ショートステイ(短期入所生活介護)は、利用のきっかけが「家族の介護疲れ」「介護者の入院」「冠婚葬祭」など、本人ではなく家族・環境の側にあることが多いサービスです。ところが、ケアプラン第2表は「利用者の生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」から書き起こす様式なので、家族都合をそのまま書くと欄の主語がねじれ、本人の課題として書こうとすると今度は筆が止まる——ショートステイの第2表が書きにくいのは、この構造のためです。
この記事では、居宅のケアマネジャーがショートステイを第2表に位置づけるときの考え方の整理と、利用目的別(休息・退院直後・独居・認知症・緊急・慣らしなど8場面)に、ニーズ・長期目標・短期目標・サービス内容・頻度の各欄をそのまま埋められる完成文75例を、悪い例との対比で載せています。連続利用が長くなる、いわゆるロングショートのときの書き方と、サービス担当者会議・モニタリングでの見直しの文例、自治体が公表しているケアプラン点検・運営指導の指摘事項もあわせてまとめました。人物設定はすべて架空の例です。
ショートステイを第2表に書く前の整理|「家族が限界」を本人の課題に置き換える
第2表の各欄の主語は、原則として利用者本人です。一方で、ショートステイの必要性は「介護している家族がこのままでは倒れる」という形で現れます。この2つをつなぐ鍵は、家族の介護力を「本人の在宅生活を支えている基盤」としてとらえ直すことです。介護者が休めない・体調を崩している・不在になるという事実は、本人にとって「在宅生活を続けるための基盤が揺らいでいる」という生活課題そのものです。この整理をすると、「家族が疲れたから預ける」ではなく、「本人が在宅生活を続けるために、支える体制を保つ」という本人主語の文が自然に書けるようになります。
欄ごとに見る、ショートステイのときに書く内容(記入欄つき)
まず、第2表のどの欄に何を書くかを一覧にします。右端は自事業所の書き方を確認するための記入欄です。
| 第2表の欄 | ショートステイのときに書く内容 | 書き方のポイント | 貴事業所の書き方(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 本人の心身状態と、在宅生活を支える介護体制の状況を、本人の生活継続の課題として書く | 主語は本人。家族の状況は「在宅生活を支える基盤」の事実として添える | ( ) |
| 長期目標 | 在宅での生活が続いている状態、本人と介護者の生活が両立している状態 | 「〜しながら、自宅での生活を続けることができる」の形が書きやすい | ( ) |
| 短期目標 | 定期的な利用で保たれる具体的な状態(体調・生活リズム・介護体制) | 達成したかどうかをモニタリングで判定できる具体性にする | ( ) |
| サービス内容 | 滞在中に提供される支援の中身(食事・入浴・服薬の確認・機能訓練・夜間の見守りなど) | 「短期入所」とだけ書かず、滞在中に何をするかまで書く | ( ) |
| サービス種別 | 短期入所生活介護(事業所名) | 略称の「ショートステイ」ではなく正式なサービス種別名で書く | ( ) |
| 頻度 | 「月1回(2泊3日)」「毎月第2・第4金曜〜日曜」など、回数と泊数が分かる形 | 「随時」「必要時」だけの記載では、必要性をどう検討したかが読み取れない | ( ) |
| 期間 | 短期目標の期間と対応させた開始年月〜終了年月 | 認定の有効期間との関係を確認して書く | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
「レスパイト」「介護者の休息のため」と、そのまま書くかどうか
「レスパイト」という言葉を第2表に書くこと自体の可否について、全国一律の定めがあるわけではなく、書き方の水準は保険者・ケアプラン点検の担当者によって考え方に幅があります。この記事では可否の判定はせず、家族の状態を「評価の言葉」ではなく「事実」として書き、本人の在宅生活とつなげる書き換えの型を示します。下の表の左は動機をそのまま書いた例、右は同じ事情を事実で書いた完成文です。判断に迷う表現は、保険者(指定権者)のケアプラン点検の資料や担当窓口で確認するのが確実です。
| 動機をそのまま書いた例 | 家族の状況を事実として書いた完成文 |
|---|---|
| 家族のレスパイトのため。 | 長女が食事・排泄・夜間の見守りを一人で担っており、休息できる日が月に数日もない状態が続いている。介護を続けられる体制を保ち、住み慣れた自宅での生活を続けたい。 |
| 介護者の負担軽減。 | 夫(85歳)が主に介護しているが、夫自身も高血圧で通院中であり、夜間のトイレ介助が続いた翌日は日中の家事に支障が出ている。夫と二人の生活をこれからも続けたい。 |
| 家族が疲れているため預かってほしい。 | 次男夫婦が仕事と介護を両立しているが、夜間に起き出す本人への対応で睡眠が取れない日が週3日ほどあり、介護を続けることへの不安を口にされている。家族と同居する今の暮らしを続けたい。 |
| 本人は嫌がっているが家族の希望によりショート利用。 | 本人は「家がいちばん」と話される一方、「娘が倒れたら元も子もない」とも話されており、娘の休息日をつくることには同意されている。娘と支え合いながら在宅生活を続けたい。 |
| 介護疲れがあるためショートを位置づける。 | 妻の腰痛が悪化すると車いすへの移乗介助が難しくなり、その日は本人がベッドで過ごす時間が長くなっている。妻の体調に左右されずに、離床して過ごせる日を保ちたい。 |
| 家族の休養が必要。 | 長男は勤務で帰宅が遅く、日中は83歳の母が一人で介護している。母が月1回、自身の受診と休息の時間を確保できることが、在宅介護を続ける条件になっている。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
利用目的別|ニーズ・目標・サービス内容の完成文(8場面・欄別の対比)
ここからが本編です。ショートステイの利用目的を8場面に分け、それぞれ第2表の5つの欄(ニーズ・長期目標・短期目標・サービス内容・頻度と期間)を、ありがちな悪い例と、そのまま貼って事業所の実情に合わせて手直しできる完成文の2列で載せます。
1. 主介護者の介護疲れが重なっている(休息を組み込む定期利用)
例:83歳・女性・要介護3。同居の長女(58歳)が食事・排泄・夜間の体位変換まで担い、長女に不眠と腰痛が出ている場面を想定します。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| ニーズ | 家族が大変なので休みたい。 | 長女の介護で在宅生活を続けているが、長女に不眠と腰痛が続いている。介護を担える体制を保ちながら、住み慣れた自宅での生活をこれからも続けたい。 |
| 長期目標 | 家族の負担が減る。 | 長女が毎月休息日を確保できる体制のもとで、自宅での生活を継続できる。 |
| 短期目標 | ショートステイを利用する。 | 月1回のショートステイ利用中も食事量と睡眠のリズムを保ち、帰宅後2〜3日でいつもどおりの生活に戻ることができる。 |
| サービス内容 | 短期入所。 | 滞在中の食事・入浴・排泄の介助。夜間の体位変換と皮膚状態の観察。日中の集団活動への参加を促す声かけ。滞在中の様子(食事量・睡眠・皮膚の状態)を書面で家族に報告する。 |
| 頻度・期間 | 随時。 | 頻度:月1回(2泊3日)/期間:令和8年10月〜令和9年3月(短期目標の期間と対応させる) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
2. 老老介護で、介護者自身に通院・体調不良の日がある
例:88歳・男性・要介護4。介護者は86歳の妻で、妻自身も膝の手術歴があり月2回の整形外科通院を続けている場面を想定します。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| ニーズ | 老老介護のため限界がある。 | 妻(86歳)と二人暮らしで、移乗と排泄は妻の介助を受けている。妻の通院日や体調が優れない日は介助の担い手がいなくなるため、妻が治療と介護を両立できる形で、二人の生活を続けたい。 |
| 長期目標 | 夫婦で安心して暮らす。 | 妻が自身の治療と休息を続けられる体制のもとで、夫婦二人の在宅生活を継続できる。 |
| 短期目標 | 定期的にショートを使う。 | 妻の通院がある週にショートステイを利用し、利用中も毎食おおむね8割以上摂取して、現在の体重(52kg前後)を維持できる。 |
| サービス内容 | 施設で預かってもらう。 | ベッド・車いす間の移乗介助、トイレ誘導と排泄介助、機械浴による入浴。朝夕の内服の見守りと飲み忘れの確認。滞在中の血圧・体温の測定と記録。帰宅時に滞在中の記録を妻へ手渡し、口頭でも説明する。 |
| 頻度・期間 | 月2回程度。 | 頻度:月2回(各1泊2日・妻の通院日に合わせて調整)/期間:令和8年11月〜令和9年4月 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
3. 退院直後で、体調が安定するまでの集中的な利用
例:79歳・男性・要介護3。誤嚥性肺炎で3週間入院し退院したばかり。同居の長男夫婦は日中仕事で不在、食事形態の調整と服薬管理が退院時の課題として挙げられている場面を想定します。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| ニーズ | 退院したばかりで心配。 | 誤嚥性肺炎による3週間の入院を経て退院した。食事形態の調整と食後の姿勢保持が必要だが、日中は家族が不在で見守る人がいない。再入院せずに自宅での生活を立て直したい。 |
| 長期目標 | 再発しない。 | むせ込みなく食事を摂れる状態を保ち、肺炎を再発させずに自宅中心の生活を送ることができる。 |
| 短期目標 | 体調を安定させる。 | 退院後1か月間、発熱(37.5度以上)なく過ごし、とろみ付きの水分と軟菜食をむせ込みなく摂取できる。 |
| サービス内容 | 退院後のフォロー。 | 食事は軟菜食・水分にとろみを付けて提供し、食事中と食後30分の座位保持を見守る。毎食後の口腔ケアの介助。体温・むせ込みの有無を毎日記録し、37.5度以上の発熱時は家族と介護支援専門員に連絡する。 |
| 頻度・期間 | しばらくの間。 | 頻度:退院後1か月間に2回(各3泊4日)、以後は状態をみて見直す/期間:令和8年9月〜令和8年10月(モニタリングで再評価) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
4. 独居で体調の波があり、悪化の早期発見が必要
例:86歳・女性・要介護2。独居で慢性心不全があり、下肢のむくみと体重増加が悪化のサイン。長女は隣県在住で月1回訪問できる程度、という場面を想定します。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| ニーズ | 独居で不安がある。 | 一人暮らしで慢性心不全があり、足のむくみが強くなると動けなくなる日がある。体調の変化に早く気づける見守りの機会を定期的に持ちながら、一人での暮らしを続けたい。 |
| 長期目標 | 安心して独居を続ける。 | 体調悪化のサインを早期に把握できる体制のもとで、自宅での一人暮らしを続けることができる。 |
| 短期目標 | 見守りを受ける。 | 月1回のショートステイ利用時に体重・血圧・むくみの状態を確認し、体重の増減を2kg以内に保つことができる。 |
| サービス内容 | 健康管理。 | 滞在中に毎朝の体重・血圧の測定と下肢のむくみの観察を行い、記録を本人・長女・介護支援専門員に共有する。塩分を控えた食事の提供。入浴の見守りと洗身の一部介助。服薬カレンダーの残薬を一緒に確認する。 |
| 頻度・期間 | 月1回。 | 頻度:月1回(1泊2日・長女の訪問がない週に設定)/期間:令和8年10月〜令和9年3月 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
5. 認知症による昼夜逆転で、夜間の介護が続いている
例:81歳・女性・要介護3。アルツハイマー型認知症で夜間に起き出して家の中を歩き回ることが週3〜4日あり、同居の夫(79歳)の睡眠が細切れになっている場面を想定します。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| ニーズ | 夜間の徘徊があり家族が眠れない。 | 夜間に目が覚めて家の中を歩くことが週3〜4日あり、日中はうとうとして過ごす日が増えている。生活のリズムを整えるとともに、夜間の対応を続けている夫が休める日を確保し、夫婦での生活を続けたい。 |
| 長期目標 | 徘徊がなくなる。 | 昼間に活動し夜は眠る生活リズムに近づき、夫と自宅で穏やかに過ごす日が増える。 |
| 短期目標 | 夜眠れるようになる。 | ショートステイ利用中、日中の活動(体操・歌・散歩)に1日2回以上参加し、夜間に眠れた時間帯の記録を積み重ねて、生活リズムの手がかりをつかむ。 |
| サービス内容 | 認知症のケア。 | 日中の集団活動・散歩への参加を促し、午睡は30分程度にとどめる声かけを行う。夜間は転倒に注意して見守り、起きた時刻と眠れた時間帯を記録する。帰宅時に夜間の様子の記録を夫へ渡し、自宅での関わりの参考にしてもらう。 |
| 頻度・期間 | 定期的に。 | 頻度:月2回(各2泊3日)/期間:令和8年11月〜令和9年4月 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
6. 冠婚葬祭・介護者の急な用事や病気に備える利用
例:84歳・男性・要介護3。長男一家と同居。法事・冠婚葬祭など家を空ける予定が年に数回あり、また長男の持病の悪化時に介護の担い手がいなくなる、という場面を想定します。予定が決まっているものと、急な事態への備えは分けて書くと整理しやすくなります。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| ニーズ | 緊急時に対応できるようにする。 | 長男一家の介護を受けて生活しているが、冠婚葬祭などで家族全員が家を空ける日や、長男の持病(腰椎ヘルニア)が悪化して介助ができない日がある。介護が受けられない日も安全に過ごせる場を確保し、自宅での生活を続けたい。 |
| 長期目標 | 緊急時も安心。 | 家族が介護できない期間があっても、生活の場を切らさずに在宅生活を継続できる。 |
| 短期目標 | 必要時にショートを使う。 | 家族が不在にする予定が決まった時点でショートステイの利用を調整し、利用中も普段どおりの食事・排泄・睡眠のリズムを保つことができる。 |
| サービス内容 | 緊急対応。 | 食事・入浴・排泄の介助と夜間の見守り。自宅での生活リズム(起床6時30分・就寝21時)に合わせた声かけ。利用前に家族から生活状況の聞き取りを行い、利用後は滞在中の様子を書面で報告する。急な利用の相談窓口と連絡手順を本人・家族と共有しておく。 |
| 頻度・期間 | 随時利用。 | 頻度:家族の予定が決まった時点で調整(年数回・各1〜3泊を想定)。急な利用が生じた場合は利用後に経過を支援経過記録に残し、位置づけの取り扱いは保険者に確認する/期間:令和8年10月〜令和9年9月 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
7. 施設入所を見据えて、集団での生活に段階的に慣れる
例:90歳・女性・要介護4。特別養護老人ホームに入所申込み済みで、本人が「知らない場所は嫌」と不安を口にしており、在宅生活を続けながら少しずつ環境に慣れていく方針を家族と確認した場面を想定します。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| ニーズ | 特養待ちのため施設に慣れる必要がある。 | 入所の申込みをしているが、本人は環境の変化への不安が強く「知らない場所では眠れない」と話されている。自宅での生活を続けながら、少しずつ自宅以外の場でも安心して過ごせるようになりたい。 |
| 長期目標 | 施設に入れるようになる。 | 自宅以外の場所でも、食事と睡眠がとれて穏やかに過ごすことができる。 |
| 短期目標 | ショートに慣れる。 | 1泊2日の利用から始め、3か月後には2泊3日の利用でも夜間に眠れて、食事を普段と同じ量(主食・副食とも8割程度)摂ることができる。 |
| サービス内容 | お試し利用。 | 初回は顔なじみの職員が受け入れ、自宅での生活習慣(食事の好み・就寝前にラジオを聴く習慣)を事前に聞き取って滞在中も続けられるようにする。不安の訴えがあった時は居室で個別に話を聴く。滞在中の表情・睡眠・食事量を記録し、家族と介護支援専門員に報告する。 |
| 頻度・期間 | 月1回。 | 頻度:月1回(初回は1泊2日、慣れに応じて2泊3日へ)/期間:令和8年10月〜令和9年3月 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
8. 活動量が落ちており、生活リズムと身体機能の維持を図る
例:77歳・男性・要介護2。妻と二人暮らし。脳梗塞の後遺症で右足に軽い麻痺があり、外出がおっくうになって1日の大半をテレビの前で過ごしている場面を想定します。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| ニーズ | 閉じこもりがちである。 | 右下肢の麻痺があり外出の機会が減って、日中座って過ごす時間が長くなっている。足の力を落とさず、自分のペースで身の回りのことを続けながら、妻との生活を続けたい。 |
| 長期目標 | 機能を維持する。 | 杖歩行で室内の移動と、トイレでの排泄を自分で続けることができる。 |
| 短期目標 | 運動する。 | ショートステイ利用中に、下肢の運動(立ち上がりの練習・平行棒内での歩行)に1日1回取り組み、居室からトイレまでの約10mを杖歩行で移動できる状態を保つ。 |
| サービス内容 | 機能訓練。 | 機能訓練指導員による下肢の運動の実施と、日常生活の中での歩行機会の確保(食堂への移動は歩行で行い、職員が横について見守る)。入浴時に麻痺側の皮膚状態を観察する。取り組みの内容と歩行の様子を書面で報告し、自宅でも続けられる運動を妻に伝える。 |
| 頻度・期間 | 月2回。 | 頻度:月2回(各1泊2日)/期間:令和8年11月〜令和9年4月 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
ショートステイの「頻度」と「期間」|利用パターン別の記入例12
ショートステイの頻度欄は、訪問系・通所系のように「週◯回」で書きにくく、「随時」「必要時」と書いて済ませてしまいがちな欄です。しかし頻度欄が曖昧だと、担当者会議で必要性をどう検討したのか、モニタリングで何と照らして評価するのかが後から読み取れなくなります。利用パターン別に、頻度欄の記入例と、あわせて書き添えておくとよいことをまとめます。
| 利用パターン | 頻度欄の記入例 | あわせて書き添えること・留意 |
|---|---|---|
| 毎月決まった回数の定期利用 | 月1回(2泊3日) | 期間欄は短期目標の期間と対応させ、開始年月〜終了年月で書く |
| 月2回・曜日を決めた利用 | 月2回(第2・第4金曜〜日曜、各2泊3日) | 曜日固定の理由(家族の勤務など)がアセスメントに残っているか確認する |
| 毎週末の利用 | 毎週金曜〜月曜(3泊4日) | おおむね4日以上連続する利用では、事業所側の短期入所生活介護計画の作成状況が運営指導の確認対象に挙げられている(千葉県・金沢市の公表資料)。取り寄せて整合を確認する |
| 隔月の利用 | 隔月1回(1泊2日・偶数月) | 間隔が空くぶん、利用のたびに状態の変化を事業所へ引き継ぐ |
| 介護者の通院・予定に合わせる利用 | 月1回(1泊2日・介護者の通院日に合わせて月初に日程調整) | 「介護者の通院日」という設定根拠をニーズ欄・アセスメントと一致させる |
| 冠婚葬祭など予定が決まってからの利用 | 家族の予定が決まった時点で調整(年数回・各1〜3泊を想定) | 「随時」とだけ書かず、想定される場面と泊数の目安まで書く |
| 退院直後の集中利用 | 退院後1か月間に2回(各3泊4日)、以後は状態により見直す | 期間欄を短く区切り、モニタリングで再評価する予定を支援経過に残す |
| 年末年始・お盆など季節要因の利用 | 年末年始・お盆の帰省期間(各3〜5泊、日程は都度調整) | 予約が取りにくい時期のため、調整開始の時期も支援経過に記録する |
| 慣らしから始める段階的利用 | 月1回(初回1泊2日、慣れに応じて2泊3日へ) | 段階を上げる判断基準(夜間の睡眠・食事量など)を短期目標に書いておく |
| 介護者の入院期間中の利用 | 介護者の入院期間中(開始日・日数は入院決定後に確定) | 開始前に位置づけの手順(プラン変更・担当者会議・照会)を保険者の運用に沿って確認する |
| 不定期だが予測できる利用 | 月1回程度(長男の出張時。前月末までに日程確定) | 実績が頻度の記載と大きくずれてきたら、頻度欄自体を見直す |
| 連続利用へ移行しつつある場合 | 月◯日程度(連続利用。在宅に戻る日を毎月確認) | 連続した利用日数には期間の区切りに関する定めがあるため、次章のとおり保険者への確認と経過の記録を並行する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
「期間」欄の設定パターン(7例・認定有効期間との関係)
期間欄は、短期目標の期間と対応させたうえで、認定の有効期間の範囲内に収まっているかを確認して書きます。設定のパターンを例で示します。
| 状況 | 期間欄の記入例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 定期利用を6か月の短期目標で組む | 令和8年10月〜令和9年3月 | 短期目標の期間とそろえ、満了月にモニタリングで評価する |
| 退院直後の集中利用 | 令和8年9月〜令和8年10月 | 1〜2か月の短い期間で区切り、体調の安定を確認してから次を組む |
| 認定の有効期間の満了が近い | 令和8年10月〜令和9年1月(認定有効期間満了月まで) | 更新認定の結果を受けてから、次の期間を設定する |
| 慣らしの段階的利用 | 令和8年10月〜令和8年12月(1泊2日)/令和9年1月〜令和9年3月(2泊3日) | 段階が変わる時点で行を分けると、見直しの経過が残る |
| 介護者の入院など終わりが見えている | 令和8年10月〜令和8年12月(長男の退院見込みに合わせて見直す) | 見直しの条件を括弧書きで添える |
| 季節要因の利用(年末年始など) | 令和8年12月〜令和9年1月 | 利用が見込まれる時期だけを期間として切り出す書き方もある |
| 年単位の長い期間を書いてしまいがちな場合 | (避けたい例)令和8年4月〜令和10年3月 | 長すぎる期間は評価の機会を失わせる。目標の期間と対応させて短く区切る |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
ロングショート(連続した長期利用)のときの第2表
介護者の入院や在宅体制の立て直しなどで、ショートステイの利用が連続して長期にわたる、いわゆるロングショートになることがあります。連続した利用日数については、30日・60日という期間の区切りに関する定めが告示に置かれており、複数月の請求明細をまたいで連続日数が点検される仕組み(青森県の縦覧点検マニュアル)もあります。区切りをまたぐ利用の取り扱い・確認方法はこの記事の範囲を超えるため、連続利用が長くなる見込みが出た時点で、取り扱いを保険者(指定権者)に確認することを前提に、ここでは第2表の書き方に絞って整理します。
ロングショートの第2表で軸になるのは、「在宅生活の継続・再開に向けた計画である」ことが読み取れるかです。長期の連続利用でも、居宅サービス計画は在宅の生活を組み立てる計画なので、「いつ・何が整えば在宅に戻るのか」「戻るまでの間、何を保つのか」を書き残します。
ロングショートの欄別記入例(在宅復帰の見通しを残す)
例:87歳・女性・要介護4。主介護者の長男が骨折で入院し、退院までの約2か月間、連続利用となる見込みの場面を想定します。
| 欄 | 記入例(そのまま使える完成文) | 留意 |
|---|---|---|
| ニーズ | 主介護者の長男が骨折で入院し、自宅での介護の担い手が不在となっている。長男の退院後に自宅での生活を再開できるよう、体調と生活リズムを保ちながら過ごしたい。 | 「担い手不在」という事実と「在宅再開」の意向をセットで書く |
| 長期目標 | 長男の退院後、自宅での生活を再開することができる。 | 在宅復帰が到達点であることを目標の文で示す |
| 短期目標 | 連続利用の間も、食事量・排泄・睡眠のリズムを保ち、月1回の面会時に長男と穏やかに過ごすことができる。 | 連続利用中に「何を保つか」を具体化する |
| サービス内容 | 食事・入浴・排泄の介助と夜間の見守り。内服は自宅での服薬時間に合わせて見守り、残薬を毎週確認する。長男の治療経過に応じて在宅再開の時期を毎月確認し、介護支援専門員へ状況を報告する。 | 在宅再開の時期を確認する役割分担まで書く |
| 頻度・期間 | 頻度:連続利用(長男の入院期間中。在宅再開の見込みを毎月確認)/期間:令和8年10月〜令和8年12月(長男の退院見込みに合わせて見直す) | 期間欄を長く取りすぎず、見直しの時期を先に決めておく |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
連続利用が長くなってきたときに確認・記録すること
第2表の書きぶりと同じくらい、経過の記録が問われます。確認と記録の観点を一覧にします。
| 確認・記録すること | 具体的に残すもの | 貴事業所の状況(記入欄) |
|---|---|---|
| 連続利用日数の把握 | 利用票・提供票で連続日数を毎月数え、自費利用を挟んだ日の数え方を保険者に確認した記録 | ( ) |
| 期間の区切りに関する定めの確認 | 30日・60日という区切りをまたぐ見込みが出た時点で、取り扱いを保険者に確認した日付・担当窓口・回答の記録 | ( ) |
| 在宅復帰の見通し | 「何が整えば在宅に戻れるか」(介護者の回復・住環境・サービス調整)と、その確認予定日を支援経過(第5表)に記載 | ( ) |
| 本人・家族の意向の再確認 | 連続利用の継続について本人・家族に説明し、意向を聴き取った日付と発言の記録 | ( ) |
| 担当者会議での検討 | 連続利用の必要性と在宅復帰の見通しを議題にした会議の要点(第4表) | ( ) |
| 入所検討との関係の整理 | 施設入所の申込み・検討状況と、それでも在宅計画として組み立てる理由の記録 | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
サービス担当者会議とモニタリング|ショートステイを見直すときの文例
第2表を書いたあとの運用で問われるのは、担当者会議とモニタリングの記録です。豊島区が公表した居宅介護支援事業所への運営指導の指摘(令和4年度・22事業所)には、位置づけた短期入所生活介護の担当者を「サービス担当者会議に招集しておらず、照会も行っていなかった」という事例が挙げられています。ショートステイは利用が不定期になりやすいぶん、会議への招集・照会と、その記録が抜けやすいサービスです。
担当者会議の招集・照会と要点記録の文例(6例)
| 場面 | そのまま使える文例 |
|---|---|
| 短期入所事業所への事前照会(欠席見込みの担当者へ) | 「◯月◯日開催のサービス担当者会議についてご出席が難しいとのことでしたので、書面で照会いたします。①滞在中の食事量・睡眠・皮膚状態の経過、②帰宅後の生活で家族に留意いただきたい点、③現在の頻度(月1回・2泊3日)についての専門的見地からのご意見、の3点についてご回答をお願いいたします。」 |
| 会議要点(第4表)への意見の記録 | ◯◯ショートステイ相談員より「滞在中の食事は毎回8割以上摂れているが、2日目の夜に眠りが浅い傾向がある。就寝前の習慣(ラジオ)を持参いただくと落ち着かれるのではないか」との意見。自宅の生活習慣を事前情報として提供することを確認した。 |
| 欠席事業所からの回答の記録 | ◯◯ショートステイは業務の都合により欠席。◯月◯日に書面で照会し、◯月◯日付で「現行の月2回の利用で生活リズムは保たれている。夜間のトイレ誘導は22時と3時の2回で安定している」との回答を受領し、会議で共有した。 |
| 新規に位置づけるときの検討の記録 | 長女の不眠・腰痛が続いており、介護を続けられる体制の確保が課題であることを共有。本人からは「娘が心配。月に数日なら泊まってもよい」との発言があった。短期入所生活介護を月1回(2泊3日)で位置づけ、3か月後のモニタリングで頻度を再評価することを合意した。 |
| 頻度を増やすときの検討の記録 | 夫の腰痛悪化により、現行の月1回では入浴と夜間対応の担い手が確保できない週が生じていることを確認。月2回への変更について、本人・夫・短期入所事業所の3者で意見を確認し、体調面の支障がないことを相談員に確認のうえ変更することとした。 |
| 緊急利用のあとの共有の記録 | ◯月◯日、長男の急な入院に伴い◯日から◯日まで利用。利用後、滞在中の様子(食事・睡眠に大きな変化なし、夜間1回のトイレ誘導)を事業所から聴き取り、各担当者へ情報提供した。今後同様の事態に備えた位置づけの見直しは、次回モニタリング時に検討する。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
モニタリングでの評価と見直しの文例(6場面)
北九州市の令和7年度ケアプラン点検の指摘には、「同一の評価内容が長期にわたり続いている」「プラン変更があったのにサービスについて『継続』『満足』となっており、目標の達成度や現状が把握できない」という事例が挙げられています。ショートステイのモニタリングは「利用できた・できない」ではなく、短期目標に書いた状態と照らして書きます。
| 場面 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| 目標どおりで継続する | 問題なく利用中。継続。 | 月1回(2泊3日)の利用を継続中。短期目標「帰宅後2〜3日でいつもどおりの生活に戻る」に対し、今月は帰宅翌日から普段の食事量・睡眠に戻っており達成。長女の腰痛は通院で軽快傾向であり、現行の頻度を継続する。 |
| 家族の状況が変わった | 家族の状況変化あり。様子見。 | 長女が◯月から勤務時間を変更し、夜間の見守りを担える日が週2日に減った。本人の夜間のトイレ回数は変わらず2回。現行の月1回では長女の睡眠不足が再び強まる懸念があるため、頻度の見直しを次回担当者会議の議題とする。 |
| 帰宅後の本人の変化に気づいた | 特に変わりなし。 | 利用後の面接で、本人から「向こうでは風呂が楽だった」との発言。自宅の浴槽またぎに不安があるとのことで、滞在中はシャワーチェアを使用していたことを事業所に確認した。自宅の入浴環境について福祉用具の担当者に相談することとした。 |
| 頻度を見直す | 回数を増やす。 | 短期目標「妻の通院がある週に利用し体重52kg前後を維持」に対し、体重は維持できているが、妻の通院が月3回に増えたため利用日が不足している。本人・妻の意向を確認のうえ、頻度を月2回から月3回へ変更する方向でプラン変更の手続きを行う。 |
| 利用を終了する | 終了。 | 退院後の集中利用として位置づけた2回の利用を終え、発熱なく、とろみ付き水分と軟菜食をむせ込みなく摂取できている。短期目標は達成。長男夫婦の見守り体制も整ったため、短期入所生活介護は今回で終了し、通所介護での入浴・食事支援に切り替える。 |
| 連続利用が長くなってきた | ロング継続中。 | 長男の入院により連続利用が◯日目となった。長男の退院見込みは◯月上旬と確認。連続した利用日数の取り扱いについて◯月◯日に保険者へ確認し、回答を支援経過に記録した。在宅再開に向け、退院前に住環境の確認と訪問介護の再調整を行う予定。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
利用前に渡す情報・利用後に受け取る情報の一覧(記入欄つき)
ショートステイは「点」の利用だからこそ、前後の情報のやりとりが第2表の実行部分になります。渡すもの・受け取るものを一覧にしておくと、モニタリングの材料が自然にそろいます。
| タイミング | やりとりする情報 | 誰から誰へ | 貴事業所の運用(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 利用前 | 直近の体調(食事量・排泄・睡眠・皮膚の状態)と服薬内容の変更 | 家族・ケアマネジャー→短期入所事業所 | ( ) |
| 利用前 | 自宅での生活習慣(起床・就寝時刻、食事の好み、落ち着く過ごし方) | 家族→短期入所事業所 | ( ) |
| 利用前 | 第2表・第1表の該当部分(利用目的と目標の共有) | ケアマネジャー→短期入所事業所 | ( ) |
| 利用前 | 緊急連絡先と、発熱・転倒など状態変化時の連絡基準 | ケアマネジャー・家族→短期入所事業所 | ( ) |
| 利用中 | 状態変化があった場合の連絡(発熱・食事量の低下・転倒など) | 短期入所事業所→家族・ケアマネジャー | ( ) |
| 利用後 | 滞在中の記録(食事・排泄・睡眠・入浴・機能訓練の実施状況) | 短期入所事業所→家族・ケアマネジャー | ( ) |
| 利用後 | 帰宅後2〜3日の本人の様子(生活リズムの戻り・疲れの残り方) | 家族→ケアマネジャー | ( ) |
| 利用後 | 次回利用に向けた調整事項(食事形態・居室・持ち物) | ケアマネジャー⇔短期入所事業所 | ( ) |
| 月次 | 短期入所生活介護計画と第2表の整合の確認 | ケアマネジャー(取り寄せて確認) | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
ケアプラン点検・運営指導で、ショートステイまわりに挙げられている指摘
ショートステイを第2表に位置づけた居宅介護支援事業所に対して、自治体のケアプラン点検・運営指導で公表されている指摘・確認項目を、出典つきで整理します。厚生労働省の運営指導マニュアル別添1(居宅介護支援)でも、「サービス担当者会議を開催し、担当者からの専門的な見地からの意見を求めているか」「担当者から個別サービス計画の提供を受けているか(整合性の確認)」が確認項目に、サービス担当者会議の記録・個別サービス計画などが確認文書に挙げられています。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
| 公表されている指摘・確認項目 | 出典(自治体名・資料名) | 貴事業所の状況(記入欄) |
|---|---|---|
| 位置付けた短期入所生活介護の担当者をサービス担当者会議に招集しておらず、照会も行っていなかった。欠席した担当者への照会内容が確認できなかった | 豊島区「居宅介護支援事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和4年度・22事業所)」 | ( ) |
| 各サービス事業所の個別計画書や報告書を取り寄せていない。給付管理上、加算等の内容やサービスの実施状況を確認する必要があるため取得する必要があるとされている | 北九州市 令和7年度ケアプラン点検実施結果の主な助言・指摘事項 | ( ) |
| 利用者や家族の希望のみでサービスが組まれ、アセスメント等による客観的な根拠付けがない。サービス回数の増減や追加・終了について必要性の検討がなされていない | 北九州市 令和7年度ケアプラン点検実施結果の主な助言・指摘事項 | ( ) |
| モニタリングで同一の評価内容が長期にわたり続いている。ケアプランが変更されているのに「継続」「満足」となっており、目標の達成度や利用者の現状が把握できていない | 北九州市 令和7年度ケアプラン点検実施結果の主な助言・指摘事項 | ( ) |
| 相当期間(概ね4日)以上にわたり継続して入所することが予定されている利用者について、短期入所生活介護計画が作成されていない(事業所側への指摘。ケアマネジャーは取り寄せて整合を確認する) | 千葉県「指導監査の状況について」(令和7年度介護保険指定事業者集団指導資料) | ( ) |
| 短期入所生活介護を利用するごとに計画を作成する必要があるとされ、毎週金曜から月曜まで入所する場合は週ごとに作成する必要がある旨が例示されている | 金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」 | ( ) |
| 縦覧点検では、複数月の請求明細を並べて短期入所の最大連続入所日数がチェックされ、該当すると居宅介護支援事業所にも確認が出力される仕組みが説明されている | 青森県 介護保険関連システム活用マニュアル 第Ⅳ章 縦覧点検 | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
ショートステイを位置づけたケアマネジャーが手元にそろえておくもの
| 書類 | 何と突き合わせるか | 保管場所(記入欄) | 最終更新日(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 第2表(ショートステイを位置づけた版) | ニーズ・目標とアセスメントの整合 | ( ) | ( ) |
| アセスメントシート(家族の介護状況の記載部分) | ニーズ欄に書いた家族の状況の根拠 | ( ) | ( ) |
| サービス担当者会議の要点(第4表) | 短期入所事業所の招集・照会と専門的見地の意見 | ( ) | ( ) |
| 欠席者への照会文と回答 | 会議に出られなかった担当者の意見の記録 | ( ) | ( ) |
| 短期入所生活介護計画(事業所から取り寄せ) | 第2表のサービス内容との整合 | ( ) | ( ) |
| 滞在中の様子の報告書 | モニタリングでの評価の根拠 | ( ) | ( ) |
| モニタリング記録 | 短期目標に対する達成状況・頻度見直しの検討 | ( ) | ( ) |
| 支援経過記録(第5表) | 緊急利用・連続利用時の保険者への確認と経過 | ( ) | ( ) |
| 利用票・提供票 | 頻度欄の記載と実績、連続利用日数の把握 | ( ) | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
ショートステイと第2表のQ&A
Q. 「家族の休息のため」と第2表に書いてはいけないのですか?
全国一律に禁止する定めがあるわけではありません。一方で、ケアプラン点検では「利用者や家族の希望のみでサービスが組まれ、客観的な根拠付けがない」ことが指摘対象に挙げられています(北九州市の公表資料)。家族の休息そのものを消すのではなく、「誰が・どの介護を・どのくらい担っていて・何が起きているか」という事実と、本人の在宅生活の継続とを一つの文でつなぐ書き方にしておくと、根拠が読み取れる記載になります。表現の水準は保険者にご確認ください。
Q. ショートステイのためだけに独立したニーズを立てるべきですか?
どちらの整理もあり得ます。介護体制の維持がそれ自体大きな課題ならば独立したニーズとして立て、入浴や健康管理など既存の課題の解決手段の一つとして使うなら、そのニーズの行にサービスとして加える形になります。大切なのは「なぜこの課題の解決にショートステイなのか」が、アセスメントから第2表まで一本の線で追えることです。
Q. 頻度欄に「随時」と書くのは避けたほうがよいですか?
「随時」だけでは、必要性をどう見積もったのかが後から読み取れません。緊急利用への備えであっても、「家族の予定が決まった時点で調整(年数回・各1〜3泊を想定)」のように、想定場面と泊数の目安まで書いておくと、担当者会議・モニタリング・給付管理のいずれでも扱いやすくなります。
Q. 急にショートステイを使うことになったとき、第2表はいつ直しますか?
居宅サービス計画に位置づけていない急な利用が生じた場合の手続き(プラン変更・担当者会議・記録の順序や省略の可否)は、保険者により運用の幅があります。利用に至った経緯と日付を支援経過記録(第5表)に残したうえで、事後の手続きの取り扱いを保険者にご確認ください。
Q. ロングショートでは、第2表のほかにどこに書き残しますか?
第2表には在宅復帰の見通しを含めた目標を書き、連続利用の経緯・保険者への確認・本人と家族の意向の再確認は支援経過記録(第5表)に、必要性の検討はサービス担当者会議の要点(第4表)に残します。第1表の「総合的な援助の方針」にも、在宅生活の再開に向けた方針であることを書いておくと、計画全体のつながりが読み取りやすくなります。連続した利用日数には30日・60日という期間の区切りに関する定めがあるため、取り扱いは保険者にご確認ください。
出典
出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)
本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
