【令和8年度】介護テクノロジー補助金の申請をサポート

特養の個別機能訓練加算・ADL維持等加算・生活機能向上連携加算の要件|7区分の対照表【出典つき】

この記事は、特養(介護老人福祉施設)の機能訓練・自立支援系の加算のうち、個別機能訓練加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)・ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ)・生活機能向上連携加算(Ⅰ)(Ⅱ)の7区分を、告示の定めと貴施設の記入欄を左右に並べた対照表の形で整理したものです。事実に当たる部分(単位数・要件・根拠)は、当社が一次資料(平成12年厚生省告示第21号・平成27年厚生労働省告示第95号)から登録した加算データベースの値だけを使って書いています。判定はしません。左に告示の定め、右に貴施設の記入欄を置きますので、突き合わせのうえ、最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

取り違えにご注意|「個別機能訓練加算」は通所介護等にも同名の別の定めがあります

「個別機能訓練加算」という名前の加算は、特養(介護老人福祉施設)のほかに、通所介護・地域密着型通所介護・特定施設入居者生活介護など、複数のサービスに同じ名前で存在します。名前は同じでも、区分の構成・単位数・要件・根拠となる告示の号はサービスごとに別々に定められています。検索で上位に出てくる解説記事の多くは通所介護向けで、通所介護の個別機能訓練加算には「3か月ごとに1回以上の利用者の居宅への訪問」といった、特養の定め(当社データベースに登録した範囲)には現れない要件が含まれます。通所介護向けの数字や要件を特養の体制づくりにそのまま持ち込むと、根拠のない運用が生まれます。

この記事が扱うのは特養(介護老人福祉施設)の定めだけです。生活機能向上連携加算・ADL維持等加算も同様に他サービスに同名の別の定めがありますが、以下の表・数字はすべて介護老人福祉施設に関する告示の号(平成27年厚生労働省告示第95号 第86号の3の2、第16号の2、第42号の4/平成12年厚生省告示第21号 別表1 注13・注14・注15)から登録した値です。

加算名 この記事で扱うか ご注意いただきたい点
個別機能訓練加算(介護老人福祉施設) 扱います 根拠は平成27年厚生労働省告示第95号 第86号の3の2(イ・ロ・ハ)と平成12年厚生省告示第21号 別表1 注14
個別機能訓練加算(通所介護・地域密着型通所介護) 扱いません 同名の別の定め。区分構成(イ・ロ)・単位数・要件が特養と異なります。居宅への訪問など特養に無い要件があります
個別機能訓練加算(特定施設入居者生活介護等) 扱いません 同名の別の定め。各サービスの告示・保険者の資料でご確認ください
ADL維持等加算(介護老人福祉施設) 扱います 根拠は平成27年厚生労働省告示第95号 第16号の2と平成12年厚生省告示第21号 別表1 注15
ADL維持等加算(通所介護等) 扱いません 同名の別の定め。評価の枠組みが似ていても根拠の号が違います
生活機能向上連携加算(介護老人福祉施設) 扱います 根拠は平成27年厚生労働省告示第95号 第42号の4と平成12年厚生省告示第21号 別表1 注13
生活機能向上連携加算(訪問介護・通所介護等) 扱いません 同名の別の定め。訪問介護向けの解説は当サイトの別記事の領分です

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この記事で扱う7区分|単位数・頻度・根拠の一覧

まず7区分を1枚に並べます。単位数と算定頻度は、当社の加算データベースに出典つきで登録した値です。

区分 単位数 頻度 根拠(告示)
個別機能訓練加算(Ⅰ) 12単位 1日につき 平27厚労告95 第86号の3の2イ/平12厚告21 別表1 注14
個別機能訓練加算(Ⅱ) 20単位 1月につき 平27厚労告95 第86号の3の2ロ
個別機能訓練加算(Ⅲ) 20単位 1月につき 平27厚労告95 第86号の3の2ハ
ADL維持等加算(Ⅰ) 30単位 1月につき(評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内) 平27厚労告95 第16号の2イ/平12厚告21 別表1 注15
ADL維持等加算(Ⅱ) 60単位 1月につき(評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内) 平27厚労告95 第16号の2ロ
生活機能向上連携加算(Ⅰ) 100単位 1月につき(3月に1回を限度) 平27厚労告95 第42号の4イ/平12厚告21 別表1 注13
生活機能向上連携加算(Ⅱ) 200単位(個別機能訓練加算を算定している場合は100単位) 1月につき 平27厚労告95 第42号の4ロ

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7区分は「機能訓練」という同じ場面を扱いますが、性格が3タイプに分かれます。誰を置くか(体制)・何を計画するか(プロセス)・結果をどう測るか(アウトカム)の3つの軸で並べると、次のように整理できます。

区分 誰を配置・誰と連携するか 何を計画・記録するか 厚生労働省への情報提出(LIFE)
個別機能訓練加算(Ⅰ) 専ら機能訓練指導員の職務に従事する常勤の理学療法士等を1名以上(施設内の配置) 多職種が共同して入所者ごとに個別機能訓練計画を作成 告示の定め(イ)には提出の項目はありません
個別機能訓練加算(Ⅱ) (Ⅰ)の体制が前提 個別機能訓練計画の見直し等への活用 あり(個別機能訓練計画書の内容等の情報を提出)
個別機能訓練加算(Ⅲ) (Ⅱ)が前提+口腔・栄養の担当職種と情報共有 共有した情報を踏まえた計画の見直しと関係職種間での共有 (Ⅱ)の提出が前提
ADL維持等加算(Ⅰ) 配置の項目ではなく評価対象者の人数(10以上)が要件 評価対象者全員のADL値の測定 あり(測定した日が属する月ごとに提出)
ADL維持等加算(Ⅱ) (Ⅰ)と同じ枠組み (Ⅰ)と同じ(利得の水準だけが上位) あり((Ⅰ)と同じ)
生活機能向上連携加算(Ⅰ) 外部の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は医師の助言 助言に基づき機能訓練指導員等が共同して評価・個別機能訓練計画を作成 告示の定め(イ)には提出の項目はありません
生活機能向上連携加算(Ⅱ) 外部の理学療法士等が施設を訪問 施設の機能訓練指導員等と共同して評価・個別機能訓練計画を作成 告示の定め(ロ)には提出の項目はありません

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7区分に出てくる語の整理|データベースに登録した定義の範囲で

対照表に入る前に、7区分の告示に繰り返し出てくる語を、当社データベースに登録した範囲で整理しておきます。ここに書いていない細目(各語の解釈の詳細)は登録外のため、後述の照会欄に落としています。

データベースに登録した内容 出てくる区分
理学療法士等(機能訓練指導員の対象職種) 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護職員・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師(はり師・きゅう師は6月以上の実務経験要件あり) 個別機能訓練加算(Ⅰ)
共同して作成 機能訓練指導員・看護職員・介護職員・生活相談員その他の職種が共同して入所者ごとに個別機能訓練計画を作成 個別機能訓練加算(Ⅰ)・生活機能向上連携加算
評価対象者 利用期間が6月を超える者 ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ)
ADL利得 登録している水準は平均値が(Ⅰ)1以上・(Ⅱ)3以上。計算式の細目は登録外 ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ)
評価対象期間 算定の対象となる期間の起点を決める期間。満了日の属する月の翌月から12月以内が算定の対象 ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ)
外部の理学療法士等 施設外部の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は医師。(Ⅰ)は助言(訪問を伴わない形を含む)、(Ⅱ)は訪問して共同で評価・作成 生活機能向上連携加算(Ⅰ)(Ⅱ)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

個別機能訓練加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)|3区分が積み上がる構造と対照表

特養の個別機能訓練加算は、(Ⅰ)→(Ⅱ)→(Ⅲ)の順に前の区分を前提として積み上がる構造で定められています。(Ⅰ)は体制と計画、(Ⅱ)は情報提出と活用、(Ⅲ)は口腔・栄養との一体的な取組です。以下、区分ごとに「左=告示の定め/右=貴施設の記入欄」の対照表を置きます。

個別機能訓練加算(Ⅰ)|告示の定め3項目と貴施設の記入欄(1日につき12単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
専ら機能訓練指導員の職務に従事する常勤の理学療法士等の配置が1名以上。対象となる職種は、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護職員・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師(はり師・きゅう師は6月以上の実務経験要件あり) 平27厚労告95 第86号の3の2イ 氏名(    )資格(    )常勤・専従の別(    )
入所者数が100を超える場合、理学療法士等を入所者の数を100で除した数以上追加配置(常勤換算) 平27厚労告95 第86号の3の2イ 入所者数(  名)→必要数の計算(    )実際の配置(    )
個別機能訓練計画を、機能訓練指導員・看護職員・介護職員・生活相談員その他の職種が共同して入所者ごとに作成 平12厚告21 別表1 注14 共同作成に関わった職種(    )作成日(  年  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

1点目の配置は「専ら」「常勤」の2語が並びます。他の職務との兼務がある場合、その職員の職務の切り分けがこの語とどう整合するかは、勤務表の書き方と併せて保険者にご確認ください。2点目は入所者100人超の施設だけに現れる項目で、100人以下の施設では記入欄は空欄のままで構いません。

個別機能訓練加算(Ⅱ)|LIFE提出と活用の3項目(1月につき20単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
個別機能訓練加算(Ⅰ)を算定していること 平27厚労告95 第86号の3の2ロ(1) (Ⅰ)の算定状況(    )届出年月(  年  月)
個別機能訓練計画書の内容等の情報を厚生労働省に提出していること 平27厚労告95 第86号の3の2ロ(2) 直近の提出日(  年  月  日)提出対象の入所者数(  名)
必要に応じて個別機能訓練計画の内容を見直す等、その情報を機能訓練の実施に当たって活用していること 平27厚労告95 第86号の3の2ロ(3) フィードバックを確認した日(  年  月  日)見直しに反映した記録の所在(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3点目の「活用」は提出とは別の項目として定められています。後述の公表指摘の節で触れるとおり、複数の自治体がLIFE関連加算について「提出だけでは足りず、フィードバックの確認・活用まで」という趣旨の資料を公表しています。フィードバックをいつ誰が確認し、どの計画の見直しに反映したかが記録で追える状態にしておくことが、この項目の裏づけになります。

個別機能訓練加算(Ⅲ)|口腔・栄養との一体的取組4項目(1月につき20単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
個別機能訓練加算(Ⅱ)を算定していること 平27厚労告95 第86号の3の2ハ(1) (Ⅱ)の算定状況(    )
口腔衛生管理加算(Ⅱ)及び栄養マネジメント強化加算をいずれも算定していること 平27厚労告95 第86号の3の2ハ(2) 口腔衛生管理加算(Ⅱ)の状況(    )栄養マネジメント強化加算の状況(    )
機能訓練・口腔・栄養に関する情報を、入所者ごとに理学療法士等が相互に共有していること 平27厚労告95 第86号の3の2ハ(3) 共有の方法(会議・記録等)(    )参加職種(    )
共有した情報を踏まえた計画の見直しと、見直し内容の関係職種間での共有を実施していること 平27厚労告95 第86号の3の2ハ(4) 直近の見直し日(  年  月  日)共有先の職種(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(Ⅲ)は、機能訓練の加算でありながら、口腔衛生管理加算(Ⅱ)と栄養マネジメント強化加算という別の2加算の算定状況が要件に組み込まれている点が特徴です。3つの加算の同時要件があるため、いずれか1つでも要件を外れると全体の前提が崩れる構造になっています。機能訓練の担当だけでなく、口腔・栄養の担当と月次で相互の状況を見合う場を持つ運用が、この構造への備えになります。

(Ⅰ)→(Ⅱ)→(Ⅲ)の前提関係を1枚で見る

区分 前提となる区分・加算 その区分で新たに加わること
(Ⅰ)1日につき12単位 なし(出発点) 専従・常勤の機能訓練指導員の配置と、多職種共同の個別機能訓練計画
(Ⅱ)1月につき20単位 (Ⅰ)を算定していること 計画書の内容等の情報の厚生労働省への提出と、その活用
(Ⅲ)1月につき20単位 (Ⅱ)を算定していること+口腔衛生管理加算(Ⅱ)と栄養マネジメント強化加算をいずれも算定していること 機能訓練・口腔・栄養の情報の相互共有と、それを踏まえた計画の見直し・共有

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ)|ADL利得というアウトカム要件の対照表

ADL維持等加算は、体制やプロセスではなく入所者のADLの維持・改善という結果を評価するアウトカム型の加算です。(Ⅰ)と(Ⅱ)の告示上の書き分けは、ADL利得の平均値の水準(1以上か、3以上か)だけです。なお、当社データベースでは(Ⅰ)のレコードに「再検証で指摘が残っている」旨の注記を付しています。以下の表と併せて、必ず告示の原文(平成27年厚生労働省告示第95号 第16号の2)でのご確認をお願いします。

ADL維持等加算(Ⅰ)|告示の定め3項目と貴施設の記入欄(1月につき30単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
評価対象者(利用期間が6月を超える者)の総数が10以上 平27厚労告95 第16号の2イ(1) 評価対象者数(  名)名簿の所在(    )
評価対象者全員について、評価対象利用開始月と6月目にADLを評価・測定し、測定した日が属する月ごとに厚生労働省に提出 平27厚労告95 第16号の2イ(2) 測定月の一覧(    )提出記録の所在(    )未提出者の有無(    )
ADL利得の平均値が1以上 平27厚労告95 第16号の2イ(3) 直近の評価対象期間の平均値(    )計算表の所在(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2点目に「全員」という語が入っている点にご注意ください。提出が一部の入所者にとどまっている場合、この項目との整合が問われ得ます。ADL利得の具体的な計算方法(控除する者の扱い・調整の細目など)は当社データベースの登録範囲外のため、この記事では扱いません。告示・関連通知の原文と保険者の資料でご確認ください。

ADL維持等加算(Ⅱ)|利得の水準だけが違う上位区分(1月につき60単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
評価対象者の総数が10以上((Ⅰ)と共通) 平27厚労告95 第16号の2イ(1) 評価対象者数(  名)
ADL値の測定・提出は(Ⅰ)と同じ 平27厚労告95 第16号の2イ(2) 測定・提出の状況(    )
ADL利得の平均値が3以上 平27厚労告95 第16号の2ロ(2) 直近の評価対象期間の平均値(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

比較の軸 ADL維持等加算(Ⅰ) ADL維持等加算(Ⅱ)
単位数 30単位(1月につき) 60単位(1月につき)
ADL利得の平均値 1以上 3以上
評価対象者数・測定・提出 10以上・全員測定・月ごとに提出 (Ⅰ)と同じ
算定の対象となる期間 評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内 同左
相互の併算定 (Ⅱ)との併算定不可 (Ⅰ)との併算定不可

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

評価対象期間と算定の対象となる期間の管理欄

ADL維持等加算には、他の2つの加算に無い「期限」があります。告示の定めでは、算定の対象となる期間は評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内とされています。つまり、評価と提出を続けなければ翌年の枠組みが立たない構造です。年間の管理欄を置きます。

管理する項目 貴施設の記入欄
評価対象期間の満了日の属する月 (  年  月)
算定の対象となる期間の起点(満了月の翌月) (  年  月)から
12月以内の終わりの月 (  年  月)まで
次の評価対象期間の測定予定(開始月・6月目) 開始月(  年  月)/6月目(  年  月)
月ごとの提出の担当者と点検日 担当(    )毎月の点検日(  日)
評価対象者名簿の更新日(利用期間6月超の該当確認) (  年  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

生活機能向上連携加算(Ⅰ)(Ⅱ)|外部のリハビリ専門職とどう関わるかで分かれる

生活機能向上連携加算は、施設外部の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は医師と連携して個別機能訓練計画を作る場合の加算です。告示上の(Ⅰ)と(Ⅱ)の書き分けは、外部の専門職の関わり方——「助言」(訪問を伴わない形を含む)か、「訪問」して共同で行うか——にあります。施設内に機能訓練指導員がいる特養でも、外部のリハビリ専門職の視点を計画に入れる取組を評価する枠組みです。

生活機能向上連携加算(Ⅰ)|助言に基づく共同作成の対照表(3月に1回を限度・100単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
外部の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は医師の助言に基づき、機能訓練指導員等が共同して身体状況等の評価及び個別機能訓練計画の作成を行う 平27厚労告95 第42号の4イ(1) 連携先(    )助言を受けた日と方法(    )
個別機能訓練計画に基づき、機能訓練の項目を準備し適切に提供 平27厚労告95 第42号の4イ(2) 実施記録の所在(    )
進捗状況の評価を3月ごとに1回以上 平27厚労告95 第42号の4イ(3) 直近の評価日(  年  月  日)次回予定(  年  月)
算定は3月に1回を限度(入所者の急性増悪等により計画を見直した場合を除く) 平12厚告21 別表1 注13 直近の算定月(  年  月)次に数え始める月(  年  月)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

生活機能向上連携加算(Ⅱ)|訪問を伴う共同作成の対照表(1月につき200単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
外部の理学療法士等が指定介護老人福祉施設を訪問し、施設の機能訓練指導員等と共同して身体状況等の評価及び個別機能訓練計画の作成を行う 平27厚労告95 第42号の4ロ(1) 訪問日(  年  月  日)来訪した専門職(    )共同で評価した記録の所在(    )
個別機能訓練計画に基づき適切に提供 平27厚労告95 第42号の4ロ(2) 実施記録の所在(    )
進捗状況の評価を3月ごとに1回以上 平27厚労告95 第42号の4ロ(3) 直近の評価日(  年  月  日)次回予定(  年  月)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

個別機能訓練加算と同時に算定している場合の単位数の書き分け

生活機能向上連携加算は、個別機能訓練加算(平成12年厚生省告示第21号 別表1 注14)との関係が告示に書き込まれています。当社データベースに登録した定めは次のとおりです。

個別機能訓練加算の算定状況 生活機能向上連携加算(Ⅰ) 生活機能向上連携加算(Ⅱ)
算定していない場合 100単位(3月に1回を限度) 200単位(1月につき)
算定している場合 (Ⅰ)は算定せず、という旨が定められています 1月100単位となる旨が定められています
(Ⅰ)と(Ⅱ)の相互の関係 (Ⅱ)との併算定不可 (Ⅰ)との併算定不可

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(Ⅰ)と(Ⅱ)の違いは「訪問の有無」であることが告示上の書き分けです。同じ「連携の記録」でも、(Ⅰ)は助言をいつどんな方法で受けたかの記録、(Ⅱ)は外部の専門職が来訪して共同で評価・作成したことが分かる記録が、それぞれの裏づけになります。請求データ上、同じ利用者について(Ⅰ)と(Ⅱ)が同時に立っていないかは月次の点検項目に入れておくと確認しやすくなります。

手元にそろえる書類|7区分ぶんの一覧と保管場所の記入欄

当社の加算データベースに各区分の裏づけ書類として登録しているものを、保管場所・最終更新日の記入欄つきで一覧にします。運営指導で実際に求められる書類・様式は保険者により異なりますので、この一覧は出発点としてお使いください。

区分 手元にそろえる書類(データベースの登録内容) 保管場所(記入欄) 最終更新日(記入欄)
個別機能訓練加算(Ⅰ) 機能訓練指導員の資格証と勤務形態一覧表/個別機能訓練計画書/機能訓練の実施記録 (    ) (  年  月  日)
個別機能訓練加算(Ⅱ) LIFEへの提出記録/個別機能訓練計画書の見直し記録 (    ) (  年  月  日)
個別機能訓練加算(Ⅲ) 機能訓練・口腔・栄養の情報を相互に共有したことが分かる記録(会議録等)/共有を踏まえた計画の見直し記録 (    ) (  年  月  日)
ADL維持等加算(Ⅰ) Barthel Index等のADL評価記録/LIFEへの提出記録 (    ) (  年  月  日)
ADL維持等加算(Ⅱ) (Ⅰ)と同じ枠組み(評価記録・提出記録)+ADL利得の計算表 (    ) (  年  月  日)
生活機能向上連携加算(Ⅰ) 個別機能訓練計画書/外部事業所との連携に関する記録/評価・見直しの記録 (    ) (  年  月  日)
生活機能向上連携加算(Ⅱ) (Ⅰ)の書類に加えて、外部の専門職の訪問日・共同評価の記録 (    ) (  年  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

公表されている運営指導の指摘|機能訓練とLIFE提出に関わるもの

正直に書きます。当社が集めている自治体の公表資料353件(すべて出典つき)の中に、特養(介護老人福祉施設)を名指しした個別機能訓練加算・ADL維持等加算・生活機能向上連携加算の指摘は見当たりませんでした。生活機能向上連携加算そのものを名指しした指摘も0件です。一方で、①個別機能訓練の「記録」と「配置」に関する指摘(多くは通所介護向け)、②LIFE関連加算に共通する「提出」と「活用」の指摘(施設系を含む)は複数公表されています。サービス種別を明記したうえで、特養でも点検の観点として読み替えられるものだけを引きます。

個別機能訓練の記録・配置に関する指摘(サービス種別の表記に注意)

公表されている指摘 資料上のサービス種別 出典
個別機能訓練加算で、実施記録に実施時間・訓練内容・担当者が記載されていない。対応のポイントとして「実施時間、訓練内容、担当者等を記録する」ことが示されている 種別の明記なし(不適正事例集) 久留米市介護保険課育成・支援チーム「近年の運営指導における主な指摘事例」(令和5年度作成)
機能訓練指導員が配置されていない日時についても個別機能訓練加算を算定していた(過誤調整案件と注記)。実施記録の内容が曖昧で適切な評価になっていない事例も併記 通所介護等向け資料 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例」資料4
機能訓練指導員が不在の日に個別機能訓練加算が算定されていたため自主点検の上報告を求めた。記録(実施時間、担当者等)がされていない事例も併記 通所介護 愛知県 福祉局福祉部 福祉総務課監査指導室「主な指摘事項(令和7年度版)」
個別機能訓練計画に、訓練項目ごとの訓練実施時間・訓練実施回数の記載が無かった(合計時間のみ記載) 地域密着型通所介護 豊島区 令和5年度運営指導の公表指摘事項
個別機能訓練の実施時間・訓練内容・担当者等を記録していない。機能訓練を実施できなかった日についても算定している 通所介護向け資料 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」/堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」
看護職員が機能訓練指導員を兼務している状況で、職種ごとの業務時間を分けずに一体的に業務を行い加算を算定していた。管理者に各業務配分の明確な管理を求めた 通所介護・地域密着型通所介護 千葉市「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」
兼務する職員の勤務表等について、それぞれに従事する時間帯が明確に区分されていない。機能訓練指導員と看護職員を兼務する場合は職種ごとに行を分けて勤務表を作成するよう示されている 各サービス共通(集団指導資料) 千葉県「指導監査の状況について」(令和7年度集団指導資料)/埼玉県福祉部福祉監査課「運営指導での主な指摘事項に関するQ&A」(令和8年4月)
併設事業所と兼務する従業者の勤務時間を事業所ごとに管理しておらず、勤務体制が不明確で基準を満たしていることが確認できない。看護職員が機能訓練指導員を兼務していたが勤務表上明確になっていない事例も併記 各サービス共通(集団指導資料) 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1/金沢市 令和7年度集団指導資料1

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

読み替えの際のご注意を1つ。通所介護向けの公表指摘には「3か月ごとに1回以上の利用者の居宅への訪問」に関するものが繰り返し登場しますが、これは通所介護の個別機能訓練加算の要件であり、特養の告示の定め(当社データベースに登録した範囲)には現れません。上の表から特養に持ち帰れるのは、「実施時間・訓練内容・担当者を毎回記録する」「配置の実績と算定日を突合する」「兼務者の勤務表は職種ごとに時間を分けて書く」という、記録と勤務管理の観点です。

LIFE関連加算に共通する提出・活用の指摘

個別機能訓練加算(Ⅱ)とADL維持等加算は、いずれも厚生労働省への情報提出(LIFE)が要件に入っています。LIFE関連加算に共通するものとして公表されている指摘を引きます。

公表されている指摘 出典
LIFE関連加算は「提出だけ」では足りず、フィードバックの確認・活用が必要(返還事例が多数あったとして再周知) 松山市 令和6年度 第1回介護保険サービス事業者連絡会資料「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(指導監査課)
LIFE関連加算で、データ提出のみでフィードバックの確認・活用が確認できない 松山市「令和7年度第1回介護保険サービス事業者連絡会資料 運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」
科学的介護推進体制加算のLIFEへの情報提出が翌月10日までに行われていない 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」
LIFEへの情報提出頻度が適切でない/フィードバック情報を活用していない 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1
科学的介護推進体制加算で、利用者1名分のLIFEへの情報提出が漏れていた 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等」(令和6年6月集団指導)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「1名分の提出漏れ」という指摘があることは、ADL維持等加算の「評価対象者全員について測定・提出」という告示の語と併せて読むと重みが違って見えます。提出は施設単位の作業ではなく入所者単位の作業として、名簿と突き合わせて月次で点検する運用が裏づけになります。

月次で突き合わせる点検表|勤務表・算定日・提出記録・名簿の突合

前の節で引いた公表指摘を裏返すと、月に1回の突合で確認できる項目に落ちます。指摘の多くは「体制が無かった」ことではなく、「体制・実施と請求が突き合わされていなかった」「記録に必要な項目が欠けていた」ことを指しています。特養の7区分に当てはめた月次の点検表を置きます。何をどれと突き合わせるかを列に書きましたので、担当と点検日を決めてお使いください。

点検項目 何と何を突き合わせるか 関係する区分 点検の記入欄
機能訓練指導員の配置実績と算定日の突合 勤務表(予定・実績)と請求データの算定日 個別機能訓練加算(Ⅰ) 点検日(  日)担当(    )結果(    )
兼務者の職種別従事時間の区分 勤務表の行分け(職種ごと)とタイムカード 個別機能訓練加算(Ⅰ) 点検日(  日)担当(    )結果(    )
入所者数と追加配置の必要数の再計算 当月の入所者数と常勤換算の配置数(100人超の施設) 個別機能訓練加算(Ⅰ) 入所者数(  名)必要数(    )配置(    )
個別機能訓練計画の共同作成の記録 計画書の作成者欄と関わった職種の記録 個別機能訓練加算(Ⅰ)〜(Ⅲ)・生活機能向上連携加算 点検日(  日)担当(    )結果(    )
実施記録の3点(実施時間・訓練内容・担当者)の記載もれ 当月の実施記録の全件と記録様式の必須欄 個別機能訓練加算(Ⅰ)〜(Ⅲ) 点検件数(  件)記載もれ(  件)
計画書情報の提出状況 提出記録と対象入所者の名簿(1名単位) 個別機能訓練加算(Ⅱ) 提出日(  年  月  日)未提出(  名)
フィードバックの確認と計画見直しへの反映 フィードバックの確認記録と計画の見直し記録 個別機能訓練加算(Ⅱ)(Ⅲ) 確認日(  年  月  日)反映の記録(    )
口腔・栄養の2加算の算定状況の確認 口腔衛生管理加算(Ⅱ)・栄養マネジメント強化加算の当月の状況 個別機能訓練加算(Ⅲ) 口腔(    )栄養(    )
ADL測定の予定者と実施もれ 評価対象者名簿(利用期間6月超)と当月の測定予定・実績 ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ) 予定(  名)実施(  名)未実施の理由(    )
ADL値の月ごとの提出 測定した日が属する月と提出記録 ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ) 提出日(  年  月  日)
外部の専門職との連携記録の当月分 助言・訪問の記録と個別機能訓練計画への反映 生活機能向上連携加算(Ⅰ)(Ⅱ) 連携日(  年  月  日)反映の記録(    )
同一入所者の(Ⅰ)(Ⅱ)の重複確認 請求データ上の生活機能向上連携加算(Ⅰ)と(Ⅱ)/ADL維持等加算(Ⅰ)と(Ⅱ) 生活機能向上連携加算・ADL維持等加算 点検日(  日)結果(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

実施記録の書き方|3点(実施時間・訓練内容・担当者)を欠かさない8組の例

久留米市の公表資料が示す「実施時間、訓練内容、担当者等を記録する」という対応のポイントを、特養の実施記録の形に落とします。左が公表指摘と同じ欠け方をしている書き方、右がそのまま様式に書ける形です。文例はADLの評価記録ではなく、機能訓練の実施記録(個別機能訓練加算の裏づけ)を想定しています。ADL評価の記録の書き方は当サイトの別記事の領分です。

欠けている書き方(避けたい例) 3点がそろった書き方(そのまま書ける例)
「機能訓練実施」(時間・内容・担当者のいずれも無し) 10:00〜10:20、平行棒内歩行10往復と立位保持2分×3回を実施。担当:機能訓練指導員(理学療法士)田中
「歩行訓練」(内容の項目名のみで、量・時間が無い) 14:30〜14:50、歩行器歩行を廊下20m×3本。2本目終了時にふらつきがあり手すりで小休止2分。担当:看護職員(機能訓練指導員)佐藤
「特変なし」(実施したことも内容も読み取れない) 11:00〜11:15、下肢筋力訓練(足関節底背屈20回×2、膝伸展10回×2)。終了後の疲労の訴えなく、表情も普段どおり。担当:柔道整復師 鈴木
担当者欄が空欄(誰が実施したか分からない) 担当欄に職種と氏名を毎回記載:機能訓練指導員(作業療法士)高橋。実施者が交代した回はその回の実施者を記載
「計画どおり実施」(計画のどの項目かが特定できない) 個別機能訓練計画の訓練項目2(移乗動作訓練)を9:40〜9:55に実施。ベッドから車椅子への移乗5回、見守りにて4回成功、1回は膝折れあり介助
実施しなかった日の記載が無い(空欄のまま) 本日、発熱(37.8度)のため機能訓練は中止。看護職員へ報告し、再開の目安を明日の検温後に判断と記録。担当:機能訓練指導員 田中
月末にまとめて「今月も継続実施」と1行だけ記載 実施日ごとに記録を作成し、月末には当月の実施回数(  回)と計画の見直しの要否を記載。見直しの検討は多職種で行い参加職種を記載
評価欄に「良好」のみ(根拠となる観察が無い) 平行棒内歩行が開始時の5往復から10往復に増加。休憩の要求は1回から0回に。次回から歩行器歩行への移行を計画の見直しで検討

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

右の列の共通点は3つです。①時刻と量(何時から何分・何回・何m)が入っている、②内容が計画のどの訓練項目かまで特定できる、③担当者が職種つきで書かれている。左の列の書き方は、実施の事実そのものを後から証明できなくする書き方です。実施できなかった日を空欄にせず理由を書いておくことも、算定日との突合を自分で説明できる状態につながります。

確認できたことと、保険者に照会する論点

この記事はデータベースに登録した告示の値だけから書いているため、扱えない論点があります。扱えないものを曖昧に書くより、照会欄として残します。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。体制等に関する届出の様式・期限・記載方法は、保険者(指定権者)の案内でご確認ください。

論点 この記事で確認できたこと(データベースの範囲) 保険者に照会する欄
ADL利得の具体的な計算方法(控除・調整の細目) 平均値が(Ⅰ)1以上・(Ⅱ)3以上という水準のみ登録 照会日(  年  月  日)回答(    )
ADL維持等加算(Ⅰ)のレコードの再検証注記 当社データベースで(Ⅰ)に「再検証で指摘が残っている」旨の注記あり。告示原文での確認を推奨 告示原文で確認した日(  年  月  日)
機能訓練指導員の「専ら」「常勤」と兼務の線引き 職種の列挙と1名以上・100人超の追加配置のみ登録 照会日(  年  月  日)回答(    )
はり師・きゅう師の6月以上の実務経験要件の細目 要件の存在のみ登録(内容の細目は登録外) 照会日(  年  月  日)回答(    )
個別機能訓練加算(Ⅱ)の提出の頻度・期限の細目 「厚生労働省に提出」という定めのみ登録(期限の細目は登録外) 照会日(  年  月  日)回答(    )
生活機能向上連携加算(Ⅰ)の「助言」の方法(書面・オンライン等) 「助言(訪問を伴わない形を含む)」という整理のみ登録 照会日(  年  月  日)回答(    )
急性増悪等により計画を見直した場合の「3月に1回を限度」の例外の運用 「入所者の急性増悪等により計画を見直した場合を除く」という注記のみ登録 照会日(  年  月  日)回答(    )
体制等に関する届出の様式・提出期限 登録外(この記事の対象外) 照会日(  年  月  日)回答(    )
自立支援促進加算・科学的介護推進体制加算との関係整理 この記事の7区分の登録外(別の加算) 照会日(  年  月  日)回答(    )
令和8年度改定での各区分の変更の有無 登録値の基準時点はデータベースの更新日による。最新の告示でご確認ください 最新告示で確認した日(  年  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

特養の機能訓練・自立支援系の加算でよくある質問

Q. 通所介護向けの個別機能訓練加算の解説資料を、特養の体制づくりに流用してもよいですか。

おすすめしません。同じ名前でも根拠となる告示の号が別で、区分の構成・単位数・要件が異なります。通所介護の資料に頻出する「3か月ごとの居宅訪問」は通所介護の要件であり、特養の告示の定め(当社データベースに登録した範囲)には現れません。特養は特養の号(平成27年厚生労働省告示第95号 第86号の3の2)で確認し、記録・勤務管理の一般的な観点だけを参考にする読み方が安全です。

Q. 自立支援促進加算はこの記事の7区分に含まれますか。

含まれません。自立支援促進加算は特養の加算の中でも別の定めであり、この記事のデータベース対象(個別機能訓練加算・ADL維持等加算・生活機能向上連携加算)の登録外です。当サイトの特養の加算・減算の一覧記事に区分としては掲載していますので、要件は告示の原文と保険者の資料でご確認ください。

Q. ADL利得の計算のしかたはこの記事で分かりますか。

分かりません。当社データベースに登録しているのは「評価対象者10以上」「全員の測定と月ごとの提出」「平均値が(Ⅰ)1以上・(Ⅱ)3以上」という告示の水準までで、利得の計算式や控除の細目は登録外です。告示・関連通知の原文にあたるか、保険者(指定権者)にご照会ください。

Q. 生活機能向上連携加算(Ⅰ)は、外部の専門職が施設に来なくても対象になり得ますか。

当社データベースでは、(Ⅰ)は外部の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は医師の「助言」(訪問を伴わない形を含む)に基づいて共同で評価・計画作成を行う場合の区分、(Ⅱ)は外部の専門職が実際に施設を「訪問」して共同で行う場合の区分、という告示上の書き分けで整理しています。助言の方法として何が認められるかの細目は保険者にご確認ください。

Q. 個別機能訓練加算(Ⅲ)だけを単独で届け出ることはできますか。

告示の定めでは、(Ⅲ)は「個別機能訓練加算(Ⅱ)を算定していること」に加えて「口腔衛生管理加算(Ⅱ)及び栄養マネジメント強化加算をいずれも算定していること」が要件として書かれています(平成27年厚生労働省告示第95号 第86号の3の2ハ)。つまり告示の構造上、(Ⅲ)は他の加算の算定状況を前提に組み立てられています。貴施設の届出の組み合わせをこの定めと突き合わせ、保険者にご確認ください。

Q. 機能訓練指導員として配置の対象になる職種には何がありますか。

当社データベースには、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護職員・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師(はり師・きゅう師には6月以上の実務経験要件あり)と登録しています(根拠:平成27年厚生労働省告示第95号 第86号の3の2イ)。個別の職員がこの要件との関係でどう扱われるかは、資格証と勤務実態を添えて保険者にご確認ください。

Q. 個別機能訓練加算と生活機能向上連携加算は同じ月に両方請求データに立ちますか。

当社データベースに登録した告示の定めでは、個別機能訓練加算を算定している場合、生活機能向上連携加算(Ⅰ)は算定せず、(Ⅱ)は1月100単位となる旨が定められています(平成12年厚生省告示第21号 別表1 注13)。つまり両者の関係は告示に書き込まれており、単純な「どちらも満額」にはならない構造です。貴施設の請求の組み合わせがこの定めとどう整合するかは、保険者にご確認ください。

Q. ADL維持等加算は一度要件を満たせばずっと続きますか。

告示の定めでは、算定の対象となる期間は評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内とされています。この記事の「評価対象期間と算定の対象となる期間の管理欄」の表のとおり、翌年も同じ枠組みを続けるには評価・測定・提出のサイクルを回し続けることが前提になります。期間の数え方の細目は保険者にご確認ください。

Q. ADL維持等加算の記録の書き方の文例はありますか。

この記事は要件の対照表に絞っています。ADL評価の記録の書き方(評価票の項目ごとに点数の根拠を書く完成文など)は、当サイトのADL維持等加算の記録の書き方の記事が扱っていますので、そちらをご覧ください。

この記事の根拠資料(一次資料の一覧)

  • 平成12年厚生省告示第21号(指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準)別表1 注13・注14・注15
  • 平成27年厚生労働省告示第95号(厚生労働大臣が定める基準)第16号の2、第42号の4、第86号の3の2
  • 久留米市介護保険課育成・支援チーム「近年の運営指導における主な指摘事例」(令和5年度作成)
  • 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例」資料1・資料4
  • 愛知県 福祉局福祉部 福祉総務課監査指導室「主な指摘事項(令和7年度版)」
  • 豊島区 令和5年度運営指導の公表指摘事項(地域密着型通所介護)
  • 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月)
  • 堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」
  • 千葉市「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」
  • 千葉県「指導監査の状況について」(令和7年度介護保険指定事業者集団指導資料)
  • 埼玉県福祉部福祉監査課「運営指導での主な指摘事項に関するQ&A」(令和8年4月)
  • 金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」
  • 松山市 介護保険サービス事業者連絡会資料「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(令和6年度・令和7年度)
  • 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」
  • 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等」(令和6年6月集団指導)

出典:厚生労働省ウェブサイト(平成12年厚生省告示第21号・平成27年厚生労働省告示第95号)/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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