公開:2026年11月9日/出典:障害福祉報酬改定検討チーム(第64回)資料「就労系サービスに係る報酬・基準について≪論点等≫」
これは審議の途中の「論点」です。決まった内容ではありません。決まったときはこの記事を更新します。
要点(3行)
- 令和8年9月28日の障害福祉報酬改定検討チーム(第64回)の就労系の資料のうち、論点7「会計区分(就労継続支援B型)」と論点8「情報公表」の中身を、資料の言葉で整理します。
- B型でも「生産活動の収支が利用者に支払う工賃の総額以上となること」を指定基準に位置付けること、運営法人の資金や寄付等から払った額は平均工賃月額から除くことが「〜してはどうか」の形で示されています。
- 生産活動の収支を書く「生産活動シート」を指定権者に出し、ホームページで公表すること、A型・B型には第三者評価を努力義務とすることも並んでいます。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 会議 | 障害福祉報酬改定検討チーム 第64回(令和8年9月28日)。議題は「令和9年度障害福祉報酬改定に向けて(就労系サービス)」 |
| この記事で扱う論点 | 論点7 会計区分について(就労継続支援B型)/論点8 情報公表について(就労選択支援、就労継続支援) |
| 今の定め(資料の説明) | 就労継続支援では、事業所の運営に係る会計(福祉事業会計)と、利用者が従事する生産活動に係る会計(生産活動会計)に区分する。指定基準で「賃金・工賃の支払いに要する額は、原則として、自立支援給付をもって充ててはならない」と定めている |
| A型とB型の違い(資料の説明) | A型は、指定基準で生産活動収支が利用者に支払う賃金総額を上回るよう求めている。B型には当該規定が設けられていない |
論点7 会計区分(今まで/検討の方向性)
| 項目 | 今まで(資料の現状・課題) | 検討の方向性(資料の書き方) |
|---|---|---|
| B型の生産活動の収支 | B型には、A型のような「生産活動収支が賃金総額を上回る」規定が無い | 「生産活動の収支が利用者に支払う工賃の総額以上となること」を指定基準に位置付けてはどうか |
| 法人の資金・寄付からの支払い | (資料に現状の記載なし) | 運営法人の資金や寄付等から利用者に金銭を払った場合、その額は基本報酬の算定に用いる平均工賃月額からは除く取扱いとしてはどうか |
| 委託費を使った手法 | 事業所が介護給付費を委託費等の名目で発注元企業に流し、それを原資として発注元企業が作業を発注するという手法が想定される。実質的に「自立支援給付費を原資として利用者の賃金・工賃を支払う」ものであり、「利用者の知識・能力の向上」のための支援となっていない恐れがある、と書かれている | 生産活動に係る収支状況を記載する「生産活動シート」を作成し、指定権者に提出するとともに、事業所ホームページにおいて公表することとしてはどうか |
| 関連法人からの受注 | ― | 事業所の運営法人が運営する別の福祉施設で清掃を行う等、関連法人から作業を受注することが、利用者が社会の中で役割を持って働くことにつながる場合が考えられるため、関連企業との取引を一律に不適切とすべきではないことに留意する |
資料の参考ページ「A型事業所の会計区分」では、福祉事業活動の収入を国保連からの自立支援給付費(報酬)や利用者負担金など、生産活動の収入を製品の販売収入などとして分けて示しています。障害者雇用調整金・報奨金、特定求職者雇用開発助成金等は、福祉事業活動収入に区分するのが通例と書かれています。
論点8 情報公表(公表を義務づける事項の案)
| サービス | 公表を義務づけてはどうかとされた事項 |
|---|---|
| 就労継続支援A型・B型 | 生産活動シート/スコア表(A型は義務付け済) |
| 就労選択支援 | アセスメントを終了した利用者の総数/就労移行支援等のそれぞれの事業につながった利用者数/同一法人への移行率 |
| A型・B型の第三者評価 | 第三者評価を実施することを努力義務としてはどうか。第三者評価を行い、かつ、その評価結果を公表した場合に何らかの評価を行ってはどうか(後掲) |
資料は、公表の目的を「事業運営の透明化を促し、障害者本人が自分に合った事業所を選ぶことができるよう」と書いています。今の障害福祉サービス等情報公表制度は、平成30年4月に施行された仕組みとして参考ページで紹介されています。
一次資料:
事業所で確かめること
- いずれも「〜してはどうか」の段階です。決まるまでは、今の指定基準の定めと、指定権者(都道府県・市)の案内のとおりです。
- B型の事業所は、今の会計が福祉事業会計と生産活動会計に区分されているかを、会計の担当・顧問の税理士とあらかじめご確認ください。
- 平均工賃月額の算定方法は、今の告示・通知の定めによります。生産活動シートの様式や公表のしかたは、決まったときの通知をご確認ください。
- 就労選択支援の事業所は、アセスメントを終えた人数やつながった先を、今の記録から数えられるかを見ておくと、決まったときに慌てずにすみます。
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更新履歴:初版。改定の内容が決まったとき・生産活動シートの様式が示されたときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






