認知症の方のケアプランは、できないことを補うだけでなく、その人らしさと意欲を支える視点が欠かせません。文例とともに整理します。
ケアの視点
なじみの関係や役割を大切にし、不安や混乱を減らしながら、穏やかに過ごせる環境を整えます。家族の負担軽減も重要な視点です。
このケアプラン文例、話すだけで下書きになります。
居宅マナ(神マナ)は、アセスメントの内容から第1〜3表の下書きを作り、カイポケに転記できます。利用者3名まで、3か月間 回数の制限なく無料で全機能を使えます。アプリを無料で使ってみる →
ケアプランの文例
ニーズ:なじみの人と関わりながら、穏やかに毎日を過ごしたい。
長期目標:日中の活動に参加し、表情豊かに過ごす時間を持てる。
短期目標:週3回の通所で、他者との会話やレクリエーションに参加できる。
サービス内容:通所介護での個別活動・回想法、家族への対応方法の助言、見守り体制の整備。
書き方のポイント
- できることや役割を活かす目標にする
- 行動の背景(不安・体調など)に目を向ける
- 家族の介護負担への支援も計画に入れる
認知症の計画づくりで、実際に迷うところ
① 「困った行動」を課題に書かない
計画書は本人・家族も読みます。行動そのものではなく、その背景にある本人の困りごとを課題として書くと、支援の方向が変わります。「徘徊がある」ではなく「安心して過ごせる場所と時間が必要」と書きます。
② できることを取り上げない
安全のために先回りして代わりにやると、できることが減っていきます。どこまで本人がやり、どこから支援するかを計画で線引きします。
③ 家族への支援を計画に入れる
認知症の支援では、家族の負担が支援の継続を左右します。家族の休息(レスパイト)を計画に位置づけることは、本人の生活を守ることでもあります。
長期目標・短期目標の立て方
| 避けたい書き方 | 扱いやすい書き方 | |
|---|---|---|
| 長期目標 | 認知症が進行しない | 慣れた環境で、安心して生活を続けられる |
| 短期目標 | 物を失くさなくなる | 探し物があったとき、支援者に伝えられる |
| 短期目標 | 家族に迷惑をかけない | 家族が週1回、自分の時間を持てる |
サービス種別ごとの位置づけ例
| サービス | 位置づけの例 | 記録で見るところ |
|---|---|---|
| 訪問介護 | 生活のリズムを支え、できることを引き出す | 本人が自分で行った動作、声かけへの反応 |
| 通所介護 | 日中の活動と他者との交流 | 参加した活動、表情、他者との関わり |
| 訪問看護 | 服薬と身体状態の管理 | 服薬状況、睡眠、食欲、体重 |
| 短期入所 | 家族のレスパイト | 利用中の様子と、帰宅後の変化 |
第1表・第2表の文例
第1表:利用者及び家族の生活に対する意向
- 本人「ここにいれば大丈夫。でも時々、何をしていたか分からなくなる」
- 長男の妻「介護を代わってくれる人がいない。自分の時間が全くない」
第1表:総合的な援助の方針
ご本人が長く暮らしてこられた環境と生活のリズムを大切にしながら、できることを続けていただけるよう支援します。ご家族の負担が過大にならないよう、休息の時間を確保します。ご本人が混乱されたときは、否定せずに気持ちを受け止める関わりを、関係者で統一します。
第2表:ニーズ・目標・サービス内容
| 生活全般の解決すべき課題 | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| ひとりで過ごす時間に不安が強くなる | 日中を安心して過ごせる | デイサービスに週2回、継続して通える | 通所介護:週2回/訪問介護:送り出しの支援 |
| 服薬を忘れる、または重ねて飲んでしまう | 安全に服薬を続けられる | 服薬の飲み忘れ・重複がない状態が続く | 訪問看護:服薬管理/薬局:一包化とカレンダー |
| 家族の介護負担が大きく、続けられるか不安 | 家族が休息をとりながら介護を続けられる | 家族が月1回、まとまった休息をとれる | 短期入所:月1回/地域包括:家族会の情報提供 |
| できることが減っていくのが本人もつらい | できることを続け、役割を持てる | 洗濯物たたみなど、家庭内の役割を続けられる | 訪問介護:一緒に行う家事(見守り的援助) |
モニタリングで見る、変化のサイン
- 睡眠——昼夜が逆転していないか
- 食事——食べたことを忘れるのか、食べる意欲がないのかは別の問題です
- 服薬——飲み忘れか、拒否か
- 表情と発語——数が減っていないか
- 家族の様子——介護者の疲労は、本人の変化より先に出ることがあります
- 身体の変化——認知症のせいにせず、脱水・便秘・感染などの身体要因を疑います
計画づくりでよくある疑問
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 「徘徊」と書いてよいか | 目的のない歩き回りと決めつけた語です。「外出して戻れなくなることがある」など事実で書きます |
| 本人に計画を説明すべきか | 説明します。理解が難しくても、本人の前で本人のことを決めない姿勢が要ります |
| 家族と本人の意向が違う | どちらも第1表に併記します。片方だけを書かないことが大切です |
| 進行したら計画はどうする | 状態の変化に合わせて見直します。目標を下げることは支援の後退ではありません |
| 認知症加算の要件は | サービス種別ごとに定めがあります。要件と算定の可否は保険者にご確認ください |
※本記事は計画作成の一般的な考え方を整理したものです。医学的な判断は主治医の指示によります。給付や算定の可否は保険者(市区町村)にご確認ください。
文例を土台に、作成はAIで
文例はあくまで土台です。介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」の居宅向け機能(居宅マナ)は、アセスメントからケアプランの原案を自動で作成します。確認・修正して仕上げます。ケアプラン(居宅サービス計画書 第1・2・3・6表)の原案作成では、実証で平均125.5分が37.6分になりました(2024年2月、ケアマネジャー10名・10件の計測。業務内容・運用により異なり、効果を保証するものではありません。詳しくは効果に関する実測データ)。利用者さま3名まで、3か月間、回数の制限なく無料(2026年中のご登録は2027年3月31日まで)でお試しいただけます。
ケアプラン文例(記入例・コピペ可)
認知症の方のケアプランでは、本人の意向の尊重、なじみの環境、見守りと安全、BPSD(行動・心理症状)への対応が柱です。
| 生活課題(ニーズ) | 長期・短期目標 | サービス内容・留意点 |
|---|---|---|
| なじみの人と穏やかに過ごしたい | (長期)日中の活動に参加し表情豊かに過ごせる/(短期)週3回の通所で会話やレクに参加できる | 通所介護での個別活動・回想法、なじみの関係づくり、家族への助言 |
| 住み慣れた自宅で暮らし続けたい | (長期)混乱が減り在宅生活を続けられる/(短期)生活リズムが整い日中を穏やかに過ごせる | 訪問介護の生活援助・見守り、環境調整、服薬管理の支援 |
| 家族が安心して介護を続けたい | (長期)家族の負担が軽減し在宅介護を継続できる/(短期)家族が休息をとれる | ショートステイ、通所介護、家族の相談・介護教室 |
認知症|第2表の通し文例
以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。アセスメント結果とご本人の意向に合わせて必ず書き換えてください。岡山市の資料では「複数の利用者の居宅サービス計画の内容が一律である」ことが不適切事例として挙げられています。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 物忘れがあるが、住み慣れた家で暮らし続けたい | なじみの環境で、落ち着いて生活を続けられる(1年) | 日中の活動の場ができ、生活リズムが整う(3か月) | 通所介護(週3・認知症対応)/訪問介護:生活援助/家族:見守り |
| 薬の飲み忘れが増えたが、体調を崩したくない | 服薬が続き、症状が安定した状態を保てる(1年) | 声かけを受けて、朝夕の薬を自分で飲める(3か月) | 訪問介護:服薬の確認/居宅療養管理指導:薬剤師による一包化の相談 |
| 夕方になると落ち着かなくなる | 夕方も穏やかに過ごせる(6か月) | 夕方の不穏がみられる日が週1回以下になる(3か月) | 通所介護:日中の活動/家族:夕方の関わり方の工夫/主治医への相談 |
| 火の消し忘れが心配だ | 安全に台所を使い続けられる(1年) | 調理時に見守りがある体制が整う(1か月) | 訪問介護:調理の見守り/福祉用具・住宅改修:安全装置の検討 |
| 外出して帰り道が分からなくなることがある | 安全に外出を続けられる(1年) | 見守りのもとで、近所への外出ができる(3か月) | 通所介護:外出の機会/地域:見守りネットワークへの登録 |
| 同じ話を繰り返し、家族が疲れている | 家族が休息をとりながら在宅介護を続けられる(1年) | 家族が週2回、自分の時間を持てる(2か月) | 通所介護(週2)/短期入所生活介護(月4日)/家族会の紹介 |
| お風呂に入りたがらない | 清潔が保たれ、気持ちよく過ごせる(6か月) | 週2回の入浴ができる(3か月) | 通所介護:入浴介助(誘い方の工夫)/訪問介護:清拭 |
| 食事をしたことを忘れてしまう | 必要な栄養がとれ、体重を維持できる(6か月) | 決まった時間に3食を食べられる(2か月) | 訪問介護:食事の準備と声かけ/配食サービス(保険外) |
| お金の管理が難しくなってきた | 金銭のトラブルなく生活を続けられる(1年) | 支払いの支援を受けられる体制が整う(3か月) | 日常生活自立支援事業/地域包括支援センターへの相談 |
| できることが減っていくのが不安だ | いまできることを続け、自信を保てる(1年) | 家事の一部(洗濯物たたみ)を毎日続けられる(3か月) | 通所介護:役割のある活動/家族:できることを任せる関わり |
認知症|観察項目とモニタリングの視点
短期目標の期間が終わる前に、次の項目を確認して評価します。公表資料では、実施状況の把握を行わずに一律に短期目標の期間を延長していた事例が指摘されています。
| 観察する項目 | 変化のサイン | 計画への反映 |
|---|---|---|
| 見当識 | 日付や場所を尋ねる回数が増える | 声かけの方法と環境の工夫を計画に加える |
| 服薬 | 残薬が増える、飲み間違いがある | 管理方法を一包化や服薬カレンダーへ見直す |
| 生活リズム | 昼夜逆転、日中の傾眠 | 日中の活動の回数を短期目標に置く |
| BPSD | 不穏・帰宅願望・興奮の頻度と時間帯 | 誘因を記録し、環境調整をサービス内容に反映する |
| セルフケア | 入浴・更衣の回数が減る | 支援の入り方を見直し、拒否の少ない時間帯に変える |
| 食事 | 食べたことを忘れる、食欲の変動 | 食事の時間と量を記録し、体重で確認する |
| 対人交流 | 人を避ける、会話が減る | 交流の場を計画に位置づける |
| 家族の状況 | 介護者の疲労、相談の増加 | レスパイトの回数を見直す |
認知症|避けたい書き方と言い換え
姫路市の資料では、第2表の目標欄に「利用者の目標ではなく、介護者が提供すべきサービス内容が記載されていた」ことが指摘されています。目標は利用者を主語に、達成できたか判断できる形にします。
| 避けたい書き方 | 理由 | 言い換えの例 |
|---|---|---|
| 認知症が進行しないようにする | 進行の有無は目標にできない | なじみの環境で落ち着いて生活を続けられる |
| 職員が服薬管理を行う | 主語が支援者になっている | 声かけを受けて、朝夕の薬を自分で飲める |
| 問題行動を減らす | 評価語であり、本人の視点がない | 夕方の不穏がみられる日が週1回以下になる |
| 見守りを強化する | サービス内容であり、目標ではない | 見守りのもとで、近所への外出ができる |
| 家族の負担を軽減する | 家族が主語で、利用者の目標になっていない | (本人)通所を継続できる/(家族支援として)週2回の休息時間を確保する |
| できることを続ける | 何ができるのか分からない | 洗濯物たたみを毎日続けられる |
| 安全に過ごす | 評価の基準がない | 調理時に見守りがある体制が整う |
第2表そのものの書き方はケアプラン第2表の書き方・文例、他の疾患は疾患別ケアプランの文例をご覧ください。
主治医意見書の記載別|認知症の病型で分かれる書き方(5類型・25例)
病型を見分けるのは医師の仕事です。ケアマネジャーが計画に書けるのは、主治医意見書に何と記載されているかという事実と、その記載を手がかりに本人・家族から聞き取った生活の困りごとの2つだけです。以下は「意見書にこの記載がある場合、生活のどこを確かめ、第2表をどう書き分けるか」を整理したものです。病型そのものを計画書に断定して書くのではなく、確かめた生活の事実を書きます。
主治医意見書の記載別|聞き取りと居宅で確かめる事実
| 主治医意見書の記載 | 本人・家族から聞き取る言葉の例 | 居宅で確かめる事実 | 計画で分かれるところ |
|---|---|---|---|
| アルツハイマー型認知症 | 本人「さっき言ったことを、また聞かれるんです」/長女「同じ買い物を1週間で3回しています」 | 冷蔵庫に同じ食材が3つ以上ある。財布のレシートに同一店舗・同一日が重複している。薬カレンダーの残薬が朝分に偏っている | 覚えていられないことを責めない環境づくりが中心。手順を減らす・置き場所を固定する・声かけの時刻を決める、をサービス内容に具体的に書く |
| レビー小体型認知症 | 本人「そこに子どもが3人座っている」/妻「調子のよい日と、話がかみ合わない日が交互にあります」 | 本人がそう話される時刻と、そのときの部屋の明るさ。玄関の段差でふらつく回数。日中に眠っている時間の合計。同じ週でも受け答えの様子が日によって違う | 転倒と日内変動が計画の軸になる。訪問の時間帯を「調子のよい時間」に合わせる旨と、照明・敷物・動線の調整をサービス内容に書く |
| 前頭側頭型認知症 | 長男「毎日14時ちょうどに同じ道を歩いて帰ってきます」/本人「これがいい。ほかはいらない」 | 決まった時刻・決まった道順の外出があるか。同じ食品ばかりを買う傾向。店で会計前に商品を開けてしまうことがあるか。制止したときの反応 | やめさせる方向では組み立てない。決まった時刻の行動を予定として計画に取り込み、安全に行えるようにする。同行者・経路・戻る時刻をサービス内容に書く |
| 血管性認知症 | 本人「やる気が出ない。前はできたのに」/夫「できる日とできない日の差が大きい」 | 右手の使いにくさ、歩行時のふらつき。午前と午後で調子が違うか。血圧手帳の記載の有無。涙が出やすい、怒りやすい場面の時刻と直前の出来事 | できる部分とできない部分がはっきり分かれる前提で書く。「全介助」「全部見守り」ではなく、動作ごとに本人が行う範囲を第2表に書き分ける |
| アルツハイマー型と血管性の両方の記載(混合型) | 次女「物忘れも進んでいますが、麻痺で転びやすいのも心配です」 | 記憶に関する困りごとと、身体の動きに関する困りごとが同じ日に現れているか。転倒の有無と時刻。服薬の飲み忘れと、飲み込みにくさの両方 | ニーズを1本にまとめず、記憶に関する課題と身体機能に関する課題を別の行に分けて立てる。1行にまとめると評価できなくなる |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
病型別|第2表の通し完成文(20例)
そのまま貼ったうえで、氏名・時刻・回数・場所をご本人の実際の情報に必ず置き換えてください。岡山市の集団指導資料では、複数の利用者の居宅サービス計画の内容が一律であることが不適切な事例として示されています。
| 意見書の記載 | 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|---|
| アルツハイマー型 | 買い物に行っても同じ物を買ってしまい、食費が心配だと本人が話している | 本人が納得できる形で買い物を続けられる(12か月) | 買い物メモを一緒に作り、週2回の買い物に持って出られる(3か月) | 訪問介護:買い物同行(本人がかごに入れ、支援者は品目の確認のみ)/家族:冷蔵庫の在庫を日曜日に一緒に確認 |
| アルツハイマー型 | 朝の薬を飲んだかどうか分からなくなり、不安になる | 朝夕の薬を安心して続けられる(12か月) | 服薬カレンダーの当日の枠を自分で確認し、朝8時の薬を飲める(3か月) | 居宅療養管理指導:薬剤師による一包化と日付印字の相談/訪問介護:8時の声かけと空袋の確認/家族:週1回のカレンダーの補充 |
| アルツハイマー型 | 長年続けた畑仕事をやめたくないが、道順を間違えることがある | 畑での作業を続け、収穫したものを食卓に出せる(12か月) | 週2回、家族または支援者と一緒に畑へ行き、30分作業できる(3か月) | 通所介護:園芸活動への参加/家族:土曜午前の同行/地域:近隣の方への声かけの依頼(本人の同意を得たうえで) |
| アルツハイマー型 | 約束の日を覚えていられず、通所の日に出かけてしまうことがある | 予定どおりに通所し、日中の居場所を保てる(12か月) | 玄関のカレンダーを見て、通所日の朝に自分で支度を始められる(3か月) | 訪問介護:通所日の朝7時50分の送り出し/通所介護:週2回/家族:前夜にカレンダーへ印をつける |
| レビー小体型 | 夕方に「知らない人がいる」と話され、その時間帯が怖いと本人が言う | 夕方を安心して過ごせる時間にできる(12か月) | 16時から18時に、家族または支援者と過ごす時間を週4日確保できる(3か月) | 通所介護:16時30分までの利用/訪問介護:17時からの生活援助/環境:居間の照明を夕方前に点灯し、影のできる位置のカーテンを閉める |
| レビー小体型 | 調子のよい日と悪い日の差が大きく、外出の予定が立てられない | 体調に合わせて外出の機会を持てる(12か月) | 午前中の調子がよい日に、月2回の外出ができる(4か月) | 通所介護:午前中心の利用に変更/家族:起床時の様子を記録用紙に3段階で記入/担当者会議:訪問の時間帯を午前に統一 |
| レビー小体型 | 玄関と廊下でふらつくことがあり、転ぶのが怖くて動きたくない | 家の中を自分の足で移動し続けられる(12か月) | 手すりを使い、居間から手洗いまで介助なしで移動できる(3か月) | 福祉用具貸与:手すり(動作の様子を担当者会議で確認したうえで)/住宅改修:段差の解消の検討/訪問リハビリテーション:立ち上がりと方向転換の練習 |
| レビー小体型 | 日中に眠ってしまい、夜に目が覚めてしまう | 昼と夜のリズムを整え、朝を気持ちよく迎えられる(12か月) | 日中の臥床時間が1日2時間以内の日が、週5日になる(3か月) | 通所介護:午前の活動と昼食後の離床の声かけ/家族:起床時刻と就寝時刻を記録/主治医:日中の眠気について相談(記録を持参) |
| 前頭側頭型 | 毎日決まった時刻に同じ道を歩いており、それをやめたくないと本人が話す | 安全に、いつもの道を歩き続けられる(12か月) | 14時からの外出に、週3回は同行者がつく体制ができる(3か月) | 訪問介護:14時からの外出の同行/地域:経路上の店舗への協力の依頼(本人・家族の同意を得たうえで)/持ち物:連絡先を書いたカードを上着の内ポケットに入れる |
| 前頭側頭型 | 甘い物ばかりを買ってしまい、家族が食事の内容を心配している | 食事の内容が偏らず、体重を保てる(12か月) | 1日の間食を、決めた時刻の1回にできる(3か月) | 訪問介護:15時の間食を一緒に用意/家族:買い置きの置き場所を1か所に決める/管理栄養士への相談を検討(体重の記録を持参) |
| 前頭側頭型 | 店で会計の前に品物を開けてしまうことがあり、外出をためらっている | 買い物の機会を持ち続けられる(12か月) | 週1回、同行のもとで買い物ができる(3か月) | 訪問介護:買い物同行(会計をすませてから渡す手順に統一)/家族:かごを持つ役割を本人にお願いする/地域:よく行く店へ事情を伝えるかどうかを本人と相談して決める |
| 前頭側頭型 | 言われたとおりにするのが難しく、支援者との間で言い合いになってしまう | 本人と支援者が穏やかに関われる(12か月) | 関わり方の手順を、関係者全員が同じ内容で共有できる(2か月) | 担当者会議:制止せず別の行動に誘う手順を文書で統一/通所介護:担当職員を固定/支援経過:うまくいった声かけの言葉をそのまま記録して共有 |
| 血管性 | 右手が使いにくく、これまでできた着替えに時間がかかるようになった | 自分で服を選び、着替えを続けられる(12か月) | 上着のボタンを、支援者が袖を支えることで自分でとめられる(3か月) | 訪問介護:更衣の見守り的援助(ボタンは本人、袖の保持のみ支援)/福祉用具の検討:前開きの衣類への変更を家族と相談 |
| 血管性 | やる気が出ない日があり、本人が「情けない」と話している | できたことを実感できる時間を持てる(12か月) | 週2回、通所で役割のある活動に参加できる(3か月) | 通所介護:配膳の手伝いなど役割のある活動/記録:本人ができた場面と、そのときの本人の言葉をそのまま記録し次回に伝える |
| 血管性 | 急に涙が出たり怒ったりすることがあり、家族が戸惑っている | 本人も家族も落ち着いて過ごせる(12か月) | 家族が、その場面の時刻と直前の出来事を記録できる(2か月) | 家族:記録用紙への記入(責める記載ではなく事実のみ)/担当者会議:記録をもとに関わり方を統一/主治医:記録を持参して相談 |
| 血管性 | 血圧の薬を飲み忘れる日があり、また倒れるのではと不安だ | 服薬と血圧の記録が続き、安心して生活できる(12か月) | 朝の血圧測定と服薬を、週6日行える(3か月) | 訪問看護:血圧と服薬の確認/訪問介護:朝の声かけ/家族:血圧手帳の記入の確認(本人が書ける欄は本人が書く) |
| 混合型(両方の記載) | 物忘れが進んでいるうえに足元も不安で、外に出るのが怖い | 付き添いのもとで、外出の機会を持ち続けられる(12か月) | 月2回、家族または支援者と近所へ外出できる(4か月) | 通所介護:外出行事への参加/福祉用具貸与:歩行車(担当者会議で必要性を確認したうえで)/家族:日曜午前の散歩 |
| 混合型(両方の記載) | 入浴のときにふらつき、手順も分からなくなるため、入るのをためらう | 週2回、安全に入浴できる(12か月) | 浴室での移動と洗身を、見守りのもとで自分で行える(3か月) | 通所介護:入浴介助(手順を書いた紙を浴室の壁に貼る)/福祉用具:シャワーチェアと手すりの検討/訪問看護:皮膚の状態の確認 |
| 混合型(両方の記載) | 食事の準備が難しくなり、同じ物ばかり食べている | 1日3食を、内容を変えて食べられる(12か月) | 週5日、主菜のある食事を昼にとれる(3か月) | 配食サービス(保険外):平日昼/訪問介護:夕食の下ごしらえを一緒に行う/家族:週末の食事の準備 |
| 混合型(両方の記載) | これまで担ってきた家計の管理が難しくなり、本人が気にしている | お金のことで困らずに生活を続けられる(12か月) | 支払いを支える仕組みについて、本人と家族が説明を受けられる(3か月) | 地域包括支援センターへの相談/日常生活自立支援事業・成年後見制度の相談窓口の情報提供/支援経過:本人がどう受け止めたかを本人の言葉で記録 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
進行段階別|ニーズと目標の完成文(5段階・25例)
同じ人でも、時期が変われば計画の重心が変わります。目標を下げることは支援の後退ではなく、いまの暮らしに計画を合わせ直す作業です。姫路市の実地指導結果では、長期目標の期間を恒常的に認定有効期間と同じ期間に設定していた例が示されており、金沢市の資料では、実施状況の把握を行わないまま多数の利用者に一律に短期目標の期間の延長を行っていた例が示されています。段階が変わったときこそ、期間の設定を見直す場面です。
段階別|計画の重心と、確かめる事実
| 時期 | 本人がいま守りたい暮らし(本人の言葉の例) | 計画の重心 | モニタリングで確かめる事実 |
|---|---|---|---|
| 主治医意見書に軽度認知障害の記載がある時期 | 「まだ自分でできる。手伝われるのは嫌だ」 | できていることを取り上げない。役割と通いの場を保つ。相談先を先に決めておく | 続けている習慣の数(週あたり)/外出の回数/本人が困ったと話した場面と、その時刻 |
| 軽度 | 「同じことを聞いてしまうけど、家のことは自分でやりたい」 | 手順を減らして自分でできる形に整える。予定の見える化。金銭と服薬の仕組みづくり | 1日のうち本人が自分で行った動作/薬の残数/請求書や郵便物の未開封の有無 |
| 中等度 | 「ここにいれば安心。でも、何をしていたか分からなくなる」 | なじみの環境と関わりの継続。介護者の休息を計画に位置づける。安全の確保 | 日中の活動への参加時間/夕方の落ち着かない様子が出た日数と時刻/介護者の睡眠時間 |
| 重度 | 言葉での訴えが減り、表情・視線・手の動きで伝わる時期 | 苦痛のサインを見落とさない体制。食事と排泄の安楽。褥瘡と体重の管理 | 体重の推移/1日の食事量と水分量/表情がやわらぐ関わりと、その場面/皮膚の状態 |
| 人生の最終段階 | 家族「本人は前から、家で過ごしたいと言っていました」 | 本人と家族が以前から話していた希望の記録。医療との連絡体制。家族への説明と支え | 本人・家族が希望を話した日付と内容/主治医・訪問看護との連絡の記録/家族の不安として語られた言葉 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
段階別|第2表の通し完成文(20例)
| 時期 | 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|---|
| 軽度認知障害の記載がある時期 | 物忘れが気になり始めたが、いまの生活をこのまま続けたい | いま続けている習慣を、1年後も続けられる(12か月) | 週1回の趣味の集まりに、自分で出かけられる(6か月) | 地域:通いの場・サロンの情報提供/家族:予定をカレンダーに書き込む/地域包括支援センター:困りごとが出たときの相談先の確認 |
| 軽度認知障害の記載がある時期 | これから先どうなるのか不安で、誰に相談すればよいか分からない | 困ったときに相談できる先が決まっている状態を保てる(12か月) | 3か月以内に、本人と家族が相談窓口の担当者と顔を合わせられる(3か月) | 地域包括支援センター:面談の設定/支援経過:本人が不安として話した言葉をそのまま記録し、次の面談で確認 |
| 軽度認知障害の記載がある時期 | 車の運転をどうするかで、本人と家族の考えが違う | 移動の手段があり、行きたい場所へ行ける(12か月) | 運転以外の移動手段を、本人が2つ以上知っている状態になる(4か月) | 情報提供:地域の移動支援・買い物支援の一覧/家族:話し合いの場を設ける(結論を急がない)/支援経過:本人と家族の意向を両方そのまま記録 |
| 軽度認知障害の記載がある時期 | 仕事や地域の役をやめたほうがよいのか迷っている | 本人が納得した形で役割を続けられる(12か月) | 負担の大きい作業を1つ減らし、続けたい役割を3か月続けられる(3か月) | 地域:役割の分担の相談/家族:付き添いの調整/記録:続けられた回数と、そのときの本人の言葉 |
| 軽度 | 火を使う調理が心配だが、台所に立つのはやめたくない | 安全に台所を使い続けられる(12か月) | 調理のときに見守りがある体制が、週4日整う(3か月) | 訪問介護:調理の見守り的援助(火を止めるのは本人)/福祉用具・設備:自動で消える器具への交換を家族と検討/家族:ガスの元栓の確認 |
| 軽度 | 郵便物や請求書が開けられないまま、たまってしまう | 支払いの遅れがない状態を保てる(12か月) | 週1回、支援者と一緒に郵便物を開けて分けられる(3か月) | 訪問介護:郵便物の仕分けの同席(内容の判断は行わない)/家族:支払いの引き落としへの切り替えの検討/地域包括支援センター:日常生活自立支援事業の相談 |
| 軽度 | 約束を忘れてしまい、通院の日に行けないことがある | 通院を続け、主治医とのつながりを保てる(12か月) | 受診日に、玄関の予定表を見て支度を始められる(3か月) | 家族:受診日の前日に電話/訪問介護:受診日の朝の声かけ/通院等乗降介助の利用の検討(担当者会議で必要性を確認) |
| 軽度 | 家に一人でいる時間が長く、話す相手がいない | 人と話す機会が週3回以上ある生活を続けられる(12か月) | 通所介護に週2回通い、同じテーブルの方と話せる(3か月) | 通所介護:週2回(席と担当職員を固定)/地域:民生委員の訪問/家族:夕方の電話 |
| 中等度 | 夕方になると落ち着かなくなり、外へ出ようとする | 夕方を穏やかに過ごせる(12か月) | 16時から18時に、本人が好む作業や会話の時間を週5日持てる(3か月) | 通所介護:夕方までの利用/訪問介護:17時の訪問/家族:夕食の下ごしらえを一緒に行う/記録:落ち着かない様子が出た時刻と直前の出来事 |
| 中等度 | 入浴を断ることが増え、清潔を保つのが難しい | 気持ちよく入浴でき、皮膚のトラブルがない状態を保てる(12か月) | 週2回、本人が応じる時間帯に入浴できる(3か月) | 通所介護:入浴介助(本人が応じやすい午前中に変更)/訪問介護:入らない日の清拭と足浴/記録:応じた日と断った日の時刻・声かけの言葉 |
| 中等度 | 家族が夜も気を張っており、このままでは続けられないと話している | 家族が休息をとりながら、在宅での生活を続けられる(12か月) | 家族が月に連続2泊の休息をとれる(3か月) | 短期入所生活介護:月1回2泊/通所介護:週3回/地域:家族会・認知症カフェの情報提供/支援経過:家族が話した言葉をそのまま記録 |
| 中等度 | 食べたことを忘れて何度も食事を求め、体重が増えてきた | 体重を保ち、食事の時間を楽しめる(12か月) | 決まった時刻の3食と、15時の間食1回のリズムができる(3か月) | 訪問介護:食事の準備と時刻の声かけ/家族:食後に食器を下げず、少し残しておく工夫/記録:体重を月2回測定して記録 |
| 中等度 | トイレの場所が分からなくなり、間に合わないことが増えた | 自分でトイレを使い続けられる(12か月) | 目印を頼りにトイレへ行ける日が、週5日になる(3か月) | 環境:トイレの扉に大きな表示と足元灯を設置/訪問介護:起床後と食後の声かけ/福祉用具:ポータブルトイレの検討(本人の意向を確認したうえで) |
| 重度 | 言葉での訴えが難しくなったが、つらい思いをせずに過ごしてほしいと家族が話している | 苦痛のサインに気づける体制のもとで、穏やかに過ごせる(12か月) | 表情・体の動きの変化を、関わる全員が同じ様式で記録できる(2か月) | 訪問看護:週2回の状態観察/担当者会議:観察の項目を統一(しかめ顔・手をはらう・呼吸の変化)/記録:時刻と場面をそのまま記録 |
| 重度 | 食事に時間がかかり、むせることが増えた | 安全に食べ、体重を保てる(12か月) | むせずに食べられた食事の割合を、記録で確認できる状態になる(3か月) | 訪問看護:食事場面の観察と主治医への報告/通所介護:食事の姿勢と一口量の統一/家族:食事にかかった時間とむせの有無を記録 |
| 重度 | ほとんど寝て過ごすようになり、皮膚のトラブルが心配だ | 皮膚のトラブルなく過ごせる(12か月) | 体位変換と皮膚の観察が、1日3回以上行われる体制ができる(2か月) | 訪問看護:皮膚の観察と処置/福祉用具貸与:床ずれ防止用具(担当者会議で必要性を確認)/家族:観察した部位と状態の記録 |
| 重度 | 家族が介護を一人で抱えており、外に出られない | 家族が定期的に外出でき、介護を続けられる(12か月) | 家族が週2回、3時間以上の自由な時間を持てる(3か月) | 通所介護:週2回/訪問介護:家族の外出時間に合わせた訪問/地域:家族会への参加の情報提供 |
| 人生の最終段階 | 本人は以前から家で過ごしたいと話しており、家族もその希望をかなえたい | 本人と家族が話してきた希望に沿った暮らしを続けられる(6か月) | 希望の内容と、話した日付が記録に残り、関係者全員が共有できる(1か月) | 担当者会議:主治医・訪問看護を含めて共有/支援経過:本人と家族の言葉を発言のまま記録/訪問看護:24時間の連絡体制の確認 |
| 人生の最終段階 | 急に容体が変わったときにどうすればよいか、家族が分からず不安だ | 家族が、困ったときの連絡先と手順を分かっている状態を保てる(6か月) | 連絡先と手順を書いた紙が、家族の見える場所に貼られている(2週間) | 訪問看護:連絡手順の説明と用紙の作成/家族:内容を読み合わせて確認/支援経過:説明した日付と、家族の受け止めを記録 |
| 人生の最終段階 | 好きだった音楽や食べ物を、最後まで楽しんでほしいと家族が望んでいる | 本人が好んできたものに、日々ふれられる(6か月) | 週3回以上、好きな音楽を流す時間や、好んだ味にふれる機会がある(1か月) | 家族:曲名と食べ物の一覧を作成/訪問介護:訪問時に一覧をもとに関わる/記録:そのときの表情と反応を記録し家族へ伝える |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
行動・心理症状の場面別|背景から書く第2表の完成文(14場面・28例)
行動・心理症状そのものを目標に置くと、本人にとっては「やめること」が目標になってしまいます。順序を変えます。①観察した事実と本人の言葉を書く → ②背景として確かめることを挙げる → ③本人が望む暮らしからニーズを立てる → ④評価できる短期目標を置く。この順で書けば、症状の名前を目標欄に書かずにすみます。なお、症状の原因や薬の要否は医師が判断するものです。ここに書けるのは、観察した事実と、本人が話した言葉だけです。
場面別|背景要因から組み立てる完成文(14場面)
| 観察した事実と本人の言葉 | 背景として確かめること | 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 短期目標 | サービス内容・留意点 |
|---|---|---|---|---|
| 10時30分、本人が「財布を盗られた。あの人が持っていった」と話される。一緒に探し、たんすの2段目から本人が見つけられる | 財布の置き場所が最近変わっていないか。誰に対して話しているか(多くは一番世話をしている人)。不安が強くなる時間帯 | 大事な物を自分で管理し、安心して過ごしたい | 財布を決めた場所に置き、必要なときに自分で取り出せる日が週5日になる(3か月) | 訪問介護:置き場所を1か所に固定し、写真を貼る/家族:探すときは否定せず一緒に探し、本人が見つける形にする/記録:発言のあった時刻と直前の出来事 |
| 17時ごろ、本人が「そこに子どもが3人いる」と窓のほうを見て話される。カーテンを閉め、照明を点けると「いなくなった」と話される | その時刻の部屋の明るさと影のできる位置。眼鏡の度が合っているか。日中の眠っていた時間 | 夕方の時間を怖がらずに過ごしたい | 16時30分までに照明を点け、カーテンを閉める習慣が毎日続く(2か月) | 環境調整:照明・カーテン・柄物のクッションの配置を見直す/訪問介護:夕方の訪問時に環境を整える/主治医:見えているものの内容と時刻を記録して相談(否定せず本人の話を聞く) |
| 深夜1時、起き出して「会社に行く」と身支度を始められる。日中の臥床が合計4時間あった | 日中の活動量と眠っていた時間。夕方以降の水分量。トイレの回数。部屋の温度と明るさ | 夜はゆっくり眠り、朝を気持ちよく迎えたい | 日中の臥床が2時間以内の日が週5日になる(3か月) | 通所介護:午前の活動と昼食後の離床の声かけ/家族:起床・就寝・夜間の起き出しの時刻を記録/訪問看護:体調面の観察(記録を主治医へ) |
| 16時、本人が「家に帰ります」と玄関へ向かわれる。お茶に誘うと座られ、10分後に落ち着かれる | その時刻に何が起きているか(職員の交代、他の利用者の帰宅)。本人にとっての「家」がどこか(生家か、子育てをした家か) | 自分の居場所だと思える場所で過ごしたい | 16時台に落ち着いて過ごせた日が、週4日になる(3か月) | 通所介護:16時前に役割のある作業を用意/関わり方:帰宅の希望を否定せず「一緒に行きましょう」と歩いてから座る手順を全員で統一/記録:その日の言葉をそのまま記録 |
| 14時に外出され、17時に隣町で保護される。本人は「畑に行こうと思った」と話される | いつも向かう方角と、その先にあった場所(勤め先、生家、畑)。持ち物。出かける時刻の傾向 | 行きたい場所へ、安全に出かけたい | 週3回、同行のもとで外出できる体制が整う(3か月) | 訪問介護:14時からの外出の同行/地域:行方が分からなくなったときの連絡の仕組みへの登録(本人・家族の同意を得たうえで)/持ち物:連絡先を書いたカードと、目立つ色の上着 |
| 更衣の途中で「うるさい」と大きな声を出され、手をはらわれる。別の職員が15分後に声をかけると応じられる | 直前の声かけの言葉と距離。急かしていなかったか。痛みのある部位。空腹・トイレ・暑さ寒さ | 気持ちを乱されずに、一日を過ごしたい | 関わり方の手順が文書で統一され、全員が同じ声かけをしている状態になる(2か月) | 担当者会議:うまくいった声かけの言葉を文書化して共有/通所介護:担当職員を固定/記録:出来事の直前3分に何があったかを必ず書く |
| おむつ交換のときに足をつっぱり、「やめて」と話される。声をかけながら手を添えると力が抜ける | 痛みの有無と部位。声かけの順序(何をするか先に伝えているか)。室温。人前で行っていないか | 恥ずかしい思いをせずに、清潔に過ごしたい | 本人が「やめて」と話す回数が減った日を、記録で確認できる状態になる(3か月) | 訪問介護:行う前に一つずつ声をかけ、同意を得てから触れる手順に統一/環境:扉を閉め、体にタオルをかける/訪問看護:痛みの有無を観察し主治医へ報告 |
| 夕方に涙ぐまれ、「何もできなくなった」と話される。隣に座って話を聞くと5分ほどで落ち着かれる | できていたことが最近奪われていないか。人と話す機会の回数。眠れているか。食欲の変化 | できることを続け、自分を情けないと思わずに過ごしたい | 役割のある活動に、週2回参加できる(3か月) | 通所介護:配膳や洗濯物たたみなど役割のある活動/家族:先回りしてやってしまわず、待つ関わり/記録:本人ができた場面と、そのときの言葉をそのまま残す |
| 居室にちり紙や紙袋がたまっている。本人は「まだ使えるから」と話される | 捨てられて困った経験がないか。物の置き場所が決まっているか。においや衛生上の困りごとが実際に生じているか | 自分の物を勝手に捨てられずに暮らしたい | 本人と決めた箱に入れる形が定着し、居室の通路が確保された状態が続く(3か月) | 訪問介護:本人と一緒に仕分け(捨てる判断は本人が行う)/環境:保管用の箱を用意し置き場所を決める/家族:黙って処分しない |
| 台所で石けんを口に入れようとされる。声をかけると出される。直前の食事から5時間が経っていた | 食事からの経過時間。食べ物と紛らわしい形・色の物が手の届く所にないか。空腹の訴えの有無 | 安心して口に入れられる物が、手の届く所にある状態にしたい | 食べられる物を決まった場所に用意しておく形が定着する(2か月) | 訪問介護:15時に食べられる物を1か所に用意/環境:洗剤・石けんの置き場所を扉のある収納へ/記録:起きた時刻と直前の食事時刻を必ず記録/訪問看護へ報告 |
| 7時、寝具が濡れている。本人は「大丈夫」と話される。前夜21時以降に水分を600ミリリットルとっていた | 夕方以降の水分の量と時刻。トイレまでの距離と明るさ。衣類の脱ぎにくさ。日中の尿の回数 | 気持ちよく朝を迎え、恥ずかしい思いをしたくない | 夜間にトイレで排泄できた日が、週4日になる(3か月) | 環境:足元灯と表示の設置/訪問介護:就寝前と起床時の声かけ/衣類:脱ぎやすいものへ変更/記録:時刻と量を記録し、責める記載はしない |
| 「あとで入る」と話され、脱衣に至らない。声かけを一度やめて15時に誘うと入浴された | 誘った時刻と、そのときの本人の様子。浴室の寒さ。誰が介助するか(同性か)。以前の入浴の習慣(朝風呂か夜か) | 気持ちよくお風呂に入り、さっぱりして過ごしたい | 本人が応じやすい時間帯での入浴が、週2回続く(3か月) | 通所介護:入浴の時間帯を本人の習慣に合わせる/環境:脱衣室を先に暖める/訪問介護:入浴のない日は足浴と清拭/記録:応じた時刻と断った時刻を両方記録 |
| 朝の薬を手渡すと「これは何の薬か」と尋ねられ、置いたまま席を立たれる | 薬の数と大きさ。誰が渡しているか。説明があったか。飲みにくさ(大きさ・味)。以前に体調を崩した経験 | 納得したうえで、薬を続けたい | 説明を受けたうえで、朝の薬を自分で飲める日が週5日になる(3か月) | 居宅療養管理指導:薬剤師による一包化と剤形の相談/訪問介護:飲む前に何の薬かを一言添える/記録:飲めた日と飲めなかった日、そのときの言葉 |
| 日中に3時間以上眠り、夜間に2回起き出される。日中の外出は週1回 | 日中の活動量と光を浴びる時間。昼食後の過ごし方。夕方以降のテレビや照明。寝床にいる時間の合計 | 昼は起きて過ごし、夜はまとめて眠りたい | 日中に屋外の光を浴びる時間が、1日30分以上ある日が週5日になる(3か月) | 通所介護:午前の屋外活動(計画に位置づけたうえで実施)/訪問介護:午前の訪問時に窓辺で過ごす声かけ/家族:起床・就寝時刻の記録 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
症状を目標に置いた文の書き換え(14組)
| よくある書き方 | 読み手にどう伝わるか | そのまま使える完成文 |
|---|---|---|
| 物盗られ妄想がなくなる | 本人の訴えを「誤り」と決めつけている。なくなったかどうかを誰も評価できない | 財布を決めた場所に置き、必要なときに自分で取り出せる日が週5日になる |
| 幻視を訴えなくなる | 訴えないことが目標になり、話しにくい関係を作ってしまう | 16時30分までに照明を点け、カーテンを閉める習慣が毎日続く |
| 夜間せん妄を予防する | 医学的な状態の予防を、介護支援の目標に置いている | 日中に屋外の光を浴びる時間が1日30分以上ある日が、週5日になる |
| 帰宅願望を訴えないようにする | 本人の希望を封じることが目標になっている | 16時台に落ち着いて過ごせた日が、週4日になる |
| 徘徊をなくす | 目的のない歩き回りと決めつけた語。行きたい場所があったことが消える | 週3回、同行のもとで行きたい場所へ外出できる体制が整う |
| 興奮しないようにする | 本人だけの問題として書かれ、関わり方が検討されない | 関わり方の手順が文書で統一され、全員が同じ声かけをしている状態になる |
| 介護拒否をなくす | 断ることを問題として扱っている。断る理由が検討されない | 行う前に一つずつ声をかけ、同意を得てから触れる手順が全員に定着する |
| 不安を軽減する | 何がどうなれば軽減したのか、判断できない | 役割のある活動に、週2回参加できる |
| 収集癖をやめさせる | 本人の行為を癖と評価し、やめさせることを目標にしている | 本人と決めた箱に入れる形が定着し、居室の通路が確保された状態が続く |
| 異食を防止する | 行為の名前が目標になり、環境と空腹への手当てが見えない | 食べられる物を、決まった場所と時刻に用意しておく形が定着する |
| 失禁をなくす | できないことを数えている。本人が読むと責められたと受け取る | 夜間にトイレで排泄できた日が、週4日になる |
| 入浴拒否をなくす | 断ることを問題視し、誘い方や時間帯の工夫が計画に残らない | 本人が応じやすい時間帯での入浴が、週2回続く |
| 服薬拒否をなくす | 本人が納得していない理由が検討されない | 説明を受けたうえで、朝の薬を自分で飲める日が週5日になる |
| 昼夜逆転を改善する | 状態の名前であり、何をどうするかが分からない | 日中の臥床が2時間以内の日が、週5日になる |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
独居・家族・地域資源|計画への位置づけと完成文(3領域・28例)
姫路市の実地指導結果では、インフォーマルサービス(保険外サービス)の位置付けが漏れている居宅サービス計画が作成されていた例が示され、家族による介助や定期的な通院等についても位置付けるよう示されています。岡山市の資料でも、利用者本人が行うことや家族の支援およびインフォーマルサービスが全く位置付けられていないことが、不適切な事例として挙げられています。認知症の計画では、この欄が空のままだと生活の実態と離れます。
ひとり暮らしの認知症|10場面の完成文
| 場面 | 確かめる事実と本人の言葉 | 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 短期目標 | サービス内容・地域の資源 |
|---|---|---|---|---|
| 服薬の管理 | 薬袋が3か所に分かれて置かれている。朝分の残薬が12包。本人「飲んだ気がするけど、はっきりしない」 | 薬を続けて、体調を崩さずに暮らしたい | 1か所にまとめた薬を、朝8時に自分で取り出して飲める日が週5日になる(3か月) | 居宅療養管理指導:薬剤師による一包化と日付印字の相談/訪問介護:朝の声かけと空袋の確認/訪問看護:体調の観察 |
| 金銭の管理 | 未開封の請求書が5通。通帳の記帳が3か月されていない。本人「自分でやってきたから、任せたくない」 | お金のことは自分で決めながら、支払いの遅れをなくしたい | 支払いを支える仕組みについて、本人が説明を受けて自分で選べる(3か月) | 地域包括支援センターへの相談/日常生活自立支援事業の窓口の情報提供/成年後見制度の相談先の情報提供/支援経過:本人がどう受け止めたかを本人の言葉で記録 |
| 火の始末 | やかんの底が2つ焦げている。ガス台の周りに紙類。本人「お茶をわかしたのを忘れることがある」 | お茶をわかす生活を続けながら、安全に暮らしたい | 火が自動で止まる器具に替え、本人が操作を覚えられる(2か月) | 家族:器具の交換と操作の練習に同席/訪問介護:訪問時にガス周りの確認/地域:消防の高齢者向けの取組の情報提供 |
| 訪問販売・電話勧誘 | 同じ健康食品の箱が未開封で6箱。本人「親切に来てくれる人がいる」 | だまされずに、人との関わりを保ちたい | 不審な勧誘があったときに、決めた相手へ連絡できる形ができる(3か月) | 地域:消費生活の相談窓口の連絡先を電話機の横に貼る/民生委員・近隣への見守りの依頼(本人の同意を得たうえで)/家族:週1回の郵便物と荷物の確認 |
| 近隣との関係 | 隣家から「夜中にチャイムが鳴る」と連絡があった。本人「さみしくて、話をしたかった」 | 近所の人と気持ちよく付き合いながら暮らしたい | 日中に人と話す機会が、週3回以上ある状態になる(3か月) | 通所介護:週2回/地域:認知症カフェ・サロンの情報提供/民生委員:定期的な訪問/支援経過:近隣からの連絡の内容と日時を記録 |
| 緊急時の連絡 | 電話機のそばに連絡先の表示がない。本人「誰に電話したらいいか分からない」 | 困ったときにすぐ人を呼べる状態で暮らしたい | 連絡先を書いた紙が電話機の横にあり、本人が指さして説明できる(1か月) | 家族:連絡先一覧の作成/地域:緊急通報の仕組みについて市町村の窓口へ相談/訪問介護:訪問のたびに紙が見える位置にあるか確認 |
| 食事と買い物 | 冷蔵庫に期限を過ぎた総菜が4パック。本人「買いに行くのがおっくうになった」 | 好きな物を食べて、体重を保ちたい | 週5日、主菜のある食事を昼にとれる(3か月) | 配食サービス(保険外):平日昼/訪問介護:買い物同行と冷蔵庫の整理/地域:移動販売の巡回日と場所の情報提供 |
| 受診と通院 | 受診の間隔が3か月あいている。診察券が見当たらない。本人「バスの乗り方が分からなくなった」 | 通院を続けて、主治医とのつながりを保ちたい | 次回の受診に、支援を受けて行ける(2か月) | 通院等乗降介助の利用の検討(担当者会議で必要性を確認)/家族:受診日の前日の電話/訪問介護:診察券と保険証の置き場所を固定 |
| ごみ出しと室内の環境 | 玄関に袋が5つ。分別が混ざっている。本人「収集の日が分からない」 | 気持ちよく過ごせる家で暮らし続けたい | 収集日の朝に、支援を受けてごみを出せる状態が続く(3か月) | 訪問介護:収集日に合わせた訪問/環境:曜日ごとの色分けの表示を玄関に貼る/地域:ふれあい収集など市町村の取組について窓口へ確認 |
| 季節に合わない衣類・冷暖房 | 8月に厚手の上着を着ている。室温32度で冷房が入っていない。本人「暑いとは思わない」 | 体調を崩さずに、季節を過ごしたい | 訪問時に室温を確認し、記録する体制が毎回続く(1か月) | 訪問介護:訪問のたびに室温と衣類を確認し記録/環境:温度計を目に入る位置に置き、目安の温度に印をつける/訪問看護:体調の観察/家族:季節の衣類の入れ替え |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
家族・介護者への支援を計画に書く(8場面)
姫路市の資料では、第2表の目標欄に利用者の目標ではなく事業者が提供するサービス内容が記載されていた例が示されています。家族支援も同じで、目標欄の主語は利用者に置き、家族への支援はサービス内容・留意点の欄に具体的に書くと、両方が残ります。
| 家族・介護者の状況 | 第1表に残す家族の言葉(そのまま記録) | 第2表の書き方(主語は本人) | サービス内容・相談先 |
|---|---|---|---|
| 介護負担が重く、睡眠が取れていない | 長女「夜に3回起こされます。仕事に行くのがつらい」 | (本人)夜間もまとまって眠り、朝を気持ちよく迎えられる/(短期)夜間の起き出しが週2回以内になる | 通所介護:日中の活動/訪問看護:睡眠の様子の観察と主治医への報告/短期入所:家族の休息のための利用 |
| 休息(レスパイト)の機会がない | 妻「10年、旅行にも行っていません」 | (本人)慣れた環境で落ち着いて過ごし続けられる/(短期)月1回2泊の短期入所に、混乱なく通える | 短期入所生活介護:月1回2泊(初回は1泊から)/通所介護:同じ事業所の短期入所を選び、なじみの職員が関わる形にする |
| 認知症の理解が進まず、本人を叱ってしまう | 夫「何度言っても分からない。つい怒鳴ってしまいます」 | (本人)叱られずに、穏やかに過ごせる/(短期)家族が対応の工夫を1つ試し、その結果を話せる(2か月) | 地域:認知症介護に関する家族向けの講座・家族会の情報提供/担当者会議:うまくいった声かけを家族へ伝える/支援経過:家族の言葉をそのまま記録 |
| 対応方法が家族と事業所でばらばら | 次女「デイではできることを、家では全部やってあげていました」 | (本人)できることを続け、自分でできたと思える/(短期)家事の一部を毎日続けられる(3か月) | 担当者会議:本人が行う範囲を動作ごとに文書で統一/各事業所:個別サービス計画に同じ範囲を記載/家族:先回りしない関わり |
| 相談する相手がいない | 長男「同じ立場の人と話したことがありません」 | (本人)家族が余裕を持って関わることで、穏やかに過ごせる/(短期)家族が月1回、外部の集まりに参加できる | 地域:家族会・認知症カフェの開催日と場所の情報提供/地域包括支援センター:家族向けの相談の案内 |
| 同居の孫が介護を担っている | 孫「学校を休んで見ている日があります」 | (本人)家族以外の支援を受けながら、日中を安心して過ごせる/(短期)平日日中の見守りが、支援者によって週4日確保される | 通所介護:週4回/訪問介護:帰宅後の時間帯/地域包括支援センター:若い介護者の相談先の情報提供/支援経過:本人と家族の意向を分けて記録 |
| 家族が遠方に住んでいる | 長女「新幹線で3時間。月1回しか来られません」 | (本人)遠方の家族とつながりを感じながら暮らせる/(短期)週1回、家族と電話で話す時間が持てる | 訪問介護:訪問時に電話をかける支援/家族:曜日と時刻を決めた定期の電話/情報共有:訪問のたびの様子を家族へ伝える方法を担当者会議で決める |
| 介護と仕事の両立が難しい | 次男「朝の支度に1時間かかり、遅刻が続いています」 | (本人)朝の支度を自分のペースで進められる/(短期)朝7時30分から支援を受け、8時30分までに支度が終わる日が週5日になる | 訪問介護:早朝の訪問/通所介護:送迎時刻の調整/担当者会議:家族の勤務時間を踏まえて訪問時刻を設定 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
地域資源とインフォーマルの位置づけ(10資源)
| 資源 | 第2表のサービス内容欄への書き方(完成文) | 第4表・支援経過での扱い | 確かめておく書類 |
|---|---|---|---|
| 認知症サポーター | 地域:近隣の認知症サポーターの方に、外出時の見守りと声かけをお願いする(本人・家族の同意を得たうえで) | 依頼した相手・依頼日・同意を得た日を支援経過に記録。担当者会議に招く場合は、参加者として第4表に記載 | 本人・家族の同意の記録、支援経過記録(第5表) |
| 見守りネットワーク(市町村の登録の仕組み) | 地域:市町村の見守りの登録を行い、新聞販売店・配達事業者による声かけを受ける | 登録日と登録内容、変更時の届出の日を支援経過に記録 | 登録申請の控え、市町村からの通知 |
| 行方が分からなくなったときの捜索の仕組み | 地域:市町村の捜索の仕組みへ登録し、写真と特徴、よく向かう方角を関係者で共有する | 登録日、共有した相手、写真の更新日を支援経過に記録。年1回は情報を更新 | 登録の控え、写真の提供に関する同意書 |
| 成年後見制度 | 相談:成年後見制度について、本人と家族が窓口で説明を受ける(決定は本人と家族が行う) | 相談先へつないだ日、同席の有無、本人の受け止めを本人の言葉で記録 | 相談記録、地域包括支援センターとの連絡の記録 |
| 日常生活自立支援事業 | 相談:日常生活自立支援事業について説明を受け、預貯金の払い戻しの支援を利用するか本人が選ぶ | 説明日と、本人が選んだ内容を支援経過に記録。契約に至った場合は開始日を記録 | 相談記録、社会福祉協議会との連絡の記録 |
| 認知症カフェ | 地域:月1回の認知症カフェに、本人と家族が一緒に参加する | 開催日と参加の有無、本人・家族の様子と発言を支援経過に記録 | 開催案内、参加の記録 |
| 民生委員・自治会 | 地域:民生委員の方に、週1回の訪問と様子の連絡をお願いする(本人・家族の同意を得たうえで) | 依頼日、連絡を受けた日と内容を支援経過に記録 | 同意の記録、連絡の記録 |
| 配食・移動販売(保険外) | 配食サービス(保険外):平日昼に届き、手渡しのときに安否の確認を受ける | 利用開始日、安否確認で気づいた点の連絡の経路を支援経過に記録 | 利用契約書の控え、事業者からの連絡の記録 |
| 通いの場・サロン | 地域:週1回の通いの場に、本人が自分で歩いて参加する | 参加の回数と、本人が話した感想を支援経過に記録。参加が途切れたときは理由を確認して記録 | 開催案内、参加の記録 |
| 初期の相談に応じる専門の窓口 | 相談:地域包括支援センターを通じて、初期の相談に応じる専門の窓口につなぐ | つないだ日、関わった職種、助言の内容を支援経過に記録 | 相談記録、関係機関との連絡の記録 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
本人を主語に戻す書き換えと、運営指導で見られる点(対照20組・確認項目16)
認知症の計画は、本人と家族が読みます。読んだ人が「自分のことが、自分の言葉で書かれている」と感じられるかどうかで、その後の関わりが変わります。以下は、支援者の視点で書かれてしまった文を、本人の視点に戻すための対照です。
避けたい書き方と、そのまま使える完成文(20組)
| 避けたい書き方 | 読み手にどう伝わるか | そのまま使える完成文 |
|---|---|---|
| 認知症のため理解力が低下している | 人柄ではなく状態の説明になっており、何を支えるのかが分からない | 一度に2つ以上のことを伝えると迷われるため、一つずつ順に伝えると、ご自分で進められる |
| 意思疎通が困難 | 関われないと決めつけている。伝わる方法を探す余地が消える | 言葉での返事は少ないが、名前を呼んで正面から話しかけると視線が合い、うなずかれる |
| 問題行動が頻回にみられる | 評価語であり、何がいつ起きたのか分からない | 17時台に玄関へ向かわれることが、先週は5日のうち3日みられた |
| 本人に病識がない | 医学的な評価であり、ケアマネジャーが計画に書く事柄ではない | ご本人は「困っていない」と話される一方、ご家族は「同じ物を何度も買う」と話されている |
| 暴言・暴力がある | 人格への評価に読める。前後の状況が消える | 更衣の途中で手をはらわれることがある。時間をおいて別の職員が声をかけると応じられる |
| 不潔行為がみられる | 本人を貶める語であり、家族が読むと傷つく | 排泄後の後始末を、ご自分で行おうとされる。声をかけながら手を添えると落ち着かれる |
| 徘徊のため危険 | 行き先も理由も消え、閉じ込める方向の対策しか出てこない | 14時ごろに畑の方角へ歩かれる。同行者がいれば往復40分で戻られる |
| 介護者の負担が大きいため施設入所を検討 | 本人の意向が書かれていない。本人が読むと切り捨てられたと受け取る | ご本人は「家にいたい」と話され、ご長女は「このままでは続かない」と話されている。両方の意向をもとに、休息の時間を計画に位置づける |
| できないことが多い | できることを探していない。支援の入り口が消える | 洗濯物たたみは20分間ご自分で続けられる。調理は火の操作のみ支援が要る |
| 見守りが必要 | 何を、いつ、誰が見るのかが分からない | 訪問介護:調理中の30分間、火の操作の場面のみそばで見守る |
| 安全に配慮する | 評価の基準がなく、実施されたかどうか確認できない | 訪問のたびに室温と衣類を確認し、記録に残す |
| 適切に対応する | 誰が読んでも同じ行動にならない | 帰宅の希望が出たときは、否定せず「一緒に行きましょう」と5分歩いてから席に戻る |
| 本人の状態に合わせて援助する | どの動作をどう支えるのかが書かれていない | 上着のボタンはご本人がとめ、支援者は袖を支えるところまでとする |
| 家族の負担を軽減する | 主語が家族で、利用者の目標になっていない | (本人)慣れた環境で落ち着いて過ごし続けられる/(サービス内容)短期入所:月1回2泊、ご家族の休息のために利用する |
| 職員が服薬を管理する | 主語が支援者で、本人ができることが消える | 声かけを受けて、朝8時の薬をご自分で取り出して飲める |
| 認知症の進行を遅らせる | 進行の速さは介護支援で約束できるものではない | 週2回、役割のある活動に参加し、続けられる |
| BPSDの軽減を図る | 専門用語のままで、本人・家族に伝わらない | 16時台に落ち着いて過ごせた日が、週4日になる |
| 転倒を予防する | 起きないことを目標にしており、達成の判定ができない | 手すりを使い、居間から手洗いまで介助なしで移動できる |
| 本人の希望に沿った支援を行う | 希望の中身が書かれていない | ご本人が「畑をやめたくない」と話されているため、週2回、同行のもとで30分の作業を続ける |
| 定期的に状態を確認する | 頻度と項目が決まっておらず、誰も同じ確認ができない | 毎月2回、体重・食事量・夕方の様子が出た日数を同じ様式で記録し、担当者間で共有する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
運営指導で確認される項目と、計画・記録で見られるところ
厚生労働省の運営指導マニュアル別添1では、居宅介護支援について「利用者の希望やアセスメントに基づき、介護保険サービス以外のサービス、支援を含めた総合的な居宅サービス計画を立てているか」「定期的にモニタリングを行っているか」などが確認項目として示され、確認文書としてアセスメントシート、サービス担当者会議の記録、居宅サービス計画、支援経過記録等、モニタリングの記録、個別サービス計画が挙げられています。認知症対応型共同生活介護については、入退居の項目で「入居申込者が認知症であることを確認しているか」「利用者の心身の状況、生活歴、病歴等の把握に努めているか」が示され、確認文書に診断書が含まれています。
| 確認項目(別添1の区分) | 認知症の計画で見られるところ | 確認文書 | 自治体が公表している指摘の例 |
|---|---|---|---|
| 居宅介護支援:具体的取扱方針(総合的な計画) | 家族の介助・地域の見守り・保険外の配食など、保険給付以外の支援が第2表に書かれているか | 居宅サービス計画書第2表・第3表、アセスメント表 | 姫路市の実地指導結果に、インフォーマルサービス(保険外サービス)の位置付けが漏れている計画が作成されていたとの記載 |
| 居宅介護支援:具体的取扱方針(課題分析) | 第1表の意向の欄に、意向だけでなく課題分析の結果まで書かれているか | 居宅サービス計画書第1表、課題分析(アセスメント)表、居宅介護支援経過 | 姫路市の実地指導結果に、第1表の「利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果」に課題分析の結果が記載されていなかったとの記載 |
| 居宅介護支援:具体的取扱方針(目標の設定) | 長期目標と短期目標が同じ表現・同じ期間になっていないか。複数の利用者で内容が一律になっていないか | 居宅サービス計画書第1表〜第3表、アセスメントシート | 岡山市の集団指導資料に、長期目標と短期目標が同一の表現である/期間が全く同じである/複数の利用者の計画の内容が一律である、との記載 |
| 居宅介護支援:具体的取扱方針(目標の期間) | 長期目標の期間を、恒常的に認定有効期間と同じにしていないか | 居宅サービス計画書第2表(目標および期間) | 姫路市の実地指導結果に、長期目標の期間を恒常的に認定有効期間と同じ期間に設定していたとの記載 |
| 居宅介護支援:計画の変更 | 短期目標の期間の延長を、実施状況の把握なく一律に行っていないか。軽微な変更と判断した根拠が支援経過に書かれているか | 居宅サービス計画(第1表・第2表)、モニタリング記録、居宅介護支援経過(第5表)、サービス担当者会議の記録 | 金沢市の集団指導資料に、実施状況の把握を行わず身体状況に大きな変化がないことのみをもって一律に短期目標の期間の延長を行っていた、との記載。福岡県介護保険広域連合の資料に、軽微な変更による取り扱いについて支援経過に記録がない、との記載 |
| 居宅介護支援:モニタリング | 居宅を訪問して面接しているか。結果が記録されているか。認知症では、同じ評価が長期にわたって続いていないか | モニタリング記録、支援経過記録、アセスメントシート、訪問記録 | 岡山市の資料に、利用者の居宅以外でモニタリングを行っている/結果を記録していない/チェックのみで内容が不明確、との記載。豊島区の公表資料に、支援経過に「電話にてモニタリング」と記載があるのみで特段の事情の記載がなかった、との記載。北九州市のケアプラン点検の結果に、同一の評価内容が長期にわたり続いている、との記載 |
| 居宅介護支援:サービス担当者会議 | 位置付けたサービスの担当者から、専門的な見地からの意見を得た記録があるか。欠席者への照会の内容と回答が残っているか | サービス担当者会議の要点(第4表)、照会文書・回答書、居宅介護支援経過(第5表) | 豊島区の公表資料に、位置付けたサービスについて担当者に専門的な見地から意見を求めているか要点の記録から確認できなかった、欠席した担当者への照会内容が確認できなかった、との記載 |
| 居宅介護支援:医療サービスの位置づけ | 訪問看護・通所リハビリテーション等を位置付ける際に、主治の医師等の意見を求めた記録と、計画を交付した記録があるか | 居宅サービス計画(第1〜3表)、居宅介護支援経過(第5表)、主治医意見書・指示書、医師への照会・回答記録 | 豊島区の公表資料に、主治の医師等の意見を求めていたか記録上確認できなかった、計画を主治の医師等に交付していたか記録上確認できなかった、との記載。広島市の資料に、主治の医師等への居宅サービス計画の交付が確認できない、との記載 |
| 居宅介護支援:内容及び手続の説明及び同意 | 認知症の方の同意が、家族の署名だけになっていないか。代筆した場合の記載があるか | 居宅サービス計画書(第1表〜第3表)、同意欄・代筆者欄の記載、交付の記録 | 運営指導において、利用者の家族の署名しかなく利用者本人の同意を得ているか確認できないと指摘された事例が公表されている |
| 居宅介護支援:個別サービス計画との整合 | 各事業所の個別サービス計画に、居宅サービス計画と同じ範囲・同じ関わり方が書かれているか | 各サービス事業所の個別サービス計画(写し)、居宅サービス計画書第2表、居宅介護支援経過 | 大分市の指導監査結果に、居宅サービス計画に位置付けた事業者等に対して個別サービス計画の提出を求めていない、との記載。松山市の資料に、個別サービス計画の目標を居宅サービス計画からそのまま転記している、との記載 |
| 認知症対応型共同生活介護:入退居 | 入居申込者が認知症であることを、主治の医師の診断書等で確認した記録があるか | アセスメントシート、モニタリングシート、認知症対応型共同生活介護計画、診断書 | 豊島区の公表資料に、入居に際し医師の診断書等により当該入所者が認知症であるか確認していなかった、との記載。金沢市の資料にも同旨の記載 |
| 認知症対応型共同生活介護:計画の作成 | 計画の前にアセスメントを行った順序が日付で分かるか。計画に位置付けた入浴・移動用具等の根拠がアセスメントに書かれているか | アセスメントシート(初回・更新)、認知症対応型共同生活介護計画、介護記録、モニタリング・評価の記録 | 豊島区の公表資料に、計画作成にあたりアセスメントの記録が確認できなかった、計画作成後にアセスメントを実施していた、との記載 |
| 認知症対応型共同生活介護:サービス提供の記録 | 計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか。日々の記録に心身の状況が書かれているか | サービス提供記録、業務日誌、モニタリングシート | 厚生労働省の運営指導マニュアル別添1に、同旨の確認項目が示されている |
| 身体的拘束等の取扱方針 | やむを得ず行った場合に、態様・時間・その際の心身の状況・緊急やむを得ない理由が記録されているか | 身体的拘束等に関する記録、説明同意書、カンファレンス記録、適正化検討委員会議事録、適正化のための指針、研修実施記録 | 千葉県の集団指導資料に、態様及び時間・心身の状況・緊急やむを得ない理由を記録していない、との記載。和歌山市の資料に、車いすテーブルによる拘束について当該記録を行っていなかった事例の記載 |
| 虐待の防止のための措置 | 指針・委員会・研修・担当者が整っているか。運営規程に虐待の防止のための措置に関する事項が定められているか | 虐待防止委員会議事録、虐待の防止のための指針、研修実施記録、運営規程 | 千葉県の資料に、虐待の防止に係る委員会・指針・研修・担当者が整備されていない、との記載。静岡市の資料に、運営規程に虐待の防止のための措置に関する事項を定めていない、との記載 |
| 勤務体制の確保等(認知症介護に係る基礎的な研修) | 資格を有しない従業者について、受講のために必要な措置が講じられているか | 従業者名簿(資格の有無・採用年月日)、研修の修了証・受講申込記録、研修計画 | 宇都宮市の資料に、無資格の介護職員が認知症介護に係る基礎的な研修を受講できていない、との記載。広島市の資料にも同旨の記載 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
身体的な拘束や、虐待が疑われる場面に出会ったときに、計画書や記録に書くのは判断ではありません。「拘束にあたる」「虐待である」と書くのではなく、見た事実と時刻をそのまま記録し、市町村へ通報し、通報した事実と時刻を記録する——この形にします。判断は、通報を受けた市町村が行います。記載例:「10時15分、居室でご本人の両手が車いすのテーブルとベルトで固定されている状態を確認した。ご本人は『はずして』と話された。10時40分、◯◯市高齢者支援の担当課へ電話で連絡した。応対者名を記録した。」
加算・体制に触れるときの対照表
認知症に関わる加算や体制は、記事で「取れる/取れない」を判断できるものではありません。告示・基準の定めを左に、貴事業所の登録・記録を右に置いて、突き合わせる形にします。数値の要件や単価は改定で変わるため、必ず保険者(指定権者)が公表している最新の資料でご確認ください。
| 告示・基準の定め(要旨) | 貴事業所の登録・記録(記入欄) | 確かめておく文書 |
|---|---|---|
| 通所系サービスの認知症に関する加算では、対象となる利用者の範囲が厚生労働大臣が定める基準で示されており、日常生活自立度の確認が求められています。横浜市の資料には、確認せず利用者全員に対し算定していた例が示されています | (記入欄)対象としている利用者: 名/自立度の根拠資料の保管:有・無/確認した日: 年 月 日 /ご確認ください | 主治医意見書または医師の判定結果の写し、認定調査票、通所介護計画書、サービス提供記録 |
| 介護に直接携わる従業者のうち資格を有しない者について、認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるために必要な措置を講ずることが定められています | (記入欄)対象者: 名/受講済: 名/受講予定日: 年 月/管理表の有無:有・無 /ご確認ください | 従業者名簿(資格の有無・採用年月日)、修了証、研修計画 |
| 身体的拘束等の適正化について、指針の整備、委員会の開催、研修の実施、実施時の記録が定められています。開催の間隔や研修の回数はサービス種別により異なります | (記入欄)指針:有・無/直近の委員会: 年 月 日/直近1年の研修: 回/拘束の記録の有無:有・無 /ご確認ください | 適正化のための指針、委員会議事録、研修記録、身体的拘束等の記録 |
| 虐待の防止について、指針の整備、委員会の開催、研修の実施、担当者の設置が定められ、運営規程に虐待の防止のための措置に関する事項を定めることとされています | (記入欄)指針:有・無/担当者名: /直近の委員会: 年 月 日/運営規程への記載:有・無 /ご確認ください | 虐待の防止のための指針、委員会議事録、研修記録、運営規程 |
| 認知症対応型共同生活介護では、入居申込者が認知症であることを確認すること、および自己評価・外部評価に関する定めが置かれています | (記入欄)診断書等による確認の記録:有・無/直近の外部評価: 年 月/公表の方法: /ご確認ください | 入居申込書、主治の医師の診断書等、自己評価・外部評価の結果と公表資料 |
| 居宅介護支援では、居宅を訪問して行うモニタリング、サービス担当者会議の開催、計画の説明・同意・交付に関する運営基準が定められています | (記入欄)直近月の訪問による面接: 件/担当者会議の開催: 年 月 日/同意日と提供開始日の前後:確認済・未確認 /ご確認ください | モニタリング記録、支援経過記録(第5表)、サービス担当者会議の要点(第4表)、居宅サービス計画(同意欄・交付の記録) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。加算や体制に関する届出そのものについては、社会保険労務士または保険者(指定権者)の担当課にご相談ください。本記事は、計画書の書き方と、確認しておく文書の整理にとどめています。
最後に、認知症の計画で最も大切な一点をもう一度。本人が話した言葉を、要約せずにそのまま第1表に残してください。「不安の訴えあり」ではなく「まだ自分でできる。手伝われるのは嫌だ」と書く。この一行があるだけで、半年後にその計画を読み返した誰もが、どこへ向かって支援していたのかを思い出せます。
よくある質問(FAQ)
認知症のケアプランで大切な視点は?
BPSD(周辺症状)への対応はどう書きますか?
家族の負担軽減はどう位置づけますか?
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
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介護のDXは、ゆっくりでいい。
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場面別|認知症の観察と記録の文例
認知症の方の記録で、その日の変化が伝わる書き方を場面ごとにまとめました。数字と時刻を入れるのが要点です。
| 場面 | 記録の文例 |
|---|---|
| 起床 | 6時40分、声かけで開眼。「ここはどこ」と尋ねられる。「◯◯さんのお部屋ですよ」と伝えると落ち着かれる。 |
| 食事 | 食事の途中で立ち上がられる。声をかけて席へ戻ると、続きを召し上がる。主食8割。 |
| 服薬 | 薬を飲んだことを忘れ、「まだ飲んでいない」と話される。空の薬包を示して説明し、納得される。 |
| 入浴 | 脱衣に抵抗あり。「あとで」と話されたため時間を空け、15時に再度声かけして入浴された。 |
| 排泄 | 便意の訴えなし。1時間ごとの声かけで、日中の失敗はなかった。 |
| 同じ質問 | 「今日は何日か」を1時間に3回尋ねられる。そのつどカレンダーを示して答える。 |
| 帰宅願望 | 16時ごろ「家に帰る」と玄関へ向かわれる。お茶に誘い食堂へ。10分後に落ち着かれる。 |
| 物盗られ | 「財布を盗られた」と話される。一緒に引き出しを探し、本人が見つけられる。 |
| 昼夜逆転 | 夜間2回起き出して居間へ。日中の臥床が3時間あった。 |
| 介護への抵抗 | 更衣時に手を払いのけられる。時間を空け、別の職員が声をかけると応じられる。 |
| できていること | 洗濯物たたみを20分間、自分から続けられる。 |
| 会話 | 昔の仕事の話になると表情が明るくなり、10分間続けて話される。 |
| 見当識 | 季節に合わない服を選ばれる。並べて示すと、暖かいほうを選ばれる。 |
| 不安 | 夕方に涙ぐまれる。隣に座って話を聞くと、5分ほどで落ち着かれる。 |
| 家族対応 | 長女より「同じことを何度も聞かれてつらい」と訴えあり。対応の工夫を一緒に確認した。 |
| 急な変化 | いつもより反応が乏しい。体温37.6度。脱水と感染を疑い看護師へ報告。 |
| 参加 | 風船バレーに座位のまま10分参加。笑顔がみられた。 |
| 就寝 | 21時消灯。22時の巡回で閉眼、呼吸静か。 |
あわせて確認したい、併存しやすい状態
認知症の方は、次の状態を併せ持つことがあります。それぞれの文例と、計画に書くときの観点をまとめています。
27の疾患・状態の一覧は疾患別ケアプランの文例にまとめています。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






