公開:2026年11月9日/出典:中央社会保険医療協議会 総会 総-1 個別改定項目について・厚生労働省「令和8年度診療報酬改定 4. 包括期・慢性期入院医療」「16. 経過措置」
要点(3行)
- 令和8年度診療報酬改定で、療養病棟入院基本料の医療区分2・3に当たる疾患・状態と処置等の中身が見直されました。
- 感染症の治療に係る処置がほかの一部の処置と併せて行われている場合は医療区分3に。心不全・呼吸不全・腎不全で医療用麻薬等による苦痛のコントロールが必要な状態は医療区分2に。超重症児は医療区分3、準超重症児は医療区分2に加わりました。
- 療養病棟入院料2で求める医療区分2・3の患者の割合は5割から6割に引き上げられ、令和8年9月30日までの経過措置がありました。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 資料 | 総-1 Ⅱ-1-1-⑪「療養病棟入院基本料の見直し」と、厚生労働省の説明資料「4. 包括期・慢性期入院医療」「16. 経過措置」 |
| 基本的な考え方 | 療養病棟入院基本料を算定する患者の病態や医療資源投入量をより適切に反映させる観点から、医療区分2又は3に該当する疾患や状態、処置等の内容を見直す。あわせて、より医療の必要性が高い患者の受入れを推進する観点から、療養病棟入院料2における医療区分2及び3の患者の割合を引き上げる |
| 処置等 | 処置等の医療区分2に複数該当する場合の医療資源投入量を踏まえ、感染症にかかる処置が、他の一部の処置と併せて行われている場合には、処置等に係る医療区分3の患者として入院料を算定することとする |
| 非がん疾患の緩和ケア | 悪性腫瘍以外にも、心不全、呼吸不全、腎不全で医療用麻薬等の薬剤投与による苦痛のコントロールが必要な状態について、疾患・状態に係る医療区分2に追加する |
| 医療的ケア児 | 超重症児・準超重症児に該当する小児について、超重症児は疾患・状態に係る医療区分3に、準超重症児は医療区分2に追加する(いずれも15歳未満の小児患者に限る) |
医療区分の主な追加(説明資料の一覧から)
| 区分 | 追加・見直しの中身(短く) |
|---|---|
| 医療区分3(処置等) | 医療区分2の処置等のうち、(1)感染症の治療に係る処置(肺炎・尿路感染症に対する治療、発熱を伴う脱水や頻回の嘔吐に対する治療など)と、(2)創傷の治療に係る処置及び器具の管理等を伴う処置(褥瘡に対する治療、中心静脈栄養、人工腎臓など)の、いずれにも該当するもの |
| 医療区分3(疾患・状態) | 超重症の状態(15歳未満の小児患者に限る) |
| 医療区分2(疾患・状態) | 末期呼吸器疾患(ヒュー・ジョーンズの分類がⅤ度で、医療用麻薬等の投与によるコントロールが必要な状態に限る)/末期心不全(慢性的にNYHA重症度分類Ⅳ度で、医療用麻薬の投与等による苦痛及び症状のコントロールが必要な状態に限る)/末期腎不全(Stage G5以上で、透析療法の開始又は継続が困難で、医療用麻薬等による苦痛のコントロールが必要な状態に限る)/準超重症の状態(15歳未満の小児患者に限る) |
この一覧には、中心静脈栄養を開始した日から30日以内かどうかで医療区分3と2を分ける定めも並んでいます。
今まで/これから(療養病棟入院料2の割合)
| 項目 | 現行 | 改定後 |
|---|---|---|
| 当該病棟の入院患者のうち医療区分三の患者と医療区分二の患者との合計 | 五割以上 | 六割以上 |
経過措置(説明資料「16. 経過措置」から)
| 期間 | 内容(短く) |
|---|---|
| 令和8年9月30日まで | 令和8年3月31日に現に療養病棟入院料2を届け出ている保険医療機関は、医療区分2及び3の患者が6割である要件に該当するものとみなす |
| 当分の間 | 令和6年3月31日に改定前の療養病棟入院基本料の届出がある病棟に入院していて、改正前の別表第五の二の二に掲げる中心静脈注射を実施している状態の患者は、処置等に係る医療区分3とみなす |
一次資料:中医協 総-1 個別改定項目について(PDF・厚生労働省)/令和8年度診療報酬改定 4. 包括期・慢性期入院医療(PDF・厚生労働省)/令和8年度診療報酬改定 16. 経過措置(PDF・厚生労働省)
病院・クリニックで確かめること
- 療養病棟入院料2の6割の経過措置(令和8年9月30日まで)は過ぎています。10月以降の医療区分2・3の患者の割合を、施設基準通知の数え方で出しているかをご確認ください。
- 医療区分の判定は、患者ごとの評価票の記録が根拠になります。新しく加わった状態(末期心不全・末期呼吸器疾患・末期腎不全で医療用麻薬等を使う状態、超重症児・準超重症児)を、評価票の記入の手引きに入れておくと、病棟ごとの判定が揃います。細かな定めは基本診療料の施設基準告示の別表と通知でご確認ください。
- 感染症の治療に係る処置と創傷の治療に係る処置が重なる場合の扱いは、医療区分3の定め方が変わった所です。レセプトの医療区分の入力と、病棟の評価票が合っているかを医事課と見比べておくと安心です。
- 介護保険施設や在宅から入院を受ける際は、地域連携室で、受入れの相談の段階から医療区分の見立てを共有しておくと、入院後の説明がしやすくなります。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






