公開:2026年11月10日/出典:社会保障審議会 障害者部会(第154回)資料3・資料1-1
要点(3行)
- 高次脳機能障害者支援法(令和7年法律第96号、令和7年12月24日公布)が、令和8年4月1日から施行されています。
- 都道府県は「高次脳機能障害者支援センター」に支援の業務を行わせ(または自ら行い)、専門的な医療機関の確保に努め、「高次脳機能障害者支援地域協議会」を置くよう努めることになりました。
- 令和8年1月19日の障害者部会(第154回)には、法の概要と施行令(案)の概要が出され、障害福祉計画の基本指針の案にもこの法律を踏まえた支援が入りました。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 会議・資料 | 社会保障審議会障害者部会(第154回)・こども家庭審議会障害児支援部会(第18回)。令和8年1月19日。資料3「高次脳機能障害者支援法の成立及び法の施行に関する政令について」(精神・障害保健課) |
| 法律 | 高次脳機能障害者支援法(令和7年法律第96号)。令和7年12月24日公布 |
| 高次脳機能障害とは | 病気の発症や事故によるけがでの脳の器質的病変に起因すると認められる、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害、失語、失行、失認その他の認知機能の障害として政令で定めるもの。患者数は全国で約23万人と推計 |
| 施行 | 令和8年4月1日から。施行後3年を目途に見直しを検討 |
基本理念と具体的な施策
| 区分 | 資料に書かれていること |
|---|---|
| 基本理念 | (1)自立と社会参加の機会の確保、尊厳を保ち他者と共生すること(2)社会的障壁の除去(3)関係者の連携のもと、あらゆる段階で切れ目ない支援(4)住む地域にかかわらず等しく適切な支援 |
| 本人・家族等への支援策 | 地域での生活支援、教育的支援、就労の支援、権利利益の擁護(差別・いじめ・虐待等の防止)、司法手続での配慮、家族等への支援、相談体制の整備、情報の共有の促進 |
| その他の支援策 | 国民への普及・啓発、医療業務従事者等への知識の普及・啓発、地方公共団体と民間団体への支援、専門人材の確保、調査研究等 |
地域の支援体制
| しくみ | 資料に書かれていること |
|---|---|
| 高次脳機能障害者支援センター | 都道府県は、地域の支援業務をセンターに行わせ、または自ら行うことができる。センターは普及啓発・相談支援・研修を担う |
| 専門的な医療機関の確保等 | 都道府県は、専門的な診断・治療・リハビリ等を行う医療機関の確保に努める。国と地方公共団体は、医療機関の相互協力の推進や情報提供等を行う |
| 高次脳機能障害者支援地域協議会 | 都道府県は、患者と家族、学識経験者、医療(リハビリを含む)・保健・福祉・教育・労働等の関係機関や民間団体等で作る地域協議会を置くよう努めなければならない。福祉サービス事業者も構成の例に入っている |
施行令(案)の概要
- 定義(法第2条):障害の態様は似ていても、今は高次脳機能障害と診断されていない先天性疾病による認知機能の障害、周産期の脳の損傷による認知機能の障害、発達障害、認知症は除く。
- 大都市の特例(法第31条):支援センターの設置等(法第19条〜第23条)、専門的な医療機関の確保(法第24条)、地域協議会の設置(法第25条)の事務を、都道府県から指定都市に移す。
- 施行日:令和8年4月1日。
障害福祉計画の基本指針(案)とのつながり
同じ部会の資料1-1(基本指針の改正後 概要(案))には、「高次脳機能障害者に対する支援」として、相談支援体制の充実、専門的な医療機関の確保、地域協議会の設置の重要性を書くと示されています。都道府県の活動指標には、支援センターの設置箇所数、地域協議会の開催回数、支援コーディネーターの配置人数、相談件数、研修・啓発の件数が【新規】として並んでいます。
一次資料:資料3 高次脳機能障害者支援法の成立及び法の施行に関する政令について(PDF・厚生労働省)/資料1-1 基本指針 改正後 概要(案)(PDF・厚生労働省)/第154回 合同会議の資料(厚生労働省)
事業所で確かめること
- 貴事業所のある都道府県(指定都市)の高次脳機能障害者支援センターの窓口と、地域協議会の動きは、都道府県・指定都市の案内をご確認ください。
- ご本人・ご家族から相談を受けたときの案内先として、支援センターの連絡先と受付の方法を、都道府県・指定都市の案内でご確認ください。
- 政令の本文(定義と大都市の特例)は、公布された政令でご確認ください。この記事は部会資料の「案」の概要をもとにしています。
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更新履歴:初版。支援センターの設置状況など国の新しい資料が出たときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






