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脳血管疾患(脳梗塞・脳出血後遺症)の方のケアプラン文例|目標とサービス内容

脳梗塞・脳出血の後遺症がある方のケアプランは、麻痺や言語の障害を踏まえつつ、残された力を活かす視点が大切です。文例とともに整理します。

ケアの視点

麻痺や高次脳機能の障害があっても、できることを増やし、再発を防ぎながら在宅生活を続けられるよう支えます。リハビリと安全な環境づくりが中心になります。

ケアプランの文例

ニーズ:麻痺があっても、できることを増やして自宅で暮らしたい。
長期目標:見守りのもとで、身の回りのことを自分で行いながら在宅生活を続けられる。
短期目標:歩行器を使い、見守りで居室からトイレまで歩ける。
サービス内容:理学療法士による歩行・上肢の訓練、福祉用具(歩行器・手すり)の活用、住宅改修。

書き方のポイント

  • 麻痺の程度や、できる動作・できない動作を具体的に書く
  • 再発予防(服薬・血圧管理)の視点を入れる
  • 本人の「したいこと」を目標に反映する

計画に落とし込むときに迷うところ——脳血管疾患(脳梗塞・脳出血後遺症)の場合

① 「回復期」と「維持期」で目標が変わる

発症から時間が経つと、機能そのものの回復から「残った機能でどう暮らすか」へ支援の重心が移ります。時期に合っていない目標は、本人を消耗させます。

② 見えにくい後遺症がある

麻痺は目に見えますが、高次脳機能障害(注意、記憶、遂行機能)や失語は見落とされます。「やる気がない」と誤解されている行動が、症状であることがあります。

③ 再発予防が計画の柱になる

血圧の管理、服薬の継続、脱水の予防。再発すると、これまでの支援がすべて振り出しに戻ります。目立たない項目ですが、優先度は高くなります。

長期目標・短期目標の立て方

避けたい書き方 扱いやすい書き方
長期目標 麻痺が改善する 残った力を使って、自宅での生活を続けられる
短期目標 毎日歩行訓練をする 装具と杖を使って、トイレまで自分で行ける
短期目標 家事ができるようになる 片手でできる方法で、身の回りのことができる

サービス種別ごとの位置づけ例

サービス 位置づけの例 記録で見るところ
訪問介護 生活動作の支援と、できることを引き出す関わり 本人が自分で行った動作、麻痺側の使い方
訪問看護 血圧・服薬の管理、再発兆候の観察 血圧、服薬状況、麻痺やことばの変化
訪問リハ・通所リハ 動作の再獲得、住環境に合わせた練習 可動域、動作の変化、装具の適合
福祉用具 手すり、装具、移動と入浴の支援 用具の使用状況と適合

第1表・第2表の文例

第1表:利用者及び家族の生活に対する意向

  • 本人「右手が使えないのがもどかしい。前のように料理がしたい」
  • 妻「言いたいことが伝わらないと、本人がいらいらしてしまう」

第1表:総合的な援助の方針

残った力を活かして、ご自宅での生活を続けられるよう支援します。ことばが出にくい場面では、急かさずに待つ関わりを関係者で統一します。再発を防ぐため、血圧の管理と服薬の継続を全員で見守ります。

第2表:ニーズ・目標・サービス内容

生活全般の解決すべき課題 長期目標 短期目標 サービス内容
右片麻痺があり、身の回りのことに介助が必要 残った力で身の回りのことができる 片手で上着の着脱ができる 訪問介護:更衣の一部介助(見守り的援助)/作業療法士:自助具の選定
歩行が不安定で、転倒の不安がある 安全に屋内を移動できる 装具と杖でトイレまで自分で行ける 訪問リハ:週1回/福祉用具:手すり
ことばが出にくく、意思を伝えるのが難しい 意思を伝えられる手段を持てる よく使う内容を、指差しや短い言葉で伝えられる 言語聴覚士:訓練/全事業所:待つ関わりの統一
再発への不安がある 血圧が安定し、服薬を継続できる 血圧の測定と記録が毎日続けられる 訪問看護:週2回/家族:日々の測定

モニタリングで見る、変化のサイン

  • 血圧——朝晩の値と、変動の幅
  • 服薬——飲み忘れ、自己中断
  • 麻痺——動きにくさが急に増していないか(再発の兆候)
  • ことば——出にくさ、理解のしにくさの変化
  • 嚥下——むせ、食事時間の延び
  • 転倒——ヒヤリとした場面
  • 気持ち——できないことへの落ち込み。気になる様子が続くときは主治医へ伝えます

計画づくりでよくある疑問

よくある疑問 考え方
どこまで手伝ってよいか できる動作を代わると、できることが減ります。時間がかかっても待つ場面を計画で決めます
麻痺側は使わせないほうがよいか 使い方はリハビリ職から示されている内容に沿います(記入欄)
ことばが出ないとき 急かさない、先回りして言わない、はい/いいえで答えられる聞き方をする、を全員で統一します
「やる気がない」ように見える 背景に別の要因があることもあります。主治医・リハビリ職に相談します
再発の兆候は 顔の片側が下がる、腕が上がらない、ことばがもつれる。こうした様子に気づいたときの動き方(ためらわず119番通報を含む)を計画に書きます

※本記事は計画作成の一般的な考え方を整理したものです。医学的な判断は主治医の指示によります。給付や算定の可否は保険者(市区町村)にご確認ください。

文例を土台に、作成はAIで

文例はあくまで土台です。介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」の居宅向け機能(居宅マナ)は、アセスメントからケアプランの原案を自動で作成します。確認・修正して仕上げます。ケアプラン(居宅サービス計画書 第1・2・3・6表)の原案作成では、実証で平均125.5分が37.6分になりました(2024年2月、ケアマネジャー10名・10件の計測。業務内容・運用により異なり、効果を保証するものではありません。詳しくは効果に関する実測データ)。利用者さま3名まで、3か月間、回数の制限なく無料(2026年中のご登録は2027年3月31日まで)でお試しいただけます。

ケアプラン文例(記入例・コピペ可)

脳血管疾患(脳梗塞・脳出血の後遺症)の方のケアプランでは、残存機能を活かした生活動作、リハビリ、再発予防が柱です。

生活課題(ニーズ) 長期・短期目標 サービス内容・留意点
できることを活かして自分らしく暮らしたい (長期)残存機能で生活動作ができる/(短期)麻痺側を保護しながら移乗が安定する 訪問リハビリ、福祉用具貸与、住宅改修、介助方法の指導
また歩けるように機能を保ちたい (長期)安全に移動を続けられる/(短期)週2回のリハに参加できる 通所リハビリ、機能訓練、自宅での自主訓練の助言
再発を防いで在宅生活を続けたい (長期)再発なく体調が安定する/(短期)血圧・服薬が管理される 訪問看護の血圧・服薬管理、主治医と連携、生活習慣の助言

脳血管疾患(脳梗塞・脳出血の後遺症)|第2表の通し文例

以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。アセスメント結果とご本人の意向に合わせて必ず書き換えてください。岡山市の資料では「複数の利用者の居宅サービス計画の内容が一律である」ことが不適切事例として挙げられています。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標 サービス内容
右半身が動きにくいが、トイレは自分で行きたい 転倒せずに、屋内をひとりで移動できる(1年) 四点杖を使い、居室からトイレまで歩ける(3か月) 訪問リハビリテーション:歩行訓練(週2)/福祉用具貸与:手すり・杖
言葉が出にくく、伝えたいことが伝わらない 意思疎通が保たれ、人との関わりを続けられる(1年) 短い言葉やジェスチャーで用件を伝えられる(3か月) 言語聴覚療法:訓練/家族:ゆっくり待つ関わり
食事中にむせることがある 食事の場面で確かめることを続け、気づいたことを看護職員へ伝えられる(1年) 主治医・看護職員から示されている食事の姿勢と形態(記入欄)を続け、食事中の様子を記録できる(3か月) 言語聴覚療法:嚥下の評価/訪問介護:食事の姿勢の調整
片手では着替えに時間がかかる 身支度を自分で続けられる(1年) 片手で上着の着脱ができる(3か月) 作業療法:動作の工夫/福祉用具:着脱しやすい衣類
血圧が高く、再発が心配だ 再発せずに、在宅生活を続けられる(1年) 朝の血圧を毎日測り、記録できる(2か月) 訪問看護:血圧と服薬の確認/本人:血圧手帳の記入
麻痺した側の手が固くなってきた 関節の動きを保ち、介助しやすい状態を保てる(1年) 痛みなく、肘と手首を動かせる(3か月) 訪問リハビリテーション:可動域訓練/家族:日常での動かし方
お風呂に一人で入るのが不安だ 安全に入浴を続けられる(1年) 手すりを使って、浴槽をまたげる(3か月) 通所介護:入浴介助(週2)/住宅改修:手すりの設置
外に出る機会が減ってしまった 人との関わりを保ち、生活に張りが出る(1年) 週2回、通所の場に参加できる(3か月) 通所リハビリテーション(週2)/家族:付き添い外出
家族が移乗の介助で腰を痛めている 家族が体を痛めずに介助を続けられる(1年) 移乗の負担が減り、腰痛が悪化しない(3か月) 福祉用具貸与:スライディングボード/訪問リハビリテーション:介助方法の指導
思うようにならず、いらだつことがある 気持ちの波とつきあいながら、生活を続けられる(1年) できたことを一緒に確認する機会が週1回ある(2か月) 訪問看護:傾聴/通所介護:役割のある活動

脳血管疾患(脳梗塞・脳出血の後遺症)|観察項目とモニタリングの視点

短期目標の期間が終わる前に、次の項目を確認して評価します。金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」には、短期目標の期間を一律に延長しているという指摘が挙げられています。

観察する項目 変化のサイン 計画への反映
麻痺の程度 動かせる範囲、力の入り方(見て分かる範囲で) 訓練内容と福祉用具を見直す
歩行 距離、ふらつき、装具の適合 歩行の目標を現実的な距離に置き直す
嚥下 むせの頻度、食事にかかる時間 食形態と姿勢を再評価する
血圧 朝夕の変動、服薬状況 測定の担当と報告の目安を書く
言語 伝わりやすさ、本人の疲労 関わり方の工夫を留意事項に書く
関節 関節の動く範囲の変化、更衣時の動かしにくさ 理学療法士等から示されている内容を計画に明記する
活動量 外出の回数、離床時間 活動の場を計画に位置づける
気分 いらだち、意欲の低下 傾聴と役割づくりを計画に入れる

脳血管疾患(脳梗塞・脳出血の後遺症)|避けたい書き方と言い換え

姫路市の資料では、第2表の目標欄に「利用者の目標ではなく、介護者が提供すべきサービス内容が記載されていた」ことが指摘されています。目標は利用者を主語に、達成できたか判断できる形にします。

避けたい書き方 理由 言い換えの例
麻痺を改善する 回復の程度は目標にできない 転倒せずに、屋内をひとりで移動できる
リハビリを継続する 手段が目標になっている 四点杖を使い、居室からトイレまで歩ける
再発を予防する 起きなかったことは確認しにくい 朝の血圧を毎日測り、記録できる
嚥下機能を維持する 専門用語で、達成の確認ができない 主治医・看護職員から示されている食事の姿勢と形態(記入欄)を続け、食事中の様子を記録できる
コミュニケーションを図る 誰が何をするか分からない 短い言葉やジェスチャーで用件を伝えられる
家族が介助する 家族頼みの計画になっている 移乗の負担が減り、腰痛が悪化しない
意欲を引き出す 支援者側の行為であり、目標ではない できたことを一緒に確認する機会が週1回ある

第2表そのものの書き方はケアプラン第2表の書き方・文例、他の疾患は疾患別ケアプランの文例をご覧ください。

左右が反転するという、この方たちだけの前提

脳梗塞・脳出血の後遺症で片側に麻痺が残った方の支援には、他の状態にはない前提があります。できる/できないの一本の線では手順が決まらない、という前提です。同じ「上着を着る」でも、麻痺が右側にある方と左側にある方とでは、先に通す袖が入れ替わります。同じ「ベッドから車いすへ移る」でも、車いすを寄せる側が反対になります。手すりの位置、食器の並べ方、浴槽をまたぐ足の順、階段で先に出す足、車のどちら側のドアから乗るか——そのほとんどが左右で反転します。

ここが、計画書の書き方に直結します。「更衣の一部介助」「移乗の見守り」とだけ書かれた計画は、書いた人の頭の中では成立しています。書いた人は、その方の麻痺がどちら側かを知っているからです。ところがその一行だけが、担当が替わったあとの現場に残ります。新しい担当者は、左右のどちらから支えればよいかを、その場で当てにいくことになります。当てにいった結果として手順が日ごとに変わり、ご本人が「昨日と違う」と感じる。手順が崩れるのは、技術が足りないからではなく、計画に左右が書かれていないからです。

以下は、その一点だけを扱います。疾患の解説も、機能回復の一般論も、再発予防の心得も書きません。「どちら側か」を計画と記録と申し送りに書き込むための材料だけを並べます。なお、麻痺の程度の見立て、動作の可否の判断、療養上の指示は、この記事の範囲外です。すべて主治医・看護職員・理学療法士等から示されている内容に従ってください。

表記は、以下すべて「麻痺のある側(麻痺側)」「麻痺のない側」で統一しています。手順書で採用した決め方を(記入欄)に書き込むと、そのまま左右が確定します。

左右が反転するということには、もう一つの意味があります。同じ場所を往復すると、行きと帰りで条件が入れ替わるということです。廊下の手すりが片側にしかない家では、行きは手が届き、帰りは壁しかありません。玄関の段差も、上がるときにつかめた手すりが、下りるときには反対側になります。階段、浴槽の出入り、車の乗り降りも同じ構造です。「行き」だけを見て手順を決めると、帰りの分がまるごと抜け落ちます。訪問時に一往復してみて、行きと帰りの両方を別々に書き留めておくと、この抜けは起きにくくなります。

もう一つ、左右は家具を動かした日に静かに崩れます。ベッドの頭の向きを変えれば、起き上がる側から先の動線がまるごと反対になります。年末の大掃除、季節ごとの模様替え、エアコンの工事、ご家族の帰省。どれも良かれと思って行われることですが、そのたびに手順書と実際の部屋がずれていきます。ずれたことに気づくのは、たいてい新しい担当者が入った日です。配置を変えた日を記録に残す欄を、あらかじめ作っておくと、手順書のどこを見直せばよいかがすぐに分かります。

同じ動作なのに、左右で工程が入れ替わる——10場面の対照表

10の生活場面を、右側に麻痺がある場合と左側に麻痺がある場合とで書き分けました。「右麻痺のとき」「左麻痺のとき」の列は、手順書でどう決めたかを左右に写し替えたものです。決め方そのもの(どちらの袖から通すか、どちらの足から入るか)は、理学療法士・作業療法士等から示されている内容に合わせて(記入欄)で確定させてください。

着替えと整容(9工程)

工程 右麻痺のとき 左麻痺のとき 計画・手順書に書く欄(記入欄)
上着の袖を通す順 手順書で「着るときは麻痺側の袖から」と決めた場合、右袖を先に通し、あとから左袖を通します 同じ決め方なら、左袖を先に通し、あとから右袖を通します 先に通す袖:(記入欄)/ご自分で行う工程:(記入欄)/お手伝いする工程:(記入欄)
上着を脱ぐ順 「脱ぐときは麻痺のない側から」と決めた場合、左袖から抜き、最後に右袖を抜きます 同じ決め方なら、右袖から抜き、最後に左袖を抜きます 先に抜く袖:(記入欄)/脱ぐときの姿勢(座位・立位):(記入欄)
かぶりの衣類を着る向き 頭を通したあと、右腕を先に袖へ導きます。衣類は右手が届く位置に置きます 頭を通したあと、左腕を先に袖へ導きます。衣類は左手が届く位置に置きます 衣類を置く側:(記入欄)/頭を通す前に袖を広げておく側:(記入欄)
ズボンに足を通す順 「麻痺側の足から」と決めた場合、右足を先に通します。座る位置は右足を組みやすい向きにします 同じ決め方なら、左足を先に通します。座る位置は左足を組みやすい向きにします 先に通す足:(記入欄)/座る場所と高さ:(記入欄)
立ってズボンを腰まで上げるとき 左手で手すりや台をつかむため、支えは右側から入ります 右手で手すりや台をつかむため、支えは左側から入ります つかむ物の位置:(記入欄)/支える側:(記入欄)/立っていられる目安の時間:(記入欄・理学療法士等から示されている内容)
ボタン・ファスナーの操作 左手で扱うため、前立てが左手側に来るよう衣類の向きを整えます 右手で扱うため、前立てが右手側に来るよう衣類の向きを整えます 操作する手:(記入欄)/自助具の使用:(記入欄・福祉用具専門相談員、作業療法士等にご相談ください)
洗面台での整容 コップ・歯ブラシ・タオルを左手側にまとめます。介助者は右側に立ちます コップ・歯ブラシ・タオルを右手側にまとめます。介助者は左側に立ちます 物を置く側:(記入欄)/介助者の立つ位置:(記入欄)
整髪・ひげそり 鏡に向かって左手で扱うため、電源とコードを左手側から出します 鏡に向かって右手で扱うため、電源とコードを右手側から出します 使う手:(記入欄)/コンセントの位置:(記入欄)
靴・装具を履く 「麻痺側から」と決めた場合、右足から履きます。介助者は右足側にしゃがみます 同じ決め方なら、左足から履きます。介助者は左足側にしゃがみます 先に履く足:(記入欄)/装具の着け方:(記入欄・理学療法士等から示されている内容)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

食事と調理(9工程)

工程 右麻痺のとき 左麻痺のとき 計画・手順書に書く欄(記入欄)
食卓での座る向き 左手が通路側に来る向きに座ると、立ち座りの動線と手の使う側がそろいます 右手が通路側に来る向きに座ると、立ち座りの動線と手の使う側がそろいます 座る席と向き:(記入欄)/席を固定するか:(記入欄)
器の並べ方 よく手に取る器を左手側に寄せて置きます よく手に取る器を右手側に寄せて置きます 寄せる側:(記入欄)/並べ方を書いた図の保管場所:(記入欄)
器を押さえる工夫 左手で扱うため、滑り止めは器の右側がずれないように敷きます 右手で扱うため、滑り止めは器の左側がずれないように敷きます 使う用具:(記入欄・用具の適否は福祉用具専門相談員、作業療法士等にご相談ください)
箸・スプーンを持つ手 左手で持つため、置く位置も左手側です。利き手が右だった方は、置き場所の変更を全員で統一します 右手で持つため、置く位置も右手側です。利き手が左だった方は、置き場所の変更を全員で統一します 持つ手:(記入欄)/もとの利き手:(記入欄)/持ち手の工夫:(記入欄)
声をかける位置 介助者は左側から声をかけ、皿を出すのも左側からにします 介助者は右側から声をかけ、皿を出すのも右側からにします 声をかける側:(記入欄)/その理由(看護職員・言語聴覚士等から示されている内容):(記入欄)
気づかれにくい側の器 右側に置いた器が最後まで残ることがあります。残った器は位置を寄せて知らせます 左側に置いた器が最後まで残ることがあります。残った器は位置を寄せて知らせます 残りやすい側:(記入欄)/寄せる/声をかける、のどちらで対応するか:(記入欄)
口の中に残りやすい側 右側に残ることが伝えられている場合、食後の確認は右側から見ます 左側に残ることが伝えられている場合、食後の確認は左側から見ます 確認する側:(記入欄・主治医、看護職員、言語聴覚士等から示されている内容)
調理台の並び まな板を左手側、材料を左手の届く手前に置き、右手側は物を置かず空けます まな板を右手側、材料を右手の届く手前に置き、左手側は物を置かず空けます 作業する側:(記入欄)/空ける側:(記入欄)
冷蔵庫・調味料の置き場 左手で開け閉めできる高さと向きに寄せます。扉の開き勝手も左手側に合わせます 右手で開け閉めできる高さと向きに寄せます。扉の開き勝手も右手側に合わせます 置き場所:(記入欄)/高さ:(記入欄)/扉の向き:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

トイレと排泄(9工程)

工程 右麻痺のとき 左麻痺のとき 計画・手順書に書く欄(記入欄)
便器へ近づく回り方 左手で手すりをつかめる向きに、時計回り/反時計回りのどちらで近づくかを固定します 右手で手すりをつかめる向きに、回る向きが反対になります 近づく向き:(記入欄)/回る方向:(記入欄)
つかむ手すりの側 左手が届く側に縦手すりが要ります 右手が届く側に縦手すりが要ります 手すりの位置:(記入欄・設置の可否と適否は福祉用具専門相談員、理学療法士等にご相談ください)
ズボンの上げ下ろし 左手で衣類を扱うため、支えは右側から入ります 右手で衣類を扱うため、支えは左側から入ります 支える側:(記入欄)/ご自分で行う範囲:(記入欄)
便座への方向転換 左足を軸に回るため、回る向きが決まります 右足を軸に回るため、回る向きが反対になります 軸にする足:(記入欄)/回る向き:(記入欄)
ペーパーホルダーの位置 左手が届く側に付け替えます 右手が届く側に付け替えます 取り付け位置:(記入欄)/高さ:(記入欄)
立ち上がりの介助位置 介助者は右側に立ち、左手のつかむ動きを妨げない位置を取ります 介助者は左側に立ち、右手のつかむ動きを妨げない位置を取ります 立つ位置:(記入欄)/手を添える場所:(記入欄・理学療法士等から示されている内容)
夜間のポータブルトイレ ベッドの左側に置くと、左手で柵をつかんだまま移れます ベッドの右側に置くと、右手で柵をつかんだまま移れます 置く側:(記入欄)/向き:(記入欄)/夜間の照明:(記入欄)
車いすを寄せる角度 左手で肘掛けをつかめるよう、便器に対して左寄りに斜めに着けます 右手で肘掛けをつかめるよう、便器に対して右寄りに斜めに着けます 寄せる側:(記入欄)/角度の目安:(記入欄)
呼び出しボタン・スイッチ 座った姿勢で左手が届く位置に付け替えます 座った姿勢で右手が届く位置に付け替えます 取り付け位置:(記入欄)/届くかを確認した日:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

入浴と移乗(9工程)

工程 右麻痺のとき 左麻痺のとき 計画・手順書に書く欄(記入欄)
浴室へ入る回り方 脱衣所から見て、左手が手すりに届く向きで入ります 脱衣所から見て、右手が手すりに届く向きで入ります 入る向き:(記入欄)/扉の開き勝手:(記入欄)
シャワーチェアの置き方 左手側に手すりが来る向きに置きます。介助者は右側に立ちます 右手側に手すりが来る向きに置きます。介助者は左側に立ちます 置く位置と向き:(記入欄)/高さ:(記入欄・用具の適否は福祉用具専門相談員等にご相談ください)
洗身でご自分が洗える範囲 左手で届く範囲(左半身の前面など)が中心になり、右の脇や背中はお手伝いします 右手で届く範囲(右半身の前面など)が中心になり、左の脇や背中はお手伝いします ご自分で洗う部位:(記入欄)/お手伝いする部位:(記入欄)
シャワーとボディソープの位置 左手が届く高さと側にまとめます 右手が届く高さと側にまとめます 置く側:(記入欄)/高さ:(記入欄)
浴槽をまたいで入る足 手順書で「麻痺のない側の足から入る」と決めた場合、左足から入ります 同じ決め方なら、右足から入ります 先に入れる足:(記入欄・理学療法士等から示されている内容)/つかむ手すり:(記入欄)
浴槽から出る足 同じ決め方なら、左足から出します。入るときと出るときで順が変わる決め方もあるため、手順書に両方を書きます 同じ決め方なら、右足から出します。入るときと出るときで順が変わる決め方もあるため、手順書に両方を書きます 先に出す足:(記入欄)/入るときとの違い:(記入欄)
ベッドから車いすへ移る 左手で肘掛けをつかむため、車いすはベッドの左側に寄せます 右手で肘掛けをつかむため、車いすはベッドの右側に寄せます 寄せる側:(記入欄)/ブレーキとフットレストの確認:(記入欄)
車いすからベッドへ戻る 回る向きが行きと反対になります。左手でつかむ場所を先に決めておきます 回る向きが行きと反対になります。右手でつかむ場所を先に決めておきます 回る向き:(記入欄)/つかむ場所:(記入欄)
介助者の立つ位置と支える側 左手の動きを妨げない右側に立つ形が多くなります 右手の動きを妨げない左側に立つ形が多くなります 立つ位置:(記入欄)/支える部位:(記入欄・理学療法士等から示されている内容)/二人でお手伝いするか:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

歩行・階段・車の乗り降り(9工程)

工程 右麻痺のとき 左麻痺のとき 計画・手順書に書く欄(記入欄)
杖を持つ手 「麻痺のない側の手で持つ」と決めた場合、左手で持ちます 同じ決め方なら、右手で持ちます 持つ手:(記入欄・理学療法士等から示されている内容)/用具の種類:(記入欄)
介助者が歩く位置 杖を持つ左手の反対、右側の斜め後ろに付く形が多くなります 杖を持つ右手の反対、左側の斜め後ろに付く形が多くなります 付く位置:(記入欄)/手を添えるか、離れて見守るか:(記入欄)
廊下のどちら側を歩くか 手すりが左手側に来るよう、行きと帰りで歩く側を入れ替えます 手すりが右手側に来るよう、行きと帰りで歩く側を入れ替えます 行きに歩く側:(記入欄)/帰りに歩く側:(記入欄)
方向転換の向き 回る向きが決まっているときは、その向きを手順書に固定します 回る向きは反対になります 回る向き:(記入欄)/回る場所の広さ:(記入欄)
階段を上るとき先に出す足 「上りは麻痺のない側の足から」と決めた場合、左足から上げます 同じ決め方なら、右足から上げます 先に出す足:(記入欄・理学療法士等から示されている内容)
階段を下りるとき先に出す足 上りと下りで順が入れ替わる決め方が多いため、下りの足も別に書きます 同じく、下りの足を別に書きます 先に出す足:(記入欄)/上りとの違い:(記入欄)
階段の手すりの側 上りで左手が届く側の手すりは、下りでは反対側になります。片側だけの階段では、どちらを優先するかを決めます 上りで右手が届く側の手すりは、下りでは反対側になります。片側だけの階段では、どちらを優先するかを決めます 上りで使う手すり:(記入欄)/下りで使う手すり:(記入欄)/両側にあるか:(記入欄)
車に乗るとき 左手でドア枠や手すりをつかめる側の座席から乗ります 右手でつかめる側の座席から乗ります 乗る側のドア:(記入欄)/座席の位置:(記入欄)/座面の高さ:(記入欄)
車から降りるとき 体を回す向きが乗るときと反対になります。介助者は右側に立ちます 体を回す向きが乗るときと反対になります。介助者は左側に立ちます 回る向き:(記入欄)/介助者の立つ位置:(記入欄)/降りたあとに車いすを着ける側:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

家の中を、麻痺側に合わせて組み直す——35項目の点検表

動作の手順が左右で入れ替わるということは、その動作が行われる場所の作りも、左右で入れ替わるということです。ベッドをどちらの壁に寄せるか、手すりをどちら側に付けるか、車いすをどこに置くか。これらは家具の配置の話に見えて、実際には手順そのものです。ベッドの向きが反対だと、そこから先の起き上がり・移乗・トイレまでの動線が、まるごと反対になります。

次の35項目は、訪問時に「どちら側か」を確認して書き留めるための点検表です。用具が適しているかどうかの判断は、この表では行いません。手すりの設置、福祉用具の選定、住宅改修の可否は、福祉用具専門相談員・理学療法士・作業療法士等、および保険者にご相談ください。ここで決めるのは「どちら側に置くと決めたのか」を書き残すことだけです。

寝室とベッドまわり(12項目)

点検する項目 左右で反転するところ 決まっていないと起きること 記入欄
ベッドの頭の向き 頭の向きが反対だと、起き上がる側とテレビ・窓・出入口の位置関係がすべて入れ替わります 模様替えのあとに動線だけが反対になり、以前の手順書が使えなくなります 頭を向ける方角・壁:(記入欄)/決めた日:(記入欄)
ベッドを寄せる壁 麻痺のない側を部屋の中央に開けると、その側から降りる動線が取れます 降りる側が壁だと、毎回ベッドの上で向きを変えることになります 壁に着ける側:(記入欄)/空ける側:(記入欄)
ベッド柵・グリップの取り付け側 つかむ手が届く側に必要です。反対側の柵はつかむためではなく別の目的になります 手が届かない側に付いていると、体をひねって届かせることになります つかむ側:(記入欄)/本数:(記入欄・用具の適否は福祉用具専門相談員等にご相談ください)
車いすの定位置 降りる側と同じ側に置きます。反対側に置くと移乗の向きが逆になります 置き場所が日によって変わり、移乗の手順も日によって変わります 定位置:(記入欄)/床に印を付けたか:(記入欄)
ナイトテーブルの側 手が届く側に置きます 届かない側にあると、無理な姿勢で手を伸ばすことになります 置く側:(記入欄)/高さ:(記入欄)
照明スイッチ・リモコン 寝たまま届く側に置きます 暗い中で反対側を探すことになります 置く側:(記入欄)/固定するか:(記入欄)
呼び出しブザー つかむ手の側に置きます 押せない位置にあると、置いてあること自体が確認されないまま過ぎます 置く側:(記入欄)/届くか確認した日:(記入欄)
眼鏡・時計・飲み物 手が届く側にまとめます 取ろうとして体が傾く場面が増えます まとめる側:(記入欄)
掛け物をめくる向き 手が届く側から自分でめくれる向きに掛けます 毎朝、めくるところからお手伝いが必要になります めくる向き:(記入欄)
ベッドの高さと足元の床 足を下ろす側の床に敷物・コード・スリッパがあると、そこだけ条件が変わります 片側だけ物が置かれ、その側からの立ち上がりが行いにくくなります 足を下ろす側:(記入欄)/床の状態:(記入欄)/高さ:(記入欄・理学療法士等から示されている内容)
ポータブルトイレの置く側と向き 降りる側と同じ側に、座る向きをそろえて置きます 夜間だけ移る向きが反対になり、手順が二通りになります 置く側:(記入欄)/向き:(記入欄)
介助者が入るスペース 支える側に人が立てる幅が要ります。反対側は用具置き場にできます 支える側に物が置かれ、立つ位置が毎回ずれます 空ける側:(記入欄)/幅:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

浴室・洗面・トイレ(12項目)

点検する項目 左右で反転するところ 決まっていないと起きること 記入欄
浴室ドアの開き勝手 開く向きによって、つかむ手と入る向きが決まります ドアを押さえながら入ることになり、手が一本ふさがります 開き勝手:(記入欄)/つかむ場所:(記入欄)
浴室の縦手すり 入るときにつかむ手の側に必要です 反対側にあると、入口で一度持ち替えることになります 位置:(記入欄)/高さ:(記入欄・設置の可否は保険者、福祉用具専門相談員等にご相談ください)
浴槽横の手すり またぐときにつかむ手の側です。縦手すりとは別の側になることもあります またぎ始めてから持ち替える形になります 位置:(記入欄)/縦手すりとの位置関係:(記入欄)
シャワーチェアの向き 座ったときに手すりと洗い場が手の届く側に来る向きです 置き直すたびに向きが変わり、洗える範囲も変わります 向き:(記入欄)/置く位置:(記入欄)
シャワーフックの高さと側 片手で外して掛け直せる側と高さです 掛け直せず、床に置いたままになります 側:(記入欄)/高さ:(記入欄)
洗面台に立つ位置 体を預ける側と、物を置く側が反対になります 洗面台の縁に手をつく位置が定まらず、姿勢が毎回変わります 立つ位置:(記入欄)/手をつく場所:(記入欄)
歯ブラシ・コップ・タオル 手が届く側にまとめます。タオル掛けの側も同じです 取りに行くたびに体をひねることになります 置く側:(記入欄)/タオル掛けの側:(記入欄)
トイレの縦手すり 立ち座りでつかむ手の側です つかめず、便器や壁に手をついて立つ形になります 位置:(記入欄)/高さ:(記入欄)
トイレのL字手すり L字は左右対称ではありません。右用と左用で向きが逆になります 向きが合わないと、横棒と縦棒のどちらも使いにくくなります 必要な向き:(記入欄・製品の選定は福祉用具専門相談員等にご相談ください)
ペーパーホルダーの側 座ったまま手が届く側です 体をひねって取ることになり、姿勢が崩れます 位置:(記入欄)/高さ:(記入欄)
トイレの扉の引く向き 引き戸は、引く向きによってつかむ手が決まります 扉の前で持ち替えが発生します 引く向き:(記入欄)/取っ手の形:(記入欄)
トイレ内の介助スペース 支える側に立てる幅が要ります 介助者が入れず、扉を開けたままの対応になります 空ける側:(記入欄)/幅:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

玄関・廊下・食卓・家事の場所(11項目)

点検する項目 左右で反転するところ 決まっていないと起きること 記入欄
廊下の手すり 片側だけの手すりは、行きで使えても帰りでは反対側になります 帰り道だけ壁伝いになり、往復で条件が変わります 設置されている側:(記入欄)/往復のどちらを優先するか:(記入欄)
廊下に置かれた家具 手をつく側に物があると、その側だけ通れなくなります 通るたびに反対側へ回り込むことになります 空ける側:(記入欄)/移動した家具:(記入欄)
段差解消の向き 上がる向きと下りる向きで、つかむ側が入れ替わります 下りるときだけ支えがない状態になります 上がる向き:(記入欄)/下りる向き:(記入欄)
玄関の上がりかまちの手すり 上がるときと下りるときで使う側が逆になります 外出時は使えて、帰宅時は使えない、という形になります 上がるとき:(記入欄)/下りるとき:(記入欄)
玄関で靴を履くときの座る位置 手が届く側に靴と靴べらを置きます 座ったまま反対側へ手を伸ばすことになります 座る位置:(記入欄)/靴を置く側:(記入欄)/腰かけの高さ:(記入欄)
玄関ドアの開き勝手と鍵 開く向きと鍵の位置で、使う手が決まります 荷物と杖を持ったまま開けられず、外で立ち止まることになります 開き勝手:(記入欄)/鍵の操作をする手:(記入欄)
食卓の座る位置 手を使う側が通路側か壁側かで、動きの余地が変わります 席が日によって変わり、器の並べ方もそのたびに変わります 席:(記入欄)/向き:(記入欄)
いすの肘掛け 立ち座りで押す側に肘掛けが要ります。反対側は乗り降りのために空ける形もあります 押す場所がなく、テーブルに手をついて立つ形になります 肘掛けの側:(記入欄)/いすの高さ:(記入欄)
台所の作業台の並び 手を使う側から順に、材料・まな板・鍋が並ぶ形にします 作業のたびに体ごと向きを変えることになります 並べる順:(記入欄)/使わない側に置く物:(記入欄)
冷蔵庫・戸棚の開き勝手 開ける手の側に取っ手が来る形が使いやすくなります 扉を体で押さえながら中の物を取ることになります 開ける手:(記入欄)/棚の高さ:(記入欄)
洗濯機・物干しの高さと側 手が届く側と高さで、できる工程が変わります 途中まで自分で行えても、干す工程だけできない、という切れ方をします 届く高さ:(記入欄)/ご自分で行う工程:(記入欄)/お手伝いする工程:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

計画の一文に「どちら側か」を入れる——通し文例30組

ここまでの内容を、計画書の欄に入る文の形にしました。同じ場面を、右側に麻痺がある場合と左側に麻痺がある場合とで、15組ずつ左右対称に並べています。二つの表を見比べると、同じ場面でも文の中の「左」と「右」だけが入れ替わっていることが分かります。逆に言えば、この一語が抜けた瞬間に、二つの計画は見分けがつかなくなります。

いずれも記載のイメージを示すための例であり、実在の方のものではありません。アセスメント結果とご本人の意向に合わせて書き換えてください。なお、訓練の種目や回数は書いていません。その部分は「理学療法士等から示されている手順(記入欄)」の形にしてあります。

右側に麻痺がある場合(15組)

場面 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標 サービス内容
上着の着脱 右側が動きにくく、上着の着脱に手間がかかるが、身支度は自分で続けたい 手順が決まった形で、上着の着脱を自分で続けられる 右袖から通し、左袖から脱ぐ手順で、上着を自分で着られる 訪問介護:手順を声でお伝えし、右袖を通す工程のみお手伝い/衣類の形は作業療法士等から示されている内容(記入欄)
ズボンの着脱 右足を先に通す手順が定まらず、日によって時間がかかる 座ったままの手順で、下衣の着脱を自分で続けられる 右足から通す手順で、腰まで上げる工程だけお手伝いを受けて行える 訪問介護:右側に立ち、腰を上げる場面のみ支える/座る場所と高さ(記入欄)
整容 洗面台の物が右側にあり、左手で取りにくい 洗面まわりの用具が左手側にそろい、整容を自分で続けられる 歯ブラシとコップを左手側に置く形で、朝の整容を自分で行える 訪問介護:置き場所を左手側に固定し、位置がずれていたら戻す
食事の姿勢と席 席が日によって変わり、左手で食べにくい向きになることがある 決まった席と向きで、食事を自分で続けられる 左手が通路側に来る席で、食事を自分で始められる 訪問介護:席と向きを固定し、テーブルの高さを確認(記入欄)
食器の並べ方 右側に置いた器が最後まで残ることがある 器の並べ方が決まり、食事を残さず終えられる よく手に取る器を左手側に寄せる形で、食事を終えられる 訪問介護:並べ方の図に沿って配膳し、右側に残った器は左側へ寄せてお伝えする
調理 片手での調理の段取りが決まらず、途中でやめてしまう 左手で行える段取りで、簡単な調理を続けられる まな板を左手側に置く並びで、下ごしらえまで自分で行える 訪問介護:並びを整えたうえで見守り、火を使う工程はご一緒に行う
トイレへの移動 トイレの手すりが右側にあり、左手でつかめない 手すりを使ってトイレを自分で使い続けられる 左手が届く位置の手すりを使って、便座に座れる 訪問介護:左手側の手すりまで誘導/手すりの位置は福祉用具専門相談員等にご相談(記入欄)
排泄時の衣類 ズボンの上げ下ろしで体が右へ傾く 安定した姿勢で、排泄の一連を続けられる 右側から支えを受けながら、衣類の上げ下ろしを自分で行える 訪問介護:右側に立ち、体を支える。手を添える場所は理学療法士等から示されている内容(記入欄)
入浴の出入り 浴室の入口でつかむ場所が定まらない 決まった手順で、入浴を続けられる 左手で手すりをつかむ向きで、浴室に出入りできる 通所介護:入る向きを固定し、右側に付いて見守る
浴槽の出入り 浴槽をまたぐ順が人によって違い、不安がある 手順が一つに決まり、浴槽での入浴を続けられる 左足から入る手順で、浴槽に出入りできる 通所介護:手順書のとおりに声をおかけする/またぐ順は理学療法士等から示されている内容(記入欄)
洗身 右の脇と背中に手が届かない 自分で洗える範囲を保ちながら、入浴を続けられる 左手で届く範囲を自分で洗い、右の脇と背中はお手伝いを受けて洗える 通所介護:ご自分で洗う部位を先にお伝えし、右側の部位のみお手伝い
移乗 車いすの置き場所が定まらず、移乗の向きが毎回変わる 決まった位置からの移乗を続けられる ベッドの左側に寄せた車いすへ、左手で肘掛けをつかんで移れる 訪問介護:車いすを左側に定位置で寄せ、右側に立って支える
屋内歩行 廊下の手すりが片側にしかなく、帰り道が不安 屋内の行き帰りを、同じ安心感で移動できる 行きは手すりを左手で使い、帰りは介助者が右側に付く形で移動できる 訪問介護:帰り道は右側斜め後ろに付いて見守る
階段 玄関の段差で、上りと下りのどちらかに支えがない 玄関の段差を、上り下りとも同じ手順で越えられる 上りは左手で手すりを使い、下りは左側の支えを受けて越えられる 訪問介護:下りのときのみ左側に立つ/手すりの増設は福祉用具専門相談員等にご相談(記入欄)
外出と車の乗降 車の乗り降りで、どちらのドアからか毎回迷う 通院や買い物の外出を続けられる 左手でドア枠をつかめる側の席から、乗り降りできる 訪問介護:乗る側のドアを固定し、降りたあと車いすを左側に着ける

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

左側に麻痺がある場合(15組・上の表と同じ場面)

場面 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 長期目標 短期目標 サービス内容
上着の着脱 左側が動きにくく、上着の着脱に手間がかかるが、身支度は自分で続けたい 手順が決まった形で、上着の着脱を自分で続けられる 左袖から通し、右袖から脱ぐ手順で、上着を自分で着られる 訪問介護:手順を声でお伝えし、左袖を通す工程のみお手伝い/衣類の形は作業療法士等から示されている内容(記入欄)
ズボンの着脱 左足を先に通す手順が定まらず、日によって時間がかかる 座ったままの手順で、下衣の着脱を自分で続けられる 左足から通す手順で、腰まで上げる工程だけお手伝いを受けて行える 訪問介護:左側に立ち、腰を上げる場面のみ支える/座る場所と高さ(記入欄)
整容 洗面台の物が左側にあり、右手で取りにくい 洗面まわりの用具が右手側にそろい、整容を自分で続けられる 歯ブラシとコップを右手側に置く形で、朝の整容を自分で行える 訪問介護:置き場所を右手側に固定し、位置がずれていたら戻す
食事の姿勢と席 席が日によって変わり、右手で食べにくい向きになることがある 決まった席と向きで、食事を自分で続けられる 右手が通路側に来る席で、食事を自分で始められる 訪問介護:席と向きを固定し、テーブルの高さを確認(記入欄)
食器の並べ方 左側に置いた器が最後まで残ることがある 器の並べ方が決まり、食事を残さず終えられる よく手に取る器を右手側に寄せる形で、食事を終えられる 訪問介護:並べ方の図に沿って配膳し、左側に残った器は右側へ寄せてお伝えする
調理 片手での調理の段取りが決まらず、途中でやめてしまう 右手で行える段取りで、簡単な調理を続けられる まな板を右手側に置く並びで、下ごしらえまで自分で行える 訪問介護:並びを整えたうえで見守り、火を使う工程はご一緒に行う
トイレへの移動 トイレの手すりが左側にあり、右手でつかめない 手すりを使ってトイレを自分で使い続けられる 右手が届く位置の手すりを使って、便座に座れる 訪問介護:右手側の手すりまで誘導/手すりの位置は福祉用具専門相談員等にご相談(記入欄)
排泄時の衣類 ズボンの上げ下ろしで体が左へ傾く 安定した姿勢で、排泄の一連を続けられる 左側から支えを受けながら、衣類の上げ下ろしを自分で行える 訪問介護:左側に立ち、体を支える。手を添える場所は理学療法士等から示されている内容(記入欄)
入浴の出入り 浴室の入口でつかむ場所が定まらない 決まった手順で、入浴を続けられる 右手で手すりをつかむ向きで、浴室に出入りできる 通所介護:入る向きを固定し、左側に付いて見守る
浴槽の出入り 浴槽をまたぐ順が人によって違い、不安がある 手順が一つに決まり、浴槽での入浴を続けられる 右足から入る手順で、浴槽に出入りできる 通所介護:手順書のとおりに声をおかけする/またぐ順は理学療法士等から示されている内容(記入欄)
洗身 左の脇と背中に手が届かない 自分で洗える範囲を保ちながら、入浴を続けられる 右手で届く範囲を自分で洗い、左の脇と背中はお手伝いを受けて洗える 通所介護:ご自分で洗う部位を先にお伝えし、左側の部位のみお手伝い
移乗 車いすの置き場所が定まらず、移乗の向きが毎回変わる 決まった位置からの移乗を続けられる ベッドの右側に寄せた車いすへ、右手で肘掛けをつかんで移れる 訪問介護:車いすを右側に定位置で寄せ、左側に立って支える
屋内歩行 廊下の手すりが片側にしかなく、帰り道が不安 屋内の行き帰りを、同じ安心感で移動できる 行きは手すりを右手で使い、帰りは介助者が左側に付く形で移動できる 訪問介護:帰り道は左側斜め後ろに付いて見守る
階段 玄関の段差で、上りと下りのどちらかに支えがない 玄関の段差を、上り下りとも同じ手順で越えられる 上りは右手で手すりを使い、下りは右側の支えを受けて越えられる 訪問介護:下りのときのみ右側に立つ/手すりの増設は福祉用具専門相談員等にご相談(記入欄)
外出と車の乗降 車の乗り降りで、どちらのドアからか毎回迷う 通院や買い物の外出を続けられる 右手でドア枠をつかめる側の席から、乗り降りできる 訪問介護:乗る側のドアを固定し、降りたあと車いすを右側に着ける

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

担当が替わっても手順が崩れない申し送り——完成文50例

手順が崩れるのは、たいてい人が替わった日です。前の担当者は左側から支えていた。新しい担当者は、立ちやすい方から入った。それだけで、ご本人にとっては「昨日と違うこと」が起きます。申し送りに「どちら側か」の一語が入っているかどうかで、この崩れは止まります。

以下は、そのまま口頭で言える・記録に貼れる長さの完成文です。すべての文に「左側/右側」「◯側に立つ」「◯側から支える」が入っています。左右は例として書いてありますので、実際の側に置き換えてお使いください。

勤務交代・事業所間の引き継ぎ(18例)

場面 そのまま使える申し送りの完成文 添える欄(記入欄)
基本の一文 Aさんは右側が動きにくい方です。支えるとき、立つとき、物を置くときは、すべて左手側を空けてください。 麻痺のある側:(記入欄)
更衣の引き継ぎ 上着は右袖から通し、脱ぐときは左袖から抜きます。介助者は右側に立ち、右袖の工程だけお手伝いします。 先に通す袖:(記入欄)
下衣の引き継ぎ ズボンは右足から通します。腰まで上げる場面だけ、右側から腰を支えてください。 支える場所:(記入欄)
整容の引き継ぎ 歯ブラシとコップは左手側に置いてあります。位置がずれていたら、左手側へ戻してから始めてください。 置き場所:(記入欄)
配膳の引き継ぎ 器は左手側に寄せて配膳します。右側に置くと最後まで残ることがあるため、食後に右側を確認してください。 寄せる側:(記入欄)
食事介助の位置 声かけと皿の出し入れは左側から行います。右側から急に手を出さないようにしてください。 声をかける側:(記入欄)
移乗の引き継ぎ 車いすはベッドの左側、床の印の位置に寄せます。介助者は右側に立ち、右側から支えます。 定位置の印:(記入欄)
移乗の戻り 車いすからベッドへ戻るときは、行きと反対向きに回ります。つかむ場所は左手側の柵です。 つかむ場所:(記入欄)
歩行の引き継ぎ 杖は左手で持たれます。介助者は右側の斜め後ろに付き、右側から支えられる位置を保ってください。 付く位置:(記入欄)
廊下の往復 行きは左手で手すりを使えますが、帰りは手すりが右側になります。帰り道は右側に付いてください。 手すりの側:(記入欄)
トイレの引き継ぎ トイレは左手で縦手すりをつかむ向きで入ります。介助者は右側に立ち、右側から支えます。 入る向き:(記入欄)
夜間の排泄 ポータブルトイレはベッドの左側に置いてあります。位置を動かした場合は、必ず左側へ戻してください。 置く側:(記入欄)
入浴の引き継ぎ 浴室は左手で手すりをつかむ向きで入ります。シャワーチェアは左手側に手すりが来る向きに置いてください。 置く向き:(記入欄)
浴槽の引き継ぎ 浴槽は左足から入り、左足から出る手順で決まっています。手順書のとおりに声をおかけください。 またぐ順:(記入欄・理学療法士等から示されている内容)
洗身の引き継ぎ 左手で届く範囲はご自分で洗われます。右の脇と背中だけ、右側からお手伝いしてください。 お手伝いする部位:(記入欄)
玄関の段差 上がるときは左手で手すりを使えます。下りるときは手すりが右側になるため、下りだけ左側に立ってください。 下りで立つ位置:(記入欄)
外出時 車は左手でドア枠をつかめる側の席に乗られます。降りたあと、車いすは左側に着けてください。 乗る側:(記入欄)
環境が変わったとき 家具の配置が変わっています。左手側を空ける並びに戻したうえで、手順書の側と合っているか確認してください。 変わった場所:(記入欄)/戻した日:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

初めて入る職員への伝え方(16例)

場面 そのまま使える申し送りの完成文 添える欄(記入欄)
入室前の一言 今日の方は右側が動きにくい方です。まず「左手側から入る」とだけ覚えてから入ってください。 麻痺のある側:(記入欄)
あいさつの位置 あいさつは左側から、目の高さで行ってください。右側から声をかけると気づかれにくいことがあります。 声をかける側:(記入欄)
物を渡すとき 物は左手に渡します。右手に渡そうとしないでください。 渡す手:(記入欄)
手を貸す前に 手を出す前に、左手が何をつかもうとしているかを見てください。つかむ動きの邪魔にならない右側に立ちます。 立つ位置:(記入欄)
立ち上がりの介助 立ち上がりは右側から支えます。左手は手すりをつかむために使われるので、そこは触りません。 支える側:(記入欄)
座っていただくとき いすは左手で肘掛けをつかめる向きに置いてから、右側に立ってお声をかけてください。 いすの向き:(記入欄)
車いすを扱うとき 車いすは必ず左側の定位置に寄せます。置きやすい側ではなく、決められた側に置いてください。 定位置:(記入欄)
更衣に入るとき 着るときは右袖から、脱ぐときは左袖からです。逆にすると、ご本人が途中で止まってしまいます。 先に通す袖:(記入欄)
食事の準備 器は左手側に寄せて出してください。見た目の並びより、左手が届くかどうかを優先します。 寄せる側:(記入欄)
食後の確認 右側に残った器がないか確認し、残っていたら左側へ寄せてお伝えしてください。 確認する側:(記入欄)
歩くとき 杖は左手です。介助者は右側の斜め後ろに付きます。前に立ちふさがらないでください。 付く位置:(記入欄)
方向転換 向きを変えるときは、決まった向きに回ります。反対に回ると足の運びが変わってしまいます。 回る向き:(記入欄)
トイレ内で 便座までは左手で手すりをつかむ向きで入り、介助者は右側に立ちます。狭い場合は先に右側の物をどけてください。 どける物:(記入欄)
入浴の付き添い 浴室では右側に立ちます。左手側は手すりをつかむために空けてください。 立つ位置:(記入欄)
迷ったとき 手順で迷ったら、その場で判断せず、手順書の「側」の欄を見てください。書いていなければサービス提供責任者へご連絡ください。 連絡先:(記入欄)
退室前 動かした物を、すべて左手側の並びに戻してから退室してください。次に入る職員が同じ手順で行えます。 戻す物の一覧:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ご家族への説明(16例)

場面 そのまま使える説明の完成文 添える欄(記入欄)
手順を決めた理由 手順の中で「どちら側から」を決めているのは、担当する者が替わっても同じ動きでお手伝いできるようにするためです。 決めた日:(記入欄)
配置を変えないお願い ベッドの向きと車いすの置く側は、動作の手順とつながっています。動かす必要があるときは、事前にご相談ください。 連絡先:(記入欄)
物の置き場所 眼鏡・リモコン・お飲み物は、左手側にまとめています。片づけのときも左手側に戻していただけると助かります。 置く側:(記入欄)
更衣を手伝うとき 上着は右袖から通していただくと、ご本人が続けやすくなります。脱ぐときは左袖からです。 先に通す袖:(記入欄)
食事のとき お皿は左手側に寄せて出していただけますか。右側に置くと、最後まで残ってしまうことがあります。 寄せる側:(記入欄)
声のかけ方 お声かけは左側からのほうが届きやすいようです。右側から急に触れないようにしていただけると安心です。 声をかける側:(記入欄)
立ち上がりを手伝うとき 立ち上がりは右側に立って支えていただきます。左手は手すりをつかむために使われますので、そちらは持たないでください。 支える側:(記入欄)
移乗を手伝うとき 車いすはベッドの左側、床の印の位置に寄せてください。位置がずれると、体の回る向きが変わってしまいます。 印の場所:(記入欄)
腰への負担 右側に立って支える形にしておくと、無理にひねらずに手伝えます。負担を感じるときは遠慮なくお知らせください。 ご家族が行う場面:(記入欄)
歩くとき お出かけのときは、右側の斜め後ろを歩いていただけますか。杖は左手で持たれます。 歩く位置:(記入欄)
段差のとき 上がるときは左手の手すりを使えますが、下りるときは支えがない側になります。下りだけ左側に立っていただけると安心です。 下りで立つ位置:(記入欄)
入浴のとき 浴室では左手側に手すりが来る向きで入っていただきます。椅子の向きも同じ側にそろえてください。 置く向き:(記入欄)
できることを残す 左手で届く範囲は、時間がかかってもご本人が行われます。先に手を出さずに待っていただけると助かります。 ご自分で行う工程:(記入欄)
外出のとき 車は左手でドア枠をつかめる側の席にお乗りいただきます。降りたあとは車いすを左側に着けてください。 乗る側:(記入欄)
誰かに頼むとき ご親族やご友人にお手伝いをお願いするときは、この紙の「左手側を空ける」の一行だけお渡しください。 お渡しする紙の場所:(記入欄)
相談してほしいこと 体調やお身体のことでいつもと違うと感じられたときは、判断はなさらず、主治医・看護職員へご相談ください。 連絡先:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「できた・できなかった」ではなく、どちら側で・どこまで・どのくらいの手助けで——記録の完成文50例

記録に「更衣、一部介助」とだけ書かれていると、次に読む人には何も伝わりません。片側に麻痺のある方の記録で伝わるのは、三つの要素です。どちら側で行ったか、どこまで自分で行ったか、どのくらいの手助けだったか。この三つが入っていれば、担当が替わっても同じ手順を再現できます。逆に、この三つのどれかが抜けると、次の人はまた最初から探すことになります。

次の50文は、見て分かったことだけで書いてあります。体の状態の見立てや、良くなった・悪くなったという評価は含めていません。お身体のことで気づいた点は、記録とは別に主治医・看護職員へお伝えください。左右は例ですので、実際の側に置き換えてお使いください。

「どちら側で」を残す(17例)

場面 記録の完成文 書き足す欄(記入欄)
起床 ベッドの左側の柵を左手でつかみ、左側から足を下ろして端座位となられた。 下ろした側:(記入欄)
移乗 ベッド左側の定位置に寄せた車いすへ、左手で肘掛けをつかんで移られた。介助者は右側に立った。 寄せた側:(記入欄)
立ち上がり 右側から腰を支え、左手で手すりをつかんだ状態で立ち上がられた。 支えた側:(記入欄)
更衣(上衣) 右袖から通し、左袖はご自分で通された。介助者は右側に立った。 通した順:(記入欄)
更衣(下衣) 右足から通され、腰を上げる場面のみ右側から支えた。 支えた場面:(記入欄)
整容 左手側に置いた歯ブラシとコップを使い、洗面台の左側に立って整容された。 立たれた位置:(記入欄)
食事の配膳 器を左手側に寄せて配膳した。右側に置いた汁物は最後まで手をつけられなかった。 残った器の位置:(記入欄)
食事の姿勢 左手が通路側に来る席に座られ、左手でスプーンを使って摂られた。 座られた席:(記入欄)
食後 食後に右側を確認し、残っていた器を左側へ寄せてお伝えした。その後召し上がられた。 確認した側:(記入欄)
歩行 杖を左手で持たれ、介助者は右側の斜め後ろに付いて移動された。 付いた位置:(記入欄)
廊下の往復 行きは左手で手すりを使われた。帰りは手すりが右側になるため、右側から手を添えた。 手を添えた側:(記入欄)
方向転換 左足を軸に、決められた向きに回って方向を変えられた。 回られた向き:(記入欄)
トイレ 左手で縦手すりをつかむ向きで入られ、介助者は右側に立った。 入られた向き:(記入欄)
夜間の排泄 ベッド左側のポータブルトイレへ、左手で柵をつかんだまま移られた。 置いた側:(記入欄)
入浴(出入り) 左手で手すりをつかむ向きで浴室に入られ、介助者は右側に付いた。 付いた位置:(記入欄)
入浴(浴槽) 手順書のとおり左足から浴槽に入られ、出るときも左足から出された。 またがれた順:(記入欄)
外出 左手でドア枠をつかめる側の席から乗車された。降車後、車いすを左側に着けた。 乗られた側:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「どこまで」を残す(17例)

場面 記録の完成文 書き足す欄(記入欄)
更衣(上衣) 左袖を通すところまではご自分で行われ、右袖を通す工程からお手伝いした。 ご自分で行われた工程:(記入欄)
更衣(下衣) 座ったまま両足を通すところまで行われ、腰まで上げる工程はお手伝いした。 手伝った工程:(記入欄)
ボタン 上から二つ目までは左手で留められ、そこから先はお手伝いした。 留められた範囲:(記入欄)
整容 歯みがきは最後までご自分で行われ、うがい用の水を注ぐ工程のみお手伝いした。 手伝った工程:(記入欄)
洗身 左手で届く前面はご自分で洗われ、右の脇と背中はお手伝いした。 洗われた部位:(記入欄)
洗髪 泡立てるところまでご自分で行われ、後頭部をすすぐ工程はお手伝いした。 手伝った工程:(記入欄)
食事 主菜と主食は左手で最後まで召し上がり、右側に置いた汁物には手をつけられなかった。 残った物:(記入欄)
食器の片づけ お盆を左手で流しまで運ばれ、洗う工程はお手伝いした。 運ばれた範囲:(記入欄)
調理 まな板を左手側に置いた状態で、下ごしらえまでご自分で行われた。火を使う工程はご一緒に行った。 行われた工程:(記入欄)
移動(居室内) ベッドから居室の入口まではご自分で歩かれ、そこから先は手を添えた。 歩かれた区間:(記入欄)
移動(トイレまで) 居室からトイレの入口まで歩かれ、便座の前での方向転換からお手伝いした。 歩かれた区間:(記入欄)
立ち上がり いすから腰を浮かせるところまでご自分で行われ、そこから立ち切る場面で右側から支えた。 支えた場面:(記入欄)
段差 玄関の段差は上がる側はご自分で越えられ、下りる側は右側から支えた。 支えた向き:(記入欄)
車の乗降 座席に腰かけるところまでご自分で行われ、右足を車内に入れる工程をお手伝いした。 手伝った工程:(記入欄)
物の準備 左手側に置いた着替えをご自分で選ばれ、たたむ工程まで行われた。 行われた工程:(記入欄)
洗濯 洗濯物を洗濯機に入れる工程までご自分で行われ、干す工程は高さが届かずお手伝いした。 届かなかった高さ:(記入欄)
言葉でのやりとり 短い言葉で用件を最後まで伝えられた。長い説明の場面では、こちらから「はい・いいえ」で答えられる形にお聞きした。 伝えられた内容:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「どのくらいの手助けで」を残す(16例)

場面 記録の完成文 書き足す欄(記入欄)
声かけのみ 右袖から通す手順を声でお伝えしただけで、上衣の着脱をご自分で行われた。体には触れていない。 お伝えした言葉:(記入欄)
見守りのみ 右側に立って見守り、手は添えずに移乗を終えられた。 立った位置:(記入欄)
手を添えるだけ 右側から肘に手を添えた状態で立ち上がられた。体重を支える必要はなかった。 添えた場所:(記入欄)
支えが必要 右側から腰を支えた状態で、便座への方向転換を行われた。 支えた場所:(記入欄)
二人での対応 浴槽の出入りは、右側と後方の二人で支える形で行った。 担当した者:(記入欄)
用具を使って 左手側の縦手すりを使われ、こちらは右側で見守るのみだった。 使われた用具:(記入欄)
準備だけ 器を左手側に寄せる準備のみ行い、食事はご自分で最後まで召し上がった。 準備した内容:(記入欄)
途中から 前半はご自分で行われ、疲れが見えた場面から右側でお手伝いに入った。 入った場面:(記入欄)
待つ対応 手を出さずに待ち、左手で靴べらを使って靴を履かれるまで見守った。 待った工程:(記入欄)
やり直した場面 車いすの位置が右側にずれていたため、左側の定位置に戻してから移乗を行った。 ずれていた場所:(記入欄)
環境を戻した 物の置き場所が右側に移っていたため、左手側に戻したうえでご自分で整容された。 戻した物:(記入欄)
いつもと違った日 いつもは声かけのみで行われる更衣に、この日は右側からお手伝いが必要だった。 違っていた点:(記入欄)/連絡した先:(記入欄)
手順が守れなかった 浴室の椅子の向きが反対に置かれていたため、向きを直してから入っていただいた。 直した内容:(記入欄)
ご家族が行った ご家族が右側に立って支えられ、移乗を行われた。手順書の側と同じ位置だった。 行われた方:(記入欄)
できた場面 左手で手すりをつかみ、これまでお手伝いしていた立ち上がりを、この日はご自分で行われた。 行われた工程:(記入欄)
お伝えしたこと お身体のことで気づいた点を、判断はせずそのまま看護職員へお伝えした。 お伝えした内容:(記入欄)/お伝えした先:(記入欄)

※本記事は文例集であり、個別の医療上の判断を示すものではありません。療養上の指示は主治医・看護職員・理学療法士等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この記事で書き足した「側」の欄を、そのまま計画書へ

ここまでの表で(記入欄)に書き込んだ「側」は、そのまま第2表のサービス内容欄と、事業所の手順書に写せます。写すときに落ちやすいのが、上りと下りで側が入れ替わる場所です。階段、玄関の段差、廊下の往復、浴槽の出入り、車の乗降。この五つは、行きの側だけを書いて帰りの側を書き忘れると、片道だけ手順のない状態になります。

もう一つ落ちやすいのが、模様替えのあとです。ベッドの向きが変わると、起き上がる側から先の動線がまるごと反対になります。家具を動かした日は、手順書の「側」の欄がまだ合っているかを見直す日でもあります。見直した日付を書く欄を作っておくと、次の担当者が古い手順を使い続けることを避けられます。

最後に、書き方の粒度についてです。「左側から支える」とだけ書かれた手順書は、書いた人には十分でも、初めて読む人には足りないことがあります。支えるのが肘なのか腰なのか、立って支えるのかしゃがんで支えるのかで、同じ「左側から」でも動きは変わります。とはいえ、身体のどこにどう手を添えるかは、理学療法士・作業療法士等から示されている内容に沿う部分です。手順書には「左側から、(記入欄)に手を添える」という形で、側だけを先に確定させ、添える場所は専門職に確認して埋める欄として残しておくと、書けないことを空欄のまま抱え込まずに済みます。側は事業所が決められる。場所は決められない。この線引きをはっきりさせておくことが、手順書を最後まで書き切るこつです。

お身体の状態、動作をどこまで行っていただくか、用具が適しているかどうかは、この記事では扱っていません。主治医・看護職員・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・福祉用具専門相談員等にご確認ください。介護報酬の算定可否は保険者(指定権者)へのご確認となります。

よくある質問(FAQ)

脳血管疾患のケアプランで重視する点は?
残存機能を活かした生活動作の獲得、リハビリの継続、血圧管理による再発予防です。
麻痺がある場合の注意点は?
麻痺側の保護、安全な移乗・移動方法、転倒予防を留意点に記載します。
再発予防はどう位置づけますか?
血圧・服薬の管理、生活習慣の見直しを訪問看護や主治医との連携で計画します。
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
カイポケをご利用中でなくても、神マナは単体で問題なくご利用いただけます。「マナドライブ」で帳票類の管理・網羅もでき、まず神マナを導入して後からカイポケを連携することも可能です。カイポケの導入をご希望の際は、当社からサポート担当へお繋ぎします。詳しくは「カイポケ導入相談・お見積り」の案内ページをご覧ください。
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場面別|脳血管疾患の観察と記録の文例

脳血管疾患の方の記録で、その日の変化が伝わる書き方を場面ごとにまとめました。数字と時刻を入れるのが要点です。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

※ この節の記入例は左片麻痺の方を想定しています(前の節の文例は右片麻痺の方)。同じ動作でも麻痺側が変われば手順が入れ替わるため、記録にも計画にもどちら側かを必ず書きます。

場面 記録の文例
起床 左上肢の麻痺あり。ベッド柵を右手でつかみ、見守りで端座位となる。
血圧 起床時138/84、就寝前128/78。前日と大きな変化なし。
移乗 ベッドから車いすへ、右手で手すりをつかみ軽介助で移乗。1日6回。
歩行 四点杖で室内10m。左足の振り出しに時間を要する。ふらつきなし。
食事 右手でスプーンを使い自力摂取。左側の食器に気づかず残されるため、位置を寄せた。
嚥下 水分でむせが1回。とろみを追加し以後なし。
言語 短い言葉は伝えられる。長い説明では言葉が出にくくなる。
更衣 麻痺側から袖を通すことを声かけし、上衣は自分で着られた。
入浴 浴槽の出入りは2名で介助。洗身は右手で前面のみ自分で行われる。
排泄 日中はトイレで自立。夜間はポータブルトイレを使用。
リハビリ 理学療法士から示されている内容(記入欄)を実施。痛みの訴えなし。
皮膚 麻痺側の左肘に発赤あり。クッションの位置を調整した。
痛み 左肩に痛みの訴え。ご本人は「動かすとズキッとする」と話される。移乗時に強くなる。
意欲 「また歩きたい」と話される。訓練に自分から取り組まれる。
服薬 主治医の指示による薬を、指示どおり内服。残薬なし。
注意点 入浴前後の血圧を測定。主治医から示されている範囲(記入欄)を外れたときは、看護職員へ報告し相談する。
急変時 ろれつが回らない・力が入らないなど、いつもと違う様子に気づいたときは、ためらわず119番通報を含め、事業所で定めた手順に沿って対応する。
家族 妻へ、麻痺側からの更衣と、移乗の手順を実演して説明した。

あわせて確認したい、併存しやすい状態

脳血管疾患の方は、次の状態を併せ持つことがあります。それぞれの文例と、計画に書くときの観点をまとめています。

誤嚥性肺炎/廃用症候群/高血圧症/心房細動

27の疾患・状態の一覧は疾患別ケアプランの文例にまとめています。

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この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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