公開:2026年11月10日/出典:介護保険最新情報Vol.1542(厚生労働省 社会・援護局障害保健福祉部企画課自立支援振興室・老健局高齢者支援課 事務連絡)
要点(3行)
- 令和8年9月10日の介護保険最新情報Vol.1542で、障害者総合支援法に基づく補装具費支給制度と介護保険制度の適用関係について、留意事項が改めてとりまとめられました。
- 補装具と福祉用具で重なる種目(車いす、歩行器、歩行補助つえ)は介護保険の給付が優先されますが、身体状況に個別に対応することが必要と判断される障害者には、補装具費として支給して差し支えない、という平成19年通知の考え方は変わっていません。
- 一部の自治体への調査で見えた対応の差を受けて、介護保険被保険者になる前の補装具の利用実績を確かめること、本人への説明、ケアプラン作成過程でケアマネ・福祉用具専門相談員が情報を共有することが整理されました。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 文書 | 介護保険最新情報Vol.1542(令和8年9月10日)。事務連絡「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく補装具費支給制度と介護保険制度の適用関係等について」 |
| 発出 | 厚生労働省 社会・援護局障害保健福祉部企画課自立支援振興室、老健局高齢者支援課。宛先は各都道府県の障害保健福祉主管部(局)・介護保険主管部(局) |
| もとの通知 | 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係等について」(平成19年3月28日。資料では「平成19年通知」) |
| お願いの中身 | 管内市町村、関係団体、関係機関等に周知徹底を図るとともに、運用に遺漏のないようにされたい、と書かれている |
平成19年通知の考え方(今回も引用されているもの)
| 項目 | 資料に書かれていること |
|---|---|
| 重なる品目 | 介護保険で貸与される福祉用具には、補装具と同様の品目(車いす、歩行器、歩行補助つえ)が含まれている |
| 原則 | それらの品目は介護保険法に規定する保険給付が優先される |
| 例外 | 介護保険で貸与される品目は標準的な既製品の中から選ぶことになるため、医師や身体障害者更生相談所等により身体状況に個別に対応することが必要と判断される障害者は、補装具費として支給して差し支えない |
調査で確認された事例と、今後の留意事項
| 調査で確認された事例(資料の書き方) | 今後の対応に当たっての留意事項(資料の書き方を短くしたもの) |
|---|---|
| 自治体で、相談者が介護保険被保険者になる前の補装具利用実績を確認していない | 1)どちらを使うかは相談者・利用者本人の判断となるが、介護保険部署に相談があった場合でも、介護保険被保険者になる前の補装具利用実績を確認することは、補装具の利用が適する方(オーダーメイド等で個別に製作する必要がある障害者)かどうかを把握するきっかけになり、重要 |
| 問合せのあった場合のみ、介護保険優先原則の説明(介護保険被保険者でも補装具費支給制度を利用できる場合がある旨を含む)をしている | 2)要件を満たせば補装具と福祉用具のどちらも利用ができることを本人に認識いただいた上で、どちらを希望するか適切に判断いただくためにも、介護保険優先原則の説明を行うことも重要 |
| ケアプラン作成過程で、介護支援専門員や福祉用具専門相談員が補装具の適用が適切と判断した場合の対応(介護保険担当・障害福祉担当のどちらに相談すべきか等)を指導していない | 3)重なる種目の相談と利用種目の選定に当たっては、本人の身体状況や利用意向等を、ケアプラン作成過程で必要な情報として介護支援専門員や福祉用具専門相談員といった関係職種間で共有し、検討を行うことも求められる |
一次資料:
事業所で確かめること
- 補装具費の支給の判断は市町村(身体障害者更生相談所等の判定を含む)が行います。相談先(介護保険担当・障害福祉担当)や手続きは、利用者がお住まいの市町村の案内をご確認ください。
- 居宅介護支援の事業所は、身体障害者手帳をお持ちの利用者について、介護保険被保険者になる前の補装具の利用の有無を、アセスメントで確かめているかを見直しておくと安心です。
- 福祉用具貸与の事業所は、車いす・歩行器・歩行補助つえの選定の相談で、本人の身体状況や利用意向をケアマネと共有した記録を残しているかをご確認ください。
- 本人への説明(介護保険被保険者でも補装具費支給制度を利用できる場合があること)を、どの場面で誰がするかを、事業所の中で決めておくと説明の抜けを防げます。
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更新履歴:初版。新しい通知・事務連絡が出たときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






