介護のモニタリングは、作成したケアプランや訪問介護計画が計画どおりに実施され、利用者の状態やご希望に合っているかを定期的に確認して記録する業務です。居宅介護支援(ケアマネジャー)と訪問介護(サービス提供責任者)では確認する視点が少し異なりますが、「記録が残っていない」「実施日が合わない」といった指摘は運営指導で繰り返し見られます。この記事では、それぞれの様式・根拠・記入例・頻度と、確認される書類をやさしく整理します。

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介護のモニタリングとは|様式・根拠
居宅介護支援のモニタリングは、居宅サービス計画(第2表)に沿ってサービスが提供されているか、目標の達成状況や新たな課題を定期的に確認する業務です。「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)」第13条により、少なくとも1月に1回、利用者の居宅を訪問して面接し、その結果を記録することとされています。面接の結果は、居宅介護支援経過(第5表)に記録します。
訪問介護のモニタリングは、サービス提供責任者が訪問介護計画の実施状況を把握し、モニタリング記録に残す業務です。
なお、居宅介護支援経過(第5表)は標準様式ですが、モニタリング票そのものは事業所様式を用いることが多く、求められる記載事項は保険者・自治体により異なる場合があります。運用の細部はお住まいの地域の取り扱いをご確認ください。
書き方のポイント
- 実施日・実施方法…居宅での訪問面接か、その他の方法かを明記します。
- 面接した相手…利用者ご本人・ご家族など、誰と面接したかを記します。
- 目標の達成状況…第2表の短期・長期目標ごとに、達成・一部・未達の状況を確認します。
- サービスの実施状況…計画どおり提供されているか、回数や内容にズレがないかを見ます。
- 利用者の状態・変化…心身・生活・環境の変化、新たな課題やニーズを書きます。
- 満足度・意向…ご本人・ご家族の受け止めや、希望の変化を記録します。
- 今後の対応…継続・見直し・サービス担当者会議の要否などを整理します。
- 記録者・記録日…誰がいつ記録したかを明確にします。
記入例・文例
以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。氏名は「A様」などの伏字にしています。実際の記録は、それぞれの事業所の様式と利用者の状況に合わせて記載してください。
(例)居宅介護支援・状態が安定しているケース
A様/実施日:令和8年7月○日/方法:居宅訪問・面接(ご本人・長女同席)。短期目標「自宅内を伝い歩きで移動できる」はおおむね達成。週2回の通所リハビリを継続利用し、体調は安定。ご本人より「今の生活を続けたい」との意向あり。現行の居宅サービス計画を継続とし、次回モニタリングで再確認する。
(例)居宅介護支援・変化がみられたケース
B様/実施日:令和8年7月○日/方法:居宅訪問・面接(ご本人)。夜間のトイレ移動でふらつきが増え、ご家族から不安の声。第2表の目標に対し一部未達。転倒リスクの高まりを確認したため、サービス担当者会議での見直しを予定する。
(例)訪問介護・サービス提供責任者の記録
C様/実施日:令和8年7月○日/サービス提供責任者記録。訪問介護計画の生活援助(調理・掃除)は計画どおり実施。身体介護(入浴)はご本人の体調により1回中止。ヘルパーからの報告と訪問記録を照合し相違なし。ご本人の意向に変化はなく、計画を継続する。
そのまま使えるモニタリング文例集|場面別・サービス種別別
ここから先は、場面ごと・サービス種別ごとの文例です。すべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。氏名は「A様」などの伏字にしています。日付・回数・サービス名は貴事業所の実際の状況に置き換えてお使いください。断定的な評価や、加算の算定可否を示す表現は避け、事実と、確認した内容を書くのが基本です。
【居宅介護支援】場面別の文例(14例)
| 場面 | 文例(例) |
|---|---|
| 状態が安定し、計画どおり | 居宅訪問・面接(ご本人)。短期目標に対する取り組みは計画どおり継続中。心身の状態、生活リズムに大きな変化はみられない。ご本人より「今のままで困っていることはない」との発言あり。現行の居宅サービス計画を継続とする。 |
| 目標を達成した | 短期目標「見守りのもとで浴槽をまたげる」について、手すり使用により自立して実施できている状態を確認。次期の目標設定について、サービス担当者会議で協議する予定。 |
| 目標が一部未達 | 短期目標「週2回の外出」に対し、実施は月2〜3回にとどまっている。ご本人より「天候が悪い日は行く気になれない」との発言。目標設定の見直しを含めて検討する。 |
| 状態が悪化してきた | 前回訪問時と比べ、居室内の移動時にふらつきがみられる。ご家族より「夜間に物音がして心配」との訴えあり。主治医への情報提供と、サービス担当者会議での見直しを予定する。 |
| 状態が改善した | 通所リハビリの継続により、屋内歩行の安定性が増している様子。ご本人より「杖なしで台所まで行けた」との発言あり。現行計画を継続しつつ、次回モニタリングで目標の再設定を検討する。 |
| 転倒リスクが高まった | 今月に入り、居室内でのつまずきが2回あったとご家族より報告。転倒には至っていない。居室内の動線と段差を確認し、福祉用具貸与事業所へ手すりの相談を行う。 |
| 認知症の進行がみられる | 服薬の飲み忘れが週数回あるとご家族より報告。日付の認識に混乱がみられる場面あり。主治医へ情報提供のうえ、服薬管理の支援方法について関係者で協議する。 |
| 独居で見守りが必要 | 独居。近隣にご親族なし。訪問時、室温管理と食事の準備状況を確認。冷蔵庫内に消費期限切れの食品あり。配食サービスの利用について、ご本人の意向を確認した。 |
| 家族の介護負担が増えている | 同居のご長女より「夜間に何度も起こされて眠れない」との訴えあり。介護者の休息確保が必要な状況。短期入所生活介護の利用について情報提供を行った。 |
| 入院した | ○月○日より△△病院へ入院。サービスは一時中止。病院の医療連携室と連絡をとり、退院時期および退院後の状態について情報収集中。退院前カンファレンスへの参加を調整する。 |
| 退院直後 | ○月○日退院。退院時カンファレンスで確認した内容をもとに、暫定的にサービスを再開。入院前と比べて歩行距離が短くなっている。1週間後に再度訪問し、状態を確認する。 |
| サービスの追加を検討 | 入浴について、ご本人・ご家族ともに「一人では不安」との意向。現在は家族介助で対応しているが、負担が大きい。通所介護の追加利用について、サービス担当者会議で協議する。 |
| サービスを減らす/終了 | 屋内歩行が安定し、生活援助の一部をご本人が実施できている。ご本人より「自分でやりたい」との意向あり。訪問回数の見直しについて、事業所と調整のうえ協議する。 |
| 看取り期 | 主治医より、今後の見通しについてご家族へ説明があった。ご家族の意向は自宅での療養継続。訪問看護・訪問介護と連携し、24時間の連絡体制を確認した。ご家族の心理的負担にも留意する。 |
【通所介護】モニタリングの文例(6例)
| 場面 | 文例(例) |
|---|---|
| 計画どおり | 通所介護計画の目標「他者との交流の機会をもつ」について、レクリエーションへの参加が定着している。送迎時の様子にも変化なし。計画を継続する。 |
| 機能訓練の進捗 | 個別機能訓練の目標「10分間の連続歩行」について、現在は7〜8分で休憩を要する状況。訓練内容の負荷を調整し、次回評価時に再確認する。 |
| 参加状況が低下 | 今月の利用は計画6回に対し3回。ご本人より「体調がすぐれない日があった」との発言。欠席理由をご家族にも確認し、担当ケアマネジャーへ情報提供した。 |
| 入浴の変化 | 入浴時、脱衣に時間を要する場面が増えている。転倒には至っていない。見守りの位置を変更し、職員間で申し送りを行った。 |
| 食事量の変化 | 昼食の摂取量が7〜8割から5割程度に減少している。ご本人より「あまり食欲がない」との発言。体重の推移を記録し、管理栄養士・主治医へ情報共有する。 |
| 他者とのトラブル | 他の利用者との席の位置について、ご本人から不快感の訴えあり。席の配置を変更し、その後は落ち着いて過ごされている。ご家族へも状況を報告した。 |
【訪問看護】モニタリングの文例(5例)
| 場面 | 文例(例) |
|---|---|
| 状態安定 | 訪問看護計画の目標に対し、バイタルサインは安定して経過。服薬も自己管理できている。現行の訪問頻度を継続する。 |
| 症状の変化 | 下肢の浮腫が前回訪問時より増強している。体重増加を確認。主治医へ報告し、指示を確認のうえ経過観察とする。 |
| 処置内容の変更 | 主治医の指示により、処置内容が変更となった。ご本人・ご家族へ手技を説明し、実施状況を確認。次回訪問時に再度確認する。 |
| 家族への指導 | ご家族に対し、体位変換の方法を説明。実際に行っていただき、手技を確認した。不安な点について随時連絡いただくよう伝えた。 |
| 多職種連携 | 担当ケアマネジャー・訪問介護事業所と情報共有を実施。日中の様子について、ヘルパーからの報告内容を訪問看護記録に反映した。 |
【福祉用具貸与】モニタリングの文例(5例)
| 場面 | 文例(例) |
|---|---|
| 継続利用が適切 | 貸与中の歩行器について、屋内での移動に日常的に使用されている。破損・劣化はみられない。使用方法にも問題なく、継続とする。 |
| 使用されていない | 貸与中のシャワーチェアについて、ご本人より「使っていない」との発言。浴室の広さが合わない様子。他機種への変更、または返却について担当ケアマネジャーへ相談する。 |
| 機種変更の提案 | 身体状況の変化により、現在の車いすでは座位保持が難しくなっている。クッションの追加、または機種変更についてご本人・ご家族へ情報提供した。 |
| 点検・不具合 | 介護ベッドの昇降動作に異音を確認。メーカーへ点検を依頼し、○月○日に対応予定。使用上の注意点をご家族へ説明した。 |
| 住環境の変化 | ご家族の転居に伴い、居室の配置が変更となった。手すりの設置位置について再度確認し、必要に応じて調整を行う。 |
【施設サービス(特養・老健)】モニタリングの文例(5例)
| 場面 | 文例(例) |
|---|---|
| 計画どおり | 施設サービス計画の目標について、日中の離床時間は計画どおり確保できている。表情も穏やかで、他利用者との交流もみられる。計画を継続する。 |
| ADLの変化 | 移乗動作について、これまで一部介助であったが、全介助を要する場面が増えている。理学療法士・介護職員と情報共有し、介助方法を統一した。 |
| 意欲の変化 | これまで参加されていた活動への参加が減っている。ご本人より「気が向かない」との発言。無理に誘わず、居室での過ごし方を尊重しつつ声かけを継続する。 |
| 家族との関わり | ご家族の面会時、今後の過ごし方についてご希望を伺った。ご本人の意向とあわせ、次回のカンファレンスで共有する。 |
| 体調の変化 | 微熱が2日続いている。食事摂取量は普段の6割程度。看護職員へ報告し、経過観察中。状態に応じて協力医療機関へ相談する。 |
書くときに避けたい表現|言い換えの対照表
モニタリング記録は、運営指導(実地指導)で確認される書類のひとつです。主観的な評価や、根拠のない断定は避け、観察した事実とご本人・ご家族の発言を書くのが基本になります。
| 避けたい書き方 | 気をつけたい理由 | 言い換えの例 |
|---|---|---|
| 問題なし/特変なし | 何を確認した結果なのかが残らない | 歩行状態・食事量・睡眠について確認。前回訪問時から変化はみられない。 |
| ADL低下 | どの動作がどう変わったかが分からない | 浴槽をまたぐ動作に、手すりへの支持が必要になっている。 |
| 本人は満足している | 誰の判断か不明確。主観になりやすい | ご本人より「今の回数でちょうどいい」との発言あり。 |
| 認知症が進行した | 診断・評価は医師の領域 | 服薬の飲み忘れが週数回みられる。日付の認識に混乱がみられる場面あり。 |
| 家族が非協力的 | 評価的な表現。関係悪化の要因にもなる | ご家族は就労のため日中不在。連絡は電話で行っている。 |
| 危険なので◯◯すべき | 指示的で、経緯が残らない | 転倒のリスクについてご本人・ご家族へ説明し、手すりの設置について情報提供した。 |
| 加算が算定できる状態 | 算定の可否は要件と届出により判断される | (記録には状態と実施内容のみを記載し、算定の判断は要件・届出内容をご確認ください) |
| いつもどおり | 比較の基準が記録に残らない | 前回訪問時(◯月◯日)と同様に、屋内は伝い歩きで移動されている。 |
要介護度別に見る、モニタリングの着眼点
同じ様式でも、要介護度によって重点的に確認したい内容は変わります。以下は着眼点の整理であり、記載すべき事項を定めるものではありません。様式・記載事項は保険者・自治体により異なる場合があるため、地域の取り扱いをご確認ください。
| 区分 | 特に確認したいこと | 記録に残しておきたい視点 |
|---|---|---|
| 要支援1・2 | 状態の維持・改善、意欲、社会参加 | できていることを具体的に。目標の達成度と、次の一歩 |
| 要介護1・2 | 生活動作の変化、転倒リスク、服薬管理 | 「できていた動作」がいつから変わったか |
| 要介護3 | 移乗・排泄の介助量、介護者の負担 | 介助量の変化と、家族の休息が取れているか |
| 要介護4・5 | 医療的な状態、褥瘡、栄養・水分、看取りの意向 | 多職種からの情報と、ご家族の意向の変化 |
作成頻度・タイミング
- 居宅介護支援…少なくとも1月に1回、利用者の居宅を訪問して面接し、その結果を記録します。実施状況は居宅介護支援経過(第5表)に反映します。
- 訪問介護…サービス提供責任者が訪問介護計画の実施状況を把握し、モニタリング記録に残します。状態変化や計画見直しの際にも確認します。
- 入退院・状態の変化・区分変更などの節目には、月1回とは別に臨時で確認しておくと安心です。
頻度やタイミングの具体的な運用は、保険者・自治体により異なる場合があるため、地域の取り扱いをご確認ください。
運営指導(実地指導)で確認される書類・よくある指摘
確認される書類の例…モニタリング票・モニタリング記録/居宅介護支援経過(第5表)/居宅サービス計画(第2表)/アセスメントシート/訪問記録/同意書。
指摘されやすいポイント(中立に整理)
- モニタリングの記録が残っていない。
- 少なくとも1月に1回の記録が確認できない。
- 実施日が居宅介護支援経過(第5表)の記載と一致しない。
- 第2表(居宅サービス計画)の内容とモニタリングの記載に齟齬がある。
記録の有無、実施日の整合、書類どうしの突き合わせを月次で確認しておくと、こうした点を事前に整えやすくなります。
サービスの種類によって異なるモニタリング
「モニタリング」は、ケアプランを作成する居宅介護支援だけでなく、訪問介護や通所介護など、サービスを提供する各事業所でも行われています。ただし、誰が何を確認し、どの様式に記録するかは、サービスの種類によって異なります。
本記事は、居宅介護支援のケアマネジャーと訪問介護のサービス提供責任者の双方を対象に、通所介護・訪問看護・福祉用具・施設まで含めて、サービス種別ごとの違いと記入例をまとめています。
モニタリングとは、ケアプランに沿ってサービスが提供されているか、目標の達成度はどうか、新たな課題は生じていないかを継続的に確認する作業です。結果はケアプランの見直し(再アセスメント)につながります。
モニタリングの頻度|サービス種別ごとの整理
「どのくらいの頻度で行うのか」は、サービス種別によって定めが異なります。
| サービス種別 | 考え方 |
|---|---|
| 居宅介護支援 | 少なくとも1月に1回は利用者の居宅を訪問して面接し、少なくとも1月に1回はモニタリングの結果を記録することとされています(平成11年厚生省令第38号) |
| 訪問介護 | サービス提供責任者が訪問介護計画の実施状況を把握し、必要に応じて変更する。実務上は月1回程度を目安とする事業所が多くあります |
| 通所介護 | 通所介護計画の実施状況を把握し、必要に応じて変更する |
| 福祉用具貸与 | 貸与計画の実施状況について、少なくとも六月以内に一回、利用者の居宅を訪問して確認することとされています(平成11年厚生省令第37号 第199条の2) |
モニタリングでよくある3つのつまずき
| つまずき | 起きること | 対処 |
|---|---|---|
| 目標が抽象的 | 「元気に過ごす」など、達成したかどうか判断できない | 計画の段階で「◯◯が◯回できる」と測れる形にする |
| 記録が感想になる | 「お元気そうでした」だけで、事実が残らない | 見たこと・聞いたことと、そこから考えたことを分けて書く |
| 次の行動が書かれない | 気づきで終わり、担当者会議につながらない | 「誰に・何を・いつまでに」を1行入れる |
モニタリングから計画変更につなげる流れ
- モニタリングで、目標に対する到達状況と状態の変化を記録する
- 変更が必要かを判断する(目標が達成された/状態が変わった/意向が変わった)
- 必要ならサービス担当者会議を開催し、関係者の意見を求める
- 計画を変更し、ご本人・ご家族の同意を得る
- 変更後の計画を関係事業所へ交付する
通所介護のモニタリングについては、通所介護のモニタリングの書き方もあわせてご覧ください。
よくあるご質問
Q. モニタリングは毎月必ず訪問が必要ですか?
A. 居宅介護支援では、基準省令(平成11年厚生省令第38号)第13条により、少なくとも1月に1回、利用者の居宅を訪問して面接し、その結果を記録することとされています。運用の細部は保険者・自治体により異なる場合があるため、ご確認ください。
Q. モニタリングの記録はどの様式に残しますか?
A. 面接の結果は居宅介護支援経過(第5表)に記録します。あわせて事業所独自のモニタリング票を用いる場合もあります。求められる記載事項は自治体により異なることがあるため、ご確認ください。
Q. 訪問介護のモニタリングは誰が行いますか?
A. サービス提供責任者が、訪問介護計画の実施状況を把握し、モニタリング記録に残します。訪問記録やヘルパーからの報告と照らし合わせて確認します。
関連記事
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- 帳票ナビ/監査対策ナビ
出典
出典:厚生労働省ウェブサイト/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。
帳票の様式や書き方をまとめて確認したい方は帳票ナビをご活用ください。モニタリングや訪問の記録づくりにかかる時間を短くしたい方は、音声から記録を作成する「神マナ」もあわせてご検討ください。
訪問介護のモニタリング|頻度・様式・例文
訪問介護のモニタリングは、訪問介護計画に定めた目標に対する実施状況を確認するものです。居宅介護支援(ケアマネジャー)のモニタリングとは目的が異なります。
| 居宅介護支援のモニタリング | 訪問介護のモニタリング | |
|---|---|---|
| 行う人 | 介護支援専門員 | サービス提供責任者 |
| 対象 | 居宅サービス計画(ケアプラン)全体 | 訪問介護計画 |
| 見るところ | サービス全体の過不足、生活全体の変化 | 身体介護・生活援助の実施状況、目標への到達 |
頻度の考え方
訪問介護計画については、サービス提供責任者が実施状況を把握し、必要に応じて計画を変更することとされています。実務上は月1回程度を目安に記録している事業所が多く、計画の期間や利用者の状態に応じて設定します。頻度の定めは省令・通知をご確認ください。
様式に入れておきたい項目
- 実施日/記録者(サービス提供責任者名)
- 訪問介護計画の目標
- 目標に対する実施状況(できていること・できていないこと)
- ご本人・ご家族の意向や発言
- ヘルパーからの報告事項
- 計画変更の要否と、その理由
そのまま使える例文
| 場面 | 例文 |
|---|---|
| 目標を達成 | 「入浴の一部介助について、浴槽の出入りは手すり使用で自立できている。声かけのみで実施可能。目標達成のため、次期は見守りへ変更を検討する。」 |
| 実施できていない | 「調理の一部を一緒に行う目標について、ご本人が『疲れる』と話され実施できていない日が多い。無理のない範囲で下ごしらえのみに変更したい旨、ケアマネジャーへ報告。」 |
| 状態変化 | 「7月に入り、ふらつきの訴えが増えている。移動時の見守りを強化。ケアマネジャーへ情報提供済み。」 |
| ご家族の意向 | 「ご家族より、生活援助の時間帯を午前へ変更したいとの希望。サービス担当者会議で調整する。」 |
計画書そのものの書き方は訪問介護計画書の書き方、実施記録は訪問介護の実施記録の書き方をご覧ください。
項目別|モニタリング記録の文例
モニタリングは「変わったか」と「計画のままでよいか」の2つを書きます。変化がない場合も「前回と変わらない」と根拠を添えて書きます。
| 確認する項目 | 記録の文例 |
|---|---|
| 目標の達成状況 | 短期目標「手すりを使って一人で立ち上がる」について、7月時点で1日3〜4回自力で行えている。目標は達成とみてよい。 |
| 達成していない場合 | 短期目標「週2回の外出」は、6月・7月とも月1回にとどまる。理由は本人が「暑くて出たくない」と話されるため。時期を見て再設定する。 |
| 本人の意向の変化 | 前回は「デイは行きたくない」と話されていたが、今回は「あの人と話すのは楽しい」と話される。参加への抵抗が減っている。 |
| 家族の意向の変化 | 長女より「夜のトイレ介助で自分が眠れない」と訴えあり。前回にはなかった負担。 |
| 心身の状況(改善) | 歩行器での移動距離が、前月20mから40mに延びた。 |
| 心身の状況(低下) | 立ち上がり時のふらつきが週2回から週4回に増えた。 |
| 体重 | 体重は前月比マイナス1.2kg。食事量に変化はなく、本人は「特に変わりない」と話される。主治医へ報告した。 |
| 食事 | 主食8割・副食7割で安定。むせは週1回程度で、とろみの追加で対応できている。 |
| 排泄 | 日中はトイレで自立。夜間の失禁が週3回から週1回に減った。 |
| 入浴 | 週2回の通所での入浴を継続。自宅の浴槽は使えていない。 |
| 服薬 | 一包化により飲み忘れがなくなった。残薬なし。 |
| 睡眠 | 夜間の中途覚醒が2回から1回に減った。日中の臥床時間も減っている。 |
| 痛み | 右膝の痛みは、数字で聞くと10のうち4から3へ。歩行後の訴えは続いている。 |
| 皮膚 | 仙骨部の発赤は消失。エアマットの使用を継続する。 |
| 認知 | 日付の見当識は変わらず曖昧。カレンダーに印をつける習慣は続いている。 |
| 意欲 | 自分から洗濯物たたみを始める場面が週2回あった。前回にはなかった。 |
| サービスの実施状況 | 訪問介護は計画どおり週3回実施。通所介護は7月に2回欠席(発熱1回・家族の都合1回)。 |
| サービスの適否(継続) | 現在のサービスの組み合わせで目標に向けた変化がみられており、変更は要さない。 |
| サービスの適否(増) | 夜間の排泄介助による家族の負担が増しているため、夜間対応の追加を検討する。 |
| サービスの適否(減) | 屋内歩行が安定してきたため、次回の見直しで訪問回数の減を提案する。 |
| 新たな課題 | 家族の腰痛が悪化しており、移乗の介助が続けられない可能性がある。 |
| リスク | 入浴後にふらつく場面が2回あった。移動時の付き添いを継続する。 |
| 他事業所からの報告 | 訪問看護より「血圧が安定している」、通所介護より「歩行が安定してきた」との報告。 |
| 主治医との連携 | 7月10日、体重減少について電話で報告。次回受診時に採血の予定となった。 |
| 担当者会議の要否 | 目標の達成が見込まれるため、次回の更新に合わせて担当者会議を開催する。 |
| 区分変更の検討 | 状態の低下が続く場合は、区分変更の申請を家族と相談する。 |
| 住環境 | 玄関の段差に踏み台を設置。出入りがしやすくなったと本人が話される。 |
| 福祉用具 | 歩行器のブレーキの効きが弱く、事業者へ調整を依頼した。 |
| 経済 | 負担割合が2割に変わり、家族から費用の相談があった。制度の案内を行った。 |
| 実施日と方法 | 7月18日、自宅を訪問して本人・長女と面談。所要45分。 |
| 次回までの課題 | 夜間の排泄の状況を1か月記録していただき、次回に持ち寄る。 |
| 特記事項 | 7月5日に転倒(外傷なし)。以後、夜間はポータブルトイレを使用している。 |
居宅介護支援|運営基準減算を避けるための確認
| 確認すること | 根拠になる記録 |
|---|---|
| 少なくとも月1回、利用者の居宅を訪問したか | 訪問日、面談した相手 |
| 少なくとも月1回、モニタリングの結果を記録したか | 支援経過または所定の様式 |
| 居宅サービス計画を交付したか | 交付日、交付先(利用者・各事業者) |
| 計画の作成・変更時に担当者会議を開いたか | 開催記録、出席者 |
| 参加できない事業者へ照会したか | 照会文、回答 |
| 利用者・家族へ説明し同意を得たか | 説明日、署名または同意の記録 |
| アセスメントを訪問して行ったか | 実施日、方法 |
| 複数の事業所を紹介できることを説明したか | 契約時の説明の記録 |
サービス種別ごとに、モニタリングで見るところ
モニタリングはサービスごとに「何を見れば効いていると言えるか」が違います。事前に決めておくと、毎月の確認が短時間で済みます。
| サービス | 見るところ | 記録の文例 |
|---|---|---|
| 訪問介護 | 計画に位置づけた内容が実施されているか | 週3回の生活援助を計画どおり実施。7月は1回、本人の体調により中止。 |
| 訪問看護 | 医療的な指標の推移 | 血圧は120〜140台で安定。体重の変動は0.5kg以内。 |
| 訪問入浴 | 入浴の実施状況と皮膚の状態 | 週1回実施。皮膚トラブルなし。 |
| 訪問リハビリ | 動作の変化 | 歩行距離が10mから20mへ延びた。 |
| 通所介護 | 参加の状況と他者との交流 | 週2回、欠席は1回。他の利用者との会話が1日2回みられる。 |
| 通所リハビリ | リハビリの目標の達成 | 立ち上がりが30秒で10回から12回へ。 |
| 短期入所 | 利用中の様子と家族の休息 | 月1回3泊を利用。「その間に休めた」と妻が話される。 |
| 福祉用具貸与 | 使えているか、状態に合っているか | 歩行器を毎日使用。ブレーキの調整を依頼した。 |
| 住宅改修 | 改修後の動作 | 玄関の手すりを使い、出入りが自分でできている。 |
| 居宅療養管理指導 | 指導の内容が生活に反映されているか | 薬剤師の指導後、飲み忘れがなくなった。 |
| 定期巡回 | 夜間の対応の状況 | 夜間2回の巡回。7月は緊急対応が1回。 |
| 小規模多機能 | 通い・訪問・泊まりの組み合わせ | 通い週4回、泊まり月2回。家族の負担が減っている。 |
| 認知症対応型通所 | 落ち着いて過ごせているか | 帰宅願望が週3回から週1回に減った。 |
| 保険外サービス | 必要性が続いているか | 買い物代行を週1回。本人の外出が増えたため、隔週へ変更を検討。 |
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
