公開:2026年11月7日/出典:中央社会保険医療協議会 総会(第651回)総-1-1・総-1-2(診調組 入-1・入-2)
これは審議の途中の「案」です。決まった内容ではありません。調査票や結果が出たときはこの記事を更新します。
要点(3行)
- 入院・外来医療等の調査・評価分科会(令和8年5月14日)の「令和10年度診療報酬改定に向けた対応(案)」と「令和8・9年度 入院・外来医療等の調査について」が、令和8年6月24日の中医協 総会(第651回)に出されました。
- 令和8年度と令和9年度の2か年で、急性期・高度急性期・包括期・慢性期の入院医療、入院医療の共通事項、外来医療(オンライン診療を含む)など8項目を調べる案です。
- DPC/PDPS は「DPCデータを用いた検討を行うことを基本としつつ、必要に応じて特別調査を実施する」案です。令和8年度調査は10月〜12月に実施し、集計・分析のあと結果を報告するスケジュール案です。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 会議 | 入院・外来医療等の調査・評価分科会(令和8年5月14日、診調組 入-1・入-2)。中医協 総会(第651回・令和8年6月24日)の総-1-1・総-1-2(同じ資料) |
| 分科会の役割 | 答申書附帯意見に関する事項等について、技術的な課題に関して専門的な調査及び検討を行う |
| 作業グループ | 分科会の下に ①診療情報・指標等作業グループ ②DPC/PDPS 等作業グループ を置き、主な課題の作業を行っている |
| 進め方(案) | 5月14日に今後の進め方と令和8・9年度調査項目(案)。以降、各作業グループで検討を開始し、令和8年度調査内容(案)等を順次検討する |
| DPC/PDPS | 答申書附帯意見も踏まえ、DPC データを用いた検討を行うことを基本としつつ、必要に応じて特別調査を実施することとしてはどうか |
| 賃上げ | 賃上げにかかる調査・検証は、別途提出される「賃金改善実績報告書」で把握する |
調査項目(8項目)
| 調査項目 | 調べる年度 | 調査内容案の例 |
|---|---|---|
| (1)急性期入院医療(救急医療・DPC/PDPSを含む) | 令和8年度・令和9年度 | 地域での急性期の病院機能(救急、高齢者救急、介護施設・在宅療養患者の緊急入院、下り搬送・転院搬送 等)、救急外来の患者の経路・状態・転帰、病棟に入棟する患者の状況、病棟機能の変更の意向 |
| (2)高度急性期入院医療(特定集中治療室管理料等) | 令和8年度・令和9年度 | 病院機能(救急車の搬送件数、全身麻酔による手術件数等)、重症度、医療・看護必要度・SOFAスコアの該当患者割合、医師等の配置・勤務状況 |
| (3)包括期入院医療(地域包括医療病棟、地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟等) | 令和8年度・令和9年度 | 高齢者救急、介護保険施設の協力医療機関、後方支援の状況、退院後の生活機能自立に向けたリハビリテーションの実績・体制、病棟の患者像(要介護度、ADL等) |
| (4)慢性期入院医療(療養病棟入院基本料、障害者施設等入院基本料等) | 令和8年度・令和9年度 | 医療区分2・3の患者の割合や患者像、入退院支援、退院先の状況、身体的拘束最小化に向けた取組 |
| (5)入院医療に関する共通事項(医療従事者の負担軽減、医師等の働き方改革の推進に係る評価等) | 令和8年度・令和9年度 | 負担軽減に資する取組を要件とする加算の届出状況、職種ごとの体制・勤務状況、身体的拘束の実施状況、入退院支援、面会制限、入院時の食事療養 等 |
| (6)外来医療に係る評価等(オンライン診療を含む) | 令和8年度・令和9年度 | 外来機能分化に向けた取組、生活習慣病等の管理の取組、オンライン診療(遠隔連携診療料、D to P with N等)の取組状況・課題 |
| (7)賃上げに係る評価等 | 令和8年度 | 保険医療機関はベースアップ評価料の賃金改善実績報告書等で把握。訪問看護ステーションは実績報告書等や「改定の結果検証に係る特別調査」等で把握 |
| (8)医療資源の少ない地域における保険医療機関の実態 | 令和9年度 | 外来・在宅診療体制の確保に係る診療の状況、外科医の確保に向けた取組、医療資源の少ない地域に配慮した診療報酬項目の算定状況 |
(3)の注には、介護保険施設からの搬送を含む高齢者救急全般について、(1)の急性期入院医療の調査と組み合わせた調査を実施する、と書かれています。
調査のスケジュール(案)
| 時期 | 令和8年度調査 | 時期 | 令和9年度調査 |
|---|---|---|---|
| 令和8年6月〜7月 | 調査項目・内容の決定、総会へ報告 | 令和9年4月〜5月 | 調査票の作成・決定、総会へ報告 |
| 7月〜10月 | 調査票の作成・決定(原案を総会へ報告) | 5月〜7月 | 調査の実施 |
| 10月〜12月 | 調査の実施 | 7月 | 集計 |
| 令和9年1月〜2月 | 集計・分析 | 8月〜 | 調査結果の報告(速報) |
| 3月〜 | 調査結果の報告(速報) |
資料には、スケジュールの変更が必要な場合には分科会と中医協で適宜検討する、と書かれています。回収率を上げる取組(調査項目の簡素化、DPCデータの活用、オンラインでの回答など)は、令和8年度・令和9年度の調査でも続けるとしています。令和7年度調査の回収は、入院が2,737施設(58.8%)、外来が1,009施設(43.9%)でした。
一次資料:総-1-1 入院・外来医療等の調査・評価分科会 今後の検討事項とスケジュール(案)(PDF)/総-1-2 令和8・9年度 入院・外来医療等の調査について(PDF)/中央社会保険医療協議会 総会(第651回)議事次第(厚生労働省)
病院・クリニックで確かめること
- 調査票は、対象となる入院料・加算の届出をしている医療機関に配られます。令和8年度調査の実施は10月〜12月の案です。届いた場合は、同封の案内の回答方法と期限をご確認ください。
- DPC/PDPS の検討は DPC データを使うことが基本とされています。DPC対象病院・準備病院は、提出データの精度を医事課・診療情報管理の担当とご確認ください。
- 賃上げの状況は、ベースアップ評価料の賃金改善実績報告書で把握するとされています。報告書の提出期限と様式は、厚生労働省・地方厚生(支)局の案内をご確認ください。
- 包括期・慢性期の調査には、介護保険施設の協力医療機関としての状況や退院先の状況が含まれます。協力医療機関の協定や受入れの記録を、地域連携の担当とご確認ください。
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更新履歴:初版。調査票や調査結果(速報)が出たときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






