公開:2026年11月7日/出典:社会保障審議会 医療部会(第130回)資料1「医療DXの進捗状況等について(報告)」
これは審議会への途中の報告です。日程は「スケジュール(案)」「目指している」と書かれたもので、決まった内容ではありません。決まったときはこの記事を更新します。
要点(3行)
- 電子カルテ情報共有サービスは、「令和8年度冬頃に全国で利用可能な状態にすること(運用開始)を目指している」と報告されました。今は全国10地域のモデル事業で検証しています。
- 総合確保法の体制整備の努力義務は、運用開始の段階では、まず地域医療支援病院を指定して始め、対象の拡大は引き続き検討するとされています。
- 支払基金は本年10月にDX審査支払機構に改組され、厚生労働大臣は「医療情報化推進方針」を作ることとされています。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 会議・資料 | 社会保障審議会 医療部会 第130回(令和8年8月27日)資料1「医療DXの進捗状況等について(報告)」。参考資料1-1として「医療情報化推進方針(案)」も配布 |
| モデル事業 | 全国10地域で、電子カルテ情報共有サービスの運用の検証や課題の確認を進めている |
| 課題と対応の例 | 感染症情報が、医師が患者に説明する前に共有される懸念 → 医療機関等向けと患者向けで共有のタイミングを整理。食品アレルギーの院内コードと共有用コードの対応づけ(マッピング) → 最低限マッピングすべきものとルールを整理 |
| 医療従事者向けの指針 | 情報の登録や閲覧のときに参照する「医療従事者向けの指針」を検討中。医療機関で使う資材、コードのマッピングの支援策、国民向けの周知広報も検討中 |
運用開始までの流れ(スケジュール案)
| だれが | 資料のスケジュール(案) |
|---|---|
| 国・支払基金 | 技術解説書2.0.0版(検証用)は公開済み。サービスの改修、技術解説書の改版、運用開始用の技術解説書の公開予定。医療従事者向け利用指針(仮)を作り、準備ができ次第公表(仮) |
| モデル医療機関 | 情報の閲覧・文書情報のやりとりなどの検証、検証用の技術解説書に合わせた電子カルテの改修 |
| 全国 | 全国的な運用開始(令和8年度冬頃)。運用開始後は、全国の医療機関で対応が進むよう導入推進策を行う |
体制整備の努力義務と、新しい方針・機構
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 努力義務の条文 | 総合確保法第三十八条:地域医療支援病院その他の厚生労働省令で定める病院の管理者は、電子診療録等情報の提供と、その情報を利用する体制の整備に努めなければならない |
| はじめの対象 | 運用開始の段階では、まず法律で想定された地域医療支援病院を指定。今夏に策定する普及計画の効果も踏まえ、運用開始後も含めて対象の拡大を引き続き検討 |
| 医療情報化推進方針 | 作成は厚生労働大臣。対象期間は3年以上、6年以内。意義と基本的な方向、国・DX審査支払機構・国保連その他関係者の取組、機構の中期計画の基本となる事項などを定める |
| DX審査支払機構 | 支払基金は本年10月にDX審査支払機構(医療情報基盤・診療報酬審査支払機構)に改組。中期計画と年度計画を作り、年度計画は厚生労働大臣の評価の対象。機構は各事業年度の終了後3月以内に業務の実績や自己評価の報告書を出して公表する |
| 歯科(工程表案) | 令和8年度中を目途に歯科診療所向けの電子カルテの標準仕様を策定・公表し、令和9年度中から普及開始を目指す。歯科の診療情報提供書の共有は、令和9年度にサービスを改修し、検証事業を経て令和11年度からの開始を目指す |
一次資料:第130回 医療部会 資料1「医療DXの進捗状況等について(報告)」(PDF)/第130回 医療部会 資料のページ
病院・クリニックで確かめること
- 貴院が地域医療支援病院の承認を受けているかを確かめます。運用開始の段階での努力義務は、まず地域医療支援病院を指定して始めるとされています。
- 今お使いの電子カルテが、電子カルテ情報共有サービスへの対応(改修)を予定しているかを、ベンダーに確かめておきます。
- 感染症情報や食品アレルギーなど、共有される情報の扱いは「医療従事者向けの指針」で示される予定です。公表されたら、院内の説明のしかたと合わせてご確認ください。
- 歯科診療所は、標準仕様の公表(令和8年度中を目途)をご確認ください。
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更新履歴:初版。運用開始の日や医療従事者向けの指針が公表されたときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






