訪問看護は、主治医が交付する「訪問看護指示書」がなければ提供も算定もできません。「指示書に種類はある?」「有効期限は?」「特別指示書とは?」という疑問に向けて、指示書の種類・有効期限・記載事項・他の書類との関係を、実務目線で整理します。
要点(3行)
- 訪問看護指示書は、主治医が利用者の病状をふまえて訪問看護の必要性を認め、看護の方針を指示する書類で、ほかに特別訪問看護指示書・精神科訪問看護指示書などの種類があります。
- このページでは、指示書の種類と有効期間の早見、主治医への依頼文12場面、医療処置12処置の読み取り表、指示書18欄の転記対応、受け取った日に開く点検シート22項目を、表20本で掲載しています。
- 確認の要点は、指示期間を一覧で管理して切れ目を作らないこと、指示書の日付と訪問日の前後関係を確かめること、記載が曖昧なときは主治医に確認した内容を記録に残すことです。
訪問看護指示書とは
訪問看護指示書は、主治医が利用者の病状をふまえて訪問看護の必要性を認め、看護の方針を指示する書類です。訪問看護ステーションは、この指示書に基づいて訪問看護計画書を立て、看護を提供します。指示書がない期間の訪問看護は、原則として算定できず、指示期間が切れていると報酬の返戻につながります。有効期間の管理は、ステーション運営の基本です。
指示書の種類
- 訪問看護指示書――通常の訪問看護の基本となる指示書。主治医が交付します。
- 特別訪問看護指示書――急性増悪・終末期・退院直後などで頻回の訪問が必要なときに交付。交付期間中は医療保険の扱いとなり、原則毎日の訪問も可能になります。
- 精神科訪問看護指示書――精神科訪問看護を行う場合の指示書。詳しくは精神科訪問看護の記録とGAF尺度をご覧ください。
- 在宅患者訪問点滴注射指示書――週3回以上の点滴注射が必要なときに交付されます。
有効期限の目安
指示書は有効期間内でなければ、原則として訪問看護を算定できません。種類ごとの目安を整理します。
| 指示書の種類 | 有効期間の目安 | 実務での注意 |
|---|---|---|
| 訪問看護指示書 | 最長6か月 | 指示期間の記載がないと期間の判断ができない。交付時に必ず確認する |
| 特別訪問看護指示書 | 14日間 | 原則として月1回。気管カニューレを使用している場合や真皮を越える褥瘡がある場合は月2回まで交付できるとされている |
| 精神科訪問看護指示書 | 最長6か月 | 精神科訪問看護基本療養費の算定に必要 |
| 在宅患者訪問点滴注射指示書 | 7日間 | 週3回以上の点滴注射が必要なときに交付される |
神戸市の資料では、主治医の訪問看護指示書が確認できない、受領が遅い、指示書の有効期限が切れているという指摘が挙げられています。期限が切れたまま訪問を続けると返戻につながります。取り扱いは保険者により異なる場合がありますので、詳細は保険者・支払基金へご確認ください。
指示書の日付をどう読む・算定日の考え方
訪問看護指示書には複数の日付が記載されています。どこを見れば良いか、算定日をどう考えるかを整理しておくと、期間管理のミスを防ぎやすくなります。
| 確認する日付 | 見るポイント |
|---|---|
| 指示書の交付日 | 主治医が指示書を作成・交付した日付です。 |
| 訪問看護指示期間の開始日 | この日以降の訪問が算定の対象になるとされています。 |
| 訪問看護指示期間の終了日 | この日を過ぎた訪問は、新しい指示書がない限り算定できないとされています。 |
| ステーション側の受領日 | 指示書を受け取った日を記録しておくと、更新依頼のタイミング管理に役立ちます。 |
算定日を判断するときは、実施した訪問日が「指示期間の開始日〜終了日」の範囲に入っているかをまず確認します。指示書の交付日そのものより前に実施した訪問や、終了日を過ぎてから次の指示書が届く前に実施した訪問は、原則として算定対象外とされているため注意が必要です。複数の主治医から指示書が交付されている場合は、どの指示書がどの期間・どの内容をカバーしているかを突き合わせて管理すると、期間の重複や空白に気づきやすくなります。
Q. 指示書の日付が訪問日より後になっている場合はどうなりますか?
指示書に記載された有効期間の開始日より前に実施した訪問は、原則として算定の対象にならないとされています。指示書の交付・受領のタイミングと訪問日程を突き合わせて確認することが実務上のポイントです。
Q. 指示書の受領が遅れ、期間の一部に指示書がない日が生じた場合はどうなりますか?
指示書のない期間に実施した訪問は、原則として算定の対象外とされています。更新予定日をあらかじめカレンダーやシステムに登録し、余裕をもって主治医へ更新を依頼することで、こうした空白期間の発生を防ぎやすくなります。
- 訪問看護指示書――最長6か月。
- 特別訪問看護指示書――14日間。原則として月1回まで(気管カニューレ使用や真皮を越える褥瘡など一定の場合は月2回まで)。
- 在宅患者訪問点滴注射指示書――7日間。
取り扱いは改定や保険種別で異なるため、最新の告示・通知で確認してください。医療保険と介護保険の違いもあわせて押さえておくと、指示書の扱いを整理しやすくなります。
指示書に記載される主な内容
- 主たる傷病名・現在の病状
- 投薬中の薬剤・用量
- 日常生活の自立度(寝たきり度・認知症の状況)
- 装着・使用している医療機器等
- 留意事項・指示事項(療養上の指導、褥瘡処置、点滴注射など)
- 指示期間
指示書に書かれた留意事項は、そのまま計画書・記録書に反映すべき看護のポイントになります。指示内容と実施記録が食い違うと、実地指導で指摘の対象になります。
指示書・計画書・報告書の関係
主治医の指示書を受けて訪問看護計画書を作成し、毎回の訪問を記録書Ⅱに残し、月単位で報告書として主治医へ返します。報告書の内容は、次の指示書の判断材料にもなります。この一連の流れは訪問看護の書類一覧で全体像を確認できます。
指示期間の管理を失敗しないコツ
- 指示書の終了日をカレンダー・システムで一元管理し、更新依頼を1か月前に出す。
- 複数の医療機関がかかわる場合は、どの主治医からの指示かを明確にする。
- 特別指示書は交付回数・条件が限られるため、交付理由を記録に残す。
指示書まわりの記録・書類を効率化する
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」の訪問看護向け機能「訪問看護マナ(訪問看護AI)」は、指示書に沿った計画書・記録書・報告書の下書きを自動で作成し、カイポケへ自動転記します。指示期間の管理や書類作成の負担を軽くできます。利用者さま3名まで、3か月間、回数の制限なく無料(2026年中のご登録は2027年3月31日まで)でお試しいただけます。
訪問看護指示書の種類と有効期間
| 指示書の種類 | 内容 | 有効期間の目安 |
|---|---|---|
| 訪問看護指示書 | 通常の訪問看護に必要な指示 | 最長6か月 |
| 特別訪問看護指示書 | 急性増悪等により頻回の訪問が必要な場合 | 交付日から14日以内。原則として月1回まで |
| 精神科訪問看護指示書 | 精神科訪問看護を行う場合 | 最長6か月 |
| 精神科特別訪問看護指示書 | 精神疾患の急性増悪等の場合 | 交付日から14日以内 |
| 在宅患者訪問点滴注射指示書 | 週3日以上の点滴注射が必要な場合 | 7日以内 |
指示書の取り扱いで確認したいこと
- 有効期間が切れていないか——期間内の訪問であることが記録から分かるようにする
- 主治医の氏名・医療機関名・交付日が記載されているか
- 指示内容と実施したケアが対応しているか——記録書Ⅱの内容と整合させる
- 特別指示書は原則月1回まで——例外の要件を確認する
- 更新の時期を管理する——切れる前に依頼できる仕組みを作る
実務で迷いやすいところ
| 疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 指示書がない状態で訪問できるか | 訪問看護は主治医の指示に基づいて行われます。指示書の交付を受けてから訪問するのが原則です |
| 期間の途中で内容が変わったら | 主治医に相談し、必要に応じて新たな指示を受けます |
| 複数の医療機関から出せるか | 原則として1つの医療機関からとされています。詳細は保険者・支払基金へご確認ください |
訪問看護指示書|受領から算定までのチェック
指示期間が切れたまま訪問を続けると返戻につながります。受領から請求までの各場面で、何を確認し何を残すかを整理しました。
| 場面 | 確認すること | 残す記録 |
|---|---|---|
| 依頼するとき | 主治医へ依頼した日、依頼した指示期間 | 依頼の記録(日時・方法) |
| 受領したとき | 交付日、指示期間の開始と終了、記載事項の漏れ | 受領日を記録し、原本を保管 |
| 内容を確認するとき | 病状、留意事項、特別な管理の有無、リハビリの指示 | 指示内容を計画書へ反映した記録 |
| 計画を立てるとき | 指示の内容が訪問看護計画書に反映されているか | 訪問看護計画書 |
| 訪問するとき | 指示期間内であるか | 訪問看護記録書の日付 |
| 月末・請求前 | 当月の訪問がすべて指示期間内か | 請求前の確認記録 |
| 期間が切れる前 | 次の指示書の依頼を、いつ出すか | 依頼のスケジュール |
| 特別指示が出たとき | 交付日から14日間の起算、月の回数 | 特別訪問看護指示書と訪問の記録 |
| 点滴の指示が出たとき | 在宅患者訪問点滴注射指示書(7日間)の期間 | 指示書と実施の記録 |
| 内容が変わったとき | 変更後の指示書の受領と、計画の見直し | 変更の記録 |
訪問看護指示書|運営指導で公表されている指摘
| 公表されている指摘 | 公表元 |
|---|---|
| 主治医の訪問看護指示書が確認できない/受領が遅い/指示書の有効期限が切れている | 神戸市資料 |
| 特別管理加算について「厚生労働大臣が定める状態であることを確認できる医師の指示書等が確認できない」 | 堺市の資料 |
| 訪問看護計画書に、具体的なサービス内容・利用者の希望・主治医の指示・看護目標等を記載していない | 神戸市資料 |
| 訪問看護計画の作成等の不備が、指摘37件のうち11件(29.8%)で最多 | 長野県の令和6年度運営指導結果(訪問看護) |
よくある取り違えと、正しい見方
| 取り違え | なぜ起きるか | 正しい見方 |
|---|---|---|
| 交付日を指示期間の開始日と思う | 日付が複数あり紛らわしい | 指示期間の欄を見る。交付日と開始日は一致しないことがある |
| 特別指示書を月に何度も出せると思う | 原則の回数を確認していない | 原則として月1回。気管カニューレ使用や真皮を越える褥瘡がある場合は月2回まで交付できるとされている |
| 特別指示の14日を月単位で数える | 暦月と混同している | 交付された日からの14日間で数える |
| 点滴の指示書の期間を長く見積もる | 他の指示書と混同している | 在宅患者訪問点滴注射指示書は7日間 |
| 指示期間が切れても訪問を続ける | 期限の管理をしていない | 期限の一覧を作り、切れる前に依頼する |
| 指示内容を計画に反映していない | 受領して保管するだけになっている | 指示の内容を訪問看護計画書へ書き写す |
| 精神科の指示書と一般の指示書を混同する | 様式が似ている | 精神科訪問看護指示書は別の様式。算定する療養費も異なる |
計画書の書き方は訪問看護計画書の書き方、報告書は訪問看護報告書の書き方、特別管理加算は特別管理加算をご覧ください。
訪問看護指示書|種類と有効期間の早見
| 指示書の種類 | 有効期間の目安 | 主な用途 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 訪問看護指示書 | 最長6か月 | 通常の訪問看護 | 指示期間の記載がないと期間の判断ができない |
| 特別訪問看護指示書 | 14日間 | 急性増悪等で頻回の訪問が必要なとき | 原則として月1回。気管カニューレ使用や真皮を越える褥瘡がある場合は月2回まで交付できるとされている |
| 精神科訪問看護指示書 | 最長6か月 | 精神科訪問看護 | 様式が異なり、算定する療養費も異なる |
| 精神科特別訪問看護指示書 | 14日間 | 精神症状の急性増悪等 | 原則として月1回 |
| 在宅患者訪問点滴注射指示書 | 7日間 | 週3日以上の点滴注射が必要なとき | 訪問看護指示書とは別に交付される |
取り扱いは保険者・支払基金により異なる場合があります。最新の告示・通知および保険者の取り扱いをご確認ください。
主治医へ依頼・相談するとき|そのまま送れる完成文(12場面)
指示書に関する連絡は、電話で口頭のみに終わると、依頼した期間・依頼した内容・依頼した日が記録に残らず、後から「いつ誰が何を頼んだか」をたどれなくなります。以下は、FAX送付状・診療情報提供の返信欄・電子カルテ連携メッセージ・封書のいずれにもそのまま貼れる完成文です。事業所名・利用者名・日付・数値だけを差し替えてお使いください。文中の数値と時刻は、記録書Ⅱから転記できる形にしてあります。
| 場面 | 送る手段と、あわせて残す記録 | そのまま送れる完成文(差し替え箇所は◯で表記) |
|---|---|---|
| 新規の依頼(退院前カンファレンスの後) | FAX送付状に添えて送付。送信日時・送信控え・カンファレンス参加者を記録に残す | 「◯◯訪問看護ステーションの看護師◯◯と申します。◯月◯日14:00からの退院前カンファレンスに同席させていただきました◯◯様(◯年◯月◯日生・要介護◯)について、退院後の訪問看護のご指示をお願いいたします。カンファレンスでは、退院日◯月◯日、退院時のADLは室内伝い歩き自立・屋外は車椅子、内服は1日3回で自己管理は困難、右踵部に発赤(直径◯mm・退院時点で表皮剥離なし)との情報をいただきました。訪問は週2回(火・金の10:00〜10:40)を予定しております。訪問看護指示書のご交付をご検討いただけますでしょうか。ご記載にあたりご確認いただきたい点がございましたら、当ステーション(担当◯◯・受付時間 平日9:00〜17:00)へご連絡ください。」 |
| 新規の依頼(外来受診に合わせて) | 利用者に持参いただく封書+事業所控え。持参日・持参者・返送予定日を記録 | 「◯◯クリニック ◯◯先生。◯◯訪問看護ステーションの◯◯です。◯月◯日の外来受診に合わせて、◯◯様(◯年◯月◯日生)の訪問看護指示書のご交付をお願いしたく、本状をご本人にお持ちいただきました。ご家族からの相談内容は、①週2回の内服確認と血圧測定、②浴室での移乗介助時のふらつき(◯月◯日16:20、脱衣所で右へよろけ壁につかまる場面をご家族が目撃)、③足白癬部の処置の3点です。現在ご本人が把握されている内服は◯◯錠(朝1回)ほか計◯剤です。ご指示の期間と内容をご記載のうえ、当ステーション宛にご返送いただけますでしょうか。」 |
| 期間の更新依頼(満了の1か月前) | FAXまたは郵送。依頼日・依頼した指示期間・返送期限を一覧表に記録 | 「◯◯病院 ◯◯先生。◯◯訪問看護ステーションの◯◯です。◯◯様(◯年◯月◯日生)の訪問看護指示書につきまして、現在の指示期間が◯月◯日で満了となります。◯月◯日以降も週2回(火・金 10:00〜10:40)の訪問を継続させていただく方向でご相談させてください。直近1か月の状態は、収縮期血圧118〜142mmHg、体重は前月比マイナス0.8kg、右下腿の浮腫は朝で軽度・夕方で増強、内服は一包化により飲み忘れが週1回程度、◯月◯日の訪問時にSpO2 93%(室内気・座位・安静時)を確認しております。更新のご指示をご検討いただけますでしょうか。◯月◯日までにご返送いただけますと、指示期間の空白を生じさせずに訪問を継続できます。」 |
| 期間の更新依頼(返送が遅れているときの再依頼) | FAXで再送し、初回依頼日を明記。再依頼日・受付者名を記録 | 「◯◯病院 医療連携室 ご担当者様。◯◯訪問看護ステーションの◯◯です。◯月◯日にFAX(送信時刻10:05)にてご依頼しました◯◯様(◯年◯月◯日生)の訪問看護指示書につきまして、本日◯月◯日時点で当ステーションに到着しておりません。現在の指示期間は◯月◯日で満了となります。行き違いでご送付いただいている場合はご容赦ください。ご記載の状況をご確認のうえ、当ステーションFAX(◯◯)宛にご返送いただけますでしょうか。お手続きの見込みだけでも、担当◯◯まで一度お知らせいただけますと助かります。」 |
| 状態が変わったので指示内容の変更を相談したい | FAX+電話で着信確認。変更前後の指示内容、相談日時、医師の回答を記録 | 「◯◯クリニック ◯◯先生。◯◯訪問看護ステーションの◯◯です。◯◯様(◯年◯月◯日生)について、指示内容のご相談です。現在の指示書には『血圧測定、内服確認、清潔ケア』とご記載いただいております。◯月◯日の訪問(10:15〜10:55)で、仙骨部に直径15mmの発赤を確認し、指圧で消退せず、同日16:00にご家族が撮影した写真でも同様でした。日中の座位時間は1日6時間程度、体位変換はご家族が2〜3時間ごとに実施されています。褥瘡の処置に関するご指示(使用材料・処置の頻度・観察の頻度)を追記いただくことは可能でしょうか。訪問看護計画書は、ご指示をいただき次第、当ステーションで見直します。」 |
| 特別訪問看護指示書について相談したい(急性増悪) | 電話で相談後、FAXで経過を文書化。相談日時・医師名・回答内容を記録 | 「◯◯病院 ◯◯先生。◯◯訪問看護ステーションの◯◯です。◯◯様(◯年◯月◯日生)につきまして、◯月◯日9:40の訪問で、体温38.2℃、SpO2 90%(室内気・安静時)、呼吸数24回/分、前日から食事摂取が3割へ低下、痰の性状が黄色粘稠へ変化していることを確認しました。ご家族は◯月◯日夜間に2回の吸引を実施されています。頻回の訪問による観察が望ましい状態と考えており、特別訪問看護指示書のご交付についてご相談させてください。ご判断に必要な情報がございましたら、追加でご報告いたします。ご指示をいただける場合は、交付年月日と指示期間のご記載をお願いいたします。」 |
| 特別訪問看護指示書について相談したい(退院直後) | 退院時カンファレンス記録に添付。交付を受けた日・指示期間・訪問予定を記録 | 「◯◯病院 ◯◯先生。◯◯訪問看護ステーションの◯◯です。◯月◯日にご退院となる◯◯様(◯年◯月◯日生)につきまして、退院直後の在宅環境での観察についてご相談です。退院時サマリーでは、胃ろうからの経管栄養が1日3回(各◯mL・注入速度◯mL/時)、注入後30分の座位保持、瘻孔部の消毒が指示内容として記載されています。ご家族が手技を習得される途中のため、退院当日から連日の訪問による手技確認と瘻孔部の観察を予定したいと考えております。特別訪問看護指示書のご交付についてご検討いただけますでしょうか。」 |
| リハビリテーションの回数・1回の時間について相談したい | FAX。相談前後の訪問回数、理学療法士等の職種、看護職員の評価予定を記録 | 「◯◯クリニック ◯◯先生。◯◯訪問看護ステーションの◯◯です。◯◯様(◯年◯月◯日生)の指示書には、リハビリテーションの欄に『1日1回・1回40分・週2回』とご記載いただいております。◯月◯日の評価で、TUG 18.2秒(前月20.5秒)、屋内歩行は歩行器で連続20m可能、屋外は未実施という状況です。ご本人から『玄関の3段を自分で降りたい』とのご希望があり、屋外歩行練習を追加したいと考えております。回数・1回の時間についてのご指示を、現在の内容から変更する余地があるかご相談させてください。理学療法士が訪問する月については、看護職員による訪問での評価もあわせて実施いたします。」 |
| 点滴注射の指示について相談したい | FAX。薬剤名・投与量・投与期間・実施記録の様式を確認して記録 | 「◯◯病院 ◯◯先生。◯◯訪問看護ステーションの◯◯です。◯◯様(◯年◯月◯日生)につきまして、◯月◯日の訪問(10:30)で、体温37.6℃、食事摂取1〜2割が3日間継続、口腔内乾燥著明、皮膚ツルゴール低下、尿量の減少をご家族が申告されています。在宅での補液についてご検討いただける場合、在宅患者訪問点滴注射指示書のご交付とあわせて、薬剤名・投与量・投与ルート・投与日をご記載いただけますでしょうか。実施した日・時刻・投与量・穿刺部位の状態は、当ステーションの記録書Ⅱに記載し、月次の訪問看護報告書でご報告いたします。」 |
| 主治医が変わったとき(転医・医療機関の変更) | 新旧医療機関の双方へ連絡。変更日・新しい主治医名・引継ぎ内容を記録 | 「◯◯クリニック ◯◯先生。◯◯訪問看護ステーションの◯◯です。◯◯様(◯年◯月◯日生)は、◯月◯日より貴院での外来通院に変わられたとご家族より伺いました。従前は◯◯病院 ◯◯先生より訪問看護指示書のご交付をいただいており、指示期間は◯月◯日までとなっております。◯月◯日以降の訪問看護のご指示について、貴院よりご交付いただくことは可能でしょうか。これまでの経過(訪問頻度 週2回、主な内容は血圧・体重測定、内服確認、下肢の浮腫の観察)は、直近3か月分の訪問看護報告書を添付いたします。」 |
| 記載欄が空欄・記号のみで、内容を確認したい | FAX。確認した欄・確認日・回答内容・追記の有無を記録 | 「◯◯病院 ◯◯先生。◯◯訪問看護ステーションの◯◯です。◯月◯日にご交付いただきました◯◯様(◯年◯月◯日生)の訪問看護指示書につきまして、2点確認をお願いいたします。①『留意事項及び指示事項』の欄に『適宜』とご記載いただいておりますが、当ステーションの訪問看護計画書に記載する看護の内容として、観察の項目(例:血圧・体重・浮腫・呼吸音)をお示しいただけますでしょうか。②『装着・使用中の医療機器等』の欄について、ご本人宅では在宅酸素(安静時1L/分、労作時2L/分)を使用されていますが、指示書には記載がございません。追記の可否をご教示ください。」 |
| 複数のステーションが関わる可能性があるとき | FAXと電話。確認先・確認日時・回答者名・結果を記録 | 「◯◯病院 ◯◯先生。◯◯訪問看護ステーションの◯◯です。◯◯様(◯年◯月◯日生)につきまして、担当の介護支援専門員より、◯月◯日から他のステーションによる訪問も検討されていると伺いました。指示書の『他の訪問看護ステーションへの指示』の欄と、それぞれのステーションが担う内容・訪問曜日について、先生のお考えをご教示いただけますでしょうか。当ステーションは現在、火・金の10:00〜10:40に訪問しております。役割の重複や連絡体制について、事前に整理しておきたく存じます。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
依頼文の悪い例と良い例
医師が指示書に記載できるかどうかを判断するには、いつ・誰が・何を観察したかが文面から読み取れることが前提になります。左の列は、実際に返信が滞りやすい書き方です。右の列は、そのままコピーして差し替えれば使える完成文です。
| 場面 | 悪い例(判断の材料が文面に無い) | 良い例(そのままコピーして使える完成文) |
|---|---|---|
| 更新の依頼 | 「指示書の期限が近いのでお願いします。」 | 「◯◯様の訪問看護指示書は◯月◯日で指示期間が満了となります。◯月◯日以降も週2回(火・金 10:00〜10:40)の訪問を継続させていただく方向でご相談させてください。直近1か月は収縮期血圧118〜142mmHg、体重マイナス0.8kg、右下腿の浮腫が夕方に増強という経過です。◯月◯日までにご返送いただけますと、指示期間の空白を生じさせずに訪問できます。」 |
| 状態変化の報告 | 「最近、少し状態が落ちています。」 | 「◯月◯日10:15の訪問で、体温37.8℃、SpO2 92%(室内気・座位・安静時)、食事摂取は3日連続で3割、体重は2週間で1.4kg減少しています。前回訪問(◯月◯日)では体温36.6℃、SpO2 96%、食事摂取8割でした。ご指示内容の見直しについてご相談させてください。」 |
| 褥瘡の相談 | 「褥瘡ができているようなので処置の指示をください。」 | 「◯月◯日11:00の訪問で、仙骨部に直径15mmの発赤を確認しました。指圧では消退せず、周囲に熱感があります。滲出液・表皮剥離は現時点で確認していません。日中の座位時間は1日6時間程度、ご家族は2〜3時間ごとに体位変換を実施されています。使用材料・処置の頻度・観察の頻度について、ご指示の追記をご検討いただけますでしょうか。」 |
| リハビリの相談 | 「リハビリの回数を増やしたいです。」 | 「◯月◯日の評価でTUG 18.2秒(前月20.5秒)、屋内は歩行器で連続20m可能、屋外歩行は未実施です。ご本人から『玄関の3段を自分で降りたい』とのご希望があり、屋外歩行練習の追加を検討しております。リハビリテーションの欄の回数・1回の時間について、ご指示の内容をご相談させてください。」 |
| 特別指示の相談 | 「悪くなってきたので特別指示をお願いします。」 | 「◯月◯日9:40の訪問で、体温38.2℃、SpO2 90%(室内気・安静時)、呼吸数24回/分、痰の性状が黄色粘稠へ変化し、ご家族は前夜に2回の吸引を実施されています。頻回の訪問による観察が望ましい状態と考えており、特別訪問看護指示書のご交付についてご相談させてください。」 |
| 薬剤の確認 | 「薬が変わったみたいなので教えてください。」 | 「◯月◯日の訪問時、ご自宅の一包化された薬に、指示書の『投与中の薬剤の用量・用法』欄に記載のない◯◯錠(朝1回)が含まれていることを確認しました。お薬手帳の最終記載は◯月◯日の◯◯薬局です。指示書の記載を現在の処方に合わせて更新いただけますでしょうか。」 |
| 不在時の対応の確認 | 「留守のときはどうしたらいいですか。」 | 「◯◯様は、◯月◯日と◯月◯日の訪問時(いずれも10:00)にご不在でした。ご家族は日中就労のため、平日は同居されていません。指示書の『不在時の対応法』欄について、玄関の鍵の預かり・連絡順序・訪問の中止判断のご指示をご記載いただけますでしょうか。当ステーションの対応手順とあわせて、ご家族にもご説明いたします。」 |
| 緊急時の連絡先の確認 | 「緊急連絡先を教えてください。」 | 「指示書の『緊急時の連絡先』欄には貴院の代表番号のみご記載いただいております。当ステーションは24時間の連絡体制をとっており、夜間・休日にご連絡が必要となる場合の窓口(当直・オンコールの番号、または連絡の順序)をご教示いただけますでしょうか。ご教示いただいた内容は、訪問看護記録書Ⅰと事業所内の連絡体制表に反映いたします。」 |
| 指示期間の欄が空欄 | 「期間が書いてなかったので書いてください。」 | 「◯月◯日にご交付いただいた◯◯様の訪問看護指示書につきまして、『訪問看護指示期間』の欄が空欄となっております。開始日と終了日をご記載のうえ、ご返送いただけますでしょうか。当ステーションでは指示期間を一覧で管理しており、期間の記載がないと訪問の実施可否を判断できないため、お手数をおかけいたします。」 |
| 医療機器の記載漏れ | 「酸素のことが書いてありません。」 | 「ご本人宅では在宅酸素(安静時1L/分、労作時2L/分、機器は◯◯社製)を使用されていますが、指示書の『装着・使用中の医療機器等』欄には記載がございません。当ステーションでは、SpO2と流量設定を毎回の訪問で確認しております。欄への追記の可否と、流量の変更範囲についてご指示をいただけますでしょうか。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
医療処置別|指示書の文言を看護計画へ落とす読み取り表(12処置)
指示書の「留意事項及び指示事項」は、医師の言葉で書かれています。それを訪問看護計画書の看護の内容へ落とすときに、観察(OP)・実施(TP)・指導(EP)のどこへ振り分けるかで迷いやすい部分を、処置別に並べました。左から2列目は指示書に記載されることの多い文言の例、3列目はそれを計画書へ書き写すときの型、4列目は訪問ごとに記録書Ⅱへ残す観察です。数値の基準は主治医の指示によって異なりますので、実際の値は指示書の記載と主治医への確認によって埋めてください。
| 医療処置 | 指示書に記載されることの多い文言の例 | 訪問看護計画書へ落とす書き方(OP/TP/EP) | 記録書Ⅱに毎回残す観察と数値 |
|---|---|---|---|
| 在宅酸素療法 | 「在宅酸素療法中。安静時◯L/分、労作時◯L/分。呼吸状態に注意」 | OP:SpO2、呼吸数、呼吸音、口唇色、労作時の息切れの程度/TP:流量設定と実際の設定の照合、カニューレ・チューブの屈曲と皮膚の確認、加湿水の確認/EP:火気からの距離、外出時の携帯ボンベの残量確認、流量を自己判断で変えないことのご説明 | 測定時刻、体位、室内気か酸素使用中か、SpO2、呼吸数、実際の流量設定、耳介・鼻腔の皮膚の状態 |
| 人工呼吸器(NPPVを含む) | 「人工呼吸器使用。設定は主治医の指示による。回路・アラームの管理」 | OP:設定値と実測値、アラーム履歴、回路の結露と接続、マスク装着部の皮膚/TP:回路の点検、加温加湿器の水位確認、皮膚保護材の交換/EP:停電時の対応、予備バッテリーの位置、アラーム時の連絡順序のご説明 | 訪問時刻、設定モードと設定値、実測の呼吸数、リーク量、マスク接触部の発赤の有無と部位、装着時間、ご家族が対応したアラームの内容と時刻 |
| 気管カニューレ・吸引 | 「気管カニューレ管理。カニューレ交換は◯週ごと。吸引は適宜」 | OP:痰の量・色・粘稠度、呼吸音の左右差、カニューレ固定の緩み、瘻孔部の発赤と肉芽/TP:吸引、Yガーゼ交換、固定ひもの調整/EP:ご家族が実施する吸引の手技確認、吸引圧と挿入の深さのご説明、カニューレ抜去時の連絡先のご案内 | 吸引実施の時刻と回数、吸引圧、痰の性状(色・粘稠度・量)、吸引前後のSpO2、瘻孔部の状態、ご家族の吸引実施回数(前回訪問からの間) |
| 胃ろう・経管栄養 | 「経管栄養中。1回◯mL、1日◯回、注入速度◯mL/時。瘻孔部の観察」 | OP:瘻孔部の発赤・滲出・肉芽、チューブの固定位置と長さ、注入中の表情と嘔気、腹部の張り/TP:瘻孔部の清拭、固定位置の調整、注入時の体位の調整/EP:注入前後の体位保持時間、白湯の量、詰まりを防ぐ手順のご説明 | 注入開始・終了の時刻、注入量、注入速度、注入中の体位と保持時間、瘻孔部の状態、注入中および注入後30分の嘔気・咳嗽の有無 |
| 膀胱留置カテーテル | 「膀胱留置カテーテル留置中。◯週ごとに交換。尿量・性状の観察」 | OP:尿量、尿の色調と混濁、浮遊物、体温、下腹部の緊満、尿道口の状態/TP:陰部洗浄、固定位置の調整、蓄尿バッグの位置の確認/EP:バッグを膀胱より低い位置に保つこと、屈曲を避ける置き方、閉塞が疑われるときの連絡のご案内 | 訪問時刻、前回訪問からの尿量、尿の色調と混濁の有無、体温、カテーテル固定部の皮膚、交換した場合はサイズ・固定水量・実施時刻 |
| ストーマ | 「人工肛門造設後。装具交換は◯日ごと。皮膚障害に注意」 | OP:ストーマの色と浮腫、粘膜皮膚接合部、周囲皮膚の発赤とびらん、便の性状と量、装具の漏れ/TP:装具交換、皮膚保護剤の使用、面板の穴のサイズ調整/EP:交換の手順、漏れたときの対応、入浴時の取り扱いのご説明 | 交換した時刻、面板の穴のサイズ、装具の使用日数、ストーマの径と色調、周囲皮膚の状態(部位と範囲)、便の性状と1日の回数 |
| 中心静脈栄養 | 「中心静脈栄養実施中。輸液内容は処方による。刺入部の観察」 | OP:刺入部の発赤・腫脹・疼痛・滲出、体温、輸液ラインの接続、注入速度/TP:ドレッシング交換、ライン固定、輸液ポンプの設定確認/EP:入浴時の保護、接続部を外さないこと、発熱時の連絡のご案内 | 訪問時刻、体温、刺入部の状態(発赤の有無と範囲)、ドレッシング交換の実施時刻、輸液の残量と設定速度、ご家族が対応したアラームの内容 |
| インスリン注射 | 「インスリン自己注射中。血糖測定は◯回/日。低血糖に注意」 | OP:血糖値と測定時刻、注射部位の硬結、食事摂取量、低血糖症状(発汗・手指振戦・空腹感)/TP:注射手技の確認、注射部位のローテーションの確認、残薬と使用期限の確認/EP:低血糖時の対応(補食の場所と量)、シックデイの考え方、注射を忘れたときの連絡先のご案内 | 訪問時刻、測定した血糖値と測定時刻、食事摂取量、注射部位、注射実施者(本人・家族・看護師)、前回訪問以降の低血糖様症状の有無と時刻 |
| 褥瘡の処置 | 「仙骨部褥瘡。◯◯(外用薬)を1日◯回塗布。ガーゼ交換」 | OP:創のサイズ(長径×短径×深さ)、滲出液の量と性状、周囲皮膚、疼痛、体位変換の実施状況/TP:洗浄、外用薬の塗布、被覆材の交換、体圧分散用具の確認/EP:体位変換の間隔、寝具の調整、栄養の摂り方のご説明 | 処置時刻、創のサイズの実測値、滲出液の量、使用した材料名、洗浄液、疼痛の訴えの有無と表現、体位変換の実施状況(ご家族の申告と時刻) |
| 疼痛管理(麻薬を含む) | 「疼痛時、レスキュー使用可。特記すべき留意事項欄に麻薬の記載あり」 | OP:安静時と体動時の痛みの程度、痛みの部位と表現、レスキューの使用回数と効果、便秘・眠気・嘔気/TP:貼付剤の貼付部位の変更、残薬の確認と保管状況の確認/EP:レスキューを使う目安、記録の付け方、廃棄の取り扱いのご説明 | 訪問時刻、痛みの程度(本人の表現をそのまま)、部位、レスキューの使用時刻と回数、使用後の変化、排便の最終日、眠気の程度、残薬数 |
| 点滴注射 | 「在宅患者訪問点滴注射指示書に薬剤名・投与量・投与日を記載」 | OP:穿刺部の発赤・腫脹・疼痛・漏れ、滴下状態、全身状態(体温・脈拍・血圧)/TP:穿刺、滴下調整、抜針、固定/EP:滴下が止まったときの連絡、腕の動かし方、抜針後の圧迫のご説明 | 穿刺時刻と抜針時刻、穿刺部位、薬剤名、投与量、滴下速度、投与中と終了後の穿刺部の状態、実施した看護師名 |
| 服薬管理 | 「内服管理。指示書の投与中の薬剤の用量・用法欄に処方を記載」 | OP:残薬数、飲み忘れの回数と時間帯、内服後の症状、服薬に関するご本人の言動/TP:一包化された薬のセット、日付の記入、服薬カレンダーの補充/EP:飲み忘れたときの対応、自己判断で中止しないことのご説明、受診時に持参する物のご案内 | 訪問時刻、実測した残薬数、飲み忘れの回数(前回訪問からの日数と対比)、飲み忘れた時間帯、服薬カレンダーの残り、ご本人の発言をそのまま引用した記載 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
指示の読み取りが曖昧なまま計画を書いた例と、根拠を残した完成文
訪問看護計画書に、指示書のどの文言を受けて書いたのかが残っていないと、後から読む人(監査担当者・新任の担当看護師・交代した管理者)は、その計画が何に基づいているかをたどれません。良い例では、指示書の文言をかぎかっこで引用し、そのうえで看護としてどう具体化したかを続けています。
| 処置・場面 | 悪い例(指示書の文言との対応がたどれない) | 良い例(指示書の文言を引用して根拠を残した完成文) |
|---|---|---|
| 在宅酸素 | 「呼吸状態の観察を行う。」 | 「指示書の留意事項『在宅酸素療法中。安静時1L/分、労作時2L/分』に基づき、毎回の訪問で、安静座位5分後のSpO2と、室内歩行10m後のSpO2を測定し、両者を記録する。実際の流量設定が指示の値と一致しているかを目視で確認し、相違があれば主治医へ確認する。」 |
| 吸引 | 「必要時、吸引を行う。」 | 「指示書の留意事項『気管カニューレ管理。吸引は適宜』に基づき、訪問時にゴロ音・SpO2低下・呼吸数増加のいずれかを認めた場合に吸引を実施する。吸引圧と挿入の深さは主治医の指示に沿って実施し、実施時刻・吸引圧・痰の性状・吸引前後のSpO2を毎回記録する。ご家族が実施された吸引の回数も聞き取り、記録に残す。」 |
| 褥瘡 | 「褥瘡処置を継続する。」 | 「指示書の留意事項『仙骨部褥瘡。外用薬を1日1回塗布、ガーゼ交換』に基づき、毎回の訪問で創部を微温湯で洗浄し、指示の外用薬を塗布してガーゼで被覆する。創のサイズは長径・短径・深さをmm単位で実測し、滲出液の量を『ガーゼへの付着範囲』で表現して記録する。ご家族が実施される体位変換の間隔を聞き取り、日中の座位時間とあわせて記録する。」 |
| 経管栄養 | 「胃ろうの管理を行う。」 | 「指示書の留意事項『経管栄養中。1回300mL、1日3回、注入速度200mL/時。瘻孔部の観察』に基づき、注入前に体位を30度以上に整え、注入開始・終了時刻と実際の注入速度を記録する。瘻孔部は発赤の有無・滲出液・肉芽の3点を毎回観察し、チューブの固定位置(外部ストッパーからの長さ)を数値で記録する。注入後30分の体位保持を、ご家族が継続できているかを確認する。」 |
| 膀胱留置カテーテル | 「カテーテルの管理を行う。」 | 「指示書の留意事項『膀胱留置カテーテル留置中。尿量・性状の観察』に基づき、訪問時に蓄尿バッグの尿量を実測し、色調(淡黄・混濁・血性)と浮遊物の有無を記録する。固定部位は左右の大腿を訪問ごとに交互とし、固定部の皮膚を観察する。体温が37.5℃以上の場合は、尿の混濁の有無とあわせて主治医へ連絡する。」 |
| 血糖・インスリン | 「血糖の管理を行う。」 | 「指示書の留意事項『インスリン自己注射中。低血糖に注意』に基づき、訪問時に血糖を測定し、測定時刻と食事からの経過時間をあわせて記録する。注射部位の硬結の有無を触知で確認し、部位のローテーションが行われているかをご本人と一緒に確認する。低血糖様症状の有無は、発汗・手指振戦・空腹感の3点を毎回聞き取り、あった場合は時刻と対応を記録する。」 |
| 疼痛管理 | 「疼痛のコントロールを行う。」 | 「指示書の特記すべき留意事項『麻薬使用中』の記載に基づき、訪問時に安静時と体動時の痛みを分けて聞き取り、ご本人の表現(例:『じっとしていれば我慢できるが、立つと突き抜ける』)をそのまま記録する。レスキューの使用時刻・回数・使用後の変化と、最終排便日を毎回記録する。残薬数を実測し、保管場所の状況を確認する。」 |
| リハビリテーション | 「リハビリを実施する。」 | 「指示書のリハビリテーション欄『1日1回・1回40分・週2回』の記載に基づき、理学療法士が火曜・金曜に訪問し、下肢筋力訓練と歩行練習を実施する。評価はTUGと屋内連続歩行距離を月1回測定し、数値で記録する。理学療法士が訪問している利用者について、看護職員の訪問による評価をおおむね3か月に1回実施し、記録に残す(愛知県の公表資料に同旨の記載)。」 |
| 服薬 | 「服薬状況を確認する。」 | 「指示書の投与中の薬剤の用量・用法欄の記載に基づき、訪問時に残薬数を実測し、前回訪問からの日数と照合して飲み忘れの回数を算出する。飲み忘れがあった場合は、その時間帯(朝・昼・夕・眠前)と、ご本人の説明をそのまま記録する。指示書の記載に無い薬剤を確認した場合は、主治医へ確認した日時と回答を記録する。」 |
| 緊急時の対応 | 「緊急時は主治医に連絡する。」 | 「指示書の緊急時の連絡先欄の記載に基づき、日中は貴院代表、夜間・休日は指示された窓口の順で連絡する。連絡した場合は、連絡した時刻・応対者・報告した内容(バイタル・症状・実施した対応)・受けた指示を記録書Ⅱに記載する。訪問時に主治医へ連絡が必要と判断した根拠(数値と観察)も、あわせて記載する。」 |
| 不在時の対応 | 「不在時は次回に回す。」 | 「指示書の不在時の対応法欄の記載に基づき、訪問時にご不在の場合は、玄関で5分待機したうえで携帯電話へ連絡し、つながらない場合はご家族(連絡先1)へ連絡する。訪問できなかった日については、訪問予定表に『不在』と時刻を記載し、当該日の請求が立たないよう月末に突合する。次回訪問時に不在の理由を確認し、記録に残す。」 |
| 状態変化時 | 「変化があれば報告する。」 | 「指示書の留意事項に沿って観察した項目のうち、体温37.5℃以上、SpO2 92%以下、収縮期血圧の前回比20mmHg以上の変動、食事摂取5割以下が2日以上続く、のいずれかを認めた場合は、その場で主治医へ連絡する。連絡した時刻・報告内容・受けた指示を記録し、月次の訪問看護報告書の特記事項へ転記する。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
指示書の欄が、計画書・記録書Ⅰ・報告書のどこへ届くか(18欄の転記対応)
指示書は、受け取って保管して終わりの書類ではありません。欄ごとに行き先があります。厚生労働省の運営指導マニュアル別添1(訪問看護)では、訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成について「主治の医師の指示及び利用者の心身の状況、希望および環境を踏まえて訪問看護計画が立てられているか」が確認項目として示され、確認文書として「主治の医師の指示及び居宅サービス計画に基づく訪問看護計画」が挙げられています。つまり、指示書の記載が計画書へ届いているかが見られます。以下は、その届き先を欄ごとに並べた表です。
| 指示書の欄 | 訪問看護計画書での行き先 | 記録書Ⅰ・記録書Ⅱでの行き先 | 訪問看護報告書での行き先と、突き合わせるときの見方 |
|---|---|---|---|
| 訪問看護指示期間 | 計画の「サービス提供を行う期間」と重ならない日が無いかを見る | 記録書Ⅱの訪問日が期間の内側にあるか | 報告書の対象期間と指示期間の関係を見る。期間の記載が無い指示書は、行き先が決まらないため主治医へ確認する |
| 利用者氏名・生年月日 | 計画書の表題部 | 記録書Ⅰの基本情報 | 報告書の表題部。3書類で表記(旧字・カナ)が揃っているかを見る |
| 住所 | 計画書の表題部 | 記録書Ⅰの住所・訪問経路 | 報告書の表題部。転居があった月は、いつから変わったかを記録に残す |
| 主たる傷病名 | 計画書の看護の目標を立てる前提 | 記録書Ⅰの主たる傷病名・既往 | 報告書の病状の経過。傷病名が変わった場合、指示書の更新と記録の更新が同じ時期になっているかを見る |
| 現在の状況(病状・治療状態) | 計画書の問題点・解決策の前提 | 記録書Ⅰの療養状況、記録書Ⅱの毎回の観察 | 報告書の病状の経過。指示書の記載と、報告書に書いた経過が同じ方向を向いているかを見る |
| 投与中の薬剤の用量・用法 | 計画書の看護の内容(服薬管理) | 記録書Ⅰの内服一覧、記録書Ⅱの残薬・飲み忘れ | 報告書の特記すべき事項。お薬手帳・処方箋との差分が出た日を記録する |
| 日常生活自立度(寝たきり度) | 計画書の看護の目標(活動の目標) | 記録書Ⅰのランク欄 | 報告書の日常生活自立度欄。指示書・記録書Ⅰ・報告書で同じランクになっているかを見る |
| 日常生活自立度(認知症) | 計画書の看護の内容(安全・見守り) | 記録書Ⅰのランク欄 | 報告書の日常生活自立度欄。変化があった月は、根拠となった場面を記録に残す |
| 要介護認定の状況 | 計画書の前提。居宅サービス計画との整合 | 記録書Ⅰの保険情報 | 報告書の該当欄。認定の有効期限の管理と併せて確認する |
| 褥瘡の深さ | 計画書の問題点・解決策(創部の管理) | 記録書Ⅱの創のサイズ・滲出液の実測 | 報告書の特記すべき事項。深さの分類が指示書と記録で食い違っていないかを見る |
| 装着・使用中の医療機器等 | 計画書の看護の内容(機器の管理と指導) | 記録書Ⅰの使用機器一覧、記録書Ⅱの設定値 | 報告書の特記すべき事項。実際に使用している機器が指示書に記載されているかを見る |
| 留意事項及び指示事項(療養生活指導) | 計画書の看護の内容の中心。指示書の文言を引用して具体化する | 記録書Ⅱの実施内容 | 報告書の看護の内容。計画書に書いた内容が、記録書Ⅱの実施と対応しているかを見る |
| リハビリテーション(1日あたりの回数・1回の時間) | 計画書のリハビリの内容と頻度 | 記録書Ⅱの実施時間・実施者の職種 | 報告書の訪問日一覧。理学療法士等の訪問回数と、看護職員による評価の実施記録の両方を見る |
| 褥瘡の処置等 | 計画書の看護の内容(使用材料・手順) | 記録書Ⅱの処置内容と使用材料 | 報告書の特記すべき事項。材料が変わった日と、その根拠を記録に残す |
| 装着・使用中の医療機器等の操作援助・管理 | 計画書の看護の内容(手技の指導) | 記録書Ⅱのご家族への指導内容 | 報告書の家族等への指導。誰にいつ何を説明したかが分かる書き方になっているかを見る |
| 緊急時の連絡先 | 計画書には直接載らないが、緊急時の対応方針の前提 | 記録書Ⅰの連絡体制欄、記録書Ⅱの連絡した時刻と応対者 | 報告書の特記すべき事項。24時間の連絡体制の説明内容と一致しているかを見る |
| 不在時の対応法 | 計画書には直接載らないが、訪問できなかった日の扱いの前提 | 記録書Ⅱに不在の時刻と対応を記載 | 報告書の訪問日一覧。不在で訪問できなかった日が、請求と食い違っていないかを見る |
| 特記すべき留意事項(麻薬・感染症等) | 計画書の看護の内容(安全管理) | 記録書Ⅰの感染症情報、記録書Ⅱの残薬・保管状況 | 報告書の特記すべき事項。職員間で共有した記録が残っているかを見る |
| 他の訪問看護ステーションへの指示の有無 | 計画書の役割分担の前提 | 記録書Ⅰの関係機関一覧 | 報告書の特記事項。他事業所と役割が重複していないかを、担当の介護支援専門員と確認した記録で見る |
| たんの吸引等の実施のための訪問介護事業所への指示の有無 | 計画書の連携内容 | 記録書Ⅱの同行・指導の記録 | 報告書の特記事項。訪問介護事業所への技術的な支援の記録が残っているかを見る |
| 医療機関名・医師名・記名押印または署名 | 計画書の交付先(主治医への提出) | 記録書Ⅰの主治医欄 | 報告書の提出先。指示書の医師と、報告書の提出先が同一かを見る |
| 交付年月日 | 計画書の作成日との前後関係を見る | 記録書Ⅱの初回訪問日との前後関係を見る | 報告書の作成日。受領した日を別に記録しておくと、依頼から交付までの日数が分かる |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
受け取った日に開く点検シート|記入欄つき(22項目)
指示書は、受領した日に一度だけ全部を見る機会があります。そこで見落とすと、次に開くのは請求前か、運営指導の準備のときになります。以下は、判定を書く欄ではなく、貴事業所の記録を書き写す欄です。空欄が残ったところが、主治医または保険者(指定権者)へ確認する箇所になります。左の列の観点は、厚生労働省の運営指導マニュアル別添1(訪問看護)および自治体が公表している集団指導資料に記載のある確認の観点を並べたものです。
| 確認する箇所 | 公表資料に記載のある確認の観点 | 貴事業所の記録(記入欄) |
|---|---|---|
| 交付年月日 | いつ交付されたものかが、書面から分かる状態か | 交付年月日(記入欄: 年 月 日) |
| ステーションでの受領日 | 受領が遅れていないか(神戸市資料に「受領が遅い」との記載) | 受領日(記入欄: 年 月 日)/受領者(記入欄: ) |
| 依頼から受領までの日数 | 更新の依頼をいつ出したか | 依頼日(記入欄: 月 日)/受領までの日数(記入欄: 日) |
| 訪問看護指示期間(開始日) | 期間の開始が記載されているか | 開始日(記入欄: 年 月 日) |
| 訪問看護指示期間(終了日) | 期間の終了が記載されているか(神戸市資料に「有効期限が切れている」との記載) | 終了日(記入欄: 年 月 日)/次回依頼の予定日(記入欄: 月 日) |
| 利用者の氏名・生年月日 | 記録書Ⅰおよび被保険者証の記載と表記が揃っているか | 記録書Ⅰとの照合日(記入欄: 月 日)/相違(記入欄:有・無) |
| 住所 | 実際の訪問先と一致しているか | 照合結果(記入欄:一致・相違)/相違の内容(記入欄: ) |
| 主たる傷病名 | 記録書Ⅰ・報告書と同じ傷病名になっているか | 記載された傷病名(記入欄: )/記録書Ⅰの記載(記入欄: ) |
| 現在の状況(病状・治療状態) | 訪問看護計画書へ書き写せる具体性があるか | 計画書へ反映した日(記入欄: 月 日)/反映した項目(記入欄: ) |
| 投与中の薬剤の用量・用法 | お薬手帳・処方内容と差分が無いか | 照合した日(記入欄: 月 日)/差分(記入欄:有・無)/差分の内容(記入欄: ) |
| 日常生活自立度(寝たきり度・認知症) | 記録書Ⅰ・報告書と同じランクか | 指示書の記載(記入欄: )/記録書Ⅰの記載(記入欄: ) |
| 要介護認定の状況 | 被保険者証・居宅サービス計画と揃っているか | 認定区分(記入欄: )/認定の有効期間(記入欄: 年 月〜 年 月) |
| 褥瘡の深さ | 記録書Ⅱの実測と同じ分類になっているか | 指示書の記載(記入欄: )/直近の実測(記入欄:長径 mm×短径 mm) |
| 装着・使用中の医療機器等 | 実際に使用している機器が記載されているか | 実際に使用中の機器(記入欄: )/指示書に記載のない機器(記入欄: ) |
| 留意事項及び指示事項 | 計画書の看護の内容へ反映できる記載か(神戸市資料に、計画書に主治医の指示等を記載していないとの記載) | 計画書へ反映した文言(記入欄: )/反映日(記入欄: 月 日) |
| リハビリテーションの欄 | 1日あたりの回数と1回の時間が読み取れるか | 記載内容(記入欄:1日 回・1回 分・週 回)/実績(記入欄: ) |
| 点滴注射に関する記載 | 在宅患者訪問点滴注射指示書が別に交付されているか | 点滴注射指示書の有無(記入欄:有・無)/指示期間(記入欄: 月 日〜 月 日) |
| 緊急時の連絡先 | 24時間の連絡体制の説明内容と整合しているか | 日中の連絡先(記入欄: )/夜間・休日の連絡先(記入欄: ) |
| 不在時の対応法 | 訪問できなかったときの手順が読み取れるか | 記載内容(記入欄: )/ご家族へ説明した日(記入欄: 月 日) |
| 特記すべき留意事項 | 麻薬・感染症等の情報が職員間で共有されているか | 記載内容(記入欄: )/共有した日と方法(記入欄: 月 日・ ) |
| 医療機関名・医師名・記名押印または署名 | 誰の指示かが書面から特定できるか | 医療機関名(記入欄: )/医師名(記入欄: )/押印・署名(記入欄:有・無) |
| 原本の保管場所 | 記録の整備と保存ができているか(東京都資料に、指示書・計画書・報告書等の整備と保存が不十分との記載) | 保管場所(記入欄: )/保存の起算日(記入欄: 年 月 日) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
指示期間の一覧で管理する項目(記入欄)
期間の管理は、利用者ごとのファイルを開いて確認する方法だと、担当者が変わった時点で止まります。以下の項目を1枚の一覧に持つと、毎週決まった曜日に上から順に見るだけで済みます。列は、事業所の様式に合わせて増減してください。
| 一覧に持つ項目 | なぜ一覧に必要か | 記入欄と、見直しのタイミング |
|---|---|---|
| 利用者名(またはID) | 個人が特定できないと突合できない | (記入欄: )/新規契約時に追加 |
| 指示書の種類 | 種類によって管理の周期が変わる | (記入欄:訪問看護指示書・特別訪問看護指示書・精神科訪問看護指示書・精神科特別訪問看護指示書・在宅患者訪問点滴注射指示書)/受領のたびに更新 |
| 交付医療機関名・医師名 | 複数の医療機関が関わる場合に、依頼先を間違えない | (記入欄: )/主治医が変わった日に更新 |
| 指示期間の開始日 | 訪問日が期間の内側かを判断する起点 | (記入欄: 年 月 日)/受領時に記入 |
| 指示期間の終了日 | 依頼の予定日を決める基準 | (記入欄: 年 月 日)/受領時に記入 |
| 依頼の予定日 | 終了日から逆算して、依頼を出す日を先に決めておく | (記入欄: 月 日)/毎週の一覧確認時に見直す |
| 依頼を出した日 | 返送が遅れているかを判断する基準 | (記入欄: 月 日・手段:FAX・郵送・持参)/依頼のたびに記入 |
| 受領日 | 依頼から受領までの日数が事業所ごとに見える | (記入欄: 月 日)/受領時に記入 |
| 計画書へ反映した日 | 指示の内容が計画へ届いたことを残す | (記入欄: 月 日・担当: )/受領後に記入 |
| 利用者・ご家族への説明と同意の日 | 計画書の同意が確認できない事例が公表されている(長野県の令和6年度運営指導結果) | (記入欄: 月 日・同意方法:署名・その他)/計画書の作成のたびに記入 |
| 居宅サービス計画との照合日 | 居宅サービス計画に沿った計画になっているかを見る | (記入欄: 月 日・照合者: )/ケアプラン更新のたびに記入 |
| 特別訪問看護指示書の交付状況 | 交付日と指示期間を、通常の指示書と分けて持つ | (記入欄:交付年月日 月 日/指示期間 月 日〜 月 日)/交付のたびに記入 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
運営指導マニュアル別添1(訪問看護)の確認項目と、指示書まわりで用意する文書
厚生労働省の運営指導マニュアル別添1には、サービス種類ごとに「確認項目」と「確認文書」が示されています。訪問看護の節から、指示書と関係の深い項目を抜き出したものが以下です。左が確認項目、中央が確認内容、右が確認文書です。指示書そのものを名指しする欄は多くありませんが、訪問看護計画書の確認文書として「主治の医師の指示及び居宅サービス計画に基づく訪問看護計画」が挙げられているため、指示書の記載が計画へ届いているかという形で見られることになります。
| 確認項目(別添1・訪問看護) | 示されている確認内容 | 示されている確認文書 |
|---|---|---|
| 訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成 | 居宅サービス計画に基づいて訪問看護計画が立てられているか | 主治の医師の指示及び居宅サービス計画に基づく訪問看護計画 |
| 訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成 | 主治の医師の指示及び利用者の心身の状況、希望および環境を踏まえて訪問看護計画が立てられているか | 主治の医師の指示及び居宅サービス計画に基づく訪問看護計画、アセスメントシート |
| 訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成 | サービスの具体的内容、時間、日程等が明らかになっているか | 訪問看護計画(利用者又は家族の同意があったことがわかるもの) |
| 訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成 | 利用者又はその家族への説明・同意・交付は行われているか | 利用者又は家族の同意があったことがわかるもの |
| 訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成 | 目標の達成状況は記録されているか/達成状況に基づき、新たな訪問看護計画が立てられているか | モニタリングシート、訪問看護報告書 |
| 訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成 | 訪問看護報告書は作成されているか | 訪問看護報告書 |
| サービス提供の記録 | 訪問看護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか | サービス提供記録 |
| サービス提供の記録 | 日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか | サービス提供記録 |
| 居宅サービス計画に沿ったサービスの提供 | 居宅サービス計画に沿ったサービスが提供されているか | 居宅サービス計画 |
| 心身の状況等の把握 | サービス担当者会議等に参加し、利用者の心身の状況把握に努めているか | サービス担当者会議の記録 |
| 居宅介護支援事業者等との連携 | サービス担当者会議等を通じて介護支援専門員や他サービスと連携しているか | サービス担当者会議の記録 |
| 緊急時等の対応 | 緊急時対応マニュアル等が整備されているか/緊急事態が発生した場合、速やかに主治の医師に連絡しているか | 緊急時対応マニュアル、サービス提供記録 |
| 受給資格等の確認 | 被保険者資格、要介護認定の有無、要介護認定の有効期限を確認しているか | 介護保険番号、有効期限等を確認している記録等 |
| 内容及び手続の説明及び同意 | 利用申込者又はその家族への説明と同意の手続きを取っているか | 重要事項説明書(同意があったことがわかるもの)、利用契約書 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
自治体が公表している指摘と、指示書まわりで見直す箇所
以下は、各自治体が公表している運営指導の結果・集団指導資料に記載のある内容です。自事業所の所在地の保険者(指定権者)が公表している資料と併せてご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
| 公表元 | 公表されている記載 | 指示書まわりで見直す箇所と、残す記録 |
|---|---|---|
| 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) | サービス提供開始後に指示書の交付を受けていた、文書による指示なく訪問していた、訪問内容が指示書と相違している等の指摘があるとされています | 初回訪問日と交付年月日・受領日を並べた一覧を作る。訪問内容と指示内容の対応を、記録書Ⅱの実施欄で確認する |
| 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) | 指示書・計画書・報告書・提供記録・市町村への通知記録・苦情記録・事故記録の整備と保存が不十分な例が指摘されているとされています | 7種類の記録を利用者ごとに揃えているかを、契約終了者も含めて確認する。電子化した場合も検索と出力ができる状態を保つ |
| 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) | 計画書を作成していない、計画書が居宅サービス計画の内容と相違している、内容が不十分といった指摘があるとされています | 指示書の留意事項の文言を計画書に引用し、どの指示を受けて書いたかが読み取れる書き方にする |
| 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月) | 主治医の訪問看護指示書が確認できない・受領が遅い、訪問看護指示書の有効期限が切れている、との指摘が挙げられているとされています | 指示期間の一覧を作り、終了日から逆算した依頼予定日を先に決めておく。依頼日・受領日を記入欄に残す |
| 長野県「令和6年度運営指導結果の概要(訪問看護)」 | 訪問看護計画の作成等の不備が、指摘37件のうち11件(29.8%)で最多とされ、計画に対する利用者の同意を得たことが確認できない、具体的なサービス内容を記載していない事例等が公表されています | 説明日・同意日・交付日が分かる記録を、計画書の作成ごとに残す。同意の方法も記録に書く |
| 静岡市「介護サービス事業者の指導監督(運営指導における主な指摘・助言事項等一覧)」 | 理学療法士等による訪問看護について、看護職員の代わりに訪問させるものであること等を口頭で説明しているが、同意を得たことを確認できる記録がない、との記載があります | 指示書のリハビリテーション欄の記載と、説明・同意の記録を並べて保管する。説明した日・説明者・同意の方法を記録に残す |
| 愛知県 福祉局福祉部 福祉総務課監査指導室「主な指摘事項(令和7年度版)」 | 作業療法士による訪問看護を利用している者については、定期的に看護職員の訪問による評価を実施する必要があることに留意すること(概ね3か月に一度)、と示されています | 看護職員による評価の実施予定を、指示期間の一覧と同じ表に持つ。評価した日・評価者・評価内容を記録に残す |
| 愛知県 福祉局福祉部 福祉総務課監査指導室「主な指摘事項(令和7年度版)」 | 指定訪問看護事業者は看護師等にその同居の家族である利用者に対する指定訪問看護の提供をさせてはならないが、提供していた、と示されています | 担当の割当を決める段階で、従業者と利用者の同居関係を確認する。確認した記録を残す |
| 堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」 | 特別管理加算について「厚生労働大臣が定める状態であることを確認できる医師の指示書等が確認できない」が指摘事項として挙げられているとされています | 該当する状態を示す指示書等を、どこに保管しているかを一覧に書く。指示書の医療機器欄・褥瘡欄の記載と突き合わせる |
| 堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」 | 訪問看護計画に、主治の医師の指示に基づいていないサービス提供が含まれている、が指摘事項として示されているとされています | 計画書の各項目に、対応する指示書の文言を引用しておく。引用元が無い項目は、主治医へ確認した記録を残す |
| 仙台市「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等【居宅サービス指導係 所管サービス】」 | 予定していたサービス内容を一切実施しなかった日について、実施状況を踏まえて適切な報酬の算定を行うこと、とされています。確認文書として主治医の指示書が挙げられています | 訪問記録に「未実施」「中止」の記載がある日を月末に抽出し、請求データと突合した記録を残す |
| 千葉市「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」 | ターミナルケアの提供において、訪問看護記録書へ記録しなければならないとされている事項の確認ができない事例があった、とされています | 身体症状の変化・精神的状態の変化・意向把握とアセスメントの経過を、訪問ごとに記録書へ残す。主治医との連携記録も併せて保管する |
| 豊島区「居宅介護支援事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和4年度・22事業所)」 | 訪問看護サービスを位置付ける際、主治の医師等の意見を求めていたか記録上確認できませんでした、等が公表されています | 介護支援専門員側の記録との関係を、担当者会議の記録で確認する。指示書の写しを求められた場合の窓口を決めておく |
| 青森県「介護保険関連システム活用マニュアル 第Ⅳ章 縦覧点検」 | 1人の受給者に対して1事業所のみとされる加算について、複数事業所から請求されている場合の出力の扱いが整理されています | 指示書の「他の訪問看護ステーションへの指示」欄の記載と、他事業所への確認記録を並べて保管する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
指示書の記載が曖昧なときに使う確認の完成文(10場面)
指示書の欄が空欄だったり、「適宜」「必要時」とだけ書かれていることがあります。そのまま計画書へ書き写すと、計画書の側も同じ言葉になり、何を観察するのかが誰にも分からない書類になります。以下は、確認のためにそのまま送れる文面です。医師の判断を求める形にせず、事業所として何を記録したいかを先に伝える書き方にしてあります。
| 曖昧な記載の場面 | 指示書の記載の例 | 主治医へ送る確認の完成文 |
|---|---|---|
| 留意事項が一語のみ | 「留意事項及び指示事項:適宜」 | 「◯◯様の訪問看護指示書につきまして、『留意事項及び指示事項』の欄に『適宜』とご記載いただいております。当ステーションの訪問看護計画書には、観察する項目を具体的に書く欄がございます。血圧・体温・体重・下肢の浮腫・呼吸音のうち、優先してご報告すべき項目をお示しいただけますでしょうか。ご指示に沿って計画書を作成し、月次の報告書でご報告いたします。」 |
| 訪問頻度の記載が無い | 訪問回数・頻度の記載なし | 「◯◯様につきまして、居宅サービス計画では週2回(火・金 10:00〜10:40)の訪問が位置付けられております。指示書には訪問の頻度に関するご記載がございませんでしたので、この頻度で差し支えないかご確認いただけますでしょうか。頻度の変更が望ましいとお考えの場合は、その旨をご記載ください。」 |
| 処置の材料が特定できない | 「褥瘡処置:軟膏塗布」 | 「◯◯様の仙骨部の処置につきまして、指示書には『軟膏塗布』とご記載いただいております。現在ご自宅には◯◯(薬剤名)がございますが、これを使用してよろしいでしょうか。また、洗浄の方法(微温湯・生理食塩水)と被覆材の種類、1日あたりの処置回数についてもご指示をいただけますと、計画書へ具体的に記載できます。」 |
| 観察の頻度が読み取れない | 「血糖に注意」 | 「◯◯様につきまして、指示書に『血糖に注意』とご記載いただいております。当ステーションの訪問は週2回(火・金 10:00〜10:40)です。訪問時の血糖測定の要否と、測定するタイミング(食前・食後何時間)、および主治医へご連絡すべき値の目安についてご指示をいただけますでしょうか。」 |
| 連絡の基準が無い | 「異常時は連絡」 | 「◯◯様につきまして、指示書に『異常時は連絡』とご記載いただいております。当ステーションでは、体温37.5℃以上、SpO2 92%以下、収縮期血圧の前回比20mmHg以上の変動を目安にご連絡することを想定しております。この目安で差し支えないか、または先生のお考えの目安をご教示いただけますでしょうか。ご教示いただいた内容は、計画書と記録書Ⅰに反映いたします。」 |
| 医療機器の設定範囲が無い | 「在宅酸素使用中」 | 「◯◯様は在宅酸素を使用されています。指示書には流量のご記載がございませんでした。現在の設定は安静時1L/分、労作時2L/分です。この設定で差し支えないか、また労作時にSpO2が低下した場合に流量を変更してよい範囲があるかをご教示いただけますでしょうか。訪問時のSpO2と実際の設定は毎回記録いたします。」 |
| リハビリの職種が読み取れない | 「リハビリ実施」 | 「◯◯様につきまして、指示書のリハビリテーション欄に『リハビリ実施』とご記載いただいております。当ステーションでは理学療法士が訪問する体制をとっております。1日あたりの回数と1回の時間についてご記載いただけますでしょうか。理学療法士が訪問する場合は、看護職員による訪問での評価もおおむね3か月に1回実施し、記録に残します。」 |
| 期間の記載が読み取りにくい | 「指示期間:◯月◯日〜(終了日が空欄)」 | 「◯月◯日にご交付いただいた◯◯様の訪問看護指示書につきまして、指示期間の終了日が空欄となっております。当ステーションでは指示期間を一覧で管理しており、終了日の記載がないと更新のご依頼の時期を決められません。お手数ですが、終了日をご記載のうえご返送いただけますでしょうか。」 |
| 押印・署名が無い | 医療機関名の記載はあるが記名押印または署名が無い | 「◯月◯日にご交付いただいた◯◯様の訪問看護指示書につきまして、医師名のご記名(押印または署名)が確認できませんでした。行き違いでしたら申し訳ございません。原本を同封いたしますので、ご記載のうえご返送いただけますでしょうか。返送用の封筒を同封しております。」 |
| 訪問した内容と記載が食い違う | 指示書に無い処置を実施していた | 「◯◯様につきまして、◯月◯日の訪問時にご家族より足白癬部の処置についてご相談があり、状態を観察いたしました(右第4趾間に浸軟あり、範囲は約10mm)。指示書の留意事項には当該処置のご記載がございませんので、当ステーションでは観察のみとしております。処置に関するご指示の追記の要否についてご教示いただけますでしょうか。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
出典:厚生労働省ウェブサイト(介護保険施設等運営指導マニュアル 別添1)、各自治体が公表している運営指導結果・集団指導資料/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省および各自治体の公式見解ではありません。様式の欄・確認の観点・記録の残し方は保険者(指定権者)により異なりますので、実際の取り扱いは所在地の保険者(指定権者)が公表する資料でご確認ください。
現場から多い質問
Q. 訪問看護指示書の有効期限は?
訪問看護指示書は最長6か月です。特別訪問看護指示書は14日間、在宅患者訪問点滴注射指示書は7日間です。
Q. 指示書がないと訪問看護はできませんか?
主治医の指示書がない期間の訪問看護は、原則として算定できません。指示期間切れは報酬の返戻につながります。
Q. 特別訪問看護指示書とは何ですか?
急性増悪・終末期・退院直後などで頻回の訪問が必要なときに交付される指示書です。交付期間中は医療保険の扱いとなり、原則月1回まで(一定の場合は月2回まで)です。
関連サービス
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
出典:厚生労働省ウェブサイト/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。加算・単位数・要件は改定される場合があるため、最新の告示・通知でご確認ください。
記載欄別|訪問看護指示書の内容と、事業所側の確認点
指示書は「有効期間が切れていないか」がいちばん多い指摘です。切れる日を一覧で管理し、1か月前に依頼します。
| 記載欄 | 医師が記載すること | 事業所側で確認すること |
|---|---|---|
| 指示期間 | 1か月から6か月以内 | 切れる日をカレンダーに入れ、1か月前に依頼する |
| 利用者の氏名・生年月日 | — | 記録書Ⅰと一致しているか |
| 住所 | — | 訪問先と一致しているか |
| 主たる傷病名 | 1〜3 | 厚生労働大臣が定める疾病等に該当するか |
| 現在の状況(病状・治療状態) | — | 計画書に反映できる具体性があるか |
| 投与中の薬剤の用量・用法 | — | お薬手帳と一致しているか |
| 日常生活自立度(寝たきり度) | ランク | 記録書Ⅰと一致しているか |
| 日常生活自立度(認知症) | ランク | 同上 |
| 要介護認定の状況 | 要支援・要介護の区分 | ケアプランと一致しているか |
| 褥瘡の深さ | 該当する分類 | 特別管理加算の対象になるか |
| 装着・使用中の医療機器等 | 該当するものに丸 | 特別管理加算の対象になるか |
| 留意事項及び指示事項(療養生活指導) | — | 計画書の看護の内容に反映する |
| リハビリテーション | 1日あたりの回数と1回の時間 | 理学療法士等の訪問の回数の上限を確認する |
| 褥瘡の処置等 | — | 使用する材料と手順が具体的か |
| 装着・使用中の医療機器等の操作援助・管理 | — | 手技の指導が必要か |
| その他 | — | あいまいな場合は医師へ確認する |
| 緊急時の連絡先 | — | 24時間の連絡体制と整合しているか |
| 不在時の対応法 | — | 家族へも伝えているか |
| 特記すべき留意事項 | 麻薬の使用、褥瘡、感染症等 | 記録に反映する |
| 他の訪問看護ステーションへの指示 | 有無 | 複数ステーションでの対応の可否 |
| たんの吸引等の実施のための訪問介護事業所への指示 | 有無 | 看護・介護職員連携強化加算の要件に関わる |
| 医療機関名・医師名・押印 | — | 押印または電子署名があるか |
| 交付年月日 | — | 指示期間の開始日より前か |
指示書の種類と、使い分け
| 種類 | 期間 | 使う場面 | 保険 |
|---|---|---|---|
| 訪問看護指示書 | 1〜6か月 | 通常の訪問看護 | 介護保険または医療保険 |
| 特別訪問看護指示書 | 14日以内 | 急性増悪、退院直後、終末期など | 医療保険 |
| 精神科訪問看護指示書 | 1〜6か月 | 精神疾患を有する方 | 医療保険 |
| 精神科特別訪問看護指示書 | 14日以内 | 精神疾患の急性増悪 | 医療保険 |
| 在宅患者訪問点滴注射指示書 | 7日以内 | 週3日以上の点滴が必要な場合 | — |
| (共通)交付の依頼 | — | 期間の満了1か月前を目安に依頼 | — |
| (共通)保管 | — | 完結の日から2年間(条例による) | — |
| (共通)内容の変更 | — | 状態が変わったら医師へ相談し、指示の変更を受ける | — |
指示書の日付を欄ごとに読み分ける|作成日・交付日・開始日・受領日の組み合わせ22例
「作成日と開始日はどちらが先か」「発行日と交付日は同じか」「14日はどこから数えるか」という問いは、指示書を受け取るステーションの側で毎月のように起きます。指示書を書くのは主治医で、ステーション側の仕事は、書かれた日付を読み取り、記録書Ⅰと台帳へ写し、訪問日と突き合わせることです。ここでは、手元の通知・告示の原文に出てくる「日付の言葉」を先に並べ、そのうえで現場で出会う日付の組み合わせを22例に分けて、読み取りとステーション側の動きを整理します。
原文に出てくる日付の言葉と、その起点(10項目)
同じ「14日」でも、資料によって起点の書き方が「交付の日」「指示があった日」「診療の日」と異なります。どれか一つに決めつけず、指示書に書かれた日付をそのまま控え、請求前に保険者・審査側の取扱いと照らすのが安全です。
| 原文の言葉 | 出てくる資料 | 原文に書かれていること(要旨) | ステーション側で控える欄 |
|---|---|---|---|
| 有効期間(6月以内に限る) | 診療報酬の算定方法の留意事項(保医発0305第6号)C007の(1) | 主治医が別紙様式16を参考に作成した訪問看護指示書に有効期間を記載して交付する。1か月の指示を行う場合は、有効期間の記載を要しないとされている | 指示期間の開始日・終了日。空欄のときは「1か月の指示」か「記載漏れ」かを主治医に確かめた結果 |
| 当該指示書に記載された有効期間内(6か月を限度) | 訪問看護療養費の留意事項(保発0305第19号)第2の1(1) | 訪問看護基本療養費は、指示書と計画書に基づき、指示書に記載された有効期間内に行った訪問について定められている | 訪問日ごとに「指示期間内か」を突き合わせた記録 |
| 特別訪問看護指示書の交付の日から起算して14日以内 | 訪問看護療養費の留意事項 第2の4(1) | 特別訪問看護指示書が交付された利用者の訪問について、交付の日から起算して14日以内、14日を限度とする定め | 交付日(1日目)と14日目の日 |
| 当該指示があった日から起算して14日を限度 | 訪問看護療養費の算定方法の告示(令和8年厚生労働省告示第74号)別表 区分01 注6 | 主治医から特別訪問看護指示書の交付を受けた場合、1月に1回(別に定める者は月2回)、指示があった日から起算して14日を限度とする | 指示日(指示書に書かれた日付) |
| 当該特別の指示に係る診療の日から14日以内 | 診療報酬の算定方法の留意事項 C007の(4) | 頻回の訪問看護は、特別の指示に係る診療の日から14日以内に限り実施するものとされている(主治医側の定め) | 指示書から読み取れる診療日。読み取れないときは主治医に確認した日付 |
| 交付の日から一四日間を限度として医療保険の給付対象 | 老企第36号 第2の4 訪問看護費(8)(法令等データベース掲載本文) | 介護保険の利用者に特別指示書の交付があった場合、交付の日から14日間を限度として医療保険の給付対象とされ、介護保険の訪問看護費は算定しないとされている | 介護保険から医療保険へ移る初日と、介護保険へ戻る予定日 |
| 指示の日から14日間 | 介護報酬の告示(加算DBの定期巡回・随時対応型訪問介護看護、訪問リハビリテーション等の項目) | 主治の医師(介護老人保健施設・介護医療院の医師を除く)の特別の指示について、指示の日から14日間の扱いが定められている | 指示の日と14日間の最終日 |
| 交付の日の属する週及び14日目の日の属する週 | 訪問看護療養費の留意事項 第2の4(2) | この2つの週は、その週のうち特別訪問看護指示書の期間中に算定した日を除き、週3日を限度とする定め | 2つの週それぞれの、期間外の訪問日数 |
| 日曜日から土曜日までの1週間 | 訪問看護療養費の留意事項 第1の4 | 算定回数が「週」単位とされているものは、日曜日から土曜日までの1週間を単位とする | 台帳の週の区切り(日曜始まり) |
| 計画書の作成年月日及び計画の見直しを行った年月日 | 訪問看護計画書等の記載要領(保医発0327第10号)第一の2(1)③ | 計画書の「年月日」欄には、作成年月日と見直しを行った年月日を記入する | 新しい指示書を受けて計画を見直した日 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
なお、ステーション側の「受領日」については、手元の通知に直接の定めは見当たりません。ただし、運営指導の公表資料には受領の遅れを指摘したもの(神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」)があるため、受領日と受け取り方(郵送・FAX・家族の持参など)を記録しておくと、あとから経過を説明しやすくなります。
日付の組み合わせ別|読み取りと、ステーション側の動き(22例)
日付はすべて架空の例です。指示書の日付を書き換えるのは主治医であり、ステーション側は「どう読んだか」「誰に何を確かめたか」を記録書Ⅰ・記録書Ⅱ・台帳に残します。
| 例 | 指示書の記載(例) | 読み取り | ステーション側の動き・残す記録 |
|---|---|---|---|
| 1 | 作成日10月28日/指示期間11月1日〜翌年4月30日 | 作成日が開始日より前。期間は6か月 | 受領日を台帳へ。終了日4月30日と、更新を依頼する予定日(事業所の決まりで記入)を登録 |
| 2 | 作成日11月2日/指示期間11月1日〜翌年4月30日 | 開始日が作成日より前に置かれている | 11月1日の訪問の扱いを、審査側の取扱いと照らして確かめる。確かめた相手と日付を記録 |
| 3 | 作成日11月5日/指示期間の欄が空欄 | 1か月の指示は有効期間の記載を要しないとされるため、空欄の意味が二通りある | 「1か月の指示か、記載漏れか」を主治医に確認。回答と終了日を台帳へ |
| 4 | 指示期間11月15日〜翌年5月14日 | 月の途中から始まる6か月 | 終了日が月の途中になるため、5月の訪問予定表に終了日の線を引く |
| 5 | 指示期間11月1日〜翌年5月31日 | 6か月を超える期間の書き方になっている | 有効期間は6月以内に限るとされているため、記載の意図を主治医に確認し、回答を記録 |
| 6 | 前の指示書が10月31日まで/新しい指示書が11月3日から | 11月1日・2日が空く | 2日間の訪問予定を組むかを管理者が判断。主治医へ開始日の確認をした記録を残す |
| 7 | 前の指示書が11月30日まで/新しい指示書が11月15日から | 11月15日〜30日が重なる | 重なる期間にどちらの指示内容で計画を立てたかを記録。新しい指示を計画に反映した日を計画書の年月日欄へ |
| 8 | 入院先の医師が退院前の11月8日に作成/退院日11月10日 | 退院時の指示書 | 退院日・初回訪問日・受領日を記録書Ⅰへ。退院後の主治医が誰になるかを確認 |
| 9 | 主治医が変わり、前医の期間内に新しい主治医の指示書が届いた | 主治医以外の複数の医師から指示書の交付は受けられないとされている | どの医師を主治医として受けるかを利用者・家族に確認し、前医の指示書の扱いと切り替え日を記録 |
| 10 | 同じ病院・同じ診療科の別の医師の名前で届いた | 同一の医療機関で同一の診療科の複数の医師が共同で診療を担う場合、いずれかの医師の指示書に基づく訪問は可能とされている | 作成した医師名を台帳に記録し、前回と医師名が変わった理由(共同で担当)を記録書Ⅰに残す |
| 11 | 整形外科と内科の2つの医療機関から指示書が届いた | 原則として、訪問看護が必要となる主傷病の診療を担う主治医の指示書に基づくとされている | 主傷病がどちらかを確認し、もう一方の医療機関へは連絡の窓口を記録 |
| 12 | 特別訪問看護指示書の交付日11月5日(木) | 交付日から起算して14日目は11月18日(水) | 11月5日〜18日を台帳へ。報告書の暦で△を付ける日を予定表に印 |
| 13 | 特別訪問看護指示書の交付日11月25日(水) | 14日目は12月8日(火)。月をまたぐ | 11月分と12月分の両方の報告書・請求に関係するため、月ごとの日数を分けて台帳に記録 |
| 14 | 特別訪問看護指示書の診療日11月4日/交付日11月5日 | 資料によって起点の書き方が「診療の日」「交付の日」「指示があった日」と異なる | 両方の日付を控え、どちらを起点に台帳を作ったかを記録。請求前に審査側の取扱いを確認 |
| 15 | 特別訪問看護指示書の期間欄が11月5日〜25日 | 14日を限度とする定めより長い書き方 | 主治医に期間の確認をし、回答を記録書Ⅱに残す |
| 16 | 同じ月に2回目の特別訪問看護指示書が届いた | 月2回は、気管カニューレを使用している状態の者・真皮を越える褥瘡の状態にある者について定められている | 指示書の記載からどちらの状態かを読み取り、読み取れないときは主治医に確認 |
| 17 | 指示書をFAXで11月6日に受領/原本が11月12日に郵送で届いた | 受け取りが2回ある | FAX受領日と原本受領日の両方を台帳へ。内容が同じかを照合した担当者名を残す |
| 18 | 家族が受診の帰りに指示書を持参した | 指示書は、患者の求めに応じて患者・家族を介して交付できるとされている | 受け取った日時・持参した人(続柄)・受け取った職員を記録 |
| 19 | 計画書の作成日11月1日/指示書の受領日11月6日 | 計画書は主治医の指示等を踏まえて作るとされている | 受領後に計画を見直し、見直した年月日を計画書の年月日欄に記入 |
| 20 | 指示期間の途中で、主治医から「期間を1月31日までに短くする」と連絡 | 主治医は交付後も病状等に応じて期間を変更できるとされている | 変更後の終了日を台帳に上書きせず、変更前・変更後・連絡日を並べて記録 |
| 21 | 指示期間が11月30日まで/12月1日に定期訪問の予定 | 12月1日の訪問には次の指示書が要る | 次の指示書の受領予定日を台帳に入れ、届かないときに電話する日を決めておく |
| 22 | 介護保険の利用者に特別訪問看護指示書(交付日11月10日) | 交付の日から14日間を限度として医療保険の給付対象とされている | 医療保険で訪問する期間(11月10日〜23日)と、介護保険に戻る予定日(11月24日)を居宅介護支援事業所へ連絡した記録を残す |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
特別訪問看護指示書の14日目と、2つの週の早見(交付曜日別9例)
週は日曜日から土曜日までで区切ります(訪問看護療養費の留意事項 第1の4)。交付日の属する週と、14日目の属する週は、その週のうち特別訪問看護指示書の期間中に算定した日を除き週3日を限度とする定めがあるため、2つの週を先に書き出しておくと訪問予定を組みやすくなります。日付は2026年の暦での例です。
| 交付日(例) | 14日目 | 交付日の属する週 | 14日目の属する週 | 月をまたぐか |
|---|---|---|---|---|
| 11月1日(日) | 11月14日(土) | 11月1日〜7日 | 11月8日〜14日 | またがない。期間が2つの週にちょうど収まる |
| 11月2日(月) | 11月15日(日) | 11月1日〜7日 | 11月15日〜21日 | またがない。14日目の週は14日目の1日だけが期間内 |
| 11月3日(火) | 11月16日(月) | 11月1日〜7日 | 11月15日〜21日 | またがない |
| 11月4日(水) | 11月17日(火) | 11月1日〜7日 | 11月15日〜21日 | またがない |
| 11月5日(木) | 11月18日(水) | 11月1日〜7日 | 11月15日〜21日 | またがない |
| 11月6日(金) | 11月19日(木) | 11月1日〜7日 | 11月15日〜21日 | またがない |
| 11月7日(土) | 11月20日(金) | 11月1日〜7日 | 11月15日〜21日 | またがない。交付日の週は交付日の1日だけが期間内 |
| 11月25日(水) | 12月8日(火) | 11月22日〜28日 | 12月6日〜12日 | またぐ。11月は6日間、12月は8日間が期間内 |
| 12月20日(日) | 翌年1月2日(土) | 12月20日〜26日 | 12月27日〜1月2日 | またぐ。年末年始の訪問体制と主治医の連絡先を先に確認 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
月をまたぐ特別訪問看護指示書について、「1月に1回」をどちらの月で数えるかは、手元の告示・通知の文言(「1月に1回」「交付の日から起算して14日以内」)からは読み切れません。台帳には交付日・14日目・各月の日数を分けて書き、次の特別指示が見込まれるときは、早めに保険者・審査側の取扱いをご確認ください。
特別訪問看護指示書を受け取った日の確認|原文14項目の対照表と、頻回が必要な理由の書き方(悪い例/良い例20例)
「特別訪問看護指示書の条件は」「対象は」「訪問回数は」という検索が続いています。特別訪問看護指示書を交付するかどうかは主治医の判断で、ステーション側が整えるのは、原文に書かれた確認点を受け取った日に照らし、頻回の訪問が必要な理由を記録書と報告書に残すことです。告示・通知の定めと、貴事業所の記録の欄を並べた対照表にしています。
原文の定めと、貴事業所の記録欄(14項目)
| 確認する点 | 告示・通知の定め(資料) | 貴事業所の記録(記入欄) |
|---|---|---|
| 交付の理由 | 主治医が、急性増悪、終末期、退院直後等の事由により、週4回以上の頻回の訪問看護を一時的に行う必要性を認めた場合(C007の(4)) | 指示書に書かれた事由:( )/受領日:( ) |
| 「一時的」の意味 | 恒常的な頻回の訪問看護の必要性ではなく、状態の変化等で日常行っている訪問看護の回数では対応できない場合(C007の(4)) | いつもの訪問回数:週( )回/変化の内容:( ) |
| 理由の記載先(主治医側) | その理由等は特別訪問看護指示書に記載するとされている(C007の(4)) | 指示書に理由の記載があるか:有・無/無のとき確認した日:( ) |
| 交付の回数 | 1月に1回。別に厚生労働大臣が定める者は月2回(告示第74号 区分01 注6、C007の(4)) | 今月の交付:( )回目 |
| 月2回の対象として書かれている者 | 気管カニューレを使用している状態にある者/真皮を越える褥瘡の状態にある者(NPUAP分類Ⅲ度又はⅣ度、DESIGN-R2020分類D3・D4・D5)(C007の(4)) | 指示書の記載から読み取れる状態:( ) |
| 期間の限度 | 14日を限度(告示第74号 区分01 注6、療養費の留意事項 第2の4(1)) | 1日目:( )/14日目:( ) |
| 対象から除かれている利用者 | 第2の4(1)では、基準告示第2の1に規定する疾病等の利用者(別表第7・第8)を括弧書きで除いている | 別表第7・第8の利用者か:はい・いいえ(根拠の記載: ) |
| 2つの週の扱い | 交付日の属する週と14日目の属する週は、期間中に算定した日を除き週3日を限度(療養費の留意事項 第2の4(2)) | 交付日の週の期間外訪問:( )日/14日目の週の期間外訪問:( )日 |
| 週の区切り | 日曜日から土曜日までの1週間(療養費の留意事項 第1の4) | 台帳の週の始まり:日曜 |
| 記録書への記載 | 利用者の病状等を十分把握し、一時的に頻回に訪問看護が必要な理由を記録書に記載し、計画書の作成と訪問の実施等で主治医と連携を密にする(療養費の留意事項 第2の4(2)) | 記録書に理由を書いた日:( )/記載者:( ) |
| 主治医への相談の結果 | 特別訪問看護指示書の交付時も、症状と心身の状態の変化等を踏まえ頻回な訪問看護の必要性について相談し、その結果を記録書に記入する(基準について 保発0305第20号 (14)③) | 相談した日時・相手・結果:( ) |
| 報告書への記載 | 頻回な訪問看護を行う必要性と、提供した看護内容、サービス提供結果等を記載する(基準について (15)④)。暦では特別訪問看護指示書に基づく訪問日を△で囲む(記載要領 第一の2(2)②ロ) | 報告書の△の日数:( )日/特記すべき事項欄に記載:有・無 |
| 2つのステーションでの訪問 | 特別訪問看護指示書の交付の対象となった利用者で週4日以上の訪問が計画されているものが、すでに他の1つのステーションから訪問を受けている場合の定め、その期間は指示期間中で週4日以上が計画されている週に限るとされている(療養費の留意事項 第2) | もう一方のステーション名:( )/両者の訪問予定を共有した日:( ) |
| 緊急の訪問のあと | 緊急の訪問を行った場合は速やかに主治医に病状等を報告し、必要な場合は特別訪問看護指示書の交付を受け、計画の見直しを行う(療養費の留意事項 第2) | 報告した日時:( )/計画を見直した日:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
記録書に書く「頻回が必要な理由」|悪い例と良い例(12場面)
悪い例は、読み手が「何が、いつから、どう変わったのか」を追えない書き方です。良い例は、日付・時刻・観察した人・回数・主治医とのやりとりを入れた完成文で、氏名と日付を差し替えればそのまま使えます。医学的な判断の数値は、主治医の指示書と記録書の観察欄に書かれたものをそのまま写してください。
| 場面 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| 退院直後(胃ろう) | 「退院したため頻回訪問」 | 11月10日に◯◯病院を退院。家族(長女)は胃ろうからの注入を入院中に2回練習したのみで、11月10日 18:30の初回訪問時、注入の準備から片付けまでを1人で行えなかった。11月11日 9:00、主治医△△医師に電話で報告し、注入手技の指導のため一時的に毎日の訪問が必要と相談。同日、特別訪問看護指示書(交付日11月11日)を受領。 |
| 退院直後(在宅酸素) | 「酸素開始。様子観察」 | 11月4日 退院と同時に在宅酸素療法を開始。本人は機器の操作手順を覚えておらず、11月4日・5日の2日間で、カニューレが外れたまま過ごしていた時間を家族が2回確認した。主治医に報告し、機器の扱いの指導と生活動作の確認のため、14日間の頻回訪問の指示を受けた(11月6日 受領)。 |
| 終末期 | 「ターミナル期のため特指示」 | 11月12日の訪問時、本人は1日の大半を臥床し、食事はスプーン数口で終わると妻から聞き取った。妻より「夜間にどう声をかけたらよいかわからない」との訴えが11月10日・12日の2回あった。11月12日 16:00、主治医△△医師と電話で相談し、症状の変化への対応と家族への支援のため毎日の訪問が必要との判断を受け、特別訪問看護指示書を11月13日に受領。 |
| 急性増悪(呼吸器) | 「悪化のため頻回に訪問する」 | 11月7日 10:15の訪問時、前回訪問(11月4日)より痰が増え、本人が自分で出せない場面が訪問中に3回あった。主治医に電話で報告し、同日午後に往診。11月7日付の特別訪問看護指示書(指示書記載の事由:急性増悪)を受け、吸引と排痰の援助のため14日間、毎日の訪問を計画した。 |
| 急性増悪(心疾患) | 「むくみあり。要注意」 | 11月14日 14:00の訪問時、両下肢のむくみが前回訪問(11月11日)より広がり、本人から「横になると息苦しい」との訴えがあった。観察結果を記録書の観察欄に記載し、14:40 主治医△△医師へ報告。主治医より特別訪問看護指示書の交付を受け(11月14日)、服薬の確認と状態観察のため毎日の訪問とした。 |
| 真皮を越える褥瘡(1回目) | 「褥瘡悪化。処置継続」 | 11月3日、仙骨部の褥瘡について主治医の診察があり、指示書の褥瘡の深さ欄に記載された分類(記載どおり転記)を記録書Ⅰに写した。処置は1日1回、家族(夫)は体位変換を1人で行えず、夜間は4時間以上同じ姿勢が続いていると聞き取った。処置と体位変換の指導のため、特別訪問看護指示書(11月3日交付)に基づき毎日訪問する。 |
| 真皮を越える褥瘡(同じ月の2回目) | 「2回目の特指示」 | 1回目の特別訪問看護指示書(11月3日〜16日)の終了後、11月20日の訪問で滲出液の量が増え、ガーゼ交換が1日2回必要な状態となった。11月20日 主治医△△医師に報告し、同月2回目の特別訪問看護指示書を11月21日に受領。指示書の褥瘡の深さ欄の記載は記録書Ⅰに転記済み。月2回の対象として書かれている状態かを、指示書の記載で確認した(確認者:管理者◯◯)。 |
| 気管カニューレ | 「カニューレ管理のため」 | 11月8日、気管カニューレの交換後から痰の量が増え、11月8日〜9日の2日間で家族による吸引が夜間に5回あったと母から聞き取った。11月9日 主治医に報告し、吸引の手技確認と家族の休息のため一時的に毎日の訪問が必要と相談、特別訪問看護指示書(11月9日交付)を受領。気管カニューレを使用している状態であることを指示書の医療機器等の欄で確認した。 |
| 脱水が疑われる状態 | 「水分摂取不良」 | 11月16日の訪問時、娘より「この3日間、湯のみ半分ほどしか飲んでいない」と聞き取った。口の中の乾き・尿の回数の変化を記録書の観察欄に記載し、11:30 主治医へ報告。点滴の指示は別の指示書(在宅患者訪問点滴注射指示書)で受け、状態観察のための頻回訪問は特別訪問看護指示書(11月16日交付)で受けた。2つの指示書の期間を台帳で分けて管理する。 |
| 服薬管理が崩れた(認知症) | 「服薬できていない」 | 11月5日、お薬カレンダーの確認で、11月1日〜4日の朝の分が4日分残っていた。本人は「飲んだ」と話し、日中独居のため家族の確認ができない。11月5日 主治医に報告し、服薬の確認と生活リズムの立て直しのため、一時的に毎日の訪問が必要と相談。特別訪問看護指示書(11月6日交付)を受領し、ケアマネジャーへ同日連絡した。 |
| 骨折で自宅に戻った直後 | 「骨折後。ADL低下」 | 11月12日、大腿骨の骨折の手術後に退院。11月12日の初回訪問で、ベッドからポータブルトイレへの移乗に2人の介助が必要で、妻1人では介助できなかった。主治医に報告し、移乗動作の指導と家族の介助方法の練習のため14日間の頻回訪問の指示を受けた(11月13日受領)。理学療法士の訪問日も計画書の訪問予定の職種欄に記入。 |
| 介護者の急な不在 | 「家族不在のため」 | 主介護者の夫が11月9日に入院し、本人は日中独居となった。11月9日の訪問時、インスリン注射を本人が1人で行えず、夫が行っていたことを確認。11月9日 15:00 主治医へ報告し、注射の手技確認と生活の立て直しのため一時的に毎日の訪問が必要と相談。指示書に記載された事由は「状態の変化等」として受け取り、ケアマネジャーと長男へ同日連絡した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
報告書の「特記すべき事項」欄|悪い例と良い例(8場面)
記載要領では、特記すべき事項欄に、頻回に訪問看護を行った場合に提供した訪問看護の内容も記入するとされています。暦の△と、特記すべき事項欄の文章が対応しているかを、報告書を送る前に照合します。
| 場面 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| 退院直後の14日間 | 「特別指示期間中、問題なく経過」 | 11月11日〜24日の特別訪問看護指示書の期間に14回訪問(暦に△)。胃ろうからの注入は、11月18日以降、長女が準備から片付けまで1人で行えるようになった。11月25日からは週2回の訪問に戻す計画とし、計画書を11月24日付で見直した。 |
| 終末期の頻回訪問 | 「ご家族の不安強い」 | 11月13日〜26日に毎日訪問(暦に△14日)。妻へ、呼吸の変化や声かけの方法を訪問ごとに説明し、11月20日以降は夜間の電話相談が0回となった。11月26日、主治医と今後の訪問回数について相談し、相談の結果を記録書に記入した。 |
| 褥瘡で月2回の特別指示 | 「褥瘡処置継続中」 | 11月は特別訪問看護指示書を2回受領(11月3日〜16日、11月21日〜12月4日)。褥瘡の処置を毎日行い、夫へ体位変換の方法を合計9回指導した。11月30日時点で夫が1人で体位変換を行えた回数は1日3回。衛生材料の使用量は衛生材料等の使用量および使用状況欄に記載。 |
| 月をまたいだ特別指示 | 「12月も継続」 | 特別訪問看護指示書(11月25日交付、14日目12月8日)に基づき、11月25日〜30日に6回訪問(暦に△)。12月1日〜8日の訪問は12月分の報告書に記載する。11月分は吸引の手技確認と、母の夜間の休息の確保を中心に行った。 |
| 2つの週の期間外訪問 | 「通常訪問あり」 | 11月5日交付の特別訪問看護指示書の前後で、交付日の属する週(11月1日〜7日)の期間外の訪問は11月2日の1回、14日目の属する週(11月15日〜21日)の期間外の訪問は11月20日の1回。いずれも計画書の定期訪問として実施した。 |
| 急性増悪で往診につないだ | 「医師へ報告済み」 | 11月7日 10:15の訪問で痰の増加を確認し主治医へ報告、同日午後に往診。特別訪問看護指示書(11月7日〜20日)の期間に毎日訪問し、吸引を合計21回行った。11月14日以降は家族による吸引が夜間2回以内に落ち着いた。 |
| 服薬確認の頻回訪問 | 「服薬確認した」 | 11月6日〜19日に毎日訪問し、朝の服薬を訪問時に一緒に確認。11月13日以降、お薬カレンダーの残薬は0となった。残薬の状況は調剤薬局にも利用者の同意を得て伝えた(11月15日 電話)。 |
| 介護者不在での頻回訪問 | 「独居状態のため訪問」 | 夫の入院(11月9日)後、特別訪問看護指示書の期間(11月9日〜22日)に毎日訪問。インスリン注射は11月16日以降本人が1人で行え、訪問時の確認で手技の誤りは見られなかった。夫の退院予定(11月28日)にあわせ、ケアマネジャーと訪問回数を相談中。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
介護保険の利用者に特別指示が出たとき|サービス別の扱い6種と、関係先への連絡文(10場面)
「介護 特指示とは」「訪看 特指示」と検索される方の多くは、介護保険で訪問看護を使っている方に特別指示が出たとき、何が切り替わるのかを知りたい方です。介護保険の側では、サービスの種類ごとに告示・通知の定めが別々に置かれています。下の表は、告示・通知の定めと貴事業所の登録を並べた対照表です。単位数は当社の加算データベースに出典つきで収録している値をそのまま載せています。
サービス別|告示・通知の定めと、貴事業所の登録(6種)
| サービス | 告示・通知の定め | 出典(資料名) | 貴事業所の登録(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 訪問看護(訪問看護ステーション・イ・ロ) | 特別指示書の交付があった場合、交付の日から14日間を限度として医療保険の給付対象とされ、訪問看護費は算定しないとされている | 老企第36号 第2の4 訪問看護費(8) | ( )ご確認ください |
| 訪問看護(ハ:定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携する場合) | 当該指示の日数に応じて、1日につき97単位を所定単位数から減算する定め | 平成12年厚生省告示第19号 別表3 訪問看護費 注18(加算DB) | ( )ご確認ください |
| 定期巡回・随時対応型訪問介護看護(一体型・イ(2)) | 指示の日から14日間に限り、イ(1)(訪問看護サービスを行わない場合)の所定単位数を算定する定め | 告示126号 別表1 注15(加算DB) | ( )ご確認ください |
| 看護小規模多機能型居宅介護 | 指示の日数に、要介護1〜3は1日30単位、要介護4は1日60単位、要介護5は1日95単位を乗じて得た単位数を減算する定め | 告示126号 別表8 イ 注16(加算DB) | ( )ご確認ください |
| 訪問リハビリテーション(参考:訪問リハの特別の指示) | 急性増悪等により一時的に頻回の訪問リハビリテーションを行う必要がある旨の特別の指示を行った場合、その指示の日から14日間に限って、訪問リハビリテーション費は算定しないとされている | 平成12年厚生省告示第19号 別表4 イ 注12(加算DB) | ( )ご確認ください |
| 医療機関が行う訪問看護(介護保険の利用者) | 急性増悪等により一時的に頻回の訪問看護を行う必要があって医療保険の給付対象となる場合、頻回の訪問看護が必要な理由、その期間等を診療録に記載するとされている | 老企第36号 第2の4 訪問看護費(8) なお書き | ( )ご確認ください |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
いずれの定めも、介護老人保健施設・介護医療院の医師による指示は除かれている旨が告示に書かれています(加算DBの各項目の要件欄)。運用の細部は保険者(指定権者)により異なることがあるため、届出先の取扱いをあわせてご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
14日間の切り替えを管理する表|記入例つき(12項目)
| 項目 | 記入例 | 貴事業所の記入欄 |
|---|---|---|
| 指示書の種類 | 特別訪問看護指示書(介護保険の利用者) | ( ) |
| 指示書に書かれた日付 | 交付日11月10日(指示書の記載どおり) | ( ) |
| 14日間の最終日 | 11月23日 | ( ) |
| 医療保険で訪問する期間 | 11月10日〜23日 | ( ) |
| 介護保険へ戻る予定日 | 11月24日 | ( ) |
| 医療保険の資格の確認 | 11月10日 被保険者証の写しを確認(確認者:◯◯) | ( ) |
| 居宅介護支援事業所へ連絡した日 | 11月10日 16:20 電話、11月11日 文書送付 | ( ) |
| サービス提供票・予定の修正 | 11月10日〜23日の介護保険の訪問看護予定を外す旨をケアマネジャーと確認 | ( ) |
| 計画書の見直し | 11月10日付で頻回訪問の計画に見直し、年月日欄に記入 | ( ) |
| 記録書への理由の記載 | 11月10日の記録書に、一時的に頻回の訪問が必要な理由を記載 | ( ) |
| 報告書の暦 | 11月10日〜23日の訪問日を△で囲む | ( ) |
| 終了前の主治医への相談 | 11月21日 主治医へ状態を報告し、14日間の後の訪問回数を相談、結果を記録書へ | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
ケアマネジャー・家族・関係事業所への連絡|悪い例と良い例(10場面)
| 連絡先・場面 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| ケアマネジャー(交付当日の電話) | 「特指示が出たので、しばらく医療になります」 | ◯◯様について、本日11月10日付で主治医△△医師から特別訪問看護指示書の交付を受けました。指示書の日付から数えて11月23日までの14日間は医療保険で訪問し、毎日の訪問を予定しています。この期間の介護保険の訪問看護の予定の扱いについて、提供票の修正をご相談させてください。 |
| ケアマネジャー(文書での連絡) | 「特別指示期間:別紙参照」 | 件名:◯◯様 特別訪問看護指示書の交付のご連絡。交付日:11月10日/14日間の最終日:11月23日/事由(指示書の記載):退院直後/この期間の訪問:毎日1回(予定)/介護保険の訪問看護に戻る予定日:11月24日。終了前の11月21日に主治医と相談し、結果をご連絡します。 |
| 家族(訪問回数が増えることの説明) | 「しばらく毎日来ます」 | 主治医の△△先生から、11月23日までの2週間、毎日訪問するようにとの指示書をいただきました。この2週間は、胃ろうからの注入を長女様がお1人でできるように一緒に練習します。費用の扱いが変わるため、お支払いについては別紙でご説明します。 |
| 家族(費用の説明を後日に回した) | 「料金はあとで説明します」 | この2週間は医療保険での訪問になり、介護保険の利用料とは計算が変わります。11月11日の訪問時に、明細の見本を使ってご説明します。ご不明な点は、当ステーションの◯◯(電話番号は契約書の控えに記載)までお尋ねください。 |
| 訪問介護事業所 | 「看護が増えるので、そちらは調整してください」 | ◯◯様は11月10日〜23日、主治医の指示により訪問看護が毎日入ります。訪問介護の時間と重ならないよう、看護の訪問は毎日10:00〜10:45を予定しています。ケアマネジャーの◯◯様にも同じ内容をお伝えしています。 |
| 通所サービス事業所 | 「体調が悪いのでお休みかもしれません」 | ◯◯様は11月10日に退院され、主治医から11月23日までの頻回訪問の指示が出ています。通所のご利用再開の時期は、主治医とケアマネジャーが相談のうえでお伝えします。当ステーションからの情報は、利用者様の同意を得た範囲でお伝えしています。 |
| 主治医(14日目の前の相談) | 「そろそろ期限ですが、どうしますか」 | ◯◯様の特別訪問看護指示書(11月10日交付)は11月23日で14日目となります。11月18日以降、長女様が注入を1人で行えています。11月24日からは週2回の訪問に戻す計画で考えておりますが、ご意見をいただけますでしょうか。 |
| 主治医(期間中の状態の報告) | 「変わりありません」 | 11月15日 10:00の訪問時、注入後のむせは見られず、長女様が準備から片付けまでを1人で行いました。11月10日〜15日の6日間で、長女様が1人で行えた回数は3回です。引き続き11月23日まで毎日の訪問を予定しています。 |
| ケアマネジャー(介護保険に戻る日の確認) | 「来週から元に戻します」 | ◯◯様の特別訪問看護指示書の期間は11月23日で終わり、11月24日から介護保険の訪問看護(週2回・火金)に戻る予定です。主治医の△△医師とは11月21日に相談済みです。提供票の再開分のご確認をお願いします。 |
| もう一つのステーション(2か所で訪問) | 「こちらも入っています」 | ◯◯様は11月7日〜20日、特別訪問看護指示書の期間中で、週4日以上の訪問を計画しています。当ステーションは月水金の午前、貴ステーションは火木土の午前のご予定と伺っています。同じ日に重ならないよう、予定の変更があればお互いに前日までに連絡しましょう。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
受け取った後の期間変更・書き足し・二か所への交付|原文の手がかりと記録の完成文(16場面)
「指示書 追記」「緊急時の連絡先」「認知症の状況」「寝たきり度」の検索は、受け取ったあとに内容が足りない・変わった場面での迷いです。指示書は主治医が作成する書類なので、ステーション側で指示書に書き足すことはせず、主治医に変更や再交付をお願いし、そのやりとりを記録書に残します。下の表は、手元の通知に書かれた手がかりと、記録書に残す文の悪い例・良い例です。
| 場面 | 原文の手がかり(資料) | 悪い例(記録) | 良い例(記録の完成文) |
|---|---|---|---|
| 主治医が期間を短くした | 主治医は交付後であっても病状等に応じて期間を変更できる(C007の(7)) | 「期間変更あり」 | 11月20日 14:10、△△医師より電話で、指示期間の終了日を翌年4月30日から1月31日に変更すると連絡あり。変更後の指示書は11月27日に郵送で受領。台帳は変更前・変更後を併記した(記録者:◯◯)。 |
| 主治医が期間を延ばしたいと言った | 有効期間は6月以内に限るとされている(C007の(1)) | 「延長OKとのこと」 | 11月20日、△△医師より期間を延ばしたいとの話があったため、現在の指示書の期間(〜翌年4月30日)の後は新しい指示書の交付をお願いしたい旨を伝えた。次回の交付予定は4月中旬と確認。 |
| 処置の指示を追加してほしい | 主治医は指示書等の作成を診療に基づき速やかに行う(C007の(5)) | 「指示書に褥瘡処置を書き足した」 | 11月12日の訪問で、仙骨部に新たな皮膚の損傷を確認し主治医へ報告。処置の指示を指示書に加えていただくよう依頼し、11月14日に処置の記載のある指示書を受領。ステーション側では指示書に書き込みをしていない。 |
| 緊急時の連絡先が空欄 | 指示書等には緊急時の連絡先として、診療を行った保険医療機関の電話番号等を記載したうえで交付するとされている(C007の(5)) | 「緊急連絡先なし」 | 11月6日受領の指示書の緊急時の連絡先欄が空欄。11月6日 15:00、◯◯クリニック受付に電話し、夜間・休日の連絡先の記載をお願いした。記載のある指示書を11月9日に受領し、記録書Ⅰと事業所の連絡体制表に反映した。 |
| 傷病名コードが書かれていない | 指示書等には、原則として主たる傷病名の傷病名コードを記載するとされている(C007の(5)) | 「コード不明」 | 11月6日受領の指示書に主たる傷病名は記載があるが、傷病名コードの記載がない。11月7日、◯◯病院地域連携室へ記載の有無を問い合わせ、回答(11月8日)と対応を記録書Ⅰに記入した。 |
| 認知症の状況の欄が記録書Ⅰと違う | 計画書は利用者の希望、主治医の指示及び心身の状況等を踏まえて作成する(基準省令 第17条) | 「認知症ランク相違」 | 指示書の日常生活自立度(認知症の状況)欄の記載と、記録書Ⅰに10月に記入した内容が異なる。11月8日の訪問で、日付を3回尋ねる場面があった・服薬を自分で管理できていない等の観察を記録し、主治医へ報告書の特記すべき事項欄で伝えた。指示書の欄は主治医の記載のまま写している。 |
| 寝たきり度の欄が空欄 | 主治医への情報提供(基準について (14)⑤) | 「寝たきり度未記入」 | 指示書の日常生活自立度(寝たきり度)欄が空欄。11月の報告書の病状の経過欄に、ベッドから車いすへの移乗は妻の介助1人で可能、屋内の移動は車いす、と記載して主治医へ送付し、次回の指示書での記載をお願いした(11月30日 送付)。 |
| 家族が指示書を持ってきた | 患者の求めに応じて、患者又はその家族等を介して交付できる(C007の(5)) | 「家族より受領」 | 11月9日 13:30、長男が受診の帰りに◯◯病院の指示書(作成日11月9日)を事務所へ持参。受け取った職員:◯◯。封がされていたことを確認し、同日中に管理者が内容を確認した。 |
| 2つのステーションへ指示書が出ている | 2つのステーションへ交付する場合、それぞれの指示書に、他のステーションへも交付している旨と、そのステーションの名称を記載するとされている(C007の(8)) | 「他ステーションあり」 | 11月6日受領の指示書に、◯◯訪問看護ステーションへも交付している旨と名称の記載あり。11月7日、◯◯訪問看護ステーションの管理者◯◯様と電話で訪問曜日を共有(当方:月水金、先方:火木)。 |
| 主治医が変わった | 主治医以外の複数の医師から指示書の交付を受けることはできないものとされている(基準について (14)①) | 「主治医変更」 | 11月15日、本人と妻より、主治医を◯◯クリニックの△△医師から□□医院の◇◇医師へ変えると申し出あり。11月20日に□□医院の指示書(指示期間12月1日〜)を受領。◯◯クリニックへは11月21日に電話で、指示書の更新は不要となる旨を伝えた。 |
| 同じ診療科の別の医師の名前 | 同一の医療機関の同一の診療科の複数の医師が主治医として共同で診療を担う場合の定め(療養費の留意事項 第4の7) | 「医師名違うが問題なし」 | 11月6日受領の指示書の作成者が、前回の△△医師から同じ◯◯病院内科の◇◇医師に変わった。病院の地域連携室に確認し、内科で共同して担当していると回答を得た(11月7日)。 |
| 継続するかの相談をした | 指示書交付時等に主治医に訪問看護の継続の要否を相談し、その結果を記録書に記入する(基準について (14)③) | 「継続で」 | 11月6日、新しい指示書の受領にあわせて△△医師へ電話し、週2回の訪問の継続について相談。主治医より、服薬管理と入浴前後の観察のため継続との意見を受けた。次回の相談は指示書の更新時に行う。 |
| 計画書・報告書を電子で出した | 計画書・報告書を書面又は電子的な方法で主治医へ提出する。電子的な方法の場合はガイドラインの遵守と電子署名を施すとされている(基準について (14)④) | 「メールで送った」 | 11月30日、11月分の訪問看護報告書と計画書を、◯◯病院と取り決めた方法で電子的に提出。電子署名を施したファイルであることを送信前に確認した(確認者:管理者◯◯)。 |
| 残薬が見つかった | 主治医に、服薬状況(残薬の状況を含む)等の情報の提供を行う。必要に応じ利用者の同意を得て保険薬局に情報を提供することが望ましい(基準について (14)⑤) | 「残薬あり、報告」 | 11月12日、夕の薬が7日分残っていることを確認。本人の同意を得て、同日に◯◯薬局へ電話で伝え、主治医へは11月分の報告書の特記すべき事項欄で報告した。 |
| 訪問中に急変した | 病状の急変等が生じた場合は、速やかに主治の医師への連絡を行い指示を求める(基準省令 第19条) | 「急変あり、Drに連絡」 | 11月18日 10:40、訪問中に本人が呼びかけに応じにくくなったため、10:42 主治医△△医師へ電話し指示を求めた。指示により10:45 救急要請。到着までの経過と主治医の指示内容を記録書Ⅱに時刻つきで記入した。 |
| 衛生材料の量が合わない | 主治医は衛生材料等の量の把握に努め、十分な量を支給する(C007の(2))。報告書には衛生材料等の使用量・変更の必要性を記入する(記載要領 第一の2(2)⑥⑦) | 「ガーゼ足りない」 | 11月はガーゼを1日2枚使用し、月の使用量は60枚。支給は30枚で11月16日に不足した。報告書の衛生材料等の種類・量の変更欄に「変更の必要あり(量)」と記入して11月30日に送付した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
自治体の公表資料でも、指示書まわりの書き方が取り上げられています。堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」には、特別管理加算について「厚生労働大臣が定める状態であることを確認できる医師の指示書等が確認できない」ことが指摘事項として挙げられています。東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護)にも、サービス提供開始後に指示書の交付を受けていた例、訪問内容が指示書と相違している例が挙げられています。上の表の良い例は、こうした確認のときに「いつ、誰に、何を確かめたか」が記録から追える形にしたものです。
指示書の保管期間と保存の台帳|完結の日から2年の記録6種と、台帳の記入例(14列)
「訪問看護指示書 保管期間」の答えは、医療保険の訪問看護ステーションの基準省令に書かれています。指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準(厚生省令第80号)第30条第2項は、利用者に対する指定訪問看護の提供に関する記録を整備し、その完結の日から二年間保存するとし、その一つに訪問看護指示書を挙げています。介護保険の指定訪問看護の保存期間は、指定権者の条例・公表資料に書かれているため、貴事業所の指定権者の定めをご確認ください。
保存する記録6種と、一緒に綴じておくもの
| 記録(基準省令 第30条第2項) | 一緒に綴じておくと探しやすいもの | 貴事業所の保存場所(記入欄) |
|---|---|---|
| 訪問看護記録書 | 記録書Ⅰ(初回訪問時の情報)、記録書Ⅱ(毎回の訪問)、主治医への相談の結果を書いた記録 | ( ) |
| 訪問看護指示書 | 特別訪問看護指示書、在宅患者訪問点滴注射指示書、期間変更の連絡記録、FAX受領分と原本 | ( ) |
| 訪問看護計画書 | 見直しのたびの版(年月日欄で区別)、利用者・家族への説明の記録 | ( ) |
| 訪問看護報告書 | 主治医へ送付した日・方法の記録、電子で提出した場合の送信記録 | ( ) |
| 市町村等に対する情報提供書 | 情報提供の同意の記録、提供先と提供日 | ( ) |
| 市町村等との連絡調整に関する記録 | 連絡日・相手・内容、関係する指示書の日付 | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
基準について(保発0305第20号)の(29)では、この保存は、利用者に対する指定訪問看護の提供に関する事項を記録し、常時事業の状況を適正に把握するためのものと説明されています。また基準省令第30条第2項は、記録を「正確かつ最新の内容を保つよう整備」することも求めています。東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護)では、指示書・計画書・報告書等の整備と保存(契約終了日から2年間)が不十分な例が挙げられています。
「完結の日」を台帳に書くときの場面別|悪い例と良い例(8場面)
手元の通知には「完結の日」をどの日とするかの定めが書かれていないため、何を完結の日として扱うかを事業所の手順書で決め、保険者の取扱いと照らして運用します。下の良い例は、決めた日と根拠を台帳に書き残す形です。
| 場面 | 悪い例(台帳の記入) | 良い例(台帳の記入) |
|---|---|---|
| 契約が終わった | 「終了」 | 契約終了日:2026年11月30日(契約解除の書面の日付)。事業所の手順書で完結の日とする日:契約終了日。廃棄を検討する日:保険者の取扱いを確認のうえ記入(確認日: ) |
| 利用者が亡くなった | 「死亡のため終了」 | 最終訪問日:11月26日/死亡日:11月27日(家族より11月27日 8:10 電話)/契約終了の書面:12月3日受領。完結の日として扱う日:手順書に従い記入( ) |
| 入院で訪問が止まっている | 「入院中」 | 入院日:11月12日(◯◯病院)。契約は継続中のため、完結の日は未確定。退院の連絡を受けたら、指示書の期間と新しい指示書の要否を確認する |
| 指示書が更新された(古い指示書) | 「旧指示書は廃棄可」 | 旧指示書(5月1日〜10月31日)は、利用者の記録として新しい指示書と同じ綴りに保存。古い版も、その期間の訪問の根拠として残す |
| 他のステーションへ移った | 「移管」 | 11月30日で当ステーションの契約終了、12月1日から◯◯訪問看護ステーションへ。引き継ぎで渡した書類(写し)と日付を記録。原本は当ステーションで保存 |
| 介護保険と医療保険が行き来した | 「保険切替」 | 特別訪問看護指示書の期間(11月10日〜23日)は医療保険、それ以外は介護保険。どちらの保険の期間の記録も、同じ利用者の綴りに日付順で保存 |
| 電子で保存している | 「電子保存」 | 指示書は受領日に読み取り、利用者名と指示期間で検索できる状態で保存。原本の紙の扱い:手順書に記入( )。印刷して提出できることを11月30日に確認 |
| 保存箱をまとめて倉庫へ移した | 「倉庫保管」 | 2026年度分の終了者の綴り12冊を、12月5日に倉庫の棚Bへ移動。箱の表に利用者一覧と完結の日を記載。持ち出し簿を箱の中に入れた |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
指示書の保存台帳|列と記入例(14列)
期間管理の台帳と保存の台帳を一つにすると、更新の依頼漏れと保存期間の確認を同じ画面で行えます。列名と記入例は次のとおりです。
| 列 | 記入例 | 書き方のポイント |
|---|---|---|
| 利用者名 | ◯◯ ◯◯様 | 記録書Ⅰと同じ表記 |
| 指示書の種類 | 訪問看護指示書/特別訪問看護指示書 | 点滴注射の指示書は別の行にする |
| 医療機関名・医師名 | ◯◯クリニック △△医師 | 前回と変わったら備考に理由 |
| 指示書に書かれた日付 | 11月5日 | 作成日・交付日・指示日の記載どおり |
| 指示期間の開始日 | 11月1日 | 空欄なら主治医に確認した結果を備考へ |
| 指示期間の終了日 | 翌年4月30日 | 変更があれば上書きせず次の行に |
| 受領日・受け取り方 | 11月6日 FAX/11月12日 原本郵送 | 家族の持参なら続柄も |
| 内容を確認した人 | 管理者◯◯ | 確認した日も記入 |
| 計画書を見直した日 | 11月7日 | 計画書の年月日欄と一致させる |
| 更新を依頼する予定日 | (事業所の決まりで記入) | 依頼した日・方法を次の列へ |
| 依頼した日・方法 | 3月25日 FAXで依頼 | 返事が無いときの再連絡日も |
| 特別指示の記録 | 11月5日〜18日(今月1回目) | 月をまたぐときは月ごとの日数 |
| 完結の日(手順書による) | 契約終了日 2027年3月31日 | 決めた根拠を手順書の版で記載 |
| 保存場所 | 事務所キャビネットA-3/電子フォルダ | 持ち出し簿の有無 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
訪問看護計画書等の記載要領(保医発0327第10号)は、ステーションの管理者が、主治医からの指示書、計画書、報告書、記録書の内容について、助言・指導・確認等十分な管理を行い、訪問看護の提供等に遺漏のないよう努めるとしています。台帳の「内容を確認した人」の列は、この管理者の確認を記録に残すための列です。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
監修:嶺井 美幸(看護師・訪問看護ステーション「訪問看護ようき」代表・株式会社ライフシフトCSO)






