訪問看護(介護保険)の基本報酬は、誰が訪問看護を行う事業所かによって3つの類型に分かれています。指定訪問看護ステーションの場合(イ)、病院又は診療所の場合(ロ)、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携して指定訪問看護を行う場合(ハ)です(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準〔平成12年厚生省告示第19号〕別表3 訪問看護費)。イとロは所要時間の区分ごとの「1回につき」の単位数、ハは「1月につき」の単位数で、同じ訪問看護でも数え方がまったく違います。
さらに訪問看護では、訪問した人の職種で単位数が変わります。准看護師が訪問した回は率が掛かり、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の訪問はイ(5)という別の区分になり、1日に2回を超えた回や、一定の施設基準に当てはまる事業所には別の定めがあります。この記事では、当社の加算データベース(告示の本文を確認済みのもの)と、厚生労働省の参考資料としてWAM NETに掲載された介護給付費単位数等サービスコード表(令和8年6月・8月施行版)のExcel版から抜き出した値だけを使い、単位数と、告示の定めと貴事業所の状況を並べる対照表の形で整理します。判断を要するところは「告示の定め/貴事業所の状況(記入欄)」の形にしてあります。最終的な取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
なお、医療保険の訪問看護は訪問看護療養費の仕組みで、本記事の対象外です。告示上、介護保険の訪問看護費の対象からは、末期の悪性腫瘍その他厚生労働大臣が定める疾病等の患者などが除かれています(別表3 注1)。
訪問看護費の単位数|イ・ロ・ハの3類型と10の区分
告示に書かれた基本報酬の単位数を、類型と区分ごとに並べます。単位数は加算・減算を含まない所定単位数で、金額ではありません。金額にするには地域区分ごとの1単位の単価を掛ける必要があり、その手順は後の章で扱います。
| 告示の類型 | 区分 | 単位数 | 算定の単位 | 告示の位置(別表3) |
|---|---|---|---|---|
| イ 指定訪問看護ステーション | (1) 所要時間20分未満 | 314単位 | 1回につき | イ(1)・注1 |
| イ 指定訪問看護ステーション | (2) 所要時間30分未満 | 471単位 | 1回につき | イ(2)・注1 |
| イ 指定訪問看護ステーション | (3) 所要時間30分以上1時間未満 | 823単位 | 1回につき | イ(3)・注1 |
| イ 指定訪問看護ステーション | (4) 所要時間1時間以上1時間30分未満 | 1,128単位 | 1回につき | イ(4)・注1 |
| イ 指定訪問看護ステーション | (5) 理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士による訪問 | 294単位 | 1回につき | イ(5)・注1 |
| ロ 病院又は診療所 | (1) 所要時間20分未満 | 266単位 | 1回につき | ロ(1)・注1 |
| ロ 病院又は診療所 | (2) 所要時間30分未満 | 399単位 | 1回につき | ロ(2)・注1 |
| ロ 病院又は診療所 | (3) 所要時間30分以上1時間未満 | 574単位 | 1回につき | ロ(3)・注1 |
| ロ 病院又は診療所 | (4) 所要時間1時間以上1時間30分未満 | 844単位 | 1回につき | ロ(4)・注1 |
| ハ 定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携する場合 | (所要時間の区分なし) | 2,961単位 | 1月につき | ハ・注2 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
出典は平成12年厚生省告示第19号 別表3 訪問看護費のイ・ロ・ハと注1・注2です。当社の加算データベースの記録では、これらの単位数は令和6年度介護報酬改定(医療系サービスのため令和6年6月1日施行)のもので、令和8年3月13日厚生労働省告示第87号(令和8年6月1日施行)の新旧対照表では訪問看護費の「イ~リ」が「(略)」とされ、基本報酬の単位数の改正はなく据え置きです。
表を見て気づくとおり、ロ(病院又は診療所)には(5)がありません。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士による訪問の区分は、告示上イ(指定訪問看護ステーション)にだけ置かれています。また、イとロの(1)〜(4)は同じ所要時間の区切りでも単位数が異なり、どの類型の事業所として指定を受けているかで最初の数字が決まります。
ステーション・医療機関・定期巡回連携の違い|12の論点をイ・ロ・ハで横に並べる
3類型は単位数だけでなく、重なる率や加算の対象かどうかも違います。加算データベースの各レコード(告示の注の番号つき)から、類型ごとの違いを横に並べます。貴事業所がどの列に当たるかを確かめてから読んでください。
| 論点 | イ ステーション | ロ 病院又は診療所 | ハ 定期巡回連携 | 根拠(別表3) |
|---|---|---|---|---|
| 算定の単位 | 1回につき | 1回につき | 1月につき | 別表3 イ・ロ・ハ |
| 所要時間の区分 | (1)〜(4)の4区分+(5) | (1)〜(4)の4区分 | なし | イ・ロ・ハ |
| 理学療法士等による訪問の区分 | あり(イ(5)) | 置かれていない | ― | イ(5) |
| 主治の医師の指示 | 主治の医師が交付した文書による指示 | 主治の医師の指示 | 手元の記録に記載なし(ご確認ください) | 注1 |
| 20分未満の区分の前提 | 24時間体制+計画上20分以上の訪問が週1回以上 | 同左 | ― | 注1 |
| 准看護師が訪問した場合 | 所定単位数の100分の90 | 所定単位数の100分の90 | 所定単位数の100分の98 | 注1・注2 |
| 夜間・早朝/深夜の加算 | 100分の25/100分の50 | 100分の25/100分の50 | 注5に掲げられていない | 注5 |
| 複数名訪問加算 | 対象 | 対象 | 注6に掲げられていない | 注6 |
| 長時間訪問看護加算 | イ(4)が起点 | ロ(4)が起点 | 対象外 | 注7 |
| 主治の医師の特別の指示 | 指示の日から14日間、訪問看護費を算定しない | 同左 | 1日につき97単位を減算 | 注17・注18 |
| 要介護5の利用者への上乗せ | 定めなし | 定めなし | 1月につき800単位を加算 | 注2 |
| 特別地域・中山間地域の率 | 1回につき | 1回につき | 1月につき | 注9〜注11 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
ハは月包括の報酬なので、告示上、1人の利用者について一の事業所が訪問看護費を算定している場合、別の事業所では当該訪問看護費を算定しない旨が定められています(注2)。連携する指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の名称、住所その他必要な事項を都道府県知事に届け出ていることも、施設基準として告示に書かれています(平成27年厚生労働省告示第96号 第3号)。貴事業所が連携型を行っている場合、届出の控えと、利用者ごとに他の訪問看護事業所の利用がないかを確かめた記録を並べておくと、請求の前後で見直しやすくなります。
所要時間の数え方と20分未満の区分|告示の「標準的な時間」と前提の対照表
訪問看護の所要時間は、実際に滞在した時間そのものではありません。告示の注1には、「現に要した時間ではなく、訪問看護計画書に位置付けられた内容の指定訪問看護を行うのに要する標準的な時間で所定単位数を算定する」と書かれています。つまり区分を決める根拠は、訪問看護計画書に書いた内容と時間です。記録に残る開始・終了の時刻は、その計画と実際が大きく離れていないかを確かめる材料になります。
イ・ロの基本報酬について、加算データベースの要件(告示の注1の定め)を1行ずつ対照表にします。右端の欄に貴事業所の状況を書き込んでお使いください。
| 確認する事項 | 告示の定め | 根拠(別表3) | 貴事業所の状況(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 事業所の類型 | イ:指定訪問看護ステーション/ロ:病院又は診療所 | イ・ロ | 指定の類型:( ) |
| 利用者の状態 | 通院が困難な利用者(末期の悪性腫瘍その他厚生労働大臣が定める疾病等の患者などを除く) | 注1 | 該当者の確認方法:( ) |
| 主治の医師の指示(イ) | 主治の医師が交付した文書による指示 | 注1 | 指示書の有効期間の一覧:有・無 |
| 主治の医師の指示(ロ) | 主治の医師の指示 | 注1 | 指示の記録の置き場所:( ) |
| 訪問看護計画書 | 計画書に位置付けられた内容の指定訪問看護であること | 注1 | 計画書の交付日:( ) |
| 所要時間の見方 | 現に要した時間ではなく、計画書に位置付けられた内容を行うのに要する標準的な時間 | 注1 | 計画上の時間と実績の乖離:( )件 |
| 20分未満(イ(1)・ロ(1))の前提1 | 指定訪問看護を24時間行うことができる体制を整えている事業所であること | 注1 | 24時間の連絡体制:有・無 |
| 20分未満(イ(1)・ロ(1))の前提2 | 居宅サービス計画又は訪問看護計画書の中に、20分以上の指定訪問看護が週1回以上含まれていること | 注1 | 週1回以上の20分以上の訪問:有・無 |
| 理学療法士等の区分 | イ(5)に限る(ロには置かれていない) | イ(5) | 訪問している職種:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
注1の対象者から除かれている「厚生労働大臣が定める疾病等」の範囲は、厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等(平成27年厚生労働省告示第94号)第4号に定められています。精神科訪問看護に係る利用者も除かれている旨が、加算データベースの記録にあります。これらの利用者に対する訪問看護は医療保険の側の定めになり、本記事では扱いません。
20分未満の訪問を計画に入れるとき|告示の2つの前提と、手元の資料に定めが無い論点
イ(1)・ロ(1)の20分未満の区分は、単位数が低い代わりに短い訪問を重ねられる区分です。告示の前提は上の表の2行(24時間体制/計画上20分以上の訪問が週1回以上)ですが、実務ではその周辺に判断の分かれる論点がいくつかあります。本記事の手元資料(告示の本文と加算データベース)に定めが見当たらない論点は、断定せず記入欄にしています。
| 論点 | 手元の資料にある定め | 貴事業所の状況(記入欄) | 確認先 |
|---|---|---|---|
| 24時間訪問看護を行うことができる体制 | 告示の定め:注1に明記 | 体制の根拠書類:( ) | ― |
| 計画上の20分以上の訪問が週1回以上 | 告示の定め:注1に明記(居宅サービス計画又は訪問看護計画書の中) | 該当利用者の計画の確認:済・未 | ― |
| 同じ日に20分未満を複数回行う場合の間隔 | 手元の資料に定めなし | 運用:( ) | 保険者にご確認ください |
| 20分未満の訪問で行う内容の範囲 | 手元の資料に定めなし | 計画書の記載例:( ) | 保険者にご確認ください |
| 緊急の要請で行った短時間の訪問の区分 | 手元の資料に定めなし | 運用:( ) | 保険者にご確認ください |
| 予定の内容を一切行わなかった訪問 | 仙台市の公表資料に、基本報酬の算定は適切ではない旨の記載あり | 中止・未実施の記録の突合:済・未 | 保険者にご確認ください |
| 2時間未満の間隔で行った複数回の訪問 | 仙台市の公表資料に、所要時間を合算せずそれぞれ算定していた事例の記載あり | 同日複数回の一覧:有・無 | 保険者にご確認ください |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
仙台市の集団指導資料(令和6年6月)には、利用者の申し出等により予定していたサービス内容(理学療法士等によるリハビリテーション)を実施しなかったのに基本報酬を算定していた事例と、2時間未満の間隔での訪問について所要時間を合算せずそれぞれで基本報酬を算定していた事例が挙げられています。2時間未満の間隔の訪問で合算の対象から除かれる場合があるかどうか、その範囲は本記事の手元資料では原文を確認できていないため、保険者(指定権者)にご確認ください。
訪問した職種で変わる単位数|看護職員・准看護師・理学療法士等の対照表
訪問看護の基本報酬は、同じ時間区分でも「誰が訪問したか」で変わります。これが訪問介護などの他サービスと大きく違う点です。告示と加算データベースの記録から、職種ごとの定めを1つの表にまとめます。
| 訪問した職種 | 使う区分 | 告示の定め(率・単位数) | 根拠(別表3) |
|---|---|---|---|
| 保健師・看護師 | イ(1)〜(4)/ロ(1)〜(4)/ハ | 所定単位数どおり | 注1・注2 |
| 准看護師(イ・ロ) | イ(1)〜(4)/ロ(1)〜(4) | 1回につき所定単位数の100分の90 | 注1 |
| 准看護師(ハ) | ハ | 所定単位数の100分の98 | 注2 |
| 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士 | イ(5)(ステーションのみ) | 1回につき294単位 | イ(5) |
| 理学療法士等(1日に2回を超えた回) | イ(5) | 1回につき所定単位数の100分の90 | 注1 |
| 理学療法士等(施設基準に当てはまる事業所) | イ(5) | 1回につき8単位を所定単位数から減算 | 注20/施設基準告示第4号の2 |
| 保健師・看護師・准看護師(ハの要介護5) | ハ | 1月につき800単位を加算 | 注2 |
| 看護師等と看護補助者の同時訪問 | イ・ロ | 複数名訪問加算(Ⅱ)の側の定め | 注6 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
准看護師の率は、イ・ロとハで違います(100分の90と100分の98)。ハの要介護5の上乗せは、告示上「保健師、看護師又は准看護師が利用者(要介護状態区分が要介護5である者に限る。)に対して指定訪問看護を行った場合」の定めで、訪問者の職種が限られています。理学療法士等の訪問は、ハの800単位の上乗せの対象職種に含まれていません。
准看護師が訪問した回のコード|看護職員の値と准看護師の値を並べた10行
サービスコード表では、准看護師が訪問した回は基本のコードとは別のコード(略称に「・准」)で請求します。表の値を、看護職員が訪問した場合の値と並べます。コード表の単位数は、所定単位数に100分の90を掛けて端数を四捨五入した値と一致していました(当社で8区分を検算)。
| 区分 | 看護職員のコード | 単位数 | 准看護師のコード | 単位数 | 単位 |
|---|---|---|---|---|---|
| イ(1) | 131010(訪看Ⅰ1) | 314単位 | 131020(訪看Ⅰ1・准) | 283単位 | 1回につき |
| イ(2) | 131111(訪看Ⅰ2) | 471単位 | 131121(訪看Ⅰ2・准) | 424単位 | 1回につき |
| イ(3) | 131211(訪看Ⅰ3) | 823単位 | 131221(訪看Ⅰ3・准) | 741単位 | 1回につき |
| イ(4) | 131311(訪看Ⅰ4) | 1,128単位 | 131321(訪看Ⅰ4・准) | 1,015単位 | 1回につき |
| ロ(1) | 132010(訪看Ⅱ1) | 266単位 | 132020(訪看Ⅱ1・准) | 239単位 | 1回につき |
| ロ(2) | 132111(訪看Ⅱ2) | 399単位 | 132121(訪看Ⅱ2・准) | 359単位 | 1回につき |
| ロ(3) | 132211(訪看Ⅱ3) | 574単位 | 132221(訪看Ⅱ3・准) | 517単位 | 1回につき |
| ロ(4) | 132311(訪看Ⅱ4) | 844単位 | 132321(訪看Ⅱ4・准) | 760単位 | 1回につき |
| ハ | 133111(定期巡回訪看) | 2,961単位 | 133113(定期巡回訪看・准1) | 2,902単位 | 1月につき |
| ハ(要介護5) | 133115(定期巡回訪看・介5) | 3,761単位 | 133117(定期巡回訪看・准1・介5) | 3,702単位 | 1月につき |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
ハの准看護師のコードについて、コード表の算定項目の欄には「准看護師による訪問が1回でもある場合」と書かれています。月包括の報酬なので、月の中で准看護師の訪問が1回あれば、その月は「准1」のコードを使う組み立てになっています。要介護5のコードは、2,961単位×98%に800単位を足した値(3,702単位)として表に書かれています。貴事業所で月の途中に要介護度が変わった利用者がいる場合の取扱いは、保険者(指定権者)にご確認ください。
理学療法士等による訪問|294単位・2回を超えた回・8単位減算の3つの定め
ステーションの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士による訪問(イ(5))には、単位数が294単位であることに加えて、回数と事業所の実績に関する2つの定めが重なります。加算データベースの記録では、この2つは着眼点が違う別の定めとして整理されています。
| 定め | 告示の定め | 根拠(別表3ほか) | コード表の値 | 貴事業所の状況(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 基本の単位数 | 1回につき294単位 | イ(5) | 131501(訪看Ⅰ5)294単位 | 当月の回数:( )回 |
| 1日に2回を超えた回 | 1回につき所定単位数の100分の90 | 注1 | 131521(訪看Ⅰ5・2超)265単位 | 1日3回目以降の回:( )回 |
| 夜間又は早朝の訪問 | 1回につき所定単位数の100分の25を加算 | 注5 | 131502(訪看Ⅰ5・夜)368単位 | 該当の回:( )回 |
| 深夜の訪問 | 1回につき所定単位数の100分の50を加算 | 注5 | 131503(訪看Ⅰ5・深)441単位 | 該当の回:( )回 |
| 施設基準に当てはまる事業所 | 1回につき8単位を所定単位数から減算 | 注20 | 134024(訪問看護訪問回数超過等減算)−8単位 | 前年度の実績の確認:済・未 |
| 施設基準の中身(いずれか) | 前年度の理学療法士等による訪問回数が看護職員による訪問回数を超えている/緊急時訪問看護加算・特別管理加算・看護体制強化加算のいずれも算定していない | 施設基準告示第4号の2 | ― | 当てはまる項目:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
加算データベースの記録では、8単位の減算の施設基準は「いずれかに該当」の形で、両方を満たす必要はないとされています。前年度の実績で見るため、年度が替わると状況が変わりうる点に注意が要ります。1日に2回を超えた回の100分の90は「1日単位」で数える定めで、8単位の減算とは別の定めです。
理学療法士等の訪問については、運営面の指摘も公表されています。静岡市の集団指導資料には、理学療法士等による指定訪問看護について「看護職員の代わりに訪問させるものであること等を口頭で説明しているが、同意を得たことを確認できる記録がない」という問題の状況が載っています。愛知県の資料には、作業療法士による訪問看護を利用している者について、定期的に看護職員の訪問による評価を実施する必要がある(おおむね3か月に1度)旨の記載があります。
| 確認する事項 | 出典 | 貴事業所の状況(記入欄) |
|---|---|---|
| 看護職員の代わりに訪問させる旨の説明と同意 | 静岡市「運営指導における主な指摘・助言事項等一覧」 | 同意の記録(口頭の場合の記録を含む):有・無 |
| 看護職員の訪問による定期的な評価(おおむね3か月に1度) | 愛知県「主な指摘事項(令和7年度版)」 | 直近の評価日:( ) |
| 予定のリハビリテーションを行わなかった日の基本報酬 | 仙台市「令和6年度運営指導方針・令和5年度運営指導結果等」 | 中止日の請求の有無:( )件 |
| 1日の訪問回数(2回を超えた回) | 告示 別表3 注1(加算データベース) | 日別・職種別の訪問回数の集計:有・無 |
| 前年度の職種別訪問回数 | 施設基準告示第4号の2(加算データベース) | 理学療法士等:( )回/看護職員:( )回 |
| 緊急時訪問看護加算・特別管理加算・看護体制強化加算の算定状況 | 施設基準告示第4号の2(加算データベース) | 算定している加算:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
訪問看護のサービスコード表|基本報酬10コードと略称の記号14種
請求の実務では、告示の区分そのものではなく、介護給付費単位数等サービスコード表に並ぶ6桁のコードを使います。訪問看護のサービス種類コードは「13」で、その後ろに4桁の項目コードが続きます。令和8年6月・8月施行版のExcel版(シート「訪問看護」)から、派生の記号が付かない基本報酬のコードを抜き出すと、次の10コードです。右端の列は、令和6年6月施行版のコード表(PDF)で同じコード・同じ単位数が見つかったかを当社で照合した結果です。
| サービスコード | 略称 | 告示の類型 | 区分 | 単位数 | 算定単位 | 令和6年6月施行版との照合 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 131010 | 訪看Ⅰ1 | イ ステーション | (1) 20分未満 | 314単位 | 1回につき | 一致 |
| 131111 | 訪看Ⅰ2 | イ ステーション | (2) 30分未満 | 471単位 | 1回につき | 一致 |
| 131211 | 訪看Ⅰ3 | イ ステーション | (3) 30分以上1時間未満 | 823単位 | 1回につき | 一致 |
| 131311 | 訪看Ⅰ4 | イ ステーション | (4) 1時間以上1時間30分未満 | 1,128単位 | 1回につき | 一致 |
| 131501 | 訪看Ⅰ5 | イ ステーション | (5) 理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士 | 294単位 | 1回につき | 一致 |
| 132010 | 訪看Ⅱ1 | ロ 病院又は診療所 | (1) 20分未満 | 266単位 | 1回につき | 一致 |
| 132111 | 訪看Ⅱ2 | ロ 病院又は診療所 | (2) 30分未満 | 399単位 | 1回につき | 一致 |
| 132211 | 訪看Ⅱ3 | ロ 病院又は診療所 | (3) 30分以上1時間未満 | 574単位 | 1回につき | 一致 |
| 132311 | 訪看Ⅱ4 | ロ 病院又は診療所 | (4) 1時間以上1時間30分未満 | 844単位 | 1回につき | 一致 |
| 133111 | 定期巡回訪看 | ハ 定期巡回連携 | (区分なし) | 2,961単位 | 1月につき | 一致 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
シート「訪問看護」でサービスコードを持つ行は全部で1,175行ありました。内訳は、イ・ロ(略称が「訪看Ⅰ」「訪看Ⅱ」で始まる行)が1,128行で、そのうち記号の付かない基本報酬が9行、夜間・准看護師・複数名などの記号が付いた派生コードが1,119行です。ハ(略称が「定期巡回訪看」で始まる行)は8行(1月単位4行・日割4行)、加算・減算の単独コードが39行で、1,128+8+39=1,175と元の表の行数に一致します。
コード表の表紙の脚注には、サービスコードは数字又は英字とし、英字は大文字アルファベットのみで「I」「O」「Q」を除く旨が書かれています。訪問看護のシートでも、業務継続計画未策定減算の組み合わせには「A001」のように英字で始まる項目コードが使われており、請求ソフトに手入力する場面では数字の1やゼロとの読み違いに注意が要ります。
略称の後ろに付く記号|14種の意味とコード表での出現数
派生コードの略称は「訪看Ⅰ3・准・夜・複11」のように、基本の略称の後ろに「・」で記号をつなげた形です。記号の意味を、コード表の算定項目の欄と加算データベースの定めから整理します。出現数は、シート「訪問看護」の略称にその記号が現れた行数です。複数名訪問の記号の読み方は、コード表の値の差(基本のコードとの差)から当社で読み取ったものです。
| 記号 | 意味 | 根拠 | 出現数 |
|---|---|---|---|
| 夜 | 夜間又は早朝の訪問(所定単位数の100分の25を加算) | 注5 | 376行 |
| 深 | 深夜の訪問(所定単位数の100分の50を加算) | 注5 | 376行 |
| 准 | 准看護師による訪問(イ・ロ:所定単位数の100分の90) | 注1 | 504行 |
| 複11 | 複数名訪問加算(Ⅰ)の30分未満(基本のコードとの差:254単位) | 注6 | 264行 |
| 複12 | 複数名訪問加算(Ⅰ)の30分以上(差:402単位) | 注6 | 168行 |
| 複21 | 複数名訪問加算(Ⅱ)の30分未満(差:201単位) | 注6 | 264行 |
| 複22 | 複数名訪問加算(Ⅱ)の30分以上(差:317単位) | 注6 | 168行 |
| 長 | 長時間訪問看護加算(差:300単位) | 注7 | 240行 |
| 2超 | 理学療法士等が1日に2回を超えて訪問した回(100分の90) | 注1 | 60行 |
| 虐防 | 高齢者虐待防止措置未実施減算(所定単位数の100分の1) | 注3 | 564行 |
| 業未 | 業務継続計画未策定減算(所定単位数の100分の1) | 注4 | 564行 |
| 介5 | ハの要介護5の利用者(800単位を加算) | 注2 | 4行 |
| 准1 | ハで准看護師による訪問が1回でもある場合(100分の98) | 注2 | 4行 |
| 日割 | ハの登録期間が1月に満たない場合の日割計算用 | コード表の区分 | 4行 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
複数名訪問の記号「複12」「複22」(30分以上)は、イ(3)・イ(4)・イ(5)・ロ(3)・ロ(4)の行にだけ現れ、30分未満の区分であるイ(1)・イ(2)・ロ(1)・ロ(2)には現れません。「長」はイ(4)・ロ(4)の行にだけあり、長時間訪問看護加算の起点が1時間以上1時間30分未満の区分に限られているという告示の定め(注7)と対応しています。
令和6年6月施行版のコード表(PDF)をテキストにして検索したところ、「業未」の付く訪問看護のコードと、訪問看護の介護職員等処遇改善加算のコードは見当たりませんでした。令和8年6月・8月施行版では、業未の付く行が564行、処遇改善加算のコード(136191)が1行あります。請求ソフトのマスタが古い版のままになっていないかは、版の表記とあわせてご確認ください。
率を掛けたあとの値|夜間・早朝、深夜、業務継続計画未策定の8区分
率で決まる派生コードの値を、イ(1)〜(4)とロ(1)〜(4)について並べます。どの値も、所定単位数に率を掛けて端数を四捨五入した結果と一致していました(当社で32件を検算)。複数の記号が重なるコードは、率を1段ずつ掛けて丸めた値になっているものがあるため、実際の請求ではコード表の値をそのまま使ってください。
| 区分 | 略称 | 基本 | ・夜(100分の125) | ・深(100分の150) | ・業未(100分の99) | ・虐防(100分の99) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| イ(1) | 訪看Ⅰ1 | 314 | 393 | 471 | 311 | 311 |
| イ(2) | 訪看Ⅰ2 | 471 | 589 | 707 | 466 | 466 |
| イ(3) | 訪看Ⅰ3 | 823 | 1,029 | 1,235 | 815 | 815 |
| イ(4) | 訪看Ⅰ4 | 1,128 | 1,410 | 1,692 | 1,117 | 1,117 |
| ロ(1) | 訪看Ⅱ1 | 266 | 333 | 399 | 263 | 263 |
| ロ(2) | 訪看Ⅱ2 | 399 | 499 | 599 | 395 | 395 |
| ロ(3) | 訪看Ⅱ3 | 574 | 718 | 861 | 568 | 568 |
| ロ(4) | 訪看Ⅱ4 | 844 | 1,055 | 1,266 | 836 | 836 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
夜間・早朝・深夜が何時から何時までを指すかは、算定基準の告示本文には示されておらず、留意事項の通知に委ねられている旨が加算データベースに記録されています。本記事の手元資料では時刻の定義の原文を確認できていないため、時刻は載せていません。貴事業所の請求ソフトに設定されている時間帯を書き出し、保険者(指定権者)の案内と照らし合わせてご確認ください。時刻の区分:夜間( 〜 )/早朝( 〜 )/深夜( 〜 )。
定期巡回連携型(ハ)の月額と日割|8コードの一覧
| サービスコード | 略称 | 単位数 | 単位 | 令和6年6月施行版との照合 |
|---|---|---|---|---|
| 133111 | 定期巡回訪看 | 2,961単位 | 1月につき | 一致 |
| 133115 | 定期巡回訪看・介5 | 3,761単位 | 1月につき | 一致 |
| 133113 | 定期巡回訪看・准1 | 2,902単位 | 1月につき | 一致 |
| 133117 | 定期巡回訪看・准1・介5 | 3,702単位 | 1月につき | 一致 |
| 133112 | 定期巡回訪看・日割 | 97単位 | 1日につき | 一致 |
| 133116 | 定期巡回訪看・介5・日割 | 124単位 | 1日につき | 一致 |
| 133114 | 定期巡回訪看・准1・日割 | 95単位 | 1日につき | 一致 |
| 133118 | 定期巡回訪看・准1・介5・日割 | 122単位 | 1日につき | 一致 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
日割のコードは、コード表の区分では「登録期間が1月に満たない場合(日割計算用サービスコード)」の表に置かれています。日割の欄には、2,961単位を30.4日で割る計算と、准看護師の場合の×98%の記載があり、准看護師の日割のコードは95単位と書かれています。ハには主治の医師の特別の指示があった場合に1日につき97単位を減算する定め(注18)もあり、コード表では「訪問看護特別指示減算」(134100・1日につき−97単位)として置かれています。
基本報酬に重なる率と単位|同一建物・地域・特別の指示・他サービス利用中の定め
基本報酬のコードが決まったあと、請求までには率で掛かるもの、単位数で足すもの、そもそも訪問看護費を算定しない期間の3種類が重なります。訪問看護の基本報酬の側から見て関係の深いものを、加算データベースの記録(告示の注の番号つき)から並べます。個々の加算の要件の詳細は、訪問看護の加算一覧の記事で扱っています。
| 名称 | 告示の定め(率・単位数) | 対象 | 根拠(別表3) |
|---|---|---|---|
| 同一敷地内建物等の利用者(同一建物20人以上を含む) | 1回につき所定単位数の100分の90 | 類型の限定の記載なし | 注8 |
| 同一敷地内建物等に50人以上居住する建物の利用者 | 1回につき所定単位数の100分の85 | 類型の限定の記載なし | 注8 |
| 高齢者虐待防止措置未実施減算 | 所定単位数の100分の1を減算 | イ・ロ・ハ | 注3 |
| 業務継続計画未策定減算 | 所定単位数の100分の1を減算 | イ・ロ・ハ | 注4 |
| 特別地域訪問看護加算 | 所定単位数の100分の15を加算 | イ・ロは1回、ハは1月 | 注9 |
| 中山間地域等における小規模事業所加算 | 所定単位数の100分の10を加算 | イ・ロは1回、ハは1月 | 注10 |
| 中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算 | 所定単位数の100分の5を加算 | イ・ロは1回、ハは1月 | 注11 |
| 夜間又は早朝の訪問 | 1回につき所定単位数の100分の25を加算 | イ・ロ | 注5 |
| 深夜の訪問 | 1回につき所定単位数の100分の50を加算 | イ・ロ | 注5 |
| 複数名訪問加算(Ⅰ) | 30分未満254単位/30分以上402単位 | イ・ロ(1回につき) | 注6 |
| 複数名訪問加算(Ⅱ) | 30分未満201単位/30分以上317単位 | イ・ロ(1回につき) | 注6 |
| 長時間訪問看護加算 | 1回につき300単位を加算 | イ(4)・ロ(4) | 注7 |
| 主治の医師の特別の指示(イ・ロ) | 指示の日から14日間、訪問看護費を算定しない | イ・ロ | 注17 |
| 主治の医師の特別の指示(ハ) | 指示の日数に応じて1日につき97単位を減算 | ハ | 注18 |
| 他のサービスを受けている間 | 訪問看護費を算定しない | イ・ロ・ハ | 注19 |
| サービス提供体制強化加算(Ⅰ) | イ・ロ:1回につき6単位/ハ:1月につき50単位 | イ・ロ・ハ | リ |
| サービス提供体制強化加算(Ⅱ) | イ・ロ:1回につき3単位/ハ:1月につき25単位 | イ・ロ・ハ | リ |
| 介護職員等処遇改善加算 | イからリまでにより算定した単位数の1000分の18 | イ・ロ・ハ | ヌ(令和8年6月新設) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
注19の「他のサービスを受けている間」は、短期入所生活介護、短期入所療養介護、特定施設入居者生活介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護(法第8条第15項第1号に掲げるもの)、認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、複合型サービスの8つです。短期入所の入所日・退所日の数え方などは留意事項の通知と保険者の取扱いによる旨が、加算データベースに記録されています。特別の指示の14日間は「指示の日から」起算する旨が告示に明記されています。特別地域訪問看護加算や中山間地域等における小規模事業所加算は、告示上、届出を行った事業所であることが定めに含まれています。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
同一敷地内建物等の減算について、加算データベースには「限度額管理では減算前単位数を用いる」点への注意が記録されています。コード表では「訪問看護同一建物減算1」(所定単位数の10%を減算)と「訪問看護同一建物減算2」(15%を減算)の2つのコードとして置かれています。
単位数から請求額までの段取り|7つの段階と記入欄
| 段階 | 見るもの | 貴事業所の値(記入欄) |
|---|---|---|
| ① 類型と区分を決める | 指定の類型(イ・ロ・ハ)と、計画書に位置付けた標準的な時間の区分 | イ・ロ・ハ:( )/区分:( ) |
| ② 職種の記号を付ける | 准看護師・理学療法士等(2回を超えた回を含む) | 当月の准看護師の訪問:( )回 |
| ③ 時間帯と人数の記号を付ける | 夜間・早朝・深夜、複数名、長時間 | 記号の付く回:( )回 |
| ④ 体制の記号を付ける | 虐防・業未(該当する期間) | 体制の整備状況:( ) |
| ⑤ 建物と地域の率を掛ける | 同一建物等、特別地域、中山間地域等 | 該当する率:( ) |
| ⑥ 月単位の加算と処遇改善加算 | 緊急時訪問看護加算・特別管理加算など月単位のもの、最後に1000分の18 | 当月の合計単位数:( ) |
| ⑦ 金額への換算と利用者負担 | 合計単位数×地域区分の1単位の単価、負担割合証の割合 | 地域区分:( )/負担割合:( )割 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
単位数だけで試算の例を示します。ステーションの看護師が、ある利用者にイ(3)(30分以上1時間未満・823単位)の訪問を週2回、理学療法士がイ(5)(294単位)の訪問を週1回、4週間行ったとします。看護師の分は823単位×8回=6,584単位、理学療法士の分は294単位×4回=1,176単位で、基本報酬の合計は7,760単位です。看護師の訪問のうち1回を准看護師が行った場合、その回は「訪看Ⅰ3・准」の741単位になり、82単位少なくなります。ここに体制や建物の率、月単位の加算、処遇改善加算の率を重ね、最後に貴事業所の地域区分の1単位の単価を掛けたものが請求額です。単価を掛ける前に、コードと回数が記録・計画と一致しているかを確かめるのが、この段取りの目的です。
運営指導で確かめられる書類と公表された指摘|別添1の確認項目・自治体資料の13件
基本報酬の区分の根拠になるのは、主治の医師の指示書、訪問看護計画書、日々の記録、報告書です。厚生労働省の運営指導マニュアル 別添1「確認項目及び確認文書」の訪問看護(103)から、基本報酬に関わりの深い項目を抜き出して記入欄を付けます。括弧内は指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)の条項です。
| 確認項目(条項) | 確認の観点(別添1) | 確認文書 | 貴事業所の準備状況(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 内容及び手続の説明及び同意(第8条) | 利用申込者又はその家族への説明と同意の手続きを取っているか/重要事項説明書の内容に不備等はないか | 重要事項説明書、利用契約書 | ( ) |
| 心身の状況等の把握(第13条) | サービス担当者会議等に参加し、利用者の心身の状況把握に努めているか | サービス担当者会議の記録 | ( ) |
| 居宅介護支援事業者等との連携(第64条) | サービス担当者会議等を通じて介護支援専門員や他サービスと連携しているか | サービス担当者会議の記録 | ( ) |
| 居宅サービス計画に沿ったサービスの提供(第16条) | 居宅サービス計画に沿ったサービスが提供されているか | 居宅サービス計画 | ( ) |
| サービス提供の記録(第19条) | 訪問看護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか/日々のサービスについて具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか | サービス提供記録 | ( ) |
| 訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成(第70条) | 居宅サービス計画に基づいて計画が立てられているか/主治の医師の指示及び利用者の心身の状況、希望および環境を踏まえているか/サービスの具体的内容、時間、日程等が明らかになっているか | 主治の医師の指示及び居宅サービス計画に基づく訪問看護計画、アセスメントシート、モニタリングシート、訪問看護報告書 | ( ) |
| 同(説明・同意・交付と評価) | 利用者又はその家族への説明・同意・交付は行われているか/目標の達成状況は記録されているか/達成状況に基づき新たな計画が立てられているか/報告書は作成されているか | 同上 | ( ) |
| 従業者の員数(第60条) | 従業者の員数は適切であるか/専門職は必要な資格を有しているか | 勤務実績表/タイムカード、勤務体制一覧表、従業者の資格証 | ( ) |
| 管理者(第61条) | 管理者は常勤専従か、他の職務を兼務している場合、兼務体制は適切か | 管理者の雇用形態が分かる文書、管理者の勤務実績表/タイムカード | ( ) |
| 受給資格等の確認(第11条) | 被保険者資格、要介護認定の有無、要介護認定の有効期限を確認しているか | 介護保険番号、有効期限等を確認している記録等 | ( ) |
| 利用料等の受領(第66条) | 費用徴収は適切に行われているか/領収書を発行しているか/医療費控除の記載は適切か | 請求書、領収書 | ( ) |
| 緊急時等の対応(第72条) | 緊急時対応マニュアル等が整備されているか/緊急事態が発生した場合、速やかに主治の医師に連絡しているか | 緊急時対応マニュアル、サービス提供記録 | ( ) |
| 運営規程(第73条) | 指定訪問看護の内容及び利用料その他の費用の額、通常の事業の実施地域、緊急時等における対応方法などを定めているか | 運営規程 | ( ) |
| 業務継続計画の策定等(第30条の2) | 計画の策定と必要な措置、従業者への周知・研修・訓練、計画の見直し | 業務継続計画、研修及び訓練計画、実施記録 | ( ) |
| 虐待の防止(第37条の2) | 委員会の定期的な開催と周知、指針の整備、研修の実施、担当者の設置 | 委員会の開催記録、指針、研修計画・実施記録、担当者を設置したことが分かる文書 | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
最後の2項目(業務継続計画・虐待の防止)は、基本報酬そのものではなく、所定単位数から100分の1を減算する定め(注3・注4)の裏づけになる書類です。サービスコード表で「虐防」「業未」の記号が付いたコードを使うかどうかは、この2つの体制の整備状況で決まります。
自治体の公表資料にある訪問看護の指摘|基本報酬の区分と根拠書類に関わる13件
| 公表された指摘(要旨) | 公表元の資料 | 貴事業所の状況(記入欄) |
|---|---|---|
| 予定していたサービス内容を一切実施しなかったのに基本報酬を算定していた/2時間未満の間隔の訪問で所要時間を合算していなかった | 仙台市「令和6年度運営指導方針・令和5年度運営指導結果等(居宅サービス指導係所管サービス)」 | 中止・未実施の日の請求:( )件 |
| 長時間訪問看護加算を算定しているが、ケアプラン上に1時間30分以上の訪問が位置付けられていない | 仙台市(同上) | ケアプランの位置付けの確認:済・未 |
| 複数名訪問看護加算の算定に必要な「事情」が明確にされていない | 仙台市(同上) | 事情の記載のある計画書:( )件 |
| 緊急時訪問看護加算を算定している月の1回目の緊急時訪問に、早朝・夜間・深夜の加算を算定していた | 仙台市(同上) | 該当の回:( )件 |
| 訪問看護計画の同意取得が確認できない・具体的なサービス内容が記載されていない(指摘37件のうち11件で最多) | 長野県「令和6年度運営指導結果の概要(訪問看護)」 | 同意日・交付日の記録:有・無 |
| サービス提供体制強化加算で、前年度(3月を除く)の平均による要件確認をしていない | 長野県(同上) | 前年度平均の計算記録:有・無 |
| 主治医の訪問看護指示書が確認できない・受領が遅い・有効期限が切れている/計画書に提供期間や同意署名がない | 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月) | 指示書の期限一覧:有・無 |
| 理学療法士等による訪問について、看護職員の代わりに訪問させる旨の同意を口頭で説明したが記録がない | 静岡市「運営指導における主な指摘・助言事項等一覧」 | 同意の記録:有・無 |
| 同一敷地内又は隣接敷地内の建物の居住利用者に係る減算を請求していない | 愛知県「主な指摘事項(令和7年度版)」 | 居住建物の一覧:有・無 |
| 看護師等がその同居の家族である利用者に対して訪問看護を提供していた | 愛知県(同上) | 同居関係の確認:済・未 |
| 訪問看護計画書を作成していない・ケアプランの内容と相違している | 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) | 計画とケアプランの突合:済・未 |
| 主治医の文書による指示を受けずに訪問していた・指示書の交付がサービス開始後だった | 東京都(同上) | 開始日と指示書の交付日:( ) |
| 保健師・看護師・准看護師の常勤換算が2.5に満たない | 東京都(同上) | 当月の常勤換算:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
東京都の資料には、常勤換算は看護職員のみで算出し、理学療法士等や管理者の専従分は含めない旨の記載があります。神戸市の資料では、指示書の期限切れや受領の遅れと、計画書の記載不足が同じ項目にまとめられています。どちらも、基本報酬の前提である「主治の医師の指示」と「訪問看護計画書に位置付けられた内容」の裏づけに関わる指摘です。指摘を受けたあとの過誤調整や自主点検の進め方は保険者(指定権者)によって扱いが異なるため、見つかった件数と内容を記録したうえで、保険者(指定権者)にご確認ください。
請求前の突き合わせ表|訪問看護の基本報酬で見る16項目
ここまでの内容を、月末から請求までに照らし合わせる順に並べ替えます。左から「何と何を突き合わせるか」「開く資料」「当月の結果」の順です。新しい利用者と、計画・職種・指示書が変わった利用者から先に確かめると、公表資料で指摘の多い論点を押さえやすくなります。
| 突き合わせる内容 | 開く資料 | 当月の結果(記入欄) |
|---|---|---|
| 1. 指定の類型(イ・ロ・ハ)と請求ソフトのサービスコードの頭(Ⅰ・Ⅱ・定期巡回) | サービスコード表、請求ソフトの設定 | 不一致:( )件 |
| 2. 請求した区分と、訪問看護計画書に位置付けた標準的な時間 | 訪問看護計画書、請求明細 | 不一致:( )件 |
| 3. 計画上の時間と記録の開始・終了時刻の乖離が続いている利用者 | 訪問看護計画書、訪問看護記録書 | 該当者:( )名 |
| 4. 20分未満の区分を使う利用者の、週1回以上の20分以上の訪問 | 居宅サービス計画、訪問看護計画書 | 計画に無い利用者:( )名 |
| 5. 20分未満の区分の前提となる24時間の体制 | 体制に関する書類 | 体制の確認:済・未 |
| 6. 准看護師が訪問した回に「・准」のコードを使っているか | 訪問看護記録書(訪問者の職種)、勤務体制一覧表 | 不一致:( )件 |
| 7. ハの利用者で、月に1回でも准看護師の訪問があったか | 訪問看護記録書 | 「准1」を使う利用者:( )名 |
| 8. 理学療法士等が1日に2回を超えて訪問した回 | 日別・職種別の訪問回数の集計 | 該当の回:( )回 |
| 9. 前年度の理学療法士等と看護職員の訪問回数、3つの加算の算定状況 | 前年度の集計、加算の届出と算定実績 | 8単位の減算の確認:済・未 |
| 10. 理学療法士等が訪問する利用者の、看護職員の代わりに訪問する旨の同意の記録 | 同意書、訪問看護計画書 | 記録なし:( )名 |
| 11. 主治の医師の指示書の有効期間と訪問日の重なり | 訪問看護指示書 | 期間外の訪問:( )件 |
| 12. 特別の指示があった利用者の、指示の日から14日間(イ・ロ)/指示の日数(ハ) | 特別訪問看護指示書 | 該当の利用者:( )名 |
| 13. 短期入所など注19のサービスを受けている日の訪問 | 居宅サービス計画、他サービスの利用日 | 重なり:( )件 |
| 14. 予定の内容を行わなかった日の請求 | 訪問看護記録書、請求明細 | 該当:( )件 |
| 15. 同一敷地内建物等・同一建物20人以上・50人以上の人数 | 利用者の居住建物の一覧 | 当月の人数:( )名 |
| 16. 使っているサービスコード表の版(令和8年6月・8月施行版など)と処遇改善加算のコードの有無 | サービスコード表、請求ソフトのマスタ | 版:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
よくある質問
訪問看護(介護保険)の基本報酬の単位数は、所要時間でどう分かれていますか。
告示上、指定訪問看護ステーションの場合(イ)は、所要時間20分未満314単位、30分未満471単位、30分以上1時間未満823単位、1時間以上1時間30分未満1,128単位、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士による訪問294単位(いずれも1回につき)です。病院又は診療所の場合(ロ)は20分未満266単位、30分未満399単位、30分以上1時間未満574単位、1時間以上1時間30分未満844単位で、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携する場合(ハ)は1月につき2,961単位です(平成12年厚生省告示第19号 別表3 訪問看護費)。所要時間は、現に要した時間ではなく、訪問看護計画書に位置付けられた内容の指定訪問看護を行うのに要する標準的な時間で見る旨が告示に書かれています。個別の取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
「訪看Ⅰ1」などのサービスコードの略称は、何を表していますか。
介護給付費単位数等サービスコード表(令和8年6月・8月施行版)では、訪問看護のサービス種類コードは13で、「訪看Ⅰ」は告示のイ(指定訪問看護ステーション)、「訪看Ⅱ」は告示のロ(病院又は診療所)、続く数字が告示の(1)〜(5)の区分に対応しています。たとえば「訪看Ⅰ1」はイ(1) 20分未満で、サービスコードは131010、単位数は314単位です。ハは「定期巡回訪看」という略称で、コードは133111です。「・准」「・夜」「・深」などが付いたものは、基本報酬に率や単位数を重ねた派生コードです。請求ソフトの設定と照らし合わせる際は、使っているコード表の版もあわせてご確認ください。
准看護師が訪問した場合の単位数は、どう定められていますか。
告示上、イ・ロでは准看護師が指定訪問看護を行った場合は1回につき所定単位数の100分の90、ハでは所定単位数の100分の98に相当する単位数を算定する旨が定められています(別表3 注1・注2)。サービスコード表では、たとえばイ(3)の「訪看Ⅰ3」823単位に対して「訪看Ⅰ3・准」は741単位、ハの「定期巡回訪看」2,961単位に対して「定期巡回訪看・准1」は2,902単位です。コード表のハの欄には「准看護師による訪問が1回でもある場合」と書かれています。月の途中で訪問者の職種が変わる場合の取扱いは、保険者(指定権者)にご確認ください。
理学療法士等が訪問した場合の単位数と、回数に関する定めを教えてください。
告示上、指定訪問看護ステーションの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士による訪問はイ(5)として1回につき294単位です。1日に2回を超えて行った場合は1回につき所定単位数の100分の90に相当する単位数とされ、コード表では「訪看Ⅰ5・2超」265単位です。これとは別に、厚生労働大臣が定める施設基準に該当する事業所は、イ(5)について1回につき8単位を所定単位数から減算する旨が定められています(注20)。病院又は診療所(ロ)には理学療法士等の区分は置かれていません。貴事業所の前年度の職種別の訪問回数や加算の算定状況を整理したうえで、保険者(指定権者)にご確認ください。
令和8年6月の改定で、訪問看護の基本報酬の単位数は変わりましたか。
令和8年3月13日厚生労働省告示第87号(令和8年6月1日施行)の新旧対照表では、訪問看護費のイからリまでは「(略)」とされ、基本報酬の単位数は令和6年度改定から据え置かれています。一方で、ヌとして介護職員等処遇改善加算(イからリまでにより算定した単位数の1000分の18)が新たに設けられました。当社でサービスコード表の令和6年6月施行版と令和8年6月・8月施行版を突き合わせたところ、基本報酬の10コードを含む28コードの単位数が一致していました。請求の際は、その時点で施行されている版のコード表と保険者(指定権者)の案内をご確認ください。
出典:厚生労働省ウェブサイト(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準〔平成12年厚生省告示第19号〕別表3 訪問看護費、厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等〔平成27年厚生労働省告示第94号〕、厚生労働大臣が定める施設基準〔平成27年厚生労働省告示第96号〕、令和8年厚生労働省告示第87号 新旧対照表、厚生労働省 運営指導マニュアル 別添1「確認項目及び確認文書」)およびWAM NET掲載の厚生労働省参考資料(令和8年5月25日付・確定版)添付 介護給付費単位数等サービスコード表(令和8年6月・8月施行版)介護サービス シート「訪問看護」、同 令和6年6月施行版、各自治体の集団指導資料(本文中に記載)/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。
出典
出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)
本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
