看護師が構造的に不足するなか、訪問看護ステーションにとって最大の経営リスクは「看護師の離職」です。この記事では、訪問看護に特有の離職要因と、管理者ができる定着の打ち手を整理します。介護全般の採用・定着は介護の人材採用・定着もご覧ください。
あわせて、訪問看護AIの活用と選び方もご覧ください。
訪問看護は、なぜ辞めやすいのか
訪問看護の離職率は病院よりやや高い傾向があります。背景には、訪問看護ならではの負担があります。
- 一人訪問の判断の重圧――経験3年未満の看護師の約9割が強く感じるとされます。その場で一人で判断しなければならない。
- オンコールの負担――夜間・休日の対応が続くと休息が取れない。→緊急時対応(オンコール)。
- 記録・事務による残業――訪問後の記録が勤務時間内に終わらず、持ち帰り・残業になる。
定着の作り方──管理者の4つの打ち手
1. 同行・教育で「一人の不安」を減らす
特に入職初期は同行訪問や相談体制を整え、「一人で抱えない」環境をつくる。教育体制の不備は離職に直結します。
2. オンコール負担を分散する
輪番・手当・翌日の勤務調整で、特定の人に負担が偏らないようにする。
3. 記録の負担を減らし、残業をなくす
離職理由の上位にある「記録残業」を減らすことは、最も即効性のある定着策です。音声入力・AIで記録を軽くすれば、時間内に業務が終わります。→残業を減らす方法。
4. 直行直帰でワークライフバランスを整える
クラウド記録で直行直帰を実現すれば、移動と拘束が減り、子育て世代の看護師も働きやすくなります。
記録残業をなくすことが、定着の近道
「もっとお話を聞きたいけれど、記録が終わらないと帰れない」——この声をなくすことが、辞めない事業所への一歩です。「訪問看護アプリ「訪問看護マナ」」は、記録書Ⅱ・報告書・計画書を話すだけで作成し、記録の残業を減らします。利用者3名まで無期限無料。
まとめ
- 訪問看護の離職要因=一人訪問の重圧・オンコール・記録残業。
- 定着策=教育/同行・オンコール分散・記録負担の削減・直行直帰。
- 採れない時代、今いる看護師の定着が経営の生命線。
訪問看護で人が辞める理由は、施設と違う
| 要因 | 訪問看護に特有の事情 |
|---|---|
| 孤独 | 1人で訪問し、その場で判断する。相談相手がその場にいない |
| オンコール | 夜間の呼び出しが特定の人に偏る。眠れない日が続く |
| 記録 | 訪問後に記録が残り、勤務時間内に終わらない |
| 責任の重さ | 急変時の判断を1人で行う場面がある |
| 移動 | 天候、渋滞、駐車。訪問件数以上に消耗する |
| 利用者・家族との距離 | 自宅に上がるため、関係が密になりやすい |
定着に効く順番
- オンコールの負担を測る——当番回数ではなく、実際に鳴った回数と出動回数を記録します
- 記録を勤務時間内に終える——移動中や訪問先で入力できる仕組みにします
- 相談できる相手をつくる——判断に迷ったときにすぐ連絡できる体制
- 訪問件数の偏りをなくす——特定の人に難しいケースが集中していないか
- 1人にしない——同行訪問、事例検討会、朝の顔合わせ
新人が定着するかは最初の3か月で決まる
- 単独訪問までの期間を決める——早すぎると自信を失い、遅すぎると独り立ちできません
- 同行訪問の回数を記録する
- 困ったときの連絡先を明示する(誰に、どの手段で)
- 週1回、短くても振り返りの時間を持つ
- できるようになったことを言葉で伝える
オンコールの負担を設計する
| 論点 | 決めておくこと |
|---|---|
| 当番の回し方 | 全員輪番か、経験者中心か。新人はいつから入るか |
| 一次・二次 | どうなったら二次(管理者等)が動くか、基準を決める |
| 手当 | 待機についているのか、出動についているのか |
| 翌日の勤務 | 夜間に出動した場合、翌日の訪問件数を減らすか |
| 携帯の運用 | 個人の携帯か、事業所の携帯か。番号の管理 |
| 記録 | 鳴った回数、出動した回数、時刻を残す |
⚠「鳴らないから負担はない」は誤りです。鳴るかもしれない状態で過ごす夜そのものが負担になります。
管理者ができること
- 同行訪問を減らしすぎない——1人で抱える時間が長いほど消耗します
- 難しいケースを1人に集中させない
- 困ったときに連絡できる相手を明示する
- 記録を勤務時間内に終えられる仕組みにする
- 辞めた人の理由を記録に残し、次に活かす
- 「がんばっている」ではなく、具体的にできたことを言葉で伝える
定着について現場から多い質問
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 新人はいつから単独訪問か | 早すぎると自信を失い、遅すぎると独り立ちできません。同行の回数を記録して判断します |
| オンコールを新人に任せてよいか | 段階を踏みます。まず二次として、次に一次へ |
| ブランクのある看護師を採用してよいか | 同行期間を長めに取れば戦力になります。訪問看護の経験より、姿勢で見る事業所が多くあります |
| 給与を上げれば定着するか | 金額だけでは戻りません。孤独と負担の構造に手を入れないと同じことが起きます |
| 退職を切り出されたら | 引き止める前に理由を聞き、記録に残します。次の人に同じことが起きるのを防げます |
離職の兆候
- 記録の提出が遅れはじめる
- 会議での発言が減る
- 有給の申請が急に増える/まったく取らない
- 同僚との会話が減る
- 「もう無理です」ではなく「大丈夫です」が増える
「一人で行って、一人で決めて、一人で書く」|訪問看護で人が削れる42場面(サインと、その日に言える文)
訪問看護で人が辞めるとき、多くは「一つの大きな出来事」ではありません。一人で行き、その場で一人で決め、誰にも確かめられないまま次の家へ向かう——この繰り返しが積み上がっていきます。施設であれば同じフロアに誰かがいて、判断は自然に共有されます。訪問看護では、共有は放っておくと起きません。
以下は、人が削れていく場面を42に分けたものです。「管理者が気づくサイン」と「その日にできる声かけ」は、そのまま口に出せる文にしてあります。声かけは、翌週の面談まで待たずにその日のうちに言えることだけを並べています。
判断を一人でするとき|12場面
| 場面 | その人に何が起きているか | 管理者が気づくサイン | その日にできる声かけ(そのまま言える文) |
|---|---|---|---|
| 訪問先で、予定になかった相談を受けた | 予定の枠を超えた話を一人で受け止め、答えを出すか持ち帰るかをその場で決めている | 訪問の終了時刻が予定より20分以上ずれている日が続く | 「今日、予定になかった相談は入りましたか。どんな内容だったか、5分だけ聞かせてください。」 |
| 主治医へ連絡するか迷ったまま、次の訪問へ向かった | 迷いを抱えたまま運転している。次の訪問の集中が落ちる | 訪問と訪問の間の移動時間が伸びる。連絡が夕方にまとまって来る | 「迷って連絡しなかったこと、今日ありましたか。迷った時点で私に一本入れてもらって大丈夫です。」 |
| 玄関で家族から「今日は入らなくていい」と言われた | 断られた理由が分からないまま引き返し、自分のせいかもしれないと考えている | その利用者の記録だけが極端に短い | 「今日、玄関で終わった訪問がありましたね。断られた理由に心当たりが無くても大丈夫です。何を言われたか、言葉のまま教えてください。」 |
| 訪問時に不在で、連絡がつかなかった | 安否の心配と、時間が押す焦りを同時に抱えている | 不在の報告が事後にまとめて上がってくる | 「不在のときは、待つか次へ行くかを一人で決めなくて大丈夫です。その場で私に電話してください。」 |
| 前回と様子が違うのに、うまく言葉にできない | 違和感を言語化できず、記録にも書けず、自分の観察を疑い始めている | 記録が「変化なし」に寄っていく | 「うまく書けない違和感、ありませんでしたか。言葉にならないままで構わないので、話してみてください。」 |
| 指示の読み取りに自信が持てないまま処置に入った | 手は動かしているが、確かめる相手がその場にいない | 処置のある利用者の訪問時間だけが長い | 「指示の読み方で、確かめたかったところはありましたか。今、一緒に見ましょう。」 |
| 自分の判断で訪問を延長し、次の訪問に遅れた | 延長した判断が妥当だったかを確かめられず、遅れたことだけが残る | 謝罪から始まる報告が増える | 「延ばした判断、私は聞いておきたいです。遅れた話ではなく、なぜ延ばしたかを教えてください。」 |
| 急ぐかどうかの見立てを、その場で一人で決めた | 決めた瞬間の重さを、誰とも分け合えていない | その日の記録の提出だけが遅い | 「今日、その場で決めた場面がありましたね。決めるまでに何を見ていたか、教えてもらえますか。」 |
| 独居の利用者宅で生活の変化に気づいたが、誰に伝えるか分からない | 看護の範囲を超える情報を抱え、宛先を自分で探している | 報告が雑談の中にだけ出てくる | 「生活のことで気になったこと、ありませんか。宛先は私が探します。気づいたことだけ教えてください。」 |
| 担当者会議で自分の見立てを言えなかった | 言えなかった悔いを持ち帰り、次も言えないと感じ始めている | 会議の後の口数が減る | 「会議で言い足りなかったこと、ありますか。ここで聞いて、私から出す形にもできます。」 |
| 記録に書くべきか迷った出来事があった | 書けば波風が立つ、書かなければ残らない、の間で一人で判断している | 記録に書かれていない話が口頭でだけ出てくる | 「書くか迷ったこと、ありませんでしたか。書き方は一緒に考えるので、まず出来事を教えてください。」 |
| 自分の対応がよかったのか分からないまま、次の家へ行った | 確かめる機会が一度も無いまま、確信が薄れていく | 「これでよかったですか」と聞く回数が、増えるのではなく減る | 「今日の訪問で、これでよかったのかなと思ったところはありますか。答え合わせを一緒にしましょう。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
急変と看取りに、一人で立ち会うとき|10場面
ここで管理者が言う言葉は、医療的な評価ではなく、その人が一人だったことに触れる言葉にします。何をどうすべきだったかの検討は、日を改めた場に置きます。その日のうちに評価を始めると、次から報告が上がらなくなります。
| 場面 | その人に何が起きているか | 管理者が気づくサイン | その日にできる声かけ(そのまま言える文) |
|---|---|---|---|
| 訪問時、普段と違う様子に一人で対応した | 手を動かしながら、見立てと実施を同時に一人で担った | 訪問終了の連絡が入らないまま時間が過ぎる | 「一人でしたね。今どこにいますか。事業所に戻る前に、一度電話で話しましょう。」 |
| 自分の判断で救急要請を行った | 要請したこと自体を後から責められないか気にしている | 報告の言葉が短く、事実だけになる | 「呼んだ判断、私は支持します。呼ぶまでに何を見ていたか、落ち着いてからで構わないので聞かせてください。」 |
| 到着した時点で、すでに反応が無かった | 玄関から先の数分を一人で背負っている | その日以降、同じ地区の訪問を避けたがる | 「一人で入った家でしたね。無理に整理しなくて大丈夫です。今日は、話せるところまでで止めましょう。」 |
| 看取りの場に一人で立ち会った | 家族の時間を守りながら、自分の感情を置き去りにしている | その日の記録だけが翌日以降に回る | 「ご家族と一緒にいた時間、長かったですね。今日は記録を明日に回して構いません。まず座って、少し話しましょう。」 |
| 取り乱している家族の前に、一人でいた | 受け止め役を一人で務めた。誰も交代してくれない | その家族の名前が出ると口調が変わる | 「ご家族の言葉を、全部一人で受けましたね。受け止めた分は、ここで下ろしてください。」 |
| その場を離れて、そのまま次の訪問へ向かった | 気持ちの切り替えを、移動の10分でやらされている | 次の訪問の記録が薄い | 「次の訪問、私が代わりに行きます。今日はここまでにしましょう。」 |
| 夜間に呼ばれ、そのまま朝を迎えた | 睡眠が断たれたまま日中の訪問に入り、判断の精度が落ちている自覚がある | 朝の返事が遅い。運転前の様子が普段と違う | 「昨夜、出ていましたね。今日の訪問、順番を入れ替えます。運転が心配なところは私が行きます。」 |
| 予測されていた変化が、自分の当番の日に起きた | 「自分の番だったから」と、偶然を自分の責任に結びつけている | 当番表を見ている時間が長くなる | 「当番の日に重なっただけです。順番の問題であって、あなたの担当だからではありません。」 |
| 自分の訪問の直後に状態が変わったと、後から聞いた | 自分が見落としたのではないかと、記録を何度も読み返している | 過去の記録を開いている時間が長い | 「あの日の記録を、一緒に読みましょう。あなたが何を見て何を書いたか、私も確認します。一人で読み返さないでください。」 |
| 数か月担当した利用者を見送った | 担当としての関係が、区切りの言葉なしに終わっている | 次の新規依頼を受けたがらない | 「長く担当していましたね。どんな方だったか、聞かせてもらえますか。仕事の話でなくて構いません。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
利用者・家族・他機関との間に、一人で立つとき|10場面
| 場面 | その人に何が起きているか | 管理者が気づくサイン | その日にできる声かけ(そのまま言える文) |
|---|---|---|---|
| 利用者や家族から強い口調で言われた | その場では受け流し、車の中で一人になってから効いてくる | 訪問後、車で長く動かない | 「今日、強い言い方をされませんでしたか。言われた言葉を、そのまま教えてください。あなたの受け取り方の問題にはしません。」 |
| 利用者と家族の希望が食い違い、間に立った | どちらの側にも立てず、両方から採点されている感覚がある | その家の記録だけ、登場する人の名前が増える | 「板挟みになっていませんか。どちらを選ぶかは、あなた一人で決める話ではありません。」 |
| 病院の担当者と事業所の見立てが違い、間に入った | 組織の立場と自分の看護観の両方を、一人で説明させられている | 連絡の下書きを何度も書き直している | 「病院とのやり取り、私が窓口を代わります。あなたが一人で説明する形は変えましょう。」 |
| ケアマネジャーからの依頼と、看護としての見立てが合わなかった | 断る役を一人で担い、関係が悪くなる不安を持っている | その事業所からの依頼の話題を避ける | 「断りの連絡は私からします。合わないと感じた理由を、あなたの言葉で教えてください。」 |
| 「前の看護師さんはやってくれた」と言われた | 比べられた痛みと、範囲を説明する役目を同時に負っている | その利用者の訪問順を最後に回したがる | 「比べられる言い方をされましたね。範囲の説明は事業所の役目です。次は私が一緒に入ります。」 |
| 連絡したが、返答が来ないまま時間が過ぎた | 待つ判断も、待たない判断も、自分の責任になる状況にいる | 携帯を頻繁に確認している | 「返事待ちのまま抱えていませんか。待ち時間の判断は、私に振ってください。」 |
| 訪問を断られ、玄関先で終わった | 断られた事実をどう記録に書くかを、車内で一人で考えている | その日の訪問件数の報告が曖昧になる | 「玄関で終わった訪問、書き方に迷っていませんか。事実の順に一緒に整理しましょう。」 |
| 利用者宅で、自分の身の安全が気になった | 言い出すと大げさに思われそうで、一人で我慢している | その家の訪問だけ、いつも同じ時間帯を希望する | 「入りにくいと感じている家はありませんか。感じただけで十分な情報です。二人で行く形にできます。」 |
| 家族に長時間引き止められた | 切り上げる言葉を自分で探し、断れなかった自分を責めている | 特定の家の後だけ、次の訪問に遅れる | 「話が長くなる家、ありませんか。切り上げの言い方は事業所として決めます。あなたの言い方の問題にはしません。」 |
| 担当を替わってほしいと、自分からは言い出せない | 言えば逃げたと思われるという前提を、一人で作っている | 担当替えの話題になると黙る | 「担当を替わりたい人がいたら、理由は要りません。名前だけ教えてください。替えることは評価に関係ありません。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
誰も見ていない一人の時間|10場面
訪問看護は、働いている姿を誰も見ていない仕事です。できるようになったことも、できていないことも、本人以外に分かりません。これが「教える機会が構造的に少ない」という言い方の中身です。
| 場面 | その人に何が起きているか | 管理者が気づくサイン | その日にできる声かけ(そのまま言える文) |
|---|---|---|---|
| 初めての手技を、一人で任された | 手順は頭に入っているが、確かめる目がその場に無い | その訪問の前日に質問が集中する | 「初めての日ですね。前日でなく、当日の朝にもう一度確認しましょう。行く前に電話をください。」 |
| 使ったことのない機器のある家に、一人で入った | 知らないことを利用者の前で見せられない緊張を抱えている | 訪問前に長時間、手順書を読んでいる | 「知らない機器のある家、ありませんか。分からないまま入らずに済むよう、先に一緒に見ておきましょう。」 |
| 後輩の相談に、自信が無いまま答えた | 教える役を、教わらないまま担わされている | 後輩からの質問を管理者に転送してくる | 「答えた後で気になったこと、ありませんか。教える側の答え合わせも、ここでやりましょう。」 |
| 訪問と訪問の間に書く場所が無く、記録を持ち帰った | 家の時間が仕事に侵食され、家族に説明できない | 記録の更新時刻が夜遅い日が続く | 「家で書いていませんか。どの訪問の後が書けていないのか、場面を教えてください。」 |
| 一日、同僚と一度も話さずに終わった | 直行直帰の日が続き、所属している感覚が薄れている | 共有の場への参加が減る | 「今日は誰とも話していませんね。帰る前に3分だけ、電話で話しませんか。」 |
| 移動が長く、休憩を取る場所が無かった | 休めないことを、自分の段取りのせいにしている | 昼の時間帯に訪問が入り続けている | 「今日、車の中で食べていませんか。順番の組み方は私が見ます。あなたの段取りの問題にしないでください。」 |
| 天候や渋滞で予定が崩れ、追われ続けた | 遅れの連絡を全部自分でしながら運転している | 遅れの連絡が本人から各家へ直接入っている | 「遅れの連絡は事業所からまとめて入れます。運転しながら電話しないでください。」 |
| 研修に行きたいが、自分が抜けると回らない | 学びたい気持ちと、迷惑をかける感覚が相殺し合っている | 研修の案内を見てから何も言わない | 「行きたい研修、ありませんか。抜けた日の訪問は私が組み替えます。先に希望だけ出してください。」 |
| 書式や取り扱いの変更を、一人で読み解いた | 解釈の責任まで一人で負っている | 変更のあった月だけ記録の書き方がばらつく | 「変わったところ、一人で読んでいませんか。読み合わせの時間を取ります。」 |
| 「できて当たり前」の空気の中で、聞けなくなった | 質問する行為そのものが評価に響くと感じている | 質問の総数が減り、代わりに一人で調べる時間が増える | 「最近、聞かなくなりましたね。聞かれた回数は評価に入れません。分からないままの項目を教えてください。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
鳴らない夜も、休めていない|オンコールが人にどう効くかを見る46項目(記入欄つき)
当番表と受電の体制をどう組むかは、別記事「訪問看護の緊急時対応(オンコール)・24時間体制」に譲ります。ここで扱うのは体制ではなく、人への効き方です。同じ回数の当番でも、削れ方は人によって違います。違いを生むのは、鳴った回数ではなく「鳴るかもしれない時間をどう過ごしたか」です。
手当・待機時間の取り扱い・賃金については、この記事では判断を示しません。それらは労働基準法と就業規則の領域であり、社会保険労務士等にご確認ください。以下の表でも、賃金にかかわる行は「事業所の定め(記入欄)/社会保険労務士等にご確認ください」に統一しています。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
鳴らなくても休めない|12項目
| 項目 | その人に何が起きているか | 事業所で確かめること(記入欄) | 本人に聞く言葉 |
|---|---|---|---|
| 入浴中に携帯を持ち込む | 体を洗いながら音を聞いている。休息の姿勢に入れていない | 当番中、携帯をどこに置くと決めているか:(記入欄) | 「当番の夜、お風呂に携帯を持って入っていますか。」 |
| 眠りが浅くなる | 鳴っていないのに何度も目が覚め、時刻を確認している | 当番の翌朝、体調を確認する人と手段:(記入欄) | 「当番の夜、途中で目が覚めますか。何回くらいですか。」 |
| 音の空耳がある | 鳴っていない着信音が聞こえる。日中もその音に反応する | 着信音を通常と分けているか:(記入欄) | 「当番でない日にも、あの音が聞こえることはありませんか。」 |
| 飲酒をしない日が固定される | 当番と前後の日を含めて、自分の時間を先に手放している | 当番の前日・翌日の扱いに関する事業所の定め:(記入欄)/社会保険労務士等にご確認ください | 「当番の前の日も、予定を入れずにいますか。」 |
| 遠出をしなくなる | 訪問可能な距離の内側で生活が完結し、行動範囲が縮む | 当番中の行動範囲についての取り決めの有無:(記入欄) | 「当番の日、どのくらいの範囲で過ごしていますか。」 |
| 子どもの行事に出られない日が読めない | 出られるかどうかを直前まで決められず、家族に説明できない | 当番の交代を申し出る先と期限:(記入欄) | 「今月、外せない予定はありますか。当番表より先に教えてください。」 |
| 携帯を人に預けられない | 手を離せない時間が続き、一人で持ち続けている | 一時的に携帯を預ける相手の定め:(記入欄) | 「どうしても手が離せない時間、ありませんか。」 |
| 夜間の連絡が来るまで寝つけない | 「来るなら早く来てほしい」という状態で起きている | 連絡が来やすい時間帯を共有しているか:(記入欄) | 「何時を過ぎると、少し落ち着きますか。」 |
| 翌日の訪問の準備を夜のうちに終わらせる | 出動に備えて前倒しし、結果として夜が短くなる | 翌日の訪問順の確定時刻:(記入欄) | 「明日の準備、いつ終わらせていますか。」 |
| 当番の日だけ食事が簡素になる | 調理中に手を止められない状況を避けている | 当番中の生活について本人が困っていること:(記入欄) | 「当番の日の食事、どうしていますか。」 |
| 当番明けに何もできない日がある | 鳴らなかった夜も、翌日に回復の時間が要る | 当番明けの過ごし方について本人の希望:(記入欄) | 「鳴らなかった夜の翌日、体はどうですか。」 |
| 「鳴らなかったので大丈夫です」と言う | 負担の申告を、出動の有無だけで自己判定している | 負担の申告を受ける場と頻度:(記入欄) | 「鳴らなくても休めなかった夜は、そう言って構いません。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
生活が読めない・家族の理解|10項目
訪問看護のオンコールは、本人だけでなく同居している人の生活にも入っていきます。家族の理解が細っていくと、本人の意思とは別のところで退職の話が始まります。
| 項目 | その人に何が起きているか | 事業所で確かめること(記入欄) | 本人に聞く言葉 |
|---|---|---|---|
| 家族が夜間の物音で起きる | 自分だけでなく同居者の睡眠も削っており、申し訳なさが溜まる | 同居者への影響を聞く機会の有無:(記入欄) | 「夜に出るとき、ご家族も起きてしまいますか。」 |
| 当番の日に子どもを預ける先が要る | 預け先の確保を毎回自分で調整している | 当番表を確定して本人へ渡す時期:(記入欄) | 「当番の日、お子さんはどうされていますか。」 |
| 家族から「いつまで続けるの」と言われる | 仕事の話が家庭の議題になり、退職が家庭側から出てくる | 家族の理解について本人が困っていること:(記入欄) | 「ご家族から、この働き方について何か言われていませんか。」 |
| 介護や看病を家庭内で抱えている | 職場でも家でも夜に呼ばれる立場にいる | 家庭の事情の申告先と扱い:(記入欄) | 「ご家庭のほうで、夜に手が要る事情はありませんか。」 |
| 旅行や帰省の計画を立てられない | 数か月先の予定を、自分の意思で決められない | 長期の休みの希望を出す時期:(記入欄) | 「先の予定で、押さえておきたい日はありますか。」 |
| 当番の日を家族に伝えていない | 心配をかけまいとして、負担を一人で抱え直している | 当番表の共有範囲:(記入欄) | 「当番の日、ご家族には伝えていますか。」 |
| 夜間に出るときの送り迎えを家族に頼んでいる | 家族を巻き込む形になり、頼みづらさが積もる | 夜間の移動手段についての事業所の定め:(記入欄) | 「夜に出るとき、移動はどうされていますか。」 |
| 週末の予定を人に合わせられない | 友人・地域の付き合いが減り、職場以外の関係が細る | 週末の当番の回り方:(記入欄) | 「週末、予定を入れられていますか。」 |
| 当番の負担を家庭で説明できない | 「鳴らなかったのに疲れている」を説明する言葉が無い | 負担の説明に使える資料の有無:(記入欄) | 「ご家族に、この仕事の夜のことをどう説明していますか。」 |
| 家庭の事情で当番を外れたいが言えない | 外れた分が誰かに乗ることを知っているので、言い出せない | 当番を外れる申し出の受け方:(記入欄) | 「外れたい時期があれば、理由なしで出して構いません。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
負担が偏る|12項目
偏りは、当番表の回数だけを見ていると見えません。同じ1回でも、重い1回と軽い1回があります。以下は、回数以外で偏りが生まれる入口です。配分そのものは事業所が決めることであり、賃金にかかわる部分は社会保険労務士等にご確認ください。
| 偏りの入口 | その人に何が起きているか | 事業所で確かめること(記入欄) | 本人に聞く言葉 |
|---|---|---|---|
| 状態の変化が続いている利用者が担当に集中している | 当番の回数は同じでも、鳴る確率が高い夜を担っている | 直近3か月の連絡件数を当番者別に並べたか:(記入欄) | 「当番の日に鳴る回数、他の人と違う感じはありますか。」 |
| 特定の曜日にばかり入っている | 生活の同じ場所が毎週削られる | 曜日別の当番回数の偏り:(記入欄) | 「いつも同じ曜日になっていませんか。」 |
| 連休や年末年始が同じ人に回る | 周りが休んでいる日に働く感覚が積もる | 連休の当番の決め方:(記入欄) | 「長い休みの当番、続いていませんか。」 |
| 交代の申し出を受ける人が固定している | 頼まれる側がいつも同じで、断りにくい立場になる | 交代の依頼先の決め方:(記入欄) | 「代わってと頼まれる回数、多くありませんか。」 |
| 経験のある人だけが二番手に入っている | 自分の当番でない日にも呼ばれる可能性が残る | 二番手として名前が挙がる回数:(記入欄) | 「自分の当番でない日にも連絡が来ますか。」 |
| 遠方の地区の担当が同じ人に寄っている | 出動1回あたりの拘束が長い | 地区別の移動時間の目安:(記入欄) | 「出動のとき、片道どのくらいかかっていますか。」 |
| 夜間に入りにくい家を一人だけが知っている | 知っているがゆえに、その家の夜は自分に回る | 家ごとの情報の共有状況:(記入欄) | 「その家のことを知っているのは、あなただけになっていませんか。」 |
| 相談の電話が当番と関係なく個人にかかる | 当番でない日も気を張ることになる | 個人の番号が外部に出ていないか:(記入欄) | 「当番の日以外に、直接かかってくることはありませんか。」 |
| 管理者が全部の当番に重なって入っている | 管理者自身が休めず、相談先が不在になる | 管理者の当番回数:(記入欄) | (管理者自身への確認)「自分が抜けた夜、誰が受けますか。」 |
| 短時間勤務の人が当番から一律に外れている | 外れた分が常勤に集中し、双方に負い目が生まれる | 勤務形態別の当番の考え方:(記入欄)/社会保険労務士等にご確認ください | 「入れる形があれば入りたい、という希望はありますか。」 |
| 当番の手当や待機の扱いについて説明していない | 説明が無いまま、納得だけを求められている | 事業所の定め(記入欄)/社会保険労務士等にご確認ください | 「当番の扱いについて、説明を聞きたいところはありますか。」 |
| 偏りを本人が申告できる場が無い | 数字にならない偏りが、辞める理由として初めて出てくる | 偏りを申告する場と頻度:(記入欄) | 「当番の割り振りで、言いたいことはありませんか。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
明けの日と、慣れるまでの怖さ|12項目
| 項目 | その人に何が起きているか | 事業所で確かめること(記入欄) | 本人に聞く言葉 |
|---|---|---|---|
| 出動した翌日も、訪問件数が同じ | 睡眠が削れた状態で、通常と同じ判断を求められる | 出動翌日の訪問の組み替えの手順:(記入欄)/勤務時間の取り扱いは社会保険労務士等にご確認ください | 「昨夜出ましたね。今日の順番、変えますか。」 |
| 明けの日に運転が長い | 眠気を自覚しながらハンドルを握っている | 明けの日の移動距離の上限の目安:(記入欄) | 「今日の運転、長くありませんか。」 |
| 明けの日に記録が溜まる | 前夜の対応の記録と当日分が重なる | 夜間対応分の記録を書く時間の置き場:(記入欄) | 「昨夜の分、いつ書く予定ですか。」 |
| 出動の内容を誰にも話していない | 夜に一人で決めたことが、そのまま誰にも渡らない | 翌朝に夜間対応を共有する場の有無:(記入欄) | 「昨夜のこと、朝のうちに聞かせてください。」 |
| 初めての当番の前に眠れない | まだ鳴っていない段階で、すでに消耗が始まっている | 初回の当番の前に行う準備:(記入欄) | 「初めての当番、何が一番心配ですか。」 |
| 電話を取ること自体が怖い | 内容よりも、自分が答えられるかどうかが怖い | 初期に一緒に受ける人を置いているか:(記入欄) | 「電話を取る瞬間、どんな気持ちですか。」 |
| 受けた後に誰へつなぐか分からない | つなぎ先を自分で判断する負担が乗っている | つなぎ先の一覧の掲示場所:(記入欄) | 「迷ったとき、次に誰へかけるか決まっていますか。」 |
| 「大したことなかった」と自己判定して報告しない | 判断の正しさを一人で決め、共有の機会を自分で消している | 報告の要否の基準:(記入欄) | 「大したことなくても、聞かせてください。」 |
| 当番のたびに前日から準備している | 当番が1日ではなく2日を占めている | 準備にかかる時間の実感:(記入欄) | 「当番の前の日、何をしていますか。」 |
| 慣れた人ほど「平気」と言う | 平気であることが役割になり、限界の申告ができない | 経験年数別の負担の申告状況:(記入欄) | 「慣れている人ほど言いにくいと思います。実際どうですか。」 |
| 当番を外れた後に体調を崩す | 張り詰めていたものが抜けたときに出る | 当番を外れた月の体調確認:(記入欄) | 「当番から外れて、体はどうですか。」 |
| 当番を代わってほしいと言えない | 言えば評価が下がると考え、限界まで持つ | 交代の申し出を評価に結びつけない旨の明示:(記入欄) | 「代わってほしい日は、理由なしで出して構いません。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
同行が減ると、経験は誰にも伝わらない|教える時間を作る72項目(そのまま言える問い24例)
訪問看護では、先輩の仕事を見る機会が制度的にゼロになりえます。同じ時間に別の家にいるので、放っておけば一度も重なりません。教育が足りないのではなく、教える時間が発生しない構造だという前提から始めます。だから同行は「新人のための行事」ではなく、経験のある人にも要る定例の枠として置きます。
同行をどこに入れるか|12の入口
| 入口 | 同行の入れ方 | この同行で減る「一人」 | 事業所の定め(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 初回訪問 | 初回だけは二人で入り、二回目から一人にする | 家の作り・家族の顔ぶれを一人で把握する負担 | 初回を二人で入る対象の決め方:(記入欄) |
| 初めての手技がある家 | その手技の初回に限って同行する | 手順を利用者の前で確かめられない緊張 | 初回同行の対象とする手技:(記入欄) |
| 状態が変わった直後 | 変化のあった次の訪問に、管理者が同行する | 変化後の見立てを一人で立て直す負担 | 変化後に同行する条件:(記入欄) |
| 担当を引き継ぐとき | 引き継ぎの1回を重ねる | 前任者の見ていたものが消えること | 引き継ぎ同行の回数:(記入欄) |
| 家族との関係が難しい家 | 本人の希望があれば同行する | 強い言葉を一人で受けること | 同行の希望を出す先:(記入欄) |
| 看取りが近いと共有された家 | 本人が希望する期間、同行の枠を確保する | 看取りの場に一人で立つこと | 同行を用意する時期:(記入欄) |
| 入りにくいと本人が感じた家 | 理由を問わず二人にする | 身の安全の不安を一人で我慢すること | 二人訪問に切り替える手順:(記入欄) |
| ブランクのある人が復帰した月 | 期間を決めて同行を戻す | できていた頃との差を一人で埋める負担 | 復帰時の同行期間:(記入欄) |
| 後輩を教える立場になった人 | 教える人にも同行を付ける(教え方を見せる) | 教わらずに教える負担 | 教える側への同行の有無:(記入欄) |
| 訪問が続けて重い日 | その日の1件だけ同行に置き換える | 重い訪問が連続することの消耗 | 重い日の判断材料:(記入欄) |
| 本人が希望したとき | 理由を聞かずに枠を出す | 希望を出すこと自体のためらい | 希望の出し方(口頭・書面):(記入欄) |
| 何も無い月 | 四半期に1回、理由なしで同行の枠を置く | 「何かあった人だけ同行する」という空気 | 定例同行の頻度:(記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
同行の日に見ること|14の観点
同行を「付き添い」で終わらせないために、何を見るかを先に決めておきます。見る観点が決まっていないと、同行は感想で終わり、次の一人の訪問に何も残りません。
| 見る対象 | 具体的に見ること | 振り返りで返す言葉(そのまま言える文) |
|---|---|---|
| 玄関に入るまで | 到着してから声をかけるまでの間の取り方 | 「玄関での間の取り方、私は見ていました。あの一呼吸は真似したいです。」 |
| 最初の30秒 | 部屋に入って最初に目を向けた場所 | 「入って最初にどこを見ていましたか。私にはこう見えました。」 |
| 会話の入り方 | 体調の話に入る前に置いた話題 | 「先に天気の話をしていましたね。あれで表情が変わったのが分かりました。」 |
| 手の位置 | 物に触れる前後の説明の有無 | 「触る前に一言添えていましたね。あれは続けてください。」 |
| 家族への向き方 | 利用者と家族のどちらに視線を置いているか | 「ご家族のほうを見た場面がありました。あそこで空気が変わりました。」 |
| 説明の言葉 | 専門の言葉をどう置き換えていたか | 「言い換えていた言葉、私も使わせてください。」 |
| 沈黙の扱い | 相手が黙ったときに、待ったか埋めたか | 「あの沈黙、待っていましたね。待つ判断を聞かせてください。」 |
| 時間の使い方 | 予定時間のどこで何に時間を使ったか | 「時間の配分、どう考えていましたか。私の見立てと合わせましょう。」 |
| 環境の見方 | 部屋の変化に気づいたかどうか | 「前回と変わっていたところ、気づきましたか。私はここが気になりました。」 |
| 引き際 | 切り上げの言い方と、そのタイミング | 「切り上げ方、迷いませんでしたか。言い方は用意しておきましょう。」 |
| 玄関を出てから | 車に戻るまでに何を考えていたか | 「車に戻るまでの間、何を考えていましたか。」 |
| 記録に書く順番 | 書き始める前に、何から書くと決めたか | 「どこから書きますか。順番を決めておくと迷いません。」 |
| 誰に伝えるかの判断 | 連絡するかどうかを、どこで決めたか | 「連絡するかどうか、どの時点で決めましたか。」 |
| 自分の感じたこと | 気になったが言わなかったこと | 「言わずに飲み込んだこと、ありませんか。それが一番聞きたいところです。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
訪問のあと10分でできる振り返り|そのまま言える問い24例
振り返りは、長さよりその日のうちであることが効きます。以下は、同行の後や一人の訪問の後に、電話でも使える問いです。評価の言葉を入れず、事実と判断だけを聞く形にしてあります。「どうでしたか」だけでは「大丈夫でした」しか返りません。
| 場面 | 問い(そのまま言える文) | 続けて聞く一言 |
|---|---|---|
| 訪問が終わった直後 | 「今日、一番迷ったのはどの場面でしたか。」 | 「そのとき、何を見ていましたか。」 |
| 初めての家の後 | 「入る前に想像していたことと、実際で違ったのはどこですか。」 | 「次に行く人へ、何を伝えておきますか。」 |
| 初めての手技の後 | 「手順のどこで手が止まりましたか。」 | 「止まった時間、どのくらいでしたか。」 |
| 変化があった家の後 | 「前回と違うと思ったのは、どこを見たときですか。」 | 「その違いを、記録ではどう書きますか。」 |
| 連絡するか迷った後 | 「連絡しようと思ったのは何時ごろですか。」 | 「しなかった理由を、言葉にできますか。」 |
| 家族と話した後 | 「ご家族の言葉で、引っかかったものはありますか。」 | 「その言葉、そのまま教えてください。」 |
| 時間が押した後 | 「どこで時間が伸びましたか。」 | 「伸ばした判断を、私は知っておきたいです。」 |
| 断られた後 | 「断られたとき、どんな言い方でしたか。」 | 「次に行くとき、どうしたいですか。」 |
| 強く言われた後 | 「言われた言葉を、そのまま教えてもらえますか。」 | 「今、どのくらい引きずっていますか。」 |
| 緊急の対応の後 | 「最初に何をしましたか。順番に教えてください。」 | 「その順番を選んだ理由はどこにありますか。」 |
| 看取りに立ち会った後 | 「ご家族と、どのくらい一緒にいましたか。」 | 「今日は、ここまでにしませんか。」 |
| 他機関とやり取りした後 | 「相手の言い分と、あなたの見立ての違いはどこでしたか。」 | 「次は私が窓口に入りましょうか。」 |
| 記録を書き終えた後 | 「書きにくかった項目はどれですか。」 | 「書かなかったけれど気になっていることはありますか。」 |
| 持ち帰った日 | 「どの訪問の後が、書けませんでしたか。」 | 「その時間、何をしていましたか。」 |
| 一人で行き始めた週 | 「一人で行って、心細かった瞬間はありましたか。」 | 「その瞬間、誰に連絡したいと思いましたか。」 |
| 同行の後 | 「今日、私のやり方で真似したくないと思ったところはありますか。」 | 「そこは変えます。理由を教えてください。」 |
| 当番の翌朝 | 「昨夜、電話を受けてから出るまで何分でしたか。」 | 「その間に迷ったことはありますか。」 |
| 担当が変わった後 | 「前の担当者から聞いていなかったことはありますか。」 | 「それは私からも確認します。」 |
| 研修から戻った後 | 「明日から一つだけ変えるとしたら、何ですか。」 | 「その一つを、私にも教えてください。」 |
| 後輩に教えた後 | 「答えながら、自信が無かったところはどこですか。」 | 「そこは一緒に確かめましょう。」 |
| 訪問件数が多かった日 | 「今日、思い出せない訪問はありますか。」 | 「思い出せない日は、件数を見直す合図です。」 |
| 何も無かった日 | 「今日、うまくいったのはどの場面ですか。」 | 「それは、なぜうまくいったと思いますか。」 |
| 月の終わり | 「今月、一番きつかった一日はいつでしたか。」 | 「その日に戻れるなら、何を変えますか。」 |
| いつでも | 「今、私に言っておきたいことはありますか。」 | 「言いにくいことでも構いません。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
一人で行き始める時期を決める材料|12項目
単独訪問の開始時期を「何か月」で決めると、人によって早すぎたり遅すぎたりします。期間ではなく、確認できた事実で決める形にすると、本人にも説明できます。
| 判断の材料 | 見る中身 | 事業所の定め(記入欄) |
|---|---|---|
| 同行した回数 | その家に何回同行したか(事業所全体ではなく家ごと) | 家ごとの同行回数の目安:(記入欄) |
| 手技の実施回数 | 見学のみか、実施したか、実施して確認を受けたか | 実施と確認の記録の残し方:(記入欄) |
| 本人の申し出 | 本人が「行けそう」と言えているか | 本人の意向を確認する場:(記入欄) |
| 家族の顔と名前 | 同居者・キーパーソンを本人が把握しているか | 把握を確認する方法:(記入欄) |
| 連絡先の把握 | その家で連絡が要るときの相手を言えるか | 連絡先の掲示方法:(記入欄) |
| 道と駐車 | 一人で到着でき、車を置けるか | 駐車についての事前確認:(記入欄) |
| 変化の予測 | その家で起こりうる変化を挙げられるか | 事前に共有する内容:(記入欄) |
| 記録の完成度 | 同行時の記録を一人で書き切れているか | 確認する人と時期:(記入欄) |
| 相談のタイミング | 同行中、迷った時点で口に出せていたか | 相談の練習の場:(記入欄) |
| 戻る手段 | 途中で難しくなったとき、引き返す判断ができるか | 引き返してよい旨の明示:(記入欄) |
| 次の同行の予定 | 一人で行き始めた後にも同行の予定が残っているか | 単独開始後の同行の頻度:(記入欄) |
| 戻す判断 | 一人で行き始めた後、同行に戻してよいと伝えてあるか | 戻す申し出の受け方:(記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
訪問中に迷ったとき、連絡できる形|10項目
| 状況 | 連絡できる形にしておくこと | 事業所の定め(記入欄) |
|---|---|---|
| 利用者の前で電話しにくい | 玄関の外や車から短くかけ直せる合図を決めておく | その場を離れてよい旨の明示:(記入欄) |
| 管理者が訪問中で出られない | 二番手を名前で決めておく | 二番手の氏名の掲示場所:(記入欄) |
| 迷いが小さくて電話しづらい | 文字で送れる宛先を用意する | 文字の連絡先と見る頻度:(記入欄) |
| 電波が届かない家がある | その家を事前に把握し、前後で連絡を入れる形にする | 電波の弱い家の一覧:(記入欄) |
| 相談した内容が残らない | その日のうちに共有の場へ載せる | 相談内容の共有先:(記入欄) |
| 何度も相談すると気が引ける | 回数を評価に使わないと明示する | 明示の方法(口頭・書面):(記入欄) |
| 夜間・休日に迷った | 当番以外でも相談できる相手を置く | 時間帯別の相談先:(記入欄) |
| 医療の判断に迷った | 誰に、どの順で聞くかを決めておく | 連絡の順番:(記入欄) |
| 連絡したが返答が無い | 待つ時間の上限と、次の宛先を決めておく | 待機の上限と次の宛先:(記入欄) |
| 相談したこと自体を言いにくい | 相談したことを本人の代わりに管理者から共有する | 共有の際の名前の扱い:(記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
一人で決めたことを、あとで支える|判断を残す仕組み94項目(完成文46例)
訪問看護で消耗するのは、判断そのものより「その判断が正しかったのか、誰も教えてくれない」時間です。決めた瞬間より、決めた後の数日のほうが長い。ここを空白のままにしておくと、経験が自信ではなく不安の在庫として積み上がっていきます。
やることは大きく三つです。一人で決めたことを持ち寄る場を作る/「それでよかった」と言葉で返す/判断の根拠を記録に残して後から自分を守れる形にする。
判断を共有する場|12の置き方
| 場 | 何を持ち寄るか | やらないこと | 事業所の定め(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 朝の短い共有 | 前日に一人で決めたことを一件だけ挙げる | その場で良し悪しを判定しない | 開始時刻と所要時間:(記入欄) |
| 訪問後の電話 | 迷った場面の事実だけを口頭で渡す | 報告書の形を求めない | 電話を受ける人と時間帯:(記入欄) |
| 月1回の事例の場 | 結論が出なかった事例を優先して出す | 成功例だけを並べない | 開催頻度と出席の扱い:(記入欄) |
| 迷い持ち寄りの枠 | 「答えを出さなくていい迷い」を出す枠を用意する | 結論を出すことを目的にしない | 枠の名称と頻度:(記入欄) |
| 文字での共有 | その場で話せなかったことを、後から短文で送る | 長文を求めない | 宛先と確認の頻度:(記入欄) |
| 同行の後の10分 | 同行者と本人の見立ての違いを言葉にする | 指導の時間に変えない | 同行後の時間の確保:(記入欄) |
| 夜間対応の翌朝 | 受電から対応までの順番を、事実の順で聞く | 朝一番に評価を始めない | 翌朝に聞く人:(記入欄) |
| 担当交代のとき | 前任者が迷っていた点を引き継ぐ | 引き継ぎを情報の受け渡しだけにしない | 引き継ぎに含める項目:(記入欄) |
| 新規受け入れの前 | その家で予想される迷いを先に出しておく | 問題が起きてから集めない | 事前共有の場:(記入欄) |
| 複数名が関わる家 | 担当者間で見立てが違う点を突き合わせる | どちらが正しいかを決めない | 突き合わせの頻度:(記入欄) |
| 管理者自身の迷い | 管理者も自分の迷いを一件出す | 管理者だけが聞く側に固定されない | 管理者の相談先:(記入欄) |
| 年に数回の外部の目 | 外部の研修や連携先の場に事例を出す | 事業所の中だけで完結させない | 外部の場の候補:(記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
「それでよかった」と言える仕組み|10項目
ここで大事なのは、結果ではなく判断の過程を認めることです。結果で評価すると、次から結果の悪かった場面を報告しなくなります。
| 仕組み | 中身 | そのまま言える文 |
|---|---|---|
| 判断の過程を認める | 結果ではなく、何を見てどう決めたかを言葉にして返す | 「あの場面で、あなたが見ていたものを聞きました。その順番で決めたのは妥当だと思います。」 |
| 迷ったこと自体を評価する | 迷ったという申告を、マイナスに扱わない | 「迷ったと言ってくれて助かりました。迷う場面だったと思います。」 |
| 結果が違っても支持する | 後から結果が変わっても、その時点の判断を切り離す | 「後から状況は変わりましたが、あの時点で分かっていたことからすれば、私も同じようにしたと思います。」 |
| 管理者の見立てを先に出す | 本人に答えを言わせる前に、管理者が自分の見立てを言う | 「私だったらこう考えます。その上で、あなたの見方を聞かせてください。」 |
| 組織の判断として引き取る | 個人の判断ではなく事業所の判断として位置づける | 「あの判断は事業所として支持します。外から何か言われたら私が出ます。」 |
| できるようになったことを言う | 「がんばっている」ではなく、具体的な変化を挙げる | 「前は連絡の前に10分迷っていましたね。今日は迷った時点で連絡が来ました。」 |
| 他の人にも共有する | 良かった判断を、本人の許可を得て事業所内に回す | 「あの判断、他の人にも共有していいですか。参考になると思います。」 |
| 記録に残す | 口頭で言った承認を、記録にも残す | 「今の話、記録にも残しておきます。後で誰かに聞かれたときの材料になります。」 |
| 時間をおいて戻る | 数日後にもう一度触れる | 「先週のあの件、その後どう思っていますか。」 |
| 言えなかったことを拾う | その場で言えなかった人に、後から個別に返す | 「あの場では話せなかったと思います。今、二人で話しませんか。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
迷ったときの相談先|12の宛先
| 迷いの種類 | 宛先の考え方 | 事業所の定め(記入欄) |
|---|---|---|
| その場で急ぐ判断 | すぐ電話が通じる相手を、時間帯ごとに一人ずつ決める | 時間帯別の宛先:(記入欄) |
| 手技の手順 | その手技を最も行っている職員の名前を出しておく | 手技別の相談先:(記入欄) |
| 家族との関係 | その家に入ったことのある職員へつなぐ | 家ごとの過去の担当者一覧:(記入欄) |
| 他機関とのやり取り | 管理者が窓口を代わる形を用意する | 窓口を代わる条件:(記入欄) |
| 記録の書き方 | 書き方の相談先を、看護の相談先と分けて置く | 記録の相談先:(記入欄) |
| 制度や書式の取り扱い | 事業所内で読み合わせる担当を決める | 読み合わせの担当:(記入欄) |
| 労働時間や休みの扱い | 事業所の定め(記入欄)/社会保険労務士等にご確認ください | 就業規則の保管場所:(記入欄) |
| 身の安全に関すること | 本人の申し出だけで二人訪問に切り替える | 切り替えの手順:(記入欄) |
| 自分の体調 | 訪問を代わる判断を本人がしなくていい形にする | 代替訪問の手配の手順:(記入欄) |
| 気持ちの負担 | 事業所の外に相談できる先も用意する | 外部の相談先の有無:(記入欄) |
| 管理者に言いにくいこと | 管理者以外の受け皿を一つ置く | 管理者以外の宛先:(記入欄) |
| 何が分からないか分からない | 「まとまっていなくてよい」と先に伝えておく | その旨を伝える場:(記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
判断の根拠を記録に残す|そのまま使える完成文24例
一人で決めたことは、根拠を書いておくと後で本人を守ります。何かを問われたとき、思い出して説明するのではなく、当日の記録が代わりに説明してくれる状態にしておきます。以下は「時刻・誰から得た情報・何をしたか・なぜそうしたか」を含む完成文です。日付・時刻・氏名は自事業所のものに置き換えてお使いください。
| 場面 | 記録に残す完成文(そのまま使えます) |
|---|---|
| 訪問を延長した | 「14:00〜14:30の予定で訪問。ご本人より前日の様子について訴えがあり、ご家族からも同様の話を聴取したため、状況の確認と説明に時間を要した。14:50退室。次の訪問先へは14:35に事業所から遅延の連絡を入れた。」 |
| 訪問を短く切り上げた | 「10:00訪問。ご本人より『今日は横になっていたい』との申し出があり、ご家族にも確認のうえ、予定していた内容のうち保清を次回に変更した。10:20退室。次回訪問時に実施予定であることをご家族へ口頭で説明した。」 |
| 主治医へ連絡した | 「11:15、訪問時にご本人およびご家族から前回訪問時と異なる訴えを聴取。11:25に◯◯医院へ電話。担当医が不在のため看護師へ内容を伝え、折り返しの連絡を依頼した。12:10に折り返しを受け、指示内容を別紙に記載。」 |
| 連絡するか迷い、しなかった | 「訪問中、前回と異なる訴えがあったが、ご本人・ご家族ともに前日から同様の状態が続いており変化がない旨の説明があったため、本日の連絡は行わず、次回訪問(◯月◯日)まで様子を確認することとした。ご家族には変化があった場合の連絡先を口頭で伝え、連絡先の控えが手元にあることを確認した。」 |
| 救急要請を行った | 「9:40訪問。到着時の状況を確認し、9:44に119番へ通報。9:46に同居のご長女へ連絡し、9:52に◯◯医院へ電話にて経過を報告。救急隊到着は10:02、搬送先は搬送時にご家族へ確認を依頼した。」 |
| 救急要請を行わず、経過の確認とした | 「訪問中、ご家族より心配の申し出あり。13:20に◯◯医院へ電話し、担当医より受診の日程について説明を受けた。ご家族へその内容を伝え、13:40時点で受診の予約を取る方針で合意した。夜間の連絡先を書面で渡し、控えの保管場所をご家族と確認した。」 |
| 本人と家族の希望が違った | 「ご本人は入浴を希望、ご家族は本日は見送りたいとの意向。両者の言葉をそのまま記載する。ご本人『久しぶりに入りたい』、ご長男『昨日から食が細いので今日はやめてほしい』。本日は清拭に変更し、次回の担当者会議で共有することをご家族へ伝えた。」 |
| 訪問を断られた | 「15:00に訪問。玄関にてご家族より『今日は結構です』とのお話があり、理由についてはお伺いしなかった。所要時間5分、ケアの実施なし。15:10に事業所へ報告し、15:20に担当ケアマネジャー◯◯氏へ電話で状況を伝えた。」 |
| 不在だった | 「11:00訪問。呼び鈴に応答なし。11:05にご本人の携帯へ架電、11:08にご長女へ架電したが、いずれも応答なし。11:10に不在票を投函し、事業所へ報告。11:30にご長女より折り返しがあり、通院のため外出中であったことを確認した。」 |
| ケアマネジャーへ連絡した | 「訪問時、ご本人の生活面について前回と異なる様子を確認したため、16:00に居宅介護支援事業所◯◯の△△氏へ電話。確認した事実を伝え、次回の担当者会議で取り上げていただくことを依頼した。」 |
| 予定外の訪問を行った | 「ご家族より14:10に事業所へ連絡があり、管理者と協議のうえ15:00に臨時で訪問することとした。訪問前に◯◯医院へ15:30に電話で報告し、指示を受けた内容を別紙に記載した。」 |
| 二人で訪問した | 「本日は看護師◯◯と2名で訪問した。理由は、前回訪問時にご家族から強い口調でのお話があり、事業所として複数名での対応が適切と判断したため。訪問中のやり取りは両名で確認している。」 |
| 担当の交代を申し出た | 「担当看護師より、当該利用者宅への訪問について負担の申し出があった。管理者が内容を聴取し、◯月◯日より担当を看護師△△へ変更することとした。ご本人・ご家族へは◯月◯日に管理者から説明を行った。」 |
| 手順を変えた | 「本日、物品の配置がこれまでと異なっていたため、ご本人に確認のうえ実施の順序を変更した。変更点は◯◯を先に行ったこと。ご本人より『そのほうが楽』との発言あり。次回以降の手順として事業所内で共有する。」 |
| 物品が不足していた | 「訪問時、次回分の物品が不足していることを確認。ご家族へ状況を伝え、13:50に◯◯医院へ電話して補充の手配を依頼した。次回訪問(◯月◯日)までに届く見込みであることをご家族へ伝えた。」 |
| 家族へ説明した内容 | 「ご長女へ、本日の訪問で確認した内容と、次回訪問までに気をつけていただきたい点を口頭で説明した。説明時刻15:20、所要約10分。ご長女より『分かりました、変化があれば連絡します』との返答あり。連絡先の控えが冷蔵庫に貼られていることを確認した。」 |
| 強い言葉を受けた | 「訪問中、ご家族より『来なくていい』との発言があった。発言時刻11:40。ケアは中断せず予定の内容を実施し、11:55に退室。事業所へ12:00に報告し、管理者と今後の対応を協議することとした。」 |
| 訪問時間を変更した | 「ご本人の希望により、次回訪問を◯月◯日13:00から10:00へ変更することとした。希望の理由は通院日程との重複。変更内容は本日中に担当ケアマネジャー◯◯氏へ連絡した。」 |
| 夜間に連絡を受けて出動した | 「22:35、ご家族より事業所の緊急連絡先へ着信。内容を聴取し、22:45に出発、23:10に到着した。対応の内容は別紙に記載。23:50退室。翌朝8:30に管理者へ口頭で報告した。」 |
| 夜間に連絡を受け、電話での対応とした | 「1:20、ご家族より着信。状況を聴取し、ご家族が確認できる範囲の内容をお伝えした。1:35に通話終了。再度連絡をいただく目安をお伝えし、ご家族より『分かりました』との返答を得た。翌朝、担当看護師へ申し送った。」 |
| 病院へ情報提供した | 「◯◯病院◯◯科より、◯月◯日付で情報提供の依頼を受けた。訪問時に確認している内容を書面にまとめ、◯月◯日にご本人の同意を得たうえで送付した。同意の確認は訪問時に口頭で行い、ご家族も同席していた。」 |
| 転倒の場面に居合わせた | 「10:25、居室内でご本人が体勢を崩された。看護師はその場に居合わせ、直ちに状況を確認。10:30にご長男へ電話、10:35に◯◯医院へ電話して経過を報告した。事業所へは10:45に報告し、事故の報告書を同日中に作成した。」 |
| 環境の危険に気づいた | 「訪問時、玄関から居室までの通路に段差と敷物の重なりがあることを確認した。ご本人・ご家族へ口頭でお伝えし、11:50に担当ケアマネジャー◯◯氏へ連絡して共有した。」 |
| 訪問を他の看護師に代わってもらった | 「本日の訪問は、担当看護師◯◯の体調不良により看護師△△が実施した。変更の連絡は8:20に管理者からご本人へ行い、ご了承を得ている。申し送りは8:00に口頭および記録で行った。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
看取りが続く時期に、管理者ができること|14項目
看取りは訪問看護の仕事の一部ですが、それが数週間のうちに重なる時期があります。一件ずつは受け止められても、続くと別のものになります。振り返りの場を持つことは前提として、その前後で管理者にできることを並べます。記録の様式については別記事「看取り・死亡時の記録の書き方」をご覧ください。
| 時期 | 管理者ができること | 事業所の定め(記入欄) |
|---|---|---|
| 看取りが近いと共有された時点 | その家に入る職員を固定しすぎず、二人目を先に決めておく | 二人目を決める時期:(記入欄) |
| 同じ時期に複数の家が重なったとき | 担当の重なりを一覧で確認し、同じ人に集中していないか見る | 重なりを確認する頻度:(記入欄) |
| 当日 | 訪問後の予定を空ける。次の訪問を代わる | 代替訪問の手配の手順:(記入欄) |
| 当日の記録 | その日のうちに書かなくてよいと明示する | 記録の期限の取り扱い:(記入欄) |
| 当日の帰り | 一人で帰らせない。電話でもよいので話す時間を取る | 連絡を取る担当:(記入欄) |
| 翌日 | 訪問件数を減らす。運転の長い訪問を外す | 翌日の調整の判断者:(記入欄) |
| 数日後 | 同じ話をもう一度聞く。初日と違う言葉が出ることがある | 再度聞く時期:(記入欄) |
| 葬儀等への対応 | 職員個人の判断にせず、事業所としての考え方を示す | 事業所の考え方:(記入欄) |
| ご家族からの連絡 | その後の連絡を担当者個人が受け続けない形にする | 連絡の受け先:(記入欄) |
| 新規の受け入れ | 看取りの直後に新規の担当を重ねない | 新規配分の判断材料:(記入欄) |
| 本人が「平気です」と言うとき | 言葉ではなく、訪問の記録や連絡の頻度の変化を見る | 見る指標:(記入欄) |
| 初めて看取りに立ち会った職員 | 初回であることを把握しておき、事前に声をかける | 初回かどうかの把握方法:(記入欄) |
| 経験の長い職員 | 慣れているとみなさない。同じ手順で声をかける | 経験年数で扱いを変えない旨の明示:(記入欄) |
| 管理者自身 | 自分も同じ時期を過ごしていることを、誰かに話す | 管理者の相談先:(記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
看取りが続く時期の声かけ|完成文22例
この時期の声かけは、評価も励ましも入れないほうが届きます。「よくやった」も「気にするな」も、受け取る側の感情に先に名前をつけてしまいます。事実に触れ、次の行動を管理者側が引き受ける形にします。
| タイミング | そのまま言える文 | 言わないほうがよいこと |
|---|---|---|
| 訪問に向かう前 | 「今日は一人で行くことになりますね。終わったら、まず私に電話をください。」 | 「大丈夫だから」と先に結論を渡すこと |
| 訪問の直後(電話) | 「今どこですか。運転する前に、少し話しませんか。」 | いきなり経過を確認し始めること |
| 事業所に戻ったとき | 「座ってください。お茶を持ってきます。話は後で大丈夫です。」 | その場で記録を求めること |
| その日の終わり | 「今日はここまでにしましょう。残りは私がやります。」 | 「あと1件だけ」と足すこと |
| 記録について | 「今日の記録は明日で構いません。期限は私が調整します。」 | 期限を先に伝えること |
| 翌朝 | 「昨日のこと、話したければ聞きます。話さなくても構いません。」 | 話すことを前提にすること |
| 翌日の訪問前 | 「今日の順番、こちらで変えました。長い運転は外してあります。」 | 本人に調整を頼むこと |
| 数日後 | 「先週のあの日のこと、今はどう思っていますか。」 | 「もう切り替えられましたか」と聞くこと |
| ご家族から連絡が来たとき | 「ご家族からの連絡、私が受けます。あなたに回すかどうかは、あなたが決めてください。」 | 本人に直接つなぐこと |
| 本人が黙っているとき | 「言葉にならないうちは、そのままで構いません。ここにいます。」 | 沈黙を埋めること |
| 本人が泣いたとき | 「泣いていいです。仕事の場で泣くのは、おかしいことではありません。」 | 「泣かないで」と止めること |
| 本人が自分を責めているとき | 「あの時点で分かっていたことから、あなたはできることをしていました。私も同じ判断をしたと思います。」 | 結果の話に踏み込むこと |
| 本人が「平気です」と言うとき | 「平気だと言ってもらえるのはありがたいです。それでも、今週は件数を減らします。」 | 言葉どおりに受け取って何もしないこと |
| 初めて看取りに立ち会った人へ | 「初めてでしたね。私が初めてのときは、何日か眠れませんでした。」 | 手順の確認から始めること |
| 経験の長い人へ | 「慣れる仕事ではないと思っています。何回目でも、話す時間は取ります。」 | 「慣れているから大丈夫」と言うこと |
| 短い期間に重なったとき | 「今月、続いていますね。次の新規は他の人に回します。」 | 本人の申し出を待つこと |
| 次の訪問へ行こうとするとき | 「次は私が行きます。今日はこのまま帰ってください。」 | 「行けそう?」と本人に判断させること |
| 休みを勧めるとき | 「明日、休んでもらって構いません。訪問はこちらで組み替えます。」 | 休むかどうかを本人に決めさせて終わること |
| ご家族へ手紙を出したいと言われたとき | 「出したい気持ちがあれば、事業所として出す形にもできます。一緒に考えましょう。」 | 個人の判断に任せきること |
| 他の職員へ共有するとき | 「今週、あの家の担当が続いています。声をかけてもらえますか。」 | 本人の許可なく詳細を共有すること |
| 1か月後 | 「先月のこと、まだ残っていますか。残っていて普通です。」 | 終わったこととして扱うこと |
| 管理者が自分に言うとき | 「私も同じ月を過ごしています。誰かに話しておきます。」 | 管理者だけが抱えること |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
訪問看護でだけ出る、辞める前の変化|20の兆候と、書き方の言い換え33組
訪問看護の離職の前触れは、訪問の組み方と記録の中に先に出ます。事務所での様子ではなく、誰と行くか・どの順で回るか・何を書くかが変わります。一人で動く仕事なので、そこにしか出ません。
訪問と記録に出る20の兆候
| 兆候 | 訪問看護では何を意味しうるか | そのとき何と声をかけるか(そのまま言える文) |
|---|---|---|
| 訪問の順番を変えたがる | 特定の家を最後に回して、その後の予定を空けようとしている | 「順番を変えたい理由、教えてもらえますか。家の側の事情でなくても構いません。」 |
| 特定の利用者の担当を外れたがる | その家で受けたことを、一人で抱えたままにしている | 「その家で、何かありましたか。替わるかどうかは後で決めます。まず聞かせてください。」 |
| 記録が短くなる | 書くことで思い出す時間を避けている、または書く時間が無い | 「最近、記録が短くなっていますね。書く時間が無いのか、書きにくいのか、どちらに近いですか。」 |
| 記録の更新時刻が夜遅くなる | 持ち帰りが常態になっている | 「夜に書いていますね。どの訪問の後が書けていませんか。」 |
| オンコールを代わってほしいと言う | 限界の申告としては、かなり後のほうの合図 | 「代わります。理由は言わなくて大丈夫です。いつからにしましょうか。」 |
| 同行を断る | 見られることが評価に感じられている、または話す気力が無い | 「同行、要らないと言ってくれてもいいです。ただ、私が行きたい日もあります。都合を教えてください。」 |
| 連絡が遅くなる | 報告すること自体に負荷を感じ始めている | 「連絡、後回しになっていませんか。短くて構いません。一言だけでいいです。」 |
| 訪問後に車から動かない | 切り替えに時間がかかっている | 「今日、車で長くなっていませんか。移動の途中で電話しても大丈夫です。」 |
| 直行直帰が続く | 事業所に寄る理由を作らなくなっている | 「今週、一度も顔を合わせていませんね。明日、朝だけ寄れませんか。」 |
| 質問が減る | 分かったのではなく、聞かなくなった可能性がある | 「最近、聞かれなくなりました。分からないままのこと、ありませんか。」 |
| 新規の担当を受けたがらない | 今の担当で手一杯か、先を見ていない | 「新しい担当、今は難しいですか。理由がなくても構いません。」 |
| 「大丈夫です」が増える | 説明する労力を省いている | 「大丈夫と聞くことが増えました。大丈夫でない日があれば、そう言ってください。」 |
| 有給の申請が急に増える/まったく出ない | 次を探している、または休む前提を持てていない | 「休みの取り方が変わりましたね。何か動かしたい予定がありますか。」 |
| 研修や勉強会の話に反応しなくなる | この事業所で続ける前提が薄れている | 「今年、行きたいところはありますか。無ければ無いで構いません。」 |
| 利用者の話をしなくなる | 関わりを深めない構えに入っている | 「最近、利用者さんの話をあまり聞いていません。誰か気になっている方はいますか。」 |
| 他の職員の話題に加わらなくなる | 事業所への所属感が細っている | 「話しかけにくくなっていませんか。私のほうから声をかけます。」 |
| 訪問件数を自分から増やす | 思考を止めるために動き続けている場合がある | 「件数、増やしていますね。詰めすぎていませんか。」 |
| 制服や車の中が乱れ始める | 手が回らなくなっている | 「最近、余裕が無さそうに見えます。どこが一番押していますか。」 |
| ケアマネジャーや他機関への連絡を避ける | 外とのやり取りで消耗した経験が残っている | 「外への連絡、私が代わりましょうか。」 |
| 退職の話を、まず同僚にする | 管理者に言う前に、周囲で検証している | 「最近、考えていることがあれば聞かせてください。決めた後でなくて構いません。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
避けたい書き方と言い換え|33組
面談や振り返りの記録に人柄の評価を書くと、次の管理者がその評価から読み始めます。書くべきなのは、いつ・どの場面で・何があったかです。左の列は書いてはいけない例として引用したもので、囲みの中の言葉はそのまま使わないでください。
| 避けたい書き方(引用) | 言い換え(そのまま使える完成文) |
|---|---|
| 「意欲が低い」 | 「研修の希望を過去3回の確認で出していない。◯月◯日の振り返りで『抜けると訪問が回らない』との発言があった。訪問の組み替え案を提示し、次回◯月◯日に再度確認する。」 |
| 「協調性に欠ける」 | 「◯月◯日の共有の場で、他の担当者と見立てが分かれた。両者の言い分を記録し、◯月◯日に突き合わせの時間を設けることとした。」 |
| 「メンタルが弱い」 | 「◯月◯日の看取りの訪問の後、翌日の訪問件数を4件から2件に変更した。本人より『眠れていない』との申し出があり、◯月◯日に再度確認する。」 |
| 「この仕事に向いていない」 | 「単独訪問の開始について、同行回数が家ごとに1〜2回にとどまっている。◯月中に手技別の同行を追加し、開始時期を本人と再度相談する。」 |
| 「本人の性格の問題」 | 「同じ家で3回続けて訪問時間が20分超過している。訪問の順番と所要時間の見込みを事業所側で組み替えた。」 |
| 「よく頑張っている」 | 「◯月◯日、迷った時点でその場から連絡があった。以前は事業所に戻ってからの報告だったため、連絡の時点が変わっている。」 |
| 「特に問題なし」 | 「◯月◯日の振り返りで確認した項目は、記録の書きにくさ・当番の負担・担当の重なりの3点。いずれも本人から追加の申し出はなかった。次回◯月◯日に同じ3点を確認する。」 |
| 「本人は大丈夫だと言っていた」 | 「本人より『大丈夫です』との返答。ただし当番の翌日の訪問が4件のままだったため、事業所の判断で2件に変更した。」 |
| 「不満が多い」 | 「◯月◯日、当番の割り振りについて申し出があった。内容は、直近3か月で土曜の当番が5回中4回だったこと。曜日別の回数を確認し、次月の当番表で調整した。」 |
| 「オンコールを嫌がる」 | 「当番について、初回の前に眠れなかったとの申し出があった。初回から3回目までは、受電後に管理者へ必ず一報を入れる形とした。」 |
| 「記録が遅い」 | 「◯月の記録の更新時刻が21時以降の日が続いた。どの訪問の後に書けていないかを確認したところ、午後の連続訪問の後との回答。訪問の間隔を15分広げた。」 |
| 「ミスが多い」 | 「◯月◯日、物品の持ち出しの不足が2件あった。いずれも当番の翌日だった。翌日の訪問の準備を前日に事業所で行う形に変更した。」 |
| 「報連相ができない」 | 「訪問後の報告が、当日ではなく翌日にまとまる日が◯月に5日あった。移動中に短文で送れる宛先を用意し、◯月◯日から運用を開始した。」 |
| 「主体性がない」 | 「担当者会議で発言がなかった旨を本人が振り返りで挙げた。次回の会議前に、伝えたい内容を事前に一緒に整理することとした。」 |
| 「経験不足」 | 「◯◯の手技について、実施の経験が1回。◯月◯日と◯月◯日に同行を組み、実施後に確認を行う。」 |
| 「甘えがある」 | 「訪問の交代の申し出が◯月に2件あった。いずれも同じ家であり、その家の状況を管理者が確認する。」 |
| 「家庭の事情なので仕方ない」 | 「家庭の事情により、当番を◯月から外れたいとの申し出があった。◯月の当番表から外し、代替の割り振りを事業所で調整した。復帰の時期は◯月◯日に再度相談する。」 |
| 「体調不良が多い」 | 「◯月の欠勤は3日で、いずれも当番の翌日または翌々日だった。当番と訪問件数の重なりを確認し、翌日の件数の上限を検討する。」 |
| 「利用者と合わない」 | 「◯月◯日、当該利用者宅で家族から『来なくていい』との発言があった。事業所として複数名での訪問に変更し、◯月◯日から実施している。」 |
| 「クレームを受けた」 | 「◯月◯日15:40、ご家族より訪問時間についてのお申し出があった。内容は到着が20分遅れたこと。管理者から同日中に説明を行い、以後は事業所から遅延の連絡を入れる形とした。」 |
| 「指導した」 | 「◯月◯日、同行訪問の後に20分の振り返りを行った。確認した内容は、説明の言い換えと切り上げの言い方の2点。次回の同行は◯月◯日。」 |
| 「面談を実施した」 | 「◯月◯日16:00〜16:30、管理者と2名で実施。話題は当番の負担・記録の書きにくさ・担当の重なり。本人からの申し出は当番の曜日についての1件。対応として次月の当番表を調整した。」 |
| 「様子を見る」 | 「◯月◯日に同じ項目を再度確認する。それまでの間、訪問件数を1日3件までとし、当番は外す。」 |
| 「本人の希望を確認した」 | 「本人の希望は、◯月以降に◯◯の分野の研修に参加すること。参加日の訪問は管理者が組み替える。申込の期限は◯月◯日。」 |
| 「フォローした」 | 「◯月◯日の訪問の後、17:10に管理者から電話し、10分間話した。翌日の訪問のうち移動の長い1件を管理者が代わった。」 |
| 「モチベーションが下がっている」 | 「◯月に入り、共有の場での発言が0回。◯月◯日に個別に時間を取り、話しにくいことがあるかを確認する。」 |
| 「辞めたそうにしている」 | 「◯月◯日、同僚から『転職の話をしていた』との情報があった。本人には◯月◯日に時間を取り、決めた後でなくてよい旨を伝えたうえで話を聞く。」 |
| 「引き止めた」 | 「◯月◯日、退職の意向を伺った。理由として挙げられたのは当番の負担と記録の持ち帰りの2点。事業所として変えられる点を◯月◯日までに提示することとし、本人の返答期限は設けない。」 |
| 「改善が見られない」 | 「◯月に取り決めた3点のうち、実施できたのは1点。残る2点について、実施できなかった理由を本人から聴取したところ、訪問の時間内に収まらなかったとの回答。訪問の組み方を先に変更する。」 |
| 「一人前になった」 | 「◯◯の手技を単独で5回実施し、うち3回は実施後の確認で追加の指摘なし。◯月から当該手技のある家の単独訪問を開始する。」 |
| 「慣れてきた」 | 「単独訪問の開始から3か月。迷った時点での連絡が◯月は4回あり、いずれも訪問中にその場から行われている。」 |
| 「教育が不十分だった」 | 「同行の回数が、家ごとに平均1回にとどまっていた。◯月より、初回訪問と初めての手技の回は同行を必須の枠として置く。」 |
| 「負担が大きい」 | 「直近3か月の当番回数は月5回、うち出動は3回。担当している家のうち、夜間の連絡が入った家は2件。次月の当番と担当の配分を見直す。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
訪問看護の定着は、「一人で行って、一人で決めて、一人で書く」の三つのうち、どれか一つでも一人でなくすところから始まります。同行で「行く」を、共有の場で「決める」を、書ける時間の確保で「書く」を、それぞれ一人から外していく。制度や賃金の設計より先に、この三つのどこに手を入れられるかを、上の記入欄で自事業所の現状に置き換えてご確認ください。労働時間・休憩・当番の手当の取り扱いについては、社会保険労務士等にご確認ください。
現場から多い質問
Q. 訪問看護師が辞める主な理由は?
一人訪問での判断の重圧、オンコールの負担、そして記録・事務による残業が代表的です。特に経験の浅い看護師は判断の重圧を強く感じます。
Q. 定着のために管理者ができることは?
同行・教育で一人訪問の不安を減らす、オンコール負担を分散する、記録の負担を減らして残業をなくす、直行直帰でワークライフバランスを整える、が効果的です。
Q. 採用と定着、どちらを優先すべき?
看護師は構造的に不足しており採用は難しいため、まず今いる人を辞めさせない(定着)ことが経営の安定に直結します。
訪問看護師の離職を防ぐポイント
訪問看護ステーションの運営では、看護師の定着が課題です。離職を防ぐポイントを整理しました。
- 負担の軽減――記録・残業・オンコールの負担を減らす
- 相談できる体制――一人で抱え込まない仕組み
- 教育・成長――学べる機会と評価
- 働き方の柔軟性――勤務時間や直行直帰の工夫
よくある質問(FAQ)
訪問看護師の離職の原因は?
定着のために何ができますか?
記録の負担軽減はどう役立ちますか?
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
辞める理由と、事業所でできること
「やりがい」では止まりません。負担そのものを減らす手当てを1つずつ入れます。
| よく挙がる理由 | 事業所でできること |
|---|---|
| オンコールの負担 | 担当の輪番を広げる、出動の実績を見える化する、手当を見直す |
| 1人で判断する不安 | 相談できる相手を決める、同行訪問の機会を作る |
| 記録の持ち帰り | 勤務時間内に記録を書ける時間を置く |
| 移動の多さ | 訪問の順路を見直す、地域を分ける |
| 急な変更 | 当日変更の連絡ルールを決める |
| 利用者・家族との関係 | 1人で抱えさせない。担当の交代の基準を作る |
| 医療的な不安 | 事例検討、外部研修への参加 |
| 評価が分からない | 面談の頻度を決める |
| 休みが取りにくい | 希望休の出し方を決める |
| 賃金 | 処遇改善加算の配分を説明する |
| 人間関係 | 会議の場で決めることを増やす |
| 将来像が見えない | 資格取得の支援、役割の段階を示す |
入職から定着までに置くこと
| 時期 | 置くこと |
|---|---|
| 入職前 | 見学、同行訪問の体験 |
| 1週目 | 事業所の手順の説明、記録の書き方 |
| 1か月 | 同行訪問。1人で行く利用者を段階的に増やす |
| 1か月 | 面談(困っていることを聞く) |
| 3か月 | 担当の見直し。オンコールの開始時期を相談 |
| 3か月 | 面談 |
| 6か月 | 事例の振り返り |
| 6か月 | 面談 |
| 1年 | 役割の見直し、研修の希望 |
| 随時 | 相談できる先輩を決めておく |
オンコールの体制は緊急時訪問看護加算、残業の実態は訪問看護の残業をご覧ください。
面談で聞くことと、聞き方
| 聞くこと | 聞き方 |
|---|---|
| 負担に感じていること | 「いま一番手が止まるのはどの場面ですか」 |
| オンコール | 「出動のあと、次の日はどうしていますか」 |
| 記録 | 「記録はどこで書いていますか」 |
| 担当 | 「担当を替わりたい利用者はいますか」 |
| 相談 | 「困ったとき、誰に聞いていますか」 |
| 学び | 「もう少し知りたい分野はありますか」 |
| 休み | 「希望どおりに休めていますか」 |
| 将来 | 「1年後、どんな仕事をしていたいですか」 |
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
監修:嶺井 美幸(看護師・訪問看護ステーション「訪問看護ようき」代表・株式会社ライフシフトCSO)
