公開:2026年11月9日/出典:中央社会保険医療協議会 総会 総-1 個別改定項目について・厚生労働省「令和8年度診療報酬改定 3. 急性期・高度急性期入院医療」「16. 経過措置」
要点(3行)
- 令和8年度診療報酬改定で、特定集中治療室管理料(ICU)とハイケアユニット入院医療管理料(HCU)に、救急搬送件数又は全身麻酔手術件数の「病院の実績」の要件が新設されました。脳卒中ケアユニット入院医療管理料(SCU)にも実績の要件が加わりました。
- ICUでは、入室日のSOFAスコアが一定以上の患者の割合の要件が、1割以上から2割以上に見直されました。
- 令和8年3月31日時点で届出のある治療室は、これらの要件を令和8年12月31日まで満たすものとみなす経過措置があります。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 資料 | 総-1 Ⅱ-1-1-⑤「特定集中治療室管理料の見直し」ほかと、厚生労働省の説明資料「3. 急性期・高度急性期入院医療」「16. 経過措置」 |
| 基本的な考え方(ICU) | 特定集中治療室を有する病院が担う医療機能に係る実績に応じた評価を行う観点から、特定集中治療室管理料について見直しを行う |
| 理由 | 重症の救急搬送患者や全身麻酔手術後患者に特に密度の高い医学的管理を行うこと等が特定集中治療室を有する病院が担う役割であることを踏まえ、救急搬送件数及び全身麻酔手術件数に関する病院の実績を要件とする |
| 区分の整理 | 広範囲熱傷特定集中治療管理料の有無で分かれていた区分を統合し、特定集中治療室管理料1〜6を1〜3に整理。代わりに広範囲熱傷管理加算(200点)を新設 |
| 医師配置 | 専任の医師に宿日直を行う医師が含まれる治療室の範囲と施設基準を見直す。管理料1では、専任の医師に、特定集中治療の経験を5年以上有し、適切な研修を修了した医師を2名以上含むこと |
新しい実績の要件(いずれかを満たす)
| 治療室 | 資料に書かれていること |
|---|---|
| 特定集中治療室管理料 | ア 救急用の自動車等の搬送件数が年間で1,000件以上/イ 全身麻酔による手術件数が年間で1,000件以上/ウ 小児系病棟が5割以上である病院で全身麻酔による手術件数が年間で500件以上。人口の少ない地域(別表)では、ア・イが800件以上、ウが400件以上 |
| ハイケアユニット入院医療管理料 | ア 救急用の自動車等の搬送件数が年間で1,000件以上/イ 全身麻酔による手術件数が年間で500件以上/ウ 小児系病棟が5割以上である病院で年間で250件以上。人口の少ない地域では、アが800件以上、イが400件以上、ウが200件以上 |
| 脳卒中ケアユニット入院医療管理料 | 「A205-2」超急性期脳卒中加算と「K178-4」経皮的脳血栓回収術を合計して年間20回以上算定していること |
患者割合の要件
| 項目 | 現行 | 改定後 |
|---|---|---|
| ICU 管理料1(現行の1・2):入室日のSOFAスコア5以上の患者の割合 | 1割以上 | 2割以上 |
| ICU 管理料2(現行の3・4):入室日のSOFAスコア3以上の患者の割合 | 1割以上 | 2割以上 |
| HCU:重症度、医療・看護必要度の基準①を満たす患者割合 | 1割5分以上 | 2割以上 |
ICU用の重症度、医療・看護必要度の項目には「蘇生術の施行」「抗不整脈剤の使用」「一時的ペーシング」が加わりました。また、実績要件を満たさないICU・HCUのうち、令和8年3月31日時点で届出を行っていたものは、当面の間、ハイケアユニット入院医療管理料の注5の管理料(21日を限度として4,401点)を算定可能とする、と書かれています。
経過措置(説明資料「16. 経過措置」から)
| 期間 | 内容(短く) |
|---|---|
| 令和8年12月31日まで | 令和8年3月31日時点で現に特定集中治療室管理料の届出を行っている治療室は、救急搬送件数又は全身麻酔による手術件数の要件に該当するものとみなす |
| 令和8年12月31日まで | 同じく特定集中治療室管理料1・2の治療室は、入室時にSOFAスコアが一定以上である患者割合の基準を満たすものとみなす |
| 令和8年12月31日まで | 令和8年3月31日時点でハイケアユニット入院医療管理料の届出を行っている治療室は、救急搬送件数又は全身麻酔による手術件数の要件に該当するものとみなす。旧算定方法の必要度の基準を満たす治療室は、改定後の基準を満たすものとみなす |
| 令和8年12月31日まで | 令和8年3月31日時点で脳卒中ケアユニット入院医療管理料の届出を行っている治療室は、「超急性期脳卒中加算」「経皮的脳血栓回収術」に関する実績要件に該当するものとみなす |
| 令和10年5月31日まで | 特定集中治療室管理料2の「集中治療を必要とする患者の看護に係る適切な研修を修了した専任の常勤看護師」の規定に該当するものとみなす |
一次資料:中医協 総-1 個別改定項目について(PDF・厚生労働省)/令和8年度診療報酬改定 3. 急性期・高度急性期入院医療(PDF・厚生労働省)/令和8年度診療報酬改定 16. 経過措置(PDF・厚生労働省)
病院・クリニックで確かめること
- ICU・HCU・SCUの経過措置は令和8年12月31日までです。貴院の前年度の救急搬送件数・全身麻酔による手術件数、SCUでは超急性期脳卒中加算と経皮的脳血栓回収術の算定回数を、施設基準通知の数え方で数えた記録をご確認ください。
- SOFAスコアの患者割合は「直近1年間における、新たに当該治療室に入室した患者のうち」と書かれています(15歳未満の小児は対象から除外)。入室日の記録の付け方を、治療室と医事課で見比べておくと集計しやすくなります。
- 経過措置が終わった後に要件を満たさなくなる場合の届出の手順は、管轄の地方厚生(支)局の案内をご確認ください。
- 説明資料には、経過措置は今後変わることがあるので、最新の告示・通知と「施設基準届出チェックリスト」も参照するように、と書かれています。
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更新履歴:初版。経過措置の期限が近づいて新しい案内が出たときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






