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心不全(心疾患)の方のケアプラン文例|体調管理と再発予防

心不全など心疾患のある方のケアプランは、体調のわずかな変化に早く気づき、無理のない活動量を保ちながら、再入院・再発を防ぐことが軸になります。心不全は「増悪(悪化)と軽快をくり返しながら進む」という経過をたどりやすく、退院後の再入院が起こりやすい疾患です。だからこそ、日々のセルフモニタリング(体重・むくみ・息切れ)と、変化があったときの受診連携をケアプランにどう落とし込むかが要になります。この記事では、心疾患特有の視点と、そのまま土台に使える文例を(例)付きで整理します。

要点(3行)

  • 心不全など心疾患のある方のケアプランは、体調のわずかな変化に早く気づくこと、無理のない活動量を保つこと、悪化の兆しがあったときに受診へつなぐ連携体制を軸に書きます。
  • このページでは、経過の4段階別の第2表の通し文例32例、増悪の予兆8つの変化・24例、服薬・食事・活動の完成文30例、書き方の対照30組、自治体の公表資料の指摘10件を、表26本で掲載しています。
  • 書き方の要点は、セルフモニタリングの担い手・記録先・連絡の道筋を計画に書くこと、塩分・水分は指示を書き写す欄として置くこと、「心不全があるため見守り」で止めないことです。

この記事でわかること

  • 心疾患のケアで押さえる視点(再発予防・受診連携)
  • ケアプランの文例(第2表・記入例/コピペ可)
  • 心不全特有の「悪化のサイン」と対照でわかる観察項目
  • 書き方のポイントとよくあるご質問
  • 文例を土台に、作成はAIで

心不全(心疾患)の方の居宅サービス計画書(第2表)の記載例をまとめた対照表。生活全般の解決すべき課題(ニーズ)、長期目標、短期目標、サービス内容、留意点・意向の各項目について、記入のポイントと(例)記載文例を左右に並べて示す。文例は体調管理・再発予防に沿った例示で、体重・血圧の測定と記録、訪問看護による体調観察と服薬確認、水分・塩分管理のチーム共有などを含む。標準様式(老企第29号)は標準例で使用を拘束しない旨、記載は目安であり主治医の指示と本人・家族の意向に沿って確認する旨、記録をAIに用いる際は氏名等を伏字にする旨の注意書きを添える。
居宅サービス計画書(第2表)の項目ごとに、心不全の体調管理・再発予防に沿った記載文例の目安を並べた対照表です(文例は例示であり、主治医の指示と本人・ご家族の意向に沿ってご確認ください)。

ケアの視点

心不全のケアで中心になるのは、①セルフモニタリングによる早期発見②水分・塩分・活動量の生活管理③悪化の兆しがあったときにためらわず受診につなぐ連携体制の3つです。特に、退院直後は生活が元に戻る過程で再入院のリスクが上がりやすいため、退院時の主治医・病院からの指示(活動制限、内服、体重の目安など)をケアプランへ具体的に引き継ぐことが大切です。

「無理をさせない」ことと「動かなさすぎない」ことの両立も心疾患ならではの論点です。安静にしすぎると身体機能が落ち、かえって心臓への負担が増えることもあるため、活動量は主治医の指示のもとで調整します。判断に迷う数値や制限は、必ず主治医・訪問看護に確認する前提で計画します。

心不全で見逃したくない「悪化のサイン」

心不全の増悪は、急に起こるより数日かけて表れることが多いとされます。次のような変化を、ご本人・ご家族・サービス提供者が「共通のことば」で観察・共有できるよう、留意点に書き込んでおくと連絡がスムーズです。

観察する項目 こんな変化に注意 計画への落とし込み(例)
体重 短期間での急な増加(体内に水分がたまるサイン) 毎朝・同じ条件で測定し記録。増加の目安は主治医に確認し、超えたら連絡
むくみ(浮腫) 下肢・足首・靴下の跡が残る、まぶたのむくみ 訪問時に下肢を確認し左右差・程度を記録。悪化時は主治医へ報告
息切れ・呼吸 動いたときの息切れ、夜間に横になると苦しい 夜間の呼吸苦の有無を家族が確認。強い息苦しさは緊急連絡の対象に
服薬 飲み忘れ・自己中断(利尿薬・心不全治療薬など) 服薬確認・お薬カレンダー。飲み方の疑問は主治医・薬剤師へ

※上記は一般的な観察の目安です。個々の悪化のサインや基準値・活動制限は病状により異なるため、主治医・訪問看護の指示に基づいて設定してください。

ケアプランの文例(第2表・記入例/コピペ可)

心不全(心疾患)の方の第2表では、体重・浮腫の観察、塩分・水分の管理、活動量の調整、そして悪化時の受診連携を柱に組み立てます。以下は記入例です。氏名は伏字(A様)にしています。実際の作成では、ご本人の状態・主治医の指示に合わせて数値や表現を調整してください。

(例)A様(80代・慢性心不全。退院後、在宅で生活を続けたい)
ニーズ:心臓に負担をかけず、また入院することなく、住み慣れた自宅で暮らし続けたい。
長期目標:体調の変化に早く気づき、急な悪化・再入院なく在宅生活を続けられる。
短期目標:毎日の体重・むくみの確認が習慣になり、変化があれば早期に相談できる。
サービス内容:訪問看護による症状観察(体重・浮腫・呼吸・血圧)と服薬確認、活動量の助言、主治医との情報共有。ご家族による毎朝の体重測定の支援。

(例)B様(70代・虚血性心疾患。食事管理に不安がある)
ニーズ:食事に気をつけて、体調を保ちながら過ごしたい。
長期目標:塩分・水分の管理が生活に定着し、体調が安定する。
短期目標:主治医の指示に沿った減塩の食事を無理なく続けられる。
サービス内容:管理栄養士等による減塩の助言、配食サービスの利用、ご家族の調理協力、訪問時の食事内容の聞き取り。

(例)C様(80代・心不全+独居。緊急時の対応に不安がある)
ニーズ:具合が悪くなったとき、ひとりでも早く助けを呼べるようにしたい。
長期目標:異変時にためらわず連絡でき、必要な受診につながる。
短期目標:連絡先と受診の目安を紙で手元に置き、いつでも確認できる。
サービス内容:緊急連絡先一覧の作成と居室への掲示、訪問看護・主治医・家族の連絡体制の整理、必要に応じた緊急通報装置の検討。

第2表の一覧としてまとめると、次のようになります。

生活課題(ニーズ) 長期・短期目標 サービス内容・留意点
再入院せず、無理なく在宅生活を続けたい (長期)急な悪化・再入院なく在宅生活を続けられる/(短期)活動量を調整し息切れが減る 訪問看護の体重・浮腫・呼吸の観察、服薬確認、主治医の指示に沿った活動の助言
食事に気をつけて体調を保ちたい (長期)塩分・水分が管理され体調が安定する/(短期)減塩の食事を続けられる 管理栄養士の減塩助言、配食、家族の協力、食事内容の聞き取り
体調変化に早く気づき、早く相談したい (長期)異変時に早く受診につながる/(短期)体重・むくみを毎日確認できる 訪問看護・家族による観察、体重測定、主治医への連絡体制・緊急連絡先の整理

※上記は記入例です。ケアプラン(居宅サービス計画書)は、厚生労働省が「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」(平成11年11月12日老企第29号、その後改正)で標準様式を示していますが、これは標準例であり様式の使用を拘束する趣旨ではないとされています。自治体・所属法人の様式・記載要領に合わせてご記入ください。

書き方のポイント

  • 体重・むくみ・息切れなどの観察項目を、「いつ・誰が・どう記録するか」まで具体的に書く
  • 水分・塩分・活動量の配慮は、主治医の指示(制限の内容)に沿って記載する(自己判断の数値を断定しない)
  • 「悪化のサインが出たら、どこへ・どのタイミングで連絡するか」を留意事項に明記する
  • 退院直後は、病院・主治医からの指示(活動制限・内服・体重の目安)を計画へ引き継ぐ
  • ご本人・ご家族が続けられる無理のない内容にし、できていることは目標として肯定的に書く

記録をAIに渡すときの個人情報の扱い

本記事の記入例は、氏名をA様・B様などの伏字にしています。ケアプランや記録の下書きをAI等のツールに入力する際は、氏名・被保険者番号・住所などの個人情報の取り扱いについて、所属事業所・院内のルールをあらかじめご確認ください。必要に応じて氏名を伏字にする、個人が特定できる情報を外すといった配慮をおすすめします。

文例を土台に、作成はAIで

文例はあくまで土台です。介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」の居宅向け機能(居宅マナ)は、アセスメントからケアプランの原案を自動で作成します。確認・修正して仕上げます。ケアプラン(居宅サービス計画書 第1・2・3・6表)の原案作成では、実証で平均125.5分が37.6分になりました(2024年2月、ケアマネジャー10名・10件の計測。業務内容・運用により異なり、効果を保証するものではありません。詳しくは効果に関する実測データ)。利用者さま3名まで、期限なく無料でお試しいただけます。

心不全|第2表の通し文例

以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。アセスメント結果とご本人の意向に合わせて必ず書き換えてください。岡山市の資料では「複数の利用者の居宅サービス計画の内容が一律である」ことが不適切事例として挙げられています。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標 サービス内容
むくみが出やすいが、入院せずに家で過ごしたい 心不全の増悪を起こさず、在宅生活を続けられる(1年) 毎日体重を測り、記録をつけられる(2か月) 訪問看護:体重・浮腫・呼吸の観察(週2)/本人:毎朝の体重測定
味の濃いものが好きだが、体調は崩したくない 塩分の管理ができ、体調が安定する(6か月) 1日の塩分の目安を意識した食事がとれる(3か月) 居宅療養管理指導:管理栄養士の助言/訪問介護:調理/配食(保険外)
少し動くと息が切れる 息切れが軽くなり、身の回りのことを続けられる(6か月) 休憩をはさみながら、屋内の移動ができる(3か月) 訪問リハビリテーション:動作の指導/福祉用具:手すり
薬が多くて飲み忘れる 服薬が続き、症状が安定した状態を保てる(1年) 服薬カレンダーで飲み忘れが週1回以下になる(2か月) 訪問看護:服薬の確認/居宅療養管理指導:薬剤師による一包化の相談
夜中に息苦しくて目が覚める 夜間の睡眠が確保できる(6か月) 起座呼吸で目が覚める日がなくなる(3か月) 訪問看護:夜間症状の確認と主治医への報告/福祉用具:ギャッチベッド
入浴で心臓に負担がかからないか不安だ 安全に入浴を続けられる(1年) 入浴前後の体調確認が習慣になる(2か月) 訪問看護:入浴前後の観察/訪問介護:入浴の見守り
何度も入院していて、また戻るのが怖い 再入院せずに、自宅での生活を続けられる(1年) 悪化のサインに気づき、連絡できる(3か月) 訪問看護:週2回の観察/本人・家族:受診の目安の共有
外出の機会が減り、気持ちが沈む 活動と休息のバランスを保ち、生活に張りが出る(1年) 週1回、負担のない範囲で外出できる(3か月) 通所介護(週1)/訪問リハビリテーション:活動量の助言
一人暮らしで、急に悪くなったときが心配だ 急変時にも連絡がつく体制のもとで生活できる(1年) 緊急時の連絡手順を自分で実行できる(1か月) 緊急通報装置/訪問看護:24時間対応体制/地域:見守り
家族が食事の管理に自信を持てない 家族が無理なく食事の支援を続けられる(6か月) 家族が減塩の調理方法を実践できる(3か月) 居宅療養管理指導:管理栄養士/訪問介護:調理の同行
通院の付き添いが家族の負担になっている 受診が途切れず、家族の負担も減る(1年) 月1回の受診に支援を受けて通える(2か月) 訪問介護:通院等乗降介助/家族:役割の分担
体力が落ちて、家事ができなくなってきた 必要な家事が確保され、生活が維持できる(6か月) 週2回の生活援助で、住まいの清潔が保たれる(2か月) 訪問介護:生活援助(週2)/家族:買い物の支援

心不全|観察項目とモニタリングの視点

短期目標の期間が終わる前に、次の項目を確認して評価します。公表資料では、実施状況の把握を行わずに一律に短期目標の期間を延長していた事例が指摘されています。

観察する項目 変化のサイン 計画への反映
体重 毎日同じ条件で測り、短期間での増加がないか 増加時の連絡の目安を計画に明記する
血圧・脈拍 変動の幅、脈の不整の有無 測定の頻度と記録の担当を書く
浮腫 下腿・足背・まぶた。靴下の跡が残るか 観察の担当と報告先を明記する
呼吸 労作時の息切れ、夜間の起座呼吸、咳 訪問回数の見直しを検討する
尿量 日中と夜間の回数、量の減少 利尿薬の服用時間について主治医へ相談する
食事 塩分の摂り方、水分量、食欲 栄養に関するサービスを計画に加える
服薬 飲み忘れ、自己判断での中断 管理方法を見直し、支援の入り方を変える
活動量 外出の回数、家事の実施状況 活動と休息の配分を短期目標に置き直す

心不全|避けたい書き方と言い換え

姫路市の資料では、第2表の目標欄に「利用者の目標ではなく、介護者が提供すべきサービス内容が記載されていた」ことが指摘されています。目標は利用者を主語に、達成できたか判断できる形にします。

避けたい書き方 理由 言い換えの例
心不全を悪化させない 起きなかったことを目標にすると、達成の確認ができない 心不全の増悪を起こさず、在宅生活を続けられる
塩分を制限する 支援者側の指示であり、利用者の目標ではない 1日の塩分の目安を意識した食事がとれる
体重測定を実施する サービス内容であり、目標ではない 毎日体重を測り、記録をつけられる
心機能を維持する 医学的な評価であり、生活の目標になっていない 休憩をはさみながら、屋内の移動ができる
服薬管理を徹底する 誰が何をするか分からない 服薬カレンダーで飲み忘れが週1回以下になる
無理をしないよう指導する 指導が目標になってしまっている 活動と休息のバランスを保ち、生活に張りが出る
再入院を防ぐ 本人が何をできるようになるかが書かれていない 悪化のサインに気づき、連絡できる

心不全|日々の記録に残しておく数値

項目 記録の仕方 見直しにつなげるポイント
体重 毎朝、起床後・排尿後・同じ服装で測る 前日比・前週比で見る。増えた日の食事と水分を振り返る
血圧 朝と夕、座位で1〜2分安静後に測る 変動が大きい日は服薬時間との関係を確認する
脈拍 血圧と同時に測り、不整の有無も書く 不整が続くときは受診の目安として共有する
浮腫 部位と程度(圧痕の深さ・戻る時間)を書く 左右差があれば別の原因も考え、主治医へ報告する
息切れ どの動作で・何分で出るかを書く 同じ動作で早く出るようになったら悪化のサイン
尿量 回数と、夜間に増えていないかを書く 減少が続くときは速やかに報告する
食事 塩分の多い食品と、水分の量を書く 体重の増加と突き合わせて振り返る
睡眠 起座呼吸・夜間の咳の有無を書く 夜間症状は増悪の早いサインになる

第2表そのものの書き方はケアプラン第2表の書き方・文例、他の疾患は疾患別ケアプランの文例をご覧ください。

よくあるご質問(FAQ)

心不全のケアプランで大切な点は?
体重・浮腫・呼吸の観察によるセルフモニタリング、塩分・水分・活動量の生活管理、そして悪化の兆しがあったときの受診連携が柱です。いずれも主治医の指示に沿って計画します。
体重測定はなぜ重要ですか?
短期間での急な体重増加は、体内に水分がたまり心不全が悪化するサインとされます。毎朝・同じ条件で測り、増加の目安や連絡の基準は主治医に確認したうえで計画に入れます。
活動はどの程度にすればよいですか?
安静にしすぎても身体機能が落ちてしまうため、主治医の指示のもとで、息切れの出ない範囲で無理なく行えるよう調整します。具体的な活動制限は主治医・訪問看護にご確認ください。
どんなときに受診・連絡をするよう計画に書けばよいですか?
急な体重増加・むくみの悪化・強い息苦しさ・夜間に横になると苦しいといった変化は悪化のサインとされます。「どの変化のとき・どこへ連絡するか」を留意事項に明記し、緊急連絡先を手元に置いておくと安心です。具体的な基準は主治医の指示に沿ってください。
ケアプランの様式に決まりはありますか?
厚生労働省が「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」(老企第29号)で標準様式を示していますが、これは標準例であり、この様式以外の使用を拘束する趣旨ではないとされています。所属法人・自治体の様式に合わせてご確認ください。
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
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出典:厚生労働省ウェブサイト(「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」の一部改正等について)/公共データ利用規約(第1.0版)。
本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。個々の病状・要件は変わりうるため、最新の原典と主治医の指示をご確認ください。
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場面別|心不全の観察と記録の文例

心不全の方の記録で、その日の変化が伝わる書き方を場面ごとにまとめました。数字と時刻を入れるのが要点です。

場面 記録の文例
体重 毎朝、排尿後に測定。今朝52.8kg。前日比プラス0.3kg。
むくみ 両下腿に圧痕性浮腫あり。前日より軽度。
息切れ トイレまでの移動で息切れあり。休憩1回。安静時はなし。
呼吸 呼吸18回/分。夜間の起座呼吸なし。
血圧・脈拍 血圧118/70、脈拍74(整)。
経皮的動脈血酸素飽和度 室内気で96%。
水分 1日の摂取量900mL。医師の指示(1,000mL以内)の範囲。
塩分 汁物を半量にして提供。本人から不満の訴えなし。
食事 主食8割・副食7割。塩分を調整した食事を継続。
服薬 利尿剤を含め処方どおり内服。
排尿 日中6回、夜間2回。
活動 午前に室内歩行20m。息切れなく行えた。
睡眠 21時就寝、6時起床。夜間の呼吸苦なし。
入浴 入浴前後の血圧を測定。湯温40度、5分以内。
受診 7月10日受診。利尿剤の量は変更なし。
注意点 3日で2kgの体重増加、夜間の息苦しさがあれば受診の目安として家族へ伝えた。
家族への指導 体重の記録用紙を渡し、毎朝の測定を依頼した。
連携 訪問看護より「体重・血圧とも安定」との報告あり。

本ページは令和8年6月改定時点の制度に沿って整理しています。様式・要件・単位数は改定により変わります。最新の内容は、厚生労働省の告示・通知および所管の保険者(自治体)の案内でご確認ください。

あわせて確認したい、併存しやすい状態

心不全の方は、次の状態を併せ持つことがあります。それぞれの文例と、計画に書くときの観点をまとめています。

COPD(呼吸器疾患)脱水症慢性腎不全(人工透析)高血圧症/心房細動

27の疾患・状態の一覧は疾患別ケアプランの文例にまとめています。

経過の段階別|心不全の第2表を通しで書く完成文(4段階・32例)

同じ「慢性心不全」という記載でも、いま本人がどの段階にいるかで計画の重心はまるで違います。落ち着いている方に増悪時の連絡手順ばかりを書き込むと生活が窮屈になり、入退院をくり返している方に体力づくりの目標を置き続けると、計画だけが現実から離れていきます。段階の見立ては医学的な重症度の判定ではなく、直近数か月の生活に現れている事実——入院の有無、臨時受診の回数、息切れが出る動作の変わり方、家族が代わりに担うようになった家事——から行います。医学的な重症度・活動制限・治療方針の判断は主治医が行うものであり、介護支援専門員が計画書に書けるのは、主治医から示された内容と、居宅で確かめた生活の事実の2つだけです。

段階の見立てに使う「生活に現れている事実」

段階 直近数か月の生活に現れている事実 計画の重心 モニタリングで確かめること
安定している時期 予定していた受診以外の受診がない。息切れの出る動作が前回のモニタリング時と変わっていない。家事の担い手が変わっていない いまできている暮らしを続けること。測定と受診の習慣が本人の生活の中に定着しているかを見る 測定が「やらされごと」になっていないか。外出・役割・楽しみが減っていないか
増悪をくり返す時期 予定外の受診や薬の調整が複数回ある。息切れが出る動作が「屋外の坂道」から「室内の移動」へ移ってきている。夜間に目が覚める日が増えた 予兆に誰が最初に気づくかを決めること。気づいてから受診までの道筋を短くする 予兆に気づいた人が実際に連絡できたか。連絡先が変わっていないか
入退院をくり返す時期 退院から次の入院までの間隔が短くなっている。退院のたびに薬の内容が変わる。家族が仕事を休んで対応している 退院直後の立て直しと、病院・主治医・各サービス事業所の間で情報が同じ形で共有されること 退院時に病院から得た情報が計画のどこに反映されたか。家族の負担が計画に書かれているか
終末期に近づいている時期 入院そのものを本人が望まなくなっている。通院の移動が負担になっている。本人・家族の話題が「これからどう過ごすか」に移っている 本人の意向を聞き取り、記録として残すこと。急に具合が変わったときの連絡先と方針を関係者で揃えること 意向が変わっていないか。家族が一人で抱えていないか。主治医・訪問看護と方針が揃っているか

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

①安定している時期|暮らしを狭めない通し文例(8例)

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標(期間) 短期目標(期間) サービス内容・留意事項
調子がよいので、秋の孫の運動会を見に行きたい 心臓に負担のかからない範囲で、年に数回の外出を続けられる(1年) 外出の前後に体調を確かめ、休憩をはさんだ予定を自分で立てられる(3か月) 訪問看護:外出予定日の前後に血圧・脈拍・体重を確認し、休憩の取り方を本人と家族に助言。本人:外出の予定を前月のうちにカレンダーへ記入。家族:会場までの経路と、途中で座れる場所を事前に確認。留意事項:長時間の移動・待機を伴う外出については、主治医から示された注意点(     )を書き写して共有する
畑仕事を続けたいが、家族から止められている 本人と家族が納得できる形で、畑での作業を続けられる(1年) 作業の時間帯と1回の長さを決め、家族に伝えてから畑に出られる(3か月) 訪問看護:作業のあった日と無かった日で、翌朝の体重・むくみ・息切れに違いが出ていないかを確認。本人:畑に出た日と作業時間を記録用紙に記入。家族:暑い時間帯を避ける段取りを本人と相談。留意事項:作業の可否と1回の目安について主治医から示された内容(     )を記入し、家族と共有する
買い物は自分で行きたいが、帰りの荷物が重い 自分で選んで買い物をする生活を続けられる(1年) 荷物を分けて運ぶ方法が身につき、買い物の後に息切れが残らない(3か月) 訪問介護:週1回、重量物のみ同行して運搬。本人:軽い日用品は自分で購入し、米・飲料は配達を利用。福祉用具:手押し車の相談。留意事項:買い物の直後にふらつき・息切れが残った日は、その内容と時刻を連絡ノートに記入し、次回訪問時に訪問看護へ伝える
血圧手帳をつけているが、この先も続けられるか不安だ 測った記録が受診のときに役立ち、自分で続けられる(1年) 記録用紙の置き場所が決まり、書き忘れが減る(2か月) 訪問看護:記録用紙を居間のテーブルに固定し、月1回は本人と一緒に見返す。本人:朝の測定後、その場で記入。家族:受診前日に記録用紙をかばんへ入れる。留意事項:記録を「見せるためのもの」にせず、受診時に主治医へ手渡す流れまでを本人と確認する
妻に頼りきりで申し訳ないと感じている 家の中で自分の役割をもち、気兼ねなく過ごせる(1年) 洗濯物たたみと新聞取りを毎日続けられる(3か月) 訪問介護:本人が担う家事を減らさない形で、重い作業のみ支援。家族:本人の担当を決め、代わりに行わない。留意事項:役割を続けたことで疲れが強く出ていないか、モニタリング時に本人の言葉で確かめる
冬場の入浴が心配で、風呂に入る回数が減っている 寒い時期も、安心して入浴を続けられる(1年) 脱衣所を暖めてから入浴する手順が定着する(3か月) 訪問介護:入浴前に脱衣所と浴室を暖め、入浴前後に本人の様子を確認。福祉用具:シャワーチェア・手すりの相談。留意事項:入浴の可否と入浴前後に確かめる項目について、主治医から示された内容(     )を記入して事業所間で共有する
薬の袋が多く、朝と夕でどれを飲むのか分かりにくい 飲み方に迷わず、薬の管理を自分で続けられる(1年) 薬の袋を見ずに、朝夕それぞれの分を取り出せる(2か月) 居宅療養管理指導:薬剤師へ一包化の可否を相談。訪問看護:週1回、残っている薬の数を確認。本人:飲んだ後に薬カレンダーへ印をつける。留意事項:飲み方の変更は本人・家族の判断で行わず、主治医・薬剤師へ確認する旨を本人へ説明した記録を残す
調子がよい日に頑張りすぎて、翌日寝込んでしまう 一日の中で活動と休息の配分ができ、寝込む日がなくなる(1年) 午前と午後に1回ずつ休息の時間を入れて過ごせる(3か月) 訪問リハビリテーション:一日の過ごし方を本人と一緒に組み直し、休息を入れる時刻を決める。家族:予定を入れすぎない形で1週間の予定を確認。留意事項:寝込んだ日は「前日に何をしたか」を家族が記録し、次回の担当者会議で共有する

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

②増悪をくり返す時期|予兆を人に結びつける通し文例(8例)

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標(期間) 短期目標(期間) サービス内容・留意事項
月に何度か、急に息苦しくなる日があって怖い 苦しくなる前の変化に気づき、早めに相談したうえで自宅での生活を続けられる(1年) 息苦しくなった日の前日に何があったかを、家族と一緒に振り返れる(3か月) 訪問看護:週2回、体重・むくみ・息切れの出る動作を確認し、前回との違いを記録。家族:苦しくなった日時と、その前日の食事・活動・睡眠を連絡ノートへ記入。留意事項:連絡の目安として主治医から示された内容(     )を記入欄に書き写し、本人・家族・各事業所で同じ紙を持つ
体重は測っているが、増えていても様子を見てしまう 変化に気づいたときに、ためらわず連絡できる(1年) 増えた日に誰へ連絡するかを、本人が言葉で説明できる(2か月) 訪問看護:連絡先と順番を書いた一枚の紙を作り、電話機の横に貼る。本人:増えた日は記録用紙に丸をつけ、次の訪問を待たずに電話する。留意事項:連絡の目安の数値は主治医から示されたもの(     )のみを記入し、支援者が独自の数値を書き加えない
日中は家族が仕事でおらず、変化に気づく人がいない 日中も誰かが様子を確かめられる体制のもとで生活できる(1年) 平日の日中に、毎日いずれかのサービスまたは連絡が入る(3か月) 訪問介護:平日午前の生活援助時に、顔色・むくみ・前夜の睡眠を確認して記録。通所介護:利用日の送り出し時に家族が体調を伝達。配食:受け取り時の様子を事業所間で共有する取り決めを担当者会議で確認。留意事項:気づいた内容を誰へどう伝えるかを、各事業所の個別サービス計画にも同じ表現で書き込めるよう調整する
受診と受診の間に悪くなることがあり、次の受診まで待ってしまう 予定の受診を待たずに相談できる道筋があり、悪化する前に対応できる(1年) 臨時受診の連絡先と受付時間を、本人・家族が手元で確認できる(1か月) 居宅介護支援:主治医へ、臨時に相談する際の連絡方法と時間帯を確認し、支援経過に記録。訪問看護:24時間対応体制の説明と、夜間・休日の連絡手順の確認。留意事項:確認した内容は本人宅の見やすい場所に掲示し、変更があった月に貼り替える
塩分の話をされると食事が楽しくなくなる 食べる楽しみを保ちながら、体調が大きく崩れない食生活を続けられる(1年) 好きな料理を、味を残す工夫をして週に数回食べられる(3か月) 居宅療養管理指導:管理栄養士へ、本人が好む料理をふまえた具体的な工夫を相談。訪問介護:調理時に汁物の量と味付けを本人と相談して決める。留意事項:食事の内容について主治医・管理栄養士から示された内容(     )を記入し、支援者が独自の制限を伝えない
薬を飲むとトイレが近くなるので、外出を諦めている トイレの心配を理由に外出をやめずに済む(1年) 外出前にトイレの場所を確かめる段取りが身につき、月2回は外出できる(3か月) 訪問看護:服用の時刻と外出の時間帯の組み合わせについて主治医・薬剤師へ相談し、結果を記録。家族:外出先のトイレの位置を事前に確認。福祉用具:外出時に使える携帯用品の相談。留意事項:服用時刻の変更は本人の判断で行わず、主治医の指示を確認したうえで計画へ反映する
悪くなるたびに動けなくなり、そのつど体力が落ちていく 回復した後に、以前と同じ生活動作へ戻せる(1年) 体調が戻ってから2週間以内に、休んでいた家事を再開できる(3か月) 訪問リハビリテーション:体調が落ち着いた後の再開手順を、動作ごとに段階を分けて本人と確認。訪問介護:再開の間だけ生活援助を追加し、戻り次第見直す。留意事項:一時的に増やしたサービスは、次のモニタリングで必要性を再検討し、検討した内容を支援経過に残す
事業所ごとに「その日の様子」の言い方が違い、状況がつかめない 関係者が同じ言葉で様子を伝え合い、変化に早く気づける(1年) 共通の記録用紙が全事業所で使われ、毎回同じ項目が埋まる(2か月) 居宅介護支援:担当者会議で観察する項目と言葉を揃え、共通の記録用紙を配布。各事業所:訪問のたびに同じ項目を記入し、個別サービス計画にも同じ項目を位置づける。留意事項:会議で決めた項目と各事業所の個別サービス計画の記載が食い違っていないかを、計画の交付時に確認する

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

③入退院をくり返す時期|立て直しを計画に書く通し文例(8例)

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標(期間) 短期目標(期間) サービス内容・留意事項
退院しても、ひと月ほどで具合が悪くなってしまう 退院後の生活が続き、前回よりも長く自宅で過ごせる(1年) 退院後1か月間、決めた観察項目が毎日埋まる(1か月) 訪問看護:退院後2週間は訪問回数を増やし、体重・むくみ・息切れ・睡眠を毎回確認。本人・家族:退院日から記録用紙を開始。留意事項:退院時に病院から示された注意点(     )を書き写し、各事業所へ同じ内容を渡す
退院直後は家の中の段取りが戻らず、手が足りない 退院後の生活の立て直しに必要な支援が受けられ、家族が抱え込まずに済む(6か月) 退院後1か月、食事・洗濯・買い物が滞りなく回る(1か月) 訪問介護:退院後の期間を限って生活援助を追加。家族:追加した期間の終わりに、続ける必要があるかを一緒に確認。留意事項:期間を限って追加したサービスは、期間終了時に必要性を検討し、検討の経過を支援経過に記録する
入院のたびに計画のやり直しが必要で、生活が落ち着かない 入退院があっても、支援が途切れずに続く(1年) 退院の連絡を受けた日に、関係事業所へ同じ情報が届く(1か月) 居宅介護支援:退院の連絡を受けた時点で、各事業所への連絡順と伝える項目をあらかじめ決めておく。留意事項:北九州市のケアプラン点検の結果では、計画の変更時に担当者会議を開催していない、原案に位置づけた一部の事業所しか招集していない、参加できない事業所への事前照会を行っていないことが挙げられています。招集した事業所と欠席した事業所の名称・理由・照会内容を記録に残します
また入院するのではないかと、家族の気が休まらない 家族が不安を一人で抱えず、相談できる相手をもてる(1年) 月1回、家族が支援者に不安を話す機会がある(3か月) 居宅介護支援:モニタリング訪問時に、本人と家族へ別々に話を聞く時間をつくる。訪問看護:家族が気づいた変化を書き込める欄を記録用紙に設ける。留意事項:家族の不安の内容を支援経過に残し、必要に応じて担当者会議の議題にする
入院中に薬の内容が変わったのに、家では前のままになっている 退院後の薬の内容が家庭でも正しく引き継がれる(6か月) 退院後1週間以内に、家にある薬の整理が終わる(1か月) 居宅療養管理指導:薬剤師へ退院後の内容の確認と、古い薬の整理を依頼。訪問看護:初回訪問時に薬の実物と退院時の書面を照らし合わせる。留意事項:確認の結果を支援経過に記録し、変更点は各事業所へ書面で伝える
退院時に説明を受けたが、本人が内容を覚えていない 退院時に受けた説明が、家庭の生活の形になって残る(6か月) 退院時の注意点が、本人の見える場所に貼られている(1か月) 居宅介護支援:退院時に得た情報を生活の言葉に直し、一枚にまとめて本人宅へ掲示。留意事項:福井市の集団指導資料では、退院・退所時に病院等の職員と面談を行っていない、情報を得たことの記録が不十分という点が挙げられています。面談の相手・日時・得た情報を支援経過へ記録します
家事と介護を担う配偶者自身が高齢で、疲れが取れない 介護を担う家族の休む時間が確保され、在宅での生活が続く(1年) 月2回、家族がまとまった休息をとれる(3か月) 短期入所生活介護:月2回の利用を検討し、担当者会議で本人の意向を確認。訪問介護:家族が担っていた家事の一部を分担。留意事項:家族の疲労の状態を、本人の状態とは別の項目として記録し、モニタリングのたびに確かめる
施設への入所も考え始めたが、決めきれない 本人と家族が納得したうえで、これからの暮らし方を選べる(1年) 本人と家族それぞれの考えを聞き取り、記録に残す(3か月) 居宅介護支援:本人・家族へ別々に意向を確認し、支援経過へ記録。担当者会議で選択肢と必要な手続きを整理。留意事項:判断を急がせず、意向が変わったときはそのつど記録を更新する。医療に関わる判断は主治医へ確認する

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

④終末期に近づいている時期|意向と体制を書き残す通し文例(8例)

この段階で計画に書くのは、症状そのものへの医療的な対応ではありません。それは主治医と訪問看護が担います。介護支援専門員が計画に残すのは、本人が何を望んでいるかと、その望みが叶うように誰がどう動くかです。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標(期間) 短期目標(期間) サービス内容・留意事項
入院はもうしたくない。できるだけ家にいたい 本人の望む場所での生活が続けられる(1年) 本人の意向が関係者全員に共有され、記録に残る(1か月) 居宅介護支援:本人の言葉をそのまま支援経過へ記録し、担当者会議で共有。主治医・訪問看護へ計画を交付。留意事項:意向は変わりうるものとして、モニタリングのたびに確かめ直し、変わった日付とともに記録する
本人は家にいたいが、家族は入院させたいと考えている 本人と家族の双方が納得できる方針が決まる(6か月) 双方の考えを個別に聞き取り、共有の場をもてる(2か月) 居宅介護支援:本人と家族へ別々に時間をとって聞き取り、それぞれの言葉を記録。担当者会議で主治医の説明の内容を確認。留意事項:どちらかの意向に支援者が寄らないよう、聞き取った言葉を要約せずに残す
急に具合が変わったときに、どうするかが決まっていない 急な変化があっても、決めておいた道筋で対応できる(1年) 連絡の順番と方針が一枚の紙にまとまり、本人宅に置かれている(1か月) 居宅介護支援:主治医・訪問看護と方針を確認し、連絡先と順番を整理。留意事項:方針の内容は主治医の説明にもとづくものとし、支援者が独自に判断した内容を書き加えない
話せるうちに、これからのことを本人から聞いておきたい 本人の希望が記録として残り、必要なときに関係者が確認できる(1年) 本人が語った希望が、日付とともに記録に残る(2か月) 居宅介護支援:本人が話しやすい時間帯に訪問し、話された内容を支援経過へ記録。訪問看護:医療に関する希望は主治医へ橋渡し。留意事項:本人が話したくない日は無理に聞かず、その旨も記録に残す
夜間の対応を、家族が一人で抱えている 夜間も相談できる先があり、家族が孤立せずに過ごせる(1年) 夜間の連絡先を家族が迷わず使える(1か月) 訪問看護:24時間対応体制の内容と連絡手順を家族へ説明し、説明した記録を残す。留意事項:説明した内容と同意の記録を残し、家族が実際に連絡できたかをモニタリングで確認する
通院そのものが負担になってきた 負担の少ない形で医療を受け続けられる(6か月) 受診の方法について、本人・家族・主治医で話し合いの場がもてる(2か月) 居宅介護支援:訪問診療への切り替えについて主治医へ相談し、確認した内容を支援経過へ記録。留意事項:医療サービスを計画に位置づける場合は、主治の医師等の指示・意見を確認した記録を残し、作成した計画を主治の医師へ交付する
できることが減っていくのがつらい 役割や楽しみが形を変えて続き、気持ちの張りが保たれる(1年) 本人がいまの体力でできる役割が1つ決まり、続けられる(3か月) 訪問介護:本人が担える範囲の家事を、時間を短くして残す。家族:完全に代わって行わず、本人の担当を残す。留意事項:できなくなったことを目標に書かず、いまできていることを続ける形で書く
医療と介護の担当者の間で、方針の共有ができていない 関係者が同じ方針のもとで支援を続けられる(1年) 担当者会議で方針が確認され、記録として全事業所に届く(1か月) 居宅介護支援:担当者会議を開催し、欠席の事業所へは照会を行って記録に残す。留意事項:会議で出た各担当者の意見と、方針に至った経緯まで第4表に記載する

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

増悪の予兆|誰が最初に気づき、どこへ動くかを計画に書く(8つの変化・24例)

心不全のケアプランで最も差がつくのは、ここです。予兆に最初に気づくのは、多くの場合、専門職ではありません。毎朝顔を合わせる家族、洗濯物を干すヘルパー、送迎で靴を履かせる通所の職員、玄関で弁当を渡す配食の担当者——いちばん近くにいる人です。計画に書くべきは「観察する」という言葉ではなく、誰がその位置にいて、何を見て、どこへどの順番で伝えるかという道筋です。

そのうえで、判断の目安となる数値は、必ず主治医から示されたものを書き写す形にします。同じ体重の動き方でも、心臓の状態・腎臓の働き・服用している薬によって意味が変わるため、一般的な数値を計画に書き込むことは、本人にとってかえって危険になりえます。以下の表では、その位置を空欄(記入欄)にしてあります。

変化ごとの「気づく位置」と動きの順番

変化 最初に気づく位置にいる人 その人が使える言葉(専門用語を使わない観察) 主治医から示された目安(記入欄) 気づいたときの動きの順番
体重の増え方 本人/同居の家族/朝の訪問介護 「同じ服で測って、前の日より目盛りが動いた」「昨日と今日で数字が変わった」 連絡する体重の増え方の目安:(       ) ①記録用紙に記入 → ②目安を超えたら家族が訪問看護へ電話 → ③訪問看護が主治医へ報告 → ④結果を居宅介護支援へ連絡し支援経過へ記録
むくみ 入浴を介助するヘルパー/靴下をはかせる家族 「靴下のゴムの跡が夕方まで残っている」「靴がきつくて履きにくい」「押すとへこんで戻りが遅い」 報告するむくみの程度の目安:(       ) ①その日のうちに連絡ノートへ部位と様子を記入 → ②訪問看護へ電話 → ③次回訪問を待たず判断が必要な場合は主治医へ
息切れの出方 本人/通所介護の送迎担当/訪問リハビリテーション 「トイレまで行くのに途中で止まるようになった」「話しながら歩けなくなった」 連絡する息切れの出方の目安:(       ) ①どの動作で・どのくらいで出たかを記録 → ②前回と比べて早く出ていれば訪問看護へ連絡 → ③臨時受診の要否を主治医へ相談
夜間の呼吸のしづらさ 同居の家族/夜間に対応する家族 「布団を高くしないと眠れない」「夜中に起き上がって座っていた」「咳で目が覚める」 夜間に連絡する目安と連絡先:(       ) ①起きた時刻と様子を記録 → ②夜間対応の連絡先へ電話 → ③翌朝、居宅介護支援へ共有
食欲の落ち 配食の受け渡し/訪問介護の調理/通所介護の昼食時 「弁当が半分残っている日が続く」「好きだったものを残す」 報告する食事量の目安:(       ) ①残した量を記録 → ②数日続いたら訪問看護と居宅介護支援へ連絡 → ③体重・むくみの記録と突き合わせて主治医へ報告
尿の量・回数 本人/夜間に付き添う家族/排泄介助のヘルパー 「夜中に起きる回数が変わった」「日中の回数が減った」 報告する尿の変化の目安:(       ) ①回数を記録用紙に記入 → ②変化が続いたら訪問看護へ連絡 → ③服用時刻との関係を薬剤師・主治医へ相談
疲れやすさ 本人/家族/訪問リハビリテーション 「同じ家事の途中で座るようになった」「日中に横になっている時間が長い」 報告する疲労の目安:(       ) ①いつ・何の途中で休んだかを記録 → ②前回のモニタリング時と比べて変化があれば居宅介護支援へ連絡 → ③担当者会議で活動の配分を組み直す
血圧・脈の変わり方 本人/測定を支援する家族/訪問看護 「いつもと数字の出方が違う」「脈がとびとびに感じる」 連絡する血圧・脈拍の目安:(       ) ①測った値と時刻を記録 → ②目安を外れたら訪問看護へ連絡 → ③主治医へ報告し、結果を各事業所へ共有

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

第2表の「サービス内容」「留意事項」に入れる完成文(16例)

場面 気づく担い手 そのまま使える完成文
毎朝の体重 本人・同居家族 本人が起床後・排尿後に同じ服装で体重を測り、居間の記録用紙に記入する。家族は週末に記録用紙を見返し、主治医から示された目安を超えた日があれば訪問看護へ電話する。訪問看護は週2回の訪問時に記録用紙を確認し、前回訪問時からの動きを記録に残す。
入浴介助時のむくみ 訪問介護員 訪問介護員は入浴介助のたびに、両足のすねと足の甲を見て、靴下の跡の残り方と押したときの戻り方を連絡ノートへ記入する。前回と比べて跡が濃い・戻りが遅いと感じた日は、その日のうちに訪問看護へ電話し、訪問看護から主治医へ報告する。
送迎時の息切れ 通所介護の送迎担当 送迎担当は、玄関から車までの移動で本人が途中で立ち止まったかどうかと、そのときの様子を送迎記録に記入する。前週まで立ち止まらずに歩けていた本人が立ち止まった場合は、帰所後に居宅介護支援へ電話で伝える。
夜間の呼吸 同居家族 家族は夜間に本人が起き上がって座っていた日について、時刻と本人の言葉を連絡ノートへ記入する。主治医から示された目安に当たる場合は、夜間の連絡先へ電話し、翌朝の訪問時に訪問看護へ内容を伝える。
配食の受け渡し 配食の担当者 配食の担当者は、前回の弁当が手つかずのまま残っていた場合、その旨を配達票へ記入し、事業所から居宅介護支援へ連絡する。連絡を受けた介護支援専門員は支援経過へ記録し、訪問看護へ共有する。
独居で気づく人がいない 複数の事業所 平日は月・水・金に訪問介護、火・木に通所介護が入る形とし、いずれの日も「顔色・足のむくみ・前夜の睡眠」の3点を同じ様式で記入する。介護支援専門員は週末に各事業所の記録を突き合わせ、変化があれば訪問看護へ連絡する。
薬の残り方 訪問看護 訪問看護は訪問のたびに薬カレンダーの残数を数え、飲み忘れがあった曜日と時間帯を記録する。同じ曜日に続けて残っている場合は、その曜日の生活の流れを本人と確認し、居宅療養管理指導の薬剤師へ相談する。
受診結果の共有 介護支援専門員 受診に同行した家族から、受診日・主治医から示された内容・薬の変更の有無を聞き取り、支援経過へ記録する。変更があった場合は、その内容を各サービス事業所へ書面で伝え、伝えた日と方法を記録に残す。
体重計が使いにくい 訪問介護員・福祉用具 体重計を畳の上から洗面所の床へ移し、手すりの近くに置く。訪問介護員は訪問時に本人が一人で乗り降りできているかを確認し、ふらつきがある場合は福祉用具専門相談員へ相談する。
記録が続かない 本人・家族 記録用紙を1か月分1枚にまとめ、居間のテーブルに置いたままにする。書けなかった日は空欄のままでよいこととし、訪問看護が訪問時に空欄の理由を本人へ確認して記録する。
季節で体重が動く 訪問看護 訪問看護は、暑い時期・寒い時期それぞれの体重の動き方を月ごとにまとめ、前年の同じ時期と比べて記録する。判断に迷う動きがあった場合は、記録を添えて主治医へ相談する。
本人が「大丈夫」と言う 家族・訪問介護員 本人が「大丈夫」と話した日でも、家族と訪問介護員は見た事実(足のむくみ・歩いた距離・食べた量)を数字と言葉で記入する。本人の申告と見た事実が食い違う日が続いた場合は、居宅介護支援へ連絡する。
認知機能の低下がある 家族・訪問看護 本人による記録は行わず、訪問のたびに支援者が測定と記入を担う。家族は毎朝の様子(起きた時刻・朝食の量・足の様子)を短い言葉で記入し、訪問看護が週2回まとめて確認する。
家族が遠方にいる 訪問看護・介護支援専門員 週1回、訪問看護が記録の要点を家族へ電話で伝え、伝えた内容と日時を記録する。介護支援専門員はモニタリングのたびに家族へ電話し、聞き取った内容を支援経過へ記録する。
受診に間が空く 介護支援専門員 次回受診日を計画に記載し、受診までの間に主治医から示された目安に当たる変化があった場合の連絡先を、本人宅の電話機の横に掲示する。掲示した内容は変更のあった月に貼り替える。
連絡先が変わった 介護支援専門員 担当者会議のたびに、掲示している連絡先一覧の内容が現在のものと一致しているかを確認し、変更があれば当日中に差し替えて、差し替えた日を支援経過へ記録する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

セルフモニタリングの位置づけ|担い手・記録先・連絡の道筋(12場面・26行)

「セルフモニタリングを行う」とだけ書かれた計画は、実際には誰も動きません。動く計画には、誰が・いつ・どこに書き・どうなったら誰への4つが必ず入っています。そして、この4つは本人の状態と暮らしの形によって組み替えるものであり、全員に同じ形を当てはめることはできません。

担い手ごとの「いつ・どこに・誰へ」

担い手 いつ行うか どこに記録するか どうなったら誰へ連絡するか 計画のどの欄に書くか
本人 起床後・排尿後、同じ服装で 居間のテーブルに置いた月間の記録用紙 主治医から示された目安に当たったとき、訪問看護へ電話 第2表「サービス内容」に本人が行うこととして記載
同居の家族 朝の身支度時と就寝前 同じ記録用紙の家族欄 本人が記入していない日が続いたとき、介護支援専門員へ 第2表「サービス内容」に家族の支援として記載
訪問介護員 訪問のたび(生活援助・身体介護のいずれでも) 訪問介護の記録と、居宅で共有する連絡ノート 前回訪問時と違う様子があったとき、その日のうちに訪問看護へ 第2表「サービス内容」と、訪問介護計画の観察項目
訪問看護 訪問のたび(週の回数は計画に明記) 訪問看護記録書と連絡ノート 主治医から示された目安に当たったとき、主治医へ報告 第2表「サービス内容」に頻度とともに記載
通所介護の看護職員 利用日の来所時と帰宅前 通所介護の記録と連絡帳 来所時と帰宅前で様子が変わったとき、家族と居宅介護支援へ 第2表「サービス内容」と、通所介護計画の観察項目
配食の担当者 受け渡しのたび 配達票の備考欄 前回の弁当が残っていたとき、事業所を通じて居宅介護支援へ 第2表の保険外サービスとして位置づけ、留意事項に連絡の道筋を記載
介護支援専門員 モニタリング訪問時(少なくとも月1回) モニタリング票と支援経過(第5表) 短期目標の達成状況に変化があったとき、担当者会議の開催を検討 第1表・第2表の見直しと、支援経過への記録
近隣・民生委員などの見守り 取り決めた頻度(週◯回など計画に明記) 見守りの記録(様式は関係者で統一) 応答がない・様子が違うとき、あらかじめ決めた連絡先へ 第2表にインフォーマルな支援として位置づけ、留意事項に連絡先を記載

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

うまくいかない12場面と、書き直した完成文

場面 続かない理由 第2表に書く完成文
独居で、測っても誰も見ない 記録が本人の中で完結し、変化が誰にも届かない 本人は起床後に体重を測り記録用紙へ記入する。訪問介護員は月・水・金の訪問時に記録用紙を確認して数字を訪問介護の記録へ転記し、記入のない日が2日以上続いた場合は居宅介護支援へ連絡する。
認知機能の低下があり、測り方が毎回違う 条件が揃わず、数字を比べられない 体重測定は訪問看護と訪問介護員が訪問時に行い、測定の条件(時刻・服装・排尿の有無)を毎回記録に残す。本人には測定を求めず、体調の感じ方を言葉で聞き取って記録する。
家族が遠方で、数字を見ても判断できない 数字の意味が家族に共有されていない 訪問看護は週1回、記録の要点を家族へ電話で伝え、主治医から示された目安と現在の値の関係を言葉で説明する。説明した日時と内容を訪問看護記録書へ残す。
本人が測定を嫌がる 測ることが「病人扱い」に感じられている 体重測定は本人が続けられる形を優先し、当面は訪問看護の訪問日のみとする。本人の同意が得られた時点で毎日の測定へ切り替え、切り替えた日を支援経過へ記録する。
視力が弱く、目盛りが読めない 読み取れないため記入も途切れる 数字が大きく表示される体重計への変更を福祉用具専門相談員へ相談する。当面は訪問介護員が訪問時に読み上げて記録用紙へ代筆し、本人へ数字を口頭で伝える。
体重計が畳の上にあり不安定 転倒の不安があり測定そのものを避ける 体重計を洗面所の床へ移し、手すりの近くに固定して置く。訪問介護員は訪問時に本人の乗り降りの様子を確認し、ふらつきがあれば福祉用具専門相談員へ相談する。
朝が忙しく、測り忘れる 生活の流れの中に測定の位置がない 体重測定を、起床後に洗面所へ行く流れの中に組み込む。記録用紙を洗面所の壁に貼り、ペンを紐でつないで置く。訪問看護は記入の続き具合を訪問時に確認する。
通所の日だけ記録が残っている 在宅の日の担い手が決まっていない 通所介護の利用日は通所の看護職員が、それ以外の日は本人と家族が測定と記入を担う。介護支援専門員はモニタリング時に両方の記録を突き合わせ、抜けている曜日があれば担い手を組み直す。
記録用紙がすぐ見つからなくなる 置き場所が決まっていない 記録用紙の置き場所を居間のテーブルの上と決め、担当者会議で全事業所へ周知する。訪問した支援者は記入後、必ず同じ場所へ戻す。
複数の事業所がそれぞれ別の様式で書いている 比べられず、変化が見えない 担当者会議で観察する項目と記入の言葉を統一し、共通の記録用紙を各事業所へ配布する。各事業所は自事業所の個別サービス計画にも同じ観察項目を記載する。
季節によって数字が動き、判断がつかない 比べる相手が「昨日」しかない 訪問看護は月ごとに数字の動きをまとめ、前月・前年同月と並べて記録する。判断に迷う動きがあった場合は、記録を添えて主治医へ相談し、結果を支援経過へ共有する。
数字は残るが、生活の様子が残らない 数字だけでは変化の理由が分からない 記録用紙に「食べた量」「歩いた場所」「よく眠れたか」の3欄を設け、支援者は数字と一緒に生活の様子を短い言葉で記入する。介護支援専門員はモニタリング時に、数字の動きと生活の様子を突き合わせて評価を記録する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

記録の置き場所と、見る人の組み合わせ

置き場所 見る人 向いている場面 計画に書くときの一文
居間のテーブルに置く月間の記録用紙 本人・家族・訪問する全事業所 複数の事業所が入っていて、変化を横に並べて見たい場合 記録用紙は居間のテーブルに常置し、訪問した支援者は記入後に同じ場所へ戻す。
連絡ノート 訪問介護員・訪問看護・家族 言葉で残したい観察(様子・本人の発言)が多い場合 連絡ノートには数字ではなく、見た様子と本人の言葉をそのまま記入する。
お薬手帳 主治医・薬剤師・訪問看護 薬の変更が続いており、受診時に確実に伝えたい場合 薬の変更があった日は、変更前後の内容をお薬手帳へ記入し、次回受診時に主治医へ提示する。
通所介護の連絡帳 通所の職員・家族・介護支援専門員 在宅と通所で様子が違うことを確かめたい場合 通所の利用日は、来所時と帰宅前の様子を連絡帳へ記入し、家族が当日中に確認する。
訪問看護記録書 訪問看護・主治医 主治医への報告の根拠として残したい場合 主治医へ報告した内容と日時、指示された内容を訪問看護記録書へ記載する。
支援経過(第5表) 介護支援専門員・運営指導の確認 連絡・相談・検討の経緯を残す場合 連絡を受けた日時・相手・内容と、それを受けて検討した結果までを支援経過へ記録する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

服薬・食事・活動|暮らしへの影響から書く完成文(3領域・30例)

この3つは、医学的な指示の内容そのものを介護支援専門員が決めることはできません。決められるのは、その指示が本人の暮らしのどこに当たって、どこで無理が出るかを見つけ、無理が出る場所に手を入れることです。だから計画には「指示の内容」ではなく「暮らしへの影響」を書きます。

①利尿薬と暮らし|トイレまでの距離・夜間・外出(10例)

利尿薬が処方されている方の生活は、排泄の回数と時間帯に強く左右されます。飲まなくなる理由の多くは「効かないから」ではなく、トイレが間に合わない・夜に何度も起きる・外出が怖いという生活上の困りごとです。ここを計画で解くと、服薬そのものが続きます。なお、服用する薬の種類・量・時刻の変更は主治医の指示によるものであり、本人・家族・支援者の判断で変えるものではありません。

生活で起きていること 本人・家族の言葉 そのまま使える完成文 確かめる担い手
朝の服用後に家事の途中で何度も中断する 「洗濯を干している途中で行きたくなる」 朝の家事は、服用直後の時間帯を避けて午前の後半に行う形へ組み替える。訪問介護員は訪問時に、家事の中断が減ったかを本人へ確認して記録する。 訪問介護員
夜間に何度も起きて、廊下が暗い 「夜中に起きるのが怖い」 寝室からトイレまでの動線に人感センサーの足元灯を設置し、敷物のめくれを解消する。訪問介護員は訪問時に動線に物が置かれていないかを確認する。 訪問介護員・福祉用具専門相談員
トイレまでの距離が長く、間に合わないことがある 「途中で息が切れて、間に合わない日がある」 寝室にポータブルトイレを置くことについて本人の意向を確認し、同意が得られた場合に福祉用具専門相談員へ相談する。訪問介護員は日中の使用状況と本人の受け止めを記録する。 福祉用具専門相談員・訪問介護員
通所の送迎中にトイレが心配で利用を断る 「車の中で我慢するのがつらい」 通所介護の送迎の順番を、自宅から事業所までの所要時間が短くなる順に変更できないか、担当者会議で相談する。変更の可否と結果を支援経過へ記録する。 介護支援専門員・通所介護
受診や外出の日に薬を飲まない 「出かける日は飲まないようにしている」 本人が外出の日に服用を控えている事実を支援経過へ記録し、訪問看護から主治医へ報告する。服用の時刻については主治医から示された内容(     )を記入し、本人・家族へ共有する。 訪問看護
夜間の移動でふらつく 「起きたときに一瞬くらっとする」 起き上がってすぐに歩き出さず、ベッドの端で座って一呼吸おく手順を本人と家族で確認する。訪問看護は訪問時にその手順が続いているかを確かめて記録する。 訪問看護
下着の交換が増え、洗濯が追いつかない 「洗濯物が増えて、干す場所が足りない」 訪問介護の生活援助に洗濯の回数を1回追加し、干す場所の確保について家族と相談する。追加した支援は、次のモニタリングで必要性を再検討する。 訪問介護員・介護支援専門員
訪問の時間帯とトイレの時間が重なる 「来てくれたときに限ってトイレに行きたくなる」 訪問の時間帯を、服用からの経過を踏まえて調整できないか各事業所と相談し、調整した内容を居宅サービス計画と各事業所の個別サービス計画の双方へ反映する。 介護支援専門員
飲み忘れが特定の曜日に集中する 「通所の日は朝がばたばたして忘れる」 飲み忘れが続く曜日を記録から特定し、その曜日は家族または通所の送り出し時に声かけを行う形へ変更する。変更後の残薬の状況を訪問看護が確認する。 訪問看護・家族
本人の判断で飲む量を減らしている 「トイレが近いから、半分にしている」 本人が自分の判断で服用を調整している事実を、その言葉のまま支援経過へ記録し、訪問看護から主治医へ報告する。報告した日時と、主治医から示された内容を記録に残す。 訪問看護・介護支援専門員

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

②塩分・水分は「指示を書き写す欄」として置く(8例)

塩分や水分について、支援者が一般的な数値を計画へ書き込むことは避けます。心臓の状態、腎臓の働き、服用している薬、季節、そのときの体調によって、望ましい量は人ごとに違うためです。計画には主治医・管理栄養士から示された内容を書き写す欄を置き、その内容が生活のどこで守りにくいかを支援の対象にします。

項目 主治医・管理栄養士から示された内容(記入欄) 生活のどこで守りにくいか そのまま使える完成文
1日の塩分の考え方 (          ) 漬物・汁物・干物など、長年の食習慣の中心にあるものほど手を入れにくい 本人が長年続けてきた食習慣を否定せず、汁物の量と回数について本人と一緒に決める。決めた内容を訪問介護員へ伝え、調理時に同じ形で提供する。
1日の水分の考え方 (          ) 暑い時期に不足しやすく、寒い時期に測り方が曖昧になる 飲んだ量の記録は、量を測るのではなく「使ったコップの数」で数える形にする。訪問看護は季節ごとに記録の方法が本人に合っているかを確認する。
調味料の使い方 (          ) 本人が味を確かめて足すため、支援者の目の前では分からない 食卓に置く調味料の容器を小さいものへ変え、本人が使った量を家族が把握できるようにする。訪問介護員は食卓の様子を記録に残す。
外食・惣菜の扱い (          ) 家族の負担が大きい日ほど惣菜になり、内容が把握できない 惣菜を使った日は、商品名を連絡ノートへ記入する。管理栄養士へ相談する際に、実際に使っている商品を示して具体的な工夫を助言してもらう。
配食の献立 (          ) 配食の内容が本人の口に合わず、残してしまう 配食の担当者は残した量を配達票へ記入する。残す日が続く場合は、献立の内容について事業所へ相談し、相談した経過を支援経過へ記録する。
飲み物の種類 (          ) お茶・汁物・果物など、本人が「水分」と数えていないものがある 「水分」に何が含まれるかを、本人が普段口にするものの名前で一覧にして台所に貼る。訪問看護は本人の理解を訪問時に確認する。
家族の調理負担 (          ) 家族が二種類の食事を作ることになり、続かない 家族と同じ献立から本人の分を取り分ける形の工夫について、管理栄養士へ具体的な方法を相談する。相談した内容を家族へ書面で渡す。
体重の動きとの突き合わせ (          ) 食事の記録と体重の記録が別々の場所にあり、結びつかない 記録用紙の同じ行に体重と食事の様子を並べて記入する形にし、モニタリング時に介護支援専門員が両方を見て評価を記録する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

③活動と休息は「増やす」ではなく「配分する」(12例)

他の疾患の計画では「できることを増やす」方向で目標を立てることが多いのですが、心不全の計画ではその発想が本人を追い込むことがあります。ここで立てるのは、同じ一日の中で疲れが偏らないように配分し直す目標です。何をやめるかではなく、いつやるか・どこで区切るかを決めます。活動の可否や範囲については主治医から示された内容を確認します。

一日の場面 疲れが偏りやすい組み合わせ 配分の工夫 短期目標の完成文
起床から朝食まで 起きてすぐの着替えと洗面と朝食の準備が連続する 着替えと洗面の間に座って休む時間を入れる 朝の身支度の途中で一度座って休み、朝食まで息切れなく進められる(3か月)
午前の家事 洗濯を干す動作と掃除機がけが続く 干す作業と掃除を別の日に分ける 洗濯と掃除を別の日に分けて行い、午後に横になる日がなくなる(3か月)
買い物 歩いて行き、荷物を持って歩いて帰る 行きは歩き、帰りは荷物を運んでもらう 買い物の帰りに息切れが残らず、その日の夕食の支度ができる(3か月)
入浴 脱衣・洗身・洗髪・着衣が連続する 洗髪を別の日にする、途中で座る 入浴の途中に座って休み、入浴後に横にならずに過ごせる(3か月)
通所の利用日 送迎・入浴・レクリエーションが同じ日に集まる 入浴の日と活動の日を分けられないか相談する 通所の翌日に寝込むことがなくなる(3か月)
受診の日 移動・待ち時間・帰宅後の片づけが続く 受診日の家事を前日か翌日へ移す 受診の日は家事を行わず、翌日に通常の生活へ戻れる(3か月)
来客のある日 準備・応対・片づけが半日続く 準備を前日に分ける、片づけを翌日にする 来客のあった日の翌日も、いつもどおりの生活ができる(3か月)
階段の上り下り 2階の用事をまとめて済ませようとする 1階に必要なものを移し、上る回数を減らす 1日に階段を上る回数が減り、上った後の息切れが軽くなる(3か月)
庭・畑の作業 気候のよい日に一気に進めてしまう 1回の時間を決め、時計で区切る 作業の時間を決めて区切り、翌日に疲れを持ち越さない(3か月)
午後の時間 午前に動きすぎて、午後は寝て過ごす 午前の活動を減らし、午後に楽しみの時間を移す 午後に起きて過ごす時間が増え、生活に張りが出る(3か月)
夕方から就寝まで 夕食の支度・食事・片づけ・入浴が集中する 入浴を午前または午後へ移す 夕方の疲れが減り、夜に落ち着いて眠れる(3か月)
調子のよい日 できるうちにと、たまっていた用事を一日で片づける 1日にできる用事の数をあらかじめ決めておく 調子のよい日でも予定を入れすぎず、翌日に寝込むことがなくなる(3か月)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

入退院の連携と書き換え|退院後・再入院・介護者と対照30組(5表)

入退院をくり返す方の支援では、情報が同じ形で往復することが支援の質そのものになります。退院時に病院から得た情報が計画のどこにも現れていない、再入院のときに伝えられる情報が手元にない——この2つが起きると、退院のたびに同じ立て直しをくり返すことになります。

退院後の初回訪問で確かめる12項目

確かめること 本人・家族への聞き方 記録に残す言葉 反映する先
退院時に説明された注意点 「病院から、家で気をつけるように言われたことはありますか」 説明を受けた相手の職種と、本人・家族が覚えている言葉をそのまま記載 第2表の留意事項/支援経過
薬の内容の変更 「入院前と薬の袋の数は変わりましたか」 実際の薬袋を見て、入院前との違いを記載 居宅療養管理指導への相談/各事業所への連絡
次の受診の予定 「次はいつ受診するように言われていますか」 受診日と診療科、同行の要否 第2表のサービス内容/第3表
体重や様子の目安 「どうなったら病院へ連絡するように言われましたか」 主治医・病院から示された内容を書き写す 第2表の留意事項の記入欄
入院中に落ちた動作 「入院前と比べて、しづらくなったことはありますか」 できなくなった具体的な動作と、その場面 再アセスメント/訪問リハビリテーションの検討
住まいの中で困る場所 「家の中で、いま一番困るのはどこですか」 場所と、そこで起きていること 福祉用具・住宅改修の検討
食事の様子 「退院してから、食事はどのくらい食べられていますか」 食べた量と、残すようになったもの 第2表のサービス内容/管理栄養士への相談
夜の過ごし方 「夜はどのくらい続けて眠れていますか」 起きた回数と、そのときの様子 訪問看護への共有/福祉用具の検討
家族が担っていること 「退院してから、ご家族が新しく担うようになったことはありますか」 家族が担っている内容と、かかっている時間 第2表の家族の支援欄/短期入所の検討
本人の気持ち 「家に戻ってみて、いかがですか」 本人の言葉をそのまま記載 第1表の意向/支援経過
サービスの過不足 「いま来ているサービスで、足りないと感じることはありますか」 不足していると感じる内容と場面 担当者会議での検討/計画の変更
連絡先の掲示 「困ったとき、どこへ電話しますか」 本人が答えられたかどうかと、掲示の有無 連絡先一覧の作成・掲示/留意事項

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

再入院のときに手元から出せるようにしておく10項目

伝える情報 どこから取るか 伝え方 記録の残し方
直近の体重の動き 居間の記録用紙 用紙の写しを情報提供の書面に添える 添付した内容と提供日を支援経過へ記録
むくみ・息切れの経過 連絡ノート・訪問看護記録書 いつから、どの動作で、という形にまとめる まとめた書面の控えを保管
入院直前の生活の様子 各事業所の訪問記録 各事業所から直近の記録を取り寄せて要約 取り寄せた事業所名と日付を記録
服用している薬 お薬手帳・薬剤師からの情報 お薬手帳の写しを添える 提供した書面の控えを保管
本人・家族の意向 第1表・支援経過 本人が語った言葉のまま伝える 伝えた相手と日時を記録
利用中のサービス 第2表・第3表 計画の写しを添える 交付した相手と日付を記録
住まいの状況 アセスメントシート 退院後に必要になりそうな環境の情報として伝える 伝えた内容を支援経過へ記録
介護を担う家族の状況 モニタリング票・支援経過 担える時間と、担えない時間帯を具体的に伝える 伝えた内容を支援経過へ記録
入院日 家族からの連絡・病院からの連絡 連絡を受けた日時と相手を確認する 連絡を受けた日時・相手・方法を記録
情報提供の到達確認 送信記録・受領の確認 送付した後に、届いたかどうかを確認する 横浜市の資料では、連携の際に到着確認をしていない、またはその記録がないことが挙げられています。確認した相手と日時を記録に残します

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

介護を担う家族の疲れを、計画にどう書くか(8例)

家族に起きていること そのまま書くと伝わらない書き方 計画に書く完成文
夜間に何度も起こされる 家族の負担軽減を図る 夜間の対応が続いていることを踏まえ、月2回の短期入所生活介護の利用について本人の意向を確認する。利用の前後で家族の睡眠がとれているかを、モニタリング時に家族へ確認して記録する。
仕事を休んで通院に同行している 通院の支援を行う 受診の同行について、訪問介護の通院等乗降介助の利用を検討し、家族が同行する回数を減らせるか担当者会議で相談する。相談した結果を支援経過へ記録する。
食事の支度が二重になっている 栄養状態を保つ 家族と同じ献立から取り分ける方法について管理栄養士へ相談し、助言の内容を書面で家族へ渡す。渡した日と内容を支援経過へ記録する。
相談できる相手がいない 家族を支援する モニタリング訪問時に、本人と家族へ別々に話を聞く時間を設ける。家族から聞き取った内容は、本人の記録とは別に支援経過へ記録する。
自分の受診に行けていない 家族の健康に留意する 家族自身の受診の予定を確認し、その日に本人が一人にならないよう、訪問介護または通所介護の利用日を調整する。
本人に強く言ってしまい落ち込む 家族関係の調整を行う 家族が感じている難しさを言葉のまま聞き取り、支援経過へ記録する。家族の希望に応じて、同じ状況にある家族の集まりや相談窓口の情報を提供する。
介護の担い手が一人に集中している 家族の協力を得る 担当者会議に他の家族の参加を求め、誰がどの場面を担うかを表にして共有する。決まった内容を第2表の家族の支援欄へ記載する。
先が見えず不安が続いている 不安の軽減を図る 今後の見通しについて主治医から説明を受ける機会を設けられないか相談し、相談した経過と結果を支援経過へ記録する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「心不全があるため見守り」で止まっている書き方の対照30組

左の列は、実際の計画書でよく見かける書き方です。どれも間違いではありませんが、これを読んだヘルパーや通所の職員が、明日の朝、何を見て、何が起きたら誰に電話すればよいかは分かりません。右の列は、そのまま書き写せる形にしたものです。

よく見る書き方 読んだ人が動けない理由 観察と連絡先まで書いた完成文
心不全があるため見守りを行う 何を見るのか、見た結果どうするのかがない 訪問のたびに、両足のすねのむくみ・玄関からトイレまでの移動での息切れ・前夜に起き上がった回数の3点を確認し、連絡ノートへ記入する。前回と違う様子があった日は、その日のうちに訪問看護へ電話する。
体調の変化に注意する 「変化」の中身が人によって違う 体重・足のむくみ・息切れの出る動作・夜間に起きた回数の4項目を共通の記録用紙に記入し、主治医から示された目安に当たった場合は訪問看護へ連絡する。
異常時は速やかに連絡する 「異常」の判断が支援者に委ねられている 主治医から示された目安(     )に当たった場合、または本人が息苦しさを訴えた場合は、掲示している連絡先一覧の順に電話する。連絡した内容と時刻を連絡ノートへ記入する。
水分制限を守る 量の根拠がなく、支援者が独自に判断してしまう 飲んだ量を、使ったコップの数で記録用紙へ記入する。主治医から示された内容(     )を留意事項の記入欄へ書き写し、支援者が独自の量を伝えない。
安静に過ごす 動かない生活が続くと、別の困りごとが増える 午前と午後に1回ずつ休息の時間を入れ、その間の活動は本人が息切れなく続けられる範囲とする。活動の範囲については主治医から示された内容(     )を確認する。
家族が見守りを行う 家族が何を見ればよいか分からない 家族は毎朝、本人の起きた時刻・朝食の量・足のむくみの3点を記録用紙へ記入する。記入した内容は訪問看護が週2回の訪問時に確認する。
バイタルチェックを行う 測るだけで、その先の動きがない 訪問看護は訪問のたびに血圧・脈拍・体重を測定し、前回訪問時との違いを訪問看護記録書へ記載する。主治医から示された目安に当たった場合は当日中に主治医へ報告する。
内服支援を行う 誰が何をするのか分からない 訪問看護は訪問時に薬カレンダーの残数を数え、飲み忘れのあった曜日と時間帯を記録する。同じ曜日に続く場合は、その曜日の生活の流れを本人と確認し、薬剤師へ相談する。
減塩食を提供する 本人の食べる楽しみが計画から消える 本人が好む料理について、味を残す工夫を管理栄養士へ相談し、助言の内容を訪問介護員へ伝える。訪問介護員は調理時に本人と汁物の量を相談して決める。
状態観察を行う 観察の項目が事業所ごとに変わる 担当者会議で観察する項目を「体重・むくみ・息切れの出る動作・睡眠」の4点に統一し、各事業所は自事業所の個別サービス計画にも同じ4点を記載する。
体調不良時は受診する 受診までの道筋が本人任せになる 予定の受診日を第2表に記載する。予定外に相談する場合の連絡先と受付時間を主治医へ確認し、確認した内容を本人宅の電話機の横へ掲示する。
体重管理を行う 誰がどこで測るのかが決まっていない 本人が起床後・排尿後に洗面所で測り、壁に貼った記録用紙へ記入する。記入のない日が2日以上続いた場合、訪問介護員が居宅介護支援へ連絡する。
浮腫の確認を行う 専門用語のままでは家族が使えない 訪問介護員と家族は、靴下のゴムの跡が夕方まで残っているか、押したときのへこみの戻り方はどうかを見て、連絡ノートへ記入する。前回より跡が濃い日は訪問看護へ電話する。
心不全の増悪に留意する 留意する主語がいない 訪問看護は週2回の訪問時に、体重・むくみ・息切れの出る動作を確認して記録する。前回訪問時と比べた違いを記録に明記し、違いがあった場合は主治医へ報告する。
息切れに注意する どの程度で連絡するのかがない 玄関からトイレまでの移動で立ち止まった回数を記録する。前週まで立ち止まらずに歩けていた場合に立ち止まった日は、その日のうちに訪問看護へ連絡する。
医療機関と連携する 連携の中身と担い手がない 介護支援専門員は受診のたびに、受診日・主治医から示された内容・薬の変更の有無を家族から聞き取り、支援経過へ記録する。変更があった場合は各事業所へ書面で伝える。
転倒に注意する 心不全の生活のどこで転びやすいかが書かれていない 夜間にトイレへ向かう動線に足元灯を設置し、敷物のめくれを解消する。訪問介護員は訪問のたびに動線に物が置かれていないかを確認して記録する。
疲労がたまらないようにする 何をどう変えるのかがない 洗濯を干す日と掃除をする日を分け、午前に用事を集めない形へ組み替える。訪問介護員は本人が午後に横になる日が減ったかを確認して記録する。
主治医の指示に従う 指示の内容が計画のどこにもない 主治医から示された内容を留意事項の記入欄へ書き写し、担当者会議で各事業所へ共有する。内容が変わった場合は、変わった日付とともに書き替える。
排泄の介助を行う 利尿薬が生活に及ぼしている影響が見えない 服用後にトイレへ向かう回数が増える時間帯を記録し、その時間帯に家事や外出が重ならないよう一日の流れを組み替える。組み替えた内容を訪問介護計画にも反映する。
入浴の可否を確認する 誰が何を見て判断するのかがない 訪問介護員は入浴前に、本人の顔色・前夜の睡眠・その朝の体重を確認して記録する。主治医から示された内容(     )に当たる場合は、入浴を見合わせて訪問看護へ連絡する。
生活リズムを整える どの時間に何をするのかがない 起床・朝食・服薬・体重測定の順番を一枚の紙にして洗面所へ貼る。訪問介護員は訪問時にその順番が続いているかを本人へ確認する。
栄養状態を保つ 心不全の食事の難しさが表れていない 食べた量を主食・副食それぞれの割合で記録し、残した料理の名前も記入する。残す日が続いた場合は、記録を添えて管理栄養士へ相談する。
家族の負担軽減を図る 家族の何が負担なのかが分からない 家族が夜間に対応している回数と時刻を記録し、月2回の短期入所生活介護の利用について本人の意向を確認する。確認した内容を支援経過へ記録する。
独居のため安否確認を行う 確認の頻度と担い手がない 平日は月・水・金に訪問介護、火・木に通所介護が入る形とし、いずれの日も顔色・足のむくみ・前夜の睡眠を同じ様式で記入する。土日は家族が電話で確認する。
通院の支援を行う 誰がどこまで担うのかがない 受診日は訪問介護の通院等乗降介助を利用し、診察室への同行は家族が担う。受診後、家族から主治医の説明の内容を聞き取り、支援経過へ記録する。
服薬状況を確認する 確認した結果をどうするのかがない 訪問看護は残薬の数を訪問のたびに記録し、飲み忘れが続く曜日を特定する。特定できた場合は、その曜日の声かけの担い手を担当者会議で決める。
睡眠状況を確認する 夜間の様子が計画に結びついていない 家族は本人が夜間に起き上がって座っていた日の時刻と様子を記録用紙へ記入する。同じ週に複数回あった場合は訪問看護へ連絡し、訪問看護から主治医へ報告する。
外出時は付き添う 外出そのものが減ってしまう 外出の前後に血圧・脈拍・体重を確認し、途中で座れる場所をあらかじめ確認したうえで、月2回の外出を続ける。外出後に息切れが残った日は記録に残し、次回の予定を組み直す。
退院後の生活を支援する 退院時の情報が計画に引き継がれていない 退院後の初回訪問で、病院から示された注意点・薬の変更・次回受診日を聞き取り、留意事項の記入欄へ書き写す。書き写した内容を各事業所へ書面で渡し、渡した日を記録する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

運営指導で見られる点|厚生労働省の別添1(居宅介護支援)から

確認項目(該当条項) 別添1に示されている確認内容 示されている確認文書 心不全の計画で現れやすい場面
指定居宅介護支援の具体的取扱方針(第13条) 利用者の希望やアセスメントに基づき、介護保険サービス以外のサービス、支援を含めた総合的な居宅サービス計画を立てているか アセスメントシート、居宅サービス計画、支援経過記録等 配食・見守り・家族の役割といった保険外の支えが、計画の本文に現れているか
同上 サービス担当者会議を開催し、利用者の状況等に関する情報を担当者と共有し、担当者からの専門的な見地からの意見を求めているか サービス担当者会議の記録、居宅サービス計画 観察する項目と連絡の順番を、会議で全事業所と揃えたか
同上 定期的にモニタリングを行っているか モニタリングの記録、支援経過記録等 体重・むくみ・息切れの記録が、次の計画の見直しへつながっているか
同上 利用者及び担当者への説明・同意・交付をおこなっているか 居宅サービス計画、支援経過記録等 医療系サービスを位置づけた計画が、主治の医師へも交付されているか
同上 担当者から個別サービス計画の提供を受けているか(整合性の確認) 個別サービス計画、居宅サービス計画 訪問看護計画・訪問介護計画に、計画と同じ観察項目が書かれているか
受給資格等の確認(第7条) 被保険者資格、要介護認定の有無、要介護認定の有効期限を確認しているか 介護保険番号、有効期限等を確認している記録等 入退院をくり返す中で、区分変更や更新の時期が重なっていないか
秘密保持等(第23条) 個人情報の利用に当たり、利用者及び家族から同意を得ているか 個人情報同意書、従業者の秘密保持誓約書 病院・主治医・複数の事業所へ情報を提供する場面が多く、同意の範囲を確かめる必要がある
事故発生時の対応(第27条) 事故が発生した場合の対応方法は定まっているか。市町村、家族等に報告しているか。事故状況、対応経過が記録されているか 事故対応マニュアル、市町村・家族等への報告記録、再発防止策の検討の記録 夜間のトイレでの転倒など、利尿薬の影響が背景にある場面の記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

運営指導で見られる点|自治体の公表資料から(10件)

公表資料で挙げられている点 心不全の計画で現れやすい形 資料に挙げられている確認文書 出典(自治体・資料名)
各サービス事業所の個別計画書や報告書を取り寄せていない 訪問看護計画に、居宅サービス計画で決めた観察項目が書かれているかを確かめられない 各サービスの個別サービス計画書、サービス提供実績報告書、居宅サービス計画(交付記録)、支援経過記録 北九州市「令和7年度 ケアプラン点検実施結果」
計画の変更時に担当者会議を開催していない/一部の事業所しか招集していない/欠席する事業所へ事前照会を行っていない 退院のたびに計画を変更するため、会議の記録が追いつかなくなる サービス担当者会議の要点(第4表)、照会文書、支援経過記録(第5表) 北九州市「令和7年度 ケアプラン点検実施結果」
モニタリングの記録がない/実施日が支援経過と一致しない/同一の評価内容が長期にわたり続いている 「体調安定」「継続」とだけ書かれ、体重やむくみの動きが評価に現れない モニタリング票、支援経過記録(第5表)、居宅サービス計画(第2表) 北九州市「令和7年度 ケアプラン点検実施結果」
医療サービスを位置付けたが、主治の医師等の指示を確認した記録がない 訪問看護を位置づけているが、主治医へ意見を求めた経過が支援経過に残っていない 居宅介護支援経過(第5表)、主治医意見の記録・情報提供書、居宅サービス計画の交付記録 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」
医療系サービスを位置付けた計画を主治の医師に交付していない 計画は本人と事業所へ交付したが、主治医への交付の記録がない 居宅介護支援経過(第5表)、主治医意見書・指示が分かる記録、居宅サービス計画の交付記録 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(居宅介護支援・介護予防支援に関する事項)」資料11
長期目標の期間を、恒常的に認定有効期間と同じ期間に設定していた 状態が動きやすい方でも、期間だけが一律に置かれている 居宅サービス計画書第2表、モニタリング記録、居宅介護支援経過 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」
短期目標の期間が終了する前に実施状況の把握を行わず、一律に期間を延長していた/軽微な変更と判断した根拠の記録がない 入退院で状態が変わっているのに、前回と同じ短期目標が延長されている 居宅サービス計画(第1表・第2表)、モニタリング記録、居宅介護支援経過(第5表)、サービス担当者会議の記録 金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」
モニタリングが「達成」「未達成」のチェックのみで内容が不明確/本人が行うことや家族の支援、インフォーマルサービスが位置付けられていない 本人が毎朝行う測定や、家族が担う記録が計画に現れない モニタリング記録、支援経過記録、アセスメントシート、居宅サービス計画書第1表〜第3表 岡山市「令和7年度集団指導資料 本編1(居宅介護支援・介護予防支援)」
退院・退所時に病院等の職員と面談を行っていない/情報を得たことの記録が不十分 退院時に得た注意点が、留意事項にも支援経過にも残っていない 退院・退所加算に係る様式例、カンファレンス記録、居宅介護支援経過(第5表)、提供文書の写し 福井市「令和7年度集団指導資料(運営指導における指摘事項等)」
作成日・同意日に整合性がなく、事実と異なる記録となっていた 入院と退院が重なった月に、計画の作成日と同意日が実態と合わなくなる 個別サービス計画、アセスメント記録、同意書(署名日)、交付記録、修正履歴 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

退院・退所加算、入院時情報連携加算、通院時情報連携加算などに触れる場面では、告示の定めと自事業所の記録の対照を確かめ、最終的な取扱いは保険者(指定権者)へご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

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介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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