公開:2026年11月7日/出典:社会保障審議会 医療部会(第126回)資料1・参考資料1-2、医療部会(第123回)資料1-2
これは検討会の「とりまとめ」です。医師確保計画策定ガイドラインそのものや、都道府県の医師確保計画はこれから作られます。出たときはこの記事を更新します。
要点(3行)
- 第8次(後期)医師確保計画(令和9年4月〜)に向けた「医師確保計画の見直し等に向けたとりまとめ」(令和8年3月19日)が、医療部会(第126回・令和8年3月26日)に報告されました。
- 医師少数区域は、医師偏在指標だけでなく、へき地尺度(RIJ:人口密度、二次救急病院までの距離、離島、特別豪雪地帯)を組み合わせて決めます。
- 医師少数区域等の勤務経験を求める管理者要件の対象に、公的医療機関と NHO・JCHO・労働者健康安全機構の病院を加え、勤務経験期間を6か月以上から1年以上に延ばすとしています。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 会議 | 社会保障審議会 医療部会(第126回)。令和8年3月26日。資料1、参考資料1-2「医師確保計画の見直し等に向けたとりまとめ」(地域医療構想及び医療計画等に関する検討会、令和8年3月19日) |
| もとになった方針 | 令和6年12月25日の「医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージ」 |
| 見直す対象 | 医師確保計画策定ガイドライン(第8次後期)と、外来医療に係る医療提供体制の確保に関するガイドライン(第8次後期) |
| 前の資料 | 医療部会(第123回・令和8年1月19日)資料1-2「医師偏在対策について」で、管理者要件の見直しの詳細などが示された |
主な見直し(とりまとめの「対応の方向性」から)
| 項目 | 今まで | これから |
|---|---|---|
| 医師少数区域の決め方 | 医師偏在指標の下位33.3%の二次医療圏 | 下位33.3%に加え、中位33.3%のうち「へき地尺度(RIJ)が特に高い区域」(RIJ上位10%)も医師少数区域とする |
| 新しく医師少数区域になった区域の目標医師数 | ― | 従前の医師少数区域以外と同じ考え方(原則、計画開始時の医師数が設定上限数)。幅広い診療領域を担える医師や特に不足する診療科の医師の確保、オンライン診療で不足する機能を補うことにも取り組む |
| 管理者要件の対象医療機関 | 地域医療支援病院 | 公的医療機関と、国立病院機構・地域医療機能推進機構・労働者健康安全機構が開設する病院を追加 |
| 認定医師の勤務経験期間 | 6か月以上 | 1年以上 |
| 重点医師偏在対策支援区域 | ― | 厚生労働省が示す候補区域を参考に、都道府県が地域医療対策協議会・保険者協議会で協議して設定。「医師偏在是正プラン」を作る |
| 計画の評価 | 進捗等の評価指標は示していなかった | 目標医師数だけでなく、定量的な指標の例をガイドラインで示す(年代別の医師数、臨床研修修了後の定着状況、患者の流出入数 など) |
管理者要件の中身(第123回 資料1-2から)
地域医療支援病院に加え、公的医療機関・NHO・JCHO・労災病院の病院の管理者となる方は、次のいずれかとされています。
| 類型 | 資料に書かれていること(短く) |
|---|---|
| 1.医師少数区域等認定医師 | 1年間(改正前6か月)、医師少数区域・医師少数スポット・重点医師偏在対策支援区域で勤務した方。令和8年10月以降に認定医師の申請をする方から適用。改正前に認定医師となった方は、改正後の認定医師とみなす |
| 2.6か月以上の勤務+幅広い経験 | 6か月以上医師少数区域等で勤務し(臨床研修の期間や、指導医としての勤務も6ヶ月以内に限り数えられる)、1年から勤務期間を引いた残りの期間、地域医療対策協議会で調整された医師派遣や、認められた幅広い経験をした方 |
| 3. | 医師少数区域等に所在する対象医療機関の管理者となる方 |
| 4. | 令和2年4月1日より前に臨床研修を開始した医師で、地域の医療の確保のため管理することが適当と認められる方 |
| 5. | 前任の管理者の不在が予期しなかった場合で、やむを得ない事情があると都道府県が認める方(真にやむを得ない場合に限り、都道府県は厚生労働省医政局と協議の上で判断) |
勤務の数え方は、医師免許取得後9年以上なら断続的な勤務日の積み上げができ、9年未満なら最初の6か月以上は原則1か月以上の連続した勤務(妊娠・出産等による中断は可)の積み上げ、と書かれています。
重点医師偏在対策支援区域での支援(とりまとめから)
| 事業 | 中身 |
|---|---|
| 診療所の承継・開業支援事業 | 区域で診療所を承継・開業する場合に、施設整備、設備整備、一定期間の地域への定着支援 |
| 派遣元医療機関支援事業 | 区域内の医療機関に新たに医師を派遣する医療機関に、医師派遣に要する費用を支援 |
| 代替医師確保支援事業 | 医師の勤務・生活環境の改善のための土日の代替医師確保を支援 |
支援の対象医療機関は、区域内の全ての医療機関を一律に対象とするのではなく、都道府県が地域医療対策協議会・保険者協議会で合意を得て選ぶとしています。
一次資料:医療部会(第126回)資料1 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会とりまとめについて(PDF)/参考資料1-2 医師確保計画の見直し等に向けたとりまとめ(PDF)/医療部会(第123回)資料1-2 医師偏在対策について(PDF)
病院・クリニックで確かめること
- 公的医療機関・NHO・JCHO・労災病院は、次の院長(管理者)の候補者について、医師少数区域等での勤務経験の要件を、告示・通知と都道府県の案内でご確認ください。施行の日や経過の扱いも、通知でご確認ください。
- 医師少数区域等認定医師の申請を考えている医師は、令和8年10月以降の申請から1年の期間で数える扱いとされています。申請の方法は、厚生労働省の案内をご確認ください。
- 貴院のある二次医療圏が医師少数区域・重点医師偏在対策支援区域になるかは、都道府県の第8次(後期)医師確保計画と医師偏在是正プランをご確認ください。
- 診療所の承継・開業支援や医師派遣の支援は、都道府県が対象医療機関を選びます。募集の有無と条件は、都道府県の案内をご確認ください。
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更新履歴:初版。医師確保計画策定ガイドラインや管理者要件の通知が出たときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






