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カイポケの二重入力をなくす方法|転記ゼロにするしくみ

「訪問先で手書きして、事業所に戻ってカイポケに入力」――この二重入力に時間を取られていませんか。カイポケの記録を、転記ゼロに近づける方法を整理します。

カイポケで二重入力が起きる場面

  • 訪問先では紙に手書き → 事業所でカイポケへ入力
  • メモした内容を、あらためて清書して入力
  • 同じ情報を複数の帳票に書き写す

二重入力をなくす3つのアプローチ

  • その場で入力する――訪問先のスマートフォンで直接記録する
  • 音声入力を使う――話すだけで記録の下書きを作る
  • 自動転記する――作成した記録をカイポケへそのまま反映する

二重入力が起きる場所を特定する

発生源 起きていること 見分け方
紙 → システム 訪問先や現場で紙に書き、あとで入力し直す 紙の帳票がまだ回っている
メモ → システム スマホのメモや音声メモから転記する 個人の端末に記録が残っている
記録 → 帳票 記録の内容を、計画書や報告書に手で写す 月末に帳票作成の時間が集中する
システム → システム 記録用と請求用が別で、両方に入れる 同じ内容を2画面に入れている
個人 → 全体 担当者しか知らない情報を、共有のために書き直す 申し送りのために記録を書き写している

どこで起きているかによって打ち手が違います。紙をやめるのか、転記を自動化するのか、そもそも書く量を減らすのか——順番を間違えると効きません。

二重入力を減らす順番

  1. 書かなくてよい項目を減らす——様式を見直します。ここがいちばん効きます
  2. 入力する場所を1つに寄せる——紙とシステムの併用をやめます
  3. 入力する人と時間を決める——「空いたときに」は続きません
  4. そのうえで残る転記を、連携で解く——順番が逆だと、二重入力のまま自動化されます

連携を入れる前に確認すること

  • どのデータが、どちら向きに流れるか——一方通行か双方向か
  • 上書きされる項目はどれか——上書き対象は手入力を止めるルールにします
  • 誰のアカウントで動くか——退職者のIDだと退職時に止まります
  • 止まったときに気づけるか——月末の請求時に気づくのが最悪のパターンです
  • 個人情報の保存場所と閲覧範囲

効果の測り方

  • 1件あたりの入力時間——導入前に1週間、実測しておきます
  • 記録を書き終わる時刻——現場がいちばん実感できる指標です
  • 月末の残業時間——請求期の負担が変わったか
  • 紙の帳票が残っているか——残っていれば二重入力は続いています

※本記事は一般的な考え方を整理したものです。算定の可否や要件は、最新の告示・通知および保険者(市区町村)の運用をご確認ください。

二重入力について現場から多い質問

よくある疑問 考え方
連携すると元のデータは書き換わるのか どの項目が上書き対象かを事前に確認し、その項目は手入力を止めます
どちらを正としてよいか分からない 正となる側を決めて全員に共有します。決めないと食い違いの原因になります
途中でやめられるか 解除の手順と、解除後にデータが残るかを契約前に確認します
請求データも連携されるのか 記録と請求は別です。どこまでが連携の範囲かを線引きしておきます
複数の事業所で使えるか 事業所ごとの紐づけの管理方法を確認します

紙をやめるときの進め方

  1. やめる日を決める——「そのうち」では併用が続きます
  2. 紙でしか取れていない情報を洗い出す——ここが移せないと戻ります
  3. 1つの帳票からやめる——全部同時は混乱します
  4. 紙の置き場所を撤去する——手が届くところにあると使われます
  5. 2週間後に確認する——こっそり紙が復活していないか

それでも負担が減らないとき

転記をなくしても楽にならない場合、原因は「書く量そのもの」にあります。

  • 様式に、誰も読まない欄が残っていないか
  • 同じことを記録と申し送りの両方に書いていないか
  • 記録を書く時間が勤務時間内に確保されているか
  • 入力する端末が人数分あるか

入力の担当と時間帯を先に決める

仕組みを整えても、誰がいつ入力するかが決まっていないと負担は減りません。次のどれかに寄せます。

型 やり方 向く事業所
その場入力 利用者のそばで入力を終える 端末が人数分あり、通信環境が安定している
直後入力 移動中や次の訪問前に、5分で終える 訪問系で、記録の項目が絞られている
当日中入力 事業所に戻ってその日のうちに 端末が共用で、まとめて入力する運用
担当者集約 1人が全員分をまとめて入力する 入力が苦手な職員が多い。ただし担当者に負担が集中します

⚠「空いたときに」は、いちばん続かない型です。時間を勤務の中に確保することが前提になります。

効果を確かめる

  • 1件あたりの入力時間——導入前に1週間、実測しておきます
  • 記録を書き終わる時刻——現場がいちばん実感できる指標です
  • 月末の残業時間——請求期の負担が変わったか
  • 紙の帳票が残っているか——残っていれば二重入力は続いています

よくある行き詰まりと、その先

  • 連携は入れたが紙が残っている——やめる日を決めていないためです
  • 一部の職員だけが使っている——端末の数か、時間の確保を見ます
  • 入力は減ったが確認が増えた——様式に不要な欄が残っていないか
  • 月末の作業が変わらない——記録から帳票への転記が残っています

神マナ(カイポケのアドオン)で転記ゼロに

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」は、カイポケに足すだけのアドオンです。訪問先の音声から記録の下書きを作り、カイポケへ自動転記。同じ内容を書き写す手間がなくなり、記録にかかる時間を大きく減らせます。カイポケはそのまま、入れ替えは不要です。

カイポケの二重入力をなくす方法

紙やアプリで記録した内容をカイポケへ再入力する「二重入力」は、大きな負担です。なくす方法を整理しました。

  • 記録と請求の連携――記録データがカイポケへ連動するしくみを使う
  • 音声・AIでの記録作成――現場で記録を完成させる
  • 自動転記――作成した記録をカイポケへ自動で転記する
  • 入力ルールの統一――項目や表記をそろえて手戻りを防ぐ

二重入力の棚卸し|10場面を「何と何が重なるか」の6列で書き出す

二重入力を減らす作業は、ソフトの比較から始めると必ず止まります。先に必要なのは、自分の事業所で同じことを二回書いている場面を、実物の書類名で言えるようにすることです。「なんとなく二度手間が多い」では手が打てませんが、「訪問先のメモ帳と記録画面に、同じ開始時刻を二回書いている」まで降ろせば、翌週から変えられます。

以下は、居宅介護支援・訪問介護・訪問看護・通所介護の現場で挙がりやすい10場面を、6列で棚卸しした表です。右端は空欄のまま印刷して、朝礼で職員に書いてもらう前提で作っています。なお、カイポケをはじめとする介護ソフトの画面名・項目名・出力できる帳票は、提供元の仕様やバージョン、契約しているサービス種別により異なります。表の「確認すること」は、自事業所で実際に使っている画面と帳票を開いて確かめる項目としてお読みください。

場面 何と何が重複しているか なぜ起きるか 確認すること 減らす手立て 貴事業所の状況(記入欄)
紙に書いてから入力する 訪問時に記入した紙の記録用紙と、事務所に戻ってから入力する記録画面。日付・開始終了時刻・実施内容・利用者の様子の4項目がそのまま二度書きになる 訪問先で端末を出す時間がない、手が濡れている・両手がふさがる、利用者宅で画面を見せるのが気まずい、通信が不安定で入力が消えた経験がある 紙の様式に書いている欄のうち、入力画面に同じ欄があるものを線で結び、何欄が重複しているかを数える。紙を保管しているのは記録として必要だからか、控えとして安心だからかを分ける 紙は「その場で残さないと消える情報」だけに絞り、事務所に戻ってから思い出せるもの(訪問日・担当者・所要時間)は紙に書かない。紙を残す場合は、入力後に紙を破棄するのか保存するのかを事業所として1つに決める  
手帳やメモから転記する 職員個人の手帳・スマートフォンのメモ・付箋と、正式な記録。特に「家族から言われたこと」「次回持参するもの」が個人メモにだけ残る 正式な記録に書くほどでもないと感じる、書く場所が決まっていない、自分だけが覚えていればよいと考えている 個人メモに書かれている内容のうち、他の職員が知らないと困るものが何割あるかを1週間だけ集計する。申し送りで初めて共有された情報が、どこにも記録されていないことがないか 「連絡事項」「次回への申し送り」の欄を記録の中に用意し、個人メモの行き先を1か所に決める。メモ帳を禁止しても情報は消えるだけなので、メモから移す時刻(例:訪問直後の車内、事務所到着後10分以内)を運用として決める  
別の様式に同じことを書く アセスメントシートと計画書、計画書とモニタリング記録、記録と月次の報告書。氏名・生年月日・要介護度・既往歴・家族構成といった基本情報が様式ごとに再入力される 様式が別々のファイルや別々の画面に分かれている、様式の出所が違う(法人独自・保険者様式・提供元の標準様式)、様式ごとに担当者が違う 利用者1人あたり、氏名と要介護度を何枚の様式に書いているかを数える。基本情報が自動で載る様式と、手で書き写している様式を仕分ける 基本情報は1か所を正本と決め、他の様式はそこから引く。手で書き写す様式が残る場合は、書き写す担当と時期(認定更新の直後など)を決めて、更新漏れが出ない順番にする  
計画から実績へ 訪問介護計画・通所介護計画・訪問看護計画に書いた予定時間と、サービス提供記録に書く実施時刻。予定をそのまま実績欄に写している場合、この2つは同じ数字になる 予定どおりに終わることが多い、実測を書くと計画と食い違って説明が要る、実績の入力欄に予定が初期表示される 直近1か月分の提供記録を無作為に10件抽出し、開始終了時刻が計画上の時刻と分単位まで一致していないかを確認する。一致が続いている利用者がいないか 実測を記録する運用に切り替えるとともに、実測と計画が継続してずれる利用者は計画側の見直しを検討する。実測を記録できる導線(訪問先での時刻打刻など)を用意しないと、運用だけでは戻る  
実績から請求へ サービス提供記録・実績記録票と、請求データ。提供日・回数・時間区分・加算に関する実施事実が二重に持たれる 記録と請求の担当者が違う、記録は現場・請求は事務という分業になっている、締切が違う(記録は当日、請求は翌月上旬) 提供記録と請求データを月次で突き合わせる工程が、手順として決まっているか。突合の結果を残しているか。突合で差が出たとき、どちらを直したかの記録が残るか 請求前の突合を「誰が・いつ・何を見て」行うかを1枚の手順にする。差が出た理由(利用者都合の変更、代行訪問、キャンセル)を記録に残し、翌月の同じ差を防ぐ  
別のシステムへ 介護ソフトと、勤怠システム・会計ソフト・法人独自のExcel台帳・請求書発行ツール。職員名・勤務時間・利用者名・請求先が別々に持たれる 導入時期がばらばら、部署ごとに選んだ、連携の設定が難しく手作業のほうが早いと判断された 同じ情報を持っているシステムを列挙し、どれが正本かを決めているかを確認する。片方だけ更新されて食い違っている項目(退職者・住所変更・口座変更)がないか 正本を1つ決め、他は参照にする。連携が難しい場合でも、更新する順番(正本→その他)と、更新した日を残す欄を作るだけで食い違いは減る。連携機能の有無や範囲は提供元の仕様により異なるため、契約内容と設定画面をご確認ください  
FAXで来たものを入力する FAXで届いたサービス提供票・利用票・主治医の指示書・退院時のサマリーと、システムへの入力内容。事業所名・提供日・回数・単位に関する記載が二重になる 送り手の運用がFAXである、原本を紙で保存する慣習がある、受け取った紙をそのまま回覧する運用になっている 1か月に受信するFAXの枚数と、そのうち手入力しているものの割合を数える。入力した後、紙をどこに何年保存しているかが決まっているか 差出人ごとに「紙のまま保存するもの」「入力して紙は保存しないもの」を仕分ける。頻度の高い相手先には、送付方法の変更を相談する。受信から入力までの担当と期限を決め、机上に滞留する時間をなくす  
家族への連絡帳と記録 利用者宅に置く連絡ノート・家族への報告書と、事業所の記録。バイタル・食事量・排泄・その日の様子が両方に書かれる 家族が読むものと記録は文体も詳しさも違う、連絡帳は利用者宅に置きっぱなしで持ち帰れない、複数事業所が同じノートを使っている 連絡帳にだけ書かれていて記録に残っていない事実がないかを確認する。逆に、記録にあるが家族に伝わっていない事実がないか 記録を正本とし、家族向けは記録から必要な部分を抜き出す形にする。連絡帳に書いた内容のうち、記録に残すべきものを職員が判断できるよう、例示を1枚用意する  
自分用の控えを別に作る 正式な記録と、職員が個人で持つ控え(Excel・ノート・写真)。訪問予定表、担当利用者の一覧、加算に関する実施日の一覧などが個人単位で複製される システムで探すのに時間がかかる、自分の見たい並び順で出せない、過去に記録が消えた・出せなかった経験がある 控えを作っている職員に、何を見たくて作っているかを聞き取る。控えの中身が、システムから出せる情報と同じかどうかを確認する 控えの目的(並べ替え・絞り込み・持ち出し)を満たす出力方法を、まず正本の側で用意する。用意できないうちに控えを禁止すると、記録が個人の頭の中に移るだけになる  
複数事業所で同じ利用者の情報を別々に持つ 同一法人内の居宅介護支援・訪問介護・通所介護・訪問看護が、同じ利用者の基本情報・緊急連絡先・キーパーソン・服薬内容をそれぞれ保有している 事業所ごとに台帳を作った経緯がある、個人情報の取扱い同意の範囲が事業所単位である、担当者が事業所ごとに違う 同一利用者について、事業所間で内容が食い違っている項目がないかを抽出する。特に緊急連絡先・主治医・服薬・アレルギーの4項目 更新の起点となる事業所を項目ごとに決める(例:緊急連絡先は居宅、服薬は訪問看護)。共有の可否は個人情報の取扱いに関する同意の範囲に関わるため、同意書の記載と併せて確認する  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

二重入力が生まれる理由は8つの型に収まる

棚卸しをすると、場面は事業所ごとに違っても、起きている理由は似た型に収まります。理由の型が分かると、手の打ち方が変わります。「端末がその場にない」なら運用の工夫では戻りますし、「前任者のやり方が残っている」なら話し合いで解けます。

理由の型 現場で聞こえる言い方 実際に起きていること 最初に手をつける所 貴事業所の該当(記入欄)
端末がその場にない 「戻ってから入れます」 訪問中に生じた事実が、数時間後の記憶から再構成される。時刻は丸められ、様子の描写は薄くなる 訪問先で入力できる端末と回線を、まず1人分だけ用意して試す。全員分を揃える前に、1人の1週間で確かめる  
手がふさがる・衛生上さわれない 「入浴介助の後じゃないと無理」 介助の直後にまとめて書くため、複数利用者分が混ざる。チェック表を紙で回してから入力する経路ができる その場で残す項目を最小にする(時刻と数値だけ)。文章は後から足す前提にして、二度書きではなく二段階にする  
通信が届かない 「あの家は電波が入らない」 入力が失敗した経験から、全員が紙を併用するようになる。1軒の事情が事業所全体の運用を決めてしまう 電波が入らない訪問先を実名で一覧にする。全体運用ではなく、その訪問先だけの手当てにする  
様式が相手ごとに違う 「あの事業所は独自様式だから」 同じ内容を、送り先の数だけ書き直す。相手が5者いれば5回書く 送り先ごとの様式を並べ、共通している欄と固有の欄を色分けする。共通部分だけでも1回で作れないかを検討する  
締切が違う 「記録は当日、実績は月末」 同じ事実を、日次と月次で二回入力する。月末に思い出しながら実績を組み直す作業が発生する 日次の記録が月次の集計に積み上がる形になっているかを確認する。積み上がらない場合、どこで情報が切れているかを特定する  
責任者が別に確認したい 「私が見る用に一覧が要る」 点検のための一覧が手作りされ、原本と点検用の2つが並走する。原本を直しても一覧は直らない 点検で見たい項目を先に言葉にする。一覧の作成ではなく、点検の観点を満たす出力があるかを確認する  
前任者のやり方が残っている 「前からこうしています」 すでに不要になった紙が、誰も止められないまま回り続ける。止めた場合の影響を誰も把握していない その紙を止めたときに困る人を名指しで挙げる。挙がらない紙は、1か月だけ止めて様子を見る  
過去に困った経験の名残 「一度データが飛んだので」 安心のための控えが常態化する。控えが正本より新しくなり、どちらが正しいか分からなくなる 困った出来事の中身を具体的に聞き、同じことが起きる条件が今も残っているかを確認する。残っていなければ、控えをやめる合意を取る  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

業務の流れで数える|訪問前から請求まで、同じ情報が何回書き直されるか(26工程)

場面ごとの棚卸しの次は、1人の利用者について、1か月の間に同じ情報が何回書かれるかを流れで追うことです。場面で見ると「紙とシステム」の2回に見えるものが、流れで追うと4回や5回になっていることがあります。以下は訪問系サービスを念頭に置いた26工程です。通所・施設の場合は工程名を読み替えてください。

順 工程 そこで書く・読むもの ここで初めて生まれる情報 すでに他にある情報(=書き直し) 書き直しを止める着眼点
1 訪問前・提供票の受領 居宅介護支援事業所から届いたサービス提供票・別表 なし(受領した事実と日付) 提供日・回数・時間区分・サービス内容は、居宅サービス計画にすでにある 受領したものを手入力しているのか、取り込んでいるのかを確認する。手入力の場合、入力者と入力日を残す
2 訪問前・計画との突合 居宅サービス計画(第2表)と自事業所の個別サービス計画 突合した結果(相違の有無) サービス内容・提供日時・頻度・目標期間は両方に書かれている 突合の結果を残す欄があるか。相違があったとき、どちらを直したかが後から追えるか
3 訪問前・計画の更新 訪問介護計画・訪問看護計画などの個別サービス計画 自事業所が担う具体的な内容・手順 利用者の氏名・要介護度・目標の大枠は居宅サービス計画から引ける 基本情報を手で書き写しているか。目標を居宅サービス計画からそのまま写していないか
4 訪問前・説明と同意 計画書の説明記録、同意の署名、交付の記録 説明日・同意日・交付日・説明者 計画の内容そのもの 説明日・同意日・交付日が別々の帳票に散らばっていないか。3つの日付の前後関係が実際の手順と合うか
5 訪問前・シフトへの割付 月間の訪問予定表、担当者の割付 担当者、移動順、移動時間 提供日・時間帯・利用者名は提供票にある 予定表を別のExcelで作っていないか。予定表とシステムの予定が二重管理になっていないか
6 訪問前・職員への指示 ヘルパーへの指示書・手順書・当日の連絡メモ その日固有の留意点 手順の本体は個別サービス計画・手順書にある 毎回同じ内容を書き写していないか。変わった部分だけを伝える形にできないか
7 訪問直前・持ち物と情報の確認 利用者情報の控え、前回の記録、緊急連絡先 なし すべて既存の記録にある 控えを紙で持ち出しているか。持ち出す理由が「探すのに時間がかかる」であれば、探し方の問題として扱う
8 訪問中・到着 到着時刻 到着時刻(実測) 予定時刻は予定表にある 到着時刻を紙に書いてから入力していないか。予定時刻が初期値として入っていないか
9 訪問中・バイタル測定 体温・血圧・脈拍・呼吸・酸素飽和度 測定値(実測) なし(毎回新しい) 測定用紙と記録画面の両方に書いていないか。測定値を入れる場所が1か所に決まっているか
10 訪問中・ケアの実施 実施した内容、利用者の反応 実施の事実、観察した内容 実施予定の内容は計画にある 計画の項目名をそのまま実施記録に写していないか。実施しなかった項目の記録が残るか
11 訪問中・家族への説明 連絡ノート、口頭での説明 家族に伝えた内容、家族から聞いた内容 その日の様子は記録にも書く 連絡ノートと記録に同じ文章を二回書いていないか。家族から聞いた新しい情報が記録に残るか
12 訪問中・退室 終了時刻 終了時刻(実測) 予定の終了時刻は予定表にある 予定どおりでない日に、変更した旨と理由が残るか
13 訪問直後・車内でのメモ 手帳・スマートフォンのメモ なし(記憶の保持が目的) 時刻・実施内容・様子はすべて記録に書く予定のもの この工程は純粋な二重入力になりやすい。ここで書いたものが正式な記録になる経路を作れないか
14 事業所到着・記録の入力 サービス提供記録 なし(メモの清書) 時刻・実施内容・観察・家族への連絡のすべて 1日の訪問件数×この工程の時間が、二重入力の総量として最も大きい
15 申し送り 申し送りノート、朝礼・夕礼の記録 口頭で共有した事実 記録に書いた内容と重なる 申し送りノートにだけある情報が生まれていないか。記録から申し送り事項を抜き出せないか
16 責任者による記録の点検 点検チェック表 点検した事実と指摘内容 記録の内容そのもの 点検のために記録を書き写していないか。点検した事実を残す欄が記録側にあるか
17 変更・キャンセルの処理 変更記録、予定の修正、利用者・居宅への連絡 変更の事実と理由 元の予定内容 予定・記録・実績の3か所を別々に直していないか。直し忘れが起きる箇所を特定する
18 月末・実績の集計 実績記録票、月間の一覧 なし(日々の記録の合算) 提供日・時間区分・加算に関する実施事実 日々の記録が自動で積み上がるか、月末に組み直しているか。組み直している場合、その根拠は何を見ているか
19 月末・利用者との実績確認 実績記録票への署名、利用票の実績欄 確認を受けた事実 実績の内容そのもの 署名をもらう紙と、システム上の実績が別々に作られていないか
20 月末・居宅介護支援事業所への実績報告 提供票への実績記入、報告の送付 報告した事実と日付 実績の内容そのもの 提供票にペンで書き込んでFAXし、同じ内容をシステムにも入れていないか
21 月末・計画の見直し モニタリング記録、計画の更新 目標の達成状況、次の計画 実施内容・利用者の状況は記録にある モニタリング欄に「変化なし」だけを繰り返していないか。記録から達成状況を引けるか
22 請求・記録と請求データの突合 提供記録、実績、請求データ 突合の結果 提供日・時間区分・回数 突合を手作業で行う場合、どの帳票を印刷して並べているかを書き出す。印刷している時点で二重に持っている
23 請求・加算に関する事実の確認 加算の体制に関する記録、実施の記録 確認した事実 実施の事実は日々の記録にある 加算に関する実施日を別のExcelで管理していないか。日々の記録から抽出できないか
24 請求・送信と控えの保存 請求データ、控えの印刷・保存 送信した事実と日付 請求内容そのもの 控えを紙とデータの両方で保存していないか。保存年限の起算日と年数が条例と合っているか
25 報告書の作成(訪問看護等) 月次の報告書、主治医への提出 報告書としての要約 訪問日・実施内容・利用者の状態は記録にある 記録を見ながら報告書を書き起こしていないか。記録から下書きを作れないか
26 関係機関への情報提供 情報提供書、サマリー、担当者会議の資料 提供先ごとの要約 基本情報・経過・現在の状態 提供先が複数ある場合、共通部分を作り直していないか。会議資料と報告書の内容が重なっていないか

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

情報項目ごとに「1か月で何回書かれるか」を数える

工程で追った後、今度は情報の側から数えます。同じ数字が何か所に書かれているかが分かると、直す優先順位が決まります。回数が多い項目ほど、食い違いが起きたときに影響する範囲も広くなります。右端は自事業所の実数を入れる欄です。

情報項目 どこに現れるか 回数の数え方 一次記入をどこに置くか 食い違ったときに影響するもの 貴事業所の回数(記入欄)
訪問日 予定表、提供票、個別サービス計画、提供記録、実績記録票、請求データ、報告書 1人1訪問あたり、日付を書く欄の数を数える 予定を確定した時点の1か所。以降はそこから引く 提供記録と請求内容の一致、モニタリングの実施日との整合  
開始・終了時刻 訪問先のメモ、提供記録、実績記録票、時間区分の判定、請求データ 実測値を書く欄と、予定値を書く欄を分けて数える 訪問先での実測(打刻または即時入力) 報酬区分との整合、計画上の所要時間との差の説明  
実施したサービス内容 個別サービス計画、手順書、提供記録、実績、報告書、モニタリング 1訪問あたり、内容を文章で書く欄の数 訪問直後の提供記録 計画と実際の提供内容の一致、記録の具体性  
バイタルサイン 測定用紙、温度板、経過記録、報告書、家族への連絡帳 1回の測定値が転記される先の数 測定した端末または測定直後の入力 状態の経過の説明、主治医への報告内容の根拠  
利用者の様子・観察 訪問先のメモ、提供記録、申し送りノート、モニタリング、報告書 同じ場面を描写している文章の数 提供記録(最も詳しく書く場所) 心身の状況の記載の有無、計画見直しの根拠  
特記事項・申し送り 個人メモ、申し送りノート、提供記録の特記欄、朝礼記録 共有を目的に書かれている欄の数 提供記録の特記欄 職員間の情報共有、事故・苦情発生時の経過説明  
家族への連絡内容 連絡ノート、提供記録、電話連絡の記録、報告書 家族に伝えた内容が書かれている場所の数 提供記録(連絡した事実と内容) 説明したことの証跡、苦情対応時の経過  
使用した物品・購入品 買い物の控え、レシート、提供記録、精算表 預り金・釣銭・購入品が書かれる場所の数 その場での精算記録 金銭の取扱いに関する記録の正確さ  
移動時間 予定表、勤務時間の記録、給与計算のもと資料 移動時間が入力される場所の数 勤務時間の記録 勤務時間の管理、勤務表と実績の整合  
キャンセル・変更 予定の修正、変更記録、居宅への連絡、実績、請求 1件の変更で手を入れる画面・帳票の数 変更を受けた時点の記録 提供記録と請求内容の一致、計画変更の要否  
代行訪問の担当者 予定表、提供記録、勤務表、実績 担当者名を書き換える場所の数 予定の変更時 誰が提供したかの記録、勤務体制の確認  
加算に関する実施事実 提供記録、実施日の一覧、体制に関する記録、請求データ 実施日が書かれる場所の数 提供記録(実施したその日) 提供記録と請求内容の一致、実施の裏づけ  
同意の取得 同意書、契約書、計画書の署名欄、支援経過、個人情報同意書 署名・同意日を書く欄の数 同意を得た当日の記録 説明・同意・交付の日付の前後関係  
次回の予定 予定表、連絡ノート、提供記録の末尾、利用者宅のカレンダー 次回日時を書く場所の数 予定表 利用者・家族への案内内容と実際の予定の一致  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

職種別|二重入力が起きやすい場面と先に直す一手(5職種・40場面)

同じ事業所でも、二重入力の中身は職種によってまったく違います。ケアマネジャーは「様式から様式へ」の書き写しが多く、介護職員は「紙のチェック表から入力へ」が多い。事務は「外から届いた紙を打ち直す」が中心です。ここを分けずに「記録を減らそう」と言うと、それぞれが自分の作業と結びつかず、話が終わってしまいます。

介護支援専門員(ケアマネジャー)

場面 重なっている2つ 起きる理由 先に直す一手 確認する書類
アセスメントから第1表・第2表へ アセスメントシートの記載と、居宅サービス計画に書く生活全般の解決すべき課題・目標 様式が別で、課題の言葉を書き直す必要がある アセスメントで把握した課題の表現を、そのまま計画に持ち込めるかを確認する。持ち込めない場合、言い換えのルールを事業所で1つに決める アセスメントシート、居宅サービス計画(第1表・第2表)
第2表からサービス提供票へ 計画に位置付けたサービスの種類・頻度・時間と、提供票に落とす予定 計画と提供票が別画面・別帳票になっている 提供票を作った後に第2表を直したとき、両方が揃っているかを確認する手順を決める 居宅サービス計画(第2表)、サービス提供票・別表
担当者会議のメモから会議録へ、さらに第5表へ 会議中の手書きメモ、サービス担当者会議の記録、居宅介護支援経過 会議中は書くことに専念できない、会議録の様式が決まっている 会議録の様式に沿ったメモ用紙を用意し、会議中に書いたものがそのまま会議録になる形にする サービス担当者会議の記録、居宅介護支援経過(第5表)
モニタリング用紙から第5表へ モニタリング票の記載と、支援経過に書くモニタリング実施の記録 訪問先で紙に書き、事務所で経過に入力する モニタリング票の実施日と支援経過の日付が一致しているかを月次で確認する。日付の食い違いは公表されている指摘事例でも挙げられている モニタリング票、居宅介護支援経過(第5表)
各事業所から届く個別サービス計画の確認 受領した個別サービス計画の内容と、自分が作った第2表 受領物が紙・FAX・メールで届き、様式もばらばら 受領した事実・受領日・整合性を確認した結果を残す欄を1か所に決める。担当者から個別サービス計画の提供を受けているかは、確認項目として示されている 個別サービス計画(各事業所分)、居宅サービス計画(第2表)、居宅介護支援経過
給付管理票と提供票別表 提供票別表の内容と、給付管理票に載せる情報 月末の実績確定と請求の締切が近接している 実績を確定する順番(各事業所からの実績受領→提供票別表→給付管理)を1枚の手順にして、戻り作業をなくす サービス提供票・別表、給付管理票、各事業所からの実績報告
医療機関への情報提供 情報提供書の内容と、支援経過・アセスメント・計画 提出先ごとに書式が違い、毎回書き起こす 提供先ごとの様式を並べ、共通する欄(基本情報・現在の状態・サービス利用状況)を特定する 情報提供書の控え、居宅介護支援経過、居宅サービス計画
訪問時の携帯メモから支援経過へ 訪問先で書いたメモと、支援経過の記載 利用者宅で端末を開くことに気が引ける 訪問直後に音声または短文で残し、事務所で文章に整える二段階にする。訪問から入力までの時間を短くする 居宅介護支援経過(第5表)、訪問の記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

サービス提供責任者

場面 重なっている2つ 起きる理由 先に直す一手 確認する書類
ケアプラン第2表から訪問介護計画へ 居宅サービス計画に位置付けられた内容・日時と、訪問介護計画の内容・日時 受領した計画をもとに、自事業所の様式で作り直す 受領のたびに、サービス内容・提供日時・頻度・目標期間の4点を突き合わせる。相違があれば担当の介護支援専門員と調整した記録を残す 居宅サービス計画(第2表)、訪問介護計画、調整の記録
訪問介護計画から手順書へ 計画に書いた具体的な内容と、ヘルパーが見る手順書の記載 計画は利用者・家族向け、手順書は職員向けで文体が違う 手順書は計画の内容を分解したものになっているかを確認する。計画を変えたとき、手順書も同時に変わる運用にする 訪問介護計画、手順書、変更の記録
ヘルパーへの当日連絡 手順書の内容と、当日の連絡メモ・電話での指示 変更や留意点が口頭で流れる 毎回同じ内容を伝えていないかを確認する。伝えた内容のうち記録に残すべきものを決める 手順書、連絡の記録、サービス提供記録
実績記録票から実績入力へ ヘルパーが提出した紙の実績記録票と、システムに入れる実績 訪問先で利用者の確認印をもらう運用が紙で回っている 紙で確認を得る必要がある部分と、入力で足りる部分を分ける。紙をそのまま打ち直している件数を数える 実績記録票、サービス提供記録、請求データ
シフト表から勤務形態一覧表へ 月間のシフト表と、勤務形態一覧表に書く勤務時間・常勤非常勤の別・職種 シフトはExcel、一覧表は別様式で作っている 予定と実績の両方を残し、差が出たら一覧表側も実績に合わせる。兼務がある場合は事業所ごと・職種ごとに時間を区分する 勤務形態一覧表、シフト表、出勤簿・タイムカード
記録の点検 ヘルパーの提供記録と、点検用に作る一覧・チェック表 点検したことを残す欄が記録側にない 点検した事実(点検者・点検日)を記録側に残せるかを確認する。残せない場合、点検表の項目を最小にする サービス提供記録、点検の記録
利用者宅の複写式記録用紙 利用者宅に残す控えと、事業所が保管する原本、さらにシステムへの入力 複写式の用紙を使っており、紙が2枚残る 利用者宅に残す必要がある情報と、事業所が保管する情報を分けて考える。入力後の紙の扱いを事業所として1つに決める サービス提供記録(複写分)、保管している記録、システム上の記録
モニタリングから計画更新へ モニタリングで確認した目標の達成状況と、新しい訪問介護計画 モニタリング様式と計画様式が別 目標の達成状況が記録されているか、達成状況に基づき新たな計画が立てられているかを確認する モニタリングシート、訪問介護計画、サービス提供記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

訪問看護師

場面 重なっている2つ 起きる理由 先に直す一手 確認する書類
訪問先の手帳から記録へ 訪問中に手帳に書いたバイタル・観察と、訪問看護記録書Ⅱ 利用者宅で端末を広げにくい、処置中は手が離せない 数値は測定直後にその場で入れ、文章は移動中または事務所で足す。二度書きではなく二段階にする 訪問看護記録書Ⅱ、バイタルの記録
記録から月次報告書へ 1か月分の記録書Ⅱの内容と、訪問看護報告書に書く療養状況・実施内容 報告書は要約であり、記録をすべて読み直して書き起こす 報告書に必要な項目(訪問日、病状の経過、実施した看護内容)が記録側から拾えるかを確認する。拾えない項目は記録の欄を足す 訪問看護記録書Ⅱ、訪問看護報告書
バイタルを温度板と経過記録の両方に書く 温度板・経時記録と、文章の経過記録 グラフで見たいという要望と、文章で残す必要が別々に扱われている 数値の入力が1回で両方に反映されるかを確認する。反映されない場合、どちらを正本にするかを決める バイタル記録、訪問看護記録書Ⅱ
指示書の内容を計画書に書き写す 主治医の指示書に書かれた内容と、訪問看護計画書の看護内容 指示書は紙またはFAXで届く 計画が指示および利用者の心身の状況・希望・環境を踏まえて立てられているかを確認する。指示書の内容をそのまま写した計画になっていないか 主治医の指示書、訪問看護計画書、アセスメントの記録
主治医への連絡内容を二か所に書く 電話連絡の内容を、経過記録と報告書の両方に書く 報告書は月次、経過記録は都度で締切が違う 経過記録に連絡日時・相手・内容を残し、報告書はそこから引く形にできるかを確認する 訪問看護記録書Ⅱ、訪問看護報告書、連絡の記録
利用者宅の連絡ノート 他の事業所や家族と共有するノートの記載と、自事業所の記録 ノートは利用者宅に置いたままで持ち帰れない ノートにだけ書かれて記録に残らない事実がないかを確認する。ノートは共有の手段、記録は正本と役割を分ける 訪問看護記録書Ⅱ、連絡ノートの写し
同行訪問で2人分の記録を書く 同行した看護師それぞれの記録 誰が何をしたかを分けて残す必要がある 1件の訪問に対して、実施者ごとの記載を分けられる形になっているかを確認する。同じ観察を二重に書いていないか 訪問看護記録書Ⅱ、勤務の記録
特別な指示の期間中の記録 期間中の日々の記録と、期間の管理表 期間の管理を別のExcelやカレンダーで行っている 期間の開始日・終了日を記録側から把握できるかを確認する。管理表を別に持つ場合、更新の担当を決める 主治医の指示書、訪問看護記録書Ⅱ、期間の管理表

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

介護職員(通所・施設・訪問)

場面 重なっている2つ 起きる理由 先に直す一手 確認する書類
申し送りノートから記録へ フロアの申し送りノートの記載と、利用者ごとの記録 ノートは時系列、記録は利用者別で並びが違う ノートに書いた内容が、どの利用者の記録に入るべきかを分ける。ノートにだけ残る情報を減らす 申し送りの記録、個別の介護記録
バイタル用紙から入力へ 朝の測定でフロアの用紙に書いた数値と、記録への入力 測定は移動しながら行い、端末を持ち歩けない 測定の場に端末を1台置けないかを試す。用紙を残す場合、入力後の扱いを決める バイタルの記録、介護記録
入浴チェック表から記録へ 浴室の壁に貼ったチェック表と、入浴の記録 浴室に端末を持ち込めない チェック表の項目と記録の項目が一致しているかを確認する。項目がずれていると転記時に情報が落ちる 入浴の記録、介護記録、サービス提供記録
排泄チェック表から記録へ 居室ごとの排泄表と、記録の排泄欄 その場で書く必要があり、紙が最も速い 紙が最も速い場面であることを認めたうえで、入力を1日1回にまとめるか、入力せず紙を記録として保存するかを決める 排泄の記録、介護記録
食事摂取量の付箋 食事介助中に貼った付箋と、記録の食事欄 厨房への連絡と記録が別々に必要 厨房に伝える情報と記録に残す情報を整理し、同じ数字を二回書かない経路にする 食事の記録、介護記録
機能訓練の実施記録 訓練室で書く実施表と、個別の記録 訓練項目ごとの実施時間を残す必要がある 訓練項目ごとの実施時間・評価が記録に残る形になっているかを確認する。公表されている指摘事例では、項目ごとの実施時間と評価の記載がなかった例が挙げられている 個別機能訓練に関する計画・記録、介護記録
事故・ヒヤリの手書き用紙 発生直後に書く手書きの用紙と、報告書としての入力 発生直後は手書きが速い、様式が決まっている 手書きの用紙の項目と報告様式の項目を揃える。項目が揃っていれば転記は速くなり、抜けも減る 事故の記録、ヒヤリハットの記録、再発防止の検討記録
家族への連絡帳 連絡帳に書く一日の様子と、記録の内容 家族向けの文体で書き直している 記録から家族向けの部分を抜き出す形にできるかを確認する。連絡帳にだけ書かれた事実が残らないようにする 介護記録、連絡帳の写し

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

事務職員

場面 重なっている2つ 起きる理由 先に直す一手 確認する書類
FAXで届いた提供票の入力 受信した提供票の紙と、システムに入れる予定・実績 送り手の運用がFAXである 差出人ごとの受信件数を数え、上位の相手先から送付方法の相談を始める。入力担当と期限を決めて滞留をなくす サービス提供票・別表、受信記録、予定・実績のデータ
紙の実績から請求入力へ 現場から上がってくる紙の実績と、請求データ 記録は現場、請求は事務という分業 請求前に提供記録と請求データを突き合わせる工程を手順化する。差が出た件数と理由を月ごとに残す サービス提供記録、実績記録票、請求明細
出勤簿・タイムカードから勤務形態一覧表へ 打刻の実績と、一覧表に書く勤務時間 勤怠と介護ソフトが別のシステムになっている 予定と実績の両方を毎月残し、差が出たら一覧表側を実績で更新する。兼務者は事業所ごと・職種ごとに時間を区分する 勤務形態一覧表、出勤簿・タイムカード、雇用契約書
契約書・重要事項説明書から台帳へ 契約時に紙に書いた氏名・住所・連絡先と、利用者台帳の登録内容 契約は紙、台帳はシステムで入口が分かれている 契約時に入力し、その内容を印刷して署名を得る順序にできないかを検討する。住所変更時の更新先を一覧にする 利用契約書、重要事項説明書、利用者台帳
被保険者証から台帳へ 提示を受けた被保険者証の内容と、台帳に入れる保険者番号・認定区分・有効期間 更新のたびに確認と入力が発生する 本人が提示する被保険者証で確認しているか、確認日と確認者が残っているかを点検する。公表されている指摘事例では、写しや電話で確認していた例が挙げられている 被保険者証の写し、資格確認の記録、利用者台帳
補助・助成の申請書類 申請書に書く事業所情報・職員数と、台帳や勤務表の内容 申請様式が申請先ごとに違う 申請でよく求められる項目(事業所番号、職員数、資格者数)を1枚にまとめ、そこから転記する。原本は台帳側に置く 申請書の控え、勤務形態一覧表、資格証の写し
請求先・口座情報の管理 会計ソフトの請求先と、介護ソフトの利用者情報 導入時期が違い、連携していない 更新の起点をどちらにするかを決め、更新した日を残す欄を作る。片方だけ直された状態が残らないようにする 利用者台帳、請求データ、口座振替の記録
職員名簿と資格証の有効期限管理 職員名簿と、資格の有効期限を管理するExcel 期限の管理を別に持つほうが見やすい 資格証の写しを整理保存し、有効期限を一覧で管理する。名簿と一覧のどちらが正本かを決める 職員名簿、資格証の写し、有効期限の管理表

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

残す様式と重ねている運用|基準の定めと貴事業所の運用の対照表(22項目+公表指摘22件)

二重入力の話をすると、必ず「でもこれは残さないといけないのでは」という声が出ます。ここが曖昧なままだと、減らせるものまで残り、残すべきものまで減ります。ただし、どの書類が自事業所にとって必要かの判断は、サービス種別・保険者の条例・様式の指定によって変わります。ここでは判定を書かず、厚生労働省の運営指導マニュアル別添1に「確認項目」「確認文書」として示されている内容と、自事業所の運用を並べる形にしています。右から2列目に自事業所の実際を書き込み、最後の列の確認先に持って行ってください。

なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

項目 別添1に示された確認項目(訪問介護・訪問看護・通所介護・居宅介護支援の記載から) 別添1に挙げられた確認文書 貴事業所の運用(記入欄) 確認先
サービス提供の記録 個別サービス計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか。日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記しているか サービス提供記録(通所介護では業務日誌、送迎記録も挙げられている)   保険者(指定権者)にご確認ください
居宅サービス計画に沿ったサービスの提供 居宅サービス計画に沿ったサービスが提供されているか 居宅サービス計画   保険者(指定権者)にご確認ください
個別サービス計画の作成 居宅サービス計画に基づいて個別サービス計画が立てられているか。心身の状況、希望および環境を踏まえているか。具体的内容・時間・日程等が明らかになっているか 居宅サービス計画、個別サービス計画(同意があったことがわかるもの)、アセスメントシート、モニタリングシート   保険者(指定権者)にご確認ください
説明・同意・交付 利用者又はその家族への説明・同意・交付は行われているか 個別サービス計画(同意があったことがわかるもの)   保険者(指定権者)にご確認ください
目標の達成状況 目標の達成状況は記録されているか。達成状況に基づき、新たな計画が立てられているか モニタリングシート、個別サービス計画   保険者(指定権者)にご確認ください
内容及び手続の説明及び同意 利用申込者又はその家族への説明と同意の手続きを取っているか。重要事項説明書の内容に不備等はないか 重要事項説明書(同意があったことがわかるもの)、利用契約書   保険者(指定権者)にご確認ください
心身の状況等の把握 サービス担当者会議等に参加し、利用者の心身の状況把握に努めているか サービス担当者会議の記録   保険者(指定権者)にご確認ください
居宅介護支援事業者等との連携 サービス担当者会議等を通じて介護支援専門員や他サービスと連携しているか サービス担当者会議の記録   保険者(指定権者)にご確認ください
個別サービス計画の提供を受けること(居宅介護支援) 担当者から個別サービス計画の提供を受けているか(整合性の確認) 個別サービス計画、居宅サービス計画、モニタリングの記録、支援経過記録等   保険者(指定権者)にご確認ください
モニタリング(居宅介護支援) 定期的にモニタリングを行っているか。利用者及び担当者への説明・同意・交付をおこなっているか モニタリングの記録、居宅サービス計画、支援経過記録等   保険者(指定権者)にご確認ください
総合的な居宅サービス計画(居宅介護支援) 利用者の希望やアセスメントに基づき、介護保険サービス以外のサービス、支援を含めた総合的な居宅サービス計画を立てているか アセスメントシート、居宅サービス計画、サービス担当者会議の記録   保険者(指定権者)にご確認ください
従業者の員数 利用者に対し、従業者の員数は適切であるか。必要な資格は有しているか 勤務実績表/タイムカード、勤務体制一覧表、資格証   保険者(指定権者)にご確認ください
管理者 管理者は常勤専従か、他の職務を兼務している場合、兼務体制は適切か 管理者の雇用形態が分かる文書、管理者の勤務実績表/タイムカード   保険者(指定権者)にご確認ください
勤務体制の確保等 サービス提供は事業所の従業者によって行われているか。資質向上のための研修の機会を確保しているか 雇用の形態(常勤・非常勤)がわかる文書、研修計画・実施記録、方針・相談記録   保険者(指定権者)にご確認ください
受給資格等の確認 被保険者資格、要介護認定の有無、要介護認定の有効期限を確認しているか 介護保険番号、有効期限等を確認している記録等   保険者(指定権者)にご確認ください
利用料等の受領 利用者からの費用徴収は適切に行われているか。領収書を発行しているか。医療費控除の記載は適切か 請求書、領収書   保険者(指定権者)にご確認ください
緊急時等の対応 緊急時対応マニュアル等が整備されているか。緊急事態が発生した場合、速やかに主治の医師に連絡しているか 緊急時対応マニュアル、サービス提供記録   保険者(指定権者)にご確認ください
運営規程 事業の目的及び運営の方針、従業者の職種・員数・職務の内容、営業日及び営業時間、内容及び利用料その他の費用の額、通常の事業の実施地域、緊急時等における対応方法、虐待の防止のための措置に関する事項などについて定めているか 運営規程   保険者(指定権者)にご確認ください
業務継続計画の策定等 感染症、非常災害発生時の業務継続計画の策定及び必要な措置を講じているか。従業者への周知、研修及び訓練を実施しているか。計画の見直しを行っているか 業務継続計画、研修及び訓練計画・実施記録   保険者(指定権者)にご確認ください
秘密保持等 個人情報の利用に当たり、利用者及び家族から同意を得ているか。退職者を含む従業者が秘密を保持することを誓約しているか 個人情報同意書、従業者の秘密保持誓約書   保険者(指定権者)にご確認ください
苦情処理 苦情受付の窓口があるか。苦情の受付、内容等を記録、保管しているか。苦情の内容を踏まえたサービスの質の向上の取組を行っているか 苦情の受付簿、苦情者への対応記録、苦情対応マニュアル   保険者(指定権者)にご確認ください
事故発生時の対応 事故が発生した場合の対応方法は定まっているか。市町村、家族、居宅介護支援事業者等に報告しているか。事故状況、対応経過が記録されているか。再発防止のための取組を行っているか 事故対応マニュアル、市町村・家族・居宅介護支援事業者等への報告、再発防止策の検討の記録、ヒヤリハットの記録   保険者(指定権者)にご確認ください

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

公表されている運営指導の指摘のうち、転記の不整合として読めるもの

二重入力そのものが指摘されるわけではありません。指摘されるのは二重入力の結果として生じた食い違いです。書き写す場所が増えるほど、どこかが古いまま残ります。以下は自治体が公表している資料に実際に載っている指摘・指導事例のうち、書き写しに起因して起こりやすいものを並べたものです。

公表されている指摘・指導事例 背景にある書き写し 公表資料で示された確認・対応の観点 挙げられている書類 出典(自治体・資料名)
サービス提供の記録の開始・終了時間が、介護サービス計画に位置付けられた標準的な時間が記載されていた 計画の時刻を実績欄に写している 開始・終了時間は、計画上の提供時間を記載するのではなく、実際の時間を記載すること サービス提供記録(開始・終了時刻の記載)、送迎記録、個別サービス計画書、給付費請求明細 横浜市健康福祉局介護事業指導課「令和7年度 横浜市介護サービス事業者等集団指導講習会資料(各サービス共通編)」
訪問介護のサービス提供記録に、訪問介護計画に位置付けられた時間を機械的に記録しているケースが多数見受けられた 計画から記録への写し サービス提供の記録には実際に行った時間を記録すること。内容や日程を変更した場合は計画も併せて変更すること サービス提供記録(実施時刻)、訪問介護計画書、居宅サービス計画、変更記録 松山市介護保険課「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(令和5年度第2回介護保険サービス事業者連絡会資料)
サービス提供時間について、居宅サービス計画等に記載された時間をそのまま記載していた 計画から記録への写し 実際に提供した時間(開始時間・終了時間)を記録すること。保険給付対象サービスとそれ以外は内容・所要時間の区分を明確に記録すること サービス提供記録、業務日誌、実績記録票、保険外サービスの記録 和歌山市 令和3年度 介護保険サービス事業者集団指導資料【Ⅰ共通資料(その1)】(令和4年3月・和歌山市指導監査課)
個別サービス計画の目標を、居宅サービス計画の内容をそのまま転記している 計画から計画への写し 目標は居宅サービス計画をそのまま転記するのではなく、サービスを提供する事業所ごとに作成すること 個別サービス計画書、アセスメントシート、モニタリング記録、同意書 松山市介護保険課「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(令和5年度第2回介護保険サービス事業者連絡会資料)
個別サービス計画の目標が居宅サービス計画の短期目標に沿って作成されていない/目標の内容が居宅サービス計画の丸写しである 計画から計画への写し 利用者の状況にあった具体的な目標設定を行うことにより、目標の達成度等の評価がより詳細に実施できる 個別サービス計画書、居宅サービス計画書(第2表)、モニタリング記録、説明・同意の記録 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等【居宅サービス指導係 所管サービス】」(令和6年6月 集団指導)
居宅サービス計画で位置付けられている提供日時が、訪問介護計画で位置付けられている日時と相違している 計画から計画への写しと、その後の更新漏れ 居宅サービス計画・サービス提供票・訪問介護計画・サービス提供記録・請求実績を突合すること。計画変更時は訪問介護計画も併せて改訂すること 居宅サービス計画(第2表)、サービス提供票、訪問介護計画、同意・交付記録、給付費請求実績 堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」
居宅サービス計画と個別サービス計画の整合性が図られていない(時間・頻度・目標の期間の相違) 両計画を別々に維持している 居宅サービス計画の交付を受けたうえで個別サービス計画を作成し、内容・時間・頻度・目標期間の相違の有無を点検すること 居宅サービス計画(第1表〜第3表)、個別サービス計画、交付記録、サービス提供記録 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1
個別サービス計画が居宅サービス計画の内容と一致していない 受領した計画の反映漏れ 既に居宅サービス計画が作成されている場合、個別サービス計画は居宅サービス計画に沿って作成すること 居宅サービス計画(第1〜3表)、個別サービス計画、同意・交付の記録、サービス提供記録 埼玉県福祉部福祉監査課「運営指導での主な指摘事項に関するQ&A ー介護保険 居宅サービス事業所ー」(令和8年4月)
居宅サービス計画に位置付けた事業者等に対して、個別サービス計画の提出を求めていない 受領と突合の工程が運用に組み込まれていない 各事業者から個別サービス計画の提出を求め、居宅サービス計画との連動性・整合性を確認し、その記録を残すこと 各サービス事業所の個別サービス計画(写し)、居宅サービス計画書第2表、居宅介護支援経過 大分市「令和7年度指導監査における主な指摘・指導事項(高齢)」
サービス提供の記録が残されていない/記録されたサービス内容と請求内容に齟齬がある 記録から請求への写し 提供内容と利用者の心身の状況を具体的に記載し、請求内容と突合すること サービス提供記録・実施記録、介護給付費請求明細書、サービス提供票 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1
サービス提供の記録の作成漏れや記入誤りのある事例が認められた/記録上のサービス提供内容と、実際に請求した基本報酬の区分に相違がある事例 記録から請求への写し 記録は介護給付費の請求の根拠となるため、作成漏れや記入誤りがないよう正しく作成すること サービス提供記録、実績記録票、請求明細書・給付管理票、勤務表 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」(令和7年度広島市介護サービス事業者集団指導)
実際に提供した「サービス提供票」と「サービス提供記録」が一致していなかった/加算を算定した日の提供記録に当該サービスの記録が確認できなかった 実績から請求への写し 提供票の実績と提供記録が一致しているかの確認手順を、請求前チェックに組み込む サービス提供記録(日々の記録)、サービス提供票・別表、入浴記録、請求データ 豊島区「地域密着型通所介護事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和5年度・18件)」
個々の利用者の事業所への到着時間及び出発時間が明確に記録されておらず、請求した報酬区分との整合性が確認できない 実測を残さず区分だけを写している 個々の利用者について到着・出発、開始・終了の時間を記録に残し、請求した報酬区分と突合できる状態にすること サービス提供記録(到着・出発時間)、送迎記録、利用者数が分かる日誌、介護給付費請求明細書 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(通所介護・地域密着型通所介護・認知症対応型通所介護に関する事項)」資料4
計画に記載されたサービス区分と実際の提供時間が異なっていた/日課(プログラム)が1区分分しかなかった 計画の区分を実績にそのまま用いている 提供している区分ごとに日課と開始・終了時刻を計画に記載し、計画上の区分と請求している区分が一致しているかを提供記録の実時刻とあわせて点検する 地域密着型通所介護計画(日課・所要時間)、サービス提供記録(開始・終了時刻)、送迎記録、請求データ 豊島区「地域密着型通所介護事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和5年度・18件)」
サービス実施時間が一律に記載されておりサービスの実態が反映されていない/実施時間を変更した際に変更した旨とその理由が記録されていない 定型文と定型時刻の使い回し 実際の開始・終了時刻を記録し、予定と異なった場合は変更内容と理由を残す。サービス提供責任者が記録を点検した事実が残る運用にする サービス提供記録、訪問介護計画、預り金・買い物精算記録、サービス提供責任者の点検記録 堺市「令和8年度 介護保険施設・事業所等集団指導 居宅事業所編」
モニタリング表と支援経過記録の実施日が一致しない/支援経過記録には実施の記載があるがモニタリングの記録がない 紙のモニタリング票から経過記録への写し モニタリング表の実施日と支援経過記録の日付を突合し、記録の欠落・不一致を洗い出す。評価欄が定型文の繰り返しになっていないか確認する モニタリング票、支援経過記録(第5表)、居宅サービス計画(第2表)、アセスメント表 北九州市「令和7年度 ケアプラン点検実施結果」
居宅サービス計画作成(変更)日の日付が、全て1日付(介護認定の有効期間の開始日)になっていた 日付欄への機械的な入力 「居宅サービス計画作成(変更)日」には、実際に作成または変更した日を記載する 居宅サービス計画書第1表、居宅介護支援経過、同意書 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」
サービス計画に記載された作成日・同意日等に整合性がなく、事実と異なる 後から日付を揃えるための書き直し 事実と異なる記録や書類を作成しないこと。修正が必要な場合は、元の内容と修正後の内容、修正日がわかるよう記録を残すこと 個別サービス計画、アセスメント記録、同意書(署名日)、交付記録、修正履歴 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月 介護保険事業者説明会)
計画作成後にアセスメントを実施していた/更新のアセスメントが初回と同一の用紙に区別がつかない状態で記載されていた 同じ用紙の上書き 計画作成前にアセスメントを実施した順序が日付で確認できるか、更新時のアセスメントが初回分と区別して記録されているかを点検する アセスメントシート(初回・更新)、計画、介護記録、モニタリング・評価の記録 豊島区「認知症対応型共同生活介護事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和5年度・10件)」
従業者が併設する他事業所と兼務していたが、事業所ごとに勤務時間を管理していなかった 1つのシフト表を複数事業所で流用 事業所ごとに月ごとの勤務表を作成し、日々の勤務時間・常勤/非常勤の別・各職種の配置・兼務関係を明確にする 事業所ごとの月間勤務表、タイムカード、兼務先の勤務実績 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1
勤務表と勤務実績が不整合/常勤・非常勤の別が明確になっていない 予定のシフトを実績として流用 タイムカード・出勤簿と勤務表の整合を確認する。常勤・非常勤は雇用形態ではなく当該事業所での勤務時間で判定するとされている 勤務形態一覧表(月ごと)、タイムカード・出勤簿、雇用契約書、資格証、就業規則 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」
運営規程と重要事項説明書について、内容が相違(営業日、営業時間、通常の事業の実施地域)している部分が認められた 片方だけを更新する運用 運営規程を変更した際に重要事項説明書・掲示・ウェブサイト掲載内容を同時に更新する手順を決めておく方法が考えられる 運営規程、重要事項説明書、事業所内掲示物、変更届の控え 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」(令和7年度広島市介護サービス事業者集団指導)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

書き直しをやめた記録|見直しの完成文12例と悪い例/良い例36組

ここからは実物です。何が重複していたか→何を変えたか→どう確認したかの3つを、そのまま議事録や改善記録に貼れる文章で並べます。文中の事業所名・職員名・利用者名は置き換えてお使いください。時刻や項目名は、自事業所の実際に合わせて書き換えてください。

見直した場面 何が重複していたか(完成文) 何を変えたか(完成文) どう確認したか(完成文)
訪問先のメモと提供記録 訪問介護員6名について、1週間分の訪問記録の作成経路を確認した。6名全員が訪問先で紙のメモに開始時刻・終了時刻・実施内容を記入し、事業所帰所後に同じ内容を提供記録へ入力していた。1日あたりの訪問件数は1人平均5件で、同じ時刻を2回書いていることになる。 4月15日より、開始時刻と終了時刻は訪問先で入力し、実施内容と利用者の様子は帰所後に追記する二段階の運用に変更した。紙のメモは、利用者宅で家族から聞き取った事項のみを書き留める用途に限定し、入力後は事業所で保管せず破棄することとした。 5月15日、変更後1か月分の提供記録から無作為に20件を抽出し、開始・終了時刻が分単位で記録されているか、計画上の時刻と一致し続けている利用者がいないかを確認した。20件のうち18件で計画時刻と異なる時刻が記録されており、残る2件は予定どおりに終了した訪問であることを担当者に確認した。
入浴チェック表と介護記録 浴室に掲示している入浴チェック表に、入浴日・入浴の種類・皮膚の状態・特記事項を記入し、同じ4項目を夕方に介護記録へ入力していた。チェック表は入力後に1か月分をまとめてファイルに綴じ、記録との重複を承知のうえで保管していた。 5月7日より、脱衣所に端末を1台設置し、皮膚の状態と特記事項は入浴後その場で入力することとした。チェック表は入浴の順番管理のみに用途を限定し、入力の対象から外した。チェック表の保管は行わないこととし、その旨を介護記録の運用手順に明記した。 6月7日、入浴介助を担当した職員4名に聞き取りを行い、その場で入力する運用が続いているかを確認した。あわせて5月分の介護記録から入浴日10日分を抽出し、皮膚の状態について「異常なし」のみの記載になっていないか、観察した部位が書かれているかを確認した。
ケアプラン第2表と訪問介護計画 居宅介護支援事業所から居宅サービス計画(第2表)を受領した後、自事業所の様式で訪問介護計画を作成していたが、受領した計画の内容と訪問介護計画の提供日時が一致しているかを確認する工程が手順に含まれていなかった。3月分を確認したところ、利用者2名について訪問時間帯の記載が異なっていた。 4月1日より、居宅サービス計画を受領した当日に、サービス内容・提供日時・頻度・目標期間の4点について突合を行い、突合の結果を訪問介護計画の備考欄に記載することとした。相違があった場合は担当の介護支援専門員に連絡し、どちらを修正するかを調整したうえで、連絡日と調整内容を記録に残すこととした。 4月30日、4月中に受領した居宅サービス計画12件すべてについて、備考欄に突合の記載があるかを管理者が確認した。相違が生じた2件については、連絡日・相手方・調整結果が記載されていることを確認した。
提供票のFAX受信と予定入力 毎月下旬に居宅介護支援事業所5か所からサービス提供票がFAXで届き、事務職員が翌月分の予定を1件ずつ手入力していた。受信から入力までの日数は最長で6日、入力中に届いた変更分が反映されず、月初に予定と実際の訪問が食い違う事象が2件発生していた。 4月より、受信したFAXに受信日を記入し、受信当日中に入力担当者へ引き渡す運用とした。入力後は提供票に入力済みの押印を行い、未入力の提供票が机上に残らないようにした。変更分については、変更前の提供票を差し替えたうえで、変更箇所に印を付けて入力担当者へ回付することとした。 5月10日、4月中に受信した提供票48件について、受信日と入力日の差を集計した。48件のうち45件が受信当日、3件が翌日に入力されていた。月初の予定と実際の訪問の食い違いは4月中に発生しなかったことを、提供記録との照合により確認した。
実績記録票と請求データ 訪問介護員が提出する紙の実績記録票をもとに、事務職員が請求データを作成していた。提供記録は別途システムに入力されており、紙の実績記録票・システム上の提供記録・請求データの3つが同じ提供日と時間区分を持っていた。3月の請求において、利用者1名の時間区分が提供記録と異なっていることが請求後に判明した。 4月より、請求データの作成前に、提供記録と実績記録票の提供日・時間区分・回数を突き合わせる工程を追加した。突合はサービス提供責任者と事務職員の2名で行い、差異が生じた件数と理由を突合記録に残すこととした。 5月8日、4月分の突合記録を確認した。突合件数は利用者32名分、差異は3件で、内訳は利用者都合による訪問時間の変更2件、代行訪問に伴う担当者の変更1件であった。いずれも提供記録側の内容で請求データを修正しており、修正日と修正者が記録されていることを確認した。
連絡ノートと介護記録 利用者宅に置いている連絡ノートに、バイタル・食事量・その日の様子を記入し、同じ内容を事業所の介護記録にも記入していた。連絡ノートには家族からの書き込みもあり、そのうち体調に関する記述が介護記録に転記されていない事例が2件あった。 5月より、介護記録を正本とし、連絡ノートには介護記録から家族向けに必要な部分を記載することとした。家族からの書き込みについては、内容を介護記録の「家族からの情報」欄に転記し、転記した日を記載する運用を追加した。 6月5日、5月分の介護記録から、家族からの書き込みがあった日を抽出し、「家族からの情報」欄に転記されているかを確認した。5月中の書き込みは7件で、うち7件すべてに転記の記載があった。
訪問看護記録と月次報告書 訪問看護記録書Ⅱに毎回の訪問内容を記載し、月末に1か月分を読み返して訪問看護報告書の療養状況を作成していた。報告書の作成には利用者1名あたり相当の時間を要しており、記録に書かれている内容を要約し直す作業が毎月発生していた。 4月より、訪問看護記録書Ⅱに「今月の経過に反映する事項」の欄を設け、状態の変化があった訪問の際にその場で記入することとした。月末の報告書作成時は、この欄の記載を時系列に並べたものを下書きとして用いることとした。 5月2日、4月分の報告書10件について、記録書Ⅱの当該欄の記載が報告書の療養状況に反映されているかを管理者が確認した。あわせて、状態の変化があった訪問日と報告書の記載内容に食い違いがないかを照合した。
シフト表と勤務形態一覧表 月間のシフトを表計算ソフトで作成し、同じ内容を勤務形態一覧表に転記していた。転記は月初に行っていたため、月中に生じた交代や欠勤が一覧表に反映されず、出勤簿と一覧表の勤務時間が一致しない月があった。 4月より、月初に作成する一覧表を予定として保存し、月末に出勤簿の内容で実績版を作成する運用に変更した。兼務している職員については、事業所ごと・職種ごとの従事時間を分けて記載することとした。 5月10日、4月分の実績版一覧表と出勤簿を照合し、全職員14名について勤務時間が一致しているかを確認した。兼務者3名については、事業所ごとの従事時間の合計が出勤簿の勤務時間と一致していることを確認した。
モニタリング票と支援経過 訪問時に紙のモニタリング票へ記入し、事務所で支援経過に「モニタリング実施」と記載していた。3月分を確認したところ、モニタリング票の実施日と支援経過の記載日が異なる事例が3件あり、いずれも記入日と入力日の差によるものであった。 4月より、モニタリング票に実施日と記入日を分けて記載する欄を設け、支援経過には実施日を記載することとした。あわせて、支援経過にはモニタリングで確認した目標の達成状況と、次の対応を記載することとした。 5月7日、4月分のモニタリング票と支援経過を利用者34名分について照合し、実施日が一致しているかを確認した。34件すべてで一致しており、支援経過に達成状況の記載があることも確認した。
アセスメント様式と計画書 アセスメントシートに記入した家族構成・既往歴・住環境を、計画書の基本情報欄へ手で書き写していた。認定更新時にアセスメントを更新した際、計画書側の記載が古いまま残っている事例が2件あった。 4月より、基本情報はアセスメントシートを正本とし、計画書には作成時点のアセスメント実施日を併記することとした。アセスメントを更新した際は、計画書の基本情報欄も同時に更新することを手順に明記した。 6月3日、認定更新のあった利用者8名について、アセスメントの更新日と計画書の基本情報の内容が対応しているかを確認した。8名すべてで更新日が併記されており、記載内容の相違はなかった。
担当者会議のメモと会議録 サービス担当者会議の際に手書きのメモを取り、事務所に戻ってから会議録の様式に清書していた。清書は会議の翌日から3日後に行われることが多く、発言者と発言内容の対応が曖昧になる事例があった。 4月より、会議録の様式に沿った項目(出席者、検討した項目、意見、結論、残された課題)を印刷したメモ用紙を用意し、会議中に該当欄へ記入することとした。会議終了時に出席者へ内容を読み上げ、その場で確認を得ることとした。 5月12日、4月中に開催した会議6件について、会議録の作成日が会議日から2日以内であるか、意見欄に発言者が特定できる記載があるかを確認した。6件すべてで会議日または翌日に作成されていた。
複数事業所での利用者情報 同一法人内の居宅介護支援事業所、訪問介護事業所、訪問看護事業所が、同じ利用者について緊急連絡先・主治医・服薬内容をそれぞれ保有していた。3事業所の記録を突き合わせたところ、利用者4名について緊急連絡先の電話番号が異なっていた。 5月より、緊急連絡先は居宅介護支援事業所、服薬内容は訪問看護事業所を更新の起点とし、変更が生じた場合は当日中に他の2事業所へ連絡する運用とした。連絡した事実は各事業所の記録に残すこととした。共有の範囲については、個人情報の取扱いに関する同意書の記載を確認したうえで運用を開始した。 6月10日、3事業所が共通して担当している利用者11名について、緊急連絡先・主治医・服薬内容の3項目が一致しているかを照合した。11名すべてで一致しており、5月中に生じた変更2件について、いずれも当日中の連絡記録があることを確認した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

悪い例/良い例(36組)

最後に、記録の書き方そのものです。二重入力を減らすと、書く回数は減りますが1回の記録の中身は濃くしなければなりません。転記を前提にした書き方(後で清書するから短く書く、定型文で埋める)を残したまま入力だけを1回にすると、記録が薄くなります。右列はそのまま貼って使える完成文です。

場面 悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
訪問の開始・終了 9:00〜9:30(計画どおり) 9:04訪問開始、9:38終了。玄関先で本人が鍵を開けるまでに時間を要したため、開始が予定より4分遅れた。終了時刻の延長は、更衣に通常より時間を要したことによる。
身体介護の内容 身体介護を実施。特変なし。 9:10より起床介助。ベッド柵につかまり自力で端座位となるまでを見守り、立ち上がりの際に右肘を支えた。ふらつきはなく、そのまま歩行器で洗面所まで移動された。
生活援助の内容 掃除、洗濯を行った。 居室と廊下に掃除機をかけ、台所の床の油汚れを拭き取った。洗濯は本人と一緒に洗剤を量り、脱水後の取り出しを本人が行った。前回まで介助していた洗濯物を干す動作を、今回は椅子に座った状態で本人が全て行われた。
バイタル バイタル正常。 10:05測定。体温36.4度、血圧128/76、脈拍72整、SpO2 97%(室内気)。前回10月8日の血圧142/88と比べ収縮期で14低下。降圧薬の内服を本日朝に行ったと本人より聴取。
食事の摂取 食事摂取良好。 昼食は主食10割、副食8割摂取。青菜のおひたしを残されたため理由を尋ねると「かたくて噛みにくい」とのこと。刻みの大きさについて厨房へ申し送った。水分は食事中に200ミリリットル摂取。
排泄 排泄介助実施。 13:20トイレ誘導。声かけにて自力で移動され、ズボンの上げ下ろしのみ介助。排尿あり、量は中等量、色は淡黄色。前日から続いていた排尿時の違和感については「今日はない」と本人より。
入浴 入浴実施。皮膚異常なし。 14:00より一般浴。洗身は背部のみ介助し、その他は本人が実施。右下腿前面に直径2センチの発赤を確認したが、熱感と痛みはなく、本人は「ぶつけた覚えはない」とのこと。看護職員に報告し、経過観察となった。
服薬 服薬確認済み。 朝食後の薬包を確認したところ、10月11日分が薬箱に残っていた。本人に確認すると「その日は寝ていて飲み忘れた」とのこと。飲み忘れ分は破棄せず薬局へ返却するよう説明し、次回訪問時に薬箱を一緒に確認することとした。
家族への連絡 家族に報告した。 15:10、長女(同市内在住)へ電話。本日の血圧値と、右下腿の発赤について報告した。長女より「週末に受診の予定があるので、その際に医師へ伝える」との返答。受診予定日は10月19日と聴取した。
キャンセル 本日キャンセル。 10月12日9時20分、本人より電話にて「体調が悪いので今日は休みたい」との連絡。発熱の有無を尋ねると「熱はないがだるい」とのこと。本日の訪問を中止し、担当の介護支援専門員へ10時に連絡した。翌日の訪問時に状態を確認することとした。
変更した理由 時間を変更した。 予定では14:00〜15:00であったが、本人の通院に伴い15:30〜16:30へ変更した。変更の申し出は前日10月11日に本人より受け、同日中に担当の介護支援専門員へ連絡し、了承を得た。
代行訪問 代行で訪問。 担当の◯◯(訪問介護員)が体調不良のため、△△が代行して訪問した。手順書に沿って実施したが、洗濯機の操作方法について本人より説明を受けた。次回以降のために手順書へ操作の順序を追記した。
買い物代行 買い物を行った。 預り金を本人より受領し、金額を本人と一緒に確認した。スーパー◯◯にて牛乳1本、食パン1斤、卵1パック、バナナ1房を購入。購入品・レシート・釣銭を本人へ手渡し、レシートの合計額と釣銭が合っていることを本人が確認された。預り金と釣銭の額は買い物精算記録に記入し、本人の確認印を受けた。
通院同行 通院介助実施。 10:00自宅出発、10:25◯◯クリニック到着。受付から診察までの間、待合室で見守り。診察後、次回受診日が11月9日であること、内服薬に変更がないことを本人と一緒に確認した。11:40帰宅。
環境整備 居室整備。 ベッド周囲に置かれていた新聞紙の束を、本人の了解を得て壁際へ移動した。夜間にトイレへ向かう動線上に物があると転倒の危険があるため、床に物を置かないことを本人と確認した。
認知症のある方の様子 穏やかに過ごされた。 午前中は窓際の椅子で新聞を広げていたが、同じ面を繰り返し見ておられた。声をかけると「今日は何日だったかね」と尋ねられ、カレンダーを一緒に確認すると納得された様子。日付の確認を求める発言は本日3回あった。
不穏時の対応 不穏あり。対応した。 16:40頃、「家に帰る」と繰り返し玄関へ向かわれた。制止せず一緒に廊下を歩きながら話を伺うと、「子どもが帰ってくる時間だ」とのこと。当時のご家族の話を伺ううちに落ち着かれ、17:05に食堂の椅子に座られた。
転倒 転倒あり。 11:15、居室のベッド脇で尻もちをつかれた。発見時、床に座った状態で、頭部の打撲はないと本人より。膝と肘に外傷はなく、痛みの訴えもなし。看護職員が11:20にバイタルを測定し、体温36.5度、血圧136/80。事故報告の様式に記入し、管理者へ報告した。
ヒヤリハット 危なかった。 10:30、浴室へ向かう廊下で、床に落ちていたタオルを踏みかけられた。手前で気づき声をかけたため転倒には至らなかった。洗濯物を運ぶ動線上にタオルが落ちやすいことを申し送り、カゴを使用することとした。
拒否があったとき 拒否あり、実施できず。 入浴の声かけに対し「今日は寒いからやめる」と断られた。室温を確認すると18度であったため、脱衣所の暖房を入れて20分後に再度声をかけたところ「それなら入る」と応じられ、14:30より入浴された。
実施できなかった項目 一部未実施。 計画に位置付けている「調理の見守り」は、本人が来客対応中であったため実施できなかった。代わりに冷蔵庫の食材の消費期限を一緒に確認した。次回訪問時に調理の見守りを行うことを本人と確認した。
看護の観察 状態安定。 浮腫は両下腿に軽度あり、脛骨前面を10秒圧迫し圧痕は3ミリ、戻りは約5秒。前回10月8日は圧痕5ミリであり軽減している。本人より「靴下の跡が前より薄くなった」との発言あり。
創傷の処置 処置実施。 仙骨部の褥瘡を洗浄し、指示のあった軟膏を塗布した。創部は縦2.0センチ×横1.5センチで、前回10月8日の縦2.4センチ×横1.8センチより縮小。滲出液は少量、色は淡黄色、臭気なし。ポケット形成なし。
吸引 吸引実施。 10:20口腔内吸引を実施。粘稠度の高い白色痰を少量吸引。吸引前のSpO2は94%、吸引後は97%へ改善。むせ込みはなく、本人の表情に苦痛の様子はなかった。
医師への報告 医師に連絡した。 11:00、◯◯医院の主治医へ電話し、右下腿の発赤について報告した。医師より「次回受診時に確認するので、それまで冷罨法は不要。発熱や痛みが出たら連絡を」との指示を受けた。指示内容を本人と家族に伝えた。
リハビリの実施 機能訓練実施。 立ち上がり訓練を10回×2セット、10分間実施。1セット目は手すりを両手で把持されたが、2セット目は片手のみで6回可能であった。開始時と終了時の主観的な疲労感を確認し、いずれも「ふつう」との返答であった。
送迎 送迎あり。 8:52自宅到着、8:56乗車、9:14事業所到着。乗車の際、車両のステップに右足をかける動作に見守りを要した。降車後、玄関までの歩行は歩行器にて自立。復路は16:05事業所出発、16:24自宅到着、玄関内まで介助した。
申し送り 申し送りのとおり。 前夜勤より、深夜2時頃に3回の起床があり、いずれもトイレ使用であったとの申し送りを受けた。本日日中の排尿間隔を確認したところ、9時、11時30分、14時と約2時間半間隔であり、夜間との差について看護職員へ相談した。
モニタリングの評価 変化なし。継続。 短期目標「歩行器で室内をひとりで移動できる」について、9月は週2回介助を要していたが、10月は介助を要した日がなかった。本人より「トイレまで人を呼ばなくてよくなった」との発言あり。目標は達成されつつあると評価し、次期は屋外への移動を検討する。
本人・家族の意向 特に希望なし。 本人より「風呂は自分で入りたいが、洗い場で滑るのが怖い」との発言があった。長女からは「日中ひとりの時間が長いので、週にもう1日誰かに来てほしい」との希望があった。いずれも次回のサービス担当者会議で検討することとした。
支援経過(訪問時) 訪問。特に問題なし。 10月12日14:00〜14:40、自宅を訪問し本人と面接。訪問介護の利用状況について確認したところ、「掃除は助かっているが、話し相手が欲しい」との発言があった。訪問看護の訪問日と重ならない曜日での調整について、次回の会議で検討することとした。
支援経過(電話) 電話連絡。 10月13日10:20、◯◯訪問介護事業所のサービス提供責任者へ電話。10月11日の訪問時に本人の膝の痛みの訴えがあったと聞き取った。痛みの程度と歩行への影響について確認し、10月16日の訪問時に再度観察するよう依頼した。
担当者会議の記録 各事業所より報告あり。 ◯◯訪問介護事業所のサービス提供責任者より「調理の見守りは、本人が包丁を扱う場面で介助を要する日がある」との報告。△△訪問看護ステーションの看護師より「膝の痛みは天候による変動が大きく、痛みの強い日は歩行距離が短くなる」との意見が出された。
計画の変更理由 状態変化のため変更。 10月8日以降、膝の痛みにより屋内歩行に見守りを要する日が週3日以上となったため、短期目標を「見守りのもと歩行器で室内を移動できる」に変更した。変更について10月14日に本人と長女へ説明し、同日同意を得て交付した。
訂正したとき (記載を消して上書き) 10月12日の記録のうち「血圧128/76」は「血圧138/76」の誤記であったため、10月14日に訂正した。訂正前の記載は取り消し線で残し、訂正日と訂正者を記載した。誤記の原因は、測定用紙から記録への転記の際の見誤りであった。
重複していた記録の整理 (同じ内容を2か所に記載) 入浴に関する記録は介護記録に一本化し、浴室のチェック表は入浴順の管理のみに用いることとした。10月分より、チェック表の内容を介護記録へ転記する作業を廃止した。廃止の理由と開始日を、記録の運用手順書に記載した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

減らす前に決めておく3つのこと

二重入力を減らす取り組みが途中で止まるとき、たいてい原因は同じです。正本を決めていない・止めた紙の行き先を決めていない・確認する日を決めていないの3つです。減らす対象を選ぶより先に、この3つを紙1枚にまとめてから始めてください。

まず正本です。同じ情報が2か所にあるとき、どちらが正しいかを決めていなければ、片方を直したときにもう片方が古いまま残ります。公表されている運営指導の指摘の多くは、この「片方だけ古い」状態が形になったものです。次に、止めた紙の行き先です。紙を書かないことにしたのに、その紙にしか書かれていなかった情報がどこへ行くかを決めていないと、情報そのものが消えます。最後に、確認する日です。運用を変えた翌月の同じ日に、変更が続いているかを見る予定を先に入れておくと、元に戻る前に手を打てます。

介護ソフトの機能で解決できる部分と、運用の取り決めで解決する部分は分けて考えてください。カイポケを含め、画面の名称、入力欄の位置、出力できる帳票、他システムとの連携の可否や範囲は、提供元の仕様やバージョン、契約しているサービス種別により異なります。本記事の表で「確認すること」としている項目は、自事業所で実際に使っている画面と帳票を開き、該当する欄に記載があるかをご確認ください。使える機能の範囲や設定方法については、提供元の資料・サポート窓口・設定画面でご確認ください。

よくある質問(FAQ)

二重入力はなぜ起きますか?
記録アプリとカイポケが連動していないと、記録内容を再入力する必要が生じます。
二重入力をなくすには?
記録から請求まで連携するしくみや自動転記を使うと、再入力をなくせます。
神マナは対応していますか?
はい。神マナは作成した記録をカイポケへ自動転記し、二重入力をなくします。
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
カイポケをご利用中でなくても、神マナは単体で問題なくご利用いただけます。「マナドライブ」で帳票類の管理・網羅もでき、まず神マナを導入して後からカイポケを連携することも可能です。カイポケの導入をご希望の際は、当社からサポート担当へお繋ぎします。詳しくは「カイポケ導入相談・お見積り」の案内ページをご覧ください。
カイポケを使ったまま導入できますか?
はい。アドオンとして足すだけで、ソフトの入れ替えは不要です。
無料で試せますか?
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二重入力が起きている場所

二重入力は「ソフトが悪い」より、手順が紙のまま残っていることで起きます。どこで2回書いているかを、まず並べます。

場面 1回目 2回目 なくす方向
訪問時の記録 その場で手書きのメモ 事務所でソフトに入力 その場で端末に入力する
音声のメモ 録音や口頭のメモ 聞き返して文章化 音声から文章にして、人が直す
記録から請求 記録を作成 請求画面に手入力 記録から請求データへ渡す
ケアプラン 下書きを紙で作成 ソフトに清書 素案を作って、その場で直す
担当者会議 会議中のメモ 要点の様式に清書 その場で様式に入力する
申し送り ノートに記載 ソフトに再入力 どちらか一方に寄せる
実績の突合 紙の実績表 ソフトへ入力 実績を記録から集計する
体温・血圧など 紙の記録用紙 ソフトへ転記 測ったその場で入力する
加算の根拠 記録に記載 別のチェック表に記載 記録から算定要件を確認する
職員間の共有 紙の掲示 グループ連絡でも共有 共有の場所を1つにする

なくす手順

段階 やること 確認すること
1 1週間、どの場面で2回書いたかを記録する 思い込みでなく、実際の回数
2 回数の多い場面を1つ選ぶ 担当者が同意しているか
3 1回目をやめるか、2回目をやめるかを決める やめる側の役割を、誰が引き取るか
4 1か月試す 戻っていないか
5 手順書を書き換える 新しく入る職員が、それを読んで分かるか
6 次の場面へ進む 1で測った回数が減っているか

やりがちなことと、直し方

やりがちなこと なぜ続くか どうするか
念のため紙も残している なくしたときの不安 いつまで残すかを期限で決める
人によってやり方が違う 決めていないから 手順を1つにして文書にする
端末の台数が足りない その場で入力できない 台数か、入力の場所を見直す
現場に電波が入らない 入力できず、あとで転記になる 電波がなくても入力でき、あとで送れる仕組みを使う
入力の項目が多すぎる その場では終わらない 必須の項目を絞る
ソフトの使い方が分からない 聞ける人がいない 事業所内で教えられる人を決める
管理者が紙で提出を求めている 確認の方法が変わっていない 画面で確認する方法に変える
二重入力の回数を測っていない 減ったか分からない 最初に測り、あとで測り直す

記録の書き方は介護記録の書き方をご覧ください。

連携を入れるとき、事前に確かめること

確かめること なぜ
記録のどの項目が、請求のどこへ渡るか 渡らない項目は手入力が残る
渡らなかったときに、どう気づけるか 黙って落ちると請求で気づくことになる
過去のデータをどうするか 移行するのか、参照だけにするのか
職員ごとの権限 誰がどこまで直せるか
端末が圏外のときの動き 入力できるか、あとで送れるか
修正したときの履歴 いつ・誰が直したかが残るか

連携で何が流れて何が流れないかはカイポケコネクトとの連携をご覧ください。

この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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