介護状況報告書は、利用者さまの状態や支援の経過を、家族や行政・関係機関に報告するための書類です。書き方を、項目と例文とともに整理します。
この記事でわかること
- 介護状況報告書とは
- 記載する項目
- 書き方のポイント
- 報告書の作成を効率化する
介護状況報告書とは
介護状況報告書は、現在の心身の状態、提供しているケア、生活の様子などをまとめ、家族や行政、医療機関などに伝える書類です。場面によって様式は異なりますが、押さえる要素は共通しています。
記載する項目
- 利用者さまの基本情報
- 現在の心身の状態(ADL・健康状態・認知など)
- 提供している支援・サービスの内容
- 生活の様子、変化や課題
- 今後の方針
書き方のポイント
- 読み手(家族・行政)に分かる言葉で書く
- 事実を客観的に、具体的に(数値・頻度を入れる)
- 良い変化も課題も、バランスよく伝える
例文
現在、要介護2。週3回の通所介護を利用し、入浴と機能訓練を行っています。歩行は見守りで安定し、日中はトイレで排泄できています。食事量はやや低下傾向のため、水分・栄養に配慮しながら見守りを続けています。引き続き、在宅生活の継続に向けて支援してまいります。
宛先で書き分ける——同じ「報告書」でも読む人が違う
| 宛先 | 関心があること | 書き方の重心 |
|---|---|---|
| ご家族 | 本人がどう過ごしているか、変化があるか | 生活の様子を具体的に。専門用語を避ける |
| ケアマネジャー | 計画の目標に対してどうか、見直しが要るか | 目標との対応、変化のサイン |
| 行政・保険者 | 事実と経過が追えるか | 日付、回数、根拠。評価語を避ける |
| 医療機関・主治医 | 医学的な判断に必要な情報 | バイタル、症状、服薬、経過を数値と時系列で |
状況報告書は省令様式ではありません。ただし中身は運営指導で見られています
介護状況報告書・利用状況報告書は、訪問看護計画書のような省令で定められた様式ではありません。書式は事業所や自治体ごとに異なります。ただし、報告書に書く中身——サービス提供の記録と、その情報提供——は運営指導で確認されています。実際に公表されている指摘を整理しました。
| 公表されている指摘 | 公表元 | 報告書を書くときに効くこと |
|---|---|---|
| サービス提供の記録について、提供したサービスの内容だけでなく利用者の心身の状況(利用者の様子等)についても記録することとされ、「特変なし」等しか書かれていない記録が見受けられる | 松山市の運営指導での主な指摘事項に関する資料 | 「変わりありません」で終わらせない。何を見てそう判断したかを書く |
| サービス実施時間が一律に記載されており実態が反映されていない/変更した際に変更した旨と理由が記録されていない/特記・連絡事項欄に利用者の状況がほとんど記載されていない | 堺市の集団指導資料「サービスの提供の記録」の主な指摘事項 | 特記・連絡事項欄こそ、報告書の素材になる欄 |
| 訪問介護のサービス提供記録に、訪問介護計画に位置付けられた時間を機械的に記録しているケースが多数見受けられた | 松山市の運営指導での主な指摘事項に関する資料 | 報告書の実績欄も、実際に行った時間で書く |
| 利用者から個人情報を用いる場合の同意を得ていない/利用者の家族から個人情報を用いる場合の同意を得ていない。代理人欄への記載をもって家族の同意とすることはできない | 福井市の令和7年度集団指導資料 | ご家族向けの報告書でも、同意の範囲を確認しておく |
| FAX等で連携した際に到着確認をしていなかった。またはその記録がなかった | 横浜市の令和7年度集団指導講習会資料 | 報告書は「出した」だけでなく、届いた記録まで残す |
| 介護支援専門員が、各サービス事業所の個別計画書や報告書を取り寄せていない。市は「サービスの実施状況について確認をする必要があるため、取得する必要がある」としている | 北九州市の令和7年度ケアプラン点検実施結果 | 担当ケアマネジャーは報告書を必要としている。定期提出が前提 |
要件・運用は保険者・都道府県により異なります。詳細は監査対策ナビと各自治体の公表資料をご確認ください。
宛先別の完成例|同じ月でも、読む人で書くことが変わる
以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。同じ1か月を、4つの宛先向けに書き分けた例です。
① ご家族あて
ご家族が知りたいのは「元気にしているか」「困っていないか」です。専門用語を避け、様子が浮かぶ言葉で書きます。
| 欄 | 記入例 |
|---|---|
| 今月のご様子 | 7月は体調を大きく崩されることなくお過ごしでした。朝の血圧は120〜135で安定しています。中旬に足のむくみが少し強くなりましたが、下旬には落ち着いています |
| お食事 | ほぼ全量召し上がっています。「味が濃いほうが好き」とのお話があり、減塩の工夫を一緒に考えました |
| できるようになったこと | 杖を使って玄関まで歩けるようになりました。ご自分で「今日は調子がいい」とおっしゃる日が増えています |
| お困りのこと | 夜間にトイレへ立つ回数が増えており、転倒が心配です。足元灯の設置をご検討いただけますでしょうか |
| 来月に向けて | 引き続き血圧とむくみを確認します。ご不明な点はいつでもご連絡ください |
② 保険者・行政あて
行政あては事実と根拠です。評価語を避け、日付・回数・数値で書きます。
| 欄 | 記入例 |
|---|---|
| 提供期間・回数 | 令和◯年7月1日〜7月31日/訪問介護 身体介護 週3回(計13回)、生活援助 週2回(計9回) |
| 提供したサービス内容 | 身体介護:入浴介助、排泄介助、更衣介助/生活援助:調理、掃除、買い物代行 |
| 利用者の状況 | 要介護2。屋内は杖歩行、屋外は車いす使用。認知機能の低下はみられない |
| 期間中の変化 | 7月16日、右下腿の浮腫増強を確認。同日、担当介護支援専門員および主治医へ報告。7月19日往診、内服調整あり |
| 事故・ヒヤリハット | 該当なし(発生時は事故報告書により別途報告) |
| 今後の方針 | 浮腫の観察を継続。状態に変化があった場合は速やかに関係者へ報告する |
③ 担当ケアマネジャーあて
ケアマネジャーが必要としているのはケアプランの目標に対してどうだったかです。北九州市の資料のとおり、報告書は給付管理と実施状況の確認に使われます。
| 欄 | 記入例 |
|---|---|
| ケアプランの目標 | 短期目標「入浴を週2回、見守りで行える」(期間:令和◯年4月1日〜9月30日) |
| 目標に対する実施状況 | 7月の入浴は9回。うち7回は見守りのみ、2回は体調により清拭へ変更した |
| 達成の程度 | おおむね達成。浴槽のまたぎ動作は手すり使用で自立している |
| 計画の変更が必要と思われる点 | 夜間のトイレ回数が増えており、ポータブルトイレの導入を検討いただきたい |
| 関係機関との連携 | 7月16日に主治医へ状態を報告。7月23日、福祉用具事業所と手すりの位置を調整 |
④ 医療機関・主治医あて
医師には変化・対応・判断してほしいことの3点を。日々の記録の書き方は記録書Ⅱの書き方、月次の様式は訪問看護報告書の書き方で解説しています。
| 欄 | 記入例 |
|---|---|
| 状態の経過 | 血圧126〜148/70〜85mmHgで経過。7月16日に右下腿の浮腫が増強し、圧痕を認めた |
| 実施した対応 | 同日14:20 電話にてご報告。下肢挙上と塩分摂取の確認を実施。7月26日には圧痕が浅くなった |
| ご相談したいこと | 夜間のトイレ回数が増えています。利尿薬の服用時間についてご助言をいただけますでしょうか |
場面別の文例バンク114例
報告書の本文に使える言い回しを、場面ごとに整理しました。行政あては事実型、ご家族あてはやわらかい型を並べています。状態・数値は実際の記録に置き換えてください。
身体機能・移動(15例)
| 事実型(行政・ケアマネジャーあて) | やわらかい型(ご家族あて) |
|---|---|
| 屋内は杖歩行にて自立。屋外は車いすを使用している | お家の中は杖で歩かれています。外出のときは車いすをお使いです |
| 歩行距離が前月15mから20mへ延長した | 歩ける距離が少しずつ延びています |
| 立ち上がり時にふらつきがみられ、見守りを要する | 立ち上がるときに少しふらつかれるので、そばで見守っています |
| 浴槽のまたぎ動作は手すり使用で自立している | 手すりを使って、ご自分で浴槽をまたげています |
| 移乗は一部介助。声かけにより協力動作が得られる | お声をかけると、ご自分でも力を入れてくださいます |
| 7月◯日に転倒あり。外傷なし。動線の見直しを実施した | ◯日に転ばれましたが、おけがはありませんでした。お部屋の配置を見直しています |
| 右上肢の関節可動域に制限あり。訓練を継続している | 右腕の動きに硬さがあり、少しずつ動かす練習をしています |
| 座位保持は30分可能。前月より延長している | 座っていられる時間が長くなってきました |
| 階段昇降は手すり使用で見守りにて可能 | 手すりを使えば階段も上り下りできています |
| 日中の離床時間は1日3時間程度 | 日中は3時間ほど起きて過ごされています |
| 下肢筋力の低下がみられ、訓練の頻度を増やした | 足の力が弱くなってきたので、運動の回数を増やしました |
| 自宅内の移動範囲が居室からトイレまでに限られている | お部屋とトイレの行き来が中心になっています |
| 歩行器の使用を開始し、安定して移動できている | 歩行器を使い始めてから、安心して歩けています |
| 介助量に変化はなく、前月と同程度で経過している | お手伝いの量は先月と同じくらいです |
| ADLの低下はみられず、現在の状態を維持できている | 今できていることを、そのまま続けられています |
認知機能・精神状態(15例)
| 事実型 | やわらかい型 |
|---|---|
| 見当識の低下がみられ、日付を尋ねられることが増えた | 「今日は何日?」とお尋ねになることが増えました |
| 短期記憶の低下により、同じ話を繰り返されることがある | 同じお話を繰り返されることがあります |
| 認知機能に大きな変化はなく、会話は成立している | お話は変わりなくできています |
| 夕方に落ち着かない様子がみられる日が週2回程度ある | 夕方にそわそわされる日が週に2回ほどあります |
| スタッフの顔と名前を覚えており、笑顔がみられる | 職員の顔を覚えてくださり、笑顔で迎えてくださいます |
| 意欲の低下がみられ、活動への参加が減っている | 以前より活動に参加される回数が減っています |
| 不安の訴えがあり、傾聴の時間を設けている | 不安なお気持ちをお話しくださるので、ゆっくり伺っています |
| 物の置き場所を忘れることがあり、探す場面がみられる | 置いた場所を忘れて探されることがあります |
| 日課を自発的に行えており、生活リズムは保たれている | ご自分で日課を続けておられます |
| 他の利用者との交流がみられ、会話が増えている | ほかの方とお話しされる機会が増えました |
| 説明に対する理解は良好で、指示に沿った行動がとれる | お伝えしたことをよく理解してくださいます |
| 帰宅願望の訴えが週1回程度みられる | 「家に帰りたい」とおっしゃる日が週に1回ほどあります |
| 気分の変動があり、日によって表情に差がみられる | 日によって、表情が違うことがあります |
| 趣味活動への参加が続いており、集中して取り組まれている | 好きなことに集中して取り組んでおられます |
| 訴えの内容が具体的で、自分の意向を伝えられている | ご希望をはっきり伝えてくださいます |
食事・栄養(12例)
| 事実型 | やわらかい型 |
|---|---|
| 食事は毎食ほぼ全量摂取。水分摂取量は1日1,200mL程度 | お食事はほぼ召し上がっています。お水もよく飲まれています |
| 摂取量が普段の5割程度に減少している日がある | いつもの半分ほどしか召し上がらない日があります |
| 食事中のむせが週2回程度みられ、とろみの使用を開始した | むせられることがあり、とろみをつけるようにしました |
| 体重は前月比0.5kg減。継続して確認している | 体重が0.5kgほど減っています。引き続き見ていきます |
| 刻み食へ変更後、摂取量が増加している | 細かくしたお食事に変えてから、よく召し上がっています |
| 自力摂取が可能。箸の使用に問題はない | ご自分でお箸を使って召し上がっています |
| 塩分の摂取について助言し、調味料の使用量を確認した | 塩分について一緒に考え、調味料の量を見直しました |
| 配食サービスを週3回導入し、食事の確保ができている | お弁当の配達を週3回始めて、お食事が安定しています |
| 飲み込みに時間を要するが、誤嚥は認めていない | 飲み込みに少し時間がかかりますが、問題は起きていません |
| 食欲の低下があり、主治医へ報告した | 食欲が落ちていることを主治医の先生にお伝えしました |
| 間食の量が多く、血糖値への影響を確認している | おやつが多めなので、血糖の様子を見ています |
| 好みに合わせた献立の工夫により、摂取量が安定した | お好みに合わせた献立で、よく召し上がるようになりました |
排泄(10例)
| 事実型 | やわらかい型 |
|---|---|
| トイレでの排泄が自立している。失敗はみられない | トイレはご自分でされており、困りごとはありません |
| 夜間のトイレ回数が3〜4回に増加している | 夜中にトイレへ行かれる回数が増えています |
| 日中はトイレ、夜間はポータブルトイレを使用している | 昼はトイレ、夜はお部屋の簡易トイレをお使いです |
| 便秘が続いており、指示に基づき下剤を使用した | お通じが出にくく、お薬を使いました |
| 排便は2日に1回程度。腹部の張りは認めない | お通じは2日に1回ほどで、おなかの張りはありません |
| 失禁が週2回程度みられ、パッドの使用を開始した | 間に合わないことが週2回ほどあり、パッドを使い始めました |
| 誘導により排泄のタイミングが安定してきた | お声かけをすることで、リズムが整ってきました |
| 膀胱留置カテーテルを使用中。尿の性状に異常なし | 管を使っておられますが、問題は起きていません |
| 排泄後の後始末に一部介助を要する | 後始末を少しお手伝いしています |
| おむつからリハビリパンツへ移行できた | おむつから、はけるタイプに変えられました |
入浴・清潔(10例)
| 事実型 | やわらかい型 |
|---|---|
| 入浴は週2回、見守りにて実施している | 週2回、そばで見守りながら入浴されています |
| 体調により7月は2回、清拭へ変更した | 体調に合わせて、2回は体を拭くかたちにしました |
| 洗身は自立、洗髪は一部介助 | 体はご自分で、髪はお手伝いして洗っています |
| 入浴前後にSpO2を測定し、変動がないことを確認している | 入浴の前後で体調を確認しています |
| 皮膚の乾燥がみられ、保湿剤を使用している | お肌が乾燥しやすいので、保湿しています |
| 入浴を拒まれる日があり、時間帯を変更して対応した | 入りたくない日があり、時間を変えてお誘いしています |
| 浴室内での移動は手すり使用で見守り | 浴室では手すりを使って、見守りながら移動されています |
| 口腔ケアを毎食後に実施。義歯の手入れも行っている | 毎食後に歯みがきをして、入れ歯もお手入れしています |
| 爪の伸びを確認し、必要時に整えている | 爪の伸び具合を見て、整えています |
| 更衣は声かけにより自立している | お声かけで、ご自分で着替えておられます |
服薬(10例)
| 事実型 | やわらかい型 |
|---|---|
| 服薬は自己管理。飲み忘れはみられない | お薬はご自分で管理され、飲み忘れはありません |
| 服薬カレンダーを使用し、残薬を訪問時に確認している | お薬カレンダーで、残りを一緒に確認しています |
| 飲み忘れが当月2回あり、いずれも夕食後分であった | 飲み忘れが2回ありました。どちらも夕食後のお薬です |
| 7月◯日より処方内容の変更あり(◯◯を追加) | ◯日からお薬が変わりました |
| 服薬時の見守りを継続している | お薬を飲まれるときは、そばで見守っています |
| 一包化により、飲み間違いがなくなった | お薬をまとめてもらってから、間違いがなくなりました |
| 頓服の使用は当月3回。使用理由を記録している | 頓服は3回使われました |
| 副作用と思われる症状は認めていない | 気になる症状は出ていません |
| ご家族が管理を担っており、確実に服用できている | ご家族が管理してくださり、きちんと飲めています |
| 服薬の必要性について説明し、理解を確認した | お薬の大切さについてお話しし、ご理解いただけました |
睡眠・生活リズム(10例)
| 事実型 | やわらかい型 |
|---|---|
| 夜間の睡眠は6時間程度確保できている | 夜はよく眠れています |
| 中途覚醒が週3回程度みられる | 夜中に目が覚める日が週3回ほどあります |
| 日中の傾眠がみられ、活動量が低下している | 日中うとうとされることが増えています |
| 起床・就寝の時刻が一定しており、リズムは保たれている | 起きる時間と寝る時間が決まっていて、規則正しく過ごされています |
| 午睡の時間を短縮したところ、夜間の睡眠が改善した | お昼寝を短くしたら、夜よく眠れるようになりました |
| 不眠の訴えがあり、主治医へ報告した | 眠れないとのお話があり、主治医の先生にお伝えしました |
| 日中の活動時間が1日2時間から3時間へ増加した | 日中に起きて過ごされる時間が増えました |
| 朝の起床時に介助を要する日がある | 朝、起き上がるのをお手伝いする日があります |
| 就寝前の環境を整えることで、入眠しやすくなった | 寝る前の準備を整えたら、眠りやすくなったようです |
| 生活リズムに乱れはなく、前月と同様に経過している | 生活のリズムは先月と変わりありません |
ご家族の介護状況(12例)
| 記入例 |
|---|
| 主介護者は長女。就労のため日中は不在で、朝夕に介護を行っている |
| 配偶者が主介護者。腰痛があり、移乗の介助に負担を感じておられる |
| ご家族が服薬と食事を支援されており、体制は安定している |
| 介護者の疲労がみられ、短期入所の利用を検討している |
| 日中は独居となるため、緊急通報装置を設置している |
| 離れて暮らすご家族が、月2回訪問して支援されている |
| ご家族より、夜間の対応が負担であるとの訴えがある |
| 介護方針についてご家族間で相違があり、調整を行っている |
| ご家族が記録ノートをつけており、情報共有ができている |
| ご家族の就労状況が変わり、日中の支援体制を調整中である |
| 近隣の方の見守りの協力が得られている |
| 介護者ご自身の受診のため、月1回の代替支援を調整している |
事故・ヒヤリハット(10例)
事故は報告書の本文ではなく事故報告書により別途報告します。津山市の資料では、誤薬について事故報告書が提出されていない事例、事故報告書を提出すべき案件をヒヤリハットで処理している事例が挙げられています。判断に迷う場合は保険者へご確認ください。
| 記入例 |
|---|
| 当月の事故・ヒヤリハットの発生はなし |
| 7月◯日、居室内で転倒。外傷なし。同日ご家族および担当介護支援専門員へ連絡した(事故報告書により別途報告) |
| 7月◯日、内服の飲み忘れを確認。主治医へ報告し、指示を受けて対応した |
| 移乗時にバランスを崩されたが、介助により転倒には至らなかった |
| 食事中にむせがみられたが、自力で喀出され、呼吸状態に変化はなかった |
| 浴室内で滑りやすい箇所を確認し、滑り止めマットを設置した |
| ベッドからの起き上がり時にふらつきがあり、手すりの位置を調整した |
| 再発防止として、居室の動線上にある物品を移動した |
| 関係者間で発生状況を共有し、対応方法を統一した |
| ご家族へ状況を説明し、ご理解をいただいた(説明日:7月◯日) |
今後の見通し・提案(10例)
| 記入例 |
|---|
| 現在の支援内容を継続し、状態の変化を確認していく |
| 夜間のトイレ回数の増加を踏まえ、ポータブルトイレの導入を検討いただきたい |
| 歩行が安定してきたため、次回の見直しで目標の変更を提案したい |
| ご家族の負担が大きくなっており、短期入所の利用について相談したい |
| 体重の減少が続く場合は、主治医へ栄養評価を相談する予定である |
| 手すりの追加設置について、福祉用具事業所と調整中である |
| 次回のサービス担当者会議で、支援内容の見直しを提案したい |
| 季節の変化に伴う体調の変動に注意し、観察を強化する |
| 通所の利用回数を週2回から週3回へ増やすことを検討いただきたい |
| 現在の目標はおおむね達成されており、次の段階の目標を一緒に考えたい |
サービス種別ごとの書き分け
| 種別 | 報告書で中心になること | 書き出しの例 |
|---|---|---|
| 訪問介護 | 身体介護・生活援助の別と回数、実際に行った時間、利用者の様子 | 7月は身体介護13回、生活援助9回を提供しました。実施時間は計画どおりで、変更が生じた◯日は理由を記録しています |
| 通所介護・デイサービス | 利用回数、活動への参加、入浴、送迎、他の利用者との交流 | 7月は週2回、計9回ご利用いただきました。入浴は9回すべて実施しています |
| 訪問看護 | 病状の経過、実施した看護、主治医への報告。省令様式の報告書がある | 7月は週2回訪問し、血圧・体重・浮腫の観察を行いました |
| 短期入所 | 利用期間、施設での生活の様子、自宅との違い、帰宅後の申し送り | 7月◯日から◯日まで4泊5日でご利用いただきました |
| 小規模多機能型居宅介護 | 通い・泊まり・訪問の組み合わせと、その理由 | 7月は通い12回、泊まり3回、訪問5回でご利用いただきました |
避けたい書き方|言い換えの対照表
松山市・堺市の指摘に直接対応する部分です。「特変なし」だけの記録が名指しで挙げられています。
| 避けたい書き方 | 気をつけたい理由 | 言い換えの例 |
|---|---|---|
| 特変なし/変わりなし | 公表資料で名指しされている。何を見た結果か分からない | 血圧120〜135で安定。食事は全量摂取。前月からの変化はみられない |
| 実施時間をすべて同じ時刻で記載 | 実態が反映されていないと指摘されている | 実際に行った時間を記録し、変更した日は理由も書く |
| 特記・連絡事項欄が空欄 | 利用者の状況がほとんど記載されていないと指摘されている | 小さな変化でも、気づいたことを一言残す |
| 元気です/問題ありません | 評価のみで根拠がない | 笑顔で会話され、食事も全量召し上がっています |
| 認知症が進行した | 診断は医師の領域 | 日付を尋ねられることが週3回程度に増えています |
| ご家族の介護が不十分 | 評価語で、関係を損ねる | ご家族は就労のため日中は不在で、朝夕に介護を行っておられる |
| いつもどおり | 読む人に何も伝わらない | 先月と同じく、週2回の入浴を見守りで行えています |
| 報告書を送っただけで記録を残さない | 到着確認の記録がないと指摘されている | 提出日・提出方法・到着確認の有無を記録に残す |
報告書を書くときの注意
- 評価語を使わない——「意欲的」「非協力的」ではなく、観察した事実を書きます
- 他の利用者の実名を書かない——開示請求の対象になり得ます
- 推測を断定で書かない——「認知症が進んだ」ではなく、観察した変化を書きます
- 日付を省かない——「先月」「最近」では経過が追えません
- 家族が読む前提で書く——略語や内輪の表現は避けます
報告書の頻度と、提出先
| 報告書 | おおよその頻度 | 提出先 |
|---|---|---|
| 介護状況報告書 | 家族の求めに応じて/月次 | ご家族 |
| 利用状況報告書 | 月次 | ケアマネジャー、保険者 |
| サービス提供状況の報告 | 月次 | 居宅介護支援事業所 |
| 主治医への報告 | 訪問看護では月1回程度 | 医療機関 |
| 行政への報告 | 求めがあったとき、事故発生時 | 保険者 |
頻度そのものより、「いつ・誰に・何を出すか」が決まっていることが要点です。決まっていないと、求められてから慌てて作ることになります。
報告書について現場から多い質問
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 家族が遠方で会えない | 郵送・メールのほか、写真を添えると伝わり方が変わります。送付方法の同意を得ておきます |
| 書くことがない月がある | 「変化がなかった」ことも情報です。何を確認して変化がないと判断したかを書きます |
| 家族から苦情につながった | 評価語や推測が入っていないか確認します。事実と時刻で書くと、争点になりにくくなります |
| 複数の家族から別々に求められる | 同じ内容を出します。人によって書き分けると、後で食い違いが問題になります |
| 個人情報をどこまで書くか | 報告の目的に必要な範囲に絞ります。他の利用者の情報は書きません |
報告書の作成を効率化する
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」は、日々の記録から報告書の下書きづくりを支援します。記録がたまっていれば、報告書の作成も大きく楽になります。利用者さま3名まで、期限なく無料でお試しいただけます。
介護状況報告書の記入例
介護状況報告書は、利用者の状況を家族や行政などに伝える書類です。記入例をまとめました。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 心身の状況 | ADLはおおむね自立。歩行は見守りが必要。認知面は日付の間違いが時々ある。 |
| 生活・サービスの状況 | 週2回の通所と週3回の訪問介護を利用。入浴と生活援助を受けている。 |
| 変化・課題 | 下肢筋力の低下傾向あり。転倒予防が課題。 |
| 今後の方針 | 機能訓練を継続し、住環境の整備を検討する。 |
利用状況報告書との違いと書き方
「利用状況報告書」は、利用者がどの介護サービスを・どのくらい・どのような状況で利用しているか(利用サービス、頻度や回数、利用時間、利用中の様子)を、家族や行政・関係機関に共有するための報告書です。本人の心身や生活全体をまとめる介護状況報告書に対し、利用状況報告書はサービス利用の実績と状況に焦点を当てる点が違います。目的や提出先に合わせて、両者を使い分けたり組み合わせたりします。
書き方の基本は介護状況報告書と同じで、事実にもとづき、専門用語を避けて相手に伝わる表現でまとめます。次の項目を、対象期間を決めて簡潔に整理すると分かりやすくなります。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 利用サービス | 訪問介護(生活援助・身体介護)、通所介護 |
| 頻度・利用時間 | 訪問介護 週3回×各60分/通所介護 週2回 |
| 利用状況 | 大きな体調変化なく利用を継続。通所では他者交流に前向き。 |
| 特記事項 | 服薬は見守りが必要。利用状況を家族へ毎月共有。 |
よくある質問(FAQ)
介護状況報告書には何を書きますか?
誰に向けた書類ですか?
書くときの注意点は?
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
無料ではじめる
次の一歩を、どうぞ
介護のDXは、ゆっくりでいい。
まずは無料で、現場で試すところから。
アプリケーションを無料で使ってみる(iPhone / Android)
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報告の相手別|介護の報告書の書き出しと本文の文例
報告は結論を先に、事実を数字で、そのあと対応の順で書きます。相手が次にすべきことが分かる形にします。
| 相手・場面 | 文例 |
|---|---|
| 家族への月次報告 | ◯月のご様子をご報告いたします。お食事は主食8割ほどを召し上がり、体重は前月から0.3kgの増加です。日中は体操に毎回ご参加いただいています。 |
| 家族への事故報告 | ◯月◯日◯時◯分、居室内で床に座り込んでいらっしゃるところを職員が発見いたしました。外傷はなく、看護師が確認しております。 |
| 家族への体調報告 | 本日◯時に37.8度の発熱がございました。看護師が確認し、経過を観察しております。◯時には37.2度まで下がっております。 |
| ケアマネジャーへの月次報告 | ◯月のサービス提供状況をご報告します。訪問介護は計画どおり週3回実施しました。7月10日に発熱のため1回中止しています。 |
| ケアマネジャーへの状態変化の報告 | 歩行時のふらつきが、前月の週2回から週4回に増えています。転倒には至っておりませんが、ご報告いたします。 |
| ケアマネジャーへの計画変更の相談 | 自宅の浴槽が使えなくなり、清拭で対応しております。入浴の方法について、ご相談させてください。 |
| 主治医への報告 | ◯◯様について、体重が1か月で1.2kg減少しております。食事量に大きな変化はありません。ご確認をお願いいたします。 |
| 主治医への緊急の報告 | ◯◯様が本日◯時より発熱(38.2度)と痰の増加を認めております。ご指示をいただけますでしょうか。 |
| 市町村への事故報告 | ◯月◯日◯時◯分、当事業所内において、利用者◯◯様が転倒し、右手首を骨折されました。以下、経緯をご報告いたします。 |
| 保険者への相談 | 算定要件の解釈について確認させていただきたく、ご連絡いたしました。 |
| 他の事業所への情報提供 | ◯◯様について、当事業所での様子をお伝えします。午前は体調が安定しており、午後に疲労がみられる傾向があります。 |
| 退院時の情報提供 | 入院前のご自宅での状況をお伝えします。屋内は伝い歩き、屋外は歩行器を使用されていました。 |
| 担当者会議での報告 | 当事業所からは、この1か月の変化として、歩行距離が10mから20mへ延びた点をご報告します。 |
| サービス提供責任者への報告 | 本日の訪問で、いつもと違い声かけへの反応が乏しい様子でした。バイタルは正常範囲です。 |
| 管理者への報告 | ◯◯様のご家族より、訪問時間の遅れについてお申し出がありました。詳細をご報告します。 |
| 職員間の申し送り | ◯◯様、本日13時に37.5度。看護師へ報告済み。夕方に再検の指示。 |
| 研修の実施報告 | ◯月◯日、虐待防止に関する研修を実施しました。参加者12名。使用資料は別添のとおりです。 |
| 委員会の報告 | ◯月◯日、感染症対策委員会を開催しました。議題は手指衛生の徹底と、嘔吐物処理の手順の確認です。 |
| 苦情への回答 | このたびは、ご不快な思いをおかけし申し訳ございませんでした。ご指摘いただいた訪問時間の遅れについて、以下のとおり改善いたします。 |
| 改善報告書 | ご指摘いただいた事項について、以下のとおり改善いたしましたのでご報告いたします。 |
| 実績報告(補助金) | 導入前の記録作成時間は1件あたり平均12分でしたが、導入後は7分に短縮しました(各10件を測定)。 |
| 求人への回答 | お問い合わせいただいた勤務条件について、以下のとおりお答えいたします。 |
報告で外せない5つ
| 項目 | なぜ |
|---|---|
| いつ(日付と時刻) | 事実の特定に必要 |
| 誰が・誰に | 責任の所在が分かる |
| 何が起きたか(事実) | 推測と分けて書く |
| どう対応したか | 実施したことを残す |
| その結果 | 報告を受けた側が次を判断できる |
| (事故の場合)再発防止 | 原因と、変えたこと |
| (急変の場合)連絡した相手 | 家族・主治医・保険者 |
| 作成者と作成日 | 後から確認できる |
本ページは令和8年6月改定時点の制度に沿って整理しています。様式・要件・単位数は改定により変わります。最新の内容は、厚生労働省の告示・通知および所管の保険者(自治体)の案内でご確認ください。
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介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
