介護事業所が毎年・随時に行う労務と税務の手続き30件を、いつ・誰が・どこへ・担当する士業・様式へのリンクで一覧にしました。表はExcel/CSVで持ち帰れます。
本ページは制度の整理であり、個別の判断や申請の代行は行いません。労働社会保険の手続きと就業規則の作成・変更は社会保険労務士の、税務の申告は税理士の業務です。該当する手続きは、顧問の士業または所管の窓口にご確認ください。
年間の流れ|だいたいいつ動くか
| 時期 | 主な手続き | 注意 |
|---|---|---|
| 毎月 | 源泉所得税の納付(原則翌月10日)、社会保険料の納付 | 納期の特例を受けている場合は年2回 |
| 4月 | 健康保険・厚生年金の保険料率の改定、雇用保険料率の確認 | 給与計算の設定を直す |
| 6月 | 住民税の特別徴収の切り替え | 新年度の税額通知に合わせる |
| 6〜7月 | 労働保険の年度更新(原則6月1日〜7月10日) | 前年度の確定と当年度の概算を併せて |
| 7月 | 算定基礎届(原則7月1日〜10日) | 4〜6月の報酬で標準報酬月額を決める |
| 随時 | 月額変更届(固定的賃金の変動から原則4か月目) | 昇給・降給・手当の新設で該当 |
| 随時 | 資格取得届・喪失届(入退社) | 5日以内が原則 |
| 随時 | 雇用保険の資格取得・喪失、離職票 | 期限が短い |
| 10〜11月 | 年末調整の書類回収 | 扶養控除等申告書、保険料控除申告書 |
| 12月 | 年末調整、賞与支払届 | 源泉徴収票の作成 |
| 1月 | 法定調書合計表、給与支払報告書(原則1月31日) | 市区町村ごとに提出 |
| 決算後2か月以内 | 法人税・消費税の申告 | 決算月により時期が変わる |
| 年1回 | 36協定の締結・届出 | 有効期間の満了前に |
| 年1回 | 健康診断 | 対象となる非常勤も忘れない |
| 年5日 | 年次有給休暇の取得 | 管理簿で進捗を追う |
つまずきやすいところ
| 場面 | どうなるか | どうするか |
|---|---|---|
| 入退社の届出が遅れた | 保険証が届かない、離職票が出せない | 5日以内を目安に、入退社の連絡経路を決めておく |
| 算定基礎届の対象者を漏らした | 標準報酬月額が実態と合わない | 4〜6月に在籍した全員を対象に確認する |
| 月額変更届に気づかない | 保険料が実態と合わないまま続く | 固定的賃金が変わったら、その月に判定する |
| 36協定を出していない | 時間外労働をさせられない | 有効期間を管理表に載せる |
| 年次有給休暇の年5日が未達 | 是正の対象になりうる | 管理簿で四半期ごとに確認する |
| 非常勤の健康診断を実施していない | 要件に該当していれば必要 | 労働時間から対象者を洗い出す |
| 就業規則を変えたが届け出ていない | 変更が有効に運用できないおそれ | 届出と周知をセットで行う |
| 処遇改善加算の賃金改善と給与計算が食い違う | 実績報告で説明できない | 支給の根拠を給与台帳に残す |
| 年末調整の書類が集まらない | 1月の提出に間に合わない | 10月に配り、11月に締める |
| 請求書に登録番号を載せていない | 取引先で仕入税額控除ができない | 様式に登録番号欄を入れる |
介護事業所の労務・税務の届出一覧(30件)
「公式」のリンクから、様式と記入例を直接確認できます。
| 分野 | 手続き | いつ | 誰が | どこへ | 士業 | 様式 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 労働保険 | 労働保険 保険関係成立届(様式第1号) | 保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内が一般的な期限とされる | 労働者を1人でも雇用し労働保険の保険関係が成立した事業の事業主 | 所轄の労働基準監督署(一元適用事業の場合。二元適用や委託の場合は労働局・ハロー… | 社労士 | 公式 |
| 労働保険 | 労働保険 概算・確定保険料申告書(年度更新) | 原則として毎年6月1日から7月10日まで(年度更新期間)。期限は年度により変動 | 労働者を雇用し労働保険(労災保険・雇用保険)の適用を受ける事業主 | 管轄の都道府県労働局・労働基準監督署、または金融機関等(郵送・電子申請も可) | 社労士 | 公式 |
| 労働保険 | 労働者死傷病報告(様式第23号=死亡・休業4日以上/様式第24号=休業4日未満) | 休業4日以上・死亡は災害発生後遅滞なく(そのつど)、休業4日未満は四半期ごとにまとめて提出。令和7年1… | 労働者が労働災害その他の事由により死亡し、または休業した事業者 | 事業場を管轄する労働基準監督署 | 社労士 | 公式 |
| 労働保険 | 雇用保険適用事業所設置届 | 雇用保険の適用事業所となった日(労働者を雇用し保険関係が成立した日)の翌日から起算して10日以内 | 労働者を雇用し、雇用保険の適用事業所を新たに設置した事業主 | 事業所の所在地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク) | 社労士 | 公式 |
| 労働保険 | 雇用保険被保険者資格取得届 | 労働者を雇用し被保険者資格を取得した日の属する月の翌月10日までが一般的な期限(制度改定で変わり得るた… | 労働者を雇用し雇用保険の適用を受ける事業主 | 事業所の所在地を管轄するハローワーク(公共職業安定所) | 社労士 | 公式 |
| 労働保険 | 雇用保険被保険者資格喪失届/雇用保険被保険者離職証明書 | 被保険者でなくなった日(離職日)の翌日から起算して10日以内 | 従業員が離職・退職等により雇用保険の被保険者でなくなった事業主 | 事業所を管轄するハローワーク(公共職業安定所) | 社労士 | 公式 |
| 社会保険 | 健康保険・厚生年金保険 新規適用届 | 事業所が適用要件を満たした事実発生から一般に5日以内(改定により変わり得るため公式ページで要確認) | 健康保険・厚生年金保険の適用事業所に該当することになった事業所(法人事業所、常時5人以上の… | 事務センター(郵送)または管轄の年金事務所。電子申請も可 | 社労士 | 公式 |
| 社会保険 | 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届 | 従業員を採用し被保険者資格を取得したとき(一般に事実発生から5日以内) | 健康保険・厚生年金保険の適用事業所で新たに被保険者となる従業員を雇用した事業主 | 事業所を管轄する年金事務所または事務センター(電子申請・郵送・窓口) | 社労士 | 公式 |
| 社会保険 | 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格喪失届/厚生年金保険 70歳以上被用者不該当届 | 資格喪失の事実発生から5日以内(退職・死亡・契約変更等) | 従業員が退職・死亡等で健康保険・厚生年金保険の資格を喪失する事業所(事業主) | 管轄の年金事務所または事務センター(電子申請・郵送も可) | 社労士 | 公式 |
| 社会保険 | 健康保険・厚生年金保険 被保険者報酬月額算定基礎届/厚生年金保険 70歳以上被用者算定基礎届 | 毎年7月(一般的な提出期限は7月1日〜7月10日ごろ)。制度改定により変わり得る。 | 7月1日現在のすべての被保険者および70歳以上被用者を対象に、社会保険の適用事業所が届出 | 管轄の年金事務所(事務センター)/日本年金機構 | 社労士 | 公式 |
| 社会保険 | 健康保険・厚生年金保険 被保険者報酬月額変更届(70歳以上被用者月額変更届) | 昇給・降給等で報酬に大幅な変動があり随時改定に該当したとき、速やかに(随時)提出 | 固定的賃金の変動等により報酬月額が大きく変わった被保険者・70歳以上被用者を雇用する事業所 | 管轄の年金事務所または事務センター(電子申請・郵送も可) | 社労士 | 公式 |
| 社会保険 | 健康保険・厚生年金保険 被保険者賞与支払届/70歳以上被用者賞与支払届 | 賞与を支給した日から一般に5日以内(制度改定で変わり得るため要確認) | 被保険者に賞与を支給した適用事業所(70歳以上被用者を含む) | 管轄の年金事務所または事務センター(電子申請・郵送も可) | 社労士 | 公式 |
| 社会保険 | 健康保険・厚生年金保険 産前産後休業取得者申出書/変更(終了)届 | 産前産後休業をしている間、または産前産後休業終了後の終了日から起算して1カ月以内の期間中に提出(随時)… | 健康保険・厚生年金保険の被保険者で、産前産後休業を取得する従業員を雇用する事業所(事業主が… | 事務センター(郵送)または管轄の年金事務所。電子申請(e-Gov)も可。 | 社労士 | 公式 |
| 社会保険 | 健康保険・厚生年金保険 育児休業等取得者申出書(新規・延長)/終了届 | 育児休業等の期間中、または育児休業等終了日から起算して1か月以内(随時)。制度改定で変わり得るため要確… | 満3歳未満の子を養育するため育児休業等を取得・延長した被保険者を雇用する事業主 | 事務センター(郵送)または管轄の年金事務所。電子申請(e-Gov)も可。 | 社労士 | 公式 |
| 労務管理 | 時間外・休日労働に関する協定届(36協定・様式第9号) | 労働者に時間外労働・休日労働をさせる前(協定の有効期間開始前)に届出。有効期間は通常1年で、期間満了ご… | 法定労働時間を超える時間外労働または法定休日労働をさせる事業場(限度時間内で行わせる一般条… | 事業場(工場・支店・営業所等)を所轄する労働基準監督署長(電子申請e-Govも… | 社労士 | 公式 |
| 労務管理 | 就業規則(変更)届 | 就業規則の作成時および変更のつど(随時)。作成・変更後、遅滞なく届け出る。 | 常時10人以上の労働者を使用する事業場 | 事業場を所轄する労働基準監督署 | 社労士 | 公式 |
| 労務管理 | 労働条件通知書 | 労働契約の締結時(採用・雇入れの際)。随時。 | 労働者を雇用する全事業所(雇入れる労働者ごと) | 労働者本人へ交付(行政への提出書類ではない) | 社労士 | 公式 |
| 労務管理 | 労働者名簿(様式第19号) | 労働者を雇い入れた際に調製し、随時更新して事業場ごとに備え付ける(作成後、退職・死亡等から一定期間の保… | 労働者を使用する事業場(法定三帳簿の一つとして備付けが定められている) | 各事業場(労働基準監督署への提出は不要で、事業場に備え付けて監督官の求めに応じ… | 社労士 | 公式 |
| 労務管理 | 賃金台帳(様式第20号) | 賃金支払いの都度、遅滞なく記入。作成後は所定期間の保存が必要(保存期間は改定され得るため所轄署の案内で… | 労働者を使用する全事業場(事業主) | 事業場(各事業所)に備え付け。提出義務はなく、労働基準監督署の調査・臨検時等に… | 社労士 | 公式 |
| 労務管理 | 定期健康診断結果報告書(様式第6号) | 定期健康診断の実施後、遅滞なく(随時。改定により時期が変わり得る) | 常時50人以上の労働者を使用する事業者 | 所轄の労働基準監督署(令和7年1月からは原則として電子申請) | 社労士 | 公式 |
| 年末調整・源泉徴収 | 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書 | 開設・移転・廃止の事実があった日から1か月以内(提出期限は一般的な目安) | 給与等の支払事務を取り扱う事務所等を開設・移転・廃止する源泉徴収義務者(法人の設立時や個人… | 給与支払事務所等の所在地の所轄税務署(移転の場合は移転前の所在地の所轄税務署) | 税理士 | 公式 |
| 年末調整・源泉徴収 | 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 | 随時(提出した月の翌月末日までに承認または却下がなければ翌々月の納付分から適用。一般に承認は翌月末日の… | 給与の支給人員が常時10人未満で、源泉徴収した所得税および復興特別所得税の納期の特例の適用… | 給与支払事務所等の所在地の所轄税務署 | 税理士 | 公式 |
| 年末調整・源泉徴収 | 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 | その年の最初に給与の支払を受ける日の前日まで(通常は年初・入社時。年末調整の時期や扶養親族等に異動があ… | 給与の支払を受ける居住者(従業員)。給与所得者は原則としてこの申告書を提出する。 | 給与の支払者(勤務先の事業所)を経由して所轄税務署長へ提出(実務上は勤務先が保… | 税理士 | 公式 |
| 年末調整・源泉徴収 | 給与所得の源泉徴収票(同合計表)/給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表 | 支払を確定した年の翌年1月31日まで(毎年) | 従業員等に給与を支払う事業所(給与等の支払者)。合計表は給与所得・退職所得・報酬料金等・不… | 支払者(事業所)の所在地を所轄する税務署 | 税理士 | 公式 |
| 法人税・所得税 | 法人設立届出書 | 設立の日(設立登記の日)以後2か月以内 | 新たに内国法人(普通法人・協同組合等)を設立した事業者 | 納税地の所轄税務署 | 税理士 | 公式 |
| 法人税・所得税 | 青色申告の承認申請書(法人税) | 青色申告の承認を受けようとする事業年度開始の日の前日まで(新設法人は設立日等から3か月を経過した日と当… | 青色申告の承認を受けようとする法人 | 納税地の所轄税務署 | 税理士 | 公式 |
| 法人税・所得税 | 償却資産申告書(第二十六号様式) | 毎年1月1日時点の所有状況を、原則その年の1月31日までに申告(期限は制度改定・自治体運用により変わり… | 土地・家屋以外の事業用資産(機械・工具・器具・備品等の償却資産)を所有する事業者 | 償却資産が所在する市区町村(東京23区は都税事務所)。eLTAXによる電子申告… | 税理士 | 公式 |
| 消費税・インボイス | 適格請求書発行事業者の登録申請書(国内事業者用) | 随時。登録を受けようとする課税期間の初日から起算して15日前の日までに提出(登録希望日方式)。 | 適格請求書(インボイス)を交付するために登録を受けようとする事業者 | 所轄税務署(郵送は管轄地域のインボイス登録センター)またはe-Taxによる電子… | 税理士 | 公式 |
| 消費税・インボイス | 消費税課税事業者選択届出書 | 課税事業者となることを選択しようとする課税期間の初日の前日まで(一般に、その前の課税期間の末日まで)。… | 免税事業者のうち、課税事業者となることを選択しようとする事業者 | 納税地の所轄税務署(窓口・郵送、またはe-Taxによる電子提出) | 税理士 | 公式 |
| 消費税・インボイス | 消費税簡易課税制度選択届出書 | 原則として、適用を受けようとする課税期間の初日の前日まで(=適用したい課税期間の直前の課税期間の末日ま… | 簡易課税制度の適用を受けようとする課税事業者(基準期間の課税売上高が5,000万円以下の事… | 納税地を所轄する税務署長(書面またはe-Taxで提出) | 税理士 | 公式 |
労務の論点は介護の労務管理、勤怠データの使い道は介護の勤怠管理システム、助成金はキャリアアップ助成金、手続きのデータベースは労務・税務ナビをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
これらの手続きは自分でできますか。
事業主が自ら行うことはできます。ただし他人の求めに応じて報酬を得て行う場合、労働社会保険の手続きは社会保険労務士、税務の申告は税理士の業務とされています。
期限を過ぎたらどうなりますか。
手続きにより異なります。延滞金や追徴が生じるもの、遡って手続きできるものがあります。気づいた時点で所管の窓口へご相談ください。
電子申請でもよいですか。
多くの手続きが電子申請に対応しています。特定の法人は一部の手続きで電子申請が義務づけられています。
介護事業所に特有の手続きはありますか。
処遇改善加算の計画書・実績報告は介護保険の制度側の手続きですが、賃金台帳や就業規則と整合している必要があります。
顧問の士業はどこまで頼めますか。
手続きの代行、就業規則の作成・変更、賃金制度の設計などが一般的です。範囲は契約により異なるため、年間の手続き一覧を共有して確認しておくと漏れません。
出典:厚生労働省・国税庁・日本年金機構の各ウェブサイト。個々の出典は表の「様式」列のリンクからご確認ください/公共データ利用規約(第1.0版)。
本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、各官公庁の公式見解ではありません。制度の整理であり、個別の判断・申請の代行は行いません。労働社会保険の手続きと就業規則の作成・変更は社会保険労務士、税務の申告は税理士の業務です。期限・様式は年度により変わります。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
