公開:2026年11月8日/出典:公益財団法人 日本医療機能評価機構「薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業 共有すべき事例 2026年 No.10」
要点(3行)
- 日本医療機能評価機構は、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業の「共有すべき事例」2026年 No.10 を公表しました。事例は2つです。
- 事例1は、在庫の都合で坐剤を切断して使う変更を処方医に提案したところ、その坐剤は内部が液状で切断して使うのは不適切だった事例です(不適切な薬剤変更)。
- 事例2は、添付文書の禁忌に書かれた配合剤の一般的名称を見て、単剤も併用禁忌だと誤認し、処方医に誤った情報を提供した事例です(処方医への不適切な情報提供)。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 出したところ | 公益財団法人 日本医療機能評価機構 医療事故防止事業部(薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業) |
| 事例1(調剤) | リンデロン坐剤0.5mg の在庫がなく、在庫のあった1.0mg を0.5個に切断して使う変更を処方医に提案し、許可を得て調剤した。交付後に確かめると、内部が液状で切断して使うのは不適切だった。坐剤は切断できると思い込み、交付前に確かめていなかった |
| 事例1のポイント | 坐剤を切断して使う場合は、含量が同等になるかだけで判断せず、切断できる製剤か処方監査のときに確かめる。切断できない坐剤は薬局内で共有し、薬品棚への「切断不可」の表示や調剤監査支援システムへの注意事項の登録など、調剤時に注意を促す仕組みを整える |
| 事例2(疑義照会・処方医への情報提供) | 睡眠薬がベルソムラ錠に変わった患者が、ラベプラゾールNa錠を服用していた。薬剤師は併用禁忌と考えて疑義照会し、処方が変更された。実際には、添付文書の禁忌にある配合剤(ラベプラゾール・アモキシシリン・クラリスロマイシン)の名称を見て、ラベプラゾール単剤も併用禁忌だと誤認していた |
| 事例2のポイント | 添付文書の禁忌には配合剤の一般的名称が書かれていることがあり、併用禁忌に当たらない構成成分も書かれることがある。疑義照会や処方医への情報提供の前に、提供する情報が正しいかを確かめ、行ったあとにも適否を見直す機会を設けるなど、疑義照会の手順を具体的に検討する |
| 資料の注意書き | この情報は、医療従事者の裁量を制限したり、義務や責任を課したりする目的で作成されたものではない、と書かれています |
一次資料:共有すべき事例 2026年 No.10(PDF・日本医療機能評価機構) / 共有すべき事例の一覧
病院・クリニックで確かめること
- 薬局から処方変更の提案や疑義照会を受けたときの院内の確かめ方(誰が・何を見て答えるか)を、院内の手順でご確認ください。
- 薬剤の性状・禁忌は、最新の添付文書でご確認ください。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






