公開:2026年11月6日/出典:社会保障審議会 介護給付費分科会(第270回)資料1・(第258回)資料1
これは審議の途中の「論点」です。決まった内容ではありません。決まったときはこの記事を更新します。
要点(3行)
- 令和8年10月14日の介護給付費分科会(第270回)に、資料1「通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護(改定の方向性)」が出されました。
- 論点は4つ。①必要な介護サービスを提供できる体制、②経営基盤の強化・負担軽減、③独居・認知症高齢者への対応、④住まいの形態に合わせたサービス提供に係る報酬の在り方です。
- 対応案には、入浴介助を目的とするサービスを例外的に認めること、「突発的な送迎のキャンセル」を送迎減算の対象から外すこと、延長加算ニ・ホの廃止などが「〜してはどうか」の形で並んでいます。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 会議 | 社会保障審議会 介護給付費分科会 第270回(令和8年10月14日・web会議)。通所介護等のほか、療養通所介護、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、短期入所療養介護の資料が出された |
| 資料 | 資料1「通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護(改定の方向性)」(厚生労働省 老健局) |
| 資料の構成 | 1.これまでの分科会における主なご意見/2.論点及び対応案/3.参考資料 |
| 前の回 | 第258回(資料の表紙の日付は R8.6.15)の資料1で、現状と課題及び論点が示されていた |
論点と対応案の一覧(第270回)
| 論点 | 資料に書かれた課題 | 対応案(資料の書き方) |
|---|---|---|
| ①入浴介助を目的とする短時間サービス | 2時間以上3時間未満の利用は、利用者側のやむを得ない事情で長時間の利用が困難な者に限っている。短時間で入浴のみを利用したいとの相談があった事業所が約5割 | 中山間地域等の入浴介助を目的とした介護サービス事業者が存在しない地域であること等を要件に、例外的に通所介護等で入浴介助を目的とするサービスを認めることを検討してはどうか |
| ①入浴介助加算 | 水道光熱費等の物価高騰で報酬単価が実態に見合っていない。加算(Ⅱ)は医師等の居宅訪問・評価の時間の確保が困難との意見 | 医師等の指示の下、介護職員が居宅を訪問し情報通信機器等で浴室等の環境を把握する方法を、医師等の訪問が困難な場合に限定せずに認めること。単価設定の見直し |
| ①送迎コスト増 | 中山間地域等で冬期の送迎時間の長時間化など | 「人口減少・サービス需要の変化に応じたサービス提供体制の構築に関する介護給付費分科会において説明及び議論を実施予定」 |
| ②送迎減算の緩和 | 迎えに行ったが利用者等の都合で家族等が送った場合なども減算対象で、人件費や燃料費は通常時と同様にかかっている | 利用者の居宅まで迎えに行った際に発生するような「突発的な送迎のキャンセル」を、例外的な取扱いとして送迎減算の対象から外すことを検討してはどうか(通所リハも同様に検討) |
| ②共同送迎 | 送迎職員の確保が困難、燃料費や車両の経費も大きい | 他法人・他事業所との共同送迎の取扱いを明確にし、同乗の範囲を児童の通園・通学、地域の買い物支援などにも拡充することを検討してはどうか(通所リハも同様に検討) |
| ②延長加算 | 延長加算ニ(12時間以上13時間未満)の算定率は通所介護で0.0%、ホ(13時間以上14時間未満)は3サービスとも0.0% | 延長加算ニ・ホを廃止してはどうか(通所リハも同様に検討) |
| ②中重度者ケア体制加算 | 1事業所あたり利用者数は通所介護50.5人、地域密着型24.6人。配置要件(常勤換算で2以上の上乗せ)と単位数は同じ | 地域密着型通所介護の中重度者ケア体制加算の算定要件の見直しを検討してはどうか |
| ③認知症対応型通所介護 | 請求事業所数・受給者数は減少傾向。通所介護等との機能分化 | 基本報酬の在り方、日常生活自立度からみて重度な利用者を多く受け入れている事業所の評価、認知症の人の社会参加の機会等を確保する事業所を評価する新たな報酬設定を検討してはどうか |
| ④同一建物等居住者 | 同一建物減算で対応している | 現行の減算による評価に代えて、移動コストやサービス提供の実態をより適切に反映した報酬区分の見直しを検討してはどうか |
6月の回(第258回)で示されていたこと
| 項目 | 資料に書かれていること |
|---|---|
| 収支差率(令和6年度決算) | 通所介護6.2%、地域密着型通所介護6.3%、認知症対応型通所介護5.3% |
| 課題 | 送迎は事業所の職員が概ね行っており、職員の確保やシフト組み、利用時間の多様化による送迎の負担が大きい |
| 論点 | 中重度者や認知症高齢者を含む利用者の幅広いニーズに対応し、質の高いサービスを提供する方策。算定率が低い加算や算定率の高い加算をどう考えるか |
一次資料:
- 介護給付費分科会(第270回)資料1 通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護(改定の方向性)(PDF)
- 介護給付費分科会(第258回)資料1 通所介護・地域密着型通所介護・認知症対応型通所介護(PDF)
- 第270回社会保障審議会介護給付費分科会 資料(厚生労働省)
事業所で確かめること
- 対応案は審議の途中です。決まるまでは、今の告示の定めと貴事業所の届出のとおりです。
- 入浴介助加算・延長加算・中重度者ケア体制加算・送迎減算・同一建物減算の今の要件は、告示の定めと貴事業所の届出(体制等状況一覧表)でご確認ください。
- 送迎のキャンセル料の受け取りは、利用者等への説明や同意書による確認などが前提と資料に書かれています。貴事業所の運営規程・重要事項説明書の記載をご確認ください。
- 改定の内容は、今後の分科会の資料と、告示・通知でご確認ください。
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更新履歴:初版。次の分科会の資料や、審議報告・告示が出たときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






