訪問看護計画書は、利用者ごとに「今月どんな目標で、どんな看護を行うか」を定める、ケアの土台になる書類です。「目標の立て方がわからない」「訪問看護指示書やケアプランとどうつなげればいいか」と悩む看護師の方に向けて、記載項目・書き方のポイント・記入例を整理します。
この記事でわかること
- 訪問看護計画書とは
- 主な記載項目
- 書き方のポイント
- 看護計画の組み立て方(O-P・T-P・E-P)
- 看護目標の立て方と例文
- 記入例(状態別)

あわせて、訪問看護(介護保険)の加算一覧で単位数と算定要件の対照表をまとめています。
あわせて、訪問看護AIでできることもご覧ください。
訪問看護計画書とは
目標の書き方:見直したい表現と言い換え例
立てた目標が「看護師の行動」や「観察のみ」になっていないか、次の対照表を目安に見直せます(あくまで書き方の一例であり、内容は個々の利用者の状態に応じて検討してください)。
| 見直したい表現 | 言い換え例 |
|---|---|
| 看護師が服薬管理を行う | 利用者が服薬を自己管理できる |
| 浮腫の観察をする(観察のみで目標になっていない) | 下肢の浮腫が軽減し、安全に歩行できる |
| 体調が安定する(抽象的で評価しにくい) | 夜間の睡眠時間が確保できる |
| 家族が介護できるようにする | 利用者が家族の見守りのもとで移乗できる |
いずれも利用者を主語にし、達成できたかどうかを後から評価しやすい表現にすることがポイントです。
記載項目の書き方 早見表
上記の記載項目について、書き方の要点を一覧にしました。様式の運用は保険者・自治体や事業所により異なる場合があるため、詳細は交付先の様式や運営基準をあわせてご確認ください。
| 項目 | 記載のポイント |
|---|---|
| 作成年月日・見直し日 | 初回の作成日と、状態の変化に応じて見直した日をその都度記載します。 |
| 利用者の基本情報 | 氏名・生年月日・要介護度など。訪問看護指示書の記載と齟齬がないよう転記します。 |
| 看護・リハビリの目標 | 利用者を主語にした長期目標・短期目標に分けて記載します。 |
| 問題点・解決策 | 優先順位の高いものから並べ、O-P・T-P・E-Pの視点で対応させます。 |
| 評価 | 前回の計画に対する結果を、次回の見直しにつながる形で記載します。 |
| 衛生材料等 | 処置がある場合のみ、必要な種類・サイズ・必要量を具体的に記載します。 |
訪問看護計画書は、利用者の心身の状態をアセスメントし、療養上の課題・目標・具体的な看護内容をまとめる書類です。主治医が交付する訪問看護指示書と、ケアマネジャーが作成するケアプランに沿って作成し、内容を利用者・家族に説明して同意を得たうえで訪問看護を提供します。作成できるのは看護師または保健師で、理学療法士・作業療法士が訪問する場合は、看護職員と連携して作成します。
主な記載項目
- 作成年月日・計画の見直し(修正)日
- 利用者の基本情報(氏名・生年月日・要介護度 など)
- 看護・リハビリテーションの目標
- 年月日ごとの問題点・解決策
- 評価
- 衛生材料等が必要な処置の有無、衛生材料等の種類・サイズ・必要量
様式は、2021年度の介護報酬改定に合わせて厚生労働省が示した標準様式が基準になります。
書き方のポイント
- 指示書・ケアプランと連動させる――目標や課題は、訪問看護指示書とケアプランの方向性に沿わせます。
- 主語は利用者にする――「(看護師が)〜する」ではなく「利用者が〜できる」と、利用者を主語に目標を立てます。
- 問題点には優先順位をつける――いのちや生活への影響が大きいものを上位に置きます。
- 目標と問題点・解決策をリンクさせる――立てた目標に対応させて、具体的な看護・支援内容を書きます。
- 毎月見直す――状態の変化に合わせて計画を更新し、修正日を記載します。
看護計画の組み立て方(O-P・T-P・E-P)
解決策(看護内容)は、次の3つに分けて考えると具体的になります。
- O-P(観察計画)――観察する項目。例:バイタル、浮腫、創部の状態。
- T-P(ケア計画)――実施するケア。例:創部の処置、服薬状況の確認。
- E-P(教育・指導計画)――本人・家族への説明や指導。例:水分・塩分管理の指導。
看護目標の立て方と例文
計画書の質は「目標」で決まります。目標は長期目標(数か月先に目指す状態)と短期目標(1か月程度で達成をめざす状態)に分け、いずれも利用者を主語にして、達成できたか評価できる具体的な表現にします。
- 長期目標――療養生活全体で目指すゴール。例:「自宅で安定した療養生活を続けられる」
- 短期目標――長期目標に近づくための当面の目標。例:「服薬を自己管理できる」「痛みが緩和し夜間眠れる」
状態別の目標の例文です(いずれも利用者が主語)。
- 心不全・浮腫:下肢の浮腫が軽減し、自宅で安全に歩行できる。
- 糖尿病:血糖値が安定し、低血糖を起こさず日常生活を送れる。
- 認知症:生活リズムが整い、服薬を継続できる。
- がん・終末期:痛みが緩和され、望む場所で穏やかに過ごせる。
- 脳梗塞後・リハビリ:麻痺側を保護しながら、見守りで移乗ができる。
- 褥瘡:創部が悪化せず、皮膚の清潔が保たれる。
「訪問看護師の目標」を立てるときも、看護師の行動ではなく利用者がどうなるかを軸にすると、評価しやすい計画書になります。
記入例(状態別)
目標:下肢の浮腫が軽減し、本人が自宅で安全に歩行できる。
問題点:心不全による下肢の浮腫があり、転倒のリスクがある。
解決策:O-P=体重・浮腫・SpO2・呼吸状態の観察。T-P=下肢挙上の援助、服薬状況の確認。E-P=水分・塩分管理と体重測定の継続を本人・家族へ指導。
評価:浮腫は前月より軽減。体重は安定し、見守りで屋内歩行が可能となった。
ほかの状態の記入例も示します。
【糖尿病】目標:血糖値が安定し、低血糖を起こさず生活できる。/問題点:インスリン自己注射の手技が不安定で、低血糖のリスクがある。/解決策:O-P=血糖値・食事量・低血糖症状の観察。T-P=注射手技の確認と補助。E-P=低血糖時の対処と補食を本人・家族へ指導。/評価:手技が安定し、低血糖の出現なく経過。
【認知症】目標:生活リズムが整い、服薬を継続できる。/問題点:服薬の飲み忘れ・重複があり、症状が不安定になりやすい。/解決策:O-P=服薬状況・睡眠・気分の観察。T-P=服薬カレンダーの活用と声かけ。E-P=家族へ見守りと服薬管理の方法を指導。/評価:飲み忘れが減り、日中の活動が安定。
【がん・終末期】目標:痛みが緩和され、望む場所で穏やかに過ごせる。/問題点:疼痛により睡眠・食事が妨げられている。/解決策:O-P=疼痛の程度・睡眠・食事の観察。T-P=主治医の指示に基づく疼痛コントロールの実施。E-P=レスキュー薬の使い方と緊急時連絡を本人・家族へ説明。/評価:痛みが軽減し、夜間の睡眠が確保できた。
訪問看護計画書は、運営指導で最も指摘されている書類です
訪問看護計画書は、公表資料のうえでも指摘が集中している書類です。実際に公表されている内容を整理しました。
| 指摘されている内容 | 公表元 | 計画書側で確認すること |
|---|---|---|
| 訪問看護計画の作成等の不備が、指摘37件のうち11件(29.8%)で最多。居宅サービス計画の内容に沿った計画となっていない/計画に対する利用者の同意を得たことが確認できない/具体的なサービス内容を記載していない | 長野県の令和6年度運営指導結果(訪問看護) | ケアプランの目標と、看護計画の目標が対応しているか |
| 計画書に具体的なサービス内容・利用者の希望・主治医の指示・看護目標等を記載していない | 神戸市資料 | 4つが揃っているか。1つでも欠けると指摘の対象になりうる |
| (介護予防)訪問看護計画書にサービスの提供を行う期間を記載していない | 神戸市資料 | 予防の様式は期間欄の記載漏れが起きやすい |
| 主治医の訪問看護指示書が確認できない/受領が遅い/指示書の有効期限が切れている | 神戸市資料 | 計画の期間が、指示書の有効期間に収まっているか |
| ターミナルケア加算について、説明・同意と記録への記載が確認できない | 千葉市「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」 | 看取り期は計画の変更と同意の記録を残す |
要件・運用は保険者・都道府県により異なります。詳細は監査対策ナビと各自治体の公表資料をご確認ください。月次の訪問看護報告書の書き方、日々の記録書Ⅱの書き方もあわせてご覧ください。
指摘を避けるための着手前チェック7項目
| 確認すること | よくある抜け | |
|---|---|---|
| 1 | 主治医の指示書を受領し、有効期間内か | 期限切れのまま計画を継続している |
| 2 | 居宅サービス計画(ケアプラン)を入手し、その目標を確認したか | ケアプランを見ずに看護目標だけ立てている |
| 3 | 利用者・ご家族の希望を記載したか | 看護師側の課題だけが並んでいる |
| 4 | 主治医の指示内容を計画に反映したか | 指示書の内容が計画書に現れていない |
| 5 | 看護目標を、評価できる形で書いたか | 「安定して過ごせる」など評価基準がない |
| 6 | 具体的なサービス内容(何を・どのくらい)を書いたか | 「健康管理」「療養上の世話」など抽象的 |
| 7 | ご本人の同意を得て、その記録を残したか | 説明はしたが、同意した記録がない |
看護目標の文例|疾患別・長期目標と短期目標36例
以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。目標は必ず、ご本人の状態とケアプランの目標に合わせて設定してください。短期目標は「いつまでに・何が・どうなるか」が読み取れる形にすると、評価ができるようになります。
| 疾患・状態 | 長期目標 | 短期目標 |
|---|---|---|
| 心不全 | 心不全の増悪を起こさず、自宅での生活を継続できる | 3か月後までに、体重を毎日測定し記録する習慣が定着する |
| 3か月後までに、体重増加時の連絡ができる | ||
| 糖尿病 | 血糖値を安定させ、合併症の進行を防ぐことができる | 3か月後までに、インスリン自己注射を手順どおり実施できる |
| 3か月後までに、低血糖症状に気づき、対処できる | ||
| 脳血管疾患後遺症 | 転倒せずに、屋内の移動が自分でできる | 3か月後までに、四点杖を使って屋内20mを歩行できる |
| 3か月後までに、トイレへの移動を見守りで行える | ||
| 呼吸器疾患 | 呼吸苦をやわらげ、日常生活の活動を維持できる | 3か月後までに、口すぼめ呼吸を日常で行える |
| 3か月後までに、在宅酸素を指示どおりに使用できる | ||
| がん・緩和ケア | 痛みがやわらいだ状態で、自宅で過ごしたい時間を過ごせる | 1か月後までに、疼痛が日中NRS 3以下で経過する |
| 1か月後までに、レスキュー薬を自分のタイミングで使用できる | ||
| 認知症 | なじみの環境で、落ち着いて生活を続けられる | 3か月後までに、服薬を声かけで自分で行える |
| 3か月後までに、日中の活動時間が1日2時間以上になる | ||
| パーキンソン病 | 転倒を防ぎながら、できる動作を維持できる | 3か月後までに、方向転換を手すりを使って安全に行える |
| 3か月後までに、服薬の時間を守って内服できる | ||
| 褥瘡 | 褥瘡が治癒し、新たな皮膚障害が生じない | 2か月後までに、創部が縮小する |
| 2か月後までに、ご家族が体位変換を2時間ごとに実施できる | ||
| 慢性腎不全 | 腎機能の低下をゆるやかにし、透析導入を先延ばしできる | 3か月後までに、1日の塩分摂取量の目安を理解し実践できる |
| 3か月後までに、体重と血圧を毎日記録できる | ||
| 精神疾患 | 症状が安定した状態で、地域での生活を続けられる | 3か月後までに、通院を予定どおり継続できる |
| 3か月後までに、不調のサインを自分で伝えられる | ||
| 廃用症候群 | 日中の活動量が増え、生活の範囲が広がる | 3か月後までに、日中の離床時間が1日3時間以上になる |
| 3か月後までに、座位を30分保持できる | ||
| 医療的ケア(胃ろう・気管切開等) | 医療的ケアを安全に継続し、感染や事故を起こさない | 3か月後までに、ご家族が吸引の手技を安全に実施できる |
| 3か月後までに、胃ろう周囲の皮膚トラブルが生じない |
O-P・T-P・E-Pの文例|疾患別96例
看護計画はO-P(観察計画)・T-P(実施計画)・E-P(教育計画)の3つで組み立てます。「何を見て(O-P)」「何をして(T-P)」「何を伝えるか(E-P)」を分けて書くと、訪問した看護師が誰でも同じケアを行えます。
| 疾患・状態 | O-P 観察計画 | T-P 実施計画 | E-P 教育計画 |
|---|---|---|---|
| 心不全 | 体重・血圧・脈拍/下肢浮腫の有無と程度/呼吸苦・起座呼吸の有無/尿量/SpO2 | 下肢挙上の援助/清潔ケア/服薬管理の確認/水分・塩分の摂取状況の確認 | 毎日の体重測定と記録の方法/体重増加時の連絡の目安/減塩の工夫 |
| 糖尿病 | 血糖値/低血糖症状の有無/食事摂取量/足部の皮膚状態/自己注射の手技 | 血糖測定の介助/足部の観察とケア/インスリン手技の確認/内服の確認 | 低血糖時の対処と補食の準備/フットケアの方法/シックデイの対応 |
| 脳血管疾患後遺症 | 麻痺の程度/歩行状態とふらつき/嚥下状態とむせの有無/血圧/言語機能 | 関節可動域訓練/歩行訓練/移乗動作の練習/食事姿勢の調整 | 自主訓練の方法/転倒予防のための環境整備/食事形態と姿勢の説明 |
| 呼吸器疾患 | SpO2/呼吸数と呼吸音/喀痰の性状と量/労作時の息切れ/在宅酸素の使用状況 | 排痰の援助/呼吸リハビリテーション/酸素機器の点検/入浴方法の調整 | 口すぼめ呼吸の方法/酸素使用時の火気の注意/増悪のサインと受診の目安 |
| がん・緩和ケア | 疼痛の程度(NRS)とレスキュー薬の使用回数/食事摂取量/体重/倦怠感/意向 | 疼痛時の体位の工夫/清潔ケア/口腔ケア/傾聴と意思決定の支援 | レスキュー薬の使い方/痛みの伝え方/急変時の連絡方法 |
| 認知症 | 認知機能と見当識/服薬状況/日中の活動と睡眠/不安・興奮の有無/食事量 | 声かけによる服薬の確認/生活リズムを整える援助/なじみの物を用いた関わり | ご家族への対応方法の助言/介護負担への相談窓口の案内 |
| パーキンソン病 | すくみ足・方向転換時のふらつき/服薬時間の遵守/オンオフの状況/嚥下状態 | 歩行・方向転換の練習/内服時間の管理の支援/転倒しにくい動線の調整 | すくみ足への対処(声かけ・目印)/服薬時間を守ることの意味 |
| 褥瘡 | 創部の大きさ・深さ・滲出液・周囲皮膚/体位変換の実施状況/栄養状態 | 指示に基づく創部の処置/体位変換/除圧用具の調整/清潔の保持 | ご家族への体位変換の指導/除圧用具の使い方/栄養についての助言 |
| 慢性腎不全 | 体重・血圧/浮腫/尿量/食事内容(塩分・たんぱく質)/倦怠感 | 体重・血圧の測定/食事内容の確認/服薬管理の確認 | 塩分・水分の目安の説明/体重増加時の対応/シャント管理(該当時) |
| 精神疾患 | 睡眠状況/服薬の継続/気分の変動/対人交流の状況/通院の継続 | 傾聴と関係づくり/生活リズムを整える援助/服薬の確認/受診の同行調整 | 不調のサインの共有/服薬を続けることの意味/相談先の案内 |
| 廃用症候群 | 離床時間/座位保持の可否/関節可動域/食事摂取量/意欲 | 離床の援助/関節可動域訓練/座位訓練/日中の活動の提案 | 自宅でできる運動の方法/ご家族への声かけの助言 |
| 医療的ケア | 胃ろう・気管切開部の皮膚状態/吸引の頻度と喀痰の性状/発熱の有無/注入の状況 | 胃ろう周囲の清潔保持/吸引の実施/カニューレ交換の介助/注入の管理 | ご家族への吸引手技の指導/トラブル時の連絡方法/物品の管理方法 |
「問題点・解決策」欄の文例30例
様式では問題点と解決策を対にして書きます。問題点は「看護師の困りごと」ではなく「利用者の生活で起きていること」として書くと、解決策が具体的になります。
| 問題点(看護上の課題) | 解決策(具体的なサービス内容) |
|---|---|
| 心不全の増悪により、再入院となるおそれがある | 週2回訪問し、体重・血圧・浮腫を観察。体重増加時は主治医へ報告する |
| 塩分の摂取量が多く、体重増加を招きやすい | 食事内容を確認し、減塩の工夫をご本人・ご家族へ助言する |
| 低血糖を起こしても、対処ができないおそれがある | 低血糖症状と補食の方法を説明し、補食を手の届く場所に準備する |
| 足部の傷に気づかず、悪化するおそれがある | 毎回訪問時に足部を観察し、フットケアの方法を説明する |
| ふらつきがあり、屋内で転倒するおそれがある | 歩行訓練を実施し、動線上の障害物を取り除くよう助言する |
| 食事中のむせがあり、誤嚥のおそれがある | 食事姿勢と食事形態を調整し、ご家族へ介助の方法を説明する |
| 労作時に呼吸苦があり、入浴が負担となっている | 入浴前後にSpO2を確認し、負担が大きい日は清拭に切り替える |
| 在宅酸素の使用が指示どおりにできていないことがある | 訪問時に流量と使用時間を確認し、使い方を繰り返し説明する |
| 疼痛によって、夜間の睡眠が確保できていない | 疼痛の程度を毎回評価し、必要時は主治医へ薬剤の調整を相談する |
| 食事摂取量が減少し、体重が減っている | 摂取量と体重を継続して確認し、食べやすい形態を一緒に検討する |
| 服薬の飲み忘れがあり、症状が不安定になりやすい | 服薬カレンダーを用いて残薬を確認し、ご家族へ声かけを依頼する |
| 日中の活動が少なく、生活リズムが崩れている | 日中に行う活動を一緒に決め、離床の時間を少しずつ延ばす |
| すくみ足があり、方向転換のときに転倒するおそれがある | 方向転換の練習を行い、床に目印を置くなどの工夫を提案する |
| 仙骨部に発赤があり、褥瘡に進行するおそれがある | 体位変換を2時間ごとに行うようご家族へ指導し、除圧用具を調整する |
| 創部の処置をご家族が行えず、訪問日以外に交換ができない | 処置の手技をご家族へ段階的に指導し、実施状況を訪問時に確認する |
| 体重・血圧の記録が習慣になっていない | 記録用紙を用意し、記入の方法を説明。訪問時に一緒に確認する |
| 不調のサインをご自身で伝えることが難しい | サインを一緒に言葉にして共有し、連絡の手順を紙に残す |
| 通院が途切れがちで、症状が不安定になりやすい | 受診日を一緒に確認し、必要時は関係者と同行の調整を行う |
| 吸引の手技にご家族が不安を感じている | 訪問時に手順を一緒に確認し、できている点を伝えて自信につなげる |
| 胃ろう周囲の皮膚に発赤がみられる | 周囲の清潔を保ち、状態を継続して観察。悪化時は主治医へ報告する |
| 主介護者に疲労がみられ、介護の継続が難しくなるおそれがある | 介護状況を確認し、担当介護支援専門員へ情報提供して支援を調整する |
| 日中が独居となり、急変時の対応が遅れるおそれがある | 緊急時の連絡手順を紙で共有し、24時間の連絡体制を確認する |
| 関節の拘縮が進み、介助に時間がかかるようになっている | 関節可動域訓練を実施し、ご家族へ日常での動かし方を説明する |
| 口腔内の汚れがあり、誤嚥性肺炎のおそれがある | 口腔ケアを実施し、義歯の手入れの方法をご家族へ説明する |
| 便秘が続き、腹部の不快感を訴えている | 排便の状況を確認し、指示に基づき浣腸・摘便を実施する |
| 膀胱留置カテーテルによる感染のおそれがある | 指示に基づき交換を行い、尿の性状と発熱の有無を観察する |
| 自宅での療養継続について、ご家族に不安がある | 不安の内容を傾聴し、利用できる支援について情報を提供する |
| 認知機能の低下により、火の取り扱いに不安がある | 使用状況を確認し、ご家族・関係者と安全の確保について相談する |
| 入浴が長期間できておらず、清潔が保てていない | 清拭・部分浴を実施し、体調に応じて入浴の可否を判断する |
| 退院直後で、在宅での生活に慣れていない | 生活の状況を確認し、必要な支援を関係者と調整する |
計画書と報告書の関係
計画書と報告書のちがい早見表
あわせて運用されることが多い2つの書類を、記載のタイミングで比較します。詳しい書き方は訪問看護報告書の書き方で解説しています。
| 項目 | 訪問看護計画書 | 訪問看護報告書 |
|---|---|---|
| 作成のタイミング | 訪問開始前・見直し時 | 訪問実施後(月ごと) |
| 主な内容 | 目標・問題点・解決策 | 実施した看護内容・心身の状態の変化 |
| 提出・説明の相手 | 主治医へ提出/利用者・家族へ説明し同意を得る | 主治医へ提出 |
見直しや報告の頻度は利用者の状態や保険者・自治体の取り扱いにより異なる場合があるため、迷う場合は事業所内の様式・運営基準もあわせてご確認ください。
計画書で立てた目標に対して、実際に行った看護と利用者の状態を主治医へ伝えるのが訪問看護報告書です。計画(Plan)→実施・記録(Do)→報告・評価(Check)→翌月の計画見直し(Act)という流れでつながっており、計画書・記録書・報告書はセットで運用します。
計画書作成の負担を軽くする
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」の訪問看護向け機能(訪問看護AIアプリ「訪問看護マナ」)は、日々の訪問記録や観察内容をもとに、計画書・報告書の下書きを自動で作成します。アセスメントから目標・看護内容の原案づくりまでを補助するので、毎月の書類作成にかかる時間を大きく減らせます。利用者さま3名まで、期限なく無料でお試しいただけます。
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よくあるご質問
Q. 訪問看護計画書は誰が作成しますか?
A. 看護師等が作成する省令様式です。作成後は主治の医師へ提出し、利用者・家族へ説明して同意を得て交付します。
Q. どのくらいの頻度で見直しますか?
A. 初回に作成し、その後は月1回の見直しが基本です。利用者の状態や主治医の指示に変更があったときも見直しの対象となります。
Q. 同意はどのように取ればよいですか?
A. 作成後に利用者・家族へ説明し、同意を得て交付します。説明・同意・交付の記録や同意署名を残しておくと、運営指導で確認しやすくなります。取り扱いは保険者・自治体により異なる場合があります。
訪問看護の記録・計画・報告の様式は帳票ナビ、運営指導で確認される書類は監査対策ナビでも確認できます。
出典
出典:厚生労働省ウェブサイト/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。
問題点別|訪問看護計画書の「看護・リハビリテーションの内容」の文例
計画書は「問題点」ごとに「解決策」と「評価」が対応している形にします。評価は達成したかどうかが判定できる書き方にすると、報告書につながります。
| 問題点 | 解決策(看護の内容) | 評価 |
|---|---|---|
| 血圧の変動がある | 毎回の訪問時に血圧を測定し、推移を記録する。降圧薬の内服状況を確認する。 | 収縮期血圧が120〜140の範囲で推移しているか |
| 体重の増加がある | 毎朝の体重測定を家族へ依頼し、記録を確認する。下腿の浮腫を観察する。 | 3日で2kg以上の増加がないか |
| 褥瘡がある | 仙骨部の洗浄と被覆材の交換を週3回行う。体位変換の方法を家族へ指導する。 | 発赤の範囲が縮小しているか |
| 嚥下が不安定 | 食事の姿勢を整え、とろみの濃度を調整する。食後30分の座位保持を指導する。 | むせの回数が週1回以下になっているか |
| 低栄養のおそれ | 食事量と体重を記録し、管理栄養士へ情報提供する。 | 体重が3か月で2kg以上減っていないか |
| 服薬が守れない | 一包化を薬局へ依頼し、服薬カレンダーの使い方を指導する。 | 残薬がないか |
| 便秘が続く | 排便の間隔と性状を記録し、水分と食物繊維について助言する。腹部マッサージを行う。 | 3日以内に排便があるか |
| 疼痛がある | 痛みの程度を数字で確認し、増強する時間帯を記録する。医師へ報告する。 | 数字で聞いて10のうち3以下で推移しているか |
| 呼吸が苦しい | 経皮的動脈血酸素飽和度を測定し、口すぼめ呼吸を指導する。在宅酸素の使用状況を確認する。 | 安静時95%以上を維持できているか |
| 医療機器を使用している | 胃ろうの挿入部を観察し、注入の手技を家族とともに確認する。 | 発赤・漏れがないか |
| 転倒のおそれがある | 住環境を確認し、動線の危険箇所について助言する。下肢の運動を行う。 | 転倒が起きていないか |
| 皮膚が乾燥している | 保湿剤の塗布方法を指導し、掻き傷の有無を観察する。 | 掻き傷が増えていないか |
| 睡眠が乱れている | 就寝・起床の時刻と日中の臥床時間を記録し、日中の活動を促す。 | 夜間の覚醒が1回以下になっているか |
| 気持ちが沈んでいる | 訪問時に傾聴の時間を確保し、変化を主治医へ報告する。 | 発語や表情に変化がみられるか |
| 認知機能の低下がある | 日課の固定とカレンダーの活用を家族とともに行う。 | 混乱の場面が減っているか |
| 家族の負担が大きい | 介護者の体調を確認し、負担の内容をケアマネジャーへ伝える。 | 介護者が休息をとれているか |
| 急変のおそれがある | 緊急時の連絡先と手順を紙に書いて掲示し、家族へ説明する。 | 家族が対応の手順を言えるか |
| 終末期にある | 症状の緩和を最優先とし、家族への支援を行う。 | 本人が苦痛なく過ごせているか |
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
監修:嶺井 美幸(看護師・訪問看護ステーション「訪問看護ようき」代表・株式会社ライフシフトCSO)
