介護記録は、作って終わりではなく「一定期間の保存」と「個人情報の適切な管理」が求められます。保存期間の目安と、個人情報の扱い・電子保存の注意点を整理します。
介護記録の保存期間
介護保険サービスの記録は、原則としてサービスを提供した記録の完結の日から2年間の保存が必要とされています。ただし、自治体の条例で5年間の保存を定めている場合があり、医療や契約に関わる書類は別の期間が定められていることもあります。自事業所の所在地のルールを必ず確認してください。
なぜ保存が必要か
- 介護報酬を請求した根拠になる
- 実地指導・監査での確認に使われる
- 事故やトラブルが起きたときの事実確認に必要
個人情報の取り扱い
- 利用目的を明確にし、本人に説明する。
- 第三者へ提供するときは、原則として本人の同意を得る。
- 漏えい・紛失を防ぐ安全管理措置を講じる。
電子保存のポイント
- 定期的なバックアップ
- 職員ごとのアクセス権限の管理
- 記録の改ざん防止(変更履歴が残るしくみ)
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介護記録の保存期間の考え方
介護記録には保存期間が定められています。基本的な考え方を整理しました(具体的な年数は自治体の条例等で異なります)。
| 項目 | 考え方 |
|---|---|
| 保存期間 | 介護保険の記録は、原則として一定期間の保存が必要(自治体の条例で年数が異なる) |
| 起算点 | サービス提供の完結の日などから数える |
| 個人情報の扱い | 利用目的の範囲で管理し、安全に保管・廃棄する |
算定要件・単位数・様式は介護報酬改定や自治体により異なります。実際の運用にあたっては最新の告示・通知・条例等でご確認ください。
記録の種類別・保存の考え方
介護保険の記録は、完結の日から2年間保存することとされているものが基本です(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準/平成11年厚生省令第37号)。ただし自治体の条例で5年としている場合があり、実務上は5年で運用する事業所もあります。
| 記録の種類 | 保存の考え方 |
|---|---|
| サービス提供の記録(実施記録等) | 完結の日から2年間。自治体により5年 |
| 計画書(居宅サービス計画・訪問介護計画等) | 同上。ケアプランとの整合が確認できる形で |
| サービス担当者会議の記録 | 同上 |
| 苦情の内容等の記録 | 同上 |
| 事故の状況・処置の記録 | 同上 |
| 契約書・重要事項説明書 | 契約終了後も一定期間保管する運用が一般的 |
電子データで保存するときに確認すること
- いつでも出せる状態か——運営指導で求められたときに、その場で表示・印刷できるか
- 改ざんできない仕組みか——誰がいつ書いたか、修正したかが分かる
- バックアップがあるか——1か所だけに保存していないか
- ソフトを乗り換えたときに引き継げるか——データを出力できる形式かを契約前に確認
- 個人情報の管理——保存先、アクセスできる人、保存期間を事業所として定める
紙と電子が混在している場合
移行の途中では、紙と電子が混ざることがあります。どちらに何があるかの一覧を作っておくと、確認を受けたときに探す時間を減らせます。
- 「◯年◯月以前は紙、それ以降は電子」と区切りを決める
- 紙の保管場所と、電子の保存先を一覧にする
- 両方に同じ記録があると混乱するため、正本をどちらにするか決める
記録の書き方全般は介護記録の書き方まとめ、運営指導で見られる点は監査対策ナビをご覧ください。
書類別の保存期間(早見)
| 書類 | 保存期間の考え方 |
|---|---|
| 介護保険の記録(サービス提供記録、計画書、実績記録票など) | 原則、完結の日から2年間。ただし都道府県・市区町村の条例で5年とされる場合があります |
| 事故に関する記録 | 2年より長く保存する事業所が多くあります。損害賠償の時効を踏まえた判断が要ります |
| 苦情に関する記録 | 完結の日から2年間が原則 |
| 医療保険の訪問看護の記録 | 完結の日から2年間 |
| 労働者名簿・賃金台帳など労務関係 | 労働基準法の定めによります |
| 契約書・重要事項説明書 | 契約終了後も一定期間保存する運用が一般的です |
⚠「2年」は全国一律ではありません。条例で5年としている自治体があるため、自事業所の所在地の定めを必ず確認してください。複数の市区町村の利用者を受けている場合は、長いほうに合わせるのが安全です。
紙で保管する場合
- 施錠できる場所に保管し、鍵の管理者を決める
- 年度・利用者ごとに分け、廃棄の年を箱に書いておく
- 持ち出しの記録を残す(誰が、いつ、何を)
- 水濡れ・火災を想定し、重要なものは分散させる
電子で保管する場合
- 保存期間中、閲覧・出力できる状態を保つ(サービス終了時にどうなるかを確認)
- バックアップの場所と頻度を決める
- いつ誰が編集したかの履歴が残る仕組みであること
- アクセスできる範囲を職種・拠点で分ける
- 退職者のアカウントを速やかに停止する
廃棄するとき
- 個人情報が復元できない方法で行う(シュレッダー、溶解、データの完全消去)
- 廃棄した日・対象・方法・担当者を記録に残す
- 委託する場合は、廃棄証明書を受け取る
- 保存期間が残っているものが混ざっていないか、廃棄前に確認する
保存期間について現場から多い質問
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 「完結の日」はいつか | そのサービスの提供が終了した日が基本です。判断に迷う場合は保険者に確認します |
| 利用者が亡くなった場合 | 完結の日から起算します。ご遺族からの開示請求に備え、長めに保存する事業所もあります |
| スキャンして紙を捨ててよいか | 電子で保存する場合の要件(改ざん防止、検索性、出力可能性)を満たす必要があります |
| 事業所を閉じるとき | 保存期間が残っている記録の保管方法を、指定権者に確認します |
| 複数の市区町村の利用者がいる | 条例の定めが異なる場合は、長いほうに合わせるのが安全です |
保管の担当を決める
- 年度ごとの保管責任者を1人決める
- 廃棄の予定年を、箱またはフォルダ名に書いておく
- 年1回、保存期間が過ぎたものを確認する日を決める
- 担当者が退職するときの引き継ぎ項目に入れる
介護記録の保存|そのまま使える文例
以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。状態・数値は実際の記録に置き換えてご使用ください。
| 書類 | 保存期間の考え方 | 起算日 | 注意 |
|---|---|---|---|
| サービス提供に関する記録 | 市町村の条例による(5年間としている自治体がある) | サービス提供の完結の日 | 「提供の日から2年」としていた例が指摘されている |
| 居宅サービス計画・個別サービス計画 | 同上 | 完結の日 | 変更のたびの版も含めて保存する |
| アセスメント・モニタリングの記録 | 同上 | 完結の日 | 計画とセットで保存する |
| サービス担当者会議の記録 | 同上 | 完結の日 | 照会の記録も含める |
| 支援経過記録 | 同上 | 完結の日 | 日付順に整理する |
| 事故・ヒヤリハットの記録 | 同上 | 完結の日 | 保険者への報告の控えも一緒に |
| 苦情の内容と対応の記録 | 同上 | 完結の日 | 対応の経過まで残す |
| 身体的拘束等を行った記録 | 同上 | 完結の日 | 態様・時間・理由をすべて含む |
| 契約書・重要事項説明書(同意欄つき) | 同上 | 契約終了の日 | 同意の署名がある版を残す |
| 請求・給付管理に関する記録 | 同上 | 完結の日 | 返戻・過誤の記録も含める |
| 研修の記録(虐待防止・身体拘束・感染症・業務継続計画) | 事業所の運営規程による | 実施の日 | 参加者名簿と資料もセットで |
| 勤務表・雇用に関する書類 | 労働関係法令による | — | 介護保険の保存期間とは別に定めがある |
介護記録の保存|運営指導で公表されている指摘
| 公表されている指摘 | 公表元 |
|---|---|
| 提供したサービスの内容だけでなく利用者の心身の状況(利用者の様子等)についても記録することとされ、「特変なし」等しか書かれていない記録が見受けられる | 松山市の運営指導での主な指摘事項に関する資料 |
| サービス実施時間が一律に記載されており実態が反映されていない/変更した際に変更した旨とその理由が記録されていない/特記・連絡事項欄に利用者の状況がほとんど記載されていない/サービス提供責任者による記録の点検が十分に行われていない | 堺市の集団指導資料「サービスの提供の記録」 |
| サービス提供に関する記録等の保存年限は市条例に則り5年間とすること。運営規程等に保存年限を記載している場合は誤りがないか確認すること | 金沢市の資料 |
| 記録の保存期間について、サービスの「完結」の日から「5年間」と記載すべきところ、「サービス提供の日」「2年間」となっている例 | 福井市の令和7年度集団指導資料 |
要件・運用は保険者により異なります。詳細は監査対策ナビと各自治体の公表資料をご確認ください。
介護記録の保存|避けたい書き方と言い換え
| 避けたい書き方 | 気をつけたい理由 | 言い換えの例 |
|---|---|---|
| 保存期間を「2年」と書いている | 5年間としている自治体があり、指摘された例がある | 自治体の条例を確認し、運営規程の記載と一致させる |
| 起算日を「提供の日」としている | 「完結の日」とすべきところと指摘されている | 完結の日から起算する旨を運営規程に書く |
| 紙と電子が混在していて所在が分からない | 必要なときに出せない | どの書類をどこに置くかの一覧を作る |
| 電子データのバックアップがない | 消失に備えられていない | 保存先と復旧の手順を決めておく |
| 担当者が決まっていない | 抜けが起きる | 書類ごとに保管の担当を決める |
| 廃棄の記録がない | いつ何を捨てたか示せない | 廃棄した日・書類名・方法を記録する |
| 運営規程の記載と実態が違う | 公表資料で名指しされている | 規程を見直し、変更があれば10日以内に変更届を出す |
介護記録の保存|紙と電子で確認することの違い
| 項目 | 紙で保管する場合 | 電子で保管する場合 |
|---|---|---|
| 所在 | どの棚のどのファイルか一覧にする | どのフォルダ・どのシステムかを一覧にする |
| アクセス | 鍵のかかる場所に置く | 権限を設定し、誰が見られるかを決める |
| 検索 | 年度・利用者ごとに分ける | 命名規則を決めておく |
| バックアップ | — | 保存先を複数にし、復旧の手順を決める |
| 改ざん防止 | 記入は消えない筆記具で。訂正は二重線と押印 | 更新履歴が残る仕組みにする |
| 保存期間の管理 | 年度ごとに箱を分け、廃棄予定年を書く | 削除予定日を管理表で持つ |
| 廃棄 | 溶解・シュレッダーの記録を残す | 完全削除の記録を残す |
| 持ち出し | 持ち出し簿をつける | 端末の持ち出しと画面の取り扱いを決める |
業種別の書き方は介護記録の書き方まとめ、訪問介護は実施記録の書き方、訪問看護は記録書Ⅱの書き方をご覧ください。
棚卸し表20種|規程の定め・保険者の定め・起算日・保管場所を1枚で並べる
記録の保存でつまずく事業所のほとんどは、「どれを、どこに、いつまで置くか」が書類の種類ごとに決まっていないまま、書庫とサーバーに積み上がっている状態です。保存の年数だけを覚えても、書類の種類が20を超えると運用は止まります。先に必要なのは、手元にある書類を全部書き出し、それぞれについて「どの規程に定めがあるか」「貴事業所の保険者はどう定めているか」「いつから数えるか」「どこに置くか」「いつ廃棄するか」を1行ずつ埋めた棚卸し表です。
ここで最初に押さえておきたいのが、記録の保存に関する定めは、国の基準省令だけで完結していないという点です。指定基準は都道府県・市町村が条例で定めており、記録の保存に関する年数や起算日の取扱いは保険者(指定権者)によって異なります。実際に、金沢市は「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」の「記録の整備に関すること」で、サービス提供に関する記録等の保存年限は市条例に則ることと、運営規程等に保存年限を記載している場合は誤りがないか確認することを示しています。福井市の「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」でも、運営規程・重要事項説明書に記載した記録の保存期間の起算日と年数が実態や条例と異なっている例が、差異の多い事項の一つとして挙げられています。
そのため本記事では、保存の年数と起算日の数字を書きません。年数と起算日(完結の日/サービス提供の日/契約終了の日 など)はいずれも保険者の条例・通知によって取扱いが分かれるため、記事の数字を写すと、貴事業所の運営規程が実態と食い違う原因そのものになります。下の表は、左側に「どの規程に定めがある事項か」だけを置き、右側を貴事業所の保険者の定めを書き込む記入欄にした対照表です。埋める前に、指定を受けた保険者の条例と集団指導資料をご確認ください。
利用者ごとに整備する記録(20種)
| 書類の名称 | 基準省令・条例に定めがある事項 | 貴事業所の保険者の定め(記入欄) | 起算日(記入欄) | 保管場所(記入欄) | 廃棄予定(記入欄) | 確認した年月日(記入欄) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 居宅サービス計画(第1表〜第7表)一式 | 居宅介護支援の基準に「居宅サービス計画」が記録の整備の対象として掲げられている。同意・交付の事実が分かる状態で保存すること | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 課題分析(アセスメント)の記録 | 課題分析の結果を記録することが定められている。様式は指定されておらず、課題分析標準項目を満たす様式を用いる | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 支援経過(第5表) | 居宅サービス計画の作成・変更の経過、連絡調整の記録として整備の対象になる | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| サービス担当者会議の要点(第4表) | 会議の開催記録、および開催が困難な場合の照会内容と回答の記録が対象になる | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| モニタリングの記録 | 居宅を訪問した日、面接した相手、把握した内容の記録が対象になる | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 個別サービス計画(訪問介護計画・通所介護計画・福祉用具貸与計画等) | 各サービスの基準に計画の作成と同意・交付が定められ、記録の整備の対象として掲げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| サービス提供記録(提供した具体的なサービス内容等の記録) | 提供日、提供した具体的なサービスの内容、利用者の心身の状況等を記録し整備することが定められている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護記録書Ⅰ | 利用者の基礎情報として整備の対象になる。主治医・保険種別・緊急連絡先等が記載欄になっている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護記録書Ⅱ | 訪問ごとの実施内容の記録として整備の対象になる。訪問時刻・実施した看護内容・観察の結果が記載欄になっている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護計画書 | 主治医の指示および利用者の希望を踏まえて作成し、利用者に交付することが定められている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護報告書 | 訪問日・実施した看護の内容等を主治医へ報告した記録として整備の対象になる | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護指示書・特別訪問看護指示書・精神科訪問看護指示書 | 主治医の指示を文書で受けることが定められている。交付日と指示期間が判読できる状態で保存する | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 実施記録(サービス提供の実施記録・提供票の控え) | 提供実績が分かる記録として整備の対象になる。請求内容との突合の材料になる | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 市町村への通知に係る記録 | 不正受給の疑い等を市町村に通知した場合の記録が、記録の整備の対象として掲げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 苦情の内容等の記録 | 苦情を受け付けた場合の内容等を記録することが定められている。運営指導マニュアル別添1の確認文書は「苦情の受付簿」「苦情者への対応記録」「苦情対応マニュアル」 | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 事故の状況および事故に際して採った処置についての記録 | 事故発生時の記録が整備の対象として掲げられている。別添1の確認項目には「事故状況、対応経過が記録されているか」がある | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| ヒヤリハットの記録 | 別添1の事故発生時の対応の確認文書に「ヒヤリハットの記録」が掲げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 身体的拘束等に係る記録 | やむを得ず身体的拘束等を行う場合に、その態様および時間、心身の状況、緊急やむを得ない理由を記録することが定められている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 契約書・重要事項説明書・同意書 | 契約締結時の説明と同意が定められている。運営規程との整合が運営指導の確認対象になる | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 個人情報使用同意書(利用者本人分・家族分) | 別添1の秘密保持等の確認文書に「個人情報同意書」が掲げられている。本人分と家族分をそれぞれ得ることが確認項目になっている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
事業所単位で整備する記録(16種)
利用者ごとのファイルは意識されていても、事業所単位の記録は「棚に置いてあるだけ」になりがちです。委員会・研修・訓練・誓約書の類は、実施したこと自体ではなく、実施した記録が残っていないことが指摘の形になります。担当者の欄を必ず埋めてください。
| 書類の名称 | 基準省令・別添1に定めがある事項 | 貴事業所の保険者の定め(記入欄) | 起算日(記入欄) | 保管場所(記入欄) | 担当者(記入欄) |
|---|---|---|---|---|---|
| 運営規程 | 記録の保存期間を記載している場合、その起算日と年数が条例と一致しているかが点検の対象になる | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 従業者の勤務体制一覧表(勤務表) | 勤務体制の確保として、月ごとに従業者の勤務の体制を定めることが掲げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 資格証の写し(介護支援専門員証・看護師免許・介護福祉士登録証等) | 岡山市「令和7年度集団指導資料 本編1」では、資格証の写しが事業所に整理・保存されていない例が挙げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 秘密保持誓約書(在職中・退職後を含む) | 別添1の秘密保持等の確認文書に「従業者の秘密保持誓約書」が掲げられ、退職者を含む従業者の誓約が確認項目になっている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 就業規則・雇用契約書・労働者派遣契約書 | 仙台市の集団指導資料では、派遣職員について派遣契約書に秘密保持の記載がない場合の取決めが示されている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 研修計画・研修の実施記録 | 別添1の複数項目で「研修計画、実施記録」が確認文書として掲げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針 | 別添1の衛生管理等の確認文書に掲げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 感染症対策の委員会名簿・委員会の記録・訓練の記録 | 別添1に「委員会名簿、委員会の記録」「研修の記録及び訓練の記録」が掲げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 虐待の発生・再発防止の指針、委員会の開催記録、担当者を設置したことが分かる文書 | 別添1の虐待の防止の確認文書に、指針・委員会の開催記録・研修計画・担当者を設置したことが分かる文書が掲げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 身体的拘束等の適正化のための指針・委員会の記録 | 長野県の令和6年度有料老人ホーム一般検査結果の概要では、指針未整備・委員会未開催・研修回数不足・記録なしが挙げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 業務継続計画(BCP)と研修・訓練の記録 | 大分市「令和7年度指導監査における主な指摘・指導事項(高齢)」では、未策定・内容不十分・研修訓練を定期的に実施していない例が挙げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 避難訓練・消火訓練の記録 | 津山市の集団指導資料では、訓練が同じ災害の想定に偏っている例、実施後の記録がない例が挙げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 苦情受付簿・苦情対応マニュアル | 別添1の苦情処理の確認文書に掲げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 事故対応マニュアル・再発防止策の検討の記録 | 別添1の事故発生時の対応の確認文書に掲げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| 特定事業所集中減算の判定書類(居宅介護支援) | 福井市・大阪市の集団指導資料では、判定期間ごとに書類を作成し、割合が基準を超えない場合も事業所で保管することが示されている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
| ハラスメント防止の方針の明確化等の措置に関する記録 | 長野県の令和6年度運営指導結果の概要(福祉用具貸与)では、措置を講じていない例が挙げられている | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
なお、この棚卸し表は「加算に関する記録」まで広げると一気に増えます。加算の体制に関する書類を保存の対象に加える場合は、体制届の控えと算定の根拠になる記録を同じ行に並べておくと、後から探す手間が減ります。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
紙・電子・電磁的記録の管理44項目|決めておくこと/規程のどこに書くか/記録に残すこと
保存は「置き場所を決めること」ではなく、置いてある間ずっと守られている状態を作ることです。運営指導で見られるのも、書庫の存在ではなく、鍵を誰が持っているか、持ち出した記録が残っているか、退職した職員のアカウントが止まっているか、といった運用の跡です。ここでは紙と電子に分けて、「決めておくこと」「規程のどこに書くか」「記録に残すこと」の3列で並べます。3列目が空欄のままの行が、そのまま指摘の候補になります。
紙で保管するときの14項目
| 管理項目 | 決めておくこと | 規程のどこに書くか | 記録に残すこと |
|---|---|---|---|
| 施錠 | 記録を保管する書庫・キャビネットを施錠できる什器にするか、施錠された室内に置くか | 個人情報保護規程/記録の管理規程の「保管」の条 | 施錠の点検を行った年月日と点検者名を記した点検簿 |
| 鍵の管理 | 鍵の本数、保管場所、持ち出せる職種(管理者・サービス提供責任者等) | 個人情報保護規程の「管理責任者」の条/鍵管理要領 | 鍵の受渡簿(受け取った者・返した者・年月日・時刻) |
| 書庫の場所 | 事務所内のどの区画に置くか。来訪者が立ち入る区画と分けるか | 運営規程の設備に関する記載/個人情報保護規程 | 配置図(区画名と什器番号を記入したもの) |
| 持ち出し | 原本の持ち出しを認めるか、写しのみとするか。認める場合の承認者 | 記録の管理規程の「持ち出し」の条 | 持出簿(書類名・利用者の識別番号・持ち出した者・目的・持出時刻・返却時刻) |
| 車内での取り扱い | 訪問の移動中に車内へ置いたままにしない範囲、施錠、目に触れない収納 | 記録の管理規程/訪問時の手順書 | 訪問時に携行した書類の一覧(訪問記録の欄に記載する運用でも可) |
| 複写 | 複写を認める場面(担当者会議・医療機関への情報提供等)と、複写後の回収 | 個人情報保護規程の「第三者提供」「利用目的」の条 | 複写簿(複写した書類・部数・提供先・回収の有無・年月日) |
| 訪問先での取り扱い | 利用者宅に置く記録(連絡ノート等)に何を書き、何を書かないか | 記録の管理規程/サービス提供の手順書 | 利用者宅に置く記録の様式と記載範囲を定めた文書 |
| ファイルの単位 | 利用者ごとに1冊とするか、書類の種類ごとに束ねるか | 記録の管理規程の「編綴」の条 | ファイル一覧(ファイル名・対象期間・収納場所) |
| 索引・背表紙 | 背表紙に何を書くか(利用者の識別番号・対象期間・廃棄予定の年月) | 記録の管理規程の「表示」の条 | 背表紙の記載例を示した見本 |
| 年度・利用者ごとの区分 | 終了した利用者のファイルを、継続中のファイルと分けて置くか | 記録の管理規程の「保管」の条 | 終了分の移動記録(移動した年月日・移動先の什器番号・担当者) |
| 保管期限の表示 | ファイルの表紙・背表紙に廃棄予定の年月を書くか、台帳だけで管理するか | 記録の管理規程の「保存期間」の条 | 保存台帳(書類名・起算日・保存期間・廃棄予定の年月) |
| 移管・引継ぎ | 事業所を移転・統合する場合の運搬方法、引継ぎの範囲 | 記録の管理規程/事業継続に関する規程 | 移管目録(引き継いだ書類の名称と数量、引渡者・受領者の署名) |
| 災害時の退避 | 浸水・火災時に優先して退避させる書類の順位 | 業務継続計画(BCP)の「重要業務」「記録」の項 | 訓練の記録(実施年月日・想定した災害・退避対象とした書類) |
| 破損・紛失時の対応 | 紛失に気づいた者が誰に報告するか、報告の期限 | 個人情報保護規程の「事故時の対応」の条 | 報告書(発見の年月日と時刻・状況・報告先・その後の対応) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
電子で保管するときの16項目
| 管理項目 | 決めておくこと | 規程のどこに書くか | 記録に残すこと |
|---|---|---|---|
| アクセス権限 | 職種ごとに閲覧できる範囲(全利用者/担当利用者のみ/請求データのみ) | 個人情報保護規程の「アクセス管理」の条 | 権限一覧表(氏名・職種・付与した範囲・付与した年月日・承認者) |
| ID・パスワード | ID の共有を認めないこと、変更の間隔、初期パスワードの取扱い | 情報セキュリティ規程の「認証」の条 | ID 発行簿(発行年月日・対象者・発行者) |
| 退職時のアカウント | 退職の何営業日以内に停止するか、停止を誰が確認するか | 情報セキュリティ規程/就業規則の「退職時の手続」 | 停止記録(対象者・停止した年月日と時刻・実施者・確認者) |
| 端末の管理 | 事業所が貸与する端末の台数と管理番号、貸与先 | 情報セキュリティ規程の「機器管理」の条 | 端末台帳(管理番号・機種・貸与した者・貸与年月日・返却年月日) |
| 私物端末の取り扱い | 私物のスマートフォンでの閲覧・撮影・保存を認めるか、認める場合の条件 | 情報セキュリティ規程の「私物機器」の条 | 申請書と承認記録(申請者・端末・用途・承認者・有効期限) |
| 画面ロック | 離席時の自動ロックまでの時間、訪問先での画面の向き | 情報セキュリティ規程の「利用時の遵守事項」 | 設定を確認した点検簿(点検年月日・対象端末・点検者) |
| 持ち出し端末の保護 | 暗号化の有無、紛失時の遠隔での消去ができる状態か | 情報セキュリティ規程の「持ち出し」の条 | 設定状況の一覧(端末ごとに設定の有無と確認年月日) |
| 外部記憶媒体 | USB メモリ等の使用を認めるか、認める場合の管理番号と保管場所 | 情報セキュリティ規程の「記録媒体」の条 | 媒体台帳(管理番号・用途・保管場所・使用の都度の受渡記録) |
| クラウドの保存場所 | どのサービスに、どの書類を置くか。個人のアカウントに置かないこと | 個人情報保護規程の「委託」の条/情報セキュリティ規程 | 保存先一覧(書類の種類・サービス名・保存領域の名称・責任者) |
| バックアップ | 取得の間隔、保存する世代数、保管場所を本体と分けるか | 情報セキュリティ規程の「バックアップ」の条/業務継続計画 | 取得記録(取得年月日・対象・実施者・容量または件数) |
| 復元の試行 | 取ったバックアップから実際に戻せるかを、いつ試すか | 業務継続計画の「復旧手順」の項 | 復元試行の記録(実施年月日・対象データ・復元にかかった時間・結果) |
| 通信の保護 | 事業所外からの接続を認めるか、公衆無線を使う場面の可否 | 情報セキュリティ規程の「外部接続」の条 | 接続を許可した経路の一覧と、許可した年月日 |
| 操作ログ | 閲覧・出力・削除の記録が残る設定になっているか、誰がいつ見るか | 情報セキュリティ規程の「監査」の条 | ログを確認した記録(確認年月日・確認した範囲・確認者・気づいた点) |
| 委託先の管理 | システム事業者・保守事業者との契約に、秘密保持と再委託の取扱いがあるか | 個人情報保護規程の「委託先の監督」の条 | 委託先一覧(事業者名・委託の内容・契約年月日・秘密保持条項の有無) |
| 障害時の代替手段 | システムが使えない間、記録を何に書き、後でどう取り込むか | 業務継続計画の「代替手段」の項 | 障害の記録(発生年月日と時刻・復旧時刻・代替手段で記録した件数) |
| 保存期間が満了したデータ | 削除の手順、削除してよいと判断する者、削除の確認 | 記録の管理規程の「廃棄」の条 | 削除記録(対象・件数・削除した年月日・実施者・確認者) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
電磁的記録で保存する場合に整える14項目(同意・改ざん防止・見読性・責任者)
紙から電子に切り替えるとき、多くの事業所が「パソコンに入れた」段階で終わってしまいます。電子で保存する場合に整えるべきものは、保存した事実だけでなく、誰が作ったか、後から書き換えられていないか、求められたときに読める形で出せるかという3点に集まります。下の表は、その3点を項目に分けて、確認される文書と自事業所の定めの記入欄を並べたものです。これを埋めれば足りると断定できるものではありません。電磁的記録による保存・交付の取扱いは保険者(指定権者)の条例と通知により異なるため、貴事業所の保険者にご確認ください。
| 整える項目 | 整える内容(案) | 確認される文書 | 貴事業所の定め(記入欄) | 確認した年月日(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 電磁的方法による交付の同意 | 計画書・重要事項説明書等を電磁的方法で交付する場合に、あらかじめ利用者から同意を得る手順を定める | 同意書、交付方法を記した重要事項説明書、交付の記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 同意の取り直しの場面 | 交付方法を変更した場合、家族の窓口が変わった場合に、いつ取り直すかを定める | 同意書の改訂履歴、変更時の説明記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 作成者の特定 | 誰が記録したかがデータ上で分かること。共有アカウントで記録しない運用にする | 権限一覧表、操作ログ、記録の作成者欄 | (記入欄) | (記入欄) |
| 確定の時点 | 下書きと確定を区別し、確定した年月日と時刻が残ること | 記録の確定状態が分かる画面、操作ログ | (記入欄) | (記入欄) |
| 訂正の履歴 | 確定後に直した場合に、いつ・誰が・何を直したかが残ること。上書きで消えない設定にする | 訂正履歴、訂正の理由を記した欄 | (記入欄) | (記入欄) |
| 改ざん防止 | 権限のない者が書き換えられないこと。書き換えられない形式で保存する場面を決める | 権限一覧表、システムの設定資料 | (記入欄) | (記入欄) |
| 見読性の確保 | 求められたときに、画面または印刷で内容が読める状態であること | 画面の表示、印刷した出力見本 | (記入欄) | (記入欄) |
| 出力の手段 | 印刷・PDF 化のどちらで出すか。運営指導の当日に誰が操作するか | 出力手順書、担当者の一覧 | (記入欄) | (記入欄) |
| 検索性 | 利用者・期間・書類の種類で探せること。終了した利用者も探せること | 検索画面、書類の一覧 | (記入欄) | (記入欄) |
| 保存場所の特定 | どのデータがどこに置かれているか(システム内・共有フォルダ・クラウド)を1枚にする | 保存先一覧、システム構成の資料 | (記入欄) | (記入欄) |
| 責任者の設置 | 記録の管理について責任を持つ者を定め、事業所内に周知する | 組織図、規程の管理責任者の条、周知の記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 電子で保存している書類の台帳 | どの書類を電子で保存し、どの書類を紙で残しているかを台帳にする | 記録の管理台帳 | (記入欄) | (記入欄) |
| 紙と電子の重複 | 同じ書類が紙と電子の両方にある場合、どちらを正とするかを決める | 記録の管理規程の「正本」の条、台帳 | (記入欄) | (記入欄) |
| 代行入力 | 職員が口頭で伝えた内容を他の職員が入力する場合の、入力者と発言者の記載 | 記録の作成者欄、代行入力の手順書 | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
廃棄の実務|廃棄簿10項目・記入例10件・委託の手順8段階
保存の話は、廃棄まで書いて初めて終わります。「保存期間が過ぎたので捨てました」だけの記録は、いつ・何を・誰が・どの方法で処分したのかを後から示せません。廃棄は保存の一部だと考えて、廃棄簿の様式をあらかじめ作っておくのが実務的です。
廃棄簿に残す10項目
| 項目 | 何を書くか | 記入例 |
|---|---|---|
| 廃棄した年月日 | 実際に処分した日。予定日ではなく、処分が完了した日を書く | 令和7年4月15日 |
| 対象の書類名 | 書類の種類が分かる名称。「書類一式」で終わらせない | 訪問看護記録書Ⅱ、訪問看護報告書、実施記録 |
| 対象の範囲 | 利用者の識別番号または件数と、対象とした期間 | 利用者番号 A-0112 ほか計23名分、令和2年度分 |
| 数量 | ファイル数・箱数・データの件数など、後から突合できる単位 | ファイル23冊(段ボール4箱) |
| 保存期間の起算と満了 | 何を起算日として保存し、いつ満了したと判断したか | 運営規程第○条に定める起算日により、令和7年3月31日に満了 |
| 廃棄の方法 | 溶解・シュレッダー・データ消去のいずれか。委託の場合は委託先名 | 溶解処理(○○リサイクル株式会社へ委託) |
| 立会い | 職員が立ち会ったか、立会いなしで引き渡したか | 管理者 ○○が搬出に立会い(令和7年4月15日 10時20分から10時50分) |
| 実施者 | 廃棄の作業を行った職員の氏名 | 事務員 ○○ |
| 確認者 | 廃棄してよいと判断した者、および完了を確認した者 | 判断:管理者 ○○/完了確認:管理者 ○○(令和7年4月16日) |
| 証明書の受領 | 委託した場合に、処理を証する書面を受け取ったか。受領日と保管場所 | 溶解処理証明書を令和7年4月22日に受領。事務所キャビネットB段に保管 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
廃棄の記録|悪い例と、そのまま使える良い例(10件)
右の列は、そのまま廃棄簿の備考欄に貼れる完成文にしています。年月日・時刻・数量・氏名・場所のいずれかが抜けると、後から説明できない記録になります。
| 場面 | 避けたい書き方 | そのまま使える書き方(完成文) |
|---|---|---|
| 紙の記録をまとめて処分した | 保存期間が過ぎた書類を廃棄した。 | 令和7年4月15日、保存期間が満了した令和2年度分の訪問看護記録書Ⅱ・報告書・実施記録(利用者23名分、ファイル23冊・段ボール4箱)を、○○リサイクル株式会社に引き渡し溶解処理とした。搬出には管理者○○が10時20分から10時50分まで立ち会い、伝票の箱数と現物の箱数(4箱)が一致することを確認した。 |
| シュレッダーで処分した | 不要な書類はシュレッダーにかけている。 | 令和7年4月18日14時00分から15時10分、事務所内のシュレッダーで、保存期間が満了した苦情対応記録の写し(12枚)を事務員○○が裁断し、管理者○○が裁断後の状態を確認した。原本は保存台帳に基づき引き続き保管している。 |
| 電子データを削除した | 古いデータは削除済み。 | 令和7年4月20日16時30分、記録システム内の令和2年度分のサービス提供記録(利用者23名分・1,842件)を、管理者○○の承認のもとサービス提供責任者○○が削除した。削除後、同期間の検索結果が0件であることを画面で確認し、操作ログの該当行を印刷して廃棄簿に添付した。 |
| バックアップにも残っていた | 本体から消したので完了。 | 令和7年4月20日の削除後、バックアップに同一データが残っていたため、令和7年4月27日10時00分、システム保守事業者○○株式会社に依頼し、対象世代のバックアップからも削除した。削除完了の連絡を同日15時にメールで受領し、印刷して廃棄簿に添付した。 |
| USB メモリを処分した | 使わなくなった USB を捨てた。 | 令和7年5月8日、管理番号 U-03 の外部記憶媒体(記録の一時保存に使用)について、事務員○○が物理破壊を行い、管理者○○が破壊後の状態を確認した。媒体台帳の U-03 の行に廃棄年月日を記入し、台帳から使用中の欄を消した。 |
| 端末を返却・廃棄した | 古いパソコンを引き取ってもらった。 | 令和7年5月12日、端末台帳 P-07(貸与先:訪問看護部門)について、記録データが保存されていないことを管理者○○が画面で確認したうえで初期化し、同日13時に○○商事へ引き渡した。引取証を同日受領し、端末台帳に引取証の番号を記入した。 |
| 終了した利用者のファイルを移した | 終了者のファイルは奥にしまってある。 | 令和7年4月1日、令和6年度中に契約が終了した利用者9名分のファイルを、事務室キャビネットAから施錠可能な書庫Cへ移した。移動は事務員○○が行い、保存台帳の保管場所欄を書庫Cに更新し、廃棄予定の年月を背表紙に記入した。 |
| 誤って廃棄しそうになった | 間違えそうになったが大丈夫だった。 | 令和7年4月15日の搬出前の点検で、保存期間が満了していない令和4年度分のファイル2冊が搬出対象の箱に混入していることを事務員○○が発見し、管理者○○の確認のうえ取り出して書庫Cへ戻した。以後、搬出前に保存台帳と背表紙を1冊ずつ照合する手順を追加した。 |
| 委託先の選定 | いつもの業者に頼んでいる。 | 令和7年3月10日、廃棄を委託する○○リサイクル株式会社と、秘密保持および再委託の取扱いを定めた覚書を締結した。覚書の写しは委託先一覧とともに事務所キャビネットB段に保管し、契約年月日を委託先一覧に記入した。 |
| 証明書が届かない | 証明書はまだもらっていない。 | 令和7年4月15日に引き渡した4箱について、処理を証する書面が同月末時点で未着であったため、令和7年5月1日に管理者○○が委託先へ電話で照会した。同月2日に溶解処理証明書(証明書番号○○)を受領し、廃棄簿の該当行に受領年月日と証明書番号を記入した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
委託して廃棄する場合の8段階
| 段階 | 行うこと | 残す記録 | 担当(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 1 委託先の選定 | 秘密保持・再委託の可否・処理の方法(溶解・裁断)を書面で確認する | 覚書または契約書、委託先一覧への追記 | (記入欄) |
| 2 対象の抽出 | 保存台帳から保存期間が満了した書類を抽出する | 抽出した一覧(書類名・対象期間・件数) | (記入欄) |
| 3 満了の確認 | 起算日の考え方が運営規程の記載と一致しているかを確認する | 確認した年月日と確認者を記した点検欄 | (記入欄) |
| 4 梱包と表示 | 箱に通し番号を振り、中身の書類名と数量を貼付する | 箱番号と内容の対応表 | (記入欄) |
| 5 搬出前の照合 | 保存台帳と現物を1冊ずつ照合し、期間が満了していないものが混ざっていないかを見る | 照合の記録(照合者・年月日・照合した冊数) | (記入欄) |
| 6 引渡し | 職員が立ち会い、伝票の箱数と現物の箱数を突き合わせる | 引渡伝票、立会いの年月日と時刻・立会者 | (記入欄) |
| 7 証明書の受領 | 処理を証する書面を受け取り、対象と数量が引渡時と一致するかを見る | 証明書(受領年月日・証明書番号・保管場所を台帳に記入) | (記入欄) |
| 8 台帳の更新 | 保存台帳の該当行に廃棄済みの表示を入れ、次回の対象を確認する | 更新後の保存台帳、次回の廃棄予定一覧 | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
個人情報に関する記録12場面|開示の求め・第三者提供・漏えいが疑われる場面
保存している記録は、置いてある間に「見せてほしい」「他の事業所に渡してよいか」「持ち出したかもしれない」といった場面に必ず出会います。そのときに残す記録の様式を先に作っておくかどうかで、対応の速さと説明のしやすさが変わります。
自治体が公表している資料では、この領域の指摘がとくに繰り返し出ています。福井市の「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」では、従業者が退職後に秘密を漏らさないよう措置を講じていない例、利用者・家族から個人情報を用いる同意を得ていない例が挙げられ、代理人欄への記載をもって家族の同意とすることはできないと示されています。神戸市の「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」も、利用者の代理署名は家族の個人情報使用の同意にはならない旨を注記しています。広島市の「令和7年度運営指導の指摘事項等について」では同意書に家族の同意欄が設けられていなかった例、大阪市の集団指導資料では同意書に使用期間が記載されていない例が挙げられています。
| 場面 | 記録に残すこと | 確認される文書 | 貴事業所の手順(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 利用者本人から記録を見せてほしいと求められた | 求めがあった年月日・求めた人・対象の書類・対応した職員・回答の年月日と方法 | 受付簿、対応の記録、開示に関する手順書 | (記入欄) |
| 家族から記録を見せてほしいと求められた | 本人との関係、本人の意思の確認の有無、対応した範囲 | 受付簿、本人の意向を確認した記録 | (記入欄) |
| 記録の写しを渡した | 渡した書類名・部数・渡した相手・年月日・渡した方法(手交・郵送) | 複写簿、交付記録 | (記入欄) |
| サービス担当者会議で個人情報を用いた | 会議の年月日、出席者、資料として配布した書類、回収の有無 | サービス担当者会議の要点(第4表)、個人情報使用同意書 | (記入欄) |
| 家族の個人情報を会議等で用いた | 家族本人から得た同意の年月日と範囲。本人の代理署名とは別に得たこと | 個人情報使用同意書(家族分) | (記入欄) |
| 医療機関へ情報を提供した | 提供先・提供した書類・提供の目的・年月日・提供の方法 | 提供の記録、支援経過、情報提供書の控え | (記入欄) |
| 他の介護サービス事業所へ情報を提供した | 提供先の事業所名・担当者名・提供した内容・年月日 | 提供の記録、支援経過 | (記入欄) |
| 同意の範囲を超える可能性があった | 同意書の記載範囲と、今回の提供内容との差。判断した者と年月日 | 個人情報使用同意書、判断の記録 | (記入欄) |
| 同意書の使用期間が切れそう | 期間の起算と満了、更新の案内を行った年月日、再取得の年月日 | 個人情報使用同意書、更新の管理表 | (記入欄) |
| 書類・端末を紛失したかもしれない | 最後に確認した時刻と場所、気づいた時刻、報告した相手と時刻、捜索の経過 | 報告書、持出簿、端末台帳 | (記入欄) |
| 誤送信・誤交付が起きた | 送信または交付した年月日と時刻、宛先、内容、回収の依頼と結果 | 報告書、送信記録、交付記録 | (記入欄) |
| 職員が退職した | 秘密保持に関する誓約の取得年月日、貸与物の返却、アカウント停止の年月日 | 秘密保持誓約書、端末台帳、権限一覧表 | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
保管について書いた記録|「書庫に保管」で終わっている例と、書き切った完成文(10件)
運営規程・手順書・点検簿にありがちなのが、「書庫に保管」「施錠している」で終わっている一文です。誰が・どこで・どの鍵で・持ち出すときはどうするのかまで書かないと、書いた本人以外は同じ運用ができません。右の列はそのまま貼れる完成文です。
| 項目 | 「これだけ」で終わっている例 | 書き切った完成文 |
|---|---|---|
| 保管場所 | 記録は書庫に保管している。 | 利用者ごとの記録は、事務室内の施錠可能な書庫C(3段・什器番号 C-01 から C-03)に、利用者番号順に編綴して保管する。契約が終了した利用者の記録は書庫Cの最下段に移し、背表紙に廃棄予定の年月を記入する。 |
| 施錠と鍵 | 施錠している。 | 書庫Cは業務終了時に施錠し、鍵は2本とする。1本は管理者が保管し、1本は事務室の施錠可能な鍵ボックスに保管する。鍵ボックスの解錠ができる者は管理者およびサービス提供責任者とし、氏名を鍵管理簿の表紙に記載する。 |
| 持ち出し | 必要に応じて持ち出す。 | 原本の持ち出しは行わず、訪問時は必要な範囲の写しを携行する。写しを持ち出す場合は、持出簿に書類名・利用者番号・持ち出した者・目的・持出時刻・返却時刻を記入し、当日中に返却して裁断する。 |
| 点検 | 定期的に確認している。 | 毎月第1営業日に、管理者が書庫Cの施錠状態、鍵の本数(2本)、持出簿の未返却行の有無を点検し、点検簿に点検年月日・点検者名・気づいた点を記入する。 |
| 電子の保存先 | パソコンに保存している。 | サービス提供記録および計画書は記録システム上に保存し、個人のパソコンや個人のクラウドには保存しない。やむを得ず一時的に共有フォルダへ出力した場合は、出力した者が当日中に削除し、操作ログの該当行を点検簿に記録する。 |
| アクセス権限 | 職員が見られるようにしている。 | 記録システムの閲覧範囲は、管理者は全利用者、サービス提供責任者は担当地区の利用者、訪問担当者は担当利用者に限る。権限の付与および変更は管理者が行い、権限一覧表に対象者・付与した範囲・付与年月日・承認者を記入する。 |
| 退職時の措置 | 退職時に説明している。 | 退職の申出を受けた時点で、在職中および退職後の秘密保持を内容とする誓約書を取り交わす。最終出勤日の当日中に、管理者が記録システムのアカウントを停止し、停止年月日と時刻・実施者・確認者を権限一覧表に記入する。貸与端末は最終出勤日に返却を受け、端末台帳に返却年月日を記入する。 |
| バックアップ | バックアップを取っている。 | 記録データのバックアップは毎営業日の終業後に自動で取得し、3世代を保持する。毎月第1営業日に、管理者が取得記録(取得年月日・対象・件数)を確認し、四半期に1回、任意の1件を実際に復元して読めることを確認したうえで、復元試行の記録に実施年月日・対象・結果を記入する。 |
| 委託先 | システム会社に任せている。 | 記録システムの保守を委託する○○株式会社とは、秘密保持および再委託の取扱いを定めた契約を締結している。契約年月日・委託の内容・再委託の可否を委託先一覧に記載し、年1回、管理者が契約内容と実際の作業範囲が一致しているかを確認して確認年月日を記入する。 |
| 災害時 | 災害時は持ち出す。 | 浸水または火災の発生時は、書庫Cのうち契約が継続している利用者の記録(什器番号 C-01・C-02)を優先して2階へ退避させる。退避の担当は管理者および当日の日勤者とし、年1回の訓練で退避に要した時間と退避した冊数を訓練の記録に残す。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
自治体資料に見る「記録の整備」|公表されている指摘14件と確認文書
ここでは、自治体が公表している資料に実際に記載されている内容だけを並べます。年数と起算日は保険者の条例により異なるため、資料に具体的な数字が示されている場合も本記事には転記していません。右端の記入欄に、貴事業所の保険者の資料で確認した内容を書き込んでご利用ください。
| 公表している自治体・資料 | 公表されている内容 | 確認文書 | 貴事業所の確認結果(記入欄) | 確認した年月日(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」(記録の整備に関すること) | サービス提供に関する記録等の保存年限は市条例に則ることとし、運営規程等に保存年限を記載している場合は誤りがないか確認することが記載されている | 運営規程、重要事項説明書、記録の保管状況が分かる資料 | (記入欄) | (記入欄) |
| 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」 | 運営規程・重要事項説明書の内容が実態と異なる例が挙げられ、差異の多い事項として記録の保存期間(起算日と年数の記載)が示されている | 運営規程、重要事項説明書、同意書、変更届の控え、市の条例 | (記入欄) | (記入欄) |
| 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」 | 従業者が退職後に秘密を漏らさないよう措置を講じていない例、利用者・家族から個人情報を用いる同意を得ていない例が挙げられ、代理人欄への記載をもって家族の同意とすることはできないと示されている | 秘密保持誓約書、雇用契約書・就業規則、個人情報使用同意書(利用者・家族それぞれ) | (記入欄) | (記入欄) |
| 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」 | 従業員の秘密保持の誓約書に、退職後の規定がなかったという指摘が記載されている | 秘密保持誓約書、就業規則、雇用契約書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」 | 個人情報の使用に係る同意書について、利用者の家族に係る個人情報使用の同意を得ていなかったという指摘が記載されている | 個人情報使用同意書(利用者分・家族分)、サービス担当者会議の要点(第4表) | (記入欄) | (記入欄) |
| 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等【居宅サービス指導係 所管サービス】」 | 入社20年を超えている職員2名について秘密保持誓約書を取り交わしていない例、派遣職員について誓約書が作成されていない例が文書指摘として記載されている | 秘密保持誓約書、就業規則、労働者派遣契約書、従業者名簿 | (記入欄) | (記入欄) |
| 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1 | 代理・代筆者欄は利用者本人の個人情報について使用する同意欄であるため、代筆者欄等とは別に家族からの同意欄を設けるよう記載されている | 個人情報使用同意書、従業者の秘密保持誓約書、就業規則 | (記入欄) | (記入欄) |
| 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月) | 個人情報使用同意書は利用者の個人情報使用と家族の個人情報使用のそれぞれに同意を得ることとされ、利用者の代理署名は家族の個人情報使用の同意にはならない旨が注記されている | 個人情報使用同意書(利用者分・家族分)、重要事項説明書、利用契約書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」 | 秘密保持の項目として、個人情報使用同意書に利用者の家族の同意欄が設けられていなかった例が例示されている | 個人情報使用同意書、サービス担当者会議記録、契約書・重要事項説明書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 大阪市「令和8年度介護事業者等集団指導資料 居宅サービス編」 | 個人情報の使用同意書について、使用を想定される利用者家族等から同意を得られていない例、使用期間が記載されていない例が挙げられている | 個人情報使用同意書、契約書・重要事項説明書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 千葉県「指導監査の状況について」(令和7年度介護保険指定事業者集団指導資料) | サービス担当者会議等において、利用者の個人情報を用いる場合は利用者の同意を、家族の個人情報を用いる場合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ていない例が指摘事項として挙げられている | 個人情報使用同意書(本人・家族)、従業者の誓約書、就業規則・雇用契約書、契約書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) | 指示書・計画書・報告書・提供記録・市町村への通知記録・苦情記録・事故記録の整備と保存が不十分な例が挙げられている | 訪問看護記録書Ⅰ・Ⅱ、訪問看護計画書、訪問看護報告書ほか | (記入欄) | (記入欄) |
| 大阪市「令和8年度介護事業者等集団指導資料 居宅サービス編」(特定事業所集中減算) | 判定期間ごとにチェックシートを作成し、当該書類が保管されていなかったという指導事項が挙げられている。割合が基準を超えない場合も各事業所で保存することが記載されている | 特定事業所集中減算チェックシート、居宅サービス計画に位置付けたサービスの実績一覧、提出書類の控え | (記入欄) | (記入欄) |
| 岡山市「令和7年度集団指導資料 本編1(居宅介護支援・介護予防支援)」 | 介護支援専門員証の写しが事業所に整理・保存されていない例、有効期間が切れているのに更新研修が終了していない例が挙げられている | 介護支援専門員証の写し、有効期間管理表、更新研修受講記録、勤務表 | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
運営指導マニュアル別添1で示されている確認項目と確認文書(8項目)
厚生労働省の介護保険施設等運営指導マニュアル別添1は、確認項目と確認文書が対になった一覧です。保存の話に直結する項目を抜き出すと、次のようになります。左の確認文書が事業所に無い、あるいは探すのに時間がかかる状態が、そのまま準備不足として現れます。
| 基準の項目 | 示されている確認項目 | 示されている確認文書 | 探す時間(記入欄) | 保管場所(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 秘密保持等 | 個人情報の利用に当たり、利用者および家族から同意を得ているか | 個人情報同意書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 秘密保持等 | 退職者を含む、従業者が利用者の秘密を保持することを誓約しているか | 従業者の秘密保持誓約書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 苦情処理 | 苦情の受付、内容等を記録、保管しているか | 苦情の受付簿、苦情者への対応記録、苦情対応マニュアル | (記入欄) | (記入欄) |
| 事故発生時の対応 | 事故状況、対応経過が記録されているか | 事故対応マニュアル、市町村・家族・居宅介護支援事業者等への報告、再発防止策の検討の記録、ヒヤリハットの記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 虐待の防止 | 虐待の発生・再発防止のための対策を検討する委員会を定期的に開催し、周知しているか | 委員会の開催記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 虐待の防止 | 虐待の発生・再発防止の指針を整備しているか。担当者を設置しているか | 虐待の発生・再発防止の指針、研修計画・実施記録、担当者を設置したことが分かる文書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 衛生管理等 | 感染症および食中毒の予防・まん延の防止のための対策を検討する委員会を開催しているか | 委員会名簿、委員会の記録、予防およびまん延の防止のための指針 | (記入欄) | (記入欄) |
| 衛生管理等 | 予防およびまん延の防止のための研修・訓練を行っているか | 研修の記録および訓練の記録 | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
最後にもう一度だけ書いておきます。この記事には保存の年数を書いていません。書かないことが不親切に見えるかもしれませんが、記録の保存に関する定めは指定権者の条例に置かれており、年数も起算日も保険者によって取扱いが異なります。他所の年数を写した運営規程は、それ自体が実態との不一致として現れます。上の表の記入欄に、貴事業所が指定を受けた保険者の条例・集団指導資料で確認した内容と、確認した年月日を書き込んでご確認ください。確認した年月日が書いてあれば、次の改定のときにどこから見直せばよいかも分かります。
出典:厚生労働省ウェブサイト、および各自治体が公表している集団指導資料・運営指導結果の公表資料(金沢市、福井市、姫路市、仙台市、宇都宮市、神戸市、広島市、大阪市、千葉県、東京都、岡山市、津山市、長野県、大分市、久留米市)/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省および各自治体の公式見解ではありません。
看護記録・医療系書類の保存|書類26種の「定めの所在・起算日の考え方・貴事業所の定め・確認先」
ここから先は、介護保険の記録ではなく看護記録・医療系の書類の保存を扱います。訪問看護は介護保険と医療保険の両方にまたがるため、同じ「訪問看護記録書Ⅱ」でも、どちらの保険で提供したかによって定めの置き場所が変わります。ここが現場で一番こんがらがるところです。
先にお断りしておきます。この章にも保存の年数を書いていません。記録の保存に関する定めは、介護保険側は指定権者(都道府県・市町村)の条例に、医療保険側は法令と保険医療機関に関する定めに置かれており、年数も起算日も取扱いが分かれます。他所の年数を写した運営規程は、それ自体が実態との不一致として現れます。下の表は「定めがどこに置かれているか」「起算日をどう数えるか」を確かめる場所を示す表で、年数は貴事業所の記入欄です。
訪問看護ステーションで整備する記録(14種)
| 書類 | 定めの所在(どこを見るか) | 起算日の考え方 | 貴事業所の定め(記入欄) | 確認先(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 訪問看護記録書Ⅰ(利用者の基礎情報・主たる傷病名・既往歴・家族構成・住環境) | 介護保険:指定居宅サービス等の基準に基づく指定権者の条例(記録の整備に関する条項)/医療保険:訪問看護ステーションの運営に関する定めと保険請求に関する定め | 作成日か、サービス提供が完了した日か、契約が終了した日か。基礎情報は更新のたびに版が変わるため、どの版を起算の基準にするかも併せて決める | (記入欄) | (記入欄:保険者/指定権者、都道府県の担当課) |
| 訪問看護記録書Ⅱ(訪問ごとのバイタル・観察・実施した看護内容・訪問時間) | 同上。訪問1回ごとに作成する記録として、提供記録と同じ扱いになるかを条例の条文で確かめる | その訪問の日か、その利用者へのサービス提供が完了した日か | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護記録書Ⅲ(事業所によって様式名が異なる。経過記録・別紙の観察記録などに用いられる) | 様式そのものが法定様式かどうかは指定権者・保険者の様式集で確かめる。独自様式の場合は運営規程に位置づけを書く | 記録書Ⅱと同じ扱いにするか、別に定めるか | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護計画書 | 指定基準の「訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成」の条項。医療保険で提供する場合は保険請求に関する定めも見る | 計画の作成日か、その計画の期間が終わった日か、契約が終了した日か | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護報告書 | 同上。主治医へ提出した控えを事業所に残す運用になっているかを併せて確認する | 提出日か、作成日か | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護指示書(主治医から交付を受けたもの) | 交付元は医療機関。事業所側の保管は指定基準の記録の整備と、保険請求の根拠書類としての位置づけの両方から見る | 指示期間の終了日か、受領日か | (記入欄) | (記入欄) |
| 特別訪問看護指示書 | 同上。交付される期間が限られるため、期間の管理表と一緒に綴じる運用にするかを決める | 指示期間の終了日か、受領日か | (記入欄) | (記入欄) |
| 精神科訪問看護指示書・精神科特別訪問看護指示書(用いる事業所のみ) | 交付元の医療機関と、保険請求の根拠書類としての定め | 指示期間の終了日か、受領日か | (記入欄) | (記入欄) |
| 介護保険と医療保険の区分が分かる記録(被保険者証・受給者証・公費の券の写し、資格を確認した記録) | 受給資格等の確認に関する条項。別添1では「介護保険番号、有効期限等を確認している記録等」が確認文書として示されている | 資格の有効期間が終わった日か、契約が終了した日か | (記入欄) | (記入欄) |
| 利用者・家族への説明と同意の記録(計画書の同意署名、理学療法士等による訪問の説明と同意の記録を含む) | 指定基準の「内容及び手続の説明及び同意」および計画書の条項 | 同意を得た日か、契約が終了した日か | (記入欄) | (記入欄) |
| 緊急時の対応記録(電話相談・緊急訪問・主治医への連絡の記録) | 指定基準の「緊急時等の対応」。別添1では確認文書として緊急時対応マニュアルとサービス提供記録が示されている | 対応した日か、サービス提供が完了した日か | (記入欄) | (記入欄) |
| 事故・ヒヤリハットの記録と、市町村・家族・居宅介護支援事業者への報告記録 | 指定基準の「事故発生時の対応」。報告先ごとの保存の扱いは保険者の資料で確かめる | 事故の発生日か、対応が完了した日か | (記入欄) | (記入欄) |
| 苦情の受付簿・対応記録 | 指定基準の「苦情処理」 | 受付日か、対応が完了した日か | (記入欄) | (記入欄) |
| 勤務形態一覧表・勤務実績表・従業者の資格証の写し | 指定基準の「従業者の員数」「勤務体制の確保等」。東京都の公表資料では、月ごとの勤務表を作成していない例が挙げられている | その月の末日か、年度の末日か | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
医療機関・主治医から受け取る書類(6種)
受け取った書類は「相手の保存年限」と「自分の保存年限」が別物です。交付元の医療機関に残っているからといって、事業所側で捨ててよいことにはなりません。逆に、医療機関側の定めを自事業所にそのまま当てはめるのも取り違えのもとです。
| 書類 | 誰が作り、誰が保存するか | 定めの所在(どこを見るか) | 起算日の考え方 | 貴事業所の定め(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 診療録(カルテ) | 医療機関が作成し、医療機関が保存する。訪問看護ステーションは原則として持たない | 医師法の診療録の保存に関する定め、および医療法施行規則の診療に関する諸記録の定め。年数と条項は原典で確かめる | 診療が完結した日という考え方が用いられる | (記入欄:自事業所で診療録を持つ場面があるか) |
| 診療情報提供書(医療機関から受け取ったもの) | 医療機関が作成し、写しを受け取った事業所も保存する | 受け取った側は指定基準の記録の整備。交付元は保険医療機関の帳簿等の保存に関する定め | 受領日か、その利用者へのサービス提供が完了した日か | (記入欄) |
| 看護サマリー(入退院時に医療機関と受け渡すもの) | 送り側・受け側の双方が写しを持つ | 法定様式ではないため、運営規程と業務手順書で位置づけを決める | 受領日か、送付日か、退院日か | (記入欄) |
| 退院時共同指導の記録・カンファレンス記録 | 参加した各機関がそれぞれ記録を残す | 指定基準の連携に関する条項と、加算の算定要件として求められる記録 | 実施日か、サービス提供が完了した日か | (記入欄) |
| 居宅サービス計画書(第1表〜第3表)の写し | 居宅介護支援事業所が作成し、サービス事業所も写しを持つ | 指定基準の「居宅サービス計画に沿ったサービスの提供」。別添1では確認文書として居宅サービス計画が示されている | 計画の期間が終わった日か、契約が終了した日か | (記入欄) |
| 主治医の意見・指示を確認した記録(電話の記録、照会と回答の記録を含む) | 確認した側が残す | 複数の自治体の公表資料で、確認した記録がない例が挙げられている | 確認した日か、サービス提供が完了した日か | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
終末期・死亡時・褥瘡に関する記録(6種)
この6種は、保存年限の起算日が「サービス提供が完了した日」ではなく死亡日になる場合がある点で、他の記録と性質が違います。加えて、死亡後にご遺族から開示を求められる場面が最も多い書類でもあります。千葉市が公表している資料では、ターミナルケアの提供に当たって訪問看護記録書に記録することとされている事項について、記録の確認ができない事例が指導事項として挙げられています。
| 記録 | 何を書くか(自治体資料に示されている観点を含む) | 起算日の考え方 | 保存中に起こりやすいこと | 貴事業所の定め(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| ターミナルケアに係る計画と、その説明・同意の記録 | 千葉市の資料では、利用者および家族に対し計画および支援体制について説明し同意を得ていることの確認ができない事例が挙げられている | 同意を得た日か、死亡日か | 契約書ファイルに綴じられ、死亡後に記録本体と離ればなれになる | (記入欄) |
| 終末期の身体症状の変化と、それに対する看護の記録 | 千葉市の資料では、訪問看護記録書に記録することとされている事項の一つとして示されている | 死亡日か、サービス提供が完了した日か | 最終訪問日の記録だけが厚く、経過が飛んでいる | (記入欄) |
| 療養や死別に関する利用者・家族の精神的な状態の変化と、それに対するケアの経過の記録 | 同上。堺市の資料では、この経過についての記録が希薄である旨が挙げられている | 死亡日か、サービス提供が完了した日か | 家族の発言が要約されすぎて、誰の言葉か分からなくなる | (記入欄) |
| 看取りを含めた各プロセスにおける意向の把握とアセスメントの経過の記録 | 千葉市の資料に、記録することとされている事項として示されている | 死亡日か | 意向が変わった日付が書かれておらず、いつの意向か追えない | (記入欄) |
| 死亡時の記録(発見時の状況・主治医への連絡・訪問時刻・立ち会った人) | 時刻と連絡先を残す。誰が誰に何時何分に連絡したかを書く | 死亡日 | 死亡日以降、利用者ファイルが「終了」の箱に移され、担当者しか場所を知らない | (記入欄) |
| 褥瘡の記録(部位・大きさ・深さ・滲出液・処置内容・写真の有無・撮影日) | 写真を用いる場合は、撮影と保存についての同意の記録も一緒に残す | 治癒した日か、サービス提供が完了した日か、死亡日か | 写真が撮影者の端末に残り、事業所の保存対象から外れる | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
介護保険と医療保険|同じ書類で定めの所在と起算日が変わる18組
訪問看護ステーションでは、同じ利用者・同じ様式・同じ看護師でも、その月にどちらの保険で提供したかによって根拠となる定めが変わります。書類の名前は同じなので、ファイルの背表紙を見ても分かりません。読者が実際に迷うのはここです。
訪問看護が両方の保険にまたがる10場面
| 場面 | 介護保険側で見る定め | 医療保険側で見る定め | 保存の実務で分かれ目になること | 貴事業所の取扱い(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 要介護認定を受けている利用者に、特別訪問看護指示書が交付された期間 | 指定基準の記録の整備と、指定権者の条例 | 保険医療機関等の帳簿等の保存に関する定め | 同じ月の記録書Ⅱが途中から別の保険になる。綴じ方を月単位にすると分断される | (記入欄) |
| 厚生労働大臣が定める疾病等に当たる利用者への訪問 | 介護保険の給付の対象となる範囲を保険者の資料で確かめる | 医療保険の給付として整理される範囲を保険請求の定めで確かめる | 介護保険のファイルに綴じ続けると、根拠となる定めと保管場所がずれる | (記入欄) |
| 要介護認定の申請中で、認定が下りる前に提供した訪問 | 認定日にさかのぼる取扱いを保険者に確認する | 認定が下りるまでの取扱いを支払機関に確認する | 後から保険が切り替わると、既に綴じた記録の所属が変わる | (記入欄) |
| 精神科訪問看護指示書に基づく訪問 | 介護保険の給付との関係を保険者に確認する | 精神科訪問看護に関する定め | 様式名が「精神科訪問看護記録書」に変わるため、通常の記録書と別ファイルになりやすい | (記入欄) |
| 入院中に行った退院時共同指導 | 居宅サービス計画への位置づけと連携の記録 | 医療機関側の記録と、指導に関する定め | 事業所に残るのが「参加した記録」だけで、指導内容の控えが無い | (記入欄) |
| 死亡日およびその前後の訪問 | ターミナルケアに関する記録 | ターミナルケアに関する医療保険側の記録 | 死亡日をまたいで保険が変わると、記録の起算日も分かれる | (記入欄) |
| 公費負担医療の対象となる利用者への訪問 | 介護保険の給付と公費の適用範囲 | 公費の券種ごとの取扱い | 券の写しを取り忘れると、後から適用の根拠が追えない | (記入欄) |
| 労災・自賠責など公的医療保険以外が関わる訪問 | 介護保険の給付との関係 | それぞれの制度の請求と記録の定め | 提出先が増えるため、原本が事業所から出たまま戻らない | (記入欄) |
| 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士による訪問 | 看護職員の代わりに訪問させる旨の説明と同意の記録。静岡市の資料では、口頭で説明したが同意を得たことを確認できる記録がない例が挙げられている | 医療保険側の取扱いを保険請求の定めで確かめる | 同意の記録が計画書と別綴じになり、片方だけ保存年限を過ぎる | (記入欄) |
| 作業療法士等による訪問看護を利用している人への、看護職員の訪問による定期的な評価 | 愛知県の資料に、定期的に看護職員の訪問による評価を実施する必要があることに留意する旨が示されている | 医療保険側の記録の残し方を確かめる | 評価の記録が記録書Ⅱに埋もれ、後から取り出せない | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
どちらの保険で提供したかを記録から見分ける8つの手がかり
保存年限を数える前に、その記録がどちらの保険のものかを決めないと、起算日も定めの所在も決まりません。過去の記録をさかのぼって仕分けるときは、次の8つを順に見ます。
| 順 | 見る書類 | そこから分かること | 見つからないときに次に見るもの | 確認した結果(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 訪問看護指示書・特別訪問看護指示書 | 指示の期間。特別指示が出ている期間は取扱いが変わる | 主治医の所属医療機関への照会記録 | (記入欄) |
| 2 | 被保険者証・受給者証・公費の券の写し | 認定の有無、有効期間、公費の適用 | 資格を確認した記録(別添1に確認文書として示されている) | (記入欄) |
| 3 | 居宅サービス計画書(第1表〜第3表) | 訪問看護が介護保険のサービスとして位置づけられているか | 居宅介護支援事業所への照会記録 | (記入欄) |
| 4 | 訪問看護計画書 | 計画の期間と、主治医の指示との対応 | 訪問看護報告書 | (記入欄) |
| 5 | 訪問看護記録書Ⅱ | 実際に訪問した日と時間 | 担当割当表・勤務実績表 | (記入欄) |
| 6 | 請求データの控え | どちらの制度へ請求したか | 返戻・過誤の記録 | (記入欄) |
| 7 | 領収証の控え | 利用者負担の区分 | 利用料に関する重要事項説明書の記載 | (記入欄) |
| 8 | 契約書・重要事項説明書 | 契約がいつ始まり、いつ終わったか | 解約・終了に関する記録、支援経過 | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
起算日の5分類|書類28種がどの数え方かの対照表と、取り違えの10場面
起算日を取り違えると、年数が合っていても足りません。たとえば「サービス提供が完了した日」から数える書類を「作成日」から数えていると、長く関わった利用者ほど早く廃棄してしまうことになります。逆に全部を契約終了日から数えれば安全だと考えると、今度は書庫が溢れます。まず数え方の型を5つに整理します。
起算日の5つの数え方
| 数え方 | いつから数え始めるか | この数え方になりやすい書類 | 取り違えると起きること | 貴事業所での定め(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 作成日から | その書類を作った日 | 委員会の議事録、研修の記録、勤務表、マニュアルの改定版 | 利用者ごとの記録に当てはめると、長期利用者の初期の記録から先に消える | (記入欄) |
| サービス提供が完了した日から | その利用者への一連のサービス提供が終わった日 | 訪問看護記録書Ⅱ、提供記録、計画書、報告書 | 作成日から数えると、提供が続いている間の古い記録を早く捨てることになる | (記入欄) |
| 契約が終了した日から | 利用契約が終了した日 | 契約書、重要事項説明書、同意書、個人情報使用同意書 | 同意書だけ先に廃棄され、提供記録の根拠が説明できなくなる | (記入欄) |
| 死亡日から | 利用者が亡くなった日 | ターミナルケアに係る記録、死亡時の記録、看取りに関する記録 | 終了扱いの箱に移した時点で管理から外れ、開示を求められたときに探せない | (記入欄) |
| 給付が確定した日から | 請求が確定した日、または過誤調整が終わった日 | 請求データの控え、返戻・過誤の記録、加算に係る要件確認の書類 | 提供月から数えると、過誤調整が入った分だけ手前で切れる | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
書類28種|どの数え方で起算するか(記入欄)
次の表の「起算日の候補」は、上の5分類のうちどれが当てはまりそうかを示したものです。どれになるかは指定権者の条例と保険者の資料で決まります。候補が複数書いてある行は、実際に分かれることが多い書類です。右端の記入欄に、貴事業所が確認した結果と確認した年月日を書き込んでご利用ください。
| 書類 | 起算日の候補 | 確認するときに見る資料 | 貴事業所の起算日(記入欄) | 確認した年月日(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 訪問看護記録書Ⅰ | 提供完了日/契約終了日 | 指定権者の条例、保険者の集団指導資料 | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護記録書Ⅱ | 提供完了日 | 同上 | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護計画書 | 提供完了日/作成日 | 同上 | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護報告書 | 提供完了日/作成日 | 同上 | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護指示書 | 提供完了日/指示期間の終了日 | 同上、保険請求に関する定め | (記入欄) | (記入欄) |
| 特別訪問看護指示書 | 提供完了日/指示期間の終了日 | 同上 | (記入欄) | (記入欄) |
| 看護サマリー(送付・受領) | 提供完了日/送付日 | 運営規程、業務手順書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 診療情報提供書の写し | 提供完了日/受領日 | 指定権者の条例 | (記入欄) | (記入欄) |
| ターミナルケアに係る計画・記録 | 死亡日/提供完了日 | 保険者の資料、加算に関する通知 | (記入欄) | (記入欄) |
| 死亡時の記録 | 死亡日 | 同上 | (記入欄) | (記入欄) |
| 褥瘡の記録・写真 | 提供完了日/死亡日 | 同上、写真の取扱いに関する事業所の定め | (記入欄) | (記入欄) |
| 利用契約書 | 契約終了日 | 指定権者の条例 | (記入欄) | (記入欄) |
| 重要事項説明書(同意欄を含む) | 契約終了日 | 同上 | (記入欄) | (記入欄) |
| 個人情報使用同意書(利用者分) | 契約終了日 | 同上、個人情報の取扱いに関する定め | (記入欄) | (記入欄) |
| 個人情報使用同意書(家族分) | 契約終了日 | 同上 | (記入欄) | (記入欄) |
| 理学療法士等による訪問についての説明と同意の記録 | 提供完了日/同意を得た日 | 静岡市が公表している指摘・助言事項等一覧 | (記入欄) | (記入欄) |
| 加算に係る個別の説明・同意書 | 提供完了日/同意を得た日 | 堺市の集団指導資料 | (記入欄) | (記入欄) |
| 請求データの控え | 給付確定日 | 支払機関の資料、保険者の資料 | (記入欄) | (記入欄) |
| 返戻・過誤調整の記録 | 給付確定日 | 同上 | (記入欄) | (記入欄) |
| 領収証の控え | 給付確定日/提供完了日 | 指定基準の利用料等の受領に関する条項 | (記入欄) | (記入欄) |
| 常勤換算計算表・前年度平均の算出資料 | 作成日/給付確定日 | 長野県が公表している運営指導結果の概要(訪問看護) | (記入欄) | (記入欄) |
| 勤務形態一覧表・勤務実績表 | 作成日 | 指定基準の勤務体制の確保等に関する条項 | (記入欄) | (記入欄) |
| 従業者の資格証の写し | 作成日/退職日 | 指定権者の条例、就業規則 | (記入欄) | (記入欄) |
| 秘密保持誓約書 | 退職日/作成日 | 就業規則、雇用契約書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 事故・ヒヤリハットの記録 | 発生日/提供完了日 | 指定基準の事故発生時の対応に関する条項 | (記入欄) | (記入欄) |
| 苦情の受付簿・対応記録 | 受付日/対応完了日 | 指定基準の苦情処理に関する条項 | (記入欄) | (記入欄) |
| 感染症・虐待防止の委員会記録、研修・訓練の記録 | 作成日 | 別添1に示されている確認文書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 業務継続計画と、その研修・訓練の記録 | 作成日/改定日 | 指定基準の業務継続計画の策定等に関する条項 | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
起算日を取り違えやすい10場面と、そのときに見る書類
| 場面 | 起こりやすい取り違え | そのときに見る書類 | 先に決めておくこと |
|---|---|---|---|
| 10年間続いた利用者が亡くなった | 初年度の記録書Ⅱを作成日から数えて既に廃棄していた | 訪問看護記録書Ⅱ、契約書、死亡時の記録 | 長期利用者は束を分けても、廃棄は最後にそろえるかどうか |
| 入院で一度サービスが止まり、退院後に再開した | 入院で「終了」とみなして起算してしまう | 契約書、支援経過、居宅サービス計画 | 中断と終了の線引きを運営規程に書く |
| 介護保険から医療保険に切り替わった月 | 切り替え前の記録だけ別の起算日で数える | 指示書、被保険者証の写し、請求データ | 保険が変わっても束は利用者単位で保つ |
| 過誤調整が翌々月に確定した | 提供月を起算日にして、確定前に廃棄の対象に入れる | 返戻・過誤の記録、請求データの控え | 請求関係は給付確定日で管理する台帳を別に持つ |
| 契約が自動更新されている | 最初の契約日を契約終了日と勘違いする | 契約書、更新の記録 | 更新のたびに版を追記し、最終の終了日だけを起算に使う |
| 担当者が交代した | 交代日で束を切り、前任分だけ先に廃棄の対象になる | 担当割当表、勤務実績表 | 束は担当者単位ではなく利用者単位にする |
| ご家族から死亡後に開示を求められた | 死亡日ではなく提供完了日で数えていて、既に手元に無い | 死亡時の記録、ターミナルケアに係る記録 | 死亡した利用者の束は別の起算日で管理する |
| 事業所を移転した | 移転時に段ボールで運び、束の始点と終点が分からなくなる | 棚卸し表、廃棄簿 | 移転前に棚卸しを済ませ、束ごとに起算日を貼る |
| 電子と紙が混在している | 電子側だけ自動削除の設定が効いて、紙より先に消える | システムの保存設定、棚卸し表 | 自動削除は使わず、廃棄は人が決めて記録に残す |
| 写真を職員の端末で撮っていた | そもそも保存の対象として数えられていない | 褥瘡の記録、撮影と保存に関する同意の記録 | 撮影した写真の保存先と、端末から消す手順を先に決める |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
保存年限の前後にやること|棚卸し・引き継ぎ・開示・災害の60手順
年1回の棚卸し12手順
棚卸しは「捨てるために数える」のではなく、起算日を確定させるために数える作業です。ここで起算日が決まっていない束が見つかったら、それが翌年の宿題になります。
| 順 | やること | 使う書類 | 残す記録 | 担当(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 保険者の条例と最新の集団指導資料を取り直し、記録の保存に関する記載を確かめる | 条例、集団指導資料 | 確認した資料名と年度、確認した年月日 | (記入欄) |
| 2 | 運営規程と重要事項説明書の保存に関する記載が、1で確かめた内容と一致しているかを見る | 運営規程、重要事項説明書 | 一致・不一致の別と、不一致の箇所 | (記入欄) |
| 3 | 利用者を「継続中」「終了」「死亡」の3群に分ける | 利用者一覧、契約書、支援経過 | 群ごとの人数と、群を分けた年月日 | (記入欄) |
| 4 | 群ごとに起算日を書いた表紙を作り、束の先頭に付ける | 棚卸し表 | 束の数と、起算日が未確定の束の数 | (記入欄) |
| 5 | 介護保険と医療保険の別が付いていない束を抜き出す | 指示書、請求データの控え | 抜き出した束の数と、判別に使った書類 | (記入欄) |
| 6 | 電子で保存している範囲と、紙でしか無い範囲を突き合わせる | システムの一覧、書庫の棚割り図 | 片方にしか無い書類の一覧 | (記入欄) |
| 7 | 職員の端末・共有フォルダ・メール添付に残っている記録を探す | 端末の一覧、共有フォルダの棚卸し | 見つかった場所と、移動または削除した記録 | (記入欄) |
| 8 | 外部に預けている原本(提出中・審査中のもの)を確かめる | 提出簿、送付状の控え | 預け先、預けた年月日、戻る予定 | (記入欄) |
| 9 | 指示書の有効期間が切れている束が無いかを見る | 訪問看護指示書、期間管理表 | 期間が切れていた件数と、その後の対応 | (記入欄) |
| 10 | 同意書が利用者分・家族分ともにそろっているかを見る | 個人情報使用同意書 | 不足していた件数と、取り直しの予定 | (記入欄) |
| 11 | 次の1年で保存年限を迎える束に印を付ける(この時点では捨てない) | 棚卸し表 | 印を付けた束の数と、判断した人 | (記入欄) |
| 12 | 棚卸しの結果を管理者に報告し、翌年の宿題を1枚にまとめる | 棚卸し表、報告書 | 報告した年月日、宿題の項目数 | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
退所・死亡・契約終了のときの10場面
| 場面 | その日にやること | 束をどう扱うか | 残す記録 |
|---|---|---|---|
| 利用者が入院した(再開の見込みがある) | 中断であることを支援経過に書き、束はそのまま継続中の棚に置く | 終了の棚に移さない | 中断の理由、入院先、連絡した相手、年月日 |
| 入院が長引き、契約を終了した | 終了日を契約書に記載し、束の表紙に起算日を書く | 継続中の棚から終了の棚へ移す | 終了日、終了の理由、家族への説明の記録 |
| 他の事業所へ移った | 引き継ぎに用いた書類の控えを残す | 終了の棚へ移す | 引き継いだ書類名、渡した先の事業所名、渡した年月日 |
| 施設へ入所した | 看護サマリーの控えを束に綴じる | 終了の棚へ移す | サマリーの送付先、送付した年月日 |
| 自宅で亡くなった | 死亡時の記録を作り、束の表紙に死亡日を書く | 死亡の棚へ移し、他の終了と分ける | 発見または訪問の時刻、主治医への連絡時刻、立ち会った人 |
| 入院先で亡くなった | 医療機関からの連絡内容と、連絡を受けた時刻を記録する | 死亡の棚へ移す | 連絡を受けた相手・時刻、家族への対応 |
| ご家族から記録について問い合わせがあった | 問い合わせの内容と回答をその日のうちに記録する | 束は動かさず、問い合わせ記録を別に綴じる | 問い合わせた方の続柄、内容、回答した人と年月日 |
| 契約を利用者側から解約された | 解約の申し出を受けた日と、受けた職員を記録する | 終了の棚へ移す | 申し出の年月日、理由、最終訪問日 |
| 事業所側の都合でサービスを終了した | 終了までの経過と、代わりの事業所を案内した記録を残す | 終了の棚へ移す | 説明した年月日、案内した先、家族の反応 |
| 担当ケアマネジャーが変わった | 新しい担当者への引き継ぎ内容を記録する | 束は動かさない | 引き継いだ内容、相手を事業所名と職名で記録するかどうかの取り決め |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
廃止・休止・法人合併のときの引き継ぎ12項目
事業所を廃止・休止するときや、法人が合併するときも、保存年限を迎えていない記録は消えません。「誰が、どこで、いつまで持つか」を決めた記録を残しておかないと、後から開示を求められたときに答えられなくなります。
| 項目 | 決めること | 確認先(記入欄) | 残す記録 |
|---|---|---|---|
| 1 引き継ぎ先 | 記録を引き継ぐ法人・事業所・保管場所 | (記入欄:保険者/指定権者) | 引き継ぎ先の名称、所在、引き継いだ年月日 |
| 2 引き継ぐ範囲 | 利用者ごとの記録、事業所単位の記録、請求関係の別に分ける | (記入欄) | 範囲ごとの箱数・件数 |
| 3 起算日の申し送り | 束ごとの起算日と、まだ保存年限を迎えていない期間 | (記入欄) | 束ごとの起算日一覧 |
| 4 電子データの移し方 | 移す方法と、移した後に元の環境から消す手順 | (記入欄:システム提供事業者) | 移した年月日、対象件数、消去した年月日 |
| 5 システムの契約 | 解約するとデータが読めなくなる時期 | (記入欄:システム提供事業者) | 解約日、読み出しできる期限、書き出した形式 |
| 6 読み出せる形にするか | 専用システムでしか開けない形のままにしない | (記入欄) | 書き出した形式と、開けることを確かめた年月日 |
| 7 利用者・家族への周知 | 記録がどこに移るか、問い合わせ先はどこか | (記入欄) | 周知した方法、年月日、対象人数 |
| 8 保険者への届出 | 廃止・休止に関する手続と時期 | (記入欄:保険者/指定権者) | 提出した書類名、提出した年月日、控えの保管場所 |
| 9 秘密保持の継続 | 退職する職員の誓約が退職後も続く内容になっているか | (記入欄:就業規則) | 誓約書の取り交わし状況 |
| 10 問い合わせの窓口 | 廃止後に開示や照会を受ける窓口と連絡先 | (記入欄) | 窓口の名称、担当、周知した範囲 |
| 11 保管費用の負担 | 誰が保管費用を負担するか | (記入欄) | 取り決めた内容と、取り決めた年月日 |
| 12 保存年限を迎えた後の廃棄 | 引き継ぎ先で誰が廃棄を判断するか | (記入欄) | 判断する人と、廃棄簿の引き継ぎ |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
開示を求められたとき|8つの求め手ごとの確認事項と記録
開示に応じるかどうかを、この記事では判断しません。求め手によって根拠となる定めも手続も異なります。ここに書けるのは、どの場面でも共通して「何を確かめ、何を記録に残すか」だけです。判断は事業所の定めに従い、必要に応じて弁護士等にご確認ください。
| 求め手 | 確かめること | 記録に残すこと | 相談先の候補 | 貴事業所の手順(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 利用者本人 | 本人であることの確認方法、求めている記録の範囲と時期 | 受けた年月日と時刻、対応した職員、求められた範囲、確認方法、回答の内容と年月日 | 事業所の定め、個人情報の取扱いに関する窓口 | (記入欄) |
| 同居の家族 | 本人の意思をどう確かめるか、本人の同意の有無 | 同上に加えて、本人の意思を確かめた方法と結果 | 同上 | (記入欄) |
| 別居の家族・親族 | 続柄の確認方法、本人の同意の有無 | 同上 | 同上 | (記入欄) |
| 相続人(利用者が亡くなっている場合) | 相続人であることの確認方法、求めている範囲 | 同上に加えて、確認に用いた書類の種類(写しを取るかどうかも定めておく) | 事業所の定め、弁護士等 | (記入欄) |
| 代理人(家族が委任を受けた場合を含む) | 委任の範囲と有効期間、代理人であることの確認方法 | 同上に加えて、委任状の受領の有無と年月日 | 同上 | (記入欄) |
| 行政(保険者・指定権者・都道府県) | 根拠として示された定め、求められている書類名、提出方法と期限 | 受けた年月日、担当課と担当者の職名、示された根拠、提出した書類名と提出方法、控えの保管場所 | 保険者(指定権者)の担当課 | (記入欄) |
| 警察 | 示された根拠と、求められている範囲 | 同上に加えて、原本を渡したか写しを渡したか、返却の予定 | 事業所の定め、弁護士等 | (記入欄) |
| 弁護士会からの照会 | 照会の様式、照会事項、回答の期限 | 同上に加えて、回答した内容と回答しなかった事項、判断した人 | 顧問弁護士等 | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
どの求め手でも共通するのは、原本を事業所から出したら、いつ・誰に・何を・何のために渡したかを書いた記録が事業所に残るということです。原本が戻ってこないまま保存年限を迎えると、記録が無いことの説明ができなくなります。渡したのが写しか原本かを必ず書いてください。
漏えい・紛失・災害で失われたとき|初動から再発防止までの18手順
報告の要否と報告先は、事案の内容と貴事業所の状況によって異なります。この記事では報告が要るかどうかを判断しません。下の表は、判断する人が判断できるだけの材料を、早い順に集めるための手順です。
| 順 | やること | そのとき書くこと | 誰が |
|---|---|---|---|
| 1 | 気づいた時点で作業を止め、状況をそのまま残す | 気づいた年月日と時刻、気づいた人、気づいたきっかけ | 発見者 |
| 2 | 管理者へ第一報を入れる | 連絡した時刻、連絡手段、連絡した相手 | 発見者 |
| 3 | 何が失われたか、何が外に出た可能性があるかを書き出す | 書類名、対象人数、記録の時期、含まれていた情報の種類 | 管理者 |
| 4 | 紙か電子かを分ける | 紙の場合は最後に見た場所と時刻。電子の場合は機器名と使っていた人 | 管理者 |
| 5 | 外部に持ち出していた場合は、経路をたどる | 持ち出しの許可の有無、持ち出した理由、経路、立ち寄った場所 | 持ち出した職員 |
| 6 | 電子の場合、他の人が見られる状態になっていたかを確かめる | 共有設定、見られる範囲、記録が残る機能の有無 | 管理者、システム担当 |
| 7 | まだ広がる可能性があるものを止める | 止めた措置と、実施した時刻 | 管理者 |
| 8 | 失われた記録が、他の場所に残っていないかを探す | 探した場所、見つかった範囲、見つからなかった範囲 | 管理者 |
| 9 | 時系列を1枚にまとめる | 発生から現在までを時刻順に並べたもの | 管理者 |
| 10 | 報告の要否と報告先を、事業所の定めと保険者の資料で確かめる | 確かめた資料名、確かめた年月日、確かめた人 | 管理者 |
| 11 | 必要に応じて保険者(指定権者)へ連絡し、指示を受ける | 連絡した年月日と時刻、担当課、受けた指示 | 管理者 |
| 12 | 利用者・家族への説明の要否と、説明する内容を決める | 決めた内容、決めた人、決めた年月日 | 管理者 |
| 13 | 説明した場合は、その場で記録する | 説明した相手、続柄、時刻、説明した内容、相手の反応 | 説明した職員 |
| 14 | 災害で失われた場合は、被害の範囲を写真と一緒に残す | 被害の状況、撮影した年月日、保管していた場所の状態 | 管理者 |
| 15 | 復元できるものと、できないものを分ける | 復元の方法、復元できた範囲、復元できなかった範囲 | 管理者、システム担当 |
| 16 | 復元できない記録について、何がどこまで分かるかを整理する | 他の記録から補える事項と、補えない事項 | 管理者 |
| 17 | 原因を、人の注意ではなく手順の側から書く | どの手順が無かったか、どの手順が守られなかったか | 管理者 |
| 18 | 再発防止として手順を直し、職員に周知して記録に残す | 直した手順、周知した年月日、参加した人数、周知の方法 | 管理者 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
看護記録と規程の書き方|悪い例と良い例32組・公表されている指摘28件
保存と看護記録|悪い例と、そのまま使える良い例(32組)
左の列は書いてはいけない例として引用したものです。断定してしまっている表現や、後から読んで何も分からない表現を「」で囲んで並べました。右の列は、そのままコピーして使える完成文です。主語・時刻・数値・観察の根拠が入っているかどうかで見比べてください。
| 場面 | 悪い例(書いてはいけない例として引用) | 良い例(そのまま使える完成文) |
|---|---|---|
| 運営規程の保存に関する条文 | 「記録は法令に定める期間、適切に保存する。」 | 記録の保存期間は、当事業所が指定を受けた指定権者の条例に定める期間とし、その年数と起算日を別表に明記する。別表は年1回、指定権者が公表する最新の資料と照合して見直し、照合した年月日と担当者名を別表の欄外に記載する。 |
| 重要事項説明書の保存に関する記載 | 「記録は当事業所で責任をもって保管します。」 | サービス提供に関する記録は、当事業所の事務室内の施錠できる書庫、および当事業所が契約する記録システム内に保管します。保存期間の年数と起算日は運営規程別表のとおりです。ご本人またはご家族からのお問い合わせは、管理者(連絡先は本書表紙に記載)が承ります。 |
| 訪問看護記録書Ⅱの観察 | 「特変なし。」 | 10時05分訪問。体温36.4度、血圧128/74、脈拍72回/分、SpO2 97%(室内気)。前回訪問時に見られた右下腿の浮腫は、母趾側で圧痕が戻るまで約3秒(前回は約8秒)。本人「昨日から靴下の跡が付かなくなった」と話す。 |
| 褥瘡の記録 | 「褥瘡、変化なし。」 | 仙骨部の褥瘡、長径3.0cm×短径2.2cm(前回3.4cm×2.5cm)。滲出液は少量、淡黄色。ポケットの触知なし。10時20分に生理食塩水で洗浄後、主治医の指示に基づく処置を実施。撮影は本人の同意を得たうえで10時30分に実施し、事業所の記録システムへ保存。 |
| ターミナル期の身体症状 | 「状態悪化。看取り体制で対応。」 | 14時10分訪問。呼吸数は毎分28回、下顎呼吸は見られない。四肢末梢は冷感あり、爪床の色は前回よりやや暗い。14時25分に主治医へ電話で報告し、現行の指示を継続する旨の返答を得た(受電者は主治医本人)。次回訪問は明日9時、状態により随時対応。 |
| ターミナル期の家族の心情 | 「家族、落ち着いている。」 | 長女より「昨夜は眠れず、朝方に少し休めた」と話があった。「痛みだけは取ってあげたい」との言葉があり、疼痛時の対応について15時05分に主治医へ確認する旨をその場で説明した。前回訪問時に聞かれた「まだ何かできることはないか」という発言は、本日は聞かれなかった。 |
| 看取りの意向の記録 | 「本人・家族とも自宅での看取りを希望。」 | 本人より「最期まで家にいたい」との発言(10時15分、居間にて。長女同席)。長女は「本人の希望に沿いたいが、夜間に一人になるのが不安」と話す。夜間の連絡方法と緊急時の対応について10時40分に説明し、緊急時連絡先を記載した用紙を居間の電話機横に貼付した。 |
| 死亡時の記録 | 「本日死亡。」 | 6時40分に長女より電話(受電者は当ステーション看護師)。呼吸をしていないとの内容。7時05分に訪問し、自発呼吸および脈拍を確認できず。7時08分に主治医へ電話連絡、7時45分に主治医が来訪。同席者は長女、長男。7時50分に当ステーション看護師は退室。 |
| 訪問看護指示書の受領 | 「指示書もらった。」 | 訪問看護指示書を主治医の所属医療機関より受領(受領日、指示期間の始期と終期を記載)。指示内容は記録書Ⅰの指示欄に転記済み。指示期間の終期は期間管理表に登録し、終期の30日前に管理者へ通知される設定とした。 |
| 指示期間が終わりに近づいたとき | 「期限が近いが、そのまま訪問を継続。」 | 訪問看護指示書の指示期間の終期が近づいたため、主治医の所属医療機関に電話で更新について確かめた(連絡した年月日と時刻、応対者の職名を記載)。取扱いは主治医の指示によることとし、確かめた結果を記録書Ⅰの指示欄に記載した。 |
| 理学療法士等による訪問の同意 | 「口頭で説明済み。」 | 理学療法士による訪問について、看護業務の一環としてのリハビリテーションを中心としたものであり、看護職員に代わって訪問するものであることを、居間にて本人および長女へ説明した(説明した年月日と時刻、説明者名を記載)。口頭で同意を得たため、その旨を本記録に残す。 |
| 看護職員による定期的な評価 | 「リハ職の訪問を継続中。」 | 作業療法士による訪問が続いているため、看護職員が訪問して評価を実施した(実施日、実施者名を記載)。前回の看護職員による評価からの間隔と、次回の評価予定日を記録書Ⅰの評価欄に記載した。 |
| 訪問看護計画書のサービス内容 | 「療養上の世話および必要な看護。」 | 週2回(火・金)の訪問により、①仙骨部の褥瘡の状態確認と主治医の指示に基づく処置、②内服の残数確認と長女への伝達、③下肢の関節可動域運動を各回20分実施する。目標は「入浴時に痛みなく座位を保てること」とし、次回の評価は計画期間の終了時に行う。 |
| 計画書の同意 | 「説明し同意を得た。」 | 訪問看護計画書について、居間にて本人および長女へ説明した(説明した年月日と時刻、説明者名を記載)。本人が署名し、写しを交付した。署名欄が空欄となる場合は、その理由と、代わりに行った確認の方法を本欄に記載する。 |
| 訪問看護報告書 | 「変わりなく経過。」 | 今期間の訪問回数は8回。仙骨部の褥瘡は長径3.4cmから3.0cmへ縮小。歩行は室内で手すりを使って10メートル可能となり、前回報告時の5メートルから延びた。今後も同一の計画を継続する方針として、主治医へ提出する。 |
| 緊急時の電話対応 | 「夜間、電話あり。対応した。」 | 23時40分に長女より電話(受電者名を記載)。発熱があり39.1度との内容。水分摂取の状況と意識状態を確かめ、23時55分に主治医へ電話連絡。主治医の指示により翌7時に訪問することとし、それまでの観察点(顔色、呼びかけへの反応、水分量)を長女へ伝えた。 |
| 入院時の情報提供 | 「サマリー送った。」 | 入院先の医療機関へ看護サマリーを送付した(送付した年月日、送付方法、宛先の部署名を記載)。内容は直近3か月の訪問経過、褥瘡の状態、内服の管理状況、家族の介護力とした。送付した控えは利用者ファイルに綴じた。 |
| 退院時共同指導 | 「カンファレンスに出席。」 | 入院先の医療機関で開かれた退院時の共同指導に出席した(開催日時、場所、出席者の職名を記載)。当ステーションからは、退院後の訪問頻度、褥瘡処置の継続、緊急時の連絡方法について発言した。決まった事項は訪問看護計画書へ反映した。 |
| 主治医への確認 | 「主治医の了解を得ている。」 | 主治医の所属医療機関へ電話で確かめた(確かめた年月日と時刻、応対者の職名を記載)。確かめた事項は、処置の内容と頻度、次回の受診予定。回答内容をそのまま記録書Ⅰの指示欄へ記載し、記載した職員名を併記した。 |
| 記録の保管場所を書いた記録 | 「書庫に保管。」 | 利用者ファイル(訪問看護記録書Ⅰ・Ⅱ、計画書、報告書、指示書)は、事務室内の施錠できる書庫の2段目に、利用者番号順で保管している。鍵は管理者と看護師長が保持し、持ち出す場合は持出簿に日時・持出者・返却予定日を記載する。 |
| 電子で保存していることの記録 | 「システムで管理している。」 | 訪問看護記録書Ⅱは記録システム内に保存し、閲覧できる範囲は当ステーションの看護職員に限っている。編集の履歴は自動で残る設定とし、削除の権限は管理者のみとしている。設定内容は年1回確かめ、確かめた年月日を管理台帳に記載する。 |
| 紙と電子が混在していることの記録 | 「一部は紙で残っている。」 | 令和◯年◯月以前の訪問看護記録書Ⅱは紙のみ、以降は記録システムのみで保存している。切り替えの時期を利用者ファイルの表紙に記載し、紙の束には「以降は電子」と朱書きしている。棚卸しの際は両方を突き合わせる。 |
| 持ち出しの記録 | 「訪問に持って行った。」 | 利用者ファイルの写しを訪問に持ち出した(持ち出した年月日、持出者名、返却した年月日を持出簿に記載)。持ち出したのは記録書Ⅱの当月分のみで、原本は書庫に残した。返却時に管理者が枚数を確かめた。 |
| 訂正した記録 | 「間違えたので書き直した。」 | 体温の記載に誤りがあったため訂正した。誤りの箇所には二重線を引き、訂正者の氏名と訂正した年月日を記載した。訂正前の記載は判読できる状態で残している。電子の場合は訂正の履歴が残る機能を用い、上書きはしない。 |
| 職員の端末に残っていた写真 | 「個人の携帯で撮ったが、すぐ消した。」 | 褥瘡の写真を職員の端末で撮影していたことが分かったため、記録システムへ移したうえで端末から削除した(撮影した年月日、移した年月日、削除した年月日、実施者名を記載)。以後は事業所が貸与する端末のみで撮影する手順に改めた。 |
| 同意書が足りなかったとき | 「家族の同意も取ったことにする。」 | 個人情報使用同意書について、家族分の同意欄が未記入であることを棚卸しで確かめた。長女へ改めて説明し、家族分の同意書を取り直した(説明した年月日、取り直した年月日、担当者名を記載)。以後は契約時のチェック表に家族分の欄を追加した。 |
| 秘密保持誓約書の取り扱い | 「昔からいる職員なので誓約書は要らない。」 | 在籍年数にかかわらず全職員と秘密保持誓約書を取り交わす手順に改め、退職後も秘密を保持する旨を誓約書に含めた。派遣職員については派遣契約に基づき、あわせて誓約書を取り交わす取扱いとした。取り交わした年月日を名簿に記載する。 |
| 開示を求められたとき | 「家族なので、その場でコピーを渡した。」 | ご家族から記録の開示について申し出を受けた(受けた年月日と時刻、対応した職員、申し出た方の続柄、求められた記録の範囲を記載)。当事業所の定めに従い、管理者へ引き継いだうえで対応することとし、その旨をその場で説明した。 |
| 行政から書類を求められたとき | 「役所に言われたので、原本を渡した。」 | 保険者の担当課より書類の提出を求められた(連絡を受けた年月日と時刻、担当課名と担当者の職名、示された根拠、求められた書類名を記載)。提出は写しで行い、原本は事業所に残した。提出した年月日と方法、控えの保管場所を記録した。 |
| 紛失に気づいたとき | 「たぶんどこかにあると思うので、様子を見る。」 | 利用者ファイル1冊が所定の場所に見当たらないことに気づいた(気づいた年月日と時刻、気づいた職員名)。同時刻に管理者へ第一報を入れ、最後に確かめられた日時と場所、含まれていた書類の種類と対象期間を書き出した。捜索した場所を時刻とともに記録している。 |
| 災害で記録が濡れたとき | 「濡れたので処分した。」 | 浸水により書庫下段の紙記録が濡れたため、状況を写真で記録した(撮影した年月日、撮影者名)。乾燥により判読できる範囲と判読できない範囲を分け、判読できない記録については他の記録から補える事項を一覧にした。処分の判断は管理者が行い、廃棄簿に記載した。 |
| 再発防止の記録 | 「今後は気をつける。」 | 原因を手順の側から整理し、書庫からの持ち出しに持出簿の記載を欠かせないものとする手順に改めた(改めた年月日)。全職員へ朝礼で周知し、参加者数と周知の方法を記録した。3か月後に持出簿の記載状況を管理者が確かめる。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
自治体が公表している訪問看護・医療連携の指摘(14件)
ここに並べたのは、自治体が公表している資料に実際に記載されている内容だけです。年数が資料に示されている場合も、本記事には転記していません。右端の記入欄に、貴事業所の保険者の資料で確かめた内容を書き込んでご利用ください。
| 公表している自治体・資料 | 公表されている内容 | 確認文書 | 貴事業所の確認結果(記入欄) | 確認した年月日(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(訪問看護)」 | 訪問看護計画の作成等の不備が指摘の中で最も多く、居宅サービス計画の内容に沿った計画となっていない、計画に対する利用者の同意を得たことが確認できない、具体的なサービス内容を記載していない事例が公表されている | 訪問看護計画書、居宅サービス計画、説明・同意・交付の記録、訪問看護報告書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(訪問看護)」 | サービス提供体制強化加算について、一定の要件を満たす者の割合を常勤換算方法で算出した前年度の平均を用いて要件を満たしていることを確認していない事例が公表されている | 常勤換算計算表(前年度平均)、資格証の写し、勤務形態一覧表、加算届出書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月) | 主治医の訪問看護指示書が確認できない・受領が遅い、訪問看護指示書の有効期限が切れている、訪問看護計画書に具体的なサービスの内容・利用者の希望・主治医の指示・看護目標等を記載していない、計画書に利用者の同意署名がない、との指摘が挙げられている | 訪問看護指示書、特別訪問看護指示書、訪問看護計画書、訪問看護報告書、同意署名 | (記入欄) | (記入欄) |
| 静岡市「介護サービス事業者の指導監督」(運営指導における主な指摘・助言事項等一覧) | 理学療法士、作業療法士若しくは言語聴覚士による指定訪問看護について、看護職員の代わりに訪問させるものであること等を口頭で説明しているが、同意を得たことを確認できる記録がない、という状況が記載されている | 訪問看護計画書、訪問看護記録書、説明・同意の記録、居宅サービス計画書、モニタリング・評価の記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 千葉市「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」 | 利用者およびその家族等に対し、ターミナルケアに係る計画および支援体制について説明し同意を得ていることの確認ができない事例が認められた旨が記載されている | ターミナルケアに係る計画書、説明・同意の記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 千葉市「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」 | ターミナルケアの提供において訪問看護記録書に記録することとされている事項(終末期の身体症状の変化とこれに対する看護、療養や死別に関する利用者・家族の精神的な状態の変化とこれに対するケアの経過、看取りを含めた各プロセスにおける意向の把握とアセスメントの経過)について、記録の確認ができない事例があった旨が記載されている | 訪問看護記録書、主治医との連携記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」 | 緊急時訪問看護加算・ターミナルケア加算について、契約時の重要事項説明書を説明する中で包括的に同意を得るのではなく、利用者またはその家族に対して個別に十分な説明を行い同意を得ることと記載されている | 加算に係る個別説明・同意書、訪問看護記録書、ターミナルケア計画 | (記入欄) | (記入欄) |
| 堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」 | ターミナルケア加算について、療養や死別に関する利用者および家族の精神的な状態の変化とこれに対するケアの過程についての記録が希薄である旨、および特別管理加算について厚生労働大臣が定める状態であることを確認できる医師の指示書等が確認できない旨が挙げられている | 訪問看護記録書、ターミナルケア計画、医師の指示書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 愛知県 福祉局福祉部 福祉総務課監査指導室「主な指摘事項(令和7年度版)」 | 作業療法士による訪問看護を利用している者については、定期的に看護職員の訪問による評価を実施する必要があることに留意することが示されている | 訪問看護記録書、看護職員による評価記録、担当割当表・勤務実績表、従業者名簿 | (記入欄) | (記入欄) |
| 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) | 訪問看護計画書を作成していない、計画書が居宅サービス計画の内容と相違している、内容が不十分といった指摘が挙げられている | 訪問看護計画書、居宅サービス計画書(第1表〜第3表) | (記入欄) | (記入欄) |
| 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) | サービス提供開始後に指示書の交付を受けていた、文書による指示なく訪問していた、訪問内容が指示書と相違している等の指摘が挙げられている | 訪問看護指示書、訪問看護記録書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) | 訪問看護ステーションで月ごとの勤務表(勤務形態一覧表)を作成していないことが挙げられている | 勤務形態一覧表、シフト表 | (記入欄) | (記入欄) |
| 豊島区「居宅介護支援事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和4年度・22事業所)」 | 訪問看護サービスを位置付ける際、主治の医師等の意見を求めていたか記録上確認できなかった、主治の医師等に意見を求め居宅サービス計画を作成した際に当該計画を主治の医師等に交付していたか記録上確認できなかった、との事項が公表されている | 居宅サービス計画(第1表〜第3表)、居宅介護支援経過(第5表)、主治医意見書・指示書、医師への照会・回答記録、計画交付の記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 浜松市「令和6年度における主な指摘事項及び助言事項」 | 医療サービスの利用開始にあたり、主治の医師の意見を求めたことが確認できないケースがある旨、および特定事業所集中減算の書類の作成および保存がされていない旨が記載されている | 支援経過記録、主治の医師等への意見照会および回答の記録、居宅サービス計画書の交付記録、変更届の控え | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
運営指導マニュアル別添1「訪問看護」の確認項目と確認文書(14項目)
厚生労働省の介護保険施設等運営指導マニュアル別添1には、サービス種別ごとに確認項目と確認文書が対で示されています。次は訪問看護の欄から抜き出したものです。右の確認文書が事業所に無い、あるいは探すのに時間がかかる状態が、そのまま準備不足として現れます。
| 基準の項目 | 示されている確認項目 | 示されている確認文書 | 探す時間(記入欄) | 保管場所(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 内容及び手続の説明及び同意 | 利用申込者またはその家族への説明と同意の手続きを取っているか。重要事項説明書の内容に不備等はないか | 重要事項説明書(同意があったことがわかるもの)、利用契約書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 心身の状況等の把握 | サービス担当者会議等に参加し、利用者の心身の状況把握に努めているか | サービス担当者会議の記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 居宅介護支援事業者等との連携 | サービス担当者会議等を通じて介護支援専門員や他サービスと連携しているか | サービス担当者会議の記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 居宅サービス計画に沿ったサービスの提供 | 居宅サービス計画に沿ったサービスが提供されているか | 居宅サービス計画 | (記入欄) | (記入欄) |
| サービス提供の記録 | 訪問看護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか。日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか | サービス提供記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成 | 居宅サービス計画に基づいて訪問看護計画が立てられているか。主治の医師の指示および利用者の心身の状況、希望・環境を踏まえて計画が立てられているか。サービスの具体的内容、時間、日程等が明らかになっているか。説明・同意・交付は行われているか。目標の達成状況は記録されているか。達成状況に基づき、新たな計画が立てられているか | 主治の医師の指示および居宅サービス計画に基づく訪問看護計画(同意があったことがわかるもの)、アセスメントシート、モニタリングシート、訪問看護報告書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 従業者の員数 | 利用者に対し従業者の員数は適切であるか。専門職は必要な資格を有しているか | 勤務実績表・タイムカード、勤務体制一覧表、従業者の資格証 | (記入欄) | (記入欄) |
| 管理者 | 管理者は常勤専従か。他の職務を兼務している場合、兼務体制は適切か | 管理者の雇用形態が分かる文書、管理者の勤務実績表・タイムカード | (記入欄) | (記入欄) |
| 受給資格等の確認 | 被保険者資格、要介護認定の有無、要介護認定の有効期限を確認しているか | 介護保険番号、有効期限等を確認している記録等 | (記入欄) | (記入欄) |
| 利用料等の受領 | 利用者からの費用徴収は適切に行われているか。領収書を発行しているか。医療費控除の記載は適切か | 請求書、領収書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 緊急時等の対応 | 緊急時対応マニュアル等が整備されているか。緊急事態が発生した場合、速やかに主治の医師に連絡しているか | 緊急時対応マニュアル、サービス提供記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 運営規程 | 事業の目的および運営の方針、従業者の職種・員数・職務の内容、営業日および営業時間、指定訪問看護の内容および利用料その他の費用の額、通常の事業の実施地域、緊急時等における対応方法、虐待の防止のための措置に関する事項、その他運営に関する重要事項について定めているか | 運営規程 | (記入欄) | (記入欄) |
| 勤務体制の確保等 | サービス提供は事業所の従業者によって行われているか。資質向上のために研修の機会を確保しているか。性的言動、優越的な関係を背景とした言動による就業環境が害されることの防止に向けた方針の明確化等の措置を講じているか | 雇用の形態(常勤・非常勤)がわかる文書、研修計画・実施記録、方針、相談記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 業務継続計画の策定等 | 感染症、非常災害発生時のサービスの継続実施および早期の業務再開の計画の策定および必要な措置を講じているか。従業者への周知、研修および訓練を実施しているか。計画の見直しを行っているか | 業務継続計画、研修および訓練計画・実施記録 | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
最後に、看護記録の保存についても同じことを書いておきます。この章にも年数は書いていません。訪問看護は介護保険と医療保険の両方にまたがるため、年数を1つ覚えて全部に当てはめるのが最も危ない持ち方です。書類ごとに「定めがどこにあるか」「起算日をどう数えるか」を先に決め、その確認結果と確認した年月日を上の記入欄に書き込んでください。年月日が書いてあれば、制度が変わったときにどこから見直せばよいかが分かります。判断に迷う場面、とくに開示や漏えいに関する場面については、事業所の定めに従い、必要に応じて弁護士等にご確認ください。
出典:厚生労働省ウェブサイト(介護保険施設等運営指導マニュアル別添1)、および各自治体が公表している集団指導資料・運営指導結果の公表資料(長野県、神戸市、静岡市、千葉市、堺市、愛知県、東京都、豊島区、浜松市)/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省および各自治体の公式見解ではありません。
よくある質問(FAQ)
介護記録の保存期間は?
いつから数えますか?
個人情報の注意点は?
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
出典:厚生労働省ウェブサイト/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。加算・単位数・要件は改定される場合があるため、最新の告示・通知でご確認ください。
書類別|保存の期間と、保存の方法
「完結の日」は、そのサービスの提供が終わった日を指すのが一般的です。保存期間は都道府県・市町村の条例で5年とする例があるため、必ず所管の保険者にご確認ください。
| 書類 | 保存の期間 | 注意 |
|---|---|---|
| サービス提供の記録 | 完結の日から2年間(条例により5年) | 所管の保険者の定めを確認する |
| 個別サービス計画 | 同上 | 同意・交付の記録もあわせて |
| アセスメント記録 | 同上 | — |
| モニタリング記録 | 同上 | — |
| サービス担当者会議の記録 | 同上 | 照会文と回答も |
| 契約書・重要事項説明書 | 契約終了後も一定期間 | 署名のある原本 |
| 個人情報使用同意書 | 同上 | — |
| 事故の記録 | 完結の日から5年とする自治体が多い | 保険者へ報告した控えも |
| 苦情の記録 | 同上 | 対応の経過まで |
| 身体的拘束の記録 | 完結の日から2年間(条例による) | 実施のつどの記録 |
| 従業者の勤務記録 | 労働関係の法令に基づく期間 | 賃金台帳は5年(当分の間3年) |
| 資格証の写し | 在職中および退職後の一定期間 | — |
| 請求関係の書類 | 完結の日から2年間(条例による) | 過誤・返戻の記録も |
| 体制届の控え | 受付印のあるもの | 変更のつど |
| 研修・委員会の記録 | 完結の日から2年間(条例による) | 日時・参加者・内容・資料 |
| 業務継続計画・訓練の記録 | 同上 | — |
| 会計に関する書類 | 法人税法・会社法による | 7年〜10年 |
| 医療関係(訪問看護) | 完結の日から2年間(条例による) | 指示書・計画書・報告書 |
電子で保存するときに決めること
| 項目 | 決めること |
|---|---|
| 保存の形式 | 原本を電子にするか、紙をスキャンするか |
| 改ざん防止 | いつ・誰が作成・修正したかが残る仕組み |
| 見読性 | 求められたときにすぐ表示・印刷できること |
| 検索性 | 利用者名・日付で探せること |
| バックアップ | 消失に備えた複製と、その保管場所 |
| アクセス権限 | 誰がどこまで見られるか |
| 退職者の扱い | アカウントの停止と、端末の返却 |
| 外部保管 | クラウドの場合、データの所在と契約終了時の扱い |
| 紙の廃棄 | 電子化後に紙を廃棄する場合の手順と記録 |
| 保存期間の経過後 | 復元できない方法での廃棄と、廃棄の記録 |
記録の書き方そのものは介護記録の書き方、看護記録の記法はフォーカスチャーティングをご覧ください。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






