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事故発生の防止のための指針・委員会記録・研修記録の書き方|サービス種別38の比較表と記入例259例

事故を減らす取り組みは、それ自体では記録に残りません。運営指導で開かれるのは職員の姿勢ではなく綴りです。そこで見られるのは、事故が起きたときの対応方法が文書として定まっているか/報告・連絡した記録があるか/事故の状況と対応経過が記録されているか/再発防止の取組を検討した記録があるかという、きわめて即物的な点です。介護保険施設と地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護ではこれに指針・委員会・研修・担当者の4つが加わります。

やっかいなのは、この一連の記録が「事故報告書を書く」だけでは埋まらないことです。北海道の後志総合振興局が公表している実地指導の主な指摘事項には、「原因の究明や、再発防止策がとられていない」「事故発生時の報告については随時報告されているが、事故発生防止のための指針が整備されておらず、事故の発生から関係機関等への報告方法など対応経過が不明確」という記載があります。報告はしている。けれども仕組みの記録が無い——という形の指摘です。

神戸市の資料は、さらに手前の問題を挙げています。「再発防止策の検討が不十分なため、同様の事故が繰り返し発生している(例:見守り強化のみを対策として挙げている)」。再発防止策の欄が埋まっていても、そこに書かれているのが「見守りを強化する」「注意喚起する」だけであれば、次に何が変わるのかが読み取れないため指導の対象として挙げられています。宇都宮市の資料も同じ論点を、「よく注意する」等、職員に対応を任せるのではなく原因を分析するよう求める形で示しています。

本ページは、厚生労働省が公表している運営指導の確認項目・確認文書の一覧(別添1)から全38サービスの「事故発生時の対応」「事故発生の防止及び発生時の対応」の節を横断して抜き出し、条項・報告や連絡の相手方・確認項目の数・確認文書の内訳が種別でどう変わるかを比較表にしました。そのうえで、事故発生の防止のための指針の項目ごとの完成文事故防止委員会の議事録の完成文ヒヤリハットを集める仕組みと集計・分析の書き方研修記録の完成文再発防止策を計画に落とし・実施し・効果を確認するまでの通しの記録を、そのまま貼って使える形で掲載しています。

扱う範囲をはっきりさせておきます。本ページは「事故を減らすために組織として何を回し、それをどう記録に残すか」だけを扱います。事故報告書そのものの欄ごとの書き方(発生時刻・発見の経緯・受傷部位・処置の内容といった時系列の記述)と、事故が起きた瞬間の現場の初動対応は、本ページの範囲ではありません。指針・委員会・研修・分析・再発防止策・その効果の確認、の6つに絞っています。

なお、委員会の開催頻度、研修の年間実施回数、記録の保存年数、そして保険者への事故報告の対象範囲・様式・提出先・提出期限は、保険者(指定権者)の条例・要綱により運用が異なります。仙台市の集団指導資料には「仙台市に報告が必要となる事故の程度を把握していない」という口頭指摘が記載されており、範囲を把握しているかどうか自体が見られる論点になっています。本ページでは可否の判定を示さず、「公表資料に示されている定め/貴事業所の状況(記入欄)/保険者にご確認ください」という対照の形にしています。

1. 事故防止の記録が求められる根拠と、残す記録の全体像

運営指導の場で使われる確認項目・確認文書の一覧(別添1)は、サービス種別ごとに節が分かれています。その各節に事故に関する項目があり、名前は2通りです。33のサービス種別では「事故発生時の対応」、5つのサービス種別では「事故発生の防止及び発生時の対応」。この名前の違いが、そのまま残す文書の数の違いになっています。

1-1. 別添1が「事故発生時の対応」で確認している5つのこと

33のサービス種別に共通する確認項目は、次の5行です。文言は種別により相手方の呼称だけが入れ替わります。右の2列は、この5行が実際にはどの文書を要求しているかと、その文書が薄いときに公表資料でどう書かれているかです。

# 確認項目(別添1の文言) 要求されている成果物 成果物が薄いときに公表資料に現れる書かれ方 貴事業所の記入欄
1 事故が発生した場合の対応方法は定まっているか 事故対応マニュアル(文書) 「事故の発生から関係機関等への報告方法など対応経過が不明確」(北海道の後志総合振興局)  
2 市町村、家族、居宅介護支援事業者等に報告しているか 報告・連絡の記録(相手方・日時・伝えた内容) 「利用者家族や介護支援専門員等に連絡した記録が残されていない」(宇都宮市)  
3 事故状況、対応経過が記録されているか 事故報告書(状況・処置) 「事故の状況及び事故に際して採った処置について記録されていない」(北海道の後志総合振興局)  
4 損害賠償すべき事故が発生した場合に、速やかに賠償を行うための対策を講じているか 賠償責任保険の加入を示す書面と、事故時の取扱いを定めた社内手順 公表事例では本項目単独の指摘は確認できず  
5 再発防止のための取組を行っているか 再発防止策の検討の記録(原因の分析・決めた対策・実施状況) 「再発防止のための検討がされていない、検討内容が具体的に記録されていない」(宇都宮市)  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この5行のうち、綴りが薄くなりやすいのは5番です。1〜3番は事故が起きるたびに書くので自然に溜まりますが、5番は「事故が起きていない月にも回っているか」を問う項目で、日々の業務からは生まれません。誰かが定期的に集めて、分析して、決めて、記録に残すという別の動きが要ります。本ページの中心はここです。

1-2. 施設の系統で2つ増える確認項目

介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護療養型医療施設・介護医療院・地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護の5種別では、項目名が「事故発生の防止及び発生時の対応」になり、上の5行に次の2行が加わります。

# 加わる確認項目(別添1の文言) 要求されている成果物 あわせて確認文書に加わるもの 貴事業所の記入欄
6 事故発生の防止のための委員会及び従業者に対する研修を定期的に行っているか 委員会議事録と研修の実施記録 事故発生の防止のための指針/委員会議事録/研修の記録  
7 上記の措置を適切に実施するための担当者を設置しているか 担当者を指名したことが分かる書面 担当者を設置したことが分かる文書  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ここで大切なのは、この2行が確認項目に無い33種別でも、5番の「再発防止のための取組」は共通して確認項目にあるという点です。委員会という名前の会議体が別添1に書かれていない種別でも、再発防止の検討をどこかで行い、その記録を残すことは共通して見られます。長野県が公表している有料老人ホームの一般検査結果には「事故発生の防止等の取組が不十分」が20件(13.8%)と記載されており、事故発生の防止のための委員会や研修を行っていない事例、指針を整備していない事例が挙げられています。

1-3. このページが扱う文書と、扱わない文書

事故に関わる文書は7つに分かれます。どれも「事故」という語が入るため一つのファイルに混ざりやすいのですが、確認される場面が違うので分けて綴じます。神戸市の資料は、事故・ヒヤリ・ハット・苦情の記録を分けて保存・整備するよう求めています。

文書 いつ書くか 何が書いてあれば足りるか 本ページでの扱い 綴りの場所(記入欄)
事故対応マニュアル あらかじめ1回。以後は見直しのたび 発生時の手順・連絡先・様式・保管の順序 指針の該当条として本ページで扱う  
事故発生の防止のための指針 あらかじめ1回。以後は見直しのたび 基本的考え方・委員会・研修・発生時の対応・報告の方法等 本ページの中心(第3章)  
事故報告書 事故が起きたつど 発生日時・場所・状況・処置・連絡先と時刻・原因・再発防止策 欄ごとの書き方は本ページの範囲外。委員会に上げる部分だけ扱う  
ヒヤリハット報告書 気づいたつど いつ・どこで・何が起きかけたか・そのとき何が働いて防げたか 集める仕組みと分析を本ページで扱う(第5章)  
事故防止委員会の議事録 定期に 件数と傾向・個別事例の分析・決めた対策・前回の対策の効果の確認 本ページの中心(第4章)  
研修の記録 定期に、および新規採用時 実施日・対象者・内容・資料・受講者名簿 本ページで扱う(第5章の後半)  
担当者を設置したことが分かる文書 年度当初と交代時 職名・氏名・発令日・所掌 本ページで扱う(第3章の末尾)  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

1-4. 「事故が減ったこと」は記録では証明しない

ひとつ、書き方の前提を置いておきます。事故防止の記録に書くのは実施した事実であって、効果の断定ではありません。「対策により転倒が減少した」と書いてしまうと、件数の増減が季節・利用者数・利用者の状態像で動く以上、根拠を示すのが難しくなります。本ページの完成文は、すべて「決めた対策が、決めたとおり行われているかを確認した」という形で書いています。件数は自事業所の集計欄として置き、増減の意味づけは断定しません。

書きたくなる形 本ページで採る形(完成文) この形にする理由
対策の結果、転倒事故が減少した 対策として定めた離床センサーの設置は、対象の3名すべてで設置され、10月中の稼働に欠けは無かった。設置後に同室者からの申し出は無かった。 効果の断定を避け、実施の有無という確認できる事実に置き換える
職員の意識が向上した 10月のヒヤリハット提出は前月より多かった(件数は集計欄のとおり)。提出者は延べ〇名で、うち初めて提出した職員は〇名であった。 意識は測れないため、提出という観察できる行動に置き換える
再発防止策は有効であった 同じ発生要因(移乗時の足元の見落とし)による報告は、対策実施後の3か月で〇件であった。要因の内訳は集計欄のとおり。 有効性の判定ではなく、同一要因の再発の有無という事実の記録にする
安全な環境が確保されている 点検表に定めた12か所について、10月は毎週金曜に点検を行い、未実施は無かった。指摘のあった2か所は修繕を依頼し、〇月〇日に完了を確認した。 状態の評価ではなく、点検という手続の実施記録にする
職員に周知徹底した 10月17日の申し送りで全職員に伝達し、欠勤していた2名には10月19日に個別に伝えた。伝達したことは申し送りノートの押印欄で確認した。 徹底という到達点ではなく、伝えた相手と方法と日付を書く
今後も注意していく 次回委員会(〇月〇日)で、本件の対策の実施状況を再度確認する。確認する項目は「センサーの稼働記録の有無」「対象者の追加の要否」の2点とする。 意思表明ではなく、次に何をいつ確認するかを書く

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2. サービス種別×記載項目の比較表

ここが本ページの中心です。別添1の全38サービスの節から、事故に関する項目だけを抜き出して並べました。1枚で読めるのは、自分の種別がどちらの型か——委員会と研修と担当者まで確認項目に書かれている型か、報告と記録と再発防止の取組までの型か、です。

2-1. 全38サービスの「事故発生時の対応」「事故発生の防止及び発生時の対応」一覧

縦にサービス種別、横に別添1の記載項目を並べたものです。変わるのは4か所——項目名(「事故発生時の対応」か「事故発生の防止及び発生時の対応」か)、条項の番号、報告・連絡の相手方の書きぶり、確認項目の数です。確認項目が7つになる種別だけが、指針・委員会・研修・担当者を確認項目として名指しされています。

サービス種別 区分 別添1の項目名 条項 報告・連絡の相手方 確認項目の数 確認文書の数 指針・委員会・研修・担当者が確認項目にあるか
訪問介護 居宅サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
訪問入浴介護 居宅サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
訪問看護 居宅サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
訪問リハビリテーション 居宅サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
居宅療養管理指導 居宅サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
通所介護 居宅サービス 事故発生時の対応 第104条の3 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
通所リハビリテーション 居宅サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
短期入所生活介護 居宅サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
短期入所療養介護 居宅サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
特定施設入居者生活介護 居宅サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
福祉用具貸与 居宅サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
居宅介護支援 居宅介護支援 事故発生時の対応 第27条 市町村、家族等 5 3 なし
介護老人福祉施設 施設サービス 事故発生の防止及び発生時の対応 第35条 市町村、家族等 7 8 あり
介護老人保健施設 施設サービス 事故発生の防止及び発生時の対応 第36条 市町村、家族等 7 8 あり
介護療養型医療施設 施設サービス 事故発生の防止及び発生時の対応 第34条 市町村、家族等 7 8 あり
介護医療院 施設サービス 事故発生の防止及び発生時の対応 第40条 市町村、家族等 7 8 あり
介護予防訪問入浴介護 介護予防サービス 事故発生時の対応 第53条の10 市町村、家族、介護予防支援事業者等 5 4 なし
介護予防訪問看護 介護予防サービス 事故発生時の対応 第53条の10 市町村、家族、介護予防支援事業者等 5 4 なし
介護予防訪問リハビリテーション 介護予防サービス 事故発生時の対応 第53条の10 市町村、家族、介護予防支援事業者等 5 4 なし
介護予防居宅療養管理指導 介護予防サービス 事故発生時の対応 第53条の10 市町村、家族、介護予防支援事業者等 5 4 なし
介護予防通所リハビリテーション 介護予防サービス 事故発生時の対応 第53条の10 市町村、家族、介護予防支援事業者等 5 4 なし
介護予防短期入所生活介護 介護予防サービス 事故発生時の対応 第53条の10 市町村、家族、介護予防支援事業者等 5 4 なし
介護予防短期入所療養介護 介護予防サービス 事故発生時の対応 第53条の10 市町村、家族、介護予防支援事業者等 5 4 なし
介護予防特定施設入居者生活介護 介護予防サービス 事故発生時の対応 第53条の10 市町村、家族、介護予防支援事業者等 5 4 なし
介護予防福祉用具貸与 介護予防サービス 事故発生時の対応 第53条の10 市町村、家族、介護予防支援事業者等 5 4 なし
介護予防支援 介護予防支援 事故発生時の対応 第26条 市町村、家族等 5 3 なし
定期巡回・臨時対応型訪問介護看護 地域密着型サービス 事故発生時の対応 第3条の38 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
夜間対応型訪問介護 地域密着型サービス 事故発生時の対応 第3条の38 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
認知症対応型通所介護 地域密着型サービス 事故発生時の対応 第35条 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
小規模多機能型居宅介護 地域密着型サービス 事故発生時の対応 第3条の38 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
認知症対応型共同生活介護 地域密着型サービス 事故発生時の対応 第3条の38 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
地域密着型特定施設入居者生活介護 地域密着型サービス 事故発生時の対応 第3条の38 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護 地域密着型サービス 事故発生の防止及び発生時の対応 第155条 市町村、家族等 7 8 あり
看護小規模多機能型居宅介護 地域密着型サービス 事故発生時の対応 第3条の38 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
地域密着型通所介護 地域密着型サービス 事故発生時の対応 第35条 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 5 4 なし
介護予防認知症対応型通所介護 地域密着型介護予防サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、介護予防支援事業者等 5 4 なし
介護予防小規模多機能型居宅介護 地域密着型介護予防サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、介護予防支援事業者等 5 4 なし
介護予防認知症対応型共同生活介護 地域密着型介護予防サービス 事故発生時の対応 第37条 市町村、家族、介護予防支援事業者等 5 4 なし

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2-2. 確認文書の内訳——同じ「事故」の欄でも、挙がっている文書が4通りに分かれる

確認文書は種別によって3種類・4種類・8種類に分かれます。「ヒヤリハットの記録」が確認文書に挙がっているか「事故対応記録」という別立ての文書が挙がっているかで、手元に用意しておく綴りの数が変わります。

サービス種別 確認文書(別添1の記載) ヒヤリハットの記録 事故対応記録 貴事業所の綴りの有無(記入欄)
訪問介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
訪問入浴介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
訪問看護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
訪問リハビリテーション 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
居宅療養管理指導 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
通所介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
通所リハビリテーション 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
短期入所生活介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
短期入所療養介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
特定施設入居者生活介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への連絡記録/事故対応記録/再発防止策の検討の記録 4 挙がっていない 挙がっている  
福祉用具貸与 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
居宅介護支援 事故対応マニュアル/市町村、家族等への報告記録/再発防止策の検討の記録 3 挙がっていない 挙がっていない  
介護老人福祉施設 事故発生の防止のための指針/事故対応マニュアル/市町村、家族等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録/事故発生防止のための委員会議事録/研修の記録/担当者を設置したことが分かる文書 8 挙がっている 挙がっていない  
介護老人保健施設 事故発生の防止のための指針/事故対応マニュアル/市町村、家族等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録/事故発生の防止のための委員会議事録/研修記録/担当者を設置したことが分かる文書 8 挙がっている 挙がっていない  
介護療養型医療施設 事故発生の防止のための指針/事故対応マニュアル/市町村、家族等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録/事故発生の防止のための委員会議事録/研修記録/担当者を設置したことが分かる文書 8 挙がっている 挙がっていない  
介護医療院 事故発生の防止のための指針/事故対応マニュアル/市町村、家族等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録/事故発生の防止のための委員会議事録/研修記録/担当者を設置したことが分かる文書 8 挙がっている 挙がっていない  
介護予防訪問入浴介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、介護予防支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
介護予防訪問看護 事故対応マニュアル/市町村、家族、介護予防支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
介護予防訪問リハビリテーション 事故対応マニュアル/市町村、家族、介護予防支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
介護予防居宅療養管理指導 事故対応マニュアル/市町村、家族、介護予防支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
介護予防通所リハビリテーション 事故対応マニュアル/市町村、家族、介護予防支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
介護予防短期入所生活介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、介護予防支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
介護予防短期入所療養介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、介護予防支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
介護予防特定施設入居者生活介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、介護予防支援事業者等への連絡記録/事故対応記録/再発防止策の検討の記録 4 挙がっていない 挙がっている  
介護予防福祉用具貸与 事故対応マニュアル/市町村、家族、介護予防支援事業者等への連絡記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
介護予防支援 事故対応マニュアル/市町村、家族等への報告記録/再発防止策の検討の記録 3 挙がっていない 挙がっていない  
定期巡回・臨時対応型訪問介護看護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
夜間対応型訪問介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
認知症対応型通所介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
小規模多機能型居宅介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
認知症対応型共同生活介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
地域密着型特定施設入居者生活介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への連絡記録/事故対応記録/再発防止策の検討の記録 4 挙がっていない 挙がっている  
地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護 事故発生の防止のための指針/事故対応マニュアル/市町村、家族等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録/事故発生防止のための委員会議事録/研修の記録/担当者を設置したことが分かる文書 8 挙がっている 挙がっていない  
看護小規模多機能型居宅介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
地域密着型通所介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
介護予防認知症対応型通所介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、介護予防支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
介護予防小規模多機能型居宅介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、介護予防支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  
介護予防認知症対応型共同生活介護 事故対応マニュアル/市町村、家族、介護予防支援事業者等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録 4 挙がっている 挙がっていない  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2-3. 指針・委員会・研修・担当者が確認項目に入る5種別

別添1で項目名が「事故発生の防止及び発生時の対応」になっているのは、次の5種別です。この5種別だけ、確認項目に「事故発生の防止のための委員会及び従業者に対する研修を定期的に行っているか」「上記の措置を適切に実施するための担当者を設置しているか」の2行が加わり、確認文書に指針・委員会議事録・研修の記録・担当者を設置したことが分かる文書の4つが加わります。

サービス種別 条項 加わる確認項目 加わる確認文書 別添1での委員会議事録の呼び方 別添1での研修記録の呼び方
介護老人福祉施設 第35条 委員会及び研修を定期的に行っているか/担当者を設置しているか 事故発生の防止のための指針/委員会議事録/研修の記録/担当者を設置したことが分かる文書 事故発生防止のための委員会議事録 研修の記録
介護老人保健施設 第36条 委員会及び研修を定期的に行っているか/担当者を設置しているか 事故発生の防止のための指針/委員会議事録/研修記録/担当者を設置したことが分かる文書 事故発生の防止のための委員会議事録 研修記録
介護療養型医療施設 第34条 委員会及び研修を定期的に行っているか/担当者を設置しているか 事故発生の防止のための指針/委員会議事録/研修記録/担当者を設置したことが分かる文書 事故発生の防止のための委員会議事録 研修記録
介護医療院 第40条 委員会及び研修を定期的に行っているか/担当者を設置しているか 事故発生の防止のための指針/委員会議事録/研修記録/担当者を設置したことが分かる文書 事故発生の防止のための委員会議事録 研修記録
地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護 第155条 委員会及び研修を定期的に行っているか/担当者を設置しているか 事故発生の防止のための指針/委員会議事録/研修の記録/担当者を設置したことが分かる文書 事故発生防止のための委員会議事録 研修の記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2-4. 報告・連絡の相手方の書きぶりが3通りに分かれる

別添1の確認項目に書かれている相手方は、居宅サービスと地域密着型サービスでは「市町村、家族、居宅介護支援事業者等」、介護予防サービスでは「市町村、家族、介護予防支援事業者等」、施設サービスと居宅介護支援・介護予防支援では「市町村、家族等」です。また、特定施設の系統は「報告」ではなく「連絡」という語で書かれています。事故報告書の連絡先欄をどう作るかが、ここで変わります。

相手方の書きぶり 別添1での動詞 該当するサービス種別 報告様式の連絡先欄に置く行
市町村、家族、居宅介護支援事業者等 報告 訪問介護/訪問入浴介護/訪問看護/訪問リハビリテーション/居宅療養管理指導/通所介護/通所リハビリテーション/短期入所生活介護/短期入所療養介護/福祉用具貸与/定期巡回・臨時対応型訪問介護看護/夜間対応型訪問介護/認知症対応型通所介護/小規模多機能型居宅介護/認知症対応型共同生活介護/看護小規模多機能型居宅介護/地域密着型通所介護 17 市町村(記入欄)/家族(続柄・連絡先)/担当の介護支援専門員(事業所名・氏名)
市町村、家族、介護予防支援事業者等 報告 介護予防訪問入浴介護/介護予防訪問看護/介護予防訪問リハビリテーション/介護予防居宅療養管理指導/介護予防通所リハビリテーション/介護予防短期入所生活介護/介護予防短期入所療養介護/介護予防認知症対応型通所介護/介護予防小規模多機能型居宅介護/介護予防認知症対応型共同生活介護 10 市町村(記入欄)/家族(続柄・連絡先)/介護予防支援事業者(事業所名・担当者名)
市町村、家族等 報告 居宅介護支援/介護老人福祉施設/介護老人保健施設/介護療養型医療施設/介護医療院/介護予防支援/地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護 7 市町村(記入欄)/家族(続柄・連絡先)/必要に応じて主治の医師・関係機関
市町村、家族、居宅介護支援事業者等 連絡 特定施設入居者生活介護/地域密着型特定施設入居者生活介護 2 市町村(記入欄)/家族(続柄・連絡先)/担当の介護支援専門員(事業所名・氏名)
市町村、家族、介護予防支援事業者等 連絡 介護予防特定施設入居者生活介護/介護予防福祉用具貸与 2 市町村(記入欄)/家族(続柄・連絡先)/介護予防支援事業者(事業所名・担当者名)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2-5. 条項の番号は種別で変わる——運営規程や指針に条番号を書き写すときの対照

指針や運営規程の本文に根拠条項を書き写す事業所は少なくありませんが、同じ「事故発生時の対応」でも条番号は種別で異なります。他事業所のひな形を流用したときにここだけ直し忘れる例があるため、対照表にしました。

条項 該当するサービス種別 別添1の項目名 貴事業所の指針に書いた条項(記入欄)
第37条 訪問介護/訪問入浴介護/訪問看護/訪問リハビリテーション/居宅療養管理指導/通所リハビリテーション/短期入所生活介護/短期入所療養介護/特定施設入居者生活介護/福祉用具貸与/介護予防認知症対応型通所介護/介護予防小規模多機能型居宅介護/介護予防認知症対応型共同生活介護 13 事故発生時の対応  
第53条の10 介護予防訪問入浴介護/介護予防訪問看護/介護予防訪問リハビリテーション/介護予防居宅療養管理指導/介護予防通所リハビリテーション/介護予防短期入所生活介護/介護予防短期入所療養介護/介護予防特定施設入居者生活介護/介護予防福祉用具貸与 9 事故発生時の対応  
第3条の38 定期巡回・臨時対応型訪問介護看護/夜間対応型訪問介護/小規模多機能型居宅介護/認知症対応型共同生活介護/地域密着型特定施設入居者生活介護/看護小規模多機能型居宅介護 6 事故発生時の対応  
第35条 認知症対応型通所介護/地域密着型通所介護 2 事故発生時の対応  
第104条の3 通所介護 1 事故発生時の対応  
第27条 居宅介護支援 1 事故発生時の対応  
第35条 介護老人福祉施設 1 事故発生の防止及び発生時の対応  
第36条 介護老人保健施設 1 事故発生の防止及び発生時の対応  
第34条 介護療養型医療施設 1 事故発生の防止及び発生時の対応  
第40条 介護医療院 1 事故発生の防止及び発生時の対応  
第26条 介護予防支援 1 事故発生時の対応  
第155条 地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護 1 事故発生の防止及び発生時の対応  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3. 事故発生の防止のための指針——項目ごとの完成文

指針は、事故が起きたときに読む文書ではありません。事故が起きていないときに、誰が何を回すのかを決めておく文書です。だからこそ、そこに書くべきは決意ではなく役割と手順です。以下は項目ごとの完成文で、〇の部分だけ自事業所の実際に置き換えればそのまま使えます。

3-1. 指針に置く項目の一覧と、それぞれが答える問い

指針の構成は、別添1の確認項目の並びに合わせるのがいちばん短い道です。運営指導では確認項目の順に見られるので、指針の目次が確認項目の順になっていれば、どこを見ればよいかが相手にも分かります

項目 この条が答える問い 対応する別添1の確認項目 貴事業所の指針の条番号(記入欄)
第1条 事故の発生の防止のための基本的考え方 何のためにこの仕組みを回すのか (全体の前提)  
第2条 事故防止委員会その他事業所内の組織に関する事項 誰が集まって、何を決めるのか 委員会及び研修を定期的に行っているか  
第3条 事故の発生の防止のための職員研修に関する基本方針 誰に、いつ、何を教えるのか 同上  
第4条 事故発生時の対応 起きたとき、誰が何をどの順でするのか 事故が発生した場合の対応方法は定まっているか  
第5条 報告の方法等 誰に、何を、どの様式で伝えるのか 市町村、家族、居宅介護支援事業者等に報告しているか  
第6条 事故・ヒヤリハットの報告と分析 集めたものをどう分けて、どう読むのか 事故状況、対応経過が記録されているか  
第7条 再発防止策の決定と実施状況の確認 決めた対策が実際に行われたかを誰が見るのか 再発防止のための取組を行っているか  
第8条 損害賠償 賠償すべき事故のときに何を使うのか 速やかに賠償を行うための対策を講じているか  
第9条 担当者の設置 この指針の実施の責任者は誰か 担当者を設置しているか  
第10条 指針の閲覧・見直し・その他 誰が読めて、いつ直すのか (指針そのものの整備)  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-2. 第1条 事故の発生の防止のための基本的考え方(完成文)

ここで書き負けるのは、「安全に努める」で終わってしまう場合です。基本的考え方の条は、この事業所が事故をどう捉えるかの定義を書く場所です。とくに「個人の不注意に帰さない」という一文を入れておくと、後段の分析の書き方(原因を人ではなく仕組みに求める)と辻褄が合います。名古屋市の資料も、ヒヤリハットの報告について従業者の懲罰目的ではないことを研修等で説明する取組例を挙げています。

完成文(そのまま貼れる文)
第1条第1項 この指針は、〇〇(事業所名)が提供するサービスにおいて、利用者の生命及び身体の安全を確保するとともに、事故の発生を未然に防ぎ、万一事故が発生した場合に迅速かつ適切に対応するために必要な体制及び手順を定めるものである。
第1条第2項 事業所は、事故を職員個人の不注意によるものと捉えず、業務の手順・環境・情報の共有・人員の配置など、事業所の仕組みに原因を求めて改善することを基本とする。
第1条第3項 事業所は、事故に至らなかった事象(以下「ヒヤリハット」という。)を、事故を未然に防ぐための情報として重視し、報告した職員が不利益な取扱いを受けることのないようにする。
第1条第4項 事業所は、利用者の生活の継続性と安全の確保が両立するよう努め、事故の防止を理由として、利用者の行動を必要以上に制限することのないようにする。
第1条第5項 事業所は、事故の発生の防止に関する取組の状況を利用者及びその家族に説明し、求めに応じてこの指針を閲覧に供する。
第1条第6項 この指針にいう「事故」の範囲、及び市町村への報告を要する事故の範囲は、〇〇(指定を受けた保険者名の記入欄)が定める取扱いによる。事業所は、当該取扱いの改定の有無を毎年度当初に確認する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-3. 第2条 事故防止委員会その他事業所内の組織に関する事項(完成文)

別添1が確認文書として挙げているのは「委員会議事録」です。つまり指針に書くべきは委員会の理念ではなく、誰が構成員で、何を議題にし、決めたことをどう伝えるかという運営の骨格です。ここが空白だと、議事録の様式も決まりません。開催の頻度は保険者により運用が異なるため、指針では回数を記入欄にしておき、決めた回数を事業所として記入します。

完成文(そのまま貼れる文)
第2条第1項 事業所に、事故の発生の防止のための対策を検討する組織として、事故防止委員会(以下「委員会」という。)を置く。
第2条第2項 委員会は、管理者、事故防止の担当者、各部門(〇〇・〇〇・〇〇)の代表者、看護職員及び介護職員をもって構成する。委員長は管理者とし、委員長に事故があるときは事故防止の担当者がその職務を代理する。
第2条第3項 委員会は、年〇回(記入欄)定期に開催するほか、重大な事故が発生した場合には委員長が臨時に招集する。
第2条第4項 委員会は、次に掲げる事項を所掌する。一 前回の委員会以降に報告された事故及びヒヤリハットの件数及び内容の把握 二 個別事例の分析及び発生要因の検討 三 再発防止策の決定並びに実施の期限及び担当者の指定 四 前回の委員会で決定した再発防止策の実施状況の確認 五 事故発生の防止に関する研修の企画 六 この指針及び事故対応マニュアルの見直しの要否の検討
第2条第5項 委員会の議事については、開催日時、開催場所、出席者の氏名及び職種、議題、報告された事故及びヒヤリハットの件数、個別事例の分析の内容、決定した再発防止策、前回決定した再発防止策の実施状況の確認結果、次回の開催予定を記載した議事録を作成し、保管する。
第2条第6項 委員会で決定した事項は、委員会の終了後〇日以内(記入欄)に、申し送り、掲示及び〇〇(事業所内の連絡手段)により全ての職員に周知する。周知した日、方法及び周知の対象となった職員数を議事録に記載する。
第2条第7項 委員会は、他の会議体と一体的に開催することができる。この場合においても、事故の発生の防止に関する事項について検討したことが分かるよう、議題及び検討内容を区別して記録する。
第2条第8項 委員会に出席できなかった職員に対しては、議事録の回覧により内容を伝達し、回覧が完了したことを確認できるようにする。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

第7項は、松山市の資料が各種研修を同日に実施する場合についてそれぞれの内容について行ったことが分かるよう区別して記録することを示していることを踏まえた書き方です。委員会を他の会議と併せて開く小規模な事業所では、この一文があるかどうかで議事録の作り方が変わります。

3-4. 第3条 事故の発生の防止のための職員研修に関する基本方針(完成文)

研修の条で最も抜けやすいのは新規採用時です。名古屋市の資料は、事故発生防止のための研修を含む各研修について「新規採用時には研修を実施すること」と示したうえで、特に年度途中に採用した職員(中途採用者)に関して新規採用時の研修が実施できていない事例が見受けられると記載しています。年2回の定例研修だけを指針に書くと、年度途中の採用がそのまま抜けます。

完成文(そのまま貼れる文)
第3条第1項 事業所は、職員に対し、事故の発生の防止に関する研修を年〇回(記入欄)定期に実施する。
第3条第2項 前項の研修とは別に、新たに採用した職員に対しては、採用の日から〇日以内(記入欄)に、事故の発生の防止に関する研修を実施する。年度の途中に採用した職員についても同様とする。
第3条第3項 研修の内容は、この指針の内容、事故報告書及びヒヤリハット報告書の記入の方法、事故発生時の連絡の手順、当事業所で実際に報告された事例の検討を含むものとする。
第3条第4項 研修を実施したときは、実施日、実施時間、実施場所、講師、対象者、内容、使用した資料及び受講者名簿を記載した記録を作成し、保管する。
第3条第5項 研修を欠席した職員に対しては、資料の配付及び個別の説明により補講を行い、補講を実施した日及び対象者を記録する。
第3条第6項 身体的拘束等の適正化のための研修、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修、虐待の防止のための研修と同一の日に実施する場合は、それぞれの内容について実施したことが分かるよう、時間、講師及び内容を区別して記録する。
第3条第7項 研修の企画に当たっては、直近の委員会で把握した事故及びヒヤリハットの傾向を踏まえるものとし、その旨を委員会の議事録に記載する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-5. 第4条 事故発生時の対応(完成文)

この条は順序を書く場所です。誰が最初に何をするのか、どこで判断が分かれるのかを、読んだ職員がその場で動ける粒度にします。ただし本ページは初動対応そのものの解説はしません。指針に置く文としての形だけを示します。

完成文(そのまま貼れる文)
第4条第1項 職員は、事故が発生し、又は発生したおそれがあることを認めたときは、直ちに利用者の状態を確認し、必要な対応を行うとともに、管理者又はその不在時の代行者に連絡する。
第4条第2項 管理者は、前項の連絡を受けたときは、必要に応じて主治の医師又は看護職員に連絡し、その指示を受ける。夜間及び休日の連絡先は、別に定める緊急連絡網による。
第4条第3項 事故に遭遇した職員は、対応の終了後、速やかに事故報告書を作成し、管理者に提出する。提出の期限は事故の発生した日から〇日以内(記入欄)とする。
第4条第4項 事故報告書には、発生の日時及び場所、利用者の氏名、発見時の状況、行った処置、連絡した相手方及びその時刻、その後の経過を記載する。記載は見た事実に基づくものとし、推測を記載する場合はその旨が分かるように書く。
第4条第5項 管理者は、提出された事故報告書の写しを事故報告書綴りに編てつし、原本は〇〇(保管場所の記入欄)に保管する。
第4条第6項 事故の対応に当たった職員に対しては、必要に応じて管理者が状況を聴取し、心身の負担に配慮する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-6. 第5条 報告の方法等(完成文)

ここが、保険者によって運用が最も分かれる条です。報告の対象範囲・様式・提出先・提出期限を指針に断定して書くと、保険者の取扱いが変わったときにそのまま食い違いになります。指針では「保険者の定めるところによる」と書き、実際の範囲と様式は別紙の記入欄に置く形が安全です。仙台市の資料には、事業所側の過失の有無にかかわらず報告の対象となる事案の類型が示されており、報告の要否を事業所の過失の有無で決めるものではないことが分かります。

完成文(そのまま貼れる文)
第5条第1項 管理者は、事故が発生したときは、速やかに利用者の家族に連絡する。連絡した日時、相手方の氏名及び続柄、伝えた内容並びに応答の内容を記録する。
第5条第2項 管理者は、当該利用者に係る居宅介護支援事業者(介護予防支援事業者を含む。)の担当者に対し、事故の内容及び対応の経過を連絡し、その日時及び相手方を記録する。
第5条第3項 市町村への報告は、〇〇(指定を受けた保険者名の記入欄)が定める報告の対象範囲、様式及び提出先に従って行う。報告した場合は、提出した様式の控えを事故報告書に添えて保管する。
第5条第4項 市町村への報告を要する事故の範囲は、別紙〇(記入欄)に整理し、事業所内に掲示する。管理者以外の職員も当該範囲を確認できる状態に置く。
第5条第5項 別紙〇の内容は、毎年度当初及び保険者からの通知があったときに確認し、改定があった場合は速やかに差し替え、差し替えた日を別紙の余白に記載する。
第5条第6項 報告を要するかどうかの判断に迷う場合は、管理者は判断を留保せず、〇〇(保険者の担当課の記入欄)に照会する。照会した日、照会先及び回答の内容を記録する。
第5条第7項 誤薬、誤嚥、無断外出その他の事案について、事故として取り扱うかヒヤリハットとして取り扱うかの区分は、第6条に定める基準による。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-7. 第6条・第7条 報告と分析、再発防止策の決定と実施状況の確認(完成文)

この2条が、本ページで最も重視している部分です。神戸市の資料は、誤薬・転倒等、介護事故として記録すべきものをヒヤリ・ハット事例として記録しているという指摘を挙げており、津山市の資料も、誤薬の案件で事故報告書が提出されていない事例、事故報告書を提出すべき案件についてヒヤリハットで処理している事例を挙げています。区分の基準を指針に書いておかないと、この振り分けが担当者ごとにぶれます。

完成文(そのまま貼れる文)
第6条第1項 職員は、事故に至らなかったが事故が発生しそうになった事象を認めたときは、ヒヤリハット報告書を作成し、管理者に提出する。
第6条第2項 利用者に傷害が生じた場合、医師の診断を受け治療を要した場合、及び別紙〇に掲げる類型に該当する場合は、ヒヤリハット報告書ではなく事故報告書により報告する。誤薬(他人の薬の服用、飲み忘れ、落薬等)については、利用者の状態にかかわらず事故報告書により報告する。
第6条第3項 事故報告書とヒヤリハット報告書は、別の綴りに編てつして保管する。苦情に関する記録も、これらと別の綴りとする。
第6条第4項 ヒヤリハット報告書は、氏名の記載を要しない様式とすることができる。ただし、発生した日、時間帯、場所、対象となった利用者の区分及び業務の場面は記載する。
第6条第5項 事故防止の担当者は、毎月、事故及びヒヤリハットの件数を、発生の場面、時間帯、場所及び発生要因の別に集計し、委員会に報告する。
第6条第6項 委員会は、前項の集計に加え、個別の事例を選んで発生要因を検討する。検討に当たっては、職員の注意の不足を要因として記載することなく、業務の手順、環境、情報の共有、人員の配置その他の事業所の仕組みに即して記載する。
第7条第1項 委員会は、検討の結果に基づき再発防止策を決定する。再発防止策には、変更する対象(手順、物、配置、情報のいずれか)、実施の担当者、実施の期限及び実施したことをどのように確認するかを併せて定める。
第7条第2項 再発防止策として「注意する」「気をつける」「見守りを強化する」等、実施したかどうかを後から確認できない内容のみを定めることはしない。
第7条第3項 委員会は、次回の委員会において、前回決定した再発防止策のそれぞれについて、実施されたかどうか、実施できていない場合はその理由、及び対策を継続するか変更するか終了するかを確認し、議事録に記載する。
第7条第4項 前項の確認は、決定した再発防止策の全件について行う。確認の結果、対策を変更した場合は、変更後の内容及び変更した理由を記載する。
第7条第5項 委員会で分析した結果及び決定した再発防止策は、職員に対して周知するとともに、実施の状況について職員から意見を求める機会を設ける。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

第7条第2項の一文は、そのまま神戸市の資料が挙げている「見守り強化のみを対策として挙げている」という例に対応します。指針に「これは書かない」と書いておくのが、現場の記録をいちばん確実に変える方法です。

3-8. 第8条〜第10条 損害賠償・担当者の設置・閲覧と見直し(完成文)

完成文(そのまま貼れる文)
第8条第1項 事業所は、損害賠償責任保険に加入し、事故により利用者に損害を賠償すべき場合に速やかに賠償を行うことができるようにする。加入している保険の名称、証券番号及び保険期間は別紙〇(記入欄)のとおりとする。
第8条第2項 賠償を要するおそれのある事故が発生した場合は、管理者は速やかに法人本部及び保険会社に連絡し、連絡した日時及び相手方を記録する。
第8条第3項 保険の内容及び保険期間は、毎年度当初に確認し、確認した日を別紙〇に記載する。
第9条第1項 この指針に定める措置を適切に実施するため、事故発生の防止の担当者を置く。担当者は〇〇(職名の記入欄)とする。
第9条第2項 担当者は、事故報告書及びヒヤリハット報告書の受理、集計、委員会への報告、再発防止策の実施状況の確認並びに研修の企画を行う。
第9条第3項 担当者を定めたときは、職名、氏名、発令の日及び所掌事務を記載した書面を作成し、事業所内に掲示する。担当者を変更したときも同様とする。
第10条第1項 この指針は、事業所内に備え置き、利用者及びその家族から求めがあったときは閲覧に供する。
第10条第2項 この指針は、法令の改正があったとき、保険者の取扱いが変更されたとき、及び重大な事故が発生したときに見直す。そのほか、少なくとも年1回、委員会において見直しの要否を検討する。
第10条第3項 この指針を改定したときは、改定の日、改定した箇所及び改定の理由を改定履歴に記載し、職員に周知する。
第10条附則 この指針は、〇年〇月〇日から施行する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-9. 指針の表紙・改定履歴・担当者の書面(記入欄つき)

指針そのものと同じくらい確認されるのが、いつのものか誰が決裁したかです。表紙に制定日と改定日が無いと、他事業所のひな形をそのまま持ってきた文書と見分けがつきません。

書く内容 記入欄
文書名 事故発生の防止のための指針  
事業所名・事業所番号 指定を受けている名称と番号(法人名ではなく事業所名)  
サービス種別 指定を受けているサービスの種別。複数ある場合は併記  
制定日 最初に定めた日  
最終改定日 直近で改定した日  
決裁者 職名と氏名  
備え置き場所 事業所内で閲覧できる場所  
次回見直し予定 年月(委員会で決めた時期)  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

改定回 改定日 改定した箇所 改定の理由 周知した日と方法
制定    
第1回   第5条(報告の方法等) 保険者の事故報告の取扱いの変更に伴う別紙の差し替え  
第2回   第6条第2項(事故とヒヤリハットの区分) 誤薬の取扱いを事故報告に統一したため  
第3回   第2条第3項(委員会の開催回数) 年間の開催回数の見直し  
第4回   第9条(担当者) 担当者の交代  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

担当者を設置したことが分かる文書は、別添1で確認文書として名指しされているにもかかわらず、書面が無いまま「口頭で決めていた」という形になりやすいものです。次の1枚を指針に添えて掲示しておけば足ります。

完成文(そのまま貼れる文) 記入欄
標題 事故発生の防止の担当者の指名について  
本文 事故発生の防止のための指針第9条に基づき、事故発生の防止の担当者を次のとおり指名する。  
職名・氏名 〇〇(職名) 〇〇 〇〇  
発令の日 〇年〇月〇日  
所掌事務 事故報告書及びヒヤリハット報告書の受理及び集計、事故防止委員会への報告、再発防止策の実施状況の確認、事故発生の防止に関する研修の企画  
不在時の代行 担当者が不在のときは〇〇(職名)がその職務を代行する。  
決裁 〇年〇月〇日 管理者 〇〇 〇〇  
掲示場所 〇〇(事業所内の掲示場所)  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-10. サービス種別ごとに書き換える語

指針のひな形を流用するとき、直し忘れが起きるのは決まった箇所です。第2章の比較表で示した差が、そのまま指針の文言の差になります。

指針の中の語 居宅サービス・地域密着型サービス 介護予防サービス 施設サービス・居宅介護支援・介護予防支援 貴事業所の記入欄
報告・連絡の相手方 市町村、家族、居宅介護支援事業者等 市町村、家族、介護予防支援事業者等 市町村、家族等  
利用者の呼称 利用者 利用者 入所者(居宅介護支援・介護予防支援は利用者)  
職員の呼称 訪問介護員等・従業者など指定基準の呼称に合わせる 同左 従業者・介護支援専門員  
指針・委員会・研修・担当者の条 別添1の確認項目には無いが、事業所として置くことは差し支えない 同左 別添1の確認項目にある(施設サービスと地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護)  
根拠条項 比較表2-5のとおり種別で異なる 同左 同左  
特定施設の系統の動詞 「報告」(特定施設入居者生活介護・地域密着型特定施設入居者生活介護は「連絡」) 「報告」(介護予防特定施設入居者生活介護・介護予防福祉用具貸与は「連絡」) 「報告」  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

4. 事故防止委員会の記録——完成文と、前回の対策の効果の確認

委員会の議事録で不足しがちなのは、開催の事実ではありません。前回決めたことがどうなったかを書いた欄です。開催日と出席者と議題だけの議事録は、毎回が独立した会議になり、決めた対策がその後どうなったかを追える形になりません。この章では、議事録の全欄の完成文を示したうえで、この「前回の対策の確認」の欄だけを取り出して厚く扱います。

4-1. 議事録に置く欄と、その欄が無いときに読み取れなくなること

# 書く内容 この欄が無いと読み取れなくなること 貴事業所の様式にあるか(記入欄)
1 開催日時 年月日と開始・終了の時刻 定期に開かれているか、所要時間はどれほどか  
2 開催場所 事業所内の場所。オンライン併用の場合はその旨  
3 出席者と職種 氏名と職種。欠席者と、欠席者への伝達方法 多職種で検討したか、特定の職種だけで決めていないか  
4 議題 この回で扱う項目の一覧  
5 報告された事故の件数 期間・件数・内訳(場面別、時間帯別) 件数の推移。ヒヤリハットとの比の妥当性  
6 報告されたヒヤリハットの件数 同上 報告が集まっているかどうか  
7 傾向 件数の内訳から読み取れること。断定せず内訳の形で 次に手を打つ場面の見当  
8 個別事例の分析 選んだ事例、経過、発生要因、要因の裏づけ 分析を行ったかどうか。「検討した」だけでは残らない  
9 再発防止策の決定 変える対象・担当者・期限・確認の方法 誰がいつまでに何を変えるのか  
10 前回決定した対策の実施状況の確認 前回の全件について、実施の有無・理由・継続/変更/終了 決めたことが実際に行われたか。最も抜けやすい欄  
11 研修の企画 次の研修の主題と、そう決めた理由 研修が傾向を踏まえているか  
12 指針・様式の見直しの要否 見直す箇所と理由、又は「要否を検討し、変更なしとした」 指針が生きているかどうか  
13 周知の方法と期限 いつ、どの方法で、誰に伝えるか 決定が現場に届いたか  
14 次回開催予定 年月日(未定の場合は月まで) 継続して回る予定になっているか  
15 記録者・確認者 作成した者と、確認した管理者  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

4-2. 議事録の完成文——第1回(年度当初、体制と様式を決める回)

完成文(そのまま貼れる文)
開催日時 〇年4月〇日(〇) 16時00分から16時50分まで
開催場所 〇〇(事業所名) 〇階 会議室
出席者 管理者〇〇(委員長)、事故発生の防止の担当者〇〇(〇〇職)、看護職員〇〇、介護職員〇〇・〇〇、生活相談員〇〇、事務職員〇〇 計7名。欠席者〇〇(介護職員)には4月〇日に議事録の回覧により伝達した。
議題 一 今年度の事故防止の担当者及び委員の確認 二 前年度の事故及びヒヤリハットの件数の総括 三 今年度の重点とする場面の決定 四 ヒヤリハット様式の変更 五 今年度の研修の計画 六 指針の見直しの要否
報告事項(件数) 前年度に報告された事故は〇件、ヒヤリハットは〇件であった。場面別の内訳は、移乗〇件、歩行・移動〇件、食事〇件、服薬〇件、排せつ〇件、送迎〇件、その他〇件であった(集計表のとおり)。
傾向 件数の内訳では、移乗の場面が最も多く、次いで歩行・移動であった。時間帯別では〇時台から〇時台に集中していた。なお、件数は利用者数及び利用者の状態像により変動するため、増減の意味づけは行わず、内訳の把握にとどめる。
個別事例の分析 前年度に報告された事故のうち、同一の場面で複数回発生した移乗の事例2件を取り上げ、経過を確認した。いずれも、移乗の前に足元の履物が整っていない状態であったこと、及び居室の床に私物が置かれていたことが共通していた。職員の技術の差によるものとする意見もあったが、2件とも異なる職員が対応しており、手順書に履物と足元の確認の手順が記載されていないことを発生要因とした。
決定事項(再発防止策) 一 移乗の手順書に「足元の履物と床の障害物を確認する」の一項を加える。担当〇〇。期限〇月〇日。確認の方法は、改定した手順書の配付と、次回委員会での配付先の名簿の確認とする。 二 居室内の私物の置き場所について、利用者及び家族に説明する文書を作成する。担当〇〇。期限〇月〇日。 三 ヒヤリハット様式を1枚・記名なしに変更する。担当〇〇。期限〇月〇日。
前回決定した対策の確認 年度当初のため、前年度第4回委員会で決定した対策3件について確認した。結果は本議事録の別表のとおり(2件は実施済みで終了、1件は継続とした)。
研修の企画 今年度の事故発生の防止に関する研修は年〇回とし、第1回の主題を「移乗の場面のヒヤリハット」とする。前年度の件数の内訳で移乗の場面が最も多かったことによる。新規採用者に対しては採用の日から〇日以内に個別に実施する。
指針・様式の見直し 指針の見直しの要否を検討し、第6条第4項(ヒヤリハット様式の記名)を今回の様式変更に合わせて改定することとした。他の条は変更なしとした。
周知 決定事項は4月〇日の申し送りで全職員に伝達し、あわせて事務室内に掲示する。掲示の期間は〇か月とする。
次回開催予定 〇年〇月〇日(〇) 16時00分から
記録者・確認者 記録 〇〇(〇〇職)  確認 管理者 〇〇 〇〇

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

4-3. 議事録の完成文——第2回(個別事例の分析を厚くした回)

個別事例の分析の欄は、「検討した」の4文字で終わりがちです。宇都宮市の資料は、誤配薬の例を挙げて利用者の間違いか薬の間違いかで改善内容が異なると説明しています。分析とは、この「どちらの間違いだったのか」をはっきりさせる作業です。次の完成文はその形で書いています。

完成文(そのまま貼れる文)
開催日時 〇年7月〇日(〇) 16時00分から17時05分まで
出席者 管理者〇〇(委員長)、担当者〇〇、看護職員〇〇、介護職員〇〇・〇〇、生活相談員〇〇 計6名。欠席者〇〇には7月〇日に個別に伝達した。
報告事項(件数) 4月から6月までに報告された事故は〇件、ヒヤリハットは〇件であった。場面別の内訳、時間帯別の内訳は集計表のとおり。
個別事例の分析(事例1) 6月〇日、〇時〇分、利用者Aに対し、利用者Bの薬包を配付した事例を取り上げた。経過を確認したところ、配薬車の中で薬包が氏名の五十音順に並んでいたこと、AとBの姓の読みが1文字違いであること、当該時間帯は職員1名で6名分を配付していたことが確認された。本件は利用者の取り違えではなく薬包の取り違えであったため、声かけによる本人確認の徹底ではなく、薬包の並べ方と確認の手順を変えることを対策の対象とした。
個別事例の分析(事例2) 5月〇日、〇時〇分、送迎車から降車する際に利用者Cが段差で転倒しかけた事例(ヒヤリハット)を取り上げた。当日は雨天で、乗降場所の路面が濡れていた。同一の場所での報告は今回を含め〇件であり、いずれも降雨時であった。発生要因を「降雨時の乗降場所の選定について定めがないこと」とした。
決定事項(再発防止策) 一 配薬車の薬包を氏名の五十音順ではなく居室番号順に並べ替え、薬包に居室番号を追記する。担当〇〇。期限〇月〇日。確認の方法は、次回委員会で配薬車の現物を確認すること。 二 配薬時は薬包の氏名と配薬表を指差しで照合し、照合欄に押印する。担当〇〇。期限〇月〇日から運用開始。確認の方法は、次回委員会で1週間分の配薬表の押印欄の記入率を確認すること。 三 降雨時の乗降場所を〇〇に変更し、送迎手順書に記載する。担当〇〇。期限〇月〇日。
前回決定した対策の確認 第1回で決定した3件について確認した。(一)移乗の手順書の改定は〇月〇日に完了し、配付先名簿により全職員〇名への配付を確認した。運用開始後の移乗の場面の報告は〇件であり、うち足元の確認に関するものは〇件であった。本件は実施済みとして終了とする。(二)居室内の私物の置き場所に関する説明文書は作成済みであるが、家族への説明が〇名中〇名にとどまっている。理由は面会の機会が無い家族がいるためであり、郵送に切り替えることとし、継続とする。期限を〇月〇日に変更する。(三)ヒヤリハット様式の変更は〇月〇日に完了し、変更後の提出は〇件であった。実施済みとして終了とする。
研修の企画 第2回研修の主題を「服薬に関する場面の事故とヒヤリハット」とする。本日の事例1を、氏名を伏せた形で教材とする。
周知 決定事項は7月〇日の申し送りで伝達し、配薬の手順の変更については〇月〇日から〇日までの間、配薬車に手順書を貼付する。
次回開催予定 〇年10月〇日(〇) 16時00分から

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

4-4. 議事録の完成文——第3回(報告が集まっていないことを議題にした回)

名古屋市の資料は、運営指導において介護事故の件数よりヒヤリハット報告の件数の方が少ないといった事例が見受けられると記載し、様式の簡素化・記載例の作成・研修等を通じた趣旨説明という取組例を挙げています。件数の比が逆転していることに委員会自身が気づいて手を打った、という記録は、そのまま仕組みが回っている証拠になります。

完成文(そのまま貼れる文)
報告事項(件数) 7月から9月までに報告された事故は〇件、ヒヤリハットは〇件であった。ヒヤリハットの件数が事故の件数を下回っているため、報告が上がりにくい理由について意見を求めた。
意見 出席した介護職員から、様式がA4で2枚あり記入に時間がかかること、記名欄があるため提出をためらうことがあること、書いた後にどうなったかが分からないこと、の3点が挙げられた。
個別事例の分析 本回は個別事例に加え、報告の経路そのものを検討の対象とした。7月から9月に提出された〇件のうち、〇件が特定の2名の職員によるものであり、提出者の偏りが確認された。提出のしやすさが職員により異なることを発生要因とした。
決定事項(再発防止策) 一 ヒヤリハット様式をA4で1枚に改め、選択式の欄(場面・時間帯・場所)と自由記載欄2行の構成とする。担当〇〇。期限〇月〇日。 二 記載例を3例作成し、様式の裏面に印刷する。担当〇〇。期限〇月〇日。 三 提出された報告が委員会でどのように扱われたかを、月1回、事務室の掲示板に掲示する。担当〇〇。〇月分から開始。 四 次回研修において、ヒヤリハットの報告は職員の責任を問うためのものではないことを説明する。担当〇〇。
前回決定した対策の確認 第2回で決定した3件について確認した。(一)配薬車の並べ替えは〇月〇日に完了し、本日、委員全員で現物を確認した。実施済みとして終了とする。(二)配薬表の照合欄への押印は、〇月〇日から〇日までの1週間分〇件のうち押印があったものが〇件であった。押印の無い〇件はいずれも同一の時間帯であり、当該時間帯は職員1名で対応していた。対策を変更し、当該時間帯は2名で対応する体制に改める。担当〇〇。期限〇月〇日。(三)降雨時の乗降場所の変更は〇月〇日に送迎手順書へ記載済み。以後、当該場所での報告は〇件であった。継続とし、次回に再度確認する。
周知 決定事項は〇月〇日の申し送りで伝達する。あわせて、様式の変更については〇月〇日から新様式に切り替える旨を掲示する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

4-5. 議事録の完成文——第4回(年度末、指針と様式を見直す回)

完成文(そのまま貼れる文)
議題 一 今年度の事故及びヒヤリハットの総括 二 今年度に決定した再発防止策の実施状況の一覧による確認 三 指針及び様式の見直しの要否 四 来年度の研修計画 五 保険者の事故報告の取扱いの確認
報告事項(件数) 今年度に報告された事故は〇件、ヒヤリハットは〇件であった。四半期別・場面別・時間帯別の内訳は年間集計表のとおり。
前回決定した対策の確認 今年度の4回の委員会で決定した再発防止策は合計〇件であった。うち実施済みとして終了したもの〇件、継続中のもの〇件、変更したもの〇件、実施に至らなかったもの〇件。実施に至らなかった〇件の理由は、いずれも担当者の異動により引き継がれなかったことであり、対策の決定時に担当者を職名で記載する運用に改める。
指針・様式の見直し 指針の全条について見直しの要否を検討した。第5条第4項の別紙(市町村への報告を要する事故の範囲)について、〇年〇月に保険者から通知があったため差し替える。第6条第2項に、誤薬は利用者の状態にかかわらず事故報告書によることを明記する。他の条は変更なしとした。
保険者の取扱いの確認 〇〇(保険者名の記入欄)が公表している事故報告の取扱いについて、〇年〇月〇日に最新版を確認した。確認した資料の名称及び確認日を別紙〇に記載した。改定の有無は〇であった。
来年度の研修計画 来年度の事故発生の防止に関する研修は年〇回とし、主題を(1)今年度に最も多かった場面、(2)誤薬、(3)新規採用者向けの基礎、とする。実施予定月を研修年間計画に記載する。
次回開催予定 〇年4月〇日(〇) 16時00分から(年度当初の回)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

4-6. 前回の対策の効果を確認した記録——最も抜けやすい欄の完成文

ここだけを取り出します。この欄が空白の議事録は、決めたことがどうなったか誰も見ていないという記録になります。書き方の型は1つです——「何を決めたか/実施されたか/実施を何で確かめたか/今後どうするか(継続・変更・終了)」の4点。この4点が揃っていれば、対策が効いたかどうかを断定しなくても、確認したという事実は残ります。

# 前回決めた対策 確認の記録(完成文) 取扱い
1 移乗の手順書に足元の確認の一項を加える 改定した手順書は〇月〇日に配付し、配付先名簿により全職員〇名への配付を確認した。運用開始後3か月の移乗の場面の報告は〇件で、うち足元の確認に関する記載があるものは〇件であった。手順書は事務室と各フロアに備え置いている。 終了
2 配薬表への指差し照合と押印 〇月〇日から〇日までの1週間分〇件について押印欄を確認したところ、押印があったものは〇件であった。押印の無い〇件は同一の時間帯に集中していた。実施できていない時間帯があることが確認できたため、対策を変更する。 変更
3 降雨時の送迎の乗降場所の変更 送迎手順書への記載は〇月〇日に完了した。以後の降雨日は〇日で、当該場所での報告は〇件であった。ただし降雨日が少なかったため、次回委員会でも引き続き確認する。 継続
4 離床センサーの設置 対象とした3名すべてについて〇月〇日までに設置した。設置後の稼働記録を確認したところ、〇月中に電源が入っていなかった日は〇日で、いずれも〇〇が理由であった。夜勤の開始時に稼働を確認する手順を追加する。 変更
5 浴室の床マットの交換 〇月〇日に交換を完了し、写真を議事録に添付した。交換後の入浴の場面の報告は〇件であった。マットの劣化の点検を月1回の設備点検表に加えた。 終了
6 利用者の居室内の私物の整理について家族へ説明 対象〇名のうち説明済みは〇名。未了の〇名は面会の機会が無いためであり、〇月〇日に文書を郵送した。到達の確認は〇月〇日に電話で行った。 継続
7 ヒヤリハット様式の簡素化 新様式は〇月〇日から運用を開始した。運用開始後1か月の提出は〇件で、提出した職員は延べ〇名、うち初めて提出した職員は〇名であった。旧様式での提出は無かった。 終了
8 夜間の巡回の時刻の変更 変更後の時刻での巡回は、巡回記録により〇日中〇日で実施されていた。未実施の〇日は〇〇が理由であった。巡回記録の様式に時刻の記入欄を設ける。 変更
9 誤薬の報告を事故報告書に統一する運用 運用開始後、誤薬に関する報告は〇件あり、いずれも事故報告書により提出されていた。ヒヤリハット報告書で提出されたものは無かった。区分の基準は指針第6条第2項に明記済みである。 終了
10 玄関の施錠の時間帯の変更 変更後の時間帯における施錠は、施錠確認表により〇日中〇日で確認できた。未記入の〇日について担当者に確認したところ、施錠自体は行っていたが記入を失念したとのことであった。確認表を出入口に掲示する位置に変更する。 変更
11 食事の形態の見直しに係る多職種での確認 対象〇名について、〇月〇日の会議で看護職員・管理栄養士・介護職員が同席して確認した。確認の記録は当該会議録のとおり。食事の場面の報告は確認後〇件であった。 継続
12 新規採用者への事故防止研修の個別実施 今期に採用した〇名全員について、採用の日から〇日以内に実施し、受講者名簿に記載した。実施日と採用日の対照は研修記録の別表のとおり。 終了

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

なお、上の表の「取扱い」の列は、終了・継続・変更の3つだけで足ります。「効果あり」「効果なし」という判定語を置くと、その判定の根拠を別に示す必要が生じます。委員会が行うのは判定ではなく確認である、という整理にしておくのが、記録としても実務としても軽くなります。

4-7. 委員会の結果を職員へ周知した記録(完成文)

委員会が開かれていても、結果が従業者へ周知されていないことを理由に指導の対象として挙げられている例があります(宇都宮市の資料は虐待防止検討委員会について同旨の記載をしています)。周知は「した」で終わらせず、いつ・どの方法で・誰にの3点を書きます。

周知の方法 完成文(そのまま貼れる文) 残る証拠
申し送り 〇月〇日の朝の申し送りにおいて、〇年〇月〇日開催の事故防止委員会の決定事項3件を伝達した。出席者〇名。申し送りノートの〇月〇日の欄に記載し、出席者の押印を受けた。 申し送りノート、押印欄
掲示 委員会の決定事項の要旨を事務室内の掲示板に掲示した。掲示の期間は〇月〇日から〇月〇日まで。掲示した文書の写しを議事録に添付した。 掲示物の写し
議事録の回覧 議事録を〇月〇日から回覧に付し、〇月〇日に全〇名の確認印をもって回覧を終了した。未確認の職員はいなかった。 回覧板の確認印欄
個別の伝達 委員会及び申し送りのいずれにも出席できなかった職員〇名に対し、〇月〇日から〇日までの間に管理者が個別に説明した。説明した日と対象者は別表のとおり。 別表(日付・氏名)
手順書への反映 決定事項のうち手順の変更に係る2件は、〇月〇日付で移乗手順書及び送迎手順書に反映し、改定履歴に記載した。改定後の手順書は各フロアに配置した。 手順書の改定履歴
研修での説明 〇月〇日実施の研修において、委員会の決定事項と、その根拠となった事例(氏名を伏せたもの)を説明した。受講者〇名。受講者名簿のとおり。 研修記録、受講者名簿
掲示板での結果の還元 提出されたヒヤリハットが委員会でどのように扱われたかを、〇月分から月1回、事務室の掲示板に掲示している。掲示した月と件数は別表のとおり。 掲示物の写し、別表

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

4-8. 委員会を単独で置けないときの書き方

職員数の少ない事業所では、事故防止だけの会議を独立して開くのが難しいことがあります。その場合でも、他の会議と一体的に開催したうえで、事故に関する検討を行ったことが分かるように区別して記録するという形が採れます。松山市の資料は研修について、各研修を同日に実施する場合はそれぞれの内容について行ったことが分かるよう区別して記録することを示しており、会議についても同じ考え方で記録を分けます。

状況 議事録の書き方(完成文) 気をつける点
職員会議と併せて開催 〇月〇日の職員会議において、議題4として事故防止委員会を開催した。事故防止委員会に係る時間は16時30分から17時00分まで。出席者及び検討内容は以下のとおり。 開始・終了の時刻を分けて書く。出席者は会議全体ではなく委員会としての出席者を書く
感染対策委員会と同日に開催 〇月〇日、感染対策委員会(15時30分から16時00分)に引き続き、事故防止委員会(16時00分から16時40分)を開催した。議題及び検討内容は、それぞれ別葉の議事録に記載した。 議事録の用紙を分ける。1枚に混ぜると、どちらの検討か読み取れなくなる
複数の事業所で合同開催 〇月〇日、〇〇事業所及び〇〇事業所の合同で事故防止委員会を開催した。出席者は各事業所の管理者及び担当者〇名。事業所ごとの件数及び個別事例は、それぞれ事業所別の集計表及び別表のとおり。 件数と個別事例は事業所ごとに分けて記載する。決定事項も事業所ごとに担当者と期限を書く
オンラインで開催 〇月〇日、オンライン会議システムにより開催した。出席者〇名(うちオンライン参加〇名)。資料は事前に配付し、決定事項は終了後に議事録の回覧により確認した。 出席の方法を書く。画面越しの参加者も出席者として氏名と職種を書く
訪問系で全員が集まれない 〇月〇日から〇日までの間、〇回に分けて事故防止委員会を開催した(第1回〇名、第2回〇名)。議題は同一とし、第1回の検討内容を第2回の冒頭で共有したうえで、決定事項は第2回の終了時に確定した。 分割開催であることと、決定がいつ確定したかを書く

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

5. ヒヤリハットを集める仕組みと、集めたものの分析・研修記録

再発防止の記録が薄くなる原因は、たいてい分析の手前にあります。材料が集まっていないのです。名古屋市の資料は、運営指導において介護事故の件数よりヒヤリハット報告の件数の方が少ないといった事例が見受けられると記載し、取組例として様式の簡素化、記載例の作成、研修等を通じた趣旨説明(従業者の懲罰目的ではないことの説明)を挙げ、事故発生防止委員会等で検討された結果を介護職員等に適切にフィードバックすることも示しています。この章は、その4つをそのまま記録の形にしたものです。

5-1. 事故とヒヤリハットの振り分け基準(自事業所で決めて文書にする)

振り分けの基準が文書になっていないと、同じ出来事が担当者によって別の綴りに入ります。神戸市の資料はヒヤリ・ハット事例を介護事故には至らなかったが介護事故が発生しそうになった場合と定義したうえで、誤薬・転倒等、介護事故として記録すべきものをヒヤリ・ハット事例として記録している例を指摘として挙げています。津山市の資料は、誤薬(他人の薬を飲む、飲み忘れ、落薬など)についても事故報告の対象であることを示しています。下の表は、その考え方を事業所内の基準に落とすときの雛形です。報告の対象範囲そのものは保険者により異なるため、右端は記入欄にしています。

場面 起きたこと 事業所内での区分の考え方 保険者への報告の要否(記入欄)
服薬 他の利用者の薬を服用した 事故報告書。利用者の状態にかかわらず事故として扱う  
服薬 配付した薬が飲まれずに残っていた(飲み忘れ) 事故報告書  
服薬 薬包が床に落ちていた(落薬) 事故報告書  
服薬 配付の直前に薬包の氏名の誤りに気づいて差し替えた ヒヤリハット報告書  
移動 転倒し、医師の診断を受けて処置を要した 事故報告書  
移動 転倒したが受傷は無く、経過観察とした 事故報告書(受傷の有無にかかわらず転倒は事故として扱う)  
移動 ふらついたところを職員が支えて転倒に至らなかった ヒヤリハット報告書  
食事 誤嚥し、吸引等の処置を要した 事故報告書  
食事 むせ込みがあったが自力で回復した ヒヤリハット報告書。ただし同一の利用者で繰り返す場合は事故に準じて委員会に上げる  
食事 指示と異なる食事形態で提供した(喫食前に気づいた) ヒヤリハット報告書  
食事 指示と異なる食事形態で提供し、喫食された 事故報告書  
所在 無断で外出し、警察・消防等が関わった 事故報告書  
所在 玄関付近で外へ出ようとしたところを職員が声をかけた ヒヤリハット報告書  
入浴 浴室で滑って転倒した 事故報告書  
入浴 湯温の確認を怠り、通常より高い湯を使用した(受傷なし) ヒヤリハット報告書  
送迎 送迎中の車内又は乗降時に受傷した 事故報告書  
送迎 送迎の順番を誤り、送り先を間違えた 事故報告書(利用者が居宅以外に到着した場合)  
送迎 シートベルトの装着を忘れたことに発車前に気づいた ヒヤリハット報告書  
医療的な処置 経管栄養・吸引等の手順を誤った 事故報告書  
物品 利用者の私物を破損・紛失した 事故報告書(賠償に係る取扱いを含む)  
訪問系 訪問先で利用者が転倒しているのを発見した 事故報告書(発見の経緯と発見時刻を記載する)  
訪問系 鍵の管理を誤り、訪問先に入れなかった ヒヤリハット報告書(サービスが提供できなかった場合は事故に準じて扱う)  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

5-2. 報告が集まらないときに変える4つのこと

変えるもの 変え方 記録に残す文(完成文) 実施日(記入欄)
様式 A4で1枚に収め、選択式の欄を増やし、自由記載は2行までとする 〇月〇日、ヒヤリハット様式をA4で1枚に改めた。場面・時間帯・場所を選択式とし、自由記載欄は2行とした。旧様式は〇月〇日をもって使用を終了した。  
記載例 実際に提出された報告をもとに、3例を様式の裏面に印刷する 〇月〇日、記載例3例を作成し、様式の裏面に印刷した。例は当事業所で報告された事例をもとにし、利用者が特定されない形に改めた。  
趣旨の説明 研修で、報告は職員の責任を問うためのものではないことを説明する 〇月〇日の研修において、ヒヤリハットの報告が職員の責任を問う目的ではないこと、及び報告した職員が不利益な取扱いを受けないことを説明した。受講者〇名。  
結果の還元 提出された報告が委員会でどう扱われたかを月1回掲示する 〇月分から、提出された報告の件数と、委員会で決定した対策を月1回、事務室の掲示板に掲示している。掲示した月と内容は別表のとおり。  
提出の経路 記名を要しない投函箱を設け、担当者が回収する 〇月〇日、事務室の入口に投函箱を設置した。回収は担当者が週1回行い、回収日を回収記録に記載している。  
提出の時間 勤務時間内に記入できるよう、申し送りの後の5分を充てる 〇月〇日から、申し送り終了後の5分間をヒヤリハットの記入の時間とした。運用の状況は次回委員会で確認する。  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

5-3. ヒヤリハット報告書の欄と、記入の完成文

ヒヤリハットの報告書に長い文章は要りません。分析に使えるのはいつ・どこで・どの場面で・何が起きかけたか・そのとき何が働いて防げたかの5点です。最後の「何が働いて防げたか」は落ちやすい欄ですが、これが対策のヒントそのものになります。

記入の完成文(例1・服薬) 記入の完成文(例2・移動) 記入の完成文(例3・送迎)
発生した日 〇年〇月〇日 〇年〇月〇日 〇年〇月〇日
時間帯 12時台(昼食後) 6時台(起床時) 16時台(帰りの送迎)
場所 食堂 居室(ベッドサイド) 〇〇(乗降場所)
場面 服薬の介助 起き上がりから車いすへの移乗 車両からの降車
何が起きかけたか 配薬車から取り出した薬包の氏名が、配付しようとした利用者と異なっていた。配付の直前に気づいた。 ベッド柵を外した際、利用者が自力で立ち上がろうとした。ふらつきがあり、支えなければ転倒するところであった。 降車の際、雨で濡れた段差に足をかけ、体勢が崩れかけた。
そのとき何が働いて防げたか 配付の前に配薬表と照合する手順があり、照合の時点で気づいた。 職員が正面に立っており、すぐに支えることができた。 職員が利用者の斜め前に立ち、手を添えていた。
気づいたこと(任意) 薬包が五十音順に並んでおり、読みの近い利用者が隣り合っている。 起床時は覚醒が不十分なことがあり、声かけだけでは待ってもらえないことがある。 当該の乗降場所は雨天時に水がたまる。
提出者 記名は任意(〇〇) 記名は任意 記名は任意
受理した日・担当者 〇月〇日 担当者〇〇 〇月〇日 担当者〇〇 〇月〇日 担当者〇〇

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

5-4. 集めたものを分析する軸

分析とは、集まったものを複数の軸で数えなおすことです。数えなおすと、1件ずつ読んでいるだけでは見えない「同じところで繰り返している」が浮かびます。軸は多いほどよいわけではなく、次の6つで十分です。

区分の例 この軸で数えると見えること 手を打つ先
場面 移乗/歩行・移動/食事/服薬/排せつ/入浴/送迎/医療的な処置/その他 どの業務で起きているか 手順書・研修の主題
時間帯 2時間ごと、又は勤務帯(早出・日勤・遅出・夜勤) 人手が薄い時間に集中していないか 人員の配置・巡回の時刻
場所 居室/廊下/食堂/浴室/トイレ/玄関/車内・乗降場所/利用者宅 特定の場所に偏っていないか 設備・動線・掲示
発生要因 手順が定まっていない/手順はあるが守られていない/物や設備/情報の共有/人員の配置/利用者の状態の変化 変えるべき対象がどれか 対策の種類が決まる
利用者の状態 要介護度/移動の自立度/認知症の状況/新規利用開始からの期間 利用開始直後に集中していないか アセスメントの見直し・情報の引継ぎ
職員の経験 採用からの期間(〇か月未満/〇か月以上)/夜勤の経験の有無 新規採用者の時期に偏っていないか 新規採用時の研修・組み合わせ

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

このうち発生要因の軸だけは、区分の作り方に注意が要ります。「本人要因」「職員要因」という分け方にすると、大半が職員要因に寄り、対策が「注意する」に収れんします。上の表のように変えられる対象の名前で区分すると、そのまま対策の型に結びつきます。

発生要因の区分 この区分になったときの対策の型 確認の方法(後から実施が分かるもの)
手順が定まっていない 手順書に一項を追加する/新しい手順書を作る 改定後の手順書と配付先名簿
手順はあるが守られていない 手順を実施したことが分かる欄(チェック欄・押印欄)を記録様式に設ける 一定期間の記録様式の記入率
物・設備 物を替える/位置を変える/点検の周期を決める 交換の日付・写真・点検表
情報の共有 申し送りの項目に加える/記録の様式に欄を設ける/掲示する 申し送りノートの記載・掲示物の写し
人員の配置 時間帯の人員を変える/担当の組み合わせを変える 勤務表と実績
利用者の状態の変化 アセスメントとサービス計画の見直しを関係者に依頼する 依頼した日と相手方の記録、見直し後の計画

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

5-5. 月次の集計欄(自事業所で記入する)

数字は自事業所のものだけを書きます。他所の平均や一般的な傾向を持ち込むと、記録が事実から離れます。次の表をそのまま議事録に添える形にすれば、集計そのものが分析の材料になります。

事故の件数 ヒヤリハットの件数 最も多かった場面 最も多かった時間帯 最も多かった場所 委員会で取り上げた事例の数
4月            
5月            
6月            
7月            
8月            
9月            
10月            
11月            
12月            
1月            
2月            
3月            
年度計      

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

5-6. 傾向の書き方——断定しない完成文

傾向の欄は、書き手が最も踏み込みたくなる場所です。しかし件数は利用者数・利用者の状態像・季節で動くため、原因の断定は根拠を示しにくくなります。内訳を述べ、次に見るところを決める——この2段だけで十分に分析の記録になります。

# 書きたくなる形 完成文(そのまま貼れる文)
1 夜勤帯の人手不足が原因である 時間帯別では、報告の〇件のうち〇件が夜勤帯であった。夜勤帯の報告のうち〇件は巡回の直後の時間に集中していた。次回は、当該時間の巡回の順路と時刻を確認する。
2 新人職員が多いため事故が増えた 職員の経験別では、採用から6か月未満の職員が関わった報告が〇件であった。うち〇件は移乗の場面であった。次回研修の主題を移乗とし、採用から6か月未満の職員を対象に個別の同行の機会を設ける。
3 この利用者は転倒しやすい 利用者別では、同一の利用者に係る報告が〇件であった。〇件はいずれも起床の時間帯であり、うち〇件はベッド柵を外した直後であった。起床時の介助の手順について、看護職員を交えて確認する。
4 季節的なものと思われる 月別の内訳は集計表のとおり。〇月に〇件と他の月より多かったが、当月は利用者数及び延べ利用回数も他の月より多かった。件数の増減の意味づけは行わず、場面別の内訳のみを確認する。
5 職員の意識が低い 提出者別では、〇件のうち〇名の職員によるものが〇件を占めた。提出の機会が特定の職員に偏っていることから、様式と提出の経路を見直す。
6 対策が効いている 対策を実施した〇月以降、同一の発生要因(移乗時の足元の確認)による報告は〇件であった。対策の実施状況は手順書の配付先名簿により確認できている。引き続き次回委員会で確認する。
7 浴室が危険である 場所別では、浴室に係る報告が〇件であった。うち〇件は洗い場の同じ位置であり、当該位置の床マットは〇年〇月に設置したものである。設備の点検の周期を確認する。
8 ヒヤリハットが増えたのは悪い兆候である 〇月のヒヤリハットの提出は〇件で、前月の〇件より多かった。様式の変更を〇月〇日に行っており、変更後の様式による提出は〇件であった。提出者は延べ〇名、うち初めて提出した職員は〇名であった。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

5-7. 現場へのフィードバックの記録(完成文)

場面 完成文(そのまま貼れる文)
月次の掲示 〇月に提出されたヒヤリハットは〇件でした。最も多かった場面は〇〇です。委員会では、このうち〇件を取り上げて発生要因を検討し、〇〇の手順を〇月〇日から変更することを決めました。報告してくださった方に御礼申し上げます。
個別の返し 〇月〇日提出のヒヤリハットについて、委員会で検討しました。ご指摘のあった薬包の並び順は、〇月〇日から居室番号順に変更します。変更後の状況について、お気づきの点があれば重ねてご報告ください。
取り上げなかった報告への返し 〇月に提出された報告のうち、今回の委員会で個別に取り上げなかったものについても、場面・時間帯・場所の集計に反映しています。集計は事務室の掲示板に掲示しています。
申し送りでの共有 本日の申し送りで、〇月の委員会の決定事項をお伝えします。変更点は〇〇の1点です。〇月〇日から運用を始めます。手順書は各フロアに置いています。
研修での共有 本日の研修では、当事業所で実際に報告された事例を教材にします。氏名は伏せています。報告してくださった方を評価する場ではなく、手順のどこを変えるかを一緒に考える場です。
年度末の総括 今年度に提出されたヒヤリハットは〇件、事故は〇件でした。委員会で決定した対策は〇件で、うち〇件は実施を確認して終了しています。来年度は〇〇の場面を重点とします。

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5-8. 研修記録の完成文

研修の記録は、実施したことが分かる欄が揃っていれば短くて構いません。抜けやすいのは新規採用時欠席者の補講、そして同じ日に複数の研修を行ったときの区別です。

完成文(例1・年度の定例研修) 完成文(例2・新規採用時)
研修名 事故発生の防止のための研修(第1回) 新規採用者に対する事故発生の防止のための研修
実施日・時間 〇年〇月〇日(〇) 16時00分から17時00分まで(60分) 〇年〇月〇日(〇) 10時00分から10時40分まで(40分)
実施場所 〇〇(事業所名) 会議室 〇〇(事業所名) 事務室
講師 事故発生の防止の担当者〇〇(〇〇職) 管理者〇〇
対象者 全職員(〇名)。欠席者〇名には補講を実施 〇年〇月〇日採用 〇〇(〇〇職) 1名
内容 一 事故発生の防止のための指針の内容(第1条から第10条まで) 二 事故報告書とヒヤリハット報告書の区分と記入の方法 三 当事業所で報告された移乗の場面の事例2件の検討 四 委員会で決定した手順の変更点 一 指針の内容 二 事故が起きたときの連絡の順序と連絡先 三 事故報告書とヒヤリハット報告書の書き分け 四 ヒヤリハットの報告は責任を問うためのものではないことの説明
使用した資料 指針の写し、ヒヤリハット様式(新様式)、事例検討用資料(氏名を伏せたもの) 指針の写し、緊急連絡網、両様式の記載例
受講者名簿 別紙のとおり(署名欄あり) 別紙のとおり
受講者の意見 ヒヤリハット様式の選択欄に「送迎」を加えてほしいとの意見があり、次回委員会に諮ることとした。 夜間の連絡先について、休日の場合の順序を確認したいとの質問があり、その場で説明した。
記録者・確認者 記録 〇〇  確認 管理者 〇〇 〇〇 記録 〇〇  確認 管理者 〇〇 〇〇

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完成文(例3・欠席者への補講) 完成文(例4・同一の日に複数の研修を行った場合) 完成文(例5・事例検討の形で行った研修)
研修名 事故発生の防止のための研修(第1回)の補講 事故発生の防止のための研修/身体的拘束等の適正化のための研修(同日実施) 事故発生の防止のための研修(第2回・事例検討)
実施日・時間 〇年〇月〇日 16時30分から17時10分まで(40分) 〇年〇月〇日 事故発生の防止 16時00分から16時40分まで/身体的拘束等の適正化 16時45分から17時25分まで 〇年〇月〇日 16時00分から17時00分まで
講師 事故発生の防止の担当者〇〇 事故発生の防止 担当者〇〇/身体的拘束等の適正化 〇〇(〇〇職) 担当者〇〇(進行)
対象者 第1回を欠席した職員〇名(氏名は受講者名簿のとおり) 全職員〇名。それぞれの受講者名簿を別に作成した 介護職員〇名、看護職員〇名 計〇名
内容 第1回と同一の内容。資料を配付し、事例検討は個別に口頭で実施した。 事故発生の防止:指針の内容と報告の手順/身体的拘束等の適正化:指針の内容と記録の方法。内容・時間・講師・受講者名簿をそれぞれ区別して記録した。 当事業所で〇月に報告された事例3件(氏名を伏せたもの)について、4名ずつの小集団で発生要因を検討し、変えられる対象を挙げた。
成果物 小集団ごとの検討結果(〇枚)。次回委員会の資料とする。
備考 補講の実施により、第1回の対象者〇名全員が受講した。 1つの記録に両方を書かず、研修ごとに用紙を分けた。 検討の結果、〇〇の手順の変更案が挙がったため、次回委員会に諮る。

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6. 再発防止策を計画に落とし、実施し、効果を確認するまでの通し記録

ここまでの章で作った部品を、1件の事故について最初から最後までつなげます。「報告された」「検討した」「決めた」「やった」「確かめた」の5段が、日付つきで1枚に並んでいる——これが再発防止の記録として最も強い形です。北海道の後志総合振興局の資料が挙げる「原因の究明や、再発防止策がとられていない」という指摘は、この5段のどこかが欠けている状態を指しています。

6-1. 通しの様式(1件につき1枚)

書く内容 日付欄
1 報告された事象 事故報告書又はヒヤリハット報告書の番号と、要点を1文で 報告日
2 委員会での分析 選んだ理由、経過、発生要因(変えられる対象の名前で) 委員会の開催日
3 決定した対策 変える対象/担当者(職名)/期限/確認の方法 決定日
4 実施 実施した内容と、実施したことが分かる物(名簿・写真・改定履歴) 実施日
5 確認 実施されていたか、実施できていない部分とその理由、継続/変更/終了 確認した委員会の開催日

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

6-2. 通し例1——移乗の場面で転倒(手順が定まっていない)

完成文(そのまま貼れる文)
報告された事象(〇月〇日) 事故報告書第〇号。〇月〇日〇時〇分、居室において、ベッドから車いすへの移乗の際に利用者が転倒した。受診の結果、〇〇の処置を受けた。家族には同日〇時〇分に連絡し、担当の介護支援専門員には同日〇時〇分に連絡した。
委員会での分析(〇月〇日) 本件と、同一の場面で発生した過去の報告2件を併せて確認した。3件とも、移乗の前に履物が整っていない状態であり、うち2件は床に私物が置かれていた。対応した職員は3件とも異なる。移乗の手順書には足元及び床の状態を確認する手順の記載が無い。発生要因を「手順が定まっていないこと」とした。
決定した対策(〇月〇日) 移乗の手順書に「移乗の前に、履物の踵が入っているか及び床に障害物が無いかを確認する」の一項を加える。担当は〇〇(職名)。期限は〇月〇日。確認の方法は、改定した手順書の配付先名簿により全職員への配付を確認すること、及び運用開始後3か月の移乗の場面の報告のうち足元の確認に関するものの件数を数えることとする。
実施(〇月〇日) 〇月〇日、手順書を改定し、改定履歴に記載した。〇月〇日から〇日までに全職員〇名に配付し、配付先名簿に受領の署名を得た。各フロアに1部ずつ備え置いた。
確認(〇月〇日の委員会) 配付先名簿により全職員〇名への配付を確認した。運用開始後3か月の移乗の場面の報告は〇件で、うち足元の確認に関する記載があるものは〇件であった。手順書の備え置きは本日、委員が各フロアで現物を確認した。実施済みとして終了とする。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

6-3. 通し例2——誤薬(物の並べ方と照合の手順)

完成文(そのまま貼れる文)
報告された事象(〇月〇日) 事故報告書第〇号。〇月〇日〇時〇分、食堂において、利用者Aに対し利用者Bの薬包を配付し、服用された。看護職員が〇時〇分に気づき、〇時〇分に主治の医師に連絡して指示を受けた。家族には〇時〇分に連絡した。
委員会での分析(〇月〇日) 配薬車の薬包は氏名の五十音順に並んでおり、AとBは姓の読みが1文字違いで隣接していた。当該時間帯は職員1名で6名分を配付していた。配薬表との照合は目視で行っており、照合したことが分かる記録は無い。本件は利用者の取り違えではなく薬包の取り違えであるため、本人確認の強化ではなく、並べ方と照合の手順を対象とする。発生要因を「物の配置」及び「手順はあるが実施が確認できないこと」とした。
決定した対策(〇月〇日) 一 配薬車の薬包を居室番号順に並べ替え、薬包に居室番号を追記する。担当〇〇(職名)。期限〇月〇日。確認は次回委員会で現物を確認する。 二 配薬時に薬包と配薬表を指差しで照合し、配薬表の照合欄に押印する。担当〇〇(職名)。〇月〇日から運用開始。確認は1週間分の配薬表の押印の状況を数える。
実施(〇月〇日) 〇月〇日に並べ替えと居室番号の追記を完了した。〇月〇日から照合欄付きの配薬表の運用を開始し、〇月〇日の申し送りで全職員に手順を伝達した。
確認(〇月〇日の委員会) 配薬車を委員全員で確認し、居室番号順であることを確認した。〇月〇日から〇日までの配薬表〇件のうち押印があったものは〇件であった。押印の無い〇件は同一の時間帯に集中しており、当該時間帯は職員1名で対応していた。対策を変更し、当該時間帯は2名で対応する体制に改める。担当〇〇。期限〇月〇日。次回委員会で再度確認する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

6-4. 通し例3——送迎中の乗降(環境と場所の選定)

完成文(そのまま貼れる文)
報告された事象(〇月〇日) ヒヤリハット報告書第〇号。〇月〇日〇時台、〇〇(乗降場所)において、降車の際に利用者が濡れた段差で体勢を崩しかけた。職員が手を添えていたため転倒には至らなかった。
委員会での分析(〇月〇日) 同一の場所での報告は本件を含め〇件であり、いずれも降雨時であった。当該場所は路面に水がたまりやすく、段差の縁の滑り止めが摩耗している。送迎手順書には乗降場所の選定に関する記載が無い。発生要因を「物・設備」及び「手順が定まっていないこと」とした。
決定した対策(〇月〇日) 一 降雨時の乗降場所を〇〇に変更し、送迎手順書に記載する。担当〇〇(職名)。期限〇月〇日。 二 従来の乗降場所の段差の滑り止めの補修を〇〇に依頼する。担当〇〇(職名)。期限〇月〇日。確認は補修の完了報告と写真による。
実施(〇月〇日) 〇月〇日、送迎手順書に「降雨時は〇〇を乗降場所とする」と記載し、改定履歴に記載した。運転を担当する職員〇名に〇月〇日の申し送りで伝達した。補修は〇月〇日に完了し、写真を保管している。
確認(〇月〇日の委員会) 送迎手順書の記載を確認した。確認の期間中の降雨日は〇日で、当該場所での報告は〇件であった。降雨日が少なかったため、次回委員会でも引き続き確認する。継続とする。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

6-5. 通し例4——夜間の所在の確認(人員の配置と情報の共有)

完成文(そのまま貼れる文)
報告された事象(〇月〇日) 事故報告書第〇号。〇月〇日〇時〇分、夜間巡回の際に利用者が居室におらず、〇時〇分に〇〇で発見した。受傷は無かった。家族には〇時〇分に連絡し、市町村への報告の要否について〇月〇日に〇〇(保険者の担当課)に照会した。照会の結果は記録のとおり。
委員会での分析(〇月〇日) 当該利用者は〇月〇日から利用を開始しており、夜間の行動について日勤帯で把握していた内容が夜勤帯に伝わっていなかった。巡回の時刻は〇時と〇時であり、その間の3時間に確認の機会が無い。発生要因を「情報の共有」及び「巡回の時刻の設定」とした。
決定した対策(〇月〇日) 一 利用開始から1か月間は、夜間の行動に関する申し送り事項を記録様式の専用欄に記載する。担当〇〇(職名)。〇月〇日から運用開始。確認は1か月分の記録様式の当該欄の記入の状況を数える。 二 巡回の時刻を〇時、〇時、〇時に改める。担当〇〇(職名)。期限〇月〇日。確認は巡回記録の時刻欄による。
実施(〇月〇日) 記録様式に専用欄を設け、〇月〇日から運用を開始した。巡回の時刻は〇月〇日から変更し、勤務表の備考に記載した。
確認(〇月〇日の委員会) 1か月分の記録様式〇件のうち、専用欄に記入があったものは〇件であった。巡回記録では、変更後の時刻での巡回は〇日中〇日で実施されていた。未実施の〇日について確認したところ、いずれも〇〇が理由であった。巡回記録の様式に時刻の記入欄を設けることとし、対策を変更する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

6-6. 通し例5——訪問系での物損(手順と記録の様式)

完成文(そのまま貼れる文)
報告された事象(〇月〇日) 事故報告書第〇号。〇月〇日〇時〇分、利用者宅において、掃除の際に〇〇を破損した。利用者及び家族に同日謝罪し、〇月〇日に法人本部及び保険会社に連絡した。担当の介護支援専門員には〇月〇日に連絡した。
委員会での分析(〇月〇日) 訪問時の手順書には、居室内の物品の取扱いに関する記載が無い。また、利用者宅の間取りと注意を要する物品を記載した情報の共有の様式が無く、担当者が交代した際に引き継がれていなかった。発生要因を「情報の共有」とした。
決定した対策(〇月〇日) 一 利用者ごとに、居室内で取扱いに注意を要する物品を記載する欄を訪問時の記録様式に設ける。担当〇〇(職名)。期限〇月〇日。 二 担当者の交代時に、当該欄を含む引継ぎを対面で行い、引継ぎ日と相手方を記録する。担当〇〇(職名)。〇月〇日から運用開始。確認は交代のあった〇件について引継ぎの記録の有無を数える。
実施(〇月〇日) 記録様式を〇月〇日に改定し、訪問する職員〇名に〇月〇日の会議で説明した。引継ぎの記録様式を新設し、同日から運用を開始した。
確認(〇月〇日の委員会) 改定後の記録様式は〇件で使用されており、注意を要する物品の欄に記入があるものは〇件であった。期間中の担当者の交代は〇件で、引継ぎの記録があるものは〇件であった。記録の無い〇件について確認したところ、いずれも同一の担当者による交代であった。運用の周知を再度行い、継続とする。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

6-7. 通し例6——同じ対策を繰り返しても変わらなかった場合の書き方

実務では、決めた対策が期待どおりに動かないことがあります。動かなかったことを書けるかどうかが、記録の質を分けます。以下は、対策を2回変更した経過をそのまま残した例です。

完成文(そのまま貼れる文)
報告された事象(〇月〇日) ヒヤリハット報告書第〇号ほか、同一の場所(〇〇の角)での接触に関する報告が〇件。いずれも車いすでの移動時である。
委員会での分析(第1回・〇月〇日) 当該の角は見通しが悪く、両側から同時に人が来ると接触しやすい。発生要因を「環境(見通し)」とした。
決定した対策(第1回) 角に注意を促す掲示を貼る。担当〇〇。期限〇月〇日。確認は掲示の有無と、以後の同一場所での報告の件数による。
確認(第2回・〇月〇日) 掲示は〇月〇日に貼付され、本日も掲示されていることを確認した。ただし掲示後の同一場所での報告は〇件であり、掲示の前後で変化は見られない。掲示は職員に向けたものであり、車いすで移動する利用者の視線の高さに無かった。対策を変更する。
決定した対策(第2回) 角にミラーを設置する。担当〇〇。期限〇月〇日。確認は設置の写真と、以後の同一場所での報告の件数による。
確認(第3回・〇月〇日) ミラーは〇月〇日に設置し、写真を保管している。設置後の同一場所での報告は〇件であった。ただし〇件は同一の時間帯(配膳の時間)に発生しており、当該時間は台車が通行している。対策を追加する。配膳の時間帯の台車の通行経路を〇〇に変更する。担当〇〇。期限〇月〇日。
確認(第4回・〇月〇日) 台車の通行経路の変更は〇月〇日から運用されており、配膳を担当する職員〇名に周知済みである。変更後の同一場所での報告は〇件であった。掲示・ミラー・経路変更の3つを継続し、次年度当初に再度確認する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

6-8. 悪い例/良い例——委員会の記録

ここからは2列で並べます。左は運営指導の公表資料で指摘の対象として挙げられている書き方に近いもの、右は誰が・いつまでに・何を変え、どう確認するかまで書き切った完成文です。右の列はそのまま貼って使えます。

# 悪い例(そのままでは読み取れない) 良い例(完成文)
1 事故防止委員会を開催した。 〇年〇月〇日16時00分から16時50分まで、会議室において事故防止委員会を開催した。出席者は管理者〇〇、担当者〇〇、看護職員〇〇、介護職員〇〇・〇〇の計5名。欠席者〇〇には〇月〇日に議事録の回覧により伝達した。
2 事故の報告について検討した。 〇月から〇月までに報告された事故〇件、ヒヤリハット〇件について、場面別・時間帯別・場所別の内訳を確認した。内訳は集計表のとおり。このうち移乗の場面の2件を取り上げて発生要因を検討した。
3 再発防止に努めることとした。 移乗の手順書に「移乗の前に履物と床の障害物を確認する」の一項を加える。担当〇〇(職名)。期限〇月〇日。確認の方法は、改定後の手順書の配付先名簿による全職員への配付の確認とする。
4 職員に周知した。 決定事項は〇月〇日の申し送りで伝達した(出席〇名)。欠席していた〇名には〇月〇日から〇日までの間に管理者が個別に説明した。申し送りノートの当日の欄に記載し、出席者の押印を受けた。
5 前回の対策について確認した。 前回決定した3件について確認した。(一)手順書の改定は〇月〇日に完了し、配付先名簿により全職員〇名への配付を確認したため終了とする。(二)家族への説明は〇名中〇名にとどまり、面会の機会が無いことが理由であるため、郵送に切り替えて継続とする。(三)様式の変更は完了し、新様式での提出が〇件あったため終了とする。
6 特に問題はなかった。 本期間に報告された事故は〇件、ヒヤリハットは〇件であった。新たに検討を要する事例は無かったが、前回決定した対策3件の実施状況を確認し、うち2件を終了、1件を継続とした。次回は〇月〇日に開催する。
7 ヒヤリハットが少ないので提出を呼びかけた。 本期間のヒヤリハットの提出は〇件で、事故の件数〇件を下回っていた。出席者から、様式が2枚で記入に時間がかかること、記名欄があることの2点が挙げられたため、様式を1枚・記名任意に改める。担当〇〇。期限〇月〇日。
8 研修を実施する予定である。 次回研修の主題を「移乗の場面のヒヤリハット」とし、〇月に実施する。主題は本日確認した場面別の内訳で移乗が最も多かったことによる。講師は担当者〇〇、教材は本日検討した事例(氏名を伏せたもの)とする。
9 指針を確認した。 指針の全条について見直しの要否を検討した。第6条第2項(事故とヒヤリハットの区分)に誤薬の取扱いを明記することとし、他の条は変更なしとした。改定は〇月〇日付とし、改定履歴に記載する。
10 次回も継続して検討する。 次回は〇年〇月〇日16時00分から開催する。次回に確認する事項は、(一)配薬表の押印の状況、(二)降雨時の乗降場所の運用の状況、の2点とする。
11 出席者 管理者ほか 出席者 管理者〇〇(委員長)、事故発生の防止の担当者〇〇(〇〇職)、看護職員〇〇、介護職員〇〇・〇〇、生活相談員〇〇、事務職員〇〇 計7名
12 事故〇件、ヒヤリハット〇件。以上。 事故〇件(内訳:移乗〇件、食事〇件、服薬〇件)、ヒヤリハット〇件(内訳:移乗〇件、移動〇件、送迎〇件)。時間帯別では〇時台が最も多く〇件であった。件数は利用者数により変動するため、増減の意味づけは行わない。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

6-9. 悪い例/良い例——再発防止策の書き方

# 悪い例(後から実施を確認できない) 良い例(完成文)
1 見守りを強化する。 〇時から〇時までの時間帯に、食堂に職員1名を配置する。担当は勤務表の作成者〇〇。〇月〇日の勤務表から反映する。確認は勤務表と勤務実績の突合による。
2 職員に注意喚起する。 移乗の手順書に確認事項を1行追加し、〇月〇日から使用する。全職員への配付は配付先名簿で確認する。担当〇〇。期限〇月〇日。
3 情報を共有する。 夜間の行動に関する申し送り事項を、記録様式の専用欄に記載する。〇月〇日から運用を開始し、1か月分の記入の状況を次回委員会で数える。担当〇〇。
4 本人確認を徹底する。 配薬時に薬包の氏名と配薬表を指差しで照合し、配薬表の照合欄に押印する。〇月〇日から運用開始。確認は1週間分の配薬表の押印の状況による。担当〇〇。
5 環境整備に努める。 居室の床に置かれた私物について、置き場所を利用者及び家族と相談し、可動式の収納を〇月〇日までに設置する。担当〇〇。確認は設置後の写真による。
6 研修を行う。 〇月〇日に、移乗の場面を主題とする研修を60分実施する。講師〇〇。対象は全職員。欠席者には〇月〇日までに補講を行う。確認は受講者名簿による。
7 アセスメントを見直す。 当該利用者の起床時の介助方法について、〇月〇日までに看護職員と介護職員が同席して確認し、変更点を記録に残す。担当〇〇。必要に応じて担当の介護支援専門員に計画の見直しを依頼し、依頼した日と相手方を記録する。
8 設備を点検する。 浴室の床マット12か所について、毎週金曜に点検を行い、点検表に記入する。〇月〇日から開始。確認は1か月分の点検表の未実施の回数を数える。担当〇〇。
9 マニュアルを整備する。 降雨時の乗降場所を〇〇に変更し、送迎手順書の第〇項に記載する。〇月〇日までに改定し、改定履歴に記載する。運転を担当する職員〇名に申し送りで伝達する。担当〇〇。
10 再発防止に努める。 (この文だけでは何を変えるかが決まらないため、変える対象・担当者・期限・確認の方法の4つを併記する。例:食事の形態について、〇月〇日までに看護職員・管理栄養士・介護職員が同席して確認し、変更の要否を記録に残す。担当〇〇。)
11 今後は複数名で対応する。 〇時から〇時までの配薬は2名で行う体制に改める。勤務表への反映は〇月〇日から。確認は勤務実績と配薬表の記入者欄の突合による。担当〇〇。
12 掲示して周知する。 変更後の手順を〇月〇日から〇月〇日までの間、配薬車と事務室に掲示する。掲示物の写しを議事録に添付する。担当〇〇。
13 様子を見る。 次回委員会(〇月〇日)まで、同一の発生要因による報告の件数を数える。数え方は、報告書の発生要因欄が「移乗時の足元の確認」であるものを数えることとする。担当〇〇。
14 職員の意識を高める。 ヒヤリハットの提出について、委員会での取扱いを月1回掲示し、提出された報告がどう使われたかを職員に返す。〇月分から開始。担当〇〇。
15 ヒヤリハットを増やす。 様式をA4で1枚に改め、選択式の欄を設け、記載例3例を裏面に印刷する。〇月〇日から新様式に切り替える。旧様式は〇月〇日で使用を終了する。担当〇〇。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

6-10. 悪い例/良い例——事故・ヒヤリハットの記録と分析

# 悪い例 良い例(完成文)
1 転倒(ヒヤリハット) 転倒については、受傷の有無にかかわらず事故報告書により報告する。本件は転倒であるため事故報告書第〇号として受理した。ヒヤリハット報告書として提出されていたため、〇月〇日に事故報告書に切り替え、提出者に区分の基準を説明した。
2 誤薬(ヒヤリハットで処理) 誤薬(他人の薬の服用、飲み忘れ、落薬)は、利用者の状態にかかわらず事故報告書により報告する取扱いとしている(指針第6条第2項)。本件は事故報告書第〇号として受理し、主治の医師に連絡した時刻を記載した。
3 原因:本人の不注意 発生要因:手順が定まっていないこと。移乗の手順書に足元及び床の状態を確認する手順の記載が無く、3件とも異なる職員が対応していた。
4 原因:職員の確認不足 発生要因:手順はあるが実施が確認できないこと。配薬表との照合は目視で行っており、照合したことが分かる欄が様式に無い。
5 原因:認知症のため 発生要因:情報の共有。当該利用者は〇月〇日から利用を開始しており、日勤帯で把握していた夜間の行動が夜勤帯に伝わっていなかった。
6 対応:見守りを続ける 対応:〇時から〇時までの巡回を追加し、巡回記録に時刻を記入する。〇月〇日から運用開始。
7 家族に連絡済み 〇月〇日〇時〇分、長女〇〇様に電話で連絡した。伝えた内容は発生の状況、行った処置、受診の予定である。〇月〇日〇時に来所され、経過を説明した。
8 ケアマネに報告した 〇月〇日〇時〇分、〇〇居宅介護支援事業所の介護支援専門員〇〇様に電話で連絡した。伝えた内容は発生の状況及び受診の結果である。
9 市町村に報告した 〇月〇日、〇〇(保険者名の記入欄)に対し、同保険者が定める様式により報告した。提出した様式の控えを本報告書に添えて保管している。報告の要否について事前に〇月〇日に照会し、回答の内容を記録した。
10 報告の対象かどうか分からなかったので報告していない 報告の要否の判断に迷ったため、〇月〇日に〇〇(保険者の担当課の記入欄)へ照会した。照会した内容、回答した担当者名及び回答の内容を記録し、回答に従って対応した。
11 ヒヤリハット 特になし 本月のヒヤリハットの提出は〇件であった。提出が無かった週は〇週で、当該週については申し送りの場で提出の有無を確認した。
12 分析:全体的に注意が必要 分析:場面別では移乗が〇件で最も多く、時間帯別では〇時台が〇件であった。移乗の〇件のうち〇件は同一の居室で発生している。次回は当該居室の環境を確認する。
13 事故と苦情を同じファイルに綴じている 事故報告書、ヒヤリハット報告書、苦情に関する記録は、それぞれ別の綴りに編てつしている。綴りの背表紙に名称と年度を記載し、保管場所は〇〇としている。
14 報告書に日付だけ記載 発生の日時(〇月〇日〇時〇分)、発見の時刻(〇時〇分)、連絡した時刻(家族〇時〇分、介護支援専門員〇時〇分)を分けて記載している。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

6-11. 悪い例/良い例——指針・研修・担当者

# 悪い例 良い例(完成文)
1 指針を整備している(表紙に日付なし) 事故発生の防止のための指針。制定〇年〇月〇日、最終改定〇年〇月〇日、決裁 管理者〇〇。事業所名・事業所番号・サービス種別を表紙に記載している。
2 指針に「安全に努める」とだけ書いてある 指針第1条第2項として「事業所は、事故を職員個人の不注意によるものと捉えず、業務の手順・環境・情報の共有・人員の配置など、事業所の仕組みに原因を求めて改善することを基本とする。」を置いている。
3 指針に報告先と期限を断定して書いている 指針第5条第3項として「市町村への報告は、〇〇(保険者名)が定める報告の対象範囲、様式及び提出先に従って行う。」と書き、実際の範囲は別紙に置いて差し替えられるようにしている。
4 他事業所のひな形の条番号のまま 指針に引用する条項は、自事業所のサービス種別のものに置き換えている(比較表2-5のとおり種別で異なる)。
5 研修を実施した 〇年〇月〇日16時00分から17時00分まで、会議室において事故発生の防止のための研修を実施した。講師〇〇、受講者〇名(名簿のとおり)、内容は指針の説明・様式の記入方法・事例検討の3項目。
6 年2回実施しているので新人も受けている 年度の途中に採用した職員〇名について、採用の日から〇日以内に個別に研修を実施した。実施日と採用日の対照は研修記録の別表のとおり。
7 研修を2本まとめて1枚に記録している 事故発生の防止のための研修と身体的拘束等の適正化のための研修を同日に実施したため、時間・講師・内容・受講者名簿をそれぞれ区別して、別葉の記録に作成した。
8 欠席者がいたが記録には触れていない 欠席した職員〇名に対し、〇月〇日に補講を実施した。補講の受講者名簿を本記録に添付し、これにより対象者〇名全員が受講した。
9 担当者は決めているが書面が無い 事故発生の防止の担当者の指名について、職名・氏名・発令の日・所掌事務・不在時の代行者を記載した書面を作成し、事務室内に掲示している。
10 担当者が交代したが書面はそのまま 〇年〇月〇日付で担当者を〇〇から〇〇に変更し、新たな指名の書面を作成して掲示を差し替えた。差し替えの日を指針の改定履歴に記載した。
11 指針は事務室の引き出しにある 指針は事務室の書棚に備え置き、利用者及び家族から求めがあったときは閲覧に供する旨を重要事項の説明の際に案内している。
12 指針は作ったが見直していない 〇年〇月〇日の委員会で全条の見直しの要否を検討し、第5条の別紙を差し替え、他は変更なしとした。検討したこと自体を議事録に記載している。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7. 運営指導で見られる点と、1年間の運用・手元に残す記録

ここでは、各自治体が公表している運営指導・集団指導の資料のうち、事故発生の防止と発生時の対応に関するものだけを集めました。いずれも公表資料に実際に記載されている内容であり、当社が編集・加工したものです。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。

7-1. 公表資料に実在する指摘・指導の事例

# 資料に記載されている内容 読み取れる論点 出典(自治体) 貴事業所の状況(記入欄)
1 事故の状況及び事故に際して採った処置について記録されていない/原因の究明や、再発防止策がとられていない 報告書はあっても、原因と対策の欄が実質的に空である状態 北海道の後志総合振興局「実地指導における主な指摘事項について」(資料3-2)  
2 事故発生時の報告については随時報告されているが、事故発生防止のための指針が整備されておらず、事故の発生から関係機関等への報告方法など対応経過が不明確(介護保険施設) 報告はしていても、指針という形の仕組みの記録が無い 北海道の後志総合振興局「実地指導における主な指摘事項について」(資料3-2)  
3 利用者家族や介護支援専門員等に連絡した記録が残されていない 連絡はしていても、相手方・日時・内容の記録が無い 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1  
4 事故の再発防止のための検討がされていない、検討内容が具体的に記録されていない。「よく注意する」等、職員に対応を任せるのではなく原因を分析すること。誤配薬の例では、利用者の間違いか薬の間違いかで改善内容が異なる 分析とは、どちらの間違いかをはっきりさせること 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1  
5 誤薬・転倒等、介護事故として記録すべきものを、ヒヤリ・ハット事例として記録している 事故とヒヤリハットの区分の基準が文書になっていない 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月)  
6 再発防止策の検討が不十分なため、同様の事故が繰り返し発生している(例:見守り強化のみを対策として挙げている) 対策が、後から実施を確認できない表現にとどまっている 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月)  
7 事故・ヒヤリ・ハット・苦情の記録は分けて保存・整備すること 1つのファイルに混ぜると、どれがどれか読み取れない 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月)  
8 誤薬の案件で事故報告書が提出されていない/事故報告書を提出すべき案件についてヒヤリハットで処理している。誤薬(他人の薬を飲む、飲み忘れ、落薬など)についても事故報告の対象 誤薬の取扱いを指針で明記しておく 津山市環境福祉部高齢介護課「令和5年度 津山市 地域密着型サービス事業者 集団指導資料」  
9 誤薬時は介護職員や看護職員のみで対応を判断せず、処方した医師や薬剤師に相談すること 連絡の順序を手順書に書いておく 津山市環境福祉部高齢介護課「令和5年度 津山市 地域密着型サービス事業者 集団指導資料」  
10 過去約2年間で骨折等の事故(2件)が発生しているが、報告をしていない(文書指摘) 報告の対象であることに気づかないまま時間が経つ 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等【居宅サービス指導係 所管サービス】」(令和6年6月 集団指導)  
11 報告が必要となる事故の程度を把握していない(口頭指摘)。事業所側の過失の有無にかかわらず報告が必要な事案の類型が示されている 報告の範囲を管理者以外の職員も見られる状態に置く 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等【居宅サービス指導係 所管サービス】」(令和6年6月 集団指導)  
12 介護事故の件数よりヒヤリハット報告の件数の方が少ないといった事例が見受けられる。取組例として、様式の簡素化、記載例の作成、研修等を通じた趣旨説明(従業者の懲罰目的ではないことの説明) 報告が集まっていないこと自体を議題にする 名古屋市「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日)  
13 事故発生防止委員会等で検討された結果を介護職員等に適切にフィードバックすること 集めるだけでなく、結果を現場に返す記録を残す 名古屋市「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日)  
14 身体拘束廃止・感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止・事故発生防止・虐待防止の各研修について新規採用時には研修を実施すること。特に年度途中に採用した職員に関して新規採用時の研修が実施できていない事例が見受けられる 年2回の定例研修だけでは年度途中の採用が抜ける 名古屋市「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日)  
15 「事故発生の防止等の取組が不十分」20件(13.8%)。事故発生の防止のための委員会や研修を行っていない・指針を整備していない事例 指針・委員会・研修の3点セットで見られている 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度有料老人ホーム一般検査結果の概要(サービス付き高齢者向け住宅を含む。)」  
16 事故の状況や講じた処置を記録しておらず詳細・対応・再発防止策が不明確/保険者への事故報告を行っていない 訪問系でも同じ論点が挙げられている 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護)  
17 事故記録を含む必要な記録の整備・保存が不十分 綴りの整備と保存の期間は記録そのものの要件として見られる 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護)  
18 委員会は開催されていたが、結果が従業者へ周知されていない(虐待防止検討委員会について) 周知の記録が無いと、開催していても指導の対象として挙げられる例がある 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1  
19 委員会が開催されていない、議事録が作成されていない(感染症・虐待防止の委員会について) 委員会の議事録は「作成されているか」が直接見られる 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」  
20 各種研修を同日に実施する場合は、それぞれの内容について行ったことが分かるよう区別して記録すること まとめて1枚に書かない 松山市 令和6年度 第1回介護保険サービス事業者連絡会資料「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(指導監査課)  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7-2. 上の20件から作った自己点検表

公表資料の指摘は、そのまま点検の項目になります。可否の判定はここでは行いません。左の項目について、自事業所の状況を右の欄に書き込み、判断は保険者(指定権者)にご確認ください。

# 点検の項目 確認する物 貴事業所の状況(記入欄) 確認日(記入欄)
1 事故発生時の対応方法を定めた文書があるか 事故対応マニュアル/指針の該当条    
2 事故報告書に、状況・処置・原因・再発防止策の欄があり、記入されているか 直近3件の事故報告書    
3 家族・介護支援専門員に連絡した相手方・日時・内容が記録されているか 直近3件の事故報告書の連絡欄    
4 市町村への報告を要する事故の範囲を、事業所内で文書にしているか 別紙(範囲の一覧)と掲示の状況    
5 その範囲を管理者以外の職員も見られる状態にしているか 掲示の場所、職員への周知の記録    
6 保険者へ報告した場合の控えを保管しているか 提出した様式の控え    
7 事故とヒヤリハットの区分の基準を文書にしているか 指針の該当条、別紙の一覧    
8 誤薬の取扱いを事故報告に統一しているか 指針の該当条、直近の誤薬に関する報告    
9 事故・ヒヤリハット・苦情の綴りを分けているか 綴りの背表紙と保管場所    
10 再発防止策に、担当者・期限・確認の方法が書かれているか 直近の委員会議事録の決定事項欄    
11 「見守りを強化する」等のみで終わっている対策が無いか 直近1年の決定事項の一覧    
12 前回決定した対策の実施状況を確認した記録があるか 直近の議事録の確認欄    
13 その確認を全件について行っているか 前回の決定件数と、今回の確認件数の突合    
14 委員会の結果を職員へ周知した記録があるか 申し送りノート、回覧の確認印、掲示物の写し    
15 ヒヤリハットの件数が事故の件数を下回っていないか 年間集計表    
16 下回っている場合、様式・記載例・趣旨説明・結果の還元に手を打った記録があるか 議事録、様式の改定履歴    
17 研修の実施記録に、実施日・対象者・内容・受講者名簿があるか 直近の研修記録    
18 新規採用者(年度途中の採用を含む)に実施した記録があるか 採用日と研修実施日の対照表    
19 同日に複数の研修を行った場合、区別して記録しているか 当該日の研修記録の用紙    
20 欠席者への補講の記録があるか 補講の受講者名簿    
21 指針に制定日・改定日・決裁者が記載されているか 指針の表紙    
22 指針の条項が自事業所のサービス種別のものになっているか 指針の本文と比較表2-5    
23 担当者を設置したことが分かる書面があるか(施設の系統) 指名の書面と掲示    
24 担当者の交代を書面に反映しているか 指名の書面の日付、改定履歴    
25 損害賠償責任保険の加入と保険期間を確認しているか 証券の写し、確認日の記録    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7-3. 1年間の運用——いつ何をするか

事故防止の記録が止まるのは、決まって年度の途中です。年度当初に体制を整えたあと、次の委員会までの間に何をするかが決まっていないと、日々の報告だけが溜まって分析に届きません。下の表は、1年を回す形にしたものです。開催の回数と時期は保険者の運用と事業所の実情により異なるため、月は記入欄にしています。

時期 すること 残る記録 担当(記入欄) 実施日(記入欄)
年度当初 担当者の指名、委員の確認、前年度の総括、今年度の重点の決定 指名の書面、第1回委員会の議事録、年間集計表    
年度当初 保険者の事故報告の取扱いの最新版を確認し、別紙を差し替える 確認日の記録、差し替えた別紙    
年度当初 損害賠償責任保険の内容と保険期間の確認 証券の写し、確認日の記録    
毎月 事故・ヒヤリハットの受理と集計(場面・時間帯・場所・発生要因) 月次集計表    
毎月 委員会での取扱いを掲示して現場に返す 掲示物の写し    
委員会のつど 件数の報告、個別事例の分析、対策の決定、前回の対策の確認、周知 議事録、周知の記録    
研修のつど 実施と記録、欠席者の補講 研修記録、受講者名簿    
採用のつど 新規採用者への研修(年度途中の採用を含む) 研修記録、採用日との対照表    
担当者の交代時 指名の書面の差し替えと掲示 指名の書面、改定履歴    
重大な事故の発生時 臨時の委員会、指針・マニュアルの見直しの検討 臨時の議事録、改定履歴    
保険者からの通知時 報告の範囲・様式の差し替え、職員への周知 差し替えた別紙、周知の記録    
年度末 年間の総括、決定した対策の一覧による確認、指針・様式の見直し、次年度の研修計画 第〇回委員会の議事録、年間集計表、研修年間計画    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7-4. 手元に残す記録の一覧(記入欄つき)

運営指導の当日に探す時間を無くすには、どの綴りに何が入っているかを1枚にしておくのが早道です。保存の期間は保険者の条例・要綱により異なるため、年数は記入欄にしています。

# 記録 綴りの名称 保管場所(記入欄) 最終更新日(記入欄) 保存の期間(記入欄)
1 事故発生の防止のための指針 指針綴り      
2 指針の改定履歴 指針綴り      
3 事故対応マニュアル マニュアル綴り      
4 市町村への報告を要する事故の範囲(別紙) マニュアル綴り/掲示      
5 緊急連絡網 マニュアル綴り      
6 事故報告書 事故報告書綴り(年度別)      
7 保険者へ提出した様式の控え 事故報告書綴り      
8 家族・介護支援専門員への連絡の記録 事故報告書綴り      
9 ヒヤリハット報告書 ヒヤリハット綴り(年度別)      
10 月次集計表 委員会綴り      
11 年間集計表 委員会綴り      
12 事故防止委員会の議事録 委員会綴り(年度別・通し番号)      
13 再発防止策の一覧(決定・実施・確認の通し) 委員会綴り      
14 委員会の結果を周知した記録 委員会綴り/申し送りノート      
15 研修の年間計画 研修綴り      
16 研修の実施記録・受講者名簿 研修綴り(年度別)      
17 新規採用者への研修の記録と採用日の対照表 研修綴り      
18 補講の記録 研修綴り      
19 担当者を指名した書面 指針綴り/掲示      
20 損害賠償責任保険の証券の写しと確認の記録 指針綴り      
21 手順書(移乗・配薬・送迎・入浴等)と改定履歴 手順書綴り      
22 設備の点検表 点検綴り      
23 保険者の公表資料を確認した記録(確認日・資料名) 指針綴り      
24 掲示物の写し(月次のフィードバック) 委員会綴り      

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7-5. 電子で持つときに気をつけること

論点 紙の場合 電子の場合に足すこと
綴りが分かれていること 背表紙で分かる フォルダを事故/ヒヤリハット/苦情/委員会/研修に分け、ファイル名の頭に年度と種別を付ける
いつのものか 用紙に記入した日付 更新日時が自動で書き換わるため、本文中に作成日・改定日を明記する
誰が確認したか 押印欄 確認者の氏名と確認日を本文に記入する欄を設ける
その場で出せること 綴りを開く 検索して表示・印刷できる状態にしておく。運営指導の当日に開けないと、無いのと同じになる
版が混ざらないこと 差し替えたら古い紙は抜く 旧版を別フォルダに移し、現行版のファイル名に版数を入れる
個人が特定されないこと 氏名を伏せた写しを作る 研修の教材にする際は、氏名・居室番号・日付を伏せた別ファイルを作る

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7-6. 加算・届出に触れるときの注意

事故発生の防止に関する体制は、加算や減算の要件と結びつけて語られることがあります。本ページでは、体制に関する届出の要否や算定の可否について判断を示すことはしません。基準の定め/貴事業所の状況(記入欄)/保険者(指定権者)にご確認ください、という形にとどめています。

なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

論点 本ページでの扱い 確かめる先
委員会の開催の頻度 基準省令に頻度の定めがある場合を除き、回数は記入欄とする 保険者(指定権者)の公表資料
研修の年間の実施回数 同上。指針では回数を記入欄にしておく 保険者(指定権者)の公表資料
保険者への報告の対象範囲・様式・提出先・提出期限 断定せず、別紙の記入欄とする 指定を受けた保険者の事故報告の要領
記録の保存の期間 断定せず、記入欄とする 保険者(指定権者)の条例・要綱
体制に関する届出 要否の判断は示さない 保険者(指定権者)。届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7-7. 最後に——この記録が何のためにあるか

事故防止の記録は、運営指導のために作るものではありません。次に同じことが起きないように、何を変えたのかを事業所自身が思い出せるようにするためのものです。決めた対策が動かなかったなら、動かなかったと書く。書いたうえで変える。その往復が残っている綴りは、件数の多少にかかわらず、仕組みが回っていることを示します。

逆に、「再発防止に努める」という一文だけが毎回並んでいる議事録は、何も変えていないことの記録になってしまいます。本ページの完成文は、その一文を、誰が・いつまでに・何を変え・どう確認するかまで書き切った形に置き換えるために用意しました。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

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介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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