公開:2026年11月6日/出典:社会保障審議会 医療部会(第126回)資料1・参考資料1-1
これは検討会の「とりまとめ(ガイドラインの骨子)」です。ガイドラインそのものや、都道府県ごとの地域医療構想はこれから作られます。出たときはこの記事を更新します。
要点(3行)
- 令和8年3月19日の「地域医療構想及び医療計画等に関する検討会」のとりまとめ(地域医療構想策定ガイドライン骨子)が、令和8年3月26日の医療部会(第126回)に報告されました。
- 病院が報告する「医療機関機能」が新しくでき、急性期拠点機能は人口20万〜30万に1つを目安に確保するとしています。構想区域は人口20万人以上を基本に、病床機能の「回復期」は「包括期」になります。
- 各医療機関は医療機関機能報告で機能と診療実績等を報告し、地域医療構想調整会議で協議して、遅くとも2028年度までに2040年に向けて担う機能を決めるとされています。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 会議 | 社会保障審議会 医療部会(第126回)。令和8年3月26日。資料1「地域医療構想及び医療計画等に関する検討会とりまとめについて」(医政局地域医療計画課)、参考資料1-1「新たな地域医療構想に関するとりまとめ」 |
| 目指す方向 | 85歳以上の高齢者の増加や人口減少がさらに進む2040年とその先を見据え、全ての地域・世代の患者が、適切に医療・介護を受けながら生活し、必要に応じて入院し、日常生活に戻ることができ、医療従事者も持続可能な働き方を確保できる提供体制をつくる |
| 構想区域 | 医療機関の連携・再編・集約化などの議論の単位や、必要病床数の運用が可能となる単位等を踏まえ、人口20万人以上を基本としつつ、地域の実情を踏まえ柔軟に設定 |
| 病床機能 | 病床機能について回復期を包括期とし、必要病床数は新たな地域医療構想の取組を踏まえた推計を行う |
| 精神医療 | 2027年(令和9年)10月から病床機能や医療機関機能の報告が始まることを見据え、精神医療の地域医療構想のガイドラインに向けて2026年度(令和8年度)中を目途に結論を得るべく検討を進める |
医療機関機能(新設)
| 機能 | とりまとめに書かれていること(短く) |
|---|---|
| 急性期拠点機能 | 手術や救急医療等の医療資源を多く要する症例を集約して提供する。構想区域ごとに人口20万〜30万に1つを目安に確保。人口の少ない地域では一つ確保・維持。診療実績データを基本としつつ、政策医療の実施状況や経営状況、建物の状況等も含め総合的に地域で協議する |
| 高齢者救急・地域急性期機能 | 高齢者をはじめとした救急搬送を受け入れ、入院早期からのリハビリテーション・退院調整等を行い、早期の退院につなげる。特定の施設からの受入に限定せず、介護施設の協力医療機関として介護施設と連携することなどが求められる |
| 在宅医療等連携機能 | 地域での在宅医療の実施、他の医療機関や介護施設、訪問看護、訪問介護等と連携した24時間の対応や入院対応を行う。往診、D to P with N を含むオンライン診療、遠隔モニタリング等の積極的な活用が求められる |
| 専門等機能 | 上の3つにあてはまらないもの。集中的なリハビリテーション、中長期にわたる入院医療、有床診療所の地域に根ざした診療、一部の診療科に特化した診療 |
| 医育及び広域診療機能 | 大学病院本院。都道府県と連携した人的協力、症例数が少ない医療などの広域な診療、人材の育成 |
医療機関機能と病床機能は一対一で対応するものではないとしつつ、急性期拠点機能を担う医療機関は高度急性期・急性期の病床を、高齢者救急・地域急性期機能を報告する医療機関は包括期の病床を持つことが想定される、と書かれています。在宅医療と高齢者救急など、複数の機能を報告する場合の考え方も整理するとしています。
これからの流れ(スケジュールのイメージ)
| 年度 | 資料に書かれていること |
|---|---|
| 2026年度〜 | 人口推計、病床数、人材等の医療資源、必要病床数などのデータを関係者で共有。構想区域の設定を検討し、必要に応じて見直し。設定した区域の必要病床数を出す |
| 〜2028年度 | 地域の課題をデータで把握し、遅くとも2028年度までに、急性期拠点機能を報告する医療機関を含めた医療機関の設定など、対応案を検討・決定。複数の案を比べて協議し、地域医療構想を策定する |
| 2035年 | 2040年を見据えた医療提供体制について、2035年を目途に一定の成果を確保する |
必要病床数の計算に使う病床稼働率は、高度急性期78%、急性期83%、包括期87%、慢性期92%とされています。資料は、この数値は必要病床数の算定のためのもので、医療機関が目指すべき数値ではない、と注意しています。
一次資料:資料1 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会とりまとめについて(PDF・厚生労働省)/参考資料1-1 新たな地域医療構想に関するとりまとめ(PDF・厚生労働省)/第126回社会保障審議会医療部会 資料(厚生労働省)
病院・クリニックで確かめること
- とりまとめでは、まず各医療機関が自ら検討し、今担っている機能に近い医療機関機能、2040年に向けて担う機能、診療実績等を医療機関機能報告で報告する流れです。報告の時期と様式は、厚生労働省と都道府県の案内をご確認ください。
- 貴院の構想区域がどこになるか(見直しがあるか)は、都道府県の地域医療構想調整会議の資料をご確認ください。
- 高齢者救急・地域急性期機能や在宅医療等連携機能では、介護施設の協力医療機関としての連携が挙げられています。今結んでいる協力医療機関の協定と受入れの実績を、地域連携の担当でまとめておくと、報告や協議のときに使えます。
- 有床診療所は基本的に専門等機能を選び、在宅医療や高齢者救急を担っている場合は在宅医療等連携機能などとして報告する、と書かれています。
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更新履歴:初版。地域医療構想策定ガイドラインや医療機関機能報告の案内が出たときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






