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雇用と福祉の役割分担|就労の横断検討会 中間とりまとめ

公開:2026年11月10日/出典:社会保障審議会 障害者部会(第159回)資料2

これは検討会の「中間とりまとめ」です。個々の制度の見直しはこれから検討されるもので、決まった内容ではありません。決まったときはこの記事を更新します。

要点(3行)

  • 令和8年9月17日の障害者部会(第159回)に、資料2として「雇用と福祉の果たすべき機能・役割と連携の基本的考え方(中間とりまとめ)」が出されました(障害者就労に係る雇用福祉横断検討会の中間とりまとめ)。
  • 基本的考え方は、一般就労が可能な状態像にある方には一般就労で雇用機会を設け、一般就労が困難な方には福祉で一般就労への移行支援又は就労の場を設ける、というものです。
  • 就労移行支援・就労継続支援(A型・B型)の機能の在り方は、「基本的考え方」のとりまとめ以後に、検討会で継続して検討していく、と書かれています。

何が出たか

項目 一次資料に書かれていること
会議 社会保障審議会 障害者部会 第159回(令和8年9月17日)
資料 資料2「障害者就労に係る雇用福祉横断検討会の中間とりまとめについて」。本文の題は「雇用と福祉の果たすべき機能・役割と連携の基本的考え方(中間とりまとめ)」
構成 1.障害者自立支援法制定当時からの変化と課題/2.雇用と福祉がそれぞれ果たすべき機能・役割と連携に関する考え方

就労系サービスの役割(制定当時の整理として書かれていること)

サービス 資料に書かれた対象と支援
就労移行支援 「通常の事業所に雇用されることが可能と見込まれる者」だが、一般就労に必要な体力や職業能力等が不足している方に、作業や実習、職場探し、就職後の職場定着支援を実施
就労継続支援(A型) 「通常の事業所に雇用されることが困難」だが、適切な支援があれば「雇用契約に基づく就労が可能」な方に、原則雇用契約に基づく就労の機会を提供し、一般就労への移行に向けて支援
就労継続支援(B型) 「通常の事業所に雇用されることが困難」で「雇用契約に基づく就労が困難」な方に、就労の機会や生産活動の機会を提供(雇用契約は結ばない)し、一般就労への移行に向けて支援
就労定着支援 平成28年の総合支援法改正で創設。一般就労に移行した障害者に、事業所・家族との連絡調整等の支援を最大3年間にわたり行う
就労選択支援 令和4年の総合支援法改正で創設。本人との協同によるアセスメントや情報提供等で、本人が自分の働き方を考えることを支援

資料が挙げる「変化」

項目 資料に書かれていること
一般就労の広がり 雇用障害者数は、障害者自立支援法制定当時の約27万人(平成17年)から、直近は約70.5万人(令和7年)
福祉から一般就労への移行者数 平成24年は7,717人、令和6年は28,943人(出典:社会福祉施設等調査)
働き方の多様化 平成30年に20時間以上30時間未満で働く短時間労働者、令和4年に10時間以上20時間未満で働く重度障害者等が実雇用率の算定対象に。近年は週30時間未満の方が2~4割を占める
A型の利用者像 「雇用契約に基づく就労が可能」だが「通常の事業所に雇用されることが困難」な状態像の方の範囲は、制定当時に比べ狭まってきている、と書かれている
利用者数の増え方 直近5年間、就労系障害福祉サービスの利用者数はB型を中心に増加傾向で、利用者全体の増加数は一般就労への移行者の増加数を大幅に上回っている。A型・B型の利用者の概ね半数を精神障害者が占める
高齢化・重度化 利用者の高齢化・重度化が進み、B型では重度障害者の方が利用者の多くを占める事業所も出てきている。企業雇用の中での高齢化(いわゆる「加齢問題」)も指摘されている
地域の事業所 就労移行支援を中心に、事業所数の減少が進行する地域も既に出てきている

これから検討するとされていること

  • 福祉としての就労機会の提供の機能と、一般就労への移行支援の機能の在り方。
  • 一般就労の可能性の捉え方について、標準化や客観性の向上、中立・公正性の担保等の観点も含めた機能強化や実施方法。
  • 障害者就業・生活支援センターとの機能・役割の整理や連携の在り方、精神障害者の復職支援を含めた雇用と福祉の相互往来、重度障害者等の一般就労における支援。

いずれも「基本的考え方」のとりまとめ以後に、検討会で継続して検討していく、と書かれています。福祉の側には、本人の希望と状態像を踏まえた丁寧なアセスメントが求められる、とも書かれています。

一次資料:

事業所で確かめること

  • 中間とりまとめは「基本的考え方」の整理で、報酬や基準を変えるものではありません。今の就労移行支援・就労継続支援の基準と報酬は、告示の定めと貴事業所の指定・届出のとおりです。
  • 就労選択支援の情報提供や、利用者の一般就労への移行の扱いは、指定を受けている自治体と支給決定を行う市町村の案内をご確認ください。
  • 利用者ごとのアセスメントの記録(本人の希望・状態像)を、個別支援計画とモニタリングにどう残しているかを見直しておくと、今後の検討の結果が出たときに対応しやすくなります。

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更新履歴:初版。検討会の最終とりまとめや、制度の見直しの内容が出たときは、この記事を更新します。

この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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