訪問介護のアセスメント(課題分析)は、訪問介護計画書の土台になる大切な業務です。サービス提供責任者が利用者の生活の様子や困りごとを把握し、ニーズを整理することで、的確な計画につながります。本記事では、訪問介護のアセスメントの書き方を、把握する項目と記入例つきで解説します。
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訪問介護のアセスメントとは
アセスメントとは、利用者の心身の状況や生活環境、本人・ご家族の意向を把握し、生活全般の課題(ニーズ)を整理することです。訪問介護では、ケアマネジャーの居宅サービス計画をふまえ、サービス提供責任者が訪問介護として何を支援するかを見極めます。
アセスメントで把握する項目
- ADL・IADL――起居・移動・排泄・入浴・食事、調理・掃除・買物など
- health――既往歴・服薬・主治医の指示・医療的ケアの有無
- 生活環境――住まいの状況・段差・福祉用具・同居家族
- 本人・家族の意向――どう暮らしたいか、何に困っているか
- 既存のサービス――他の介護サービスの利用状況
書き方のポイント
- 事実と意向を分ける――観察した事実と、本人の希望を区別して書く。
- 生活課題を具体的に――「できない」だけでなく、何がどう困るかまで。
- 残存能力に着目する――できることを活かす視点で記録する。
- 居宅サービス計画と整合させる――ケアプランの目標とつなげる。
記入例(文例)
記入例(文例)
心身の状況:右片麻痺により、立ち上がりと移動に見守りが必要。トイレまでの移動でふらつきがある。
本人・家族の意向:本人「自分のことはできるだけ自分でしたい」。長女より「日中独居のため入浴の安全が心配」との意向。
生活課題(ニーズ):転倒の不安なく、トイレ・入浴を行いたい。身体介護による見守りと一部介助が必要。
よくある間違い
- 「全介助」など大まかで、できる動作・できない動作が分からない
- 本人の意向が書かれず、支援者目線だけになっている
- 居宅サービス計画と訪問介護のアセスメントがつながっていない
アセスメントで抜けやすい5つの視点
- 本人が「できること」——できないことばかり書くと、支援が過剰になります
- 1日の流れ——起床から就寝まで、いつ誰が何をしているか。ここが分かるとサービスの入れどきが見えます
- 住環境——段差、手すり、トイレまでの距離、寝室が2階かどうか
- 介護している人の状況——就労、健康状態、他の家族の介護。支援の継続を左右します
- 本人が大切にしていること——習慣、こだわり、譲れないこと。ここを外すと支援が拒否されます
聞き取りの進め方
| 場面 | 聞き方の例 |
|---|---|
| できることを聞く | 「いま、ご自分でされていることを教えてください」 |
| 困りごとを聞く | 「1日のなかで、いちばん大変なのはどの時間ですか」 |
| 本人の希望を聞く | 「またやってみたいことはありますか」 |
| 家族の負担を聞く | 「休めている時間はありますか」 |
| 言いにくいことを聞く | 「ほかの方でもよくあるのですが」と前置きして一般化する |
アセスメント記録の書き方
- 本人の言葉はそのまま残す——要約すると、意向が変わってしまうことがあります
- 観察した事実と、推測を分ける——「〜と思われる」は判断の欄に書きます
- 評価語を使わない——「意欲的」「非協力的」ではなく、行動で書きます
- いつの情報かを書く——状況は変わります。日付のない情報は使えなくなります
- 誰から得た情報かを書く——本人か、家族か、他事業所か
※本記事は一般的な考え方を整理したものです。算定の可否や要件は、最新の告示・通知および保険者(市区町村)の運用をご確認ください。
見直すタイミング
- 要介護認定の更新・区分変更があったとき
- 入退院があったとき
- 同居家族や住環境が変わったとき
- サービス内容を変更するとき
- 本人・家族から申し出があったとき
- 定期的な見直しの時期が来たとき
話すだけで、アセスメントを記録できる
介護記録AI「神マナ」の訪問介護マナは、訪問やアセスメント面談の内容をスマートフォンへ話すだけで、AIが記録のかたちに整理します。実施サービス報告・計画書の下書きまでつながり、記録にかかる時間を大きく減らします。(※利用実績に基づく目安であり、環境・使い方により異なります)作成した記録はカイポケへ自動転記できます。利用者さま3名まで・期限なく無料でお試しいただけます。
訪問介護アセスメントの記入例(コピペ可)
アセスメントで把握する項目と、確認・記入のポイントです(表の右上ボタンからExcel/CSVにコピーできます)。ここで整理したニーズが、計画書の目標・援助内容につながります。
| 把握する項目 | 確認・記入のポイント |
|---|---|
| 本人の意向・希望 | 「どう暮らしたいか」を本人の言葉で。生活歴や大切にしてきたことも。 |
| 家族の状況・意向 | 介護者の有無・負担、家族の希望や協力体制 |
| 心身の状態(ADL・IADL) | 移動・食事・排泄・入浴、調理・買い物・服薬などの自立度 |
| 生活環境・住環境 | 住まいの段差・手すり、周辺環境、社会とのつながり |
| 既往歴・服薬・医療 | 疾患、服薬状況、主治医との連携、医療的ケアの有無 |
| 生活課題(ニーズ)の抽出 | 望む生活と現状のギャップを整理し、優先度をつける |
運営指導で実際に公表されている指摘|出典つき
訪問介護のアセスメントで最も多い指摘は、「ケアマネのアセスメントを受け取るだけで、自事業所として行っていない」ことです。
| 公表されている指摘 | 公表元 |
|---|---|
| 事業所として行ったアセスメント(課題分析)の記録が作成されていない、又は不十分。「居宅介護支援事業所のアセスメント結果を受けるのみでは不十分です」と明記されている | 公表資料の主な指摘事項 |
| チェック欄のみで備考が空白の例(例:「洗身」で一部介助にチェックのみ)と、麻痺の部位など具体的状況を書いた例が対比されている | 同上 |
| 心身の状況等の変化に合わせた再アセスメントを行っていない事例 | 同上 |
| サービス変更時や目標期間更新時等にアセスメントをしていない/アセスメント表の実施日が計画書作成日よりも後になっている | 福岡県介護保険広域連合の集団指導資料(令和6年度版) |
| 実際に使用している課題分析の種類と運営規程に記載している課題分析の種類とが一致していない | 公表資料の主な指摘事項 |
| 個別サービス計画の目標は居宅サービス計画の内容をそのまま転記するのではなく、サービスを提供する事業所ごとに作成すること。アセスメントやモニタリングにより利用者及び家族の意向を適切に把握し計画に反映させること(長期間にわたり意向に変化がないケースがある) | 松山市の運営指導での主な指摘事項に関する資料 |
チェックだけで終わらせない|備考の書き方
「チェック欄のみで備考が空白」が名指しで指摘されています。チェックの理由になる事実を1行添えます。
| 項目 | チェックのみ(不十分) | 備考まで書いた例 |
|---|---|---|
| 洗身 | 一部介助 | 背部と右上肢に介助を要する。左手でタオルを持ち、届く範囲は自分で洗える |
| 移乗 | 見守り | ベッドから車いすへ。手すりを使えば自立だが、疲労時にふらつきがある |
| 歩行 | 一部介助 | 四点杖で屋内20m可。方向転換時に不安定。屋外は車いす |
| 食事摂取 | 自立 | 箸を使って自立。ただし汁物でむせることが週2回ある |
| 更衣 | 一部介助 | 上着は自立。ズボンの引き上げに介助を要する(右片麻痺のため) |
| 排泄 | 自立 | 日中はトイレで自立。夜間は3回起きており、ポータブルトイレを使用 |
| 口腔 | 一部介助 | 義歯の着脱は自立。奥歯の清掃が不十分で、介助が必要 |
| 整容 | 自立 | ひげそりは自立。整髪は右手が上がらず介助を要する |
| 入浴 | 一部介助 | 浴槽のまたぎに介助。洗身は背部のみ介助。滑り止めマットを使用 |
| 意思疎通 | 問題なし | 会話は明瞭。ただし早口だと聞き返しがあり、短い文だと伝わりやすい |
| 認知機能 | 問題なし | 日付・場所とも正確。服薬の管理も自分で行えている |
| 意欲 | あり | 「また買い物に行きたい」との発言あり。目標に反映した |
訪問介護のアセスメント|手順と記録
| 場面 | やること | 残す記録 |
|---|---|---|
| 初回 | 居宅を訪問し、生活の場と動作を実際に見る | 訪問日・訪問者・確認した動作と環境 |
| ケアプランを受け取ったとき | 目標と方針を確認する | 受領日と、確認した内容 |
| 自事業所のアセスメント | ケアプランの目標に対し、訪問介護で何ができるかを分析する | 分析の記録(受け取るだけにしない) |
| 計画を作るとき | アセスメントの結果を訪問介護計画へ反映する | どの分析結果を、計画のどこへ反映したか |
| 日付を確認するとき | アセスメントの実施日が計画作成日より前か | 両方の日付 |
| サービスを変更するとき | 変更前に再アセスメントを行う | 再アセスメントの実施日と、変更の理由 |
| 目標期間を更新するとき | 更新前に再アセスメントを行う | 実施日と、更新の判断 |
| 状態が変わったとき | 変化に合わせて再アセスメントを行う | 変化の内容と、実施日 |
| 課題分析の様式 | 運営規程に記載した種類と一致しているか | 使用している様式名 |
| 意向の確認 | 長期間、意向が変わらないままになっていないか | 聞き取った日と、本人の言葉 |
訪問介護計画書の書き方は訪問介護計画書、実施記録は実施記録の書き方、モニタリングはモニタリングの書き方をご覧ください。
訪問介護のアセスメント|居宅を見て確認すること
書面だけでは分からないことを、実際の生活の場で確認します。ここで見た事実が、計画の根拠になります。
| 見る場所 | 確認すること | 記録の書き方の例 |
|---|---|---|
| 玄関 | 段差の高さ、上がりかまち、履物、手すりの有無 | 玄関の段差20cm。手すりなし。腰かけて靴を履いている |
| 廊下・動線 | 幅、置かれている物、床の状態、照明 | 廊下幅80cm。新聞紙が積まれており、夜間は暗い |
| 居室 | ベッドの高さ、起き上がりの動作、手の届く範囲 | ベッドの高さ45cm。柵につかまって起き上がれる |
| トイレ | ドアの開閉、便座の高さ、手すり、夜間の動線 | 洋式・手すりあり。夜間はポータブルトイレを使用 |
| 浴室 | 浴槽の縁の高さ、洗い場の広さ、滑り止め | 浴槽の縁50cm。またぎに介助を要する。滑り止めマットあり |
| 台所 | 調理の可否、火の取り扱い、冷蔵庫の中身 | 簡単な調理は可。冷蔵庫に期限切れの食品あり |
| 洗濯・掃除 | 洗濯機の位置、干す場所、掃除の状況 | 洗濯機は屋外。干す動作に介助を要する |
| 暮らしの様子 | 薬の置き場、連絡先の掲示、家族の出入り | 薬は食卓に。長女が朝夕に訪問している |
そのまま貼れる|ADL・IADL・環境・介護力の完成文(48項目・96文)
アセスメントの記録が薄くなるのは、書く材料が足りないからではなく、どこまで書けば足りるのかの見本が手元にないからです。ここでは項目ごとに、そのまま貼って固有名詞と数値だけ差し替えれば使える完成文を2つずつ並べました。共通しているのは、できる動作/できない動作の境目・使っている物・時間帯・回数・本人の言葉の5点が必ず入っていることです。
ADL|起居から更衣まで(9項目・18文)
| 項目 | 完成文(例1) | 完成文(例2) |
|---|---|---|
| 起居(寝返り・起き上がり) | ベッド柵に左手をかけ、自力で右側臥位まで寝返る。起き上がりは背上げ30度を使えば自立。背上げなしでは肘立ちが保てず、右肩を支える介助を要する。所要は約20秒。 | 布団で就寝。寝返りは自立。起き上がりは布団の脇に置いた据置型手すりを両手で引いて可能だが5〜6秒かかり、起床直後は膝の痛みで介助を要する日が週2〜3回ある。 |
| 移乗 | ベッドから車いすへは、Lバーにつかまって立ち上がり、右足を軸に方向転換して着座する。日中は見守りで可能。夕方以降は疲労で膝折れがあり、腰を支える一部介助を要する。1日の移乗は5〜6回。 | ベッドからポータブルトイレへは立ち上がりまで自立。方向転換の途中で足がすくみ1〜2秒止まる。前方に手を添えると再び動き出せる。夜間は妻が声をかけて誘導している。 |
| 移動(屋内) | 屋内は伝い歩き。壁と家具に手をつきながら居間からトイレまで約8mを1分ほどで移動する。廊下の中ほどに支えになる物がなく、その3mだけふらつきが出る。 | 屋内は四点杖で移動。トイレまでは自立だが、台所の敷居2cmでつま先が引っかかることが月に2〜3回ある。本人「またぐつもりが引っかかる」との訴えあり。 |
| 歩行(屋外) | 屋外は車いす。乗車後の駆動は自力で平地50mまで。坂と段差では介助を要する。通院時は長女が押している。連続歩行は歩行器で20mが限度。 | 屋外はシルバーカーで自宅前の平坦路を100mまで。信号を渡り切れず途中で立ち止まることがあり、本人「青が短くて怖い」と話す。買い物への外出は週1回に減っている。 |
| 入浴 | 週2回、自宅の浴槽を使用。脱衣は自立。洗身は前面と左上肢を自分で洗い、背部と右上肢に介助を要する。浴槽のまたぎ(縁50cm)は右足を上げきれず、腰を支える介助を要する。滑り止めマットとシャワーチェアを使用。 | 入浴は週1回、長女の休日のみ。浴室の床がタイルで冷たく、冬季は本人が入浴を拒む日がある。全身の洗身は自立。浴槽には入らず、シャワーチェアに座ってのシャワー浴で終えている。本人「湯船につかりたい」との希望あり。 |
| 排泄(日中) | 日中はトイレで自立。下衣の上げ下ろしに時間がかかり、間に合わないことが週1回ほどある。トイレまでの距離は約8m。パッドを使用し、交換は自分で行える。 | 日中はトイレで排泄。便座への立ち座りは右側の縦手すりを使って自立。後始末は手が届かず介助を要する。排便は2〜3日に1回で、下剤の内服日を妻が管理している。 |
| 排泄(夜間) | 夜間は3回起きる。ベッド脇のポータブルトイレを使用し、移乗は見守りで可能。処理は翌朝に妻が行っている。週2回、間に合わずに寝衣を汚すことがある。 | 夜間はリハビリパンツと尿取りパッドを使用。目覚めずに朝まで眠る日が多い。起床時の交換は自分で行おうとするが、後ろ側が上がりきらず一部介助を要する。 |
| 食事 | 常食を箸で自力摂取。主食8割・副食10割。いすに浅く腰かけて前傾になりやすく、声かけで座り直している。汁物で週2回むせがある。食事時間は約30分。 | 一口大の刻み食。スプーンで自力摂取するが、皿の左半分に手が伸びない。皿の位置を右に寄せると全量食べられる。食後に口腔内に食物が残ることが毎食ある。 |
| 整容 | 洗顔・歯みがきは洗面台に立って自立。整髪は右手が肩より上がらず介助を要する。ひげ剃りは電気かみそりで週2回、妻が行っている。爪切りは見えにくく介助を要する。 | 洗顔は座位で自立。整髪・ひげ剃りとも自立しているが、鏡を見ないため剃り残しがある。本人は気にしていない。爪は伸びており、足の爪は自分では切れない。 |
| 更衣 | 上衣は前開きなら自立。かぶり式は右肩が上がらず介助を要する。ズボンは座位で膝まで上げられるが、立位が3秒しか保てず引き上げに介助を要する。靴下は足が届かず介助。 | 上下とも自分で着脱できるが、前後・裏表を間違えることが週3回ほどある。声をかけると自分で直せる。ボタンは小さいものだと10分以上かかるため、面ファスナーの衣類に替えている。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
IADL|調理から交通機関の利用まで(8項目・16文)
| 項目 | 完成文(例1) | 完成文(例2) |
|---|---|---|
| 調理 | 米をとぎ、炊飯器のスイッチを入れることは自立。包丁の使用は右手の握力低下で不安定なため行っていない。副菜は妻が作り置きしている。ガスコンロは消し忘れが月1回あり、家族が元栓を閉めている。 | 調理は行っていない。以前は毎日台所に立っていたが、令和7年11月の入院以降、立位が続かず中断している。本人「味噌汁くらいは作りたい」と話し、いすに座っての調理を希望している。 |
| 掃除 | 居間のテーブル拭きと卓上の片づけは自立。掃除機は本体を持ち上げられず使用していない。浴室・トイレの床は手が届かず、3か月ほど手が入っていない。押し入れの前に新聞紙が積まれている。 | 掃除は長女が週1回訪問して行う。平日は手が入らず、台所の床に食べこぼしが残っている。本人はほうきで掃くことができ、集めたごみを取ることに介助を要する。 |
| 洗濯 | 洗濯機の操作は自立。洗濯機が屋外にあり、洗濯物のかごを持って段差20cmを越えられないため、干す動作に介助を要する。取り込んだ物を座ってたたむことは自立。 | 洗濯は妻が行っている。妻の腰痛が強い日は2〜3日たまる。本人は下着の手洗いを自分で行う習慣があり、洗面所で続けている。 |
| 買い物 | 買い物は週2回、妻が徒歩10分のスーパーへ行く。重い物(米・飲料)を持ち帰れず、月1回は長女が車で運んでいる。本人は同行せず、買う物を紙に書いて渡している。 | 買い物は行っていない。冷蔵庫に消費期限を2週間過ぎた総菜が3点あり、本人は日付を確認していない。近隣に店がなく、最寄りのスーパーまで1.2kmある。 |
| 服薬管理 | 1日3回の内服。一包化された薬を妻が食卓に用意し、本人が自分で飲む。飲み忘れは週1回程度で、残薬が10包ある。服薬カレンダーは使用していない。 | 内服は朝夕2回。日付入りの一包化を自分でカレンダーに差し替えて管理している。眠前薬だけ飲み忘れが続いており、本人「寝てしまう」と話す。直近の受診時に残薬を持参している。 |
| 金銭管理 | 現金は本人が財布で管理している。少額の支払いは自立。公共料金は口座振替で長男が通帳を預かり、月末に本人へ収支を伝えている。金銭に関する不安の訴えはない。 | 財布の中身が分からなくなり、同じ物を繰り返し買うことが月2〜3回ある。長女が週1回、財布の中身と購入品を確認している。本人は「自分で払いたい」と話しており、小銭入れは本人が持つ形にしている。 |
| 電話の利用 | 固定電話で発信・応答とも自立。短縮ダイヤルに長女・長男・かかりつけ医を登録済み。受話器を持つ手が震えるため、通話は5分程度で疲れる。 | 携帯電話を持つが、着信に気づかないことが多い(バイブレーションのみの設定)。発信は履歴からのみ可能。本人からの連絡は取りにくく、家族からの定時連絡で状況を確認している。 |
| 交通機関の利用 | 路線バスは停留所まで200mの歩行ができず利用していない。通院はタクシーを利用し、乗降時に長女が介助している。乗車位置は自宅前で、待つ間に座る場所がない。 | 電車・バスとも利用していない。以前は自転車で移動していたが、令和7年6月の転倒後に家族が処分した。以降、自宅から出る機会が週1回の通所のみとなっている。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
居住環境|段差・手すり・動線の完成文(8項目・16文)
| 項目 | 完成文(例1) | 完成文(例2) |
|---|---|---|
| 玄関・上がりかまち | 玄関の上がりかまち20cm、外側にコンクリートの段差15cmが1段。手すりはなく、下駄箱の縁に手をついて昇降している。上がりかまちに腰かけて靴を履く動作は自立。 | 玄関は引き戸で、開閉に強い力を要し、本人は片手では開けられない。上がりかまち12cm。式台を置いて2段にしており、右手側に縦手すりが設置済み。昇降は見守りで可能。 |
| 廊下・動線 | 廊下幅78cm。フローリングで靴下だと滑る。廊下に新聞と段ボールが積まれ、実際に通れる幅は50cmほど。夜間は照明がなく、寝室からトイレまでの5mが暗い。 | 居間から寝室・トイレへの動線に敷居が3か所(各2cm)ある。すべてスロープ材でカバー済み。日中は家具に手をつきながら移動でき、転倒は直近1年でない。 |
| 手すりの設置状況 | 手すりはトイレ内の縦手すり1本のみ。玄関・浴室・廊下には設置されていない。壁が石膏ボードで、家族から「取り付けられるか分からない」との相談があった。 | 玄関・廊下・浴室・トイレに手すりを設置済み(住宅改修)。浴室の横手すりは位置が高く、本人は届いていない。実際には浴槽の縁に手をついて出入りしている。 |
| 浴室 | 浴槽の縁の高さ50cm、洗い場の広さは1畳弱。床はタイルで濡れると滑る。滑り止めマットとシャワーチェアを使用。脱衣室と洗い場の間に段差10cmがある。暖房設備はない。 | ユニットバスで浴槽の縁35cm、洗い場との段差なし。手すりは浴槽の縁に取り付けるタイプを使用。給湯温度は42度に固定してあり、本人が操作することはない。 |
| トイレ | 洋式・温水洗浄便座あり。便座の高さ38cmで、立ち上がりに時間がかかる。右側に縦手すりあり。ドアは内開きで、中で倒れた場合に開けにくい。夜間の照明は常夜灯のみ。 | 和式のため使用できず、居室にポータブルトイレを設置している。日中は同居の長男が処理し、夜間は翌朝までそのままになる。においの相談が家族から出ている。 |
| 寝室 | 寝室は2階。階段は14段・手すりは片側のみで、昇降に約5分と一部介助を要する。日中の居場所は1階の居間で、階段の昇降は1日2回に限られている。 | 1階の和室に特殊寝台を設置(高さ調整可・介助バー付き)。ベッドの左側に壁があり、右側からのみ乗り降りしている。ベッド周囲の空間は幅60cmで、車いすを寄せる余地がない。 |
| 台所 | ガスコンロ2口。立位で3分ほどしか続かず、途中で流し台に寄りかかっている。冷蔵庫は開閉できるが、下段の物は取り出せない。調理台の高さが合わず、いすを置く余地がない。 | IHクッキングヒーターに交換済み。操作は本人が行えるが、表示の文字が小さく読めていない。やかんを持ち上げることはできず、電気ポットを使用している。 |
| 屋外・近隣の環境 | 自宅前は幅3mの私道で、雨天時にぬかるむ。最寄りの停留所まで200m、坂道が含まれる。日中は近隣に人通りがなく、屋外での転倒時に人目に触れにくい。 | 集合住宅の3階でエレベーターなし。階段の昇降ができず、通院時は長男が背負っている。ごみ集積所は1階のため、ごみ出しは長男の出勤前に限られている。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
介護力・意欲・コミュニケーション・医療(23項目・46文)
| 項目 | 完成文(例1) | 完成文(例2) |
|---|---|---|
| 同居家族の有無 | 妻78歳と2人暮らし。長女は市内在住で、平日は勤務のため訪問は土日に限られる。日中、妻が通院や買い物で不在となる時間帯が平日の10時〜12時にある。 | 独居。近隣に親族はなく、県外の長男が月1回帰省している。日常の連絡は電話のみで、異変に気づく人が周囲にいない。民生委員が月2回訪問している。 |
| 介護者の就労状況 | 長男は日勤(8時〜18時)。朝食と夕食の準備は行えるが、日中の対応はできない。介護休業の取得は「職場に言い出しにくい」と話している。 | 長女は夜勤を含む交代勤務。夜勤明けの日は午前中に仮眠が必要で、その時間帯の介助は難しい。勤務表を月末に共有してもらい、訪問時間を調整している。 |
| 介護技術 | 妻は移乗の介助を自己流で行っており、本人を正面から抱え上げる方法をとっている。腰痛の訴えがあり、負担の少ない方法を知りたいとの希望がある。 | 長男は入院中に病棟で移乗と更衣の指導を受けており、手順は身についている。一方で入浴の介助は経験がなく、「浴室で転ばせそうで怖い」と話す。 |
| 負担感 | 妻より「夜に3回起こされるのがいちばんつらい。日中に少しでも横になれれば続けられる」との発言あり。睡眠時間は4〜5時間で、疲労の訴えが続いている。 | 長女より「介護そのものより、いつまで続くか分からないことが不安」との発言あり。現時点で介助を代われる人はおらず、体調を崩した場合の代替手段がない。 |
| 副介護者・親族の支援 | 次女が隣市に在住し、月2回の通院同行を担っている。買い物は長女、金銭管理は長男と役割が分かれており、家族間の連絡はアプリのグループで共有されている。 | 親族の支援は得られていない。近隣の友人が週1回、玄関先で声をかけてくれている。緊急時に鍵を預けられる人がおらず、キーボックスの設置を検討中。 |
| 介護者自身の健康 | 妻は高血圧と腰椎圧迫骨折の既往があり、月1回通院している。介護者自身の受診日に本人が独居となるため、その日の支援の空白が課題となっている。 | 長男は持病がなく、現時点で介護の継続に支障はない。ただし単身で担っており、本人が体調を崩した場合に支援が止まる構造になっている。 |
| 意欲 | 本人「また畑に出たい。草だけでも取りたい」との発言あり。日課として毎朝、庭を窓越しに見ている。目標に畑に関する内容を含めた際、リハビリへの参加が続いている。 | 声をかければ動くが、自分から動く場面は少ない。「もう年だから」との発言が繰り返される。以前続けていた囲碁の話題では表情が変わり、10分以上会話が続いた。 |
| 生活歴・役割 | 元は魚の仲買業で、朝5時起きの習慣が今も続いている。家では長く家計を管理してきた立場で、支払いに関して家族に任せることに抵抗がある。 | 40年間、小学校の教員。人前で援助を受けることを強く嫌う。「人の世話にはならない」との発言が初回訪問で3回あった。導入時は見守り中心の関わりから始めている。 |
| 譲れない習慣 | 毎朝6時にラジオ体操を流し、座ったまま手足を動かしている。この時間に訪問が重なると拒否が出るため、訪問時間を6時30分以降としている。 | 仏壇に朝夕の水を供えることを50年続けている。立ち上がれない日も、家族に頼まず自分で行おうとする。転倒のリスクがある動作として家族と共有した。 |
| 拒否が出る場面 | 入浴の声かけに対し「今日はいい」と断る日が週1回ある。断る日は前日の睡眠が3時間程度であることが多く、睡眠状況の確認を先に行うようにしている。 | 初対面の担当者が入る日に、玄関を開けないことがある。事前に写真つきの予定表を渡し、担当者名を伝えることで開けられるようになった。 |
| 楽しみ・目標 | 孫の運動会(毎年9月)を楽しみにしている。「車いすでもいいから見に行きたい」との発言あり。外出の耐久性を高めることを短期目標に据えている。 | 週1回のテレビ番組を欠かさず見ており、その時間帯の訪問は避けている。本人「これがあるから1週間が回る」と話す。 |
| 聴力 | 右耳の聴力低下があり、補聴器を所持しているが電池切れのまま使用していない。正面から、低めの声でゆっくり話すと聞き取れる。背後からの声かけには反応がない。 | 聴力に問題はない。テレビの音量が大きく、会話の際は消してもらう必要がある。電話での聞き取りは可能。 |
| 視力 | 白内障の術後で、日常生活に支障はない。ただし新聞の文字は読めず、書類の確認には拡大鏡を使用している。夕方以降は見えにくさが増す。 | 右眼はほぼ見えず、左眼のみで生活している。右側から近づくと気づかないため、声かけは左側から行っている。右側の物にぶつかることが週2回ある。 |
| 発話 | 構音障害があり、語尾が不明瞭になる。短い文であれば聞き取れる。伝わらないときは筆談を用いており、ペンとメモを食卓に常備している。 | 発話は明瞭。話が長くなりやすく、こちらの質問に戻すために「今日は入浴のことを伺います」と目的を先に伝えるようにしている。 |
| 理解・意思疎通 | 日付は曖昧だが、目の前のやり取りは成立する。2つ以上の内容を一度に伝えると混乱するため、1つずつ、実物を示しながら伝えている。 | 質問の意味は理解できるが、返答までに10秒ほどかかる。待たずに言い換えると混乱するため、返答を待つ時間を確保している。 |
| 意思表示の手段 | 言葉での表現が難しく、表情と手の動きで意思を示す。痛みがあるときは眉間にしわを寄せ、右手で該当部位を押さえる。この反応を家族と共有した。 | 「はい/いいえ」で答えられる質問には確実に応じる。選択肢を2つ示すと選ぶことができるため、意向の確認は選択式で行っている。 |
| 既往・現病 | 脳梗塞(令和6年5月発症・右片麻痺)、高血圧症、2型糖尿病。かかりつけは内科と整形外科の2か所で、それぞれ月1回受診している。 | 慢性心不全、心房細動。令和7年12月に心不全の増悪で18日間入院し、令和8年1月に退院。退院時の指導内容は退院時共同指導の記録に記載されている。 |
| 服薬(内容と管理) | 降圧薬・抗血小板薬・血糖降下薬を含む1日3回の内服。一包化されている。低血糖時の対応について家族が説明を受けており、ブドウ糖を食卓に常備している。 | 利尿薬を朝に内服。内服後2時間はトイレが近くなるため、訪問の時間帯を10時以降としている。飲み忘れた日の対応は主治医の指示を書面で受けている。 |
| 主治医の指示・留意事項 | 主治医より「1日の水分は1,200mlを目安に」との指示あり。指示内容は診療情報提供書に記載されている。訪問時に水分摂取量を確認し、記録に残している。 | 主治医意見書に「転倒に留意。荷重制限なし」と記載。歩行の可否について家族の理解と差があったため、担当者会議で確認内容を共有した。 |
| 医療処置の有無 | 在宅酸素療法を実施中(安静時1L/労作時2L)。カニューレの管理は本人が行い、機器の点検は業者が月1回訪問している。入浴時の取り扱いを家族と確認済み。 | 膀胱留置カテーテルを留置中。管理は訪問看護が担当し、蓄尿バッグの位置について家族へ説明済み。訪問介護では取り扱わない旨を担当者会議で確認した。 |
| 体調の目安(普段の値) | 普段の血圧は130〜145/70〜85、脈は60〜75。体温は35.8〜36.4度。この範囲を外れたときに連絡する基準を家族・訪問看護と共有している。 | 体重は48〜49kgで推移。2kg以上増えた場合は心不全の増悪を疑うよう主治医から説明を受けており、週2回、朝の体重を家族が記録している。 |
| リスク(転倒・誤嚥・脱水・皮膚) | 直近1年で転倒2回(いずれも夜間のトイレ移動時)。水分でむせることが週2〜3回。夏季に水分摂取が減る傾向があり、仙骨部に発赤が出たことが1回ある。 | 転倒歴はない。食後2時間以内に臥床する習慣があり、逆流によるむせが週1回ある。皮膚は乾燥が強く、下腿の掻破痕がある。保湿剤を処方されている。 |
| 緊急時の連絡と判断 | 第1連絡先は長女(携帯・平日勤務)、第2は長男(県外)。かかりつけは◯◯内科(月1回受診)。鍵は玄関横のキーボックスに保管し、番号を事業所で管理している。 | 第1連絡先は同居の妻。妻が不在となる平日10時〜12時は次女が対応する。応答がない場合の手順(近隣の見守り協力者への連絡)を書面で取り決めている。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
書き直しの対照|物足りない記載と、そのまま使える記載(24組)
公表されている指摘のなかで繰り返し現れるのが、チェック欄だけで備考が空白、実態と合わない画一的な記載の2つです。左の列は多くの様式で実際に見かける書き方、右の列は同じ場面をそのまま貼れる形にしたものです。右の列はできる動作/できない動作の境目・使っている物・回数・本人の言葉のどれかを必ず含んでいます。
| 場面 | 物足りない記載 | そのまま使える記載(完成文) |
|---|---|---|
| 入浴 | 入浴に一部介助が必要 | 脱衣・洗身の前面は自立。背部と右上肢の洗身、浴槽のまたぎ(縁50cm)に介助を要する。シャワーチェアと滑り止めマットを使用。本人「湯船には自分でつかりたい」との希望あり。 |
| 移動 | 移動は見守り | 屋内は伝い歩きで、居間からトイレまで約8mを1分で移動する。廊下の中ほど3mに支えがなくふらつくため、その区間のみ見守りを要する。 |
| 食事 | 食事は自立 | 常食を箸で自力摂取。主食8割・副食10割。いすに浅く腰かけて前傾になりやすく、声かけで座り直している。汁物で週2回むせがある。 |
| 排泄 | 排泄は一部介助 | 日中はトイレで自立。下衣の上げ下ろしに時間がかかり間に合わないことが週1回ある。夜間は3回起き、ポータブルトイレへの移乗は見守りで可能。 |
| 更衣 | 更衣は全介助 | 上衣の前開きは自立。かぶり式は右肩が上がらず介助を要する。ズボンは座位で膝まで上げられるが、立位が3秒しか保てず引き上げに介助を要する。 |
| 認知 | 認知症あり | 日付と曜日は答えられない。自宅内の場所は分かる。服薬は妻の声かけで行えている。同じ話が5〜10分間隔で繰り返されるが、日常の会話は成立する。 |
| 意欲 | 意欲的でない | 声をかければ動くが、自分から動く場面は少ない。「もう年だから」との発言が繰り返される。囲碁の話題では10分以上会話が続いた。 |
| 家族 | 家族の協力あり | 妻78歳が主に介護。夜間に3回起こされ睡眠は4〜5時間。長女は市内在住だが平日は勤務のため、支援は土日に限られる。 |
| 家族の負担 | 家族の負担が大きい | 妻より「夜に3回起こされるのがいちばんつらい。日中に少しでも横になれれば続けられる」との発言あり。腰痛で月1回通院している。 |
| 住環境 | 住環境に問題あり | 玄関の上がりかまち20cm・手すりなし。廊下幅78cmだが新聞と段ボールで実際に通れる幅は50cm。寝室からトイレまでの5mに夜間の照明がない。 |
| 本人の意向 | できるだけ自宅で暮らしたい | 本人「トイレだけは最後まで自分で行きたい。人に見られるのが嫌だ」との発言あり(令和8年4月10日・初回訪問時)。 |
| 家族の意向 | できる範囲で協力したい | 長女より「入浴だけは代われないので手伝ってほしい。買い物と掃除は自分がやります」との発言あり(令和8年4月10日・同席)。 |
| 服薬 | 服薬管理は家族 | 1日3回の一包化を妻が食卓に用意し、本人が自分で飲む。飲み忘れが週1回あり、残薬が10包ある。眠前薬の飲み忘れが続いている。 |
| 調理 | 調理は不可 | 米をとぎ炊飯器のスイッチを入れることは自立。包丁の使用は握力低下で不安定なため行っていない。ガスの消し忘れが月1回あり、家族が元栓を閉めている。 |
| 買い物 | 買い物は困難 | 買い物は妻が週2回。米と飲料を持ち帰れず月1回は長女が車で運ぶ。最寄りの店まで1.2kmあり、本人の同行はできていない。 |
| 掃除 | 掃除ができない | テーブル拭きと卓上の片づけは自立。掃除機は本体を持ち上げられず使用していない。浴室・トイレの床は手が届かず3か月ほど手が入っていない。 |
| コミュニケーション | 意思疎通は問題なし | 正面から低めの声でゆっくり話すと聞き取れる。背後からの声かけには反応がない。2つ以上を一度に伝えると混乱するため1つずつ伝えている。 |
| 睡眠 | 睡眠は良好 | 21時就寝・6時起床。夜間に3回、排泄で起きる。再入眠までに20分ほどかかる日があり、翌日の午前は臥床していることが多い。 |
| 疼痛 | 痛みの訴えあり | 右膝の痛みを起床時と夕方に訴える。「10のうち今は6」と表現される。歩行の距離が短くなる時間帯と一致しており、訪問時間を10時台としている。 |
| 皮膚 | 皮膚トラブルなし | 仙骨部に発赤が1回あり(令和8年3月)、体位交換の間隔を見直して消退した。下腿の乾燥が強く、保湿剤を1日1回塗布している。 |
| 転倒 | 転倒に注意 | 直近1年で転倒2回。いずれも夜間、寝室からトイレへの移動時。照明がなく、廊下に物が置かれていた。転倒後の受診はなし。 |
| 社会との関わり | 閉じこもりがち | 週1回の通所以外に外出はない。以前は町内会の集まりに毎月出ていたが、令和7年6月の転倒後は参加していない。本人「行きたいが足が心配」と話す。 |
| 経済 | 経済的に厳しい | 負担割合は1割。本人より「これ以上は増やせない」との発言あり。負担限度額認定の申請状況は未確認のため、次回の訪問で確認する。 |
| 緊急時 | 緊急時は家族へ連絡 | 第1連絡先は長女(携帯・平日勤務)、第2は長男(県外・週末のみ)。かかりつけは◯◯内科。鍵は玄関横のキーボックスで、番号は事業所で管理している。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態・疾患別|どこを見て、どう書くか(14類型・28文)
同じ「入浴に介助を要する」でも、片麻痺と心不全とパーキンソン病では、見ておくべき点も、支援の組み立ても変わります。ここでは状態ごとに先に見る所と、その所見をそのまま書いた完成文を並べました。医学的な判断は主治医の領域です。ここで扱うのは、生活の場で観察できることと、本人・家族から聞き取れることだけです。
| 状態・疾患 | 先に見る所(着眼点) | 記録の完成文 |
|---|---|---|
| 認知症 | 時間帯による変動、同じ話の間隔、何なら自分でできるか、拒否が出る場面、火・水・鍵の扱い、なじみの物の位置 | 日付と曜日は答えられないが自宅内の場所は分かる。同じ話が5〜10分間隔で繰り返される。夕方16時以降に落ち着かなくなり、玄関を出ようとする日が週2回ある。仏壇の水を供える手順は誤りなく行える。 |
| 脳血管疾患後遺症・片麻痺 | 麻痺側と程度、健側でできること、麻痺側の見落とし、姿勢の崩れ方、移乗の向き、装具の使用 | 右片麻痺。健側の左手で箸・タオル・手すりの操作が可能。皿の左半分に手が伸びず、位置を右に寄せると全量食べられる。移乗は左回りのみ安定する。短下肢装具を日中のみ装着している。 |
| パーキンソン病 | 薬の効いている時間帯、すくみ足が出る場所、方向転換、小刻み歩行、姿勢の前傾、日内の変動 | 内服後1〜3時間は歩行が安定し、4時間を過ぎると小刻みになる。トイレの入口(幅60cm)でのすくみが1日2〜3回。前方に足を出す目印を床に貼ってから、立ち止まる時間が短くなった。訪問は内服後1時間の10時台としている。 |
| 関節リウマチ | 朝のこわばりの時間、痛む関節、握力を要する動作、天候による変動、自助具の有無 | 起床後2時間は手指のこわばりが強く、ボタン・ペットボトルの開栓ができない。午後は自分で行える。雨天の前日に痛みが増す。柄を太くしたスプーンと、ボタンエイドを使用している。 |
| 心不全 | 体重の推移、下肢のむくみ、息切れが出る動作、夜間の呼吸、水分と塩分、内服後のトイレ | 体重は48〜49kgで推移。2kg増で連絡する取り決めを家族と共有している。廊下8mの歩行で息切れが出て、途中で1回立ち止まる。夜間は枕を2つ重ねて休んでいる。朝の利尿薬内服後2時間はトイレが近い。 |
| COPD(慢性閉塞性肺疾患) | 息切れが出る動作の種類、話しながらの動作、入浴時の呼吸、在宅酸素の設定、冬季の変動 | 更衣で上衣をかぶる動作のときに息切れが強く、そこだけ介助を要する。会話しながらの動作で呼吸が乱れるため、声かけは動作の合間に行っている。在宅酸素は安静時1L・労作時2L。冬季は外出が減る。 |
| 糖尿病 | 食事の時間と内容、低血糖のときの様子、足の観察、内服・注射の管理、シックデイの手順 | 朝夕2回の内服。昼食が遅れた日に冷汗とふらつきが出たことが2回あり、ブドウ糖を食卓に常備している。足底に胼胝があり、爪は自分で切れない。毎回の訪問で足の状態を確認し記録している。 |
| がん(在宅療養期) | 本人が知っていること、痛みの出方と対処、1日のうち動ける時間帯、食べられる物、本人が今したいこと | 本人「痛みが強い日と楽な日が交互に来る。楽な日に孫に会いたい」と話す。午前は臥床、午後14時〜16時が最も動ける。食事は本人が食べたい物のみで、量は一定しない。訪問時間を14時台とし、体調に応じて内容を組み替えている。 |
| 骨折後・廃用症候群 | 受傷の時期と部位、荷重の指示、入院前にできていたこと、動かさなくなった動作、再転倒への不安 | 令和8年1月に右大腿骨頸部を骨折し、3月に退院。荷重制限なしと主治医意見書に記載。入院前は自分で洗濯物を干していたが、退院後は行っていない。本人「また転ぶのが怖い」との発言あり。立位の耐久は現在3分。 |
| 視覚障害 | 見える範囲、明るさによる差、物の定位置、床の障害物、書類の読み取り、声かけの方向 | 右眼はほぼ見えず左眼のみで生活している。右側から近づくと気づかないため、声かけは左側から行う。右側の物にぶつかることが週2回ある。物の位置を変えないよう家族と共有し、書類は拡大鏡で確認している。 |
| 聴覚障害 | 補聴器の有無と使用状況、聞き取れる声の高さ、背後からの反応、電話の可否、伝達の手段 | 右耳の聴力低下があり、補聴器は電池切れのまま使用していない。正面から低めの声でゆっくり話すと聞き取れる。背後からの声かけには反応がない。伝わらない内容はメモに書いて渡している。 |
| 独居 | 1日で誰とも会わない時間、異変に気づく人、鍵の預け先、食事の確保、通信手段、近隣との関係 | 独居。日中に人と会う機会は週1回の通所のみ。第1連絡先は県外の長男で、日常の確認は電話。鍵は玄関横のキーボックスに保管し番号を事業所で管理している。夕食は総菜の買い置きで、3日以上同じ物が続くことがある。 |
| 老老介護 | 介護者の年齢と持病、介護者の睡眠、介護者の受診日、代われる人、続けられなくなる場面 | 介護者は妻78歳。高血圧と腰椎圧迫骨折の既往があり月1回通院している。夜間に3回起こされ睡眠は4〜5時間。妻の受診日に本人が独居となる時間帯があり、その日の支援が空白となっている。 |
| ヤングケアラーがいる世帯 | 担っている家事・介助の内容と時間帯、通学と部活動への影響、本人が話せる相手、学校との連絡、本人の希望 | 同居の孫(高校2年)が朝の排泄介助と夕食の準備を担っている。部活動を令和7年に辞めており、理由として介護を挙げている。本人(孫)より「朝がいちばんきつい」との発言あり。朝の時間帯の支援について、担当者会議で検討事項として共有した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
アセスメントから計画へ|所見・援助目標・サービス内容の連鎖(22行)
アセスメントが計画につながらないのは、あいだの1行が抜けているからです。「観察した事実」→「その事実から導かれる目標」→「訪問介護として行う内容」を1行で並べると、どこで途切れているかが目に見えます。公表されている指摘でも、個別サービス計画の目標を居宅サービス計画からそのまま書き写すのではなく、事業所ごとに作成することが求められています。
1行で読む連鎖表|所見から援助内容まで
| アセスメントの所見 | 援助目標(案) | 訪問介護の内容(案) | 残す記録 |
|---|---|---|---|
| 浴槽の縁50cmをまたげず、背部の洗身に介助を要する | 週2回、安全に湯船につかることができる | 入浴の準備、浴室内の移動の介助、またぎの介助、背部の洗身、着脱の見守り | 実施日・湯温・またぎの様子・自分で洗えた範囲 |
| 夜間3回の排泄で、週2回間に合わず寝衣を汚す | 夜間の排泄を落ち着いて行える | 就寝前のポータブルトイレの位置と足元灯の確認、寝衣とパッドの準備 | 就寝前の準備内容・翌朝の様子・汚染の有無 |
| 調理は米をとぐまで可能。包丁の使用は行っていない | 1日1回、温かい食事をとることができる | 本人が米をとぐ間の見守り、副菜の調理、食材の期限の確認 | 本人が行った工程・食事量・冷蔵庫内の期限切れの有無 |
| 洗濯機が屋外にあり、段差20cmを越えられず干せない | 洗濯物を清潔に保つことができる | 洗濯物の運搬と干す動作の代行、取り込み。たたむ工程は本人が行う | 本人が行った工程・所要時間・段差での様子 |
| 浴室・トイレの床に3か月手が入っていない | 使う場所を清潔に保ち、滑らずに移動できる | 浴室・トイレの床と手すりの清掃、滑り止めマットの点検 | 清掃した範囲・床の状態・マットの状態 |
| 飲み忘れが週1回、残薬が10包ある | 処方どおりに服薬を続けることができる | 服薬の声かけと服薬後の確認、残薬の状況の把握と家族への報告 | 声かけの時刻・服薬の確認・残薬数 |
| 屋内は伝い歩き。廊下の3mでふらつく | 転倒せずに居間からトイレまで移動できる | 移動時の見守り、廊下の障害物の片づけ、足元灯の点灯の確認 | 移動の様子・ふらつきの有無・片づけた物 |
| 汁物で週2回むせがある。食後に臥床する習慣 | むせずに食事をとることができる | 食事姿勢を整える介助、食後30分の座位保持の声かけ | 姿勢・むせの有無と回数・食後の過ごし方 |
| 右肩が上がらず、かぶり式の上衣に介助を要する | 朝、自分の服を選んで着替えることができる | 前開きの衣類の準備、袖通しの介助、ボタンは本人が行う | 本人が行った工程・所要時間・選んだ衣類 |
| 週1回の通所以外に外出がない。孫の運動会に行きたい | 月1回、屋外に出る機会をもつことができる | 外出の準備と付き添い、車いすへの移乗の介助、屋外の移動の介助 | 外出先・所要時間・移動の様子・本人の発言 |
| 買い物に同行できず、最寄りの店まで1.2km | 必要な食材と日用品が手元にある状態を保つ | 本人が書いた買い物メモに基づく買い物の代行、レシートと釣銭の受け渡し | 依頼内容・購入品・金額の受け渡しの記録・本人の確認 |
| ごみ出しが長男の出勤前に限られ、収集日に出せない | 収集日にごみを出すことができる | 収集日のごみのまとめと集積所への運搬 | 実施日・種別・集積所までの経路の状況 |
| 爪が伸びており、足の爪は自分で切れない | 足の状態を保ち、歩行時の痛みが出ないようにする | 訪問時の足の観察と家族への報告、状態に応じた専門職への連絡 | 観察した所見・報告した相手と日時 |
| 義歯の着脱は自立。奥歯の清掃が不十分 | 口の中を清潔に保つことができる | 口腔清掃の声かけと、届かない部位の介助、義歯の洗浄の確認 | 実施内容・口腔内の状態・本人が行った範囲 |
| 妻が夜間3回起こされ、睡眠が4〜5時間 | 介護者が日中に休息をとることができる | 日中の一定時間に見守りと家事を行い、介護者が離れられる時間をつくる | 訪問の時間帯・介護者の状況・本人の様子 |
| 妻が移乗を正面から抱え上げており、腰痛の訴えあり | 介護者が負担の少ない方法で移乗を行える | 移乗の実施と、家族が見学できる時間帯での実施。手順を家族に説明 | 実施した手順・家族の同席の有無・説明した内容 |
| 「もう年だから」との発言。囲碁の話題では会話が続く | 本人が楽しみにしている活動を続けることができる | 会話を伴う見守りのなかで、本人の関心に沿った話題を取り入れる | 本人の発言・表情や参加の様子 |
| 初対面の担当者の日に玄関を開けないことがある | 予定どおりにサービスを受けることができる | 訪問前の予定表の確認、担当者名の事前の伝達 | 事前に伝えた内容・当日の様子・入室までの経過 |
| 階段14段の昇降に5分と一部介助を要し、寝室が2階 | 安全に就寝場所へ移動できる | 階段昇降時の介助、1階での生活動線の整備。寝室の変更は担当者会議で協議 | 昇降の様子・所要時間・協議した内容 |
| 冷蔵庫に期限を2週間過ぎた総菜が3点ある | 安全な物を食べることができる | 訪問時の冷蔵庫内の期限の確認と、本人の同意を得たうえでの整理 | 確認した内容・本人の同意・処分した物 |
| 夏季に水分が減り、仙骨部の発赤が1回あった | 脱水と皮膚のトラブルを防ぐことができる | 訪問時の水分摂取量の確認と声かけ、皮膚の観察と報告 | 摂取量・皮膚の所見・報告した相手と日時 |
| 日中10時〜12時に独居となり、異変に気づく人がいない | 日中ひとりの時間を安全に過ごすことができる | 該当時間帯の訪問と、連絡体制の確認。緊急連絡先の掲示の点検 | 訪問の時刻・在宅時の様子・掲示の状態 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
居宅サービス計画(第2表)との突き合わせ|確認する欄
公表されている指摘のなかには、居宅サービス計画と訪問介護計画で提供日時・内容が食い違っていた、個別サービス計画が居宅サービス計画の内容と一致していない、といった例が複数の自治体から示されています。左の欄と中の欄を並べて読み、右の欄に自事業所の記載を書き写すと、突き合わせが1枚で終わります。
| 確認する項目 | 居宅サービス計画(第1表・第2表)で見る欄 | 訪問介護計画で見る欄 | 貴事業所の記載(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 生活全般の解決すべき課題 | 第2表の「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」 | アセスメントで整理した課題との対応 | ( ) |
| 長期目標・短期目標 | 第2表の「長期目標」「短期目標」と各期間 | 訪問介護としての目標と期間(そのまま書き写していないか) | ( ) |
| サービス内容 | 第2表の「サービス内容」欄の記載 | 具体的な援助内容と手順(誰が・何を・どこまで) | ( ) |
| 提供の曜日・時間帯 | 第2表の「頻度」「期間」、提供票の予定 | 訪問の曜日・開始時刻・所要時間 | ( ) |
| 本人・家族の意向 | 第1表の「利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果」 | アセスメントで聞き取った本人の言葉と聞き取り日 | ( ) |
| 他サービスとの役割分担 | 第2表の各サービス種別の記載、第3表の週間の位置づけ | 訪問介護が担う範囲と、担わない範囲の明記 | ( ) |
| 作成日の前後関係 | 居宅サービス計画の作成日・交付日 | アセスメントの実施日、訪問介護計画の作成日 | ( ) |
| 説明・同意・交付 | 居宅サービス計画の同意欄・交付の記録 | 訪問介護計画の説明日・同意の署名・交付の記録 | ( ) |
| 目標の達成状況 | モニタリングの記録、担当者会議の記録 | 目標ごとの達成状況の評価と、次の計画への反映 | ( ) |
| 変更したときの反映 | 変更後の第2表・提供票 | 変更後の訪問介護計画(時間・内容の変更が反映されているか) | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
提供内容の区分にかかわる記載|告示の定めと、手元の記録の対照
身体介護中心型・生活援助中心型の区分や所要時間の取り扱いは、介護報酬の告示および解釈通知に定めがあり、運用は保険者(指定権者)により異なります。ここでは判断を示さず、突き合わせる形だけを置きます。左の欄に定めの所在、中の欄に自事業所の記録の在りかを書き、食い違う点を保険者へお尋ねください。
| 突き合わせたい点 | 定めの所在(要旨) | 貴事業所の記録(記入欄) | 確認先 |
|---|---|---|---|
| 提供内容の区分 | 身体介護中心型・生活援助中心型の内容は、介護報酬の告示および解釈通知に定めがある | 訪問介護計画の援助内容欄/サービス提供記録の内容欄( ) | 保険者(指定権者) |
| 計画上の所要時間と実際の時間 | 所要時間の考え方は解釈通知に定めがある | 訪問介護計画の時間欄/サービス提供記録の開始・終了時刻( ) | 保険者(指定権者) |
| 生活援助の範囲 | 生活援助の範囲に含まれない行為の考え方は解釈通知に示されている | 訪問介護計画の援助内容欄/保険外サービスの契約書・料金表( ) | 保険者(指定権者) |
| 1日に複数回訪問する場合の取り扱い | 訪問の間隔に関する考え方は解釈通知に定めがある | サービス提供記録の開始・終了時刻/提供票( ) | 保険者(指定権者) |
| 通院等の介助の時間の区分 | 通院等に係る取り扱いは解釈通知に定めがあり、運用は保険者により異なる | サービス提供記録の時間区分の記載/担当者会議の記録( ) | 保険者(指定権者) |
| 生活援助中心型を位置づけた理由 | 居宅サービス計画に理由を記載する取り扱いが示されている | 第1表・第2表の記載/アセスメント表の該当欄( ) | 保険者(指定権者)・担当の介護支援専門員 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
初回訪問と再アセスメント|聞く順番・その場で見る物・見直す項目
初回訪問で崩れるのは、聞く内容ではなく順番です。いきなり心身の状態から入ると、本人は「調べられている」と感じます。玄関から居間へ入るまでに見えることを先に片づけ、動作は最後に確認します。所要は40分を目安とし、途中で疲れが見えたら残りは次回に回す旨を記録に残します。
初回訪問|聞く順番と、その場で見ておくこと(12段)
| 順 | 聞くこと・話すこと | 同時に見ておくこと | 記入欄 |
|---|---|---|---|
| 1 | あいさつと、今日の目的・所要時間を伝える(「40分ほど、暮らしのことを伺います」) | 玄関の段差、上がりかまち、履物、手すりの有無、扉の開閉のしかた | ( ) |
| 2 | 世帯の構成と、日中どなたが在宅かを聞く | 居間までの動線、廊下の幅、置かれている物、床の材質 | ( ) |
| 3 | 1日の流れを起床から就寝まで時間順にたどる | 座る位置、いすの高さ、テーブルまでの距離、テレビとの位置関係 | ( ) |
| 4 | いま自分でされていることを聞く(できることから聞く) | 手の届く範囲にある物、リモコン・電話・薬の置き場 | ( ) |
| 5 | 1日のなかで大変な時間帯を聞く | 本人の表情、言いよどむ話題、家族の目配せ | ( ) |
| 6 | これまでのご病気と通院先、飲んでいる薬を聞く | お薬手帳、服薬カレンダー、残薬、診療情報提供書の有無 | ( ) |
| 7 | 使っている福祉用具と、住宅改修の履歴を聞く | 特殊寝台、手すり、歩行器、シャワーチェア、滑り止めの状態 | ( ) |
| 8 | トイレ・浴室を見せていただく許可を得る(使う場所に絞る) | 便座の高さ、手すりの位置、ドアの開き方、浴槽の縁の高さ、床の滑り | ( ) |
| 9 | 実際の動作を見せていただく(立ち上がり・移動・移乗) | つかまる場所、所要時間、ふらつく地点、疲れの出方 | ( ) |
| 10 | ご家族に、休めている時間と体調を聞く(可能なら別室で) | 介護者の表情、腰や膝をかばう動作、家の中の疲れの痕跡 | ( ) |
| 11 | またやってみたいこと・大切にしている習慣を聞く | 飾ってある写真、仏壇、園芸、道具類、なじみの物の位置 | ( ) |
| 12 | 緊急時の連絡先と鍵の取り扱い、次回の予定を確認して終える | 連絡先の掲示、鍵の保管場所、掲示物の日付 | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
初回にその場で見せていただく物|確認と記録の一覧(10点)
| 見せていただく物 | その場で確認すること | 記録に残す内容 | 記入欄 |
|---|---|---|---|
| 介護保険被保険者証 | 被保険者番号、要介護状態区分、認定の有効期間、保険者名 | 確認した日、区分、有効期間の満了日 | ( ) |
| 負担割合証 | 割合、適用期間 | 確認した日、割合、適用期間 | ( ) |
| 医療保険の被保険者証 | 加入している保険の種別、記号番号 | 確認した日(番号は必要な範囲にとどめる) | ( ) |
| お薬手帳・処方箋の控え | 薬の種類と回数、直近の処方日、一包化の有無、残薬 | 回数、管理している人、残薬の数、飲み忘れの頻度 | ( ) |
| 主治医意見書・診療情報提供書(写しがある場合) | 留意事項、動作の制限に関する記載 | 記載されていた留意事項と、共有した相手 | ( ) |
| 居宅サービス計画(第1表〜第3表)と提供票 | ニーズ、目標、サービス内容、曜日と時間帯 | 受領日、確認した内容、疑問点と照会先 | ( ) |
| 他事業所の個別サービス計画 | 役割の重なり、同じ時間帯の訪問の有無 | 受領日、重なっていた点と調整の経過 | ( ) |
| 福祉用具の貸与品と住まいの改修箇所 | 用具の種類、設置の位置、実際に使えているか | 用具名、設置位置、使えていない用具とその理由 | ( ) |
| 住まい(玄関・廊下・トイレ・浴室・寝室) | 段差の高さ、幅、手すり、照明、動線上の障害物 | 実測した数値と、その場で見た動作 | ( ) |
| 緊急連絡先の掲示と鍵の取り扱い | 第1・第2連絡先、かかりつけ医、鍵の保管方法 | 連絡先、優先順位、鍵の取り扱いの取り決めと同意 | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
もう一度アセスメントする場面と、そのとき見直す項目(12場面)
公表されている指摘には、心身の状況等の変化に合わせた再度の課題分析が行われていない例、サービスの変更時や目標期間の更新時に課題分析が行われていない例、課題分析票の実施日が計画書の作成日より後になっていた例が示されています。場面を先に決めておき、そのとき見る項目を固定しておくと、抜けが起きにくくなります。
| 場面 | 優先して見直す項目 | そのとき残す記録 |
|---|---|---|
| 退院・退所の直後 | 入院前にできていた動作との差、荷重や動作の制限、退院時の指導内容、新しい福祉用具、家族の受け止め | 退院日、確認した指導内容と情報源、入院前後の動作の比較、再訪の予定 |
| 転倒したあと | 転倒の時刻・場所・そのときの動作、受診の有無、痛みの部位、環境の要因、本人の不安 | 発生の状況(時刻・場所・動作)、受診結果、環境で変えた点、家族と共有した内容 |
| 要介護認定の更新・区分変更 | 区分と有効期間、認定調査時の状況との差、居宅サービス計画の変更、目標期間 | 新しい区分と有効期間、変更前後の計画の相違、確認した日 |
| 同居家族の状況が変わったとき | 介護者の就労・健康・同居の有無、日中ひとりになる時間帯、代われる人、緊急連絡先 | 変化の内容と発生日、支援が空白となる時間帯、連絡体制の変更 |
| サービスを追加・変更するとき | 変更の理由、変更前の目標の達成状況、他サービスとの役割分担、曜日と時間帯 | 再度の課題分析の実施日(計画の作成日より前であること)、変更の理由、協議の経過 |
| 目標の期間が終わるとき | 目標ごとの達成状況、続ける項目と終える項目、新しい課題 | 評価の実施日、達成状況の根拠となる記録、次の計画への反映 |
| 状態が悪くなったとき | 変化した動作、食事量と水分、睡眠、皮膚、痛み、意欲、医療との連携 | 変化に気づいた日と根拠、連絡した相手と時刻、変更した支援 |
| 状態が良くなったとき | 自分でできるようになった動作、減らせる介助、増やせる活動、本人の希望 | 改善の内容と時期、支援を減らした範囲と本人・家族の同意 |
| 住まいが変わったとき(転居・改修) | 段差・手すり・動線・水回りの位置、寝室の階、近隣の環境、緊急時の経路 | 実測した数値、動作の確認結果、変更した支援の内容 |
| 福祉用具を導入・変更したとき | 実際に使えているか、設置の位置、使えていない場合の理由、動作の変化 | 用具名と導入日、使用状況、関係する事業者と共有した内容 |
| 本人・家族から申し出があったとき | 申し出の内容と背景、本人の言葉、家族との意向の差、緊急性 | 申し出のあった日と発言、確認した内容、対応と回答の経過 |
| 担当者が交代するとき | これまでの支援の手順、拒否が出る場面、本人が大切にしている習慣、伝わりやすい声かけ | 引き継いだ内容、同行の実施日、本人へ伝えた内容と反応 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
運営指導で見られる欄|確認項目・確認内容・確認文書
厚生労働省の運営指導マニュアル別添1の訪問介護の節では、訪問介護計画の作成に関する確認項目と、確認文書として課題分析の記録が挙げられています。下の表は、その確認項目と、各自治体が公表している指摘の例を並べたものです。右端の欄に自事業所の書類の所在を書き込む形で使えます。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
| 確認項目(別添1の節) | 確認内容 | 確認文書 | 貴事業所の所在(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 訪問介護計画の作成 | 居宅サービス計画に基づいて訪問介護計画が立てられているか | 居宅サービス計画、訪問介護計画 | ( ) |
| 訪問介護計画の作成 | 利用者の心身の状況、希望および環境を踏まえて訪問介護計画が立てられているか | アセスメントシート、訪問介護計画 | ( ) |
| 訪問介護計画の作成 | サービスの具体的内容、時間、日程等が明らかになっているか | 訪問介護計画 | ( ) |
| 訪問介護計画の作成 | 利用者またはその家族への説明・同意・交付は行われているか | 訪問介護計画(同意があったことがわかるもの) | ( ) |
| 訪問介護計画の作成 | 目標の達成状況は記録されているか/達成状況に基づき新たな訪問介護計画が立てられているか | モニタリングシート、訪問介護計画 | ( ) |
| サービス提供の記録 | 訪問介護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか | サービス提供記録 | ( ) |
| サービス提供の記録 | 日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記しているか | サービス提供記録 | ( ) |
| 心身の状況等の把握 | サービス担当者会議等に参加し、利用者の心身の状況の把握に努めているか | サービス担当者会議の記録 | ( ) |
| 居宅サービス計画に沿ったサービスの提供 | 居宅サービス計画に沿ったサービスが提供されているか | 居宅サービス計画 | ( ) |
| 居宅介護支援事業者等との連携 | サービス担当者会議等を通じて介護支援専門員や他サービスと連携しているか | サービス担当者会議の記録 | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
自治体が公表している指摘の例|出典つき(10件)
| 公表されている指摘の要旨 | 示されている確認書類 | 公表元(自治体名・資料名) |
|---|---|---|
| 事業所として行った課題分析(アセスメント)の記録がない、または内容が具体的でない | アセスメントシート、再度の課題分析の記録、介護記録 | 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1 |
| 訪問介護計画が居宅サービス計画の内容に沿って作成されていない | 訪問介護計画書、居宅サービス計画(第1表・第2表)、計画の説明・同意・交付の記録、計画変更の記録 | 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(訪問介護)」 |
| 居宅サービス計画と訪問介護計画の提供日時・内容が相違している | 居宅サービス計画(第2表)、サービス提供票、訪問介護計画、同意・交付記録 | 堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」 |
| 個別サービス計画が居宅サービス計画の内容と一致していない | 居宅サービス計画(第1〜3表)、個別サービス計画、同意・交付の記録、サービス提供記録 | 埼玉県福祉部福祉監査課「運営指導での主な指摘事項に関するQ&A ー介護保険 居宅サービス事業所ー」(令和8年4月) |
| 初回以降の個別サービス計画の作成時に課題分析を行っていない/実態と合わない課題分析の記録がある | アセスメントシート(作成日入り)、個別サービス計画書、居宅サービス計画書、要介護認定情報 | 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等【居宅サービス指導係 所管サービス】」(令和6年6月 集団指導) |
| サービス提供時間を変更したのに訪問介護計画を変更していない/評価を行っていない | 訪問介護計画、手順書、サービス提供記録、評価記録、居宅サービス計画 | 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(訪問介護に関する事項)」資料2 |
| 個別サービス計画の目標を居宅サービス計画からそのまま転記している | 個別サービス計画書、アセスメントシート、モニタリング記録、同意書(署名・日付・代筆者署名) | 松山市介護保険課「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(令和5年度第2回介護保険サービス事業者連絡会資料) |
| サービス変更時・目標期間の更新時に課題分析を実施していない/作成日の前後関係の誤り | 課題分析(アセスメント)票、居宅サービス計画書(第1表〜第3表)、サービス担当者会議の記録、支援経過記録 | 福岡県介護保険広域連合「居宅介護支援事業者等 集団指導資料(令和6年度版)」 |
| 長期目標と短期目標が同一表現・同一期間で、計画の内容が一律になっている | 居宅サービス計画書第1表〜第3表、アセスメントシート、課題整理の記録 | 岡山市「令和7年度集団指導資料 本編1(居宅介護支援・介護予防支援)」 |
| 計画の作成にあたり課題分析の記録がない/計画の作成後に課題分析を実施していた(認知症対応型共同生活介護の例) | アセスメントシート(初回・更新)、計画書、介護記録、モニタリング・評価の記録 | 豊島区「認知症対応型共同生活介護事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和5年度・10件)」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
ここまでの完成文は、いずれも訪問した人にしか書けないことでできています。段差の高さ、ふらつく地点、本人の言葉、介護者の睡眠時間。書きぶりを整えるより先に、その場で見た数値と、その場で出た言葉を1つでも多く持ち帰ること。アセスメントの記録が厚くなるのは、そこからです。
よくある質問(FAQ)
訪問介護のアセスメントでは何を把握しますか?
ケアマネのアセスメントとの違いは?
ニーズはどう抽出しますか?
アセスメントの記録を効率化するには?
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
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出典:厚生労働省ウェブサイト/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。加算・単位数・要件は改定される場合があるため、最新の告示・通知でご確認ください。
項目別|訪問介護のアセスメントで聞くことと、記録の文例
アセスメントは「できないこと」だけでなく「できていること」を書きます。計画は残っている力の上に立てます。
| 項目 | 聞くこと | 記録の文例 |
|---|---|---|
| 本人の希望 | どうなりたいか | 「トイレは最後まで自分で行きたい」 |
| 家族の希望 | 困っていること | 妻より「入浴の介助で腰が限界。そこだけ手伝ってほしい」 |
| 生活歴 | 仕事、役割、習慣 | 元は魚屋。朝5時起きの習慣が今も続いている。 |
| 1日の流れ | 起床から就寝まで | 6時起床、7時朝食、午前はテレビ、午後は臥床、21時就寝。 |
| 住環境(玄関) | 段差、手すり | 上がりかまち18cm、手すりなし。 |
| 住環境(廊下) | 幅、床材 | 幅78cm。フローリングで滑りやすい。 |
| 住環境(トイレ) | 洋式か、手すり | 洋式。右側に縦手すりあり。 |
| 住環境(浴室) | またぎの高さ、床 | 浴槽のまたぎ45cm。床はタイルで滑る。 |
| 住環境(寝室) | ベッドか布団 | 特殊寝台を居間に設置。 |
| 移動 | 屋内・屋外の方法 | 屋内は伝い歩き。屋外は車いすで家族が押す。 |
| 移乗 | どこで、どの程度 | ベッド〜車いすは軽介助。1日5〜6回。 |
| 食事 | 形態、量、姿勢 | 常食。主食8割。いすに浅く座り前傾になりやすい。 |
| 調理 | 誰が、何を | 妻が作る。本人は米をとぐことができる。 |
| 買い物 | 誰が、どこで | 妻が週2回、近所のスーパーへ。 |
| 掃除 | 範囲、頻度 | 居間と寝室は妻。浴室とトイレは手が回っていない。 |
| 洗濯 | 干す・たたむ | 妻が行う。本人は座ってたたむことができる。 |
| 入浴 | 方法、頻度 | 週2回、妻の介助で自宅の浴槽。またぎに時間がかかる。 |
| 排泄(日中) | 方法、失敗 | トイレで自立。 |
| 排泄(夜間) | 方法、失敗 | ポータブルトイレ。週2回、間に合わないことがある。 |
| 更衣 | どこまで自分で | 上衣は自分で。ズボンは立位が保てず介助。 |
| 整容 | 洗顔、整髪、ひげ | 洗顔は自立。ひげ剃りは週2回、妻が行う。 |
| 口腔 | 義歯、清掃 | 部分義歯。夜間に外して洗浄している。 |
| 服薬 | 種類、管理 | 1日3回。妻が一包化した薬を手渡している。 |
| 医療 | 既往、通院 | 脳梗塞後遺症、高血圧。月1回の受診(妻が同行)。 |
| 認知 | 見当識、判断 | 日付は曖昧。会話は成立する。 |
| 意欲 | 自分から動くか | 声をかければ動くが、自分からは動かれない。 |
| コミュニケーション | 聞こえ、話しやすさ | 正面から大きめの声で話すと通じる。 |
| 睡眠 | 時間、中途覚醒 | 21時就寝、6時起床。夜間2回起きる。 |
| 社会との関わり | 外出、交流 | 週1回の通所以外は外出なし。 |
| 介護者の状況 | 誰が、体調 | 妻78歳。腰痛あり。日中は独居となる時間帯が2時間ある。 |
| 経済 | 負担割合、心配 | 1割負担。「これ以上は増やせない」と話される。 |
| リスク | 転倒、誤嚥、脱水 | 過去1年に転倒2回。水分でむせることが週2〜3回。 |
| 本人ができていること | 残っている力 | 座位は安定。上肢の力は保たれている。 |
| 緊急時 | 連絡先、鍵 | 長女(市内・平日勤務)。鍵は玄関横のキーボックス。 |
聞き取りでつまずくところ
| 場面 | どうするか |
|---|---|
| 本人が「困っていない」と言う | 1日の流れを時間順にたどると、困りごとが出てくる |
| 家族が本人の前で話しにくそう | 別室で、または後日あらためて聞く |
| 話が広がって終わらない | 聞く順番を決めておく(住環境→1日の流れ→動作) |
| 本人と家族で言うことが違う | どちらも書く。判断は書かない |
| 初回で全部は聞けない | 優先する項目を決め、次回に回すことを記録する |
| 医療のことが分からない | 主治医意見書・指示書・お薬手帳を見せてもらう |
| 家の中を見せてもらいにくい | 使う場所(トイレ・浴室・寝室)に絞って許可を得る |
| 本人が疲れている | 30〜40分で切り上げ、日を分ける |
課題分析標準項目|聞き取りの質問と、記録の文例
課題分析標準項目に沿って聞くと、抜けが機械的に防げます。聞いた順ではなく、項目の順に整理して記録します。
| 項目 | 聞き方 | 記録の文例 |
|---|---|---|
| 基本情報 | ご家族の構成と、日中どなたがいらっしゃいますか | 妻78歳と2人暮らし。長女は市内在住で平日は勤務。日中2時間は独居となる。 |
| 生活状況 | 1日をどう過ごされていますか | 6時起床、7時朝食、午前はテレビ、午後は臥床、21時就寝。 |
| 利用者の被保険者情報 | 負担割合はいくつですか | 1割。負担限度額認定の申請は行っていない。 |
| 現在利用しているサービス | いま使っているサービスは | 訪問介護(週3回)、通所介護(週2回)、福祉用具(特殊寝台・手すり)。 |
| 障害高齢者の日常生活自立度 | 外出の状況を教えてください | A2。屋内は伝い歩き、外出は介助が必要。 |
| 認知症高齢者の日常生活自立度 | 物忘れで困ることはありますか | Ⅱa。日付が曖昧だが、日常生活はおおむね自立。 |
| 主訴 | いま一番困っていることは | 本人「トイレが間に合わないことがある」/妻「入浴の介助で腰が限界」 |
| 認定情報 | 要介護度と有効期間は | 要介護2。令和8年3月31日まで。 |
| 課題分析(受診等)の状況 | どちらに通院されていますか | ◯◯医院に月1回。妻が同行。 |
| 健康状態 | これまでのご病気は | 脳梗塞後遺症(令和6年5月)、高血圧。 |
| ADL(寝返り) | 寝返りはご自分でできますか | ベッド柵を使えば自力。柵がない場所では介助。 |
| ADL(起き上がり) | 起き上がりは | 電動ベッドの背上げを使えば自力。 |
| ADL(座位・立位) | 座っていられる時間は | 背もたれがあれば30分。立位は手すりで10秒。 |
| ADL(歩行) | どのくらい歩けますか | 屋内は伝い歩きで5m。屋外は歩行器で30m。 |
| ADL(食事) | 食事はご自分で | 自立。むせが週2〜3回。 |
| ADL(入浴) | お風呂はどうされていますか | 週2回、妻の介助。またぎに時間がかかる。 |
| ADL(排泄) | トイレは | 日中は自立。夜間はポータブルで週2回失敗。 |
| IADL(調理) | 食事は誰が作りますか | 妻。本人は米をとぐことができる。 |
| IADL(買い物) | 買い物は | 妻が週2回、近所のスーパーへ。 |
| IADL(金銭管理) | お金の管理は | 本人が行うが、大きな支払いは長女が確認。 |
| 認知 | 日付や場所は | 日付は曖昧。自宅であることは分かる。 |
| コミュニケーション能力 | 会話はいかがですか | 正面から大きめの声で話すと通じる。 |
| 社会との関わり | 人と会う機会は | 通所以外の外出はない。近所づきあいは減っている。 |
| 排尿・排便 | 夜間は何回ですか | 日中5回、夜間2回。便は3日に1回。 |
| じょく瘡・皮膚の問題 | 皮膚で気になるところは | 仙骨部に発赤の既往。現在はなし。 |
| 口腔衛生 | 歯みがきは | 部分義歯。夜間に外して洗浄している。 |
| 食事摂取 | 食事の量は | 主食8割・副食6割。 |
| 問題行動 | 困った行動はありますか | この6か月にはみられない。 |
| 介護力 | 介護されている方の体調は | 妻78歳。腰痛あり。長女は平日勤務。 |
| 居住環境 | 家の中で危ないところは | 玄関の上がりかまち18cm。廊下はフローリングで滑る。 |
| 特別な状況 | ほかに気になることは | 経済的な理由で、これ以上のサービス増は難しいとのこと。 |
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
