 (  年  月  日)
③ 認定結果通知 変更前の要介護状態区分 (要介護  )
③ 認定結果通知 変更後の要介護状態区分 (要介護  )
③ 認定結果通知 区分の差(二区分以上か) (  区分)
③ 居宅サービス計画 第1表 区分変更後に作成した計画の作成(変更)日 (  年  月  日)
③ 支援経過記録(第5表) 区分変更に伴う再アセスメントの記載 (  年  月  日)
③ サービス担当者会議の記録(第4表) 区分変更後の開催日 (  年  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表を埋めていくと、たいてい先に問題が見つかるのは日付の前後関係のほうです。姫路市が公表している実地指導結果には「居宅サービス計画作成(変更)日の日付が、全て1日付(介護認定の有効期間の開始日)になっていた」という指摘が挙げられており、同市は「居宅サービス計画作成(変更)日」には実際に作成または変更した日を記載することとされている旨を示しています。日付を認定の開始日で揃えてしまうと、場面②や場面③に当たるかどうかを日付から検討できなくなります。

「新規」の期間的な範囲|当社が確認できている範囲と未確認の範囲

初回加算をめぐって現場の質問がいちばん集まるのは、「新規」という語がどこまでを指すのか、という点です。ここは正直に書きます。

「新規」の期間的な範囲については、平成21年度介護報酬改定に関するQ&Aに、当該事業所において過去2月以上居宅介護支援を提供しておらず居宅介護支援費が算定されていない場合を指す旨の記載があるとされています。ただし当社の加算データベースでは、当該Q&Aの一次資料の特定が未了であるため、この内容を要件として登録していません。したがって本ページでも、これを要件表には入れていません。伝聞のまま要件表に混ぜると、対照表という道具の性質が壊れるからです。

下の表は、初回加算について「当社が一次資料で確認できている事項」と「確認できていない事項」を分けたものです。右列にはご事業所での確認先を記入していただく欄を設けました。

論点 当社の確認状況 根拠として当社が見た資料 貴事業所での確認先・回答(記入欄)
単位数(300単位/月) 原文で確認済み 算定基準告示 別表 ロ 注 (      )
1月につき加算する旨 原文で確認済み 算定基準告示 別表 ロ 注 (      )
イの注6に該当する場合の取扱い 原文で確認済み 算定基準告示 別表 ロ 注ただし書 (      )
退院・退所加算との関係 原文で確認済み 算定基準告示 別表 ヘ 注 (      )
通知が挙げる3つの場面 平成27年時点の新旧対照表で確認済み 老企第36号 新旧対照表(平成27年時点) (      )
令和6年度改定での変更の有無 当該項目が新旧対照表に現れないことを確認 老企第36号 令和6年度改定 新旧対照表 (      )
「新規」の期間的な範囲(過去2月以上の取扱い) 一次資料の特定が未了。要件に含めていません — 保険者名(    )/回答(    )/回答日(  /  )
同一事業所での再契約の取扱い 当社では確認できていません — 保険者名(    )/回答(    )/回答日(  /  )
他事業所からの引継ぎの取扱い 当社では確認できていません — 保険者名(    )/回答(    )/回答日(  /  )
更新認定に伴う区分の変動の扱い 当社では確認できていません — 保険者名(    )/回答(    )/回答日(  /  )
入院・入所を挟んだ場合の再開時の扱い 当社では確認できていません — 保険者名(    )/回答(    )/回答日(  /  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表の下から5行は、いずれも保険者への照会が確認先になります。照会したら、回答した部署名・担当者名・回答日を記入欄に残しておくと、次に同じ場面が来たときに同じ照会を繰り返さずに済みます。姫路市の実地指導結果には「施設入所により、契約が一度解除されたにもかかわらず、退所後に再度契約行為を行わないまま居宅介護支援の提供を行っていた」という指摘が挙げられており、同市は契約解除事由に該当した場合は改めて契約を要することとされている旨を示しています。契約の切れ目がどこにあるかは、上の照会と地続きの話になります。

運営指導で確認される書類|別添1の確認項目と初回加算の確認欄

厚生労働省の運営指導マニュアル別添1は、サービス種別ごとに「確認項目」と「確認文書」を示しています。居宅介護支援の節のうち、初回加算の場面と直接つながるのは、契約・同意にかかる項目、具体的取扱方針の項目、受給資格等の確認の項目です。次の表は別添1の文言をそのまま並べ、右に記入欄を足したものです。

確認項目(該当条項) 確認内容(別添1の文言) 確認文書(別添1) 貴事業所の状況(記入欄)
内容及び手続の説明及び同意(第4条) 利用申込者又はその家族への説明と同意の手続きを取っているか 重要事項説明書(利用申込者又は家族の同意があったことがわかるもの) (      )
内容及び手続の説明及び同意(第4条) 重要事項説明書の内容に不備等はないか 内容及び手続きの説明の理解にかかる利用申込者の署名文書、利用契約書 (      )
指定居宅介護支援の具体的取扱方針(第13条) 利用者の希望やアセスメントに基づき、介護保険サービス以外のサービス、支援を含めた総合的な居宅サービス計画を立てているか アセスメントシート、居宅サービス計画 (      )
指定居宅介護支援の具体的取扱方針(第13条) 集合住宅等において、利用者の意思に反し、同一敷地内の指定居宅サービス事業者のみを居宅サービス計画に位置付けていないか 居宅サービス計画、支援経過記録等 (      )
指定居宅介護支援の具体的取扱方針(第13条) サービス担当者会議を開催し、利用者の状況等に関する情報を担当者と共有し、担当者からの専門的な見地からの意見を求めているか サービス担当者会議の記録 (      )
指定居宅介護支援の具体的取扱方針(第13条) 定期的にモニタリングを行っているか モニタリングの記録 (      )
指定居宅介護支援の具体的取扱方針(第13条) 利用者及び担当者への説明・同意・交付をおこなっているか 居宅サービス計画、支援経過記録等 (      )
指定居宅介護支援の具体的取扱方針(第13条) 担当者から個別サービス計画の提供を受けているか(整合性の確認) 個別サービス計画 (      )
受給資格等の確認(第7条) 被保険者資格、要介護認定の有無、要介護認定の有効期限を確認しているか 介護保険番号、有効期限等を確認している記録等 (      )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

初回加算の場面は、契約と計画作成が同じ時期に集中します。つまり別添1のうち、契約・アセスメント・担当者会議・同意・交付の一連が、同じ月の書類として一度に見られるということです。加算の欄だけを点検しても、この一連が揃っていなければ書類としては完結しません。

同じ日にあわせて確認される体制の項目

別添1の居宅介護支援の節には、体制に関する事項も並んでいます。初回加算そのものの要件ではありませんが、運営指導の当日は同じ場で確認される項目です。準備の抜けを防ぐため、こちらも記入欄つきで並べておきます。

確認項目(該当条項) 確認内容(別添1の文言) 確認文書(別添1) 準備状況(記入欄)
従業者の員数(第2条) 利用者に対し、従業者の員数は適切であるか 勤務実績表/タイムカード、勤務体制一覧表 (      )
従業者の員数(第2条) 必要な資格は有しているか 従業者の資格証 (      )
従業者の員数(第2条) 専門員証の有効期限は切れていないか 従業者の資格証 期限(  年  月  日)
管理者(第3条) 管理者は常勤専従か、他の職務を兼務している場合、兼務体制は適切か 管理者の雇用形態が分かる文書、管理者の勤務実績表/タイムカード (      )
運営規程(第18条) 事業の目的及び運営の方針を定めているか 運営規程 (      )
運営規程(第18条) 職員の職種、員数及び職務内容を定めているか 運営規程 (      )
運営規程(第18条) 営業日及び営業時間を定めているか 運営規程 (      )
運営規程(第18条) 指定居宅介護支援の提供方法、内容及び利用料、その他の費用の額を定めているか 運営規程 (      )
運営規程(第18条) 通常の事業の実施地域を定めているか 運営規程 (      )
運営規程(第18条) 虐待の防止のための措置に関する事項を定めているか 運営規程 (      )
運営規程(第18条) その他運営に関する重要事項を定めているか 運営規程 (      )
勤務体制の確保(第19条) サービス提供は事業所の介護支援専門員・従業者によって行われているか 雇用の形態(常勤・非常勤)がわかる文書 (      )
勤務体制の確保(第19条) 資質向上のために研修の機会を確保しているか 研修計画、実施記録 (      )
勤務体制の確保(第19条) 性的言動、優越的な関係を背景とした言動による就業環境が害されることの防止に向けた方針の明確化等の措置を講じているか 方針、相談記録 (      )
業務継続計画の策定等(第19条の2) 感染症、非常災害発生時のサービスの継続実施及び早期の業務再開の計画の策定及び必要な措置を講じているか 業務継続計画 (      )
業務継続計画の策定等(第19条の2) 従業者に対する計画の周知、研修及び訓練を実施しているか 研修及び訓練計画、実施記録 (      )
業務継続計画の策定等(第19条の2) 計画の見直しを行っているか 業務継続計画 (      )
感染症の予防及びまん延防止のための措置(第21条の2) 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための対策を講じているか 指針、研修の記録及び訓練の記録 (      )
感染症の予防及びまん延防止のための措置(第21条の2) 対策を検討する委員会を6か月に1回開催しているか 委員会名簿、委員会の記録 直近開催(  年  月)
秘密保持等(第23条) 個人情報の利用に当たり、利用者及び家族から同意を得ているか 個人情報同意書 (      )
秘密保持等(第23条) 退職者を含む、従業者が利用者の秘密を保持することを誓約しているか 従業者の秘密保持誓約書 (      )
広告(第24条) 広告は虚偽又は誇大となっていないか パンフレット/チラシ (      )
苦情処理(第26条) 苦情受付の窓口があるか 苦情の受付簿 (      )
苦情処理(第26条) 苦情の受付、内容等を記録、保管しているか 苦情者への対応記録 (      )
苦情処理(第26条) 苦情の内容を踏まえたサービスの質向上の取組を行っているか 苦情対応マニュアル (      )
事故発生時の対応(第27条) 事故が発生した場合の対応方法は定まっているか 事故対応マニュアル (      )
事故発生時の対応(第27条) 市町村、家族等に報告しているか 市町村、家族等への報告記録 (      )
事故発生時の対応(第27条) 事故状況、対応経過が記録されているか 市町村、家族等への報告記録 (      )
事故発生時の対応(第27条) 損害賠償すべき事故が発生した場合に、速やかに賠償を行うための対策を講じているか 事故対応マニュアル (      )
事故発生時の対応(第27条) 再発防止のための取組を行っているか 再発防止策の検討の記録 (      )
虐待の防止(第27条の2) 虐待の発生・再発防止のための対策を検討する委員会を定期的に開催し、介護支援専門員に周知しているか 委員会の開催記録 直近開催(  年  月)
虐待の防止(第27条の2) 虐待の発生・再発防止の指針を整備しているか 虐待の発生・再発防止の指針 (      )
虐待の防止(第27条の2) 介護支援専門員に対して虐待の発生・再発防止の研修を実施しているか 研修計画、実施記録 (      )
虐待の防止(第27条の2) 上記の措置を適切に実施するための担当者を設置しているか 担当者を設置したことが分かる文書 担当者名(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

初回加算を検討した月に、手元に集める書類

当社の加算データベースには、初回加算のレコードに「関係する書類」として5点を登録しています。ここに、上の別添1の確認文書と自治体の公表資料に出てくる書類を足し、保管場所と最終更新日の欄をつけた一覧にしました。

書類 この書類で見えること 出所 保管場所(記入欄) 最終更新日(記入欄)
居宅サービス計画(第1表〜第7表) 作成(変更)日、同意日、交付、位置付けたサービスと頻度 当社DB登録/別添1 (    ) (  /  )
契約書・重要事項説明書 契約日、説明日、署名、複数事業所紹介の説明欄 当社DB登録/別添1 (    ) (  /  )
認定結果通知(要支援から要介護への変更、区分変更が分かるもの) 場面②・③の別、認定年月日、変更前後の区分 当社DB登録 (    ) (  /  )
アセスメント記録 居宅を訪問し面接した日、把握した生活状況 当社DB登録/別添1 (    ) (  /  )
支援経過記録(第5表) 一連の業務の日付と経過、判断の根拠 当社DB登録/別添1 (    ) (  /  )
介護保険被保険者証 被保険者資格、要介護状態区分、有効期限 別添1(受給資格等の確認) (    ) (  /  )
サービス担当者会議の記録(第4表) 開催日、出席者、専門的見地からの意見 別添1 (    ) (  /  )
モニタリングの記録 訪問日、面接した場所、把握した状況 別添1 (    ) (  /  )
個別サービス計画(各事業所から受領) 居宅サービス計画との整合性 別添1 (    ) (  /  )
利用者台帳(契約日・認定情報) 契約日と認定情報の一覧 福井市「令和7年度集団指導資料」に挙げられた確認書類 (    ) (  /  )
介護給付費請求明細書 加算を計上した提供月と対象者 福井市「令和7年度集団指導資料」に挙げられた確認書類 (    ) (  /  )
個人情報同意書(利用者・家族) 個人情報の利用についての同意 別添1(秘密保持等) (    ) (  /  )
運営規程 使用する課題分析の種類を含む提供方法・内容の記載 別添1/青森県三戸町ウェブサイト掲載資料 (    ) (  /  )
介護支援専門員証 資格と有効期限 別添1(従業者の員数) (    ) (  /  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

書類の保存年数と提出期限は、保険者の条例や要綱によって取扱いが異なります。本ページでは年数を断定せず、記入欄にしています。ご事業所の指定権者が示している年数を記入してお使いください。

自治体が公表している指摘事例|初回加算と、その周辺の記録

ここからは、自治体が実際に公表している運営指導の指摘事例です。当社は出典が明示されているものだけをデータベース化しており、下の表の「出典」列はすべて公表資料の名称です。

初回加算そのものについての公表事例

初回加算を名指しした指摘として当社が確認できているのは、福井市の資料に載っているものです。

指摘の内容 資料に示されている内容 資料が挙げる確認書類 出典(自治体・資料名) 貴事業所の確認欄
初回加算を、対象者でない利用者に算定していた 「加算の対象者でない利用者に加算を算定していた」と示されています。同市は加算の対象となる場合として「新規に居宅サービス計画を作成する場合」「要支援者が要介護認定を受けた場合に居宅サービス計画を作成する場合」「要介護区分が2区分以上変更された場合に居宅サービス計画を作成する場合」を挙げ、該当するか確認するよう示しています 利用者台帳(契約日・認定情報)、居宅サービス計画書、居宅介護支援経過、介護給付費請求明細書 福井市「令和7年度集団指導資料(運営指導における指摘事項等)」 (      )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この1件は、初回加算の点検が「対象となる場面に当たるかを、対象者ごとに書類で見る」作業であることを示しています。福井市が挙げている確認書類の並びが示唆的で、利用者台帳(契約日・認定情報)と介護給付費請求明細書が両端に置かれています。つまり請求の側から遡って、契約日と認定情報に突き当たるまで確認する経路です。

初回加算の場面で同時に見られる、記録についての公表事例

初回加算の場面は契約と計画作成の時期に重なるため、その周辺の記録に関する指摘も同じ書類の束の中で確認されます。以下は居宅介護支援に関するもののうち、契約・アセスメント・計画作成・同意・交付・記録の日付に関わるものです。

# 指摘の内容 資料が挙げる確認書類 出典(自治体・資料名) 貴事業所の確認欄
1 居宅サービス計画作成(変更)日が、すべて認定有効期間の開始日(1日付)になっていた。「居宅サービス計画作成(変更)日」には、実際に作成または変更した日を記載することとされている旨が示されています 居宅サービス計画書第1表、居宅介護支援経過、同意書 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」 (      )
2 居宅サービス計画原案の同意日が、サービス提供後になっていた。計画の開始までに利用者又はその家族に説明を行い、同意を得ることとされている旨が示されています 居宅サービス計画書第1表の同意欄、同意書、サービス提供記録、居宅介護支援経過 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」 (      )
3 前回の第1表を流用し、第2表・第3表のみ新たに作成していた。計画を作成する際は、原則として基準第13条第3号から第12号までに規定された一連の業務を行うこととされている旨が示されています 居宅サービス計画書第1表〜第3表、アセスメント表、サービス担当者会議の記録、居宅介護支援経過 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」 (      )
4 施設入所で契約が一度解除されたにもかかわらず、退所後に再度契約行為を行わないまま居宅介護支援の提供を行っていた 契約書、重要事項説明書、同意書、居宅介護支援経過 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」 (      )
5 第1表の「利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果」に課題分析の結果が書かれていない 居宅サービス計画書第1表、アセスメント表 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」 (      )
6 サービス利用開始後に利用票の同意・交付を行っていた。支援経過記録上の利用票の同意の日付と実際に同意をもらった日が相違するケースがある、とも示されています 利用票・別表(第6表・第7表)、居宅サービス計画(第2表)、支援経過記録(第5表)、サービス担当者会議の記録(第4表) 北九州市「令和7年度 ケアプラン点検実施結果」 (      )
7 モニタリングについて、支援経過記録には実施の記載があるが記録がない/モニタリング表と支援経過記録の実施日が一致しない/月末にサービス提供を開始し翌月初めに実施している、といった事例が示されています モニタリング票、支援経過記録(第5表)、居宅サービス計画(第2表)、アセスメント表 北九州市「令和7年度 ケアプラン点検実施結果」 (      )
8 利用者の居宅以外でモニタリングを行っている/モニタリングの結果を記録していない/「達成」「未達成」のチェック(レ点)記載のみで内容が不明確。アセスメントに当たり利用者の居宅を訪問していない、結果を記録・保存していない事例も示されています モニタリング記録、支援経過記録、アセスメントシート、訪問記録 岡山市「令和7年度集団指導資料 本編1(居宅介護支援・介護予防支援)」 (      )
9 サービス計画に記載された作成日・同意日等に整合性がなく、事実と異なる。「事実と異なる記録や書類を絶対に作成しないこと。内容に修正が必要な場合は、元の内容と修正後の内容、修正日がわかるよう記録を残すこと」と注記されています 個別サービス計画、アセスメント記録、同意書(署名日)、交付記録、修正履歴 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月 介護保険事業者説明会) (      )
10 短期目標の期間が終了する前に実施状況の把握を行わず、身体状況に大きな変化がないことのみをもって一律に短期目標の期間を延長していた。区分変更後、認定結果が出てから居宅サービス計画を作成していた事例も挙げられています 居宅サービス計画(第1表・第2表)、モニタリング記録、居宅介護支援経過(第5表)、サービス担当者会議の記録、暫定計画の同意記録 金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」(居宅介護支援) (      )
11 実際に使用している課題分析の種類と運営規程に記載している課題分析の種類とが一致していない 運営規程、実際に使用しているアセスメント様式、変更届 青森県三戸町ウェブサイト掲載 集団指導資料「運営指導における指摘事項(居宅介護支援)」(自治体名・年度はドメイン及びファイル名からの推定。PDF本文に明記なし) (      )
12 初回のアセスメントは実施しているが、それ以降の個別サービス計画作成時に実施していない。要介護認定の更新(変更)や計画内容の変更がなされているにもかかわらずアセスメントの記録が更新されていない事例が見受けられる、と示されています アセスメントシート(作成日入り)、個別サービス計画書、居宅サービス計画書、要介護認定情報 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等【居宅サービス指導係 所管サービス】」(令和6年6月 集団指導) (      )
13 事業所として行ったアセスメント(課題分析)の記録が作成されていない、又は不十分である。チェック欄のみで備考が空白の例と、麻痺の部位など具体的状況を書いた例が対比されています アセスメントシート、再アセスメントの記録、介護記録 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1 (      )
14 アセスメントに当たって利用者の居宅を訪問し面接を行うこと、担当者会議の開催、原案の説明と文書による同意、計画の交付、月1回の訪問面接とモニタリング記録が行われていないにもかかわらず虚偽の資料を作成していた行政処分の事例が挙げられています アセスメントシート(訪問日・面接記録)、サービス担当者会議録、計画書の同意欄・交付記録、モニタリング記録 「実地指導による介護報酬の算定誤りの具体事例」(WAM NET 京都府ページ掲載。PDF本文に自治体名・資料名の明記はなく、掲載先ページからの推定) (      )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

14件を並べてみると、初回加算そのものを名指しした指摘は1件で、残りはすべて日付と記録の中身に関するものだということが見えます。初回加算の場面は、契約日・認定日・アセスメント日・計画作成日・同意日・交付日という6つの日付が短い期間に密集する場面です。日付が密集する場面ほど、後から並べ替えたときの前後関係が問われます。

告示のただし書に関係する記録の欄

初回加算の告示には「イの注6に規定する別に厚生労働大臣が定める基準に該当する場合は、当該加算は、算定しない」というただし書が置かれています。イの注6が指す基準の中身そのものは本ページの範囲外ですが、ただし書がある以上、加算を検討する月には、その月に一連の業務の記録が残っているかを見ておく欄が必要になります。下の表は、その記録の有無だけを書き留める欄です。判断は行いません。

その月に残っている記録 記録の所在(記入欄) 日付(記入欄) 保険者への確認(記入欄)
提供開始に際しての説明文書の交付と署名 (    ) (  /  ) (    )
居宅を訪問して行った面接(アセスメント)の記録 (    ) (  /  ) (    )
サービス担当者会議等の記録 (    ) (  /  ) (    )
計画原案の説明と文書による同意 (    ) (  /  ) (    )
利用者及び担当者への計画の交付 (    ) (  /  ) (    )
その月のモニタリングの結果の記録 (    ) (  /  ) (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

支援経過記録の書き方|そのまま貼れる完成文12例

初回加算の場面で、あとから日付の前後関係を説明する材料になるのは支援経過記録(第5表)です。松山市の資料には、サービス提供の記録が「特変なし」等のみで利用者の心身の状況が記録されていない、という指摘が挙げられています。運営指導は「記録があるか」ではなく「読んでその人の状態と手順が分かるか」を見ています。

下の表の左列は、書いても後から何も分からない書き方の例です。左列は「こう書かない」という引用であり、当社の推奨ではありません。右列はそのままコピーして日付・氏名・数値を差し替えて使える完成文です。

場面 書いても後から分からない例(引用) そのまま使える完成文(差し替えてお使いください)
初回相談の受付 「初回相談。受付」 7月3日10時15分、地域包括支援センターA担当者より電話。本人(78歳・女性)が6月28日に自宅浴室で転倒し、右大腿部の打撲で7月1日に退院。同居の長女が日中就労のため、日中の入浴と買い物の支援について相談したいとの依頼。7月5日14時に自宅訪問する約束をし、当日は長女も同席予定であることを確認した。
契約と重要事項の説明 「契約。重説を説明し同意を得た」 7月5日14時00分〜14時40分、自宅居間にて本人・長女に対し、重要事項説明書に沿って利用料、通常の事業の実施地域、苦情窓口、個人情報の取扱いを説明。あわせて、複数の居宅サービス事業者を紹介するよう求めることができること、位置付けた事業者の選定理由の説明を求めることができることを説明文書を交付して説明した。本人より署名を得て、写しを交付。契約書は同日付で2部作成し1部を本人に交付した。
受給資格の確認 「保険証確認」 7月5日14時40分、介護保険被保険者証の原本を確認。被保険者番号下4桁は本人台帳と一致。要介護状態区分は要介護2、認定年月日は6月20日、認定有効期間は7月1日から翌年6月30日まで。負担割合証は1割。写しを台帳に綴じ、有効期限を管理表に転記した。
アセスメント(居宅訪問・面接) 「アセスメント実施。特変なし」 7月5日14時45分〜15時50分、自宅にて本人・長女に面接し課題分析を実施。歩行は屋内でつたい歩き、10メートル程度で右膝の痛みを訴え休息。浴室は洗い場と浴槽の段差が35センチあり、またぎ動作で長女の介助を要する。買い物は徒歩8分のスーパーまで長女が週2回代行。本人の希望は「自分で湯船に入りたい」。長女の希望は「就労を続けながら見守りたい」。使用した課題分析様式は運営規程に記載のものと同一であることを確認した。
認定区分の変更(場面②) 「要介護になったので計画作成」 8月12日、市より認定結果通知が届き、本人の区分が要支援2から要介護1へ変更となったことを確認(認定年月日8月8日、有効期間8月1日から翌年7月31日)。通知の写しを台帳に綴じた。8月14日10時に自宅を訪問し、区分の変更内容と、居宅サービス計画をあらためて作成する手順を本人・長男に説明。同日より課題分析をやり直すこととした。
認定区分の変更(場面③) 「区分変更。2区分上がった」 9月20日、市より認定結果通知が届き、本人の要介護状態区分が要介護1から要介護3へ変更となったことを確認(変更前要介護1、変更後要介護3、認定年月日9月17日)。区分変更申請は8月25日に本人同意のうえ提出したもの。9月22日13時に自宅を訪問し、変更後の区分をもとに課題分析をやり直す旨を本人・長女に説明し、同日中にアセスメントを実施した。
区分変更申請中の訪問 「認定待ち。動きなし」 8月28日11時00分〜11時35分、区分変更申請中のため自宅を訪問し本人・長女に面接。前回訪問時と比べ、居間からトイレまでの移動に要する時間が約40秒から約75秒に延びており、途中で壁に手をついて2回休息していた。暫定の居宅サービス計画原案を8月29日までに作成し、同意を得たうえでサービスを継続する方針を説明した。
サービス担当者会議 「担当者会議開催。異議なし」 7月10日13時30分〜14時20分、当事業所会議室にて開催。出席者は本人、長女、訪問介護事業所B(サービス提供責任者C)、福祉用具貸与事業所D(専門相談員E)、当職の計5名。訪問看護事業所Fは業務都合により欠席のため、7月9日に照会文書で意見を求め、書面で回答を得た。浴室の段差35センチについて、Eより「浴槽用手すりと浴室内すのこで、またぎの高さを約15センチ下げられる」との意見。Cより「入浴介助は週2回、火・金の10時台であれば対応可能」との意見。
計画原案の説明と同意 「計画に同意をもらった」 7月11日15時00分〜15時30分、自宅にて本人・長女に居宅サービス計画原案(第1表〜第3表)を読み上げて説明。長期目標「自分で湯船につかって入浴できる」、短期目標「浴槽をまたぐ動作を手すりを使って行える」について、本人より「手すりがあるならやってみたい」との発言。第1表の同意欄に本人の署名を得た(同日付)。サービス提供の開始は7月15日からとし、同意日が提供開始日より前であることを確認した。
計画の交付 「交付済み」 7月11日15時35分、本人に居宅サービス計画(第1表〜第3表)の写しを手渡しで交付。同日16時30分、訪問介護事業所B、福祉用具貸与事業所D、訪問看護事業所Fの3事業所へ計画の写しを送付し、うちBとDは同日中に受領の連絡を受けた。Fは7月12日9時に受領の連絡を受け、交付記録に受領日を記載した。
個別サービス計画の受領と整合性の確認 「個別計画を受け取った」 7月18日、訪問介護事業所Bより訪問介護計画書(作成日7月16日)を受領。居宅サービス計画第2表の短期目標「浴槽をまたぐ動作を手すりを使って行える」に対し、訪問介護計画の目標が「安全に入浴できる」となっていたため、7月19日にサービス提供責任者Cへ電話し、短期目標に沿った表現へ修正を依頼。7月22日に修正版(作成日7月22日)を受領し、整合を確認した。
初月のモニタリング 「モニタリング実施。継続」 7月29日10時00分〜10時35分、自宅を訪問し本人に面接。7月15日以降、訪問介護による入浴介助を計4回実施。浴槽用手すりの設置後、またぎ動作は長女の見守りのみで可能となった回が4回中2回。本人より「手すりを持てば怖くない日が増えた」との発言。長女より「就労日の朝の負担が減った」との発言。短期目標の達成度は一部達成と評価し、8月も同じ回数で継続する方針を本人と確認した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

右列の完成文には、共通して時刻・場所・同席者・数値・本人の発言が入っています。この5つが入っていると、記録を読んだ人が場面を再現できます。逆に左列の書き方は、書いた本人以外には何も再現できません。宇都宮市の資料でも、チェック欄のみで備考が空白の例と、麻痺の部位など具体的状況を書いた例が対比されています。

よくある論点|断定できるところと、確認先になるところ

初回加算について現場から挙がる論点を、当社が原文で確認できている範囲と、確認先が保険者になる範囲に分けて並べます。右の2列を埋めてご確認ください。

論点 本ページで示せる範囲 確認先 貴事業所の記入欄
通知が挙げる3つの場面は、すべてを満たす必要があるのか 通知は3つの場面を並列に挙げています。すべてを満たすことを求める書き方にはなっていません 個別の当てはめは保険者 (      )
要介護状態区分が「二区分以上」変更された場合の数え方 告示・通知は「二区分以上変更された場合」と述べています。変更前後の区分を認定結果通知で確認する形になります 更新認定に伴う変動の扱いを含め保険者 変更前(  )変更後(  )
「新規」に期間の定めはあるのか 過去2月以上の取扱いに触れたQ&Aがあるとされていますが、当社は一次資料を特定できていないため要件に含めていません 保険者 回答(    )回答日(  /  )
同一の事業所で契約が切れ、再契約した場合 当社では確認できていません。姫路市の公表事例には、契約解除事由に該当した場合は改めて契約を要することとされている旨が示されています 保険者 回答(    )回答日(  /  )
他の事業所から引き継いだ場合 当社では確認できていません 保険者 回答(    )回答日(  /  )
退院・退所加算との関係 告示(別表 ヘ 注)に、初回加算を算定する場合は退院・退所加算は算定しない旨の定めがあります 両方の場面が重なる月の扱いは保険者 該当月(  年  月)/(    )
イの注6に規定する基準に該当する場合 告示のただし書に、当該加算は算定しない旨の定めがあります 基準への当てはめは保険者 (      )
令和6年度改定で内容は変わったのか 当社は、令和6年度改定の新旧対照表に当該項目が現れないことを確認しています(内容の変更は確認されていません) 最新の通知の適用は保険者 (      )
加算の届出はどうするのか 本ページでは届出の要否を判断しません。介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です 保険者(届出様式・提出先) (      )
加算を検討した根拠はどこに残すか 公表資料が挙げる確認書類は、利用者台帳(契約日・認定情報)、居宅サービス計画書、居宅介護支援経過、介護給付費請求明細書です(福井市) 様式は保険者 (      )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

月次の自己点検シート|加算を検討した月に埋める欄

最後に、対象者1名につき1枚として使える点検シートを置きます。左が確認する事項、中央が根拠となる資料、右が記入欄です。ここでも判定は行いません。埋めたうえで、保険者にご確認ください。

# 確認する事項 根拠となる資料 記入欄
1 対象者の氏名・被保険者番号 利用者台帳、介護保険被保険者証 (      )
2 加算を検討している提供月 介護給付費請求明細書 (  年  月)
3 通知が挙げる場面のどれを検討しているか(①②③) 老企第36号 初回加算について (  )
4 契約年月日 利用契約書 (  年  月  日)
5 重要事項説明書の説明日・署名日 重要事項説明書 (  年  月  日)
6 複数事業所紹介の説明を記載した文書の交付日 説明文書、署名 (  年  月  日)
7 被保険者資格・要介護認定の有無・有効期限の確認日 介護保険被保険者証、確認記録 (  年  月  日)
8 認定年月日 認定結果通知 (  年  月  日)
9 変更前の区分 認定結果通知 (    )
10 変更後の区分 認定結果通知 (    )
11 区分の差(場面③を検討する場合) 認定結果通知 (  区分)
12 居宅を訪問して面接した日(アセスメント) アセスメントシート、訪問記録 (  年  月  日)
13 使用した課題分析の様式名 アセスメントシート、運営規程 (      )
14 運営規程に記載した課題分析の種類との一致 運営規程 (      )
15 サービス担当者会議の開催日 第4表 (  年  月  日)
16 会議の出席者(欠席者への照会の有無) 第4表、照会文書 (      )
17 居宅サービス計画作成(変更)日 第1表 (  年  月  日)
18 計画原案の説明日 第1表、支援経過記録 (  年  月  日)
19 利用者の同意日 第1表の同意欄、同意書 (  年  月  日)
20 サービス提供の開始日 第6表・第7表、サービス提供記録 (  年  月  日)
21 同意日と提供開始日の前後関係 第1表、第6表 (      )
22 利用者への計画の交付日 交付記録 (  年  月  日)
23 担当者への計画の交付日 交付記録 (  年  月  日)
24 個別サービス計画の受領日 各事業所の個別サービス計画 (  年  月  日)
25 居宅サービス計画との整合性の確認 第2表、個別サービス計画 (      )
26 その月のモニタリングの実施日 モニタリング記録 (  年  月  日)
27 モニタリングを行った場所 モニタリング記録 (      )
28 モニタリングの結果を文章で記録しているか モニタリング記録、支援経過記録 (      )
29 同じ月に退院・退所の場面が重なっていないか 支援経過記録、入退院の記録 (      )
30 介護給付費請求明細書に計上した加算の内容 介護給付費請求明細書 (      )
31 保険者へ照会した事項と回答 照会記録 (      )
32 点検日・点検者 — (  年  月  日)/(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

32行のうち、日付を書く欄が17あります。初回加算の場面が「日付の場面」であることが、この比率にそのまま出ています。1名分を実際に埋めてみると、どの日付が台帳から出てこないかがはっきりします。出てこない日付があるなら、それは加算の話の前に、記録の側で埋めておく欄です。

場面別の定めと記入欄|新規・事業所変更・再開など18場面の対照表

上の対照表は、告示と通知の文言を「定めの側」から並べたものでした。ここでは向きを逆にして、現場で実際に起きる出来事の側から並べます。居宅介護支援の現場で初回加算の検討が始まるのは、たいてい「新しい利用者が来た」という一言からです。ところがその「新しい」の中身は、介護保険を初めて使う方なのか、別の事業所から移ってきた方なのか、しばらく間が空いて戻ってきた方なのかで、書類の揃い方がまったく違います。

下の表は18の場面を並べ、それぞれについて「告示・通知の文言のうち、照らし合わせる語」「当社が一次資料で確認できている範囲」「確認先」を置き、右端を貴事業所の記入欄にしています。どの場面についても、本ページは当てはめを行いません。文言の語と事実を横に並べるところまでが本ページの役割で、最後の当てはめは保険者(指定権者)への確認になります。

# 場面(出来事の側から) 照らし合わせる告示・通知の語 当社の確認状況 確認先 貴事業所の状況(記入欄)
1 介護保険を初めて利用する方と契約し、居宅サービス計画を初めて作成した 通知の場面①「新規に居宅サービス計画を作成する場合」 通知の文言は平成27年時点の新旧対照表で確認済み。令和6年度改定の新旧対照表に当該項目は現れない 個別の当てはめは保険者 契約日(  /  )計画作成日(  /  )
2 他の居宅介護支援事業所を利用していた方が、転居を伴わずに貴事業所へ移ってきた 場面①の「新規に」の語。前事業所での計画の有無と、貴事業所にとっての新規性 事業所変更の取扱いは当社では一次資料を確認できていない 保険者 前事業所名(   )変更月(  /  )回答(   )
3 市外・県外からの転居に伴い、転居先の貴事業所と新たに契約した 場面①の「新規に」の語。転居前の保険者と転居後の保険者の別 転居に伴う取扱いは当社では一次資料を確認できていない 転居後の保険者 転居日(  /  )旧保険者(   )回答(   )
4 同じ法人が運営する別の居宅介護支援事業所から、貴事業所へ担当が移った 場面①の「新規に」の語。事業所番号が別であるかどうか 同一法人内の移動の取扱いは当社では一次資料を確認できていない 保険者 移動元の事業所番号(   )回答(   )
5 同じ事業所の中で、担当の介護支援専門員が交代した 告示の「新規に居宅サービス計画を作成する利用者」の語。事業所としての計画作成の継続性 担当者交代のみの場面を初回加算の場面として挙げた一次資料は当社では確認していない 保険者 交代日(  /  )交代理由(   )
6 地域包括支援センター(介護予防支援)の利用者が要介護認定を受け、貴事業所が担当になった 通知の場面②「要支援者が要介護認定を受けた場合に居宅サービス計画を作成する場合」 通知の文言は確認済み 個別の当てはめは保険者 認定日(  /  )変更前(要支援 )変更後(要介護 )
7 貴事業所が介護予防支援の委託を受けていた方が要介護認定を受け、同じ貴事業所で居宅サービス計画を作成した 場面②の文言。委託の有無は文言に現れない 委託関係がある場合の取扱いは当社では一次資料を確認できていない 保険者 委託元(   )委託期間(  〜  )回答(   )
8 総合事業の事業対象者だった方が要介護認定を受けた 場面②の「要支援者」の語。事業対象者は通知の3場面の文言に現れない 事業対象者から要介護への取扱いは当社では一次資料を確認できていない 保険者 事業対象者となった日(  /  )回答(   )
9 区分変更申請の結果、要介護1から要介護3へ変わり、計画を作成し直した 通知の場面③「要介護状態区分が二区分以上変更された場合に居宅サービス計画を作成する場合」 通知の文言は確認済み。区分の差は下の早見表で数えられる 個別の当てはめは保険者 変更前( )変更後( )差( 区分)
10 更新認定の結果、要介護2から要介護4へ変わった 場面③の文言。「更新」か「区分変更」かの別は文言に現れない 更新認定に伴う変動の扱いは当社では一次資料を確認できていない 保険者 認定の種類(更新)回答(   )回答日( / )
11 区分変更の結果、要介護2から要介護3へ1区分だけ変わった 場面③「二区分以上」の語。差は1 通知の文言は確認済み。基準第13条第15号の担当者会議等は区分の差にかかわらず別に定めがある 保険者 担当者会議等の日(  /  )
12 要介護4から要介護2へ、区分が下がる方向に2区分変わった 場面③の文言は「変更された場合」で、上がる・下がるの向きを文言に置いていない 向きについての通知上の定めは当社では確認していない 保険者 変更の向き(上・下)回答(   )
13 最後の居宅介護支援の提供から2か月以上が空き、同じ貴事業所で再開した 告示の「新規に」の語。期間の定めは告示本文にない 過去2月以上の取扱いに触れたQ&Aがあるとされるが、当社は一次資料を特定できていない 保険者 最終提供月(  /  )再開月(  /  )
14 最後の提供から1か月だけ空いて、同じ貴事業所で再開した 告示の「新規に」の語 上と同じく一次資料の特定が済んでいない 保険者 空いた月(  /  )回答(   )
15 入院中も契約は継続し、退院に合わせて計画を変更した 告示 別表 ヘ 注「初回加算を算定する場合は退院・退所加算は算定しない」 告示の定めは原文で確認済み 両方の場面が重なる月の扱いは保険者 入院日( / )退院日( / )
16 施設入所で契約を解除し、退所後に再び貴事業所と契約した 場面①の「新規に」の語。契約の切れ目 姫路市の公表事例に、契約解除後に再契約しないまま提供していた指摘がある。再契約時の初回加算の取扱いは当社では未確認 保険者 解除日(  /  )再契約日(  /  )
17 小規模多機能型居宅介護など、居宅介護支援を受けない種別の利用を終えて、貴事業所と契約した 場面①の「新規に」の語 他種別から戻る場面の取扱いは当社では一次資料を確認できていない 保険者 前の種別(   )終了日(  /  )
18 区分変更申請中に暫定の計画原案を作成し、認定結果が出たあとに本計画を作成した 場面②・③の「居宅サービス計画を作成する場合」の語。暫定計画と本計画のどちらを起点に見るか 金沢市の公表資料に、認定結果が出るまでの間は暫定の計画原案を作成し同意を得る対応が示されている。起点の扱いは当社では未確認 保険者 暫定計画の同意日( / )本計画の作成日( / )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

18場面のうち、告示・通知の文言にそのまま名前が出てくるのは1・6・9の3つだけです。残りの15場面は、どれも「新規に」「二区分以上」「要支援者が」という短い語の読み方に帰着します。つまり現場で迷いが生まれるのは、条文が足りないからではなく、条文の語が指す範囲を事実の側で確かめる手順が決まっていないからです。確認先が保険者になる場面が多いのはそのためで、照会した回答を記入欄に残しておけば、同じ場面が次に来たときにその回答が事業所の中の基準になります。

場面を切り分ける起点の日付と、その日付が載っている資料

場面の切り分けは、突き詰めると「どの日付を起点にするか」の問題です。起点の日付が台帳から出てこなければ、場面の検討そのものが始められません。下の表は、上の18場面を起点の日付でまとめ直したものです。

起点になる日付 その日付が載っている資料 使う場面(上の表の#) 日付の取り違えが起きやすい点 貴事業所の値(記入欄)
貴事業所との契約日 利用契約書、重要事項説明書の署名欄 1・2・3・4・16・17 契約書の日付と、重要事項説明の署名日が別の日になっていることがある (  年  月  日)
前事業所との契約終了日 前事業所からの情報提供書、利用者・家族からの聞き取り記録 2・4 前事業所の終了日が書面で残らず、聞き取りだけになりやすい (  年  月  日)
転居日 住民票の異動日が分かる資料、被保険者証の住所変更 3 転居日と、転居後の保険者の被保険者証の交付日がずれる (  年  月  日)
担当者の交代日 担当者変更の記録、支援経過記録 5 交代日を記録せず、次の訪問日から担当者名だけが変わっている (  年  月  日)
要介護認定の認定年月日 認定結果通知、被保険者証 6・7・8・9・10・11・12 認定年月日・有効期間の開始日・通知の到着日の3つが混同される (  年  月  日)
認定有効期間の開始日 被保険者証、認定結果通知 6・9・10 計画作成日をこの日に揃えてしまい、実際の作成日が分からなくなる(姫路市の公表事例) (  年  月  日)
区分変更の申請日 申請書の控え、支援経過記録 9・11・12・18 申請を家族が行い、介護支援専門員の記録に申請日が残らない (  年  月  日)
介護予防支援の委託終了日 委託契約書、地域包括支援センターとの連絡記録 6・7 委託の終了と居宅介護支援の開始が同じ月に重なり、どちらの請求か分かりにくい (  年  月  日)
最後に居宅介護支援費を請求した提供月 給付管理票、介護給付費請求明細書 13・14 提供の最終日と、請求した最終の提供月が一致しない (  年  月)
入院日・退院日 入院時情報提供の記録、退院・退所情報記録書 15 入院日は分かるが退院日が支援経過記録に書かれていない 入院( / )退院( / )
施設入所に伴う契約解除日 解約の記録、支援経過記録 16 解除の記録がないまま、退所後に以前の契約で提供を続けている(姫路市の公表事例) (  年  月  日)
暫定計画の同意日 暫定の計画原案、同意書 18 暫定計画と本計画の同意日が同じ書式で、どちらの同意か読み分けられない (  年  月  日)
サービス提供の開始日 サービス利用票(第6表)、各事業所の提供記録 全場面 同意日が提供開始日より後になっている(姫路市の公表事例) (  年  月  日)
保険者へ照会した日 照会記録、支援経過記録 2〜5・7・8・10・12〜18 電話で照会し、回答者名と回答日を残していない (  年  月  日)/回答者(   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「認定年月日」「有効期間の開始日」「通知の到着日」は、同じ認定について3つの別々の日付です。場面②・③を検討するときにはこの3つを分けて記入しておくと、どの月の計画作成が区分の変更を受けたものかを、あとから日付だけで説明できます。

要介護状態区分の変更の早見表|区分の差の数え方(32通りの組み合わせ)

通知の場面③は「要介護状態区分が二区分以上変更された場合」です。ここで数えるのは要介護1から要介護5までの5つの区分の間の差です。下の表は、変更前と変更後の組み合わせ20通りを並べ、差の数を機械的に数えたものです。差の数は算数であって判定ではありませんが、「二区分以上」という文言と差の数を並べておくと、区分変更のたびに数え直す手間が省けます。

あわせて右の列に、変更の向き(上がる・下がる)で計画の見直しの際に記録へ加わりやすい事項を置きました。区分が上がる方向では新たなサービスの追加と担当者会議の招集範囲が、下がる方向では支給限度基準額の範囲に合わせたサービスの組み直しと利用票の再作成が、記録の中心になります。

変更前 変更後 区分の差 通知の文言「二区分以上」と差の数の関係 変更の向きで記録に加わりやすい事項 貴事業所の対象者(記入欄)
要介護1 要介護2 1 差は1で、文言の数に満たない 上がる向き。追加するサービスがあれば、その担当者を会議に招集した記録 (   )
要介護1 要介護3 2 差は2で、文言の数と同じ 上がる向き。再アセスメント、追加サービスの担当者の招集、医療系サービスを加える場合は主治の医師の意見 (   )
要介護1 要介護4 3 差は3で、文言の数を超える 上がる向き。生活の場の変化(ベッド・福祉用具・住宅改修)の検討記録、家族の介護体制の聞き取り (   )
要介護1 要介護5 4 差は4で、文言の数を超える 上がる向き。医療との連携の記録、訪問看護等を位置付ける場合の主治の医師の意見、家族の意向の変化 (   )
要介護2 要介護1 1 差は1で、文言の数に満たない 下がる向き。支給限度基準額の範囲に合わせたサービス量の見直しと利用票の再作成 (   )
要介護2 要介護3 1 差は1で、文言の数に満たない 上がる向き。担当者会議等(基準第13条第15号)の記録 (   )
要介護2 要介護4 2 差は2で、文言の数と同じ 上がる向き。再アセスメント、追加サービスの担当者の招集、福祉用具の種目の見直し (   )
要介護2 要介護5 3 差は3で、文言の数を超える 上がる向き。医療との連携の記録、家族の介護負担の聞き取り、短期入所等の検討記録 (   )
要介護3 要介護1 2 差は2で、文言の数と同じ 下がる向き。サービス量の見直し、終了するサービスの担当者への説明、福祉用具の種目の見直し (   )
要介護3 要介護2 1 差は1で、文言の数に満たない 下がる向き。支給限度基準額の範囲の確認と利用票の再作成 (   )
要介護3 要介護4 1 差は1で、文言の数に満たない 上がる向き。担当者会議等(基準第13条第15号)の記録 (   )
要介護3 要介護5 2 差は2で、文言の数と同じ 上がる向き。再アセスメント、医療系サービスを加える場合の主治の医師の意見、家族の意向 (   )
要介護4 要介護1 3 差は3で、文言の数を超える 下がる向き。サービスの大幅な組み直し、終了する事業所への連絡記録、福祉用具の種目の見直し (   )
要介護4 要介護2 2 差は2で、文言の数と同じ 下がる向き。再アセスメント、サービス量の見直し、本人・家族への説明と同意の記録 (   )
要介護4 要介護3 1 差は1で、文言の数に満たない 下がる向き。支給限度基準額の範囲の確認と利用票の再作成 (   )
要介護4 要介護5 1 差は1で、文言の数に満たない 上がる向き。担当者会議等(基準第13条第15号)の記録 (   )
要介護5 要介護1 4 差は4で、文言の数を超える 下がる向き。状態の改善の経過を示す記録、サービスの大幅な組み直し、終了する事業所への連絡 (   )
要介護5 要介護2 3 差は3で、文言の数を超える 下がる向き。再アセスメント、サービス量の見直し、福祉用具の種目の見直し (   )
要介護5 要介護3 2 差は2で、文言の数と同じ 下がる向き。再アセスメント、サービス量の見直し、本人・家族への説明と同意の記録 (   )
要介護5 要介護4 1 差は1で、文言の数に満たない 下がる向き。支給限度基準額の範囲の確認と利用票の再作成 (   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

20通りのうち、差が2以上になるのは12通り、差が1になるのは8通りです。差が1の8通りは、どれも隣り合う区分への変更です。つまり「二区分以上」という文言は、隣の区分への変更を外に置くための線だと読めます。ただし、この線の内側に入った場合でも、それが更新認定に伴うものか、下がる向きの変更か、といった事実関係の扱いは上の場面表のとおり確認先が保険者になります。差の数だけで結論を出さず、表の右端に対象者名と認定の種類を書き、照会の結果を残してください。

要支援・事業対象者から要介護へ移る10通りと、区分の数え方の外側にある組み合わせ

要支援1・要支援2から要介護への変更は、場面③の「要介護状態区分」の差としてではなく、通知の場面②「要支援者が要介護認定を受けた場合」として文言が置かれています。下の表は、その10通りと、通知の3場面の文言に名前が現れない組み合わせを分けて並べたものです。

変更前 変更後 照らし合わせる通知の語 担当する事業所の変化 記録に残す事項 貴事業所の記入欄
要支援1 要介護1 場面②「要支援者が要介護認定を受けた場合」 介護予防支援から居宅介護支援へ 地域包括支援センターからの情報提供の受領日、契約日 (   )
要支援1 要介護2 場面② 同上 介護予防サービス計画の目標と、新たな計画の目標の違い (   )
要支援1 要介護3 場面② 同上 状態の変化の経過(入院の有無、転倒などの出来事の日付) (   )
要支援1 要介護4 場面② 同上 医療との連携の記録、主治の医師の意見 (   )
要支援1 要介護5 場面② 同上 医療との連携の記録、家族の介護体制の聞き取り (   )
要支援2 要介護1 場面② 同上 地域包括支援センターからの情報提供の受領日、総合事業サービスの終了日 (   )
要支援2 要介護2 場面② 同上 介護予防サービスから介護サービスへ切り替わる事業所ごとの開始日 (   )
要支援2 要介護3 場面② 同上 状態の変化の経過と再アセスメントの日付 (   )
要支援2 要介護4 場面② 同上 医療との連携の記録、福祉用具の種目の見直し (   )
要支援2 要介護5 場面② 同上 医療との連携の記録、家族の意向の変化 (   )
事業対象者 要介護1〜5 通知の3場面の文言に「事業対象者」の語は現れない 介護予防ケアマネジメントから居宅介護支援へ 保険者への照会記録(回答者・回答日) (   )
要介護1〜5 要支援1・2 居宅介護支援の初回加算の文言の外側(担当が介護予防支援へ移る) 居宅介護支援から介護予防支援へ 地域包括支援センターへの情報提供日、契約終了日 (   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

区分の差を数える前に確かめておく8つの事実

早見表で差の数を読むのは簡単ですが、その前提になる「変更前」「変更後」の区分をどの資料から拾うかで、数える対象が変わってしまうことがあります。次の表は、区分の差を数える前に記録の側で確かめておく事実を並べたものです。

# 確かめる事実 確かめる資料 記録が曖昧だと起きること 貴事業所の記入欄
1 今回の認定が「更新」か「区分変更」か 認定結果通知、申請書の控え 更新認定に伴う変動かどうかを後から説明できない (更新・区分変更)
2 変更前の区分は、直前の認定の区分か 前回の認定結果通知、被保険者証の写し さらに前の認定の区分と比べてしまい、差の数が変わる 変更前(  )
3 区分変更の申請が短い間に2回続いていないか 申請書の控え、支援経過記録 1区分ずつ2回変わったのか、1回で2区分変わったのかが分からない 申請日( / )( / )
4 区分変更申請の結果、区分が変わらなかったか 認定結果通知 暫定計画のまま、変更のない区分で計画を作り直した経緯が読めない 結果(変更あり・なし)
5 認定の効力が生じる日(有効期間の開始日)は何月か 認定結果通知、被保険者証 通知の到着月と有効期間の開始月のどちらの計画作成かが曖昧になる 開始日(  /  )
6 計画を作成(変更)した日は、認定結果を受けた後か前か 第1表の作成(変更)日、支援経過記録 暫定計画と本計画の区別がつかない(金沢市の公表資料参照) 作成日(  /  )
7 変更後の区分をもとに再アセスメントを行った日 アセスメントシート(作成日入り) 区分が変わったのにアセスメントの記録が更新されていない(仙台市の公表資料参照) 再アセスメント日(  /  )
8 区分の変更を受けて担当者会議等を行った日 第4表、照会文書 区分変更認定時の専門的意見の聴取がない(広島市の公表事例参照) 開催日・照会日(  /  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

8つのうち6〜8は、初回加算の検討とは別に、区分変更のたびに記録として残る事項です。広島市が公表している令和7年度の運営指導の指摘事項には、要介護状態区分の変更の認定を受けた場合に、計画の変更の必要性についてサービス担当者会議等による専門的意見の聴取を行っていない事例が、運営基準と運営基準減算の双方の項目として挙げられています。区分の差を数える作業と、担当者会議等の記録を確かめる作業は、同じ月の同じ束の書類で行うことになります。

他サービスの初回加算との定めの違い|加算データベース登録の8件を比較

「初回加算」という名前の加算は、居宅介護支援だけでなく、訪問介護・訪問入浴介護・訪問看護、障害福祉の訪問系サービス・計画相談支援・障害児相談支援にも置かれています。名前が同じなので、ヘルパー事業所やサービス提供責任者と話をするときに「同じ初回加算」として話が通じてしまいがちですが、告示の定めは対象者の決まり方も、誰が何をするかも、それぞれ別です。

下の表は、当社の加算データベースに登録している初回加算8件を、データベースの値だけで並べたものです。単位数・頻度・定めの文言はいずれも登録値をそのまま引いており、記憶から補った値はありません。

サービス 単位数(登録値) 頻度(登録値) 対象者の決まり方(告示・通知の定め) 誰が何をするか(告示・通知の定め) 出典(登録ラベル)
居宅介護支援 300単位/月 1月につき 新規に居宅サービス計画を作成する利用者。通知は、新規作成・要支援者が要介護認定を受けた場合・要介護状態区分が二区分以上変更された場合の3場面を挙げる 指定居宅介護支援を行うこと 算定基準告示 別表 居宅介護支援費 ロ・ヘ 注
訪問介護 1月につき200単位 1月につき 新規に訪問介護計画を作成した利用者 サービス提供責任者自身が初回または初回訪問日の属する月に訪問介護を行う、または他の訪問介護員等の訪問にサービス提供責任者が同行する 告示第19号 別表1 訪問介護費 ニ
訪問入浴介護 200単位(1月につき) 1月につき 新規利用者 新規利用者の居宅を訪問し、利用に関する調整を行った上で、初回の訪問入浴介護を行う 平成12年厚生省告示第19号 別表2 訪問入浴介護費 ロ
訪問看護 初回加算(Ⅰ) 1月につき350単位 1月につき 新規に訪問看護計画書を作成した利用者 病院・診療所・介護保険施設から退院または退所した日に、看護師が初回の訪問看護を行う 平成12年厚生省告示第19号 別表3 訪問看護費 ニ(1)・注1
訪問看護 初回加算(Ⅱ) 1月につき300単位 1月につき 新規に訪問看護計画書を作成した利用者 初回の訪問看護を行う。(Ⅰ)を算定している場合は算定しない旨の定めがある 平成12年厚生省告示第19号 別表3 訪問看護費 ニ(2)・注2
障害福祉 訪問系サービス(居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護・重度障害者等包括支援) 1月につき200単位を加算 1月につき 新規に計画を作成した利用者。留意事項通知は、過去2月に当該事業所からサービスの提供を受けていない場合を示す サービス提供責任者が初回または初回月のサービスを提供する、または他の従業者に同行する 平成18年厚生労働省告示第523号/障発第1031001号 第二の2(1)⑯
計画相談支援 1月につき300単位(遠隔地訪問加算は注の面接月数に応じて+300単位) 1月につき 新規にサービス等利用計画を作成する場合、利用する月の前6月間に障害福祉サービス等を利用していない場合、契約日から計画案の交付日までが3か月を超える場合 3か月を超える場合は、3か月が経過する日以後に月2回以上面接(うち月1回は居宅等を訪問)。重ねる月数は3まで 障害福祉サービス費等の報酬算定構造(令和6年度)/実施上の留意事項について
障害児相談支援 初回加算1月につき500単位(遠隔地訪問加算+300単位) 加算により1月につき/1回につき 新規に計画作成を行った場合 計画案の作成に一定の期間を要する等の条件を満たす月について、その月数分を重ねる定め 障害福祉サービス等報酬算定構造(令和6年度改定)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

8件を並べると、定めの組み立てが2つの型に分かれていることが分かります。訪問介護・訪問入浴介護・訪問看護・障害福祉の訪問系は「新規の計画」に加えて「誰が初回に何をしたか」という行為の定めを持つ型です。これに対し居宅介護支援・計画相談支援・障害児相談支援の相談系は「どういう場面の計画作成か」という場面の定めを持つ型で、特定の職員の同行や当日訪問といった行為の条件は置かれていません。居宅介護支援の初回加算を点検するときに、訪問介護の初回加算の感覚で「誰が行ったか」を探しても、告示の側にはその定めがありません。見るべきは場面と日付です。

もう1つ目に付くのは、期間の定めの置き方です。障害福祉の訪問系は留意事項通知に「過去2月」が、計画相談支援は「前6月間」が、データベースの登録値として定めに入っています。居宅介護支援については、上の節で書いたとおり、過去2月以上の取扱いに触れたQ&Aがあるとされるものの、当社は一次資料を特定できていないため定めに入れていません。他サービスの期間の定めを居宅介護支援に持ち込まないよう、比較のときには出典の列を見比べてください。

ヘルパー事業所と話すときに食い違いやすい10の点

同じ利用者について、同じ月に、居宅介護支援の初回加算と訪問介護の初回加算の両方が話題になることは少なくありません。新規の利用者であれば、居宅介護支援事業所は居宅サービス計画を、訪問介護事業所は訪問介護計画を、同じ時期に初めて作るからです。下の表は、両者の定めを項目ごとに並べ、事業所間の連絡で食い違いが起きやすい点を書き出したものです。

項目 居宅介護支援の初回加算(登録値) 訪問介護の初回加算(登録値) 連絡で食い違いやすい点 貴事業所の確認欄
単位数 300単位/月 1月につき200単位 加算の名前が同じでも、請求するのは別の事業所で、別の給付 (   )
起点になる計画 居宅サービス計画 訪問介護計画 居宅サービス計画の作成日と訪問介護計画の作成日が別であること (   )
対象者の決まり方 新規作成・要支援から要介護・二区分以上の変更の3場面(通知) 新規に訪問介護計画を作成した利用者 居宅介護支援の側が場面②・③でも、訪問介護の側は計画が新規かどうかで見る (   )
行為の定め 指定居宅介護支援を行うこと サービス提供責任者自身の訪問、またはサービス提供責任者の同行 居宅介護支援の側に「同行」の記録を求める定めはない (   )
他の加算との関係 初回加算を算定する場合は退院・退所加算は算定しない(告示 別表 ヘ 注) データベースに登録している併算定の定めはない 退院直後の利用開始の月に、居宅介護支援の側だけに関係する定めがある (   )
運営基準との関係 イの注6に規定する基準に該当する場合は加算しない(告示ただし書) データベースに登録している同種の定めはない 居宅介護支援の側は、同じ月の一連の業務の記録と結びつく (   )
居宅介護支援事業所が受け取る書類 — 訪問介護計画(個別サービス計画) 個別サービス計画の受領日が居宅介護支援の記録に残っているか(北九州市の公表事例は個別計画書・報告書の取り寄せに触れている) 受領日(  /  )
計画の整合性 第2表の短期目標 訪問介護計画の目標 両者の目標の表現が食い違ったまま提供が始まる (   )
担当者会議での扱い 原案に位置付けた担当者を招集 サービス提供責任者が出席または照会に回答 欠席した事業所の事業所名・担当者名・理由の記載がない(北九州市の公表事例) (   )
給付管理票への反映 居宅介護支援費として請求 訪問介護の提供実績として給付管理票に載る 訪問介護の初回加算の有無は、給付管理票の単位数の側に現れる (   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

退院・退所の場面と重なる月の比較|データベースに登録している併算定の定め9件

初回加算の検討がいちばん込み入るのは、退院・退所の直後に計画を作る月です。居宅介護支援の告示には「初回加算を算定する場合は退院・退所加算は算定しない」という定めがあり、訪問看護や障害福祉の相談系にも同じ方向の定めがあります。下の表は、データベースに登録している単位数と定めだけを並べたものです。どちらを選ぶかという判断は本ページでは行いません。

サービス 加算 単位数(登録値) 頻度(登録値) 初回加算との関係の定め(登録値) 貴事業所の記入欄
居宅介護支援 初回加算 300単位/月 1月につき 初回加算を算定する場合は退院・退所加算は算定しない(告示 別表 ヘ 注) (   )
居宅介護支援 退院・退所加算(Ⅰ)イ 450単位 入院又は入所期間中につき1回を限度 同上(初回加算のレコードに除外対象として登録) (   )
居宅介護支援 退院・退所加算(Ⅰ)ロ 600単位 入院又は入所期間中につき1回を限度 同上 (   )
居宅介護支援 退院・退所加算(Ⅱ)イ 600単位 入院又は入所期間中につき1回を限度 同上 (   )
居宅介護支援 退院・退所加算(Ⅱ)ロ 750単位 入院又は入所期間中につき1回を限度 同上 (   )
居宅介護支援 退院・退所加算(Ⅲ) 900単位 入院又は入所期間中につき1回を限度 同上 (   )
訪問看護 退院時共同指導加算 1回につき600単位 退院又は退所につき1回(特別な管理を必要とする利用者は2回) ニの初回加算を算定する場合は退院時共同指導加算を算定しない旨がホの注に定められている (   )
障害児相談支援 退院・退所加算 1回につき300単位(3回を限度) 1回につき 初回加算と選択することとし、併給不可 (   )
計画相談支援 初回加算 1月につき300単位 1月につき 退院・退所加算との選択関係、居宅介護支援事業所等連携加算の算定歴との関係の両方を確認する必要がある旨を登録 (   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

居宅介護支援の退院・退所加算は区分によって単位数が違い、情報提供を受けた回数とカンファレンスの有無で区分が決まります(区分の要件は関連記事の退院退所加算のページに対照表があります)。退院の直後に新規で契約する月は、初回加算の場面と退院・退所加算の場面が同じ月に並びます。どちらの記録を残しておくかは請求の前に決めることではなく、両方の場面の事実(契約日・計画作成日・病院等からの情報提供を受けた日と回数・カンファレンスの日時と出席者)を支援経過記録に残しておき、そのうえで保険者に確認する順番になります。

初回加算の月の支援経過|事業所変更・再開・引継ぎなど場面別16例の悪い例と良い例

既存の完成文12例は、新規の利用者の受付から初月のモニタリングまでを一続きに並べたものでした。ここでは、その流れに乗らない場面、つまり事業所変更・引継ぎ・再開・再契約・照会など、初回加算の検討で「場面の切り分け」の根拠になる記録に絞って16例を並べます。

左列は、書いても後から場面を説明できない書き方の引用です。当社の推奨ではありません。右列は日付・氏名・数値を差し替えてそのまま使える完成文です。人名・事業所名は記号にしています。

場面 書いても後から分からない例(引用) そのまま使える完成文(差し替えてお使いください)
事業所変更の申し出の受付 「他事業所から変更希望。受ける」 10月2日9時40分、本人の長男より電話。現在利用中の居宅介護支援事業所Aの担当者が退職し、後任との相性が合わないため事業所を変更したいとの申し出。事業所Aとの契約は10月31日で終了予定と長男から聞き取った。事業所Aの了解の有無は未確認のため、長男から事業所Aへ変更の意向を伝えてもらうことを依頼し、10月5日14時に自宅で面接する約束をした。
前事業所からの情報提供の受領 「前ケアマネから資料もらった」 10月6日、事業所Aの管理者Bより、本人の同意書の写しを添えて、直近の居宅サービス計画(第1表〜第3表、作成日8月20日)、アセスメントシート(作成日8月18日)、9月分のモニタリング記録をFAXで受領。受領した書類の一覧と受領日を台帳に記載した。9月分の利用票・別表は未受領のため、10月7日に事業所Aへ電話で依頼し、同日中に受領した。
転居による事業所変更 「引っ越してきた人。新規」 11月4日、本人(82歳・男性)が県外から長女宅のある市内へ10月28日に転居したことを確認。転居前の居宅介護支援事業所Eからの情報提供は長女経由で11月4日に受領。当市の被保険者証は11月1日交付で、要介護2、認定有効期間は転居前の認定を引き継いだ期間であることを被保険者証で確認し、写しを台帳に綴じた。転居後の保険者へ、転居に伴う契約の取扱いについて11月5日に照会する予定。
同一法人内の事業所間の移動 「法人内で移動。引き続き」 12月1日付で、同一法人の居宅介護支援事業所F(事業所番号は当事業所と別)の担当から当事業所へ担当が移ることについて、11月20日10時に自宅で本人・妻へ説明。事業所Fとの契約は11月30日で終了し、当事業所と12月1日付で新たに契約書・重要事項説明書を取り交わすことを説明し、同日署名を得た。移動の理由は本人の住所が当事業所の通常の事業の実施地域に含まれるためであることを記載した。
同一事業所内の担当者交代 「担当変更。引継ぎ済み」 1月10日、担当介護支援専門員Gの異動に伴い、担当をHへ交代。1月8日15時にGとHが同行して自宅を訪問し、本人・長女へ交代の理由と交代日を説明した。居宅サービス計画(作成日11月15日)は継続し、作成し直していない。GからHへの引継ぎ事項(服薬の自己管理の状況、通所介護の送迎時刻の変更予定)を本記録に記載した。
地域包括支援センターからの引継ぎ 「包括から引継ぎ。要介護になった」 2月14日、地域包括支援センターIの担当者Jより、本人が要支援2から要介護1になったとの連絡(認定年月日2月10日、有効期間2月1日から)。同日、介護予防サービス・支援計画書(作成日9月5日)と直近の評価表を、本人の同意書の写しを添えて受領した。介護予防支援の契約は2月末日で終了し、当事業所とは2月16日に契約する予定であることをJと確認した。
2か月以上空いた再開 「久しぶりに再開」 6月3日、本人の妻より、3月の入院以降サービスを休止していたが、5月28日に退院し在宅生活を再開したいとの連絡。当事業所の最後の居宅介護支援費の請求は2月提供分であることを給付管理票で確認。契約書は解除の手続きをしておらず有効であることを確認した。3月から5月まで提供のなかった期間と、再開に伴う取扱いについて、6月4日に保険者へ照会することとした。
保険者への照会と回答 「市に確認した。OK」 6月4日10時20分、保険者の介護保険担当課Kへ電話で照会。照会内容は、最後の請求が2月提供分で、3月から5月まで提供がなく、6月から同じ事業所で計画を作成して再開する場合の初回加算の取扱い。回答者は担当L。回答の要旨を本記録に記載し、回答日と回答者名を月次の点検シートの照会欄に転記した。
施設退所後の再契約 「退所。前と同じで再開」 7月22日、介護老人保健施設Mを7月20日に退所した本人について、4月30日の入所時に当事業所との契約を解除していることを台帳で確認。7月22日14時に自宅で本人・次女へ説明し、あらためて契約書・重要事項説明書を取り交わし、同日署名を得た。複数の事業者の紹介を求められること等の説明文書も同日交付した。
入院中の契約継続と退院に伴う変更 「退院した。プラン変更」 8月9日、本人が8月8日に病院Nを退院。入院期間は7月25日から8月8日で、この間の契約は継続していた。入院中の8月5日に病棟看護師Oと面談し、退院後の移動は歩行器で屋内10メートル程度との情報提供を受けた(面談時刻14時〜14時30分、場所は病棟面談室)。8月9日にアセスメントを行い、計画を変更した。同じ月の初回加算・退院・退所加算の取扱いは保険者に確認する。
複数事業所の紹介等の説明(契約時) 「重説で説明済み」 9月3日14時、契約に先立ち、利用者は複数の居宅サービス事業者等の紹介を求めることができること、計画に位置付けた事業者の選定理由の説明を求めることができること、前6月間に作成した計画における訪問介護・通所介護・福祉用具貸与・地域密着型通所介護の位置付けの割合と同一事業者による提供の割合を、説明文書を交付して本人・長男へ説明し、説明文書に本人の署名を得た(署名日9月3日)。
担当者会議を欠席する事業所への照会 「P事業所欠席」 9月10日の担当者会議について、福祉用具貸与事業所Pの専門相談員Qは他の利用者の納品と重なり欠席。9月8日に照会文書をFAXで送付し、9月9日に書面で回答を得た。回答の要旨は「手すりは玄関の上がり框の右側に縦型を設置するのが本人の動線に合う」。欠席事業所名・担当者名・欠席理由・照会日・回答日を第4表に記載した。
医療系サービスを位置付ける際の主治の医師の意見 「主治医OK」 9月6日、訪問看護を計画に位置付けることについて、主治の医師R(S診療所)へ照会文書を送付。9月9日に書面で回答を受領し、「週1回、血圧と服薬状況の確認を依頼する」との意見を得た。作成した居宅サービス計画は9月12日に同診療所へ郵送で交付し、交付日を交付記録に記載した。
暫定計画から本計画への切替 「認定出たので本プラン」 10月18日、区分変更申請(9月20日申請)の結果、要介護2から要介護4への変更を認定結果通知で確認(認定年月日10月15日)。9月22日に本人の同意を得た暫定の計画原案で提供を続けていた。10月20日に変更後の区分をもとに再アセスメントを行い、10月24日に担当者会議を開催、10月25日に本計画について説明し同意を得た。暫定計画と本計画の同意日を別々に記載した。
区分が1区分だけ変わった月 「区分変更。軽微」 11月12日、区分変更の結果、要介護2から要介護3への変更を確認(認定年月日11月9日)。区分の差は1。11月15日に担当者会議を開催し、計画の変更の必要性について各担当者から意見を聴取した。通所介護の回数を週2回から週3回とする変更について、11月16日に本人・妻へ説明し同意を得た。
月末契約と翌月の利用票の同意 「月末契約。利用票は来月」 11月28日に契約し、12月2日からのサービス提供に向けて、11月30日10時に自宅で12月分のサービス利用票・別表を本人・長女へ説明し、利用票に同意の署名を得た(同意日11月30日)。居宅サービス計画の同意日(11月30日)、利用票の同意日(11月30日)、提供開始日(12月2日)の前後関係を本記録に並べて記載した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

16例の右列に共通しているのは、「何が変わったのか」を日付で書いていることです。事業所変更なら前事業所の契約終了日と受領した書類の作成日、再開なら最後に請求した提供月、区分変更なら認定年月日と変更前後の区分、再契約なら解除日と再契約日。左列の書き方は、どれもその場では意味が通じますが、半年後に運営指導の場で読まれたときには、場面の切り分けを説明する材料になりません。

とくに「保険者への照会と回答」の例は、初回加算に限らず役に立つ型です。照会した日時・相手の部署・回答者名・回答の要旨の4点を残しておけば、同じ論点が次に来たときにその記録が事業所の判断の根拠になります。広島市が公表している令和7年度の運営指導の指摘事項には、サービス利用票の同意が翌月になっている事例が運営基準減算の項目として挙げられ、計画を作成または変更する際には同月内に一連の業務を実施するよう示されています。最後の例の「月末契約」は、その指摘と地続きの場面です。

運営基準減算との関係の確認表|告示のただし書が指す基準8項目と公表事例8件

初回加算の告示には「ただし、イの注6に規定する別に厚生労働大臣が定める基準に該当する場合は、当該加算は、算定しない」というただし書があります。この「イの注6」が運営基準減算です。既存の節では、ただし書に関係する記録の有無を書き留める欄を置きました。ここでは一歩進めて、当社の加算データベースに登録している運営基準減算のレコードから、ただし書が指す基準の中身そのものを並べます。

当社のデータベースでは、運営基準減算について、告示の注6は「所定単位数の100分の50に相当する単位数を算定。該当する状態が2月以上継続している場合は所定単位数を算定しない。」、適用される期間は「利用者ごとに、基準に適合しない事実が生じた月(契約時の説明に関するものは契約月)から、その状態が解消されるに至った月の前月まで」と登録しています。つまり、契約時の説明に関する事項は、初回加算の検討と同じ「契約月」を起点に数える定めになっています。

# 大臣基準告示第82号が指す基準(登録値) 根拠の条文 初回加算の月に対応する書類 貴事業所の状況(記入欄) 確認日(記入欄)
1 契約時の説明。居宅サービス計画が基本方針及び利用者の希望に基づき作成されること、複数の指定居宅サービス事業者等を紹介するよう求めることができること等について説明し理解を得ること 指定居宅介護支援等基準第4条第2項 重要事項説明書、説明文書と署名、契約書 (   ) ( / )
2 アセスメントに当たっての居宅訪問・面接 同基準第13条第7号 アセスメントシート(訪問日・面接の記録) (   ) ( / )
3 サービス担当者会議の開催等による専門的見地からの意見聴取(やむを得ない理由がある場合は担当者への照会等) 同基準第13条第9号 第4表、照会文書と回答 (   ) ( / )
4 居宅サービス計画原案の説明と文書による同意 同基準第13条第10号 第1表の同意欄、同意書 (   ) ( / )
5 居宅サービス計画の交付 同基準第13条第11号 交付記録(利用者・担当者) (   ) ( / )
6 モニタリングにおける利用者への面接(1回/月以上。テレビ電話装置等の活用には文書による利用者の同意とサービス担当者会議等での関係者の合意が前提とされ、その場合は少なくとも2月に1回の居宅訪問) 同基準第13条第14号イ・ロ/老企第36号 第三の6⑷① モニタリング記録(訪問日・面接場所)、テレビ電話装置等の活用に係る同意と合意の記録 (   ) ( / )
7 モニタリング結果の記録(1回/月以上) 同基準第13条第14号ハ モニタリング記録、支援経過記録 (   ) ( / )
8 更新認定・区分変更認定時のサービス担当者会議(計画の変更の必要性について担当者から専門的見地からの意見を求める。やむを得ない理由がある場合は照会等) 同基準第13条第15号 第4表、照会文書、認定結果通知の写し (   ) ( / )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

データベースには、準用の範囲についての注記も登録しています。基準第13条第16号が準用するのは第3号から第12号までで、大臣基準告示第82号の括弧書きにより準用され得るのは第7号および第9号から第11号までです。第14号・第15号は準用の対象に含まれません。また、継続月数の数え方(発生月を含むか等)や解消と認める時点については、告示本文から一義に読み取れない部分があり、当社は通知上の明文を確認できていません。この点も確認先は保険者になります。

8項目のうち1〜5は、初回加算の場面で「最初に一度」行う業務です。場面②・③の月であれば、8の区分変更認定時の担当者会議も同じ月に重なります。表の右2列を対象者ごとに埋めると、初回加算を検討している月に、ただし書が指す基準の記録がどこまで揃っているかが一覧になります。

自治体が公表している運営基準減算の事例と、初回加算の月との重なり

次の表は、当社の監査データベース(出典つきのもののみ)から、居宅介護支援の運営基準減算に関する公表事例を並べ、それが初回加算を検討する月のどの業務と重なるかを右に置いたものです。既存の節で引いた事例とは別のものを中心にしています。

# 公表されている指摘・周知の内容 初回加算の月の業務との重なり 資料が挙げる確認書類 出典(自治体・資料名) 貴事業所の確認欄
1 提供の開始に際し、複数の居宅サービス事業者の紹介を求めることが可能であること、選定理由を求めることが可能であること、前6月間の訪問介護・通所介護・福祉用具貸与・地域密着型通所介護の位置付けの割合と同一事業者による提供の割合について、文書を交付して説明し署名を得ていない場合などが、運営基準減算の場合として示されている 契約月の説明(上の表の1) 重要事項説明書・説明文書と署名、サービス担当者会議録、モニタリング記録、支援経過記録 松山市介護保険課「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(令和5年度第2回介護保険サービス事業者連絡会資料) (   )
2 提供の開始に際し、複数の指定居宅サービス事業所等を紹介するよう求めることができることをあらかじめ説明していない場合と、少なくとも1月に1回モニタリングの結果を記録していない場合(特段の事情がある場合を除く)が、運営基準減算の場合として挙げられている 契約月の説明と、初月のモニタリングの記録(上の表の1・7) 重要事項説明書・契約書(複数事業所紹介の説明欄)、説明・同意の記録、モニタリング記録、居宅介護支援経過 金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」(3 運営指導等における主な指摘事項) (   )
3 複数事業者の紹介、選定理由、前6月間の割合(上位3位まで)のいずれか1点でも説明を行っていない場合に運営基準減算が適用されるとされ、「前6月間」は前期「3月1日〜8月末日」、「9月1日〜2月末日」のいずれか近い期間とされている 契約月の説明(上の表の1)。前6月間の割合の集計資料の時点 重要事項説明書、同意書(署名日付)、前6月間の割合を算出した集計資料 青森県三戸町ウェブサイト掲載 集団指導資料「運営指導における指摘事項(居宅介護支援)」(自治体名・年度はドメイン及びファイル名からの推定。PDF本文に明記なし) (   )
4 モニタリングの結果の記録がなく、特段の事情や臨時的な取扱いであることが確認できない場合は、モニタリングを実施していないものとして運営基準減算が適用される旨が示されている。「特段の事情」は利用者側の事情をいい、介護支援専門員による事情は含まれないとされ、記録すべきは「結果」とされている 初月のモニタリング(上の表の6・7) モニタリング記録(支援経過記録)、訪問日・面接の記録、特段の事情がある場合はその記録 青森県三戸町ウェブサイト掲載 集団指導資料「運営指導における指摘事項(居宅介護支援)」(自治体名・年度はドメイン及びファイル名からの推定。PDF本文に明記なし) (   )
5 複数の指定居宅サービス事業者等を紹介することを求めることができることについて説明を行っていることが確認できない場合は、契約月から当該状態が解消された時まで運営基準減算となる旨が記載されている 契約月の説明(上の表の1)。起点が契約月であること 重要事項説明書(または説明用別紙)、利用者の同意欄、契約書、支援経過記録 大阪市「令和8年度介護事業者等集団指導資料 居宅サービス編」 (   )
6 サービス利用票の同意が翌月となっている事例が、運営基準減算の項目として挙げられ、計画を作成又は変更する際には同月内に一連の業務を実施するよう示されている 計画作成と同意(上の表の4)。月末に契約した場面 サービス利用票・別表(利用者同意欄)、居宅サービス計画書、支援経過記録、給付管理票 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」(令和7年度広島市介護サービス事業者集団指導) (   )
7 要介護状態区分の変更の認定を受けた場合に、計画の変更の必要性についてサービス担当者会議等による専門的意見の聴取を行っていない事例が、運営基準と運営基準減算の双方の項目として挙げられている 場面③の月の担当者会議等(上の表の8) 第4表、担当者への照会記録、認定結果通知の写し、居宅サービス計画書、支援経過記録 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」(令和7年度広島市介護サービス事業者集団指導) (   )
8 区分変更申請中に居宅を訪問し面接していないにもかかわらず居宅介護支援費を請求していた事例について、運営基準減算の対象となること、運営基準減算の適用を受けている場合は特定事業所加算を算定できないこと(大臣基準告示第84号イ(9))が示され、過誤申立てによる返還が求められている 場面③を検討する前の、申請中の月の訪問・面接(上の表の6) 居宅介護支援経過、モニタリング記録、訪問記録、給付管理票、介護給付費請求明細書 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」 (   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

8件のうち5件(1・2・3・5・6)は、契約月または計画作成の月の説明と同意に関するものです。初回加算の検討は、その月の請求に加算を載せるかどうかという話として始まりがちですが、公表事例の並びを見ると、自治体の目は同じ月の「説明と同意の記録」のほうに向いています。姫路市の事例(8)は特定事業所加算への波及まで示しており、ただし書の定めが初回加算だけの話ではないことが分かります。

契約月の説明3点と、初回加算の月に並ぶ日付の確認欄

最後に、上の公表事例で繰り返し出てくる「契約時の説明3点」を、初回加算の月の日付と一緒に1枚で確かめられる欄にしました。対象者1名につき1行ずつ使う形ではなく、1名分を縦に埋める形です。

# 確かめる事項 定め・公表資料の記載 根拠になる書類 貴事業所の記入欄
1 複数の居宅サービス事業者等の紹介を求めることができる旨の説明 基準第4条第2項(データベース登録値)。金沢市・大阪市・松山市の公表資料 説明文書、署名 説明日(  /  )署名(有・無)
2 計画に位置付けた事業者の選定理由の説明を求めることができる旨の説明 松山市・青森県三戸町ウェブサイト掲載資料 説明文書、署名 説明日(  /  )署名(有・無)
3 前6月間の訪問介護・通所介護・福祉用具貸与・地域密着型通所介護の位置付けの割合と、同一事業者による提供の割合の説明 松山市・青森県三戸町ウェブサイト掲載資料(前6月間の区切り方の記載あり) 説明文書、集計資料 集計の対象期間(  〜  )説明日( / )
4 説明3点を文書で交付したか 松山市の公表資料は「文書を交付して説明」と記載 交付の記録、支援経過記録 交付日(  /  )
5 契約日と説明日の前後関係 大阪市の公表資料は減算の起点を契約月と記載 契約書、説明文書 契約日( / )説明日( / )
6 居宅サービス計画の同意日と、サービス利用票の同意日が同じ月の中にあるか 広島市の公表資料(同月内に一連の業務) 第1表の同意欄、利用票の同意欄 計画同意( / )利用票同意( / )
7 初月のモニタリングの結果を文章で記録したか 基準第13条第14号ハ(データベース登録値)。青森県三戸町ウェブサイト掲載資料 モニタリング記録 記録日(  /  )
8 被保険者証の提示を受けて資格・区分・有効期間を確かめた記録 別添1「受給資格等の確認」。豊島区の公表資料(通所系の事例)は、コピーや電話での確認が指摘された例を載せている 被保険者証の写し、確認記録 確認日(  /  )確認者(   )
9 医療系サービスを位置付けた場合の主治の医師の意見と計画の交付 浜松市の公表資料(意見を求めたことが確認できないケース) 照会と回答の記録、交付記録 照会日( / )交付日( / )
10 各サービス事業所の個別サービス計画の取り寄せ 北九州市の公表資料(給付管理上の確認と、交付実績の観点) 個別サービス計画、受領の記録 受領日(  /  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この10行のうち、1〜7は告示のただし書が指す基準と、公表事例で運営基準減算の項目として挙げられた業務にそのまま対応します。8〜10は運営基準減算の基準そのものではありませんが、初回加算の月に同じ束の書類として確認される項目です。埋まらない欄があれば、それは加算の検討より前に、記録の側で埋めておく欄です。

なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。本ページの表は、告示・通知と自治体の公表資料を並べて記入欄を付けたものであり、個別の算定の当てはめや届出の要否を示すものではありません。埋めた表をもとに、最終的な取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

よくある質問

初回加算の単位数はいくらですか

当社の加算データベースには、算定基準告示 別表 居宅介護支援費 ロ 注を出典として「300単位/月」「1月につき」と登録しています。実際の金額は級地ごとの単価によって変わりますので、本ページでは金額を示していません。ご事業所の級地と単価は、上の表の記入欄にご記入ください。

通知が挙げる3つの場面は、どこに書かれているものですか

留意事項通知(老企第36号)の初回加算に関する記載です。当社は平成27年時点の新旧対照表で3つの場面を確認し、あわせて令和6年度改定の新旧対照表に当該項目が現れないこと(改正なし)も確認しています。

「新規」とは、いつからいつまでを指しますか

過去2月以上、当該事業所で居宅介護支援を提供しておらず居宅介護支援費が算定されていない場合を指す旨の記載が、平成21年度介護報酬改定に関するQ&Aにあるとされています。ただし当社は当該Q&Aの一次資料を特定できていないため、要件には含めていません。期間の当てはめについては保険者にご確認ください。

要介護状態区分が2区分変わりましたが、更新認定に伴うものです。場面③に当たりますか

本ページでは当てはめの判断を行いません。告示・通知の文言は「要介護状態区分が二区分以上変更された場合に居宅サービス計画を作成する場合」です。更新認定に伴う変動の扱いについて当社は一次資料を確認できていないため、保険者にご確認いただき、回答と回答日を上の記入欄にお残しください。

退院・退所加算と同じ月になったときは、どう扱われますか

算定基準告示 別表 ヘ 注に、初回加算を算定する場合は退院・退所加算は算定しない旨の定めがあります。両方の場面が重なった月の具体的な扱いは、保険者にご確認ください。

運営指導では、初回加算についてどの書類を見られますか

福井市の令和7年度集団指導資料は、初回加算に関する確認書類として、利用者台帳(契約日・認定情報)、居宅サービス計画書、居宅介護支援経過、介護給付費請求明細書を挙げています。確認の観点や様式は保険者により異なりますので、ご事業所の指定権者が公表している資料をご確認ください。

居宅サービス計画の作成日は、認定有効期間の開始日に合わせてよいですか

姫路市の実地指導結果には、居宅サービス計画作成(変更)日がすべて1日付(認定有効期間の開始日)になっていた事例が指摘として挙げられ、実際に作成または変更した日を記載することとされている旨が示されています。

計画の同意は、サービスが始まってからでもよいですか

姫路市の実地指導結果には、計画原案の同意日がサービス提供後になっていた事例が挙げられ、計画の開始までに説明を行い同意を得ることとされている旨が示されています。松山市の資料にも、計画の同意はサービス提供期間の開始前に得ることが示されています。

区分変更の申請中で、認定結果が出ていません。どう記録しますか

金沢市の集団指導資料には、区分変更申請後、認定結果が出るまでの間にサービスを利用する場合は暫定の計画原案を作成し利用者の同意を得るという対応が示されています。また姫路市の実地指導結果には、区分変更申請中に居宅を訪問し面接していないにもかかわらず居宅介護支援費を請求していた事例が挙げられ、少なくとも1月に1回、居宅を訪問し利用者及びその家族に面接を行い、その事実を記録することとされている旨が示されています。

加算の届出について相談できますか

本ページは条文と公表資料を対照表の形にまとめた情報提供です。届出の要否や書類の作成・提出については、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行が社会保険労務士の業務にあたるため、当社では代行いたしません。様式と提出先については保険者にご確認ください。

この対照表を、毎月自分の事業所の内容と突き合わせたいのですが

上の「月次の自己点検シート」を、対象者1名につき1枚として印刷してお使いいただけます。埋まらない欄が出たときは、その欄が台帳や記録の側の課題を示しています。日付の欄から埋めていくと、前後関係の食い違いが早く見つかります。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

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この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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