公開:2026年11月8日/出典:社会保障審議会 障害者部会(第158回)資料1-1
要点(3行)
- 医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律の一部を改正する法律が成立し、施行は令和9年4月1日です。改正後の題名は「医療的ケア児等及び重症心身障害者並びにそれらの家族に対する支援に関する法律」です。
- 支援の対象に、18歳に達した後も恒常的に医療的ケアが不可欠な方(医療的ケア児等)と、重症心身障害者が加わります。レスパイト・通学支援、就労支援、住居の確保なども条文に入りました。
- 「医療的ケア児支援センター」は「医療的ケア児等支援センター」になり、都道府県に加えて指定都市・中核市など・特別区の長も設置できるようになります。これに合わせた施行令の制定と基本指針の改正が、障害者部会(第158回)に出されました。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 会議 | 社会保障審議会障害者部会 第158回(R8.8.19)/こども家庭審議会障害児支援部会 第21回(R8.8.19) |
| 資料 | 資料1-1「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律の改正を踏まえた基本指針の改正等について」(厚生労働省 社会・援護局障害保健福祉部 企画課・障害福祉課、こども家庭庁 支援局 障害児支援課)。資料1-2は基本指針の改正の本文 |
| 法律 | 医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律の一部を改正する法律。改正後の題名は「医療的ケア児等及び重症心身障害者並びにそれらの家族に対する支援に関する法律」 |
| 施行 | 令和9年4月1日。見直しは、この法律の施行後3年 |
| 背景 | 令和3年に制定された法律で、18歳未満の児童への支援は徐々に整ってきた一方、支援対象の拡大、レスパイト・就労支援等の支援施策の充実、医療的ケア児支援センターの強化などの新たな課題に対応するための法改正が必要とされた、と書かれている |
今まで/これから(法律の概要から)
| 項目 | 改正の中身(〔 〕は資料に書かれた該当条項) |
|---|---|
| 支援の対象 | 医療的ケア児に加えて、①医療的ケア児であった者で、恒常的に医療的ケアを受けることが不可欠であるもの、②恒常的に医療的ケアを受けることが不可欠で、自立した日常生活又は社会生活を営むことが困難な状態にある者(あわせて「医療的ケア児等」)と、重症心身障害者(重度の知的障害及び重度の肢体不自由が重複している者)を追加〔2条3項・4項〕 |
| 基本理念 | 個人としての尊厳にふさわしい日常生活・社会生活〔3条1項〕。18歳に達した後等も、切れ目なく保健医療サービス・福祉サービスを受けながら、希望する地域で暮らせるようにすること〔3条3項〕 |
| 保育・教育等 | 喀痰吸引等を行うことができる介護従事者の配置〔9条2項・3項、10条2項〕、社会的養護体制の拡充〔9条の2〕、生涯学習の推進〔10条3項〕 |
| 生活・就労等 | 日常生活支援(レスパイト・通学支援等)〔11条〕、切れ目ない医療の提供〔11条の2〕、就労支援〔11条の3〕、住居の確保〔11条の4〕、ピアサポート〔12条2項〕 |
| 人材確保等 | 支援に係る研修の実施方法の見直し〔20条〕、医療的ケアの提供の在り方の見直し〔20条の2〕 |
| 支援センター | 都道府県知事に加え、指定都市、中核市その他の政令で定める市、特別区の長も設置可。進行性の疾病を有する者等も相談支援の対象。災害時への備え・対応〔14条〕 |
| 地域協議会 | 「医療的ケア児等支援地域協議会」を新設(協議結果について尊重義務)〔18条の2〕 |
| その他 | 国・地方公共団体が講じた施策の公表等〔8条の2〕、地域格差の是正のための検証等〔22条〕 |
基本指針の改正の中身
| 項目 | 資料に書かれていること |
|---|---|
| 名前と対象 | 医療的ケア児支援センターを医療的ケア児等支援センターとし、支援対象として医療的ケア者や重症心身障害児者を追記 |
| 業務 | 個別避難計画の作成についての協力、災害時における市町村と連携した情報の提供等を追記 |
| 設置 | センターと地域協議会は都道府県で設置する必要があることに加え、指定都市、中核市及び特別区でも、地域の実情を踏まえつつ必要に応じて設置することが重要である旨を記載 |
| 成果目標 | 都道府県では、協議の場に代えて医療的ケア児等支援地域協議会を設置することを基本とする |
| 施行日 | 令和9年4月1日 |
衆議院(地域・こども・デジタル委員会)と参議院(こども・子育て・若者活躍に関する特別委員会)の附帯決議も資料に載っています。看護師等のほか喀痰吸引等を行うことができる介護従事者等の人材確保、保護者の付添いがなくても通学できる支援、喀痰吸引等研修の様式の見直し等による事業者の負担軽減の検討、強度行動障害の状態にある方への支援体制の整備などが並んでいます。
一次資料:
- 障害者部会(第158回)資料1-1 医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律の改正を踏まえた基本指針の改正等について(PDF)
- 社会保障審議会障害者部会(第158回)の資料について(厚生労働省)
事業所で確かめること
- 医療的ケア児等支援センターをどこが設置するかは、都道府県・指定都市・中核市・特別区がそれぞれ決めます。お住まいの地域の自治体の案内をご確認ください。
- 障害福祉サービス・障害児通所支援の報酬や人員の扱いは、この法改正とは別に、告示・通知で定められます。今の扱いは告示の定めと貴事業所の届出でご確認ください。
- 喀痰吸引等を行う職員の登録や研修は、都道府県の案内をご確認ください。
- 18歳を過ぎた利用者の支援の相談先は、施行後の各自治体の案内をご確認ください。
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更新履歴:初版。施行令・基本指針が公布・告示されたときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






