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がん(末期)の方のケアプラン文例|症状緩和と在宅での看取り

がん末期の方のケアプランは、痛みなどの症状をやわらげ、本人・家族の意向を尊重しながら、住み慣れた自宅で過ごし続けられるよう支えることが中心になります。文例とともに整理します。

ケアの視点

疼痛をはじめとする症状の緩和を中心に、本人・家族の意思決定(ACP)を支えます。状態の変化が早いため、こまやかな観察と24時間の連絡体制が大切です。

このケアプラン文例、話すだけで下書きになります。

居宅マナ(神マナ)は、アセスメントの内容から第1〜3表の下書きを作り、カイポケに転記できます。利用者3名まで、3か月間 回数の制限なく無料で全機能を使えます。アプリを無料で使ってみる →

ケアプランの文例

ニーズ:痛みをやわらげ、最期まで自分らしく自宅で過ごしたい。
長期目標:症状がやわらぎ、望む生活を自宅で続けられる。
短期目標:痛みが緩和され、夜間も休息がとれる。
サービス内容:訪問看護による疼痛・症状の観察と緩和ケア、主治医の指示による薬の管理の支援、本人・家族の意思決定支援、看取りに向けた家族支援。

書き方のポイント

  • 痛み・症状の変化を具体的に書く
  • 本人・家族の意向(ACP)と、その変化を記載
  • 24時間の連絡・緊急対応の体制を明記

計画に落とし込むときに迷うところ——がん(末期)の在宅療養の場合

① 状態が変わる速さが、他の疾患と違う

数週間、ときに数日で状態が変わります。計画を月単位で組むと追いつきません。見直しの頻度と、緊急時に誰が動くかを最初に決めておきます。

② 「できるようになる」目標にしない

機能の回復を目標に置くと、状態が下がるたびに未達になります。「その時々でしたいことができる」という書き方にします。

③ 本人・家族が知りたいことを、支援者が決めない

予後や治療について、どこまで知りたいかは人によって違います。本人が語った言葉をそのまま残し、支援者の解釈で先回りしないことが要点です。

長期目標・短期目標の立て方

避けたい書き方 扱いやすい書き方
長期目標 痛みがなくなる 痛みが和らぎ、過ごしたい場所で過ごせる
短期目標 食事量を増やす 食べたいものを、食べられる量だけ楽しめる
短期目標 リハビリを続ける 起きて過ごしたい時間に、起きていられる

サービス種別ごとの位置づけ例

サービス 位置づけの例 記録で見るところ
訪問看護 症状の緩和、医療的な管理、24時間の連絡体制 痛みの程度と部位、服薬、全身状態
訪問診療 疼痛コントロール、看取りへの備え 診察と処方の内容
訪問介護 生活の支援、清潔の保持 本人ができること、負担の少ない介助方法
福祉用具 特殊寝台、体圧分散、移動の支援 用具の適合、体位の工夫
家族 日々の見守り 家族自身の疲労と気持ち

第1表・第2表の文例

第1表:利用者及び家族の生活に対する意向

  • 本人「痛みが取れれば、最期まで家にいたい」
  • 妻「急に悪くなったとき、どうすればよいのか分からない」

第1表:総合的な援助の方針

痛みや苦痛をできるだけ和らげ、ご本人が過ごしたい場所で過ごせるよう支援します。状態の変化が速いため、計画は短い間隔で見直します。ご家族が不安なときにすぐ連絡できる体制を整え、ご家族自身の休息も支援の対象とします。

第2表:ニーズ・目標・サービス内容

生活全般の解決すべき課題 長期目標 短期目標 サービス内容
痛みにより、したいことができない 痛みが和らぎ、過ごしたいように過ごせる 夜間に痛みで目が覚める回数が減る 訪問看護:疼痛の評価と対応/訪問診療:処方の調整
状態の変化が速く、家族が不安を感じている 不安なときにすぐ相談できる 24時間の連絡先を家族が把握している 訪問看護:24時間対応体制/全事業所:連絡経路の共有
食事がとれず、体力が落ちている 食べたいものを、食べられる量だけ楽しめる 好きなものを口にできる日がある 訪問介護:調理と食事の支援
介護する家族の負担が大きい 家族が休息をとりながら介護を続けられる 家族が週1回、まとまった休息をとれる 訪問介護:家事支援/短期入所またはレスパイトの検討

モニタリングで見る、変化のサイン

  • 痛み——部位、強さ、いつ強くなるか、薬が効いているか
  • 食事・水分——量より「口にできたか」
  • 排泄——回数と間隔を記録し、変化に気づいたら看護職員へ伝えます
  • 呼吸——息苦しさ、痰
  • 意識——呼びかけへの反応の変化
  • 本人の言葉——「もういい」「疲れた」といった言葉は、そのまま記録に残します
  • 家族——睡眠、食事、表情。介護者の限界は本人の変化より先に来ることがあります

計画づくりでよくある疑問

よくある疑問 考え方
予後を計画書に書くか 書きません。本人・家族が語った言葉と、希望する過ごし方を書きます
目標の期間はどう設定するか 短く設定し、頻繁に見直します。3か月では長すぎることがあります
急変時の対応をどこまで書くか 誰に、どの順で連絡するかを明記します。判断の内容までは書きません
本人が「家で最期まで」と言っている その言葉を第1表に残します。実現できるかは、そのつど関係者で確認します
家族が限界に見える 家族への支援を計画に位置づけます。休息は本人の生活を守ることでもあります

※本記事は計画作成の一般的な考え方を整理したものです。医学的な判断は主治医の指示によります。給付や算定の可否は保険者(市区町村)にご確認ください。

文例を土台に、作成はAIで

文例はあくまで土台です。介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」の居宅向け機能(居宅マナ)は、アセスメントからケアプランの原案を自動で作成します。確認・修正して仕上げます。ケアプラン(居宅サービス計画書 第1・2・3・6表)の原案作成では、実証で平均125.5分が37.6分になりました(2024年2月、ケアマネジャー10名・10件の計測。業務内容・運用により異なり、効果を保証するものではありません。詳しくは効果に関する実測データ)。利用者さま3名まで、3か月間、回数の制限なく無料(2026年中のご登録は2027年3月31日まで)でお試しいただけます。

ケアプラン文例(記入例・コピペ可)

がん(末期)の方のケアプランでは、痛みなどの症状緩和、本人の望む過ごし方の尊重、家族支援、多職種・医療との連携が柱です。

生活課題(ニーズ) 長期・短期目標 サービス内容・留意点
自宅で痛みなく穏やかに過ごしたい (長期)苦痛が緩和され望む形で在宅生活を続けられる/(短期)痛みや不安が和らいだ状態で過ごせる 訪問看護の緩和ケア・症状観察、主治医と連携、24時間の連絡体制
自分らしい時間を大切にしたい (長期)本人の望む過ごし方が支えられる/(短期)したいことができる時間をもてる 本人の意向の確認、訪問介護の生活支援、環境の工夫
家族も安心して支えたい (長期)ご家族が、これからのことについて主治医から説明を受けられる場を持てる/(短期)ご家族が休息をとれる日をつくれる 家族への相談・グリーフケア、レスパイト、多職種の連携

がん(末期)|第2表の通し文例

以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。アセスメント結果とご本人の意向に合わせて必ず書き換えてください。岡山市の資料では「複数の利用者の居宅サービス計画の内容が一律である」ことが不適切事例として挙げられています。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標 サービス内容
痛みが不安だが、最期まで家で過ごしたい 痛みがやわらいだ状態で、望む場所で過ごせる(1か月) 日中の痛みが落ち着き、したいことができる(1か月) 訪問看護:疼痛の評価(毎日)/訪問診療/訪問介護:清潔ケア
薬が効かなくなるのが心配だ 痛みへの対応が続き、不安が軽くなる(1か月) 主治医から示されている使い方(記入欄)に沿って、痛みが強いときの対応をとれる(2週間) 訪問看護:使い方の説明/主治医:処方の調整
食べられなくなってきた 食べたいものを、食べられる形で口にできる(1か月) 好きなものを1日1回は口にできる(1か月) 訪問看護:口腔と嚥下の観察/訪問介護:少量ずつの準備
だるくて起き上がれない日がある 体調に合わせて過ごし方を選べる(1か月) 起きられる日は、椅子に座って過ごせる(1か月) 訪問リハビリテーション:負担のない動作/福祉用具:特殊寝台
家族に迷惑をかけたくない 本人と家族が納得した形で過ごせる(1か月) 支援を受ける範囲を自分で決められる(2週間) 介護支援専門員:意向の確認/訪問介護:本人の希望に沿った援助
家族が夜も眠れず疲れている 家族が休息をとりながら支えられる(1か月) 家族が週2回、まとまった休息をとれる(1か月) 訪問看護:24時間対応/短期入所療養介護/訪問介護:夜間の支援
入浴して、さっぱりしたい 清潔が保たれ、心地よく過ごせる(1か月) 週2回、体を拭いてさっぱりできる(2週間) 訪問看護:清潔ケア/訪問介護:清拭・部分浴
急に具合が悪くなったときが不安だ 急変時にも慌てず対応できる(1か月) 急変時の連絡手順を家族が実行できる(2週間) 訪問看護:24時間連絡体制/主治医:訪問診療
やり残したことがある 大切にしたいことを、できる形で叶えられる(1か月) 本人が望む外出や面会が1回実現する(1か月) 訪問看護:体調の調整/家族・関係者との調整
看取りについて家族と話せていない 本人と家族が意向を共有できる(1か月) これからの過ごし方について、ご本人・ご家族と主治医が話せる場を持てる(1か月) 訪問看護:意思決定の支援/訪問診療:説明の場の設定

がん(末期)|観察項目とモニタリングの視点

短期目標の期間が終わる前に、次の項目を確認して評価します。金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」には、短期目標の期間を一律に延長しているという指摘が挙げられています。

観察する項目 変化のサイン 計画への反映
疼痛 ご本人が話される言葉、部位、いつ強くなるか 使用が増えたら速やかに主治医へ報告する
食事・水分 摂取量、食べたいものの有無 無理に勧めず、口にできる形を工夫する
倦怠感 起きられる時間、日内の変動 活動の目標を体調に合わせて置き直す
呼吸 息苦しさ、体位による違い 安楽な姿勢と福祉用具を計画に書く
排泄 便秘、尿量の減少 気づいたことを主治医へ報告する
精神面 不安の訴え、気持ちの変化 傾聴の時間を計画に位置づける
家族の状況 睡眠、疲労、不安 レスパイトの回数を見直す
意向 過ごしたい場所、してほしいこと 変化があれば、そのつど記録して共有する

がん(末期)|避けたい書き方と言い換え

姫路市の資料では、第2表の目標欄に「利用者の目標ではなく、介護者が提供すべきサービス内容が記載されていた」ことが指摘されています。目標は利用者を主語に、達成できたか判断できる形にします。

避けたい書き方 理由 言い換えの例
がんの進行を止める 疾患の経過そのものは目標にできない 痛みがやわらいだ状態で、望む場所で過ごせる
疼痛コントロールを行う 支援者側の行為であり、目標ではない 日中の痛みが落ち着き、したいことができる
栄養状態を維持する 終末期の状況に合っていない 好きなものを1日1回は口にできる
家族を支援する 家族が主語で、利用者の目標になっていない (家族支援として)家族が週2回、まとまった休息をとれる
看取りに備える 何をするのか分からない これからの過ごし方について、ご本人・ご家族と主治医が話せる場を持てる
安楽に過ごす 評価の基準がない 起きられる日は、椅子に座って過ごせる
急変に対応する 誰が何をするか分からない 急変時の連絡手順を家族が実行できる

第2表そのものの書き方はケアプラン第2表の書き方・文例、他の疾患は疾患別ケアプランの文例をご覧ください。

先に決めておくから、間に合う——動き出す合図と、先に声をかけておく相手

この状態の方の計画で最も効くのは、書きぶりの精度ではなく着手の早さです。必要になってから探し始めると、申請にも見積りにも納品にも取り付けにも日数がかかり、必要になったその週には間に合いません。用具は注文してから届くまでに日がかかり、区分変更は申請から結果までに日がかかり、住宅改修は見積りと事前の手続きを挟みます。先週できていたことが今週できなくなるという前提に立つと、「必要になったら動く」という段取りは、そもそも成立しません。

そこで、以下は「必要になってから」ではなく「この合図が出たら」で動き出すための一覧です。40項目それぞれに、いつ動き出すか・誰に先に声をかけておくか・手元に用意しておくものを置いています。療養上の判断そのものは主治医・訪問看護から示されている内容によりますので、ここには介護支援専門員が動かせる段取りだけを並べています。

要介護度の見直し(区分変更)の段取り

項目 いつ動き出すか 誰に先に声をかけておくか 手元に用意しておくもの(記入欄)
区分変更申請の準備 前回の認定調査のときと状態が変わったとご家族・訪問看護から聞いた、その週のうちに ご家族(申請の意思の確認)/主治医の医療機関(意見書の依頼先)/保険者の窓口 被保険者証の保管場所(記入欄)/申請書の入手先(記入欄)/前回の認定日(記入欄)
認定調査の日程押さえ 申請書を出す前に、立ち会える曜日を2つ決めておく ご家族(立ち会える方)/調査を担当する窓口 立ち会える曜日(記入欄)/ご本人が起きて過ごされることの多い時間帯(記入欄)
調査当日に伝える事実の整理 申請を決めた日から、次の訪問までに書き出しておく 訪問介護/訪問看護(直近2週間で変わった動作) 「先週できて今週できないこと」の一覧(記入欄)/夜間のご様子(記入欄)
主治医意見書の依頼 申請の意思が固まった当日に、依頼先と連絡方法を確かめる 主治医の医療機関の窓口/訪問看護 医療機関名と連絡方法(記入欄)/往診・受診の予定日(記入欄)
結果が出るまでの計画 申請を出した日のうちに、今の区分で組める形へ組み直す 各サービス事業所(前倒しの可否)/保険者(取扱いの確認) 現在の区分と有効期間(記入欄)/保険者に確認した取扱い(記入欄)
結果が出た日の差し替え 通知が届いた当日に、計画と提供票の差し替えの順番を決める 各サービス事業所/ご家族 差し替えが要る書類の一覧(記入欄)/配布先(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

サービスを足す・回数を増やすときの段取り

項目 いつ動き出すか 誰に先に声をかけておくか 手元に用意しておくもの(記入欄)
訪問の回数を増やせる余地の把握 計画を作った、その週のうちに 訪問介護のサービス提供責任者/訪問看護の管理者 事業所ごとの空いている曜日・時間帯(記入欄)
夜間・早朝に入れる事業所 夜間の支援が要りそうだと感じるより前、計画を作った月のうちに 訪問介護(夜間の対応の可否)/訪問看護 第1候補(記入欄)/第2候補(記入欄)/受付の時間帯(記入欄)
土日に入れる事業所 平日のうちに、土日の受付方法を確かめておく 各事業所の管理者 土日の連絡先(記入欄)/受付の時間帯(記入欄)
サービス担当者会議の招集 変更が見えた時点で、開催日を仮で押さえておく 全事業所/主治医・訪問看護(参加の方法) 仮の日程2案(記入欄)/照会で代える場合の様式の置き場所(記入欄)
提供票の差し替え 変更を決めた当日に、月の途中で差し替える手順を確かめる 各事業所の請求担当 差し替えの締切日(記入欄)/配布の方法(記入欄)
新しい事業所の受け入れ確認 追加が要りそうだと感じた週のうちに、可否だけ先に聞く 候補となる事業所を2か所 受け入れまでに要する日数(記入欄)/初回訪問までの流れ(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

福祉用具は、要る日ではなく「要りそうだと感じた日」に動く

項目 いつ動き出すか 誰に先に声をかけておくか 手元に用意しておくもの(記入欄)
特殊寝台と付属品 寝台やふとんで過ごす時間が増えたとご家族から聞いた、その日に 福祉用具貸与事業所/訪問看護(設置位置の助言) 搬入経路の幅(記入欄)/設置する部屋(記入欄)/納品までに要する日数(記入欄)
寝具に関する用具(体圧分散に関するもの) 横になって過ごす時間が長くなってきたと聞いた、その週のうちに 福祉用具貸与事業所/訪問看護(選定の助言) 主治医・訪問看護から示されている内容(記入欄)/現在使っている寝具(記入欄)
車いす・移動に関する用具 屋内の移動に付き添いが要るようになったと聞いた、その日に 福祉用具貸与事業所 廊下の幅と段差の有無(記入欄)/出入口の幅(記入欄)
手すり・スロープ 立ち上がるときに手をつく場所を探されるようになった時点で 福祉用具貸与事業所/ご家族(設置してよい場所) 設置を希望される場所(記入欄)/床や壁の状況(記入欄)
排泄に関する用具 夜間にお手洗いまで間に合わないと聞いた、その日に 福祉用具の販売事業所/訪問看護 寝室からお手洗いまでの距離(記入欄)/夜間の動線(記入欄)
用具の入れ替え・引き上げ 使われなくなっていることに気づいた訪問の、その日に 福祉用具貸与事業所 引き上げを希望される日(記入欄)/入れ替える用具(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

住まいに手を入れるなら、用具の相談と同時に

住宅改修は、見積り・事前の手続き・工事日の確保と、動く工程が3つあります。用具で代えられるかどうかを先に確かめておくと、改修が要らない場合にはその日数を丸ごと省けます。だから用具の相談と同じ日に、改修の可能性も一度机に載せます。

項目 いつ動き出すか 誰に先に声をかけておくか 手元に用意しておくもの(記入欄)
改修が要るかどうかの見極め 用具の相談をするのと、同じ日に 福祉用具貸与事業所/施工事業者 用具で代えられるかどうか(記入欄)/困っている場所(記入欄)
事前の手続きの確認 改修すると決めた当日に、手続きの順序を保険者へ確かめる 保険者の窓口/施工事業者 手続きに要する日数(記入欄)/必要書類の一覧(記入欄)
見積りの取得 相談した週のうちに、2社へ 施工事業者を2社 見積りの提出までに要する日数(記入欄)/提出期限(記入欄)
工事日の確保 見積りが出たその日に、工事のできる日を押さえる 施工事業者/ご家族(在宅できる日) ご家族が在宅できる日(記入欄)/工事に要する時間(記入欄)
工事の日の過ごし方 工事日を決めた、その日のうちに 訪問介護/ご家族 工事当日にご本人が過ごされる場所(記入欄)/その日の訪問予定(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

夜の体制は、夜になる前に決めておく

夜間の連絡先は、必要になった夜に調べるものではありません。調べる時間そのものが無いから、夜間なのです。連絡先を決め、順番を決め、紙に書いて貼る——この3つは、状態がまだ落ち着いているうちに済ませておく作業です。掲示した紙は、掲示した時点から古くなり始めます。連絡先が変わったときと、かけてもつながらなかったと聞いたときは、その週のうちに差し替えます。古い紙が貼ってあることは、何も貼っていないことより先に手を打ちにくい状態です。ご家族はその紙を信じてかけ、つながらなかった時間の分だけ、次の一手が遅れます。

項目 いつ動き出すか 誰に先に声をかけておくか 手元に用意しておくもの(記入欄)
夜間に連絡できる先の確定 計画を作った、その週のうちに 訪問看護(夜間の受付方法)/主治医の医療機関 夜間の連絡先(記入欄)/受付の時間帯(記入欄)
連絡先の掲示 連絡先が確定した、その日に ご家族(貼ってよい場所) 掲示する場所(記入欄)/掲示した日(記入欄)
連絡する順番の取り決め 掲示するのと同じ日に、1番目・2番目・3番目を決める ご家族/訪問看護/主治医の医療機関 1番目(記入欄)/2番目(記入欄)/3番目(記入欄)
夜間に入れる訪問介護 夜間の見守りが要りそうだと感じた、その週のうちに 訪問介護(夜間の対応の可否) 対応できる時間帯(記入欄)/申込から開始までの日数(記入欄)
家の鍵の扱い 夜間の訪問を入れると決めた、その日に ご家族/訪問看護・訪問介護 鍵の取り扱いについての取り決め(記入欄)/取り決めた日(記入欄)
同居していないご家族への周知 体制が決まった、その週のうちに 遠方のご家族 連絡が取れる時間帯(記入欄)/共有の手段(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

急に具合が変わったときの連絡は、1枚の紙にまとめる

項目 いつ動き出すか 誰に先に声をかけておくか 手元に用意しておくもの(記入欄)
連絡票の作成 計画を作った、その週のうちに1枚へまとめる ご家族/全事業所 被保険者証等の保管場所(記入欄)/医療機関名(記入欄)
救急要請をしたときの流れ 連絡票を作るのと同じ日に、同じ紙へ書き添える 主治医の医療機関/訪問看護(事前の取り決め) 主治医から示されている連絡の方法(記入欄)/持参するもの(記入欄)
事業所どうしの共有の手段 体制を決めた当日に、手段を1つへ決める 全事業所 共有の手段(記入欄)/記録を残す場所(記入欄)
訪問予定の前倒し 変化を聞いた当日中に、直近の訪問を前へ動かせるか聞く 訪問看護/訪問介護 直近の訪問予定日(記入欄)/前倒しできる曜日(記入欄)
主治医への報告の経路 体制を決めた週に、報告する人を1人へ決める 訪問看護/主治医の医療機関 報告する人(記入欄)/報告の手段(記入欄)
記録の残し方の取り決め 体制を決めた、その日に 全事業所 記録の書式の置き場所(記入欄)/書く人(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ご家族の休息は、疲れが見えてからでは遅い

受け入れ先を探し、見学し、書類をそろえ、空きを待つ——この工程は、支える方が限界に来てから始めると間に合いません。だから、疲れが見える前に下調べだけを済ませておきます。使わずに終わることが、いちばんよい形です。

項目 いつ動き出すか 誰に先に声をかけておくか 手元に用意しておくもの(記入欄)
受け入れ先の下調べ ご家族の疲れが見えるより前、計画を作った月のうちに 短期の受け入れができる事業所を2か所/訪問看護 空き状況の確かめ方(記入欄)/申込から利用までの日数(記入欄)
事前の見学・面談 下調べをした、その月のうちに 受け入れ先の相談員/ご家族 見学した日(記入欄)/持ち物の一覧(記入欄)
申込に要る書類 見学した日に、一式そろえておく 受け入れ先/主治医の医療機関 必要書類の一覧(記入欄)/医療機関へ依頼した日(記入欄)
急な申込ができるかどうか 下調べをするのと同じ日に、空きが出たときの連絡方法を聞く 受け入れ先 急な申込の受付方法(記入欄)/連絡をもらえる時間帯(記入欄)
使わなかったときの扱い 申し込んだ、その日に取り消しの期限を聞いておく 受け入れ先 取り消しの期限(記入欄)/連絡先(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

1週間で変わったときの動かし方——その場でできることと、翌営業日までに動かすこと

変化の連絡は、都合のよい曜日には入りません。金曜の午後に入り、連休の初日に入り、夜中に入ります。事業所の事務が動いていない時間に起きたことを、動き出す時間まで持ちこたえさせる——これがこの状態の方の支援で最も回数の多い作業です。

だから場面ごとに、「その場でできること」と「翌営業日までに動かすこと」を分けて持っておきます。その場でできることは、たいてい電話を1本かけることと、時刻を控えてもらうことだけです。それでも、翌営業日の朝に何から手をつけるかが決まっていれば、遅れは1日で止まります。

その場を離れる前に、確かめておく6つ

確かめること その場でないと、なぜ遅れるか 控えておく形(記入欄)
いつ、どなたが、どこへ連絡したか 後から聞くと時刻が曖昧になり、経過が組み立てられなくなる 時刻とかけた先(記入欄)
掲示している連絡先が、今も使えるか 使えない番号のまま夜を迎えると、次の一手が止まる つながった番号/つながらなかった番号(記入欄)
次の訪問の予定日 前倒しできるかどうかの判断が、翌朝までできない 各事業所の直近の訪問日(記入欄)
ご家族が在宅できる日 納品も工事も、在宅日が決まらないと日程が置けない 在宅できる曜日(記入欄)
いま手元に足りていないもの 翌営業日にまとめて手配できず、二度手間になる 不足しているものの一覧(記入欄)
今週中に決める必要のあること 期限のあるものを見落とすと、丸1週間ずれる 期限のある事項と、その期限(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

曜日をまたいだとき

場面 起きること その場でできること 翌営業日までに動かすこと
金曜の午後に変化の連絡が入った 週明けまで事業所の事務が動かない 訪問看護の受付時間と夜間の連絡先を、ご家族と口に出して確かめ直す 月曜の朝いちばんに、増やせる訪問の曜日を各事業所へ照会する
木曜に用具が要ると分かった 納品が翌週へずれる 貸与事業所へ電話し、在庫と最短の納品日だけ聞く 金曜のうちに搬入経路と設置場所を確定させ、納品日を押さえる
週の途中で訪問を1回増やしたい 提供票が今の内容のまま残る 事業所へ電話し、増やせるかどうかだけ先に押さえる 差し替えの締切に間に合う日に、提供票を作り直して配る
週明けに担当者会議を開きたい 関係者の予定がすでに埋まっている 仮の日程を2案出し、その場でご家族の都合だけ確定する 参加できない事業所へ照会の様式を送り、回答の期限を書き添える
週末に用具の使い方が分からなくなった 貸与事業所の事務が閉まっている 掲示物から貸与事業所の連絡先を読み上げ、ご家族から直接かけていただく 月曜に訪問し、使い方の説明が届いているかを確かめる
金曜に区分変更を出すか迷った 迷ったまま週をまたぐと1週間そのまま遅れる 迷っている中身を書き出し、ご家族の申請の意思だけ確かめる 月曜の午前に窓口へ確認し、その日のうちに申請書を出す
週の後半に往診の日が変わった 予定していた相談の場が消える 訪問看護へ、次の訪問で確かめてほしい事項を1つに絞って伝える 変更後の日程を全事業所へ共有し、計画の見直し日を合わせる
週末に訪問介護の時間を早めたい サービス提供責任者が不在 事業所の代表番号へ用件を残し、緊急の連絡先を確かめる 月曜の朝に、変更後の時間を提供票へ反映して配る

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

連休に入る前と、明けた朝

場面 起きること その場でできること 翌営業日までに動かすこと
連休の3日前 連休中は事務が止まり、用具も届かない 連休中に要りそうなものを、ご家族と1つずつ読み合わせる 連休前の最終営業日までに、納品と物品の補充を終える
連休の前日 どこへかければよいか分からなくなる 連休中の連絡先を1枚にまとめ、掲示する場所へ貼る 連休明けの朝に、掲示のとおりに動けたかを電話で確かめる
連休中に訪問の曜日が飛ぶ ふだんより訪問の間隔が空く 間隔が空く日を数え、何日空くのかをご家族へ具体的に伝える 連休明けの最初の訪問を、ふだんより前へ動かす
連休中に用具が要ると分かった 貸与事業所が動いていない 掲示物から連休中の受付方法を確かめ、いま家にあるもので代えられるかご家族と探す 連休明けの初日に納品を入れ、設置に立ち会う
連休中に短期の受け入れを使いたくなった 申込の窓口が閉まっている 下調べしてある受け入れ先の、急な申込の受付方法を掲示物から確かめる 連休明けに、次に空きが出たときの連絡方法を取り決める
連休明けの初日 連絡と書類が一度に集まる 連休中の出来事を、時刻の分かる形で聞き取る その日のうちに支援経過へ書き、変更が要る箇所を計画へ反映する
連休を挟む月の計画を作るとき 連休を挟むと、見直しの機会が後ろへずれる 計画を作る時点で、連休を挟む期間を短く区切る 連休前の最終営業日を、計画の見直し日として先に置く
連休中にご家族が不安で電話をくださった 事業所へはつながらないと思い込んでおられる 掲示している連絡先のどこへかけたかを伺い、次にかける先を伝える 連休明けに、掲示の並び順を見直して差し替える

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

夜間に変化があったとき

場面 起きること その場でできること 翌営業日までに動かすこと
夜間にご家族から居宅へ電話が入った 昼の体制では受けられない 掲示している1番目の連絡先へかけ直していただき、かけた時刻を控えてもらう 翌朝、訪問看護へ夜間の連絡の内容を確かめ、支援経過へ書く
夜間に訪問看護が訪問した 昼に入る事業所が知らないまま朝を迎える 翌朝いちばんに、訪問の時刻と対応の有無を訪問看護へ確かめる その日のうちに全事業所へ共有し、当日の訪問予定を組み替える
夜間に救急要請があった 予定していた訪問が空振りになる 連絡を受けた時点で、当日の訪問を止めるかどうかを各事業所へ伝える 今後の連絡の方法を確かめ、計画の見直し日を前へ動かす
夜間の連絡先にかけてもつながらなかった 掲示が古くなっている可能性がある かけた番号と時刻を控えていただく 掲示物を作り直し、つながる番号へ差し替えて配る
夜間の見守りが要りそうだ 夜間に入れる事業所を探すのに日数がかかる 控えてある夜間対応の候補を2か所読み上げ、ご家族のご希望を伺う 候補へ受け入れの可否を照会し、返答の期限を書き添える
夜間にご家族だけで対応された 行われたことがどこにも残らない 翌朝の電話で、時刻と行ったことだけを聞き取る 支援経過へ事実として残し、次に同じことが起きたときの順番を決め直す
同居していないご家族が夜間に駆けつけた 連絡の経路が二重になる どなたからどなたへ連絡が回ったかを整理してお伝えする 連絡の順番を1本へ決め直し、掲示物へ反映する

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

支えているご家族が動けなくなったとき

場面 起きること その場でできること 翌営業日までに動かすこと
主に介護をされている方が体調を崩された その日の介護が止まる 控えてある空き曜日の一覧から、当日入れる訪問介護を探して電話する 翌営業日に、介護者が不在であることを前提とした形へ計画を組み替える
主に介護をされている方が受診・入院された 何日空くのかが分からない ご家族へ、動けない見込みの日数だけ確かめる 短期の受け入れ先へ空き状況を照会し、担当者会議の日を仮で押さえる
ご家族が眠れていない ご本人より先に、支える方が続かなくなる 休める曜日を1つ決め、その日に訪問を入れられるか事業所へ聞く 休息の回数を計画へ書き入れ、次の見直し日を短く置く
遠方のご家族が来られなくなった 予定していた見守りが抜ける 抜ける日を数え、その日の訪問を増やせるかを聞く 提供票を作り直し、抜ける日の担当を決めて共有する
ご家族が仕事を休めない 日中の見守りが空く 空く時間帯を、曜日と時刻で具体的に聞き取る 日中に入れる事業所へ照会し、入れる時間帯を提供票へ反映する
ご家族が「もう決められない」と言われた 判断が止まり、手続きも止まる その日に決めなくてよいことと、今日決めることを1つずつに分ける 期限のあるものだけを一覧にし、期限とともにお渡しする
ご家族が相談する先を失っている 相談が居宅へ集中する 相談できる先を、居宅のほかにもう1つ挙げてお伝えする その相談先を掲示物へ書き足し、全事業所へ共有する

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

第2表を「変わる前提」で書く——期間を短く、幅を持たせ、次の一手を書き添える

計画は、書いた時点でいちばん新しく、翌週にはもう古くなります。だから「よく書けている計画」ではなく「早く書き換えられる計画」を作ります。そのために置き方を3つだけ変えます。期間を短くすること、達成の可否が状態に左右されない幅を持たせること、そしてサービス内容の欄に次に動くときの相手を書き添えておくことです。

3つ目がとくに効きます。変化があった週に、探すところからやり直さずに済むからです。なお、療養上の内容は書き換えの対象にしません。「主治医・訪問看護から示されている内容(記入欄)に沿って」という形にしておけば、示された内容が変わっても、計画そのものは書き換えずに済みます。

期間を短く置くことに、抵抗を感じる方もいらっしゃいます。書き直す回数が増えるからです。けれども実際に増えるのは書き直しではなく、評価の機会です。期間を長く置いた計画は、途中で状態が変わっても、満了までは形式上そのまま残ります。その間に起きた変化は計画の外側に置かれ、支援経過だけに積み上がっていきます。期間を短くするというのは、変化を計画の内側へ入れ直す作業にほかなりません。

期間と書きぶりの置き方

置き方 書き方の例 変わったときに、どう効くか
長期目標を短く置く 「(3か月)」ではなく「(1か月)」と置く 期間の途中で状態が動いても、評価の機会が先に来る
短期目標をさらに短く置く 「(2週間)」と置き、次の訪問で確かめる 達成・未達を待たずに書き換えられる
目標に幅を持たせる 「毎日できる」ではなく「できる日は、できる形でできる」 状態が下がった週に、未達だけが積み上がらない
回数を固定しない 「週2回」ではなく「ご本人が望まれる回数で」 回数を増減しても、計画の書き換えが要らない
場所を固定しない 「居間で」ではなく「過ごしたい場所で」 過ごされる場所が変わっても、目標がそのまま生きる
次の一手を書き添える サービス内容の末尾に「要る状況になった場合の相談先は(記入欄)」 次に動くときに、相手を探し直さずに済む
見直しの合図を書いておく 「ご家族から変化の連絡があった時点で見直す」 期間の満了を待たずに動ける
療養上の内容は引用の形にする 「主治医・訪問看護から示されている内容(記入欄)に沿って」 示された内容が変わっても、計画本文を書き換えずに済む

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

通し文例(1)暮らしの中の過ごし方

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標(期間) 短期目標(期間) サービス内容(次の一手を書き添える)
日によってできることが違うので、その日にできることをしたい 体調に合わせて、その日の過ごし方を選べる(1か月) できる日は、したいことを1つ選べる(2週間) 訪問介護:その日のご様子に合わせて援助の順番を入れ替える/介護支援専門員:次の訪問で「先週できて今週できないこと」を聞き取り、変化があった時点で計画を見直す
起きていられる時間が短くなってきた 起きて過ごしたい時間に、起きていられる(1か月) 起きられる日は、椅子で過ごす時間をもてる(2週間) 福祉用具:起き上がりを支える用具を検討/訪問介護:起きて過ごされる時間帯へ訪問時刻を寄せ、合わなくなった時点で事業所へ変更を依頼する
家の中を移動するときに、手をつく場所が要る 家の中を、負担の少ない形で移動できる(1か月) 移動する道すじに、つかまる場所がある(2週間) 福祉用具:手すり等を検討/介護支援専門員:用具で足りない場合の相談先は(記入欄)。要る状況になった時点で見積りを2社へ依頼する
入浴の形が、今のままでは続けられない 清潔が保たれ、心地よく過ごせる(1か月) その週のご様子に合った形で、さっぱりできる(2週間) 訪問介護:全身・部分・清拭のいずれかをその日に選ぶ/訪問看護:主治医・訪問看護から示されている内容(記入欄)に沿って実施の可否を確かめる
食事の形が、日によって変わる 口にできる形で、食べたいものを楽しめる(1か月) 食べたいと言われたものを、その形で用意できる(2週間) 訪問介護:少量ずつ用意し、形は当日のご希望に合わせる/主治医・訪問看護から示されている内容(記入欄)を超える対応は行わない
夜は落ち着いて休みたい 夜間に、休める時間が確保できる(1か月) 夜の過ごし方についてのご希望を、関係者が把握している(2週間) 訪問看護:夜間の連絡体制/介護支援専門員:夜間のご様子に変化が伝えられた時点で、訪問の時間帯を組み替える
排泄のことで、人の手をあまり借りたくない 望む方法で排泄でき、気兼ねが少ない(1か月) ご本人が選ばれた方法を、関係者が共有している(2週間) 福祉用具:ご希望に沿った用具を検討/訪問介護:手順はご本人の指示に合わせる。夜間の動線が変わった時点で用具を見直す
着替えや身なりを、自分で整えたい 身なりについて、自分で決められる(1か月) その日にできる範囲を、自分で選べる(2週間) 訪問介護:できる部分を先に行っていただき、残りを援助/介護支援専門員:できる範囲が変わった時点で手順を書き直す
好きな時間に、音楽や番組を楽しみたい したいことができる時間をもてる(1か月) 週のうち、楽しめた時間があった日がある(2週間) 訪問介護:援助の時刻をその時間帯からずらす/福祉用具:手の届く位置へ環境を整える
外の空気に触れたい 外に出たいという気持ちが、形になる(1か月) 出られる日に、出られる範囲で外の空気に触れられる(2週間) 福祉用具:移動に関する用具を検討/介護支援専門員:外出の可否は主治医から示されている内容(記入欄)で確かめ、可能となった時点で段取りを組む

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通し文例(2)体制と段取りを、目標として置く

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標(期間) 短期目標(期間) サービス内容(次の一手を書き添える)
急に具合が変わったとき、どうすればよいか分からない 変わったときの動き方が、家族に分かっている(1か月) 連絡する順番を書いた紙が、目に入る場所にある(1週間) 介護支援専門員:連絡先を1枚にまとめて掲示/全事業所:連絡の経路を共有し、変わった時点で差し替える
夜間に連絡できる先を、知っておきたい 夜間の連絡先を、家族が把握している(1か月) 掲示した連絡先へ、実際にかけられる(2週間) 訪問看護:夜間の受付方法を家族へ説明/介護支援専門員:つながらなかった場合の次の番号を書き添える
週末や連休が不安だ 事業所が休みの日も、動き方が分かっている(1か月) 連休に入る前に、休み中の連絡先が手元にある(1週間) 介護支援専門員:連休前の最終営業日を見直し日に置く/各事業所:休み中の受付方法を提出(記入欄)
今の要介護度で足りるかどうか分からない 状態に合った区分で、必要なサービスが組める(1か月) 区分変更について、家族の意向が確かめられている(2週間) 介護支援専門員:手順と要する日数を保険者へ確認(記入欄)/主治医:意見書の依頼先(記入欄)
用具が要るようになったときに、間に合ってほしい 必要になったときに、用具がそろっている(1か月) 次に要りそうな用具について、貸与事業所と話ができている(2週間) 福祉用具:候補と納品までの日数を提示(記入欄)/介護支援専門員:搬入経路を先に確かめておく
訪問の回数を増やせるかどうか、知っておきたい 必要になったときに、回数を増やせる(1か月) 各事業所の空いている曜日が把握できている(2週間) 各事業所:増やせる曜日・時間帯を提出(記入欄)/介護支援専門員:一覧にして手元へ置き、月に一度更新する
医療から示されたことが、家族へ届いているか不安だ 示されたことが、家族と事業所に届いている(1か月) 報告する人が1人に決まっている(1週間) 訪問看護:主治医への報告の経路を担う/介護支援専門員:示されている内容(記入欄)を全事業所へ共有する
話し合いの場を、そのつど持ちたい 変化があったときに、関係者が集まれる(1か月) 次の話し合いの候補日が2つ決まっている(2週間) 介護支援専門員:仮の日程を先に押さえ、参加できない事業所へ照会の様式を送る
書類の準備で足踏みしたくない 手続きが要るときに、書類がそろっている(1か月) 要る書類の一覧が、手元にある(2週間) 介護支援専門員:手続きごとに必要書類を一覧化(記入欄)/ご家族:被保険者証等の保管場所を1か所へまとめる
住まいの中で困っているところを、直したい 住まいの困りごとが減っている(1か月) 用具で代えられるかどうかの見当がついている(2週間) 福祉用具:代替の可否を確認/介護支援専門員:改修が要る場合の手続きの順序を保険者へ確認(記入欄)

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通し文例(3)支えるご家族と、周りの人

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標(期間) 短期目標(期間) サービス内容(次の一手を書き添える)
家族が休めていない 家族が休息をとりながら支えられる(1か月) 週のうち、休める日が1日決まっている(2週間) 訪問介護:その曜日に訪問を入れる/介護支援専門員:受け入れ先の空き状況を控えておく(記入欄)
家族が一人で抱えている 支える人が、複数になっている(1か月) 支援に加われる人が、家族のほかに1人増える(2週間) 介護支援専門員:関われる方と役割を整理/各事業所:役割を共有し、担う人が変わった時点で更新する
遠方の家族と話がかみ合わない 家族の間で、同じ情報が共有されている(1か月) 遠方の家族に連絡が取れる時間帯が分かっている(2週間) 介護支援専門員:連絡の取れる時間帯を控える(記入欄)/共有の手段を1つに決める
家族が仕事を続けながら支えたい 仕事を続けながら支えられる形になっている(1か月) 空く時間帯に、支援が入っている(2週間) 訪問介護:空く時間帯に訪問/介護支援専門員:勤務の時間帯が変わった時点で提供票を差し替える
家族が決めきれずにいる 決めることと、決めなくてよいことが分かれている(1か月) 期限のあることだけが一覧になっている(2週間) 介護支援専門員:期限のある手続きを期限とともに一覧化(記入欄)/期限のないことは次回へ送る
家族が事業所へ言いにくいことがある 言いたいことが伝わる経路がある(1か月) 言いにくいことを伝える窓口が、1つ決まっている(2週間) 介護支援専門員:窓口を担い、内容を各事業所へ伝える
本人の希望が、家族に伝わっていない 本人の言葉が、家族と関係者に共有されている(1か月) 本人が語った言葉が、そのまま記録に残っている(2週間) 介護支援専門員:ご本人の言葉をそのまま記載/全事業所:解釈を加えずに共有する
家族が夜に眠れていない 夜間の負担が減っている(1か月) 夜間の連絡先を使ってよいと、家族が分かっている(1週間) 訪問看護:夜間の受付方法を説明/介護支援専門員:使ってよい場面をご家族と読み合わせる
家族が、先のことを知りたいと言っている 知りたいことを、聞ける場ができている(1か月) 主治医へ尋ねる場の日程が決まっている(2週間) 介護支援専門員:日程の調整のみを担う/先の見通しについては主治医からのご説明へおつなぎする
支えている家族自身の相談先がない 家族自身の相談先がある(1か月) 相談先が1つ以上、手元の紙に書かれている(2週間) 介護支援専門員:相談先を掲示物へ書き足す/各事業所:同じ内容を共有する

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

支援経過に、動いた事実を残す——いつ誰に連絡し、いつ何が決まったか

状態が速く動く方の支援経過は、ご様子の評価を書く欄ではなく、動きの時刻を並べる欄として使うと後から役に立ちます。何時に誰へかけ、何時に回答が来て、何時に何が決まったか。これが並んでいれば、次に同じことが起きたときにどこで時間を落としたかが一目で分かります。ご様子についての判断は主治医・訪問看護から示されている内容によりますので、ここには書きません。

時刻を書く理由は、記録の体裁を整えるためではありません。次に同じことが起きたとき、どこを縮められるかが分かるのは時刻だけだからです。連絡した時刻と回答が来た時刻の差が半日あるなら、そこには折り返しを待つ構造があります。回答が来た時刻と手配を始めた時刻の差が翌日にまたがっているなら、その日のうちに動ける形にできないかを考えます。遅れの原因は人ではなく、たいてい順番と時間帯です。時刻が並んでいれば、その順番を組み替えるだけで、次の週は間に合うようになります。

以下はそのまま使える完成文です。時刻・相手・行ったことの3つだけで組んでいます。氏名や事業所名はすべて(記入欄)に置き換えてお使いください。ご様子についての記載を混ぜないことも要点で、評価が混ざると、事実の確認のために読み返す手間が増えます。判断が要る箇所は、示された内容として引用の形で残します。

連絡を受けた・連絡した

場面 支援経過の文(完成文)
ご家族からの一報 9時40分、ご長女より電話。前夜のご様子について連絡を受ける。訪問看護へ連絡する旨をお伝えする。
折り返しの依頼 9時52分、訪問看護へ電話。担当者不在のため用件を伝え、折り返しを依頼する。
折り返しの受電 10時18分、訪問看護より折り返し。本日の訪問を14時へ前倒しできるとの回答。ご家族へお伝えする。
医療機関への確認 11時05分、主治医の医療機関へ電話。次回の往診予定日を確認(記入欄)。訪問看護から報告済みとのこと。
訪問介護への照会 11時20分、訪問介護のサービス提供責任者へ電話。木曜午前の訪問を追加できるか照会。明日中に回答をいただく。
用具の照会 13時00分、福祉用具貸与事業所へ電話。特殊寝台の在庫と、最短の納品日を照会する。
回答の受領 15時30分、福祉用具貸与事業所より回答。最短の納品日は明後日午前とのこと。ご家族へ電話し、在宅の可否を確認する。
夜間の受付方法の確認 16時10分、訪問看護へ夜間の受付方法を確認。掲示物へ反映する旨をお伝えする。
遠方のご家族への連絡 17時00分、遠方のご次男へ電話。連絡が取れる時間帯を伺う(記入欄)。
受付時間外だったとき 17時25分、短期の受け入れ先へ電話。受付時間外のため、翌日9時に再度架電することとする。
保険者への確認 9時15分、保険者の窓口へ電話。区分変更の申請に要する書類と日数を確認(記入欄)。
事業所間の共有 12時40分、訪問介護・訪問看護・福祉用具貸与事業所へ、同じ内容を電話で共有する。
週明けの一斉確認 月曜9時00分、週末のご様子について各事業所へ確認。訪問看護のみ土曜に訪問があったとの回答。
連休前の確認 連休前の最終営業日16時00分、各事業所の連休中の受付方法を確認し、1枚にまとめる。
連休明けの確認 連休明け9時05分、ご家族へ電話。連休中の出来事を、時刻とともに伺う。

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決まった・取り決めた

場面 支援経過の文(完成文)
訪問の追加 10時30分、訪問介護より木曜午前の追加が可能との回答。来週木曜10時からで確定する。
訪問時刻の変更 14時00分、訪問看護の訪問時刻を、翌週より9時台へ変更することで合意する。
連絡の順番 11時00分、ご自宅にて、夜間に連絡する順番を1番目・2番目・3番目の順で取り決める(記入欄)。
掲示 11時20分、取り決めた連絡先を書いた紙を、ご家族のご希望により台所の扉へ掲示する。
鍵の扱い 15時00分、夜間の訪問に備え、鍵の取り扱いについてご家族と訪問看護の間で取り決める(記入欄)。
会議の日程 13時30分、サービス担当者会議の日程を2案で仮に押さえる。ご家族のご都合により第1案で確定。
照会での代替 14時15分、参加できない事業所へ照会の様式を送付。回答の期限を3日後と記載する。
区分変更の意思 10時00分、ご家族より区分変更の申請を行う意向を伺う。申請書の入手先をお伝えする。
認定調査の立ち会い 10時40分、認定調査に立ち会える曜日を2つ伺う(記入欄)。
用具の設置場所 16時00分、特殊寝台の設置場所を、ご本人のご希望により(記入欄)とすることで決定する。
見積りの依頼 11時30分、施工事業者2社へ見積りを依頼。提出の期限を1週間後とする。
工事日の確定 15時20分、工事日を(記入欄)で確定。当日の過ごし方についてご家族と取り決める。
短期の受け入れの申込 9時50分、受け入れ先へ申込。取り消しの期限を確認する(記入欄)。
休息日の設定 14時30分、ご家族が休息をとられる曜日を週1日と定め、その日に訪問を入れることで合意する。
見直しの合図 16時30分、次の見直しを、期間の満了ではなく変化の連絡があった時点とすることを関係者間で共有する。

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届いた・入った・行われた

場面 支援経過の文(完成文)
用具の納品 10時00分、特殊寝台の納品に立ち会う。搬入の経路と設置の位置を確認する。
付属品の追加 14時00分、付属品の追加分が納品。ご家族へ使い方の説明が行われた。
用具の引き上げ 11時00分、使われなくなっていた用具を引き上げ。貸与事業所へ実施日を連絡する。
手すりの設置 13時00分、手すりの設置に立ち会う。設置場所はご本人のご希望による。
改修工事 9時00分から15時00分まで工事。ご本人はこの間、居間で過ごされる。
追加した訪問の初日 10時00分、追加した訪問介護の初回。担当者と手順を確認する。
夜間の訪問 前夜23時40分に訪問看護の訪問があった旨、翌朝9時10分に事業所より連絡を受ける。
救急要請があったとき 前夜2時15分に救急要請があった旨、当日8時50分にご家族より連絡を受ける。当日の訪問予定を止める旨を各事業所へ連絡する。
受診 11時00分、受診に同行されたご長女より、受診先と次回の予定について連絡を受ける(記入欄)。
往診 14時00分、往診が行われた旨を訪問看護より連絡。示された内容(記入欄)を各事業所へ共有する。
短期の受け入れの開始 10時00分、短期の受け入れが開始。持ち物と連絡先を受け入れ先へ引き継ぐ。
帰宅 16時00分、帰宅。利用中のご様子について、受け入れ先より書面で引き継ぎを受ける。
担当者会議 13時30分から14時20分まで、ご自宅にてサービス担当者会議。参加者は(記入欄)。
モニタリングの訪問 14時00分、モニタリングのため訪問。前回からの変化についてご家族より聞き取る。
掲示物の差し替え 15時00分、連絡先の掲示物を差し替える。旧版は回収した。

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

組み替えた・書き換えた

場面 支援経過の文(完成文)
提供票の差し替え 16時00分、提供票を差し替え、各事業所へ配布する。差し替えの理由を書面へ記載した。
計画の変更 10時00分、居宅サービス計画を変更。変更した箇所をご家族へ読み上げのうえ交付する。
期間の短縮 11時00分、短期目標の期間を2週間へ置き直す。次の評価日を(記入欄)とする。
目標の書き換え 14時30分、短期目標を、達成の可否ではなく「できる日に、できる形でできる」という書き方へ置き直す。
サービスの追加 9時40分、訪問介護を週1回追加。開始日を(記入欄)とする。
回数の見直し 15時10分、ご本人のご希望により、訪問リハビリテーションの回数を見直す。
事業所の変更 13時00分、夜間に対応できる事業所へ変更する。引き継ぎの日程を(記入欄)とする。
訪問時間帯の変更 10時20分、起きて過ごされる時間帯に合わせ、訪問の時刻を1時間繰り下げる。
結果が出るまでの取り扱い 11時40分、区分変更の結果が出るまでの取り扱いについて保険者へ確認(記入欄)。確認した内容を各事業所へ共有する。
結果の反映 9時30分、認定結果の通知が届いた旨をご家族より受ける。計画と提供票の差し替えに着手する。
連休を挟む期間 16時00分、連休を挟むため、計画の期間を連休前の最終営業日までに区切る。
見直し日の前倒し 14時00分、変化の連絡を受けたため、見直し日を2週間前倒しする旨を各事業所へ連絡する。
記録様式の統一 15時30分、事業所間で共有する記録の書式を1つに定め、置き場所を共有する。
役割の整理 11時15分、主治医への報告を訪問看護が担うことに整理し、関係者へ周知する。
引き継ぎの準備 17時00分、担当者の交代に備え、連絡先と取り決めの一覧を引き継ぎ書へまとめる。

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ご本人・ご家族へ伝えるときの言い方——先回りの提案を、押しつけずに置く

先回りの段取りは、伝え方を誤ると急かされていると受け取られます。ところが実際に急いでいるのは事業所の都合ではなく、手配に要する日数の方です。そこで「決めてください」ではなく「手配だけ先に進めておきます」という形にします。決めるのはご本人とご家族、間に合わせるのは介護支援専門員、と役割を分けておくと、提案が押しつけになりません。

もう一つの線引きは、療養上のことです。先のことについて、事業所の側から見立てを述べません。尋ねられたときは、答えずに主治医へお尋ねいただく場を整える——これが、この場面で唯一の正しい速さです。以下は、そのまま使える言い方と、あとで支援経過に残す一行の組です。

サービスや用具を増やす提案をするとき

場面 言い方(そのまま使える形) 支援経過に残す一行
まだ要らないと言われそうなとき 「今すぐお使いにならなくても、手配だけ先に進めておくことができます。要るとなってから探すと日数がかかりますので、いつでも出せる状態にしておくのはいかがでしょうか。」 14時00分、用具の事前の手配についてご説明。ご意向を伺う。
寝台をご提案するとき 「起き上がるときに手をつく場所があると、ご自分の力で起きられる時間が続きます。まずは搬入の経路だけ、見せていただけますか。」 14時20分、搬入の経路を確認。設置場所のご希望を伺う。
訪問を増やすご提案 「増やすかどうかは、今お決めいただかなくて大丈夫です。増やせる曜日だけ、先に押さえておいてもよろしいでしょうか。」 10時30分、増回の可否について事業所へ照会する旨をお伝えする。
夜の体制のご提案 「夜に何かあったときにどこへかけるかを、紙に書いて貼っておきます。使わない日が続くのが、いちばんよい形です。」 11時00分、夜間の連絡先を掲示。掲示場所はご家族のご希望による。
区分変更のご提案 「今の区分では組めるサービスに限りがあります。申請から結果までに日数がかかりますので、出すかどうかを今週中にお決めいただけますか。」 9時50分、区分変更の申請についてご説明。要する日数をお伝えする。
住まいに手を入れるご提案 「用具で足りる場合もありますので、まず用具の方を見ていただいて、それでも難しければ改修のご相談に移ります。」 13時00分、用具での代替について福祉用具貸与事業所へ確認する旨をお伝えする。
受け入れ先の下調べのご提案 「使う前提ではなく、見学だけしておくという形でも構いません。空きが出たときに、すぐ動けるようにしておきたいのです。」 15時00分、受け入れ先の見学についてご意向を伺う。
連休の前に 「連休に入ると事業所の事務が止まります。要りそうなものを、休みに入る前に一度そろえておきましょう。」 16時00分、連休中に要るものについて読み合わせを行う。
ご提案を断られたとき 「承知しました。今回は見送りにして、また状態が変わったときに改めてご相談させてください。手配の窓口だけ、こちらで控えておきます。」 14時40分、今回は見送りとなる。窓口の情報のみ控える。
ご負担を気にされたとき 「ご負担がどれくらいになるかは、保険者にご確認いただく必要があります。確認の窓口をお伝えしますので、その回答をご覧になってからお決めください。」 11時20分、ご負担についての確認先をお伝えする。

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

体制と手順をご説明するとき

場面 言い方(そのまま使える形) 支援経過に残す一行
連絡の順番をお伝えする 「1番目はここ、つながらなければ2番目、それでもつながらなければ3番目、という順にしています。かけた時刻だけ、控えておいてください。」 11時00分、連絡の順番についてご説明。掲示物を交付する。
夜にかけてよいとお伝えする 「夜間の番号は、迷った時点でかけていただいてかまいません。あとから何でもなかったと分かるのが、よい形です。」 11時10分、夜間のご連絡についてご説明。
つながらなかったと聞いたとき 「つながらなかった番号と、かけた時刻を教えてください。掲示を作り直します。」 17時00分、つながらなかった連絡先を伺い、掲示物を差し替える。
週末の体制のご説明 「土日は事務が止まりますが、この番号は動いています。平日と何が違うかだけ、お伝えしておきます。」 16時20分、週末の受付方法についてご説明。
担当者会議のご説明 「関係する事業所に一度集まっていただきます。ご都合の悪い方には書面でご意見をいただく形にしますので、日程はご家族のご都合を優先します。」 13時30分、担当者会議の趣旨と日程についてご説明。
納品日のご説明 「注文してから届くまでに日数がかかります。届く日はこちらからお伝えしますので、その日はどなたかご在宅をお願いします。」 15時00分、納品日と立ち会いについてご説明。
療養上のことを尋ねられたとき 「そのご質問は、私の方でお答えするとかえって混乱を招くと思います。次の往診のときに主治医へお尋ねいただけるよう、場を整えます。」 10時00分、療養上のご質問について、主治医へお尋ねいただくようご案内。
お薬のことを尋ねられたとき 「お薬のことは、主治医と訪問看護にご確認ください。私からは、いつ・どなたにお尋ねいただけるかをお伝えします。」 10時10分、確認先と、次にお尋ねいただける機会をお伝えする。
先のことを尋ねられたとき 「先のことについては、主治医からご説明いただく形が確かです。お尋ねになりたいことを書き出しておいていただければ、場を設けます。」 14時00分、主治医へお尋ねいただく場についてご説明。
事業所の変更をご説明するとき 「今の時間帯に合う事業所へ変えることができます。引き継ぎはこちらで行いますので、ご家族からご説明いただく必要はありません。」 13時00分、事業所の変更と引き継ぎについてご説明。

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ご家族が休むこと・決められないと言われたとき

場面 言い方(そのまま使える形) 支援経過に残す一行
休息をおすすめする 「支える方が続かなくなると、ご本人の暮らしも続きません。週に1日、休む日を先に決めておきませんか。」 14時30分、休息日の設定についてご相談。
休むことに抵抗があるとき 「休むことは、支えることの一部です。その日に支援を入れる形にすれば、お留守にしていただかなくても構いません。」 14時40分、休息日の過ごし方についてご説明。
眠れていないと聞いたとき 「夜のことを、少し詳しく教えていただけますか。何時に起きて、どれくらい起きていらっしゃったか、時刻だけで結構です。」 9時20分、夜間のご様子について時刻を伺う。
仕事を休めないとき 「お仕事を辞めていただく必要はありません。空く時間帯を教えていただければ、その時間に支援を入れられるか調べます。」 11時00分、空く時間帯を伺い、事業所へ照会する旨をお伝えする。
決められないと言われたとき 「今日決めなくてよいことと、今週中に決めることを分けます。今週のものは1つだけです。」 15時00分、期限のある事項を1件に絞ってお伝えする。
ご家族の間で意見が分かれたとき 「どちらが正しいかではなく、いつまでに決める必要があるかを先に共有させてください。期限のあるものは、これです。」 16時00分、期限のある事項を一覧にして共有する。
遠方のご家族へ 「同じ内容が届くようにしておきたいので、ご連絡の取れる時間帯を教えてください。」 17時00分、連絡の取れる時間帯を伺う。
一人で抱えておられるとき 「支える人を増やすことができます。ご家族のほかにも、関われる方をこちらで探します。」 13時00分、支援に加われる方について整理する。
相談先がないと言われたとき 「ご本人のことだけでなく、ご家族ご自身のご相談先もお伝えしておきます。掲示している紙に、書き足しておきますね。」 15時30分、ご家族ご自身の相談先を掲示物へ追記する。
言いにくいことがありそうなとき 「事業所へ直接は言いにくいことがあれば、私にお伝えください。こちらからお伝えします。」 16時20分、伝達の窓口についてご説明。

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

使わない言い方と、代わりに置く言い方

最後に、言い方そのものが遅れを生む場合を整理します。あいまいな言い方は、必ず一度の往復を余分に生みます。「またご連絡します」と言えば、ご家族はいつ動けばよいか分からず、翌日にこちらから電話するまで何も進みません。「様子を見ましょう」と言えば、次に動き出す合図が誰にも渡らないまま1週間が過ぎます。逆に、日時と件数を入れて話すと、その場で予定が立ちます。言い方を具体にすることは、気づかいの問題ではなく段取りの問題です。

使わない言い方 なぜ使わないか 代わりに置く言い方
「そろそろご準備をされた方がよいと思います」 事業所の側から、先のことを見立てて述べることになる 「手配には日数がかかりますので、要るとなってからでは間に合わないものだけ、先に進めておきます」
「これからのことを、考えておきましょう」 何を指すのかが伝わらず、受け取る側に見立てを想像させてしまう 「今週できることと、来週までに決めることを、分けてお伝えします」
「お加減は良くなっていますね」 ご様子の評価は、主治医・訪問看護が示すもの 「伺ったご様子は、訪問看護から主治医へご報告いただきます」
「このお薬が効いているようです」 お薬についての判断は、主治医・訪問看護が示すもの 「お薬のことは、主治医と訪問看護にご確認ください」
「この分は使えます」 給付や取り扱いを判断できるのは保険者 「取り扱いについて保険者へ確認し、回答をお伝えします」
「がんばりましょう」 何をするのかが伝わらず、次の一手にならない 「今日は、この1つだけお決めいただければ大丈夫です」
「様子を見ましょう」 動き出しが遅れ、要るとなった週に間に合わなくなる 「今日は動かしませんが、この合図が出たら私へご連絡ください」
「またご連絡します」 いつ連絡が来るか分からず、ご家族の側で予定が立たない 「明日の午前中に、こちらからお電話します。それまでに1件だけ確認しておきます」

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・訪問看護にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

よくある質問(FAQ)

末期がんのケアプランで大切な点は?
症状の緩和、本人の望む過ごし方の尊重、家族支援、医療との密な連携です。
症状緩和はどう位置づけますか?
痛みや倦怠感の観察と対応を、訪問看護・主治医と連携して計画します。
家族への支援は?
介護負担の軽減や相談、看取りへの備え(グリーフケアを含む)を計画に盛り込みます。
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
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場面別|がん(療養期・終末期)の観察と記録の文例

がん(療養期・終末期)の方の記録で、その日の変化が伝わる書き方を場面ごとにまとめました。数字と時刻を入れるのが要点です。

場面 記録の文例
痛み 腰部の痛みの訴え。ご本人は「じっとしていると楽」と話される。主治医の指示による薬を継続。
痛みの変化 夜間に痛みで目が覚めることが週2回。医師へ報告した。
食事 主食3割・副食2割。「においがだめ」と話される。少量ずつ提供。
水分 1日600mL。氷片を勧めると口にされる。
倦怠感 午前中は臥床して過ごされる。午後に車いすで居間へ。
排便 3日ぶりに排便。主治医の指示による薬を使用している。
皮膚 仙骨部に発赤あり。体位変換を2時間ごとに行っている。
呼吸 安静時の呼吸18回/分。労作時に息切れあり。
睡眠 夜間2回覚醒。痛みによるもの。
気持ち 「まだやりたいことがある」と話される。傾聴した。
家族の気持ち 長女より「どこまでしてあげられるか不安」との訴え。
意思の確認 本人・家族とも自宅で過ごすことを希望されている。
医師との連携 7月12日往診。痛み止めの量が変更となった。
訪問看護 週3回訪問。痛みの評価と処置を実施。
緊急時 夜間の連絡先を紙に書いて冷蔵庫に貼った。
看取り期 呼吸の様子がいつもと違う(◯時◯分、看護職員へ報告)。声をかけるとわずかに開眼される。ご家族がそばにおられる。
家族への説明 これから起こりうる変化について、看護師から説明が行われた。
記録の注意 痛みは数字で、食事は割合で、変化は前回との比較で書く。

あわせて確認したい、併存しやすい状態

がん(末期)の方は、次の状態を併せ持つことがあります。それぞれの文例と、計画に書くときの観点をまとめています。

便秘・排泄ケア/低栄養・フレイル/褥瘡(床ずれ)

27の疾患・状態の一覧は疾患別ケアプランの文例にまとめています。

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この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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