第3部 現場で確かめる
ここまで、原則と考え方をお話ししてきました。では、それは本当に現場で起きているのか。
その答えは、私が語るのではなく、現場の方々の言葉の中にあるはずです。
ここからは、実際に導入してくださった施設のみなさんから届いた声、「現場が語る、本当のスローDX・AX。」をお届けします。一部は、お話をもとに私たちが構成し、ご本人に確認していただいたものです。
読むときは、ひとつだけ意識してみてください。この事業所では、第1部・第2部のどの原則が働いているか。
答えを探しながら読むと、ばらばらの体験談が、同じ原則の別の顔に見えてきます。
先に、全部お見せします。
うまくいった話が中心です。
そのうえで、迷ったところ、不安だったところも、書いてくださった分はそのまま載せています。
寄稿には、それぞれの事業所が使った道具の名前が出てきます。「神マナ」「マナ」は、私たちライフシフトがつくっている道具です。陽気の3編は、私の家族が営む事業所の話です。宣伝に聞こえるところもあると思いますが、ご本人の言葉なので、そのままにしています。読むときは、道具の名前ではなく、そこで働いている原則のほうを見てください。
もうひとつ、経営の目で読むなら、人数や件数が書いてある所と、感想として書かれている所を分けて読んでみてください。費用や残業時間の前後の比較は、ここには載っていません。それは、あなたの施設で第1章の数字を測って確かめるものです。
全部を読む必要はありません。ご自分と同じ種別の声から読んでみてください。居宅介護支援の方なら、愛ねっと・ケアプランそら・パーネル・島の風。訪問介護の方なら、訪問介護ようき。訪問看護の方なら、訪問看護ようき・walkers base・JA-KEY+・ひかり・オリーブです。通所介護や入所の施設の方なら、デイサービスと有料老人ホームを営む陽気。居宅と通所を同じ法人で営む方なら、島の風も近いはずです。
いまお届けできる声は、居宅介護支援と訪問看護・訪問介護が中心で、障害福祉の事業所や病院の寄稿はまだありません。病院の方は、訪問看護の声を、病棟の記録や退院時の書類に置き換えて読んでみてください。障害福祉の方は、「ケアプラン」「ケアマネ」を、あなたの施設の計画や担当者に置き換えて読んでみてください。居宅介護や重度訪問介護の方は訪問介護ようきから、相談支援の方は居宅介護支援の4編から読むと、置き換えやすいはずです。働いている原則は、同じです。
ここから、ひとつずつお届けします。
ケアプランセンター愛ねっと(大阪府/居宅介護支援事業所)
全国の介護支援専門員を束ねる立場の成田氏が、ご自身の事業所「ケアプランセンター愛ねっと」で神マナを導入し、その効果を率直に語ってくださいました。
毎月、月末月始に訪れる「書類の山」との闘いに、限界を感じていました。
私たちの事業所では、長年ケアマネジャーの業務過多、特に「書類作成に費やす時間の長さ」が大きな課題となっていました。
毎月の訪問(モニタリング)自体は、利用者さまやご家族との大切なコミュニケーションの時間であり、非常にやりがいを感じる瞬間です。しかし、事務所に戻ってからは、
・文字起こし
・要約
・モニタリングシートへの記入
・支援経過の入力
という一連の事務作業が、どれほどステップを踏んでも減ることはありませんでした。
そんな時に出会ったのが、AIを活用したケアマネジメント支援アプリ「神マナ」でした。
やることは「訪問前にボタンを押すだけ」。その簡単な操作性に驚きました。
導入初期、スタッフからは「また新しいアプリを覚えるのか」「本当に実務で使えるのか」といった不安の声もありました。
しかし、実際に使ってみて全員がその簡単な操作性に驚愕しました。
ケアマネジャーがやるべきことは:
1. 訪問前にスマホでアプリを起動
2. 「モニタリング開始」のボタンを押して対象の利用者さまを選択
3. あとは「録音」を押すだけ
利用者さまとの普段通りの会話をそのまま録音し、面談が終わったら「録音終了」をタップする。操作は本当にこれだけです。
モニタリング文章の自動生成から、カイポケへの自動転記まで、シームレスに完結します。
驚くべきは、単なる音声の文字起こしにとどまらない点です。
会話の内容から、ケアプランに設定されている「短期目標」に準じた適切なモニタリング文章を、AIが自動で生成してくれます。さらに、モニタリングシートだけでなく、同時に「支援経過」の作成まで完了してしまうのです。
そして、ここからが「神マナ」の真骨頂です。
生成された文章をスマホの画面上で軽く確認・修正し、転記ボタンを押すだけで、私たちがメインで使用している介護ソフト『カイポケ』へ自動的にデータが転記されます。
以前であれば、事務所に戻ってパソコンを立ち上げ、記憶を呼び起こしながらタイピングしていた時間が、丸ごとゼロになりました。
車の中で少し手直しをしてボタンを押せば、事務所に帰着した瞬間には、その日のモニタリングと支援経過の入力がすべて終わっているのです。
この「超リアルタイム」で書類が仕上がる快感は、一度味わうともう以前のやり方には戻れません。
アセスメント・保険証確認・ケアプラン作成まで、スマホ一台で完結します。
「神マナ」の恩恵はモニタリングだけにとどまりません。
新規のインテークやアセスメントの際にも、過去の情報開示書類やサマリー、面談時の音声情報から必要な要素を網羅的にまとめて、一瞬でアセスメントシートを形作ってくれます。
さらに、利用者情報の入力作業も劇的に変わりました。
事務的な打ち込み作業によるミスやストレスが、完全に排除されました。
浮いた時間で、「ケアマネジャー本来の役割」と「心のゆとり」を取り戻せました。
「神マナ」を導入したことで、私たちの業務効率は格段に上がりました。
何よりも変わったのは、ケアマネジャーの表情です。常に「早く書類を書かなければ」という目に見えないプレッシャーに追われる日々から完全に解放されました。
時間が生まれたことで、
・利用者さまやご家族の話にこれまで以上にじっくりと耳を傾けられる
・地域の社会資源の開拓
・多職種連携
といった、本当の意味で「ケアマネジャーとしてやるべき専門業務」にエネルギーを注ぐことができるようになりました。
また、劇的な時間短縮により、人によっては空いた時間を活用して:
・自身のキャリアアップのための勉強
・副業に挑戦
など、人生の選択肢や心のゆとりを広げることにもつながっています。
ケアマネジャーという職業の働き方と価値を、
根本から変えてくれる革新的なアプリだと確信しています。
— ケアプランセンター愛ねっと 代表 / 全国介護支援専門員協会 代表 成田 聡
株式会社ル・シエル / ケアプランそら(滋賀県・京都府/居宅介護支援・通所介護・訪問介護)
滋賀と京都で居宅介護支援・訪問介護・通所介護など多岐にわたる事業を展開する「株式会社ル・シエル」。同社「ケアプランそら」でケアマネジャーを務める小出氏が、現場のケアマネが選び社長が即決したという神マナ導入の経緯と、共に目指すこれからの介護について、思いを聞かせてくださいました。
私たちが日々向き合う介護の現場。そこには常に、ある大きな課題がつきまとっていました。
「もっと利用者さまと向き合いたい」のに、書類業務は終わりませんでした。
ケアマネジャーの本来の仕事は、利用者さまやご家族の「思い」を汲み取り、理想の暮らしを支えることです。しかし現実には、山のような書類作成やデータ入力に追われ、パソコン画面と向き合う時間が大半を占めていました。
「もっと現場を楽に、そして利用者さまと向き合う時間を増やしたい」
そう思い、私は個人的にChatGPTを使って、ケアマネ業務向けのプロンプト(指示文)を自作して試行錯誤していました。しかし、やはり専門知識のない素人が作るプロンプトには限界があります。
介護現場特有の複雑なニュアンスや、実際の業務フローにピタッと馴染むような成果物は得られず、「あと一歩、かゆいところに手が届かない……」ともどかしさを感じていました。
そんな時、ネット検索の果てに見つけたのが、AI介護アシスタント「神マナ」でした。
大阪の展示会で実際に触れ、さらに開発元の方々と直接お話しした時、「これならいける」と直感しました。開発チーム自体が介護現場のリアルを誰よりも理解しており、私たちがシステムに合わせるのではなく、システムが現場に寄り添ってくれる設計になっていたからです。
面倒な事務作業がボタン一つになり、業務効率が劇的に変わりました。
導入して驚いたのは、現場の業務が目に見えて軽くなったことです。特に効果を実感しているのは、以下の機能です。
・訪問先での音声録音と自動文字起こし
メモを取る手間に気を取られず、利用者さまの表情や会話に集中できるようになりました。
・支援経過から「カイポケ」への自動転記&議事録要約
これまで何十分もかかっていた文字入力や要約が、ボタン一つで完了します。
・過去のデータ検索がスムーズに
「あの時どんなやり取りをしたっけ?」という確認作業が一瞬で終わり、探すストレスがなくなりました。
操作が極めてシンプルなので、ITに苦手意識のあったベテランのケアマネジャーも、今では「これ、本当に助かるね」と笑顔で毎日のように使いこなしています。
AI時代だからこそ、「人にしかできないこと」を大事にしたいと考えています。
代表の宝里にこの成果を報告したところ、「現場がそこまで助かるなら」と導入を即決。その背景には、宝里が常に口にしている強い想いがありました。
「AIの時代が来たからこそ、対面で利用者さまの話をじっくり聴くような、人にしかできない温かい関わりを一番に大事にしていきたい」
神マナによって事務作業が大幅に時短できた分、私たちはこの「本来やりたかった仕事」に時間を割けるようになっています。
・利用者さまの訪問時に、これまで以上にじっくりとお話を聴く。
・ご家族の小さなお困りごとや、表情の変化にも先回りして気づくことができる。
・地域の多職種の方々との連携を、より密に行う。
地域の介護現場を、もっと元気にしたいと思っています。
現在、私たちル・シエルは、自分たちが実体験したこの変化を地域の他の事業所さまにも知っていただきたく、神マナのパートナーとしてご紹介活動も行っています。
これは、単なる「システムの導入」ではありません。
現場の負担を減らし、ケアマネジャーが笑顔で生き生きと働ける環境を作る。そして、その笑顔と生まれた心のゆとりが、利用者さまやご家族へのより手厚いケアへと繋がっていく。
心強いパートナー(開発陣)と共に、
地域に根差した「人の温もりを大切にする介護」を
実践していきたいと考えています。
— 株式会社ル・シエル / ケアプランそら ケアマネジャー 小出
ケアプランパーネル(沖縄県・宜野湾市/居宅介護支援事業所)
2025年4月、沖縄・宜野湾市に開業された居宅介護支援事業所「ケアプランパーネル」。「ICTを積極的に活用したい」——開業当初からそんな思いを抱いていた代表・津留真美子氏に、マナと共に歩んできた事業所の成長の軌跡を語っていただきました。
開業と同時に、「ICTを活かした事業所づくり」を思い描いていました。
私たちが事業所を立ち上げたのは、2025年の4月。本当に、ゼロからのスタートでした。
在宅勤務を主体とした、新しいかたちの居宅介護支援事業所。だからこそ、開業当初から「ICTを積極的に活用していきたい」という強い思いがありました。
そんな時、マナのことを教えてくれたスタッフがいました。「これなら、私たちのやりたい働き方に合うかもしれない」。最初に情報をくれたその職員には、今でも感謝しています。
さっそく問い合わせ、2025年7月のはじめにオンライン(Zoom)で詳しい説明を受けました。話を聞くほどに、「これと一緒なら、理想の事業所がつくれる」と感じたのを覚えています。
ケアマネ2名の小さなスタートから、事業所の成長と共にマナも育っていきました。
マナを使い始めた当時、私たちはまだケアマネジャー2名の小さな体制でした。
ですから、無理はしませんでした。まずは、ケアマネジャー1名分のプランから小さく始めたのです。ケアマネが2名在籍する事業所でも、1名分のプランからスタートしてかまわない——そう聞いて、気負わず最初の一歩を踏み出すことができました。
ところが、ここから事業所とマナは、二人三脚のように成長していきました。
・スタートは 1名プラン から、無理なく
・導入から4ヶ月目には、利用するメンバーを増やして 2名プラン へ
・年明けには新たにケアマネジャーが加わり、3名以上のプラン へ
・そして今では、総勢7名でマナをフル活用
一つひとつ覚えるうちに、毎日手放せない「パートナー」になりました。
最初から全部を使いこなせたわけではありません。自動転記の機能を一つ、また一つと覚えていくうちに、気づけば毎日当たり前のように使うようになっていました。
今ではマナは、単なる業務ツールではなく、私たちの仕事を隣で支えてくれる「パートナー的な存在」です。
確信に変わった瞬間——一人で、1ヶ月に約40名の引き継ぎ
マナの真価を確信したのは、マナを使い始めて半年ほどが経った、2025年末から2026年始にかけての出来事でした。
他事業所からの引き継ぎで、1ヶ月で約40名もの利用者さまを受け入れることになったのです。
当時はまだケアマネジャー2名の体制。もう一人は既存の利用者さまの対応で手一杯でしたから、実質、私一人で約40名の引き継ぎをやり切らなければなりませんでした。立ち上げ期の事業所にとって、これは並大抵の業務量ではありません。
到底乗り切ることは
できませんでした。
この一件で、効果を完全に実感し、確信に変わりました。事業所として大きく前進できたのも、マナと共に走ってきたからこそです。
現場目線で応えてくれるから、安心して任せられます。
マナの心強さは、機能そのものだけではありません。
アップデートのたびに必ず対応してくれて、現場目線の要望にもしっかり応えてくれる。だからこそ、安心して日々の業務を任せることができます。
これからも、マナと一緒に理想を叶えていきます。
私たちパーネルが大切にしているのは、次の運営方針です。
利用者の有する能力に応じ、自立した日常生活、希望する生活スタイルの実現を目指す。利用者・ご家族の選択に基づき、よりよい介護保険サービスが提供できるように支援を行う。
マナによって生まれた時間とゆとりを活かし、この方針の質をさらに高め、進化させていきたい。立ち上げから走り続けてきた私たちにとって、マナは理想を一緒に叶えてくれる仲間です。
ケアマネ2名の小さな一歩が、
マナと共に大きく育っていった。
これからもマナの進化と成長に期待しながら、私たちも共に歩んでいきます。
— ケアプランパーネル 代表 津留 真美子
居宅介護支援事業所 島の風(沖縄県・うるま市/居宅介護支援・通所介護)
沖縄県うるま市で、居宅介護支援事業所と2つの通所介護(1日型・半日型のリハビリ特化型)を営む「株式会社トータルライフケアおきなわ」。同法人の居宅介護支援事業所「島の風」は、代表取締役・花城清治氏と、管理者を務める花城ちさと氏。ご夫婦を中心に運営されています。
「本人に寄り添った支援」を掲げ、各サービス事業所との迅速な連携を大切にしてきた島の風。2025年に神マナの導入を決断し、年配のケアマネさんも在籍するなかで事業所にゆっくりと浸透していった——その歩みを、管理者の花城ちさと氏に語っていただきました。
「本人に寄り添った支援」を掲げ、うるまの地で歩んできました。
私たち島の風は、沖縄県うるま市で居宅介護支援を行っています。目標は、ずっと変わりません。「本人に寄り添った支援」です。そして、各サービス事業所との迅速な連携対応を、いつも心がけてきました。
同じ法人内には通所介護事業所(1日型・半日型のリハビリ特化型)を2か所設けており、住み慣れた地域で「本人らしく」生活していけるよう、お手伝いを続けています。現在は、介護支援専門員5名(うち主任ケアマネジャー4名)に加え、ケアマネジャーの経験をもつ事務員1名という体制です。
・すべての人々が、最後まで住み慣れた地域で、安全に安心して日常生活を送れるように支援する
・社員とその家族が幸せになれるように、ともに歩んでいく
何年も、その日のことを、その日に記録できませんでした。
長く、私を悩ませ続けていたことがあります。それは——その日に記録したいことを、その日のうちに記録できない、ということでした。
日中は利用者さまのもとを回り、戻ればすぐ次の対応に追われる。気がつけば、書きたかった記録が手つかずのまま夜を迎えてしまう。家に帰っても、その記録のことが気がかりで、落ち着いて眠ることができません。
結局、眠る前にパソコンを開いて、睡眠時間を削りながら入力する。
そんな日々が、何年も続いていました。
今は、時間内に記録が終わる。眠れない夜が、なくなりました。
神マナを使って記録業務を行うようになってから、その日々は一変しました。
記録が、時間内に終わるのです。気がかりを抱えたまま家路につくことがなくなり、夜、それで眠れないということも、なくなりました。
長年、私を縛り続けていたストレスから、ようやく解放されたのです。
これが、神マナを導入していちばん嬉しかったことです。
記録の負担が軽くなることは、心の負担が軽くなること。
記録に追われる日々から解放されて、いま、しみじみと感じていることがあります。それは、記録の負担が軽くなることは、そのまま心の——精神的な負担が軽くなることに、つながっている、ということです。
そして、少しずつではありますが、国が示す「生産性向上」へと歩んでいる手応えもあります。大切にしているのは、効率化のためにケアの質を落とさないこと。神マナは、質を保ったまま負担を減らしてくれる。だからこそ私たちは、ケアマネジャーとして安心して、これからも社会に貢献していけると感じています。
今後とも、伴走支援をどうぞよろしくお願いいたします。
年配のケアマネさんにも、“ゆっくり”浸透していきました。
私たちの事業所は、ITが得意なスタッフばかりではありません。ベテランのケアマネさんも一緒に働いています。
それでも、無理に急がず、事業所のなかで徐々に、着実に浸透していきました。今では、モニタリングなどで神マナアプリをフル活用しています。本当にありがたいと、心から思っています。
次は、ケアプランとデイサービスの記録を、つなげていきたい。
私たちは、同じ法人内の通所介護でも『カイポケ』を使っています。だからこそ、記録マナや通所マナも、ぜひ試してみたいと考えています。
居宅のケアプラン業務と、デイサービスの毎日の記録。この2つを連携させることで、私たちはさらなる進化を目指せるはずです。
解放された。
ゆっくり、でも確かに、
事業所に根づいていく。
— 株式会社トータルライフケアおきなわ / 居宅介護支援事業所 島の風 管理者 花城 ちさと
有限会社陽気(沖縄県・南城市/有料老人ホーム・デイサービス・訪問看護・訪問介護)
沖縄で「ホームいこい」「デイサービスはいさい」「訪問看護ようき」「訪問介護ようき」を運営する有限会社陽気(陽気グループ)。
「最後の一瞬まで、心からの安らぎを」をミッションに、ご利用者様一人ひとりの物語に耳を傾け、その最終章を共に紡ぐ介護を実践しています。代表・嶺井美幸氏のもとで進められている、現場発のスローDX・AXの軌跡をご紹介します。
最初の一歩は「排泄記録」でした。
私たちのスローDXは、意外なところから始まりました。排泄記録です。
それまでは紙に記録していたものを、スマホで直接タップする方式に変えました。
しかも、画面には利用者さんのお顔(写真)が表示される。顔を見ながら記録できるので、心理的なハードルが大きく下がりました。
有料老人ホームでの排泄記録は、記録すること自体が難しいとされてきました。しかし、この仕組みによって全スタッフが記録を残すことに成功しました。
「誰が、いつ、何をしたか」が見えるようになりました。
記録が蓄積されると、大きな変化が起きました。
どのスタッフが、どの利用者さんに、いつ、何をしたか。
これが明確に振り返れるようになったのです。
すると、改善のアイデアが次々と生まれ始めました。
「この時間帯に人手が足りていないのでは?」
「このケアの順番を変えたら、もっと効率的では?」
現場全体が、自然と好循環に入っていきました。
情報リテラシーが高まり、進化が加速しました。
排泄記録の成功をきっかけに、職員間の情報リテラシーが飛躍的に高まりました。
その結果、
・訪問介護のスケジュール・シフトを最適化
・自社の強みを活かした介護モデルを実現
・一つひとつの業務を仕組み化
日々一歩一歩、成長し、進化を実感できています。
排泄記録から始まり、今では20を超える記録を電子化しました。
排泄記録でやり方を覚えたスタッフたちは、次々と他の記録もデジタルに移行していきました。
今では、20個を超える記録が紙からデジタルに変更され、記録と確認の作業がすべて電子化されています。
そして蓄積されたデータを利活用し、より最適な業務フロー・評価体制・教育体制の改善を日々行っています。
スタッフの質が上がり、医療ニーズにも対応できるようになりました。
仕組み化が進んだことで、スタッフの質そのものが向上しました。今では、医療ニーズの高い要介護者の介護も行える体制を構築しています。
人材教育にも力を入れており、一般職から役職が上がり、才能が花開いたスタッフにより、これまで考えられなかったレベルに施設全体が進化しています。
私たちのDXを支えているのは「3つの柱」です。
私たちは、DXの基盤として3つの柱をシステム・仕組みとして大切にしています。
② 職員主義 — スタッフが働きやすい環境をつくることが、良いケアにつながる
③ 環境整備 — デジタルとリアル、両方の環境を整え続ける
この3つの柱を土台に、日々成長と進化を続けています。
施設全体の進化につながった。
これからも一日一日を大切に、ご利用者様と職員、そして地域とともに歩んでいきます。
— 有限会社陽気 / ホームいこい 代表 嶺井 美幸
訪問介護ようき(沖縄県・南城市/訪問介護)
有限会社陽気(陽気グループ)が運営する「訪問介護ようき」。自社施設のご利用者様へ訪問介護と訪問看護を一体で提供し、医療ニーズの高い方も住み慣れた地域で暮らせる体制を築いています。その訪問介護の現場で、神マナがどう活きているのかを伺いました。
訪問の現場では、その場で文字を打ち込むのは簡単ではありません。
訪問介護では、ケアをしながらその場でキーボードを打つことはできません。だからこそ私たちは、「音声」で記録することにしました。
・スケジュールの割り当て管理
・訪問介護記録の音声入力
・音声入力したデータを、そのままカイポケへ自動転送
打ち込むのが難しい場面でも、話すだけで記録が残る。これだけで、入力の負担が大幅に圧縮されました。
施設記録のデータを、訪問介護にもそのまま活かす。
私たちは、自社施設のご利用者様に訪問介護を行っています。だからこそ、施設記録で入力したデータを、訪問介護でもそのまま活用できます。
たとえば、1日に3回測るバイタル。その記録を「訪問時の点」としてではなく、ご利用者様が過ごした1日の「線」として蓄積していきます。
ナースと介護職が、同じ目線で。
訪問介護と訪問看護を組み合わせたことで、具体的なメリットが生まれました。
・ナースと介護職の密接な連携が図れている
・介護職であっても、ナースと同等の知識を共有し、留意点を正しく理解できている
・プロ意識が高まり、ケア全体の質が向上している
病院へ行かずとも、住み慣れた地域で質の高い医療的ケアを受けられる。地域の多様なニーズを持つ方々を、問題なく受け入れられる体制が整いました。
組み合わせ、
医療ニーズの高い方も、
地域で支える。
— 有限会社陽気 / 訪問介護ようき 代表 嶺井 美幸
訪問看護ようき(沖縄県・南城市/訪問看護)
同じく有限会社陽気(陽気グループ)が運営する「訪問看護ようき」。医療ニーズの高い入居者様へのケアで高い評価をいただいています。手入力に追われていた看護記録が、神マナでどう変わったのかを伺いました。
手入力の「訪問看護記録書Ⅱ」に、かなりの時間を費やしていました。
これまでは、過去の記録を見直しながら手入力で訪問看護記録書Ⅱを作成しており、かなりの時間を費やしていました。
いまは、施設記録アプリ「記録マナ」から情報を連携させる運用に変わりました。
3つの情報をAIが統合し、SOAP形式で出力する。
具体的には、次の3つをAIがひとつにまとめます。
1. 前回の記録から読み取れる状態
2. 施設記録にリアルタイムで入力された今日の経過
3. いままさに自分が音声入力した現在の状態
記録の時間が、利用者様と向き合う時間に変わりました。
書くことや入力することに追われるのではなく、目の前の利用者様と向き合う時間、あるいは命に関わる緊急時の判断といった、本来の業務に時間を使えるようになりました。
看護師と介護職が「看護の視点」を共有し、残薬の管理や与薬チェック、バイタル、排泄、食欲といった専門的な視点を、日々のケアに活かしています。
いのちと向き合う時間へ。
— 有限会社陽気 / 訪問看護ようき 代表 嶺井 美幸
訪問看護リハビリステーション walkers base(MAO GROUP・沖縄県/訪問看護・訪問リハビリ)
沖縄で訪問看護リハビリステーション walkers base・SORA・MAO と訪問リハビリテーション FUKUROU、広島で訪問看護リハビリステーション JA-KEY+ に関わる MAO GROUP。2026年6月の改定を踏まえた訪問看護の運用と、医療保険・介護保険それぞれの制度に沿った書類づくりを求めて、神マナの導入に取り組みました。その経緯と手応えを、川上喜広氏ご本人に綴っていただきました。
神マナを知ったきっかけ
今回、私たちが導入に取り組んだのは、株式会社ライフシフトが提供する「神マナ」です。
私が神マナを知ったきっかけは、以前、合同会社まおのてにご担当者の方がいらっしゃったと、会長からお話を伺ったことでした。そのお話に興味を持ち、まずは自分で神マナについて検索し、どのようなアプリなのか、訪問看護の現場でどのように活用できるのかを調べ始めました。
当時、7月頃に訪問看護向けの機能がリリースされる予定だと伺い、調べていくうちに、「まずは直接お話を聞いてみたい」と思うようになりました。そこで、株式会社ライフシフトの皆さまとお会いし、私たちが現場で感じている課題や、アプリに期待していることをお伝えしました。
特にお聞きしたかったのは、2026年6月の改定を踏まえた訪問看護の運用に対応できるのかという点です。単に記録を早く作成できるだけではなく、厚生労働省の資料を踏まえ、医療保険・介護保険それぞれの制度に沿った書類作成や運用につなげられるかを重視していました。
その相談に対して「対応できる」とのお返事をいただき、神マナさんとも具体的なお話を重ねながら、まずは打ち合わせと試用を進めていくことになりました。
私たちが解決したかった、記録と書類作成の課題
それまでも、私たちはカイポケを使用しながら、記録業務の負担を軽減できるアプリや、AIを活用した仕組みをいろいろと模索していました。
しかし、私たちが試した範囲では、看護記録の内容をまとめて計画書や報告書にすることはできても、それだけでは十分ではないと感じていました。
私たちが求めていたのは、主治医の指示書、ご本人・ご家族の思い、心身機能や生活状況を踏まえ、個別性のある目標と課題を設定し、日々の看護記録から評価までを一貫してつなげられる仕組みです。
例えば、「体調を維持する」「安心して生活できるよう支援する」といった表現だけでは、具体的に何を目指し、何を観察し、どのような変化をもって評価するのかが分かりにくくなります。ご本人がどのような生活を望んでいるのか、そのために何が課題となっているのか、看護として何を支援するのかを、より具体的に示したいと考えていました。
また、数値で評価できる項目については、実際の観察結果や測定値をもとに、目標や変化を分かりやすく示すことも大切にしていました。一方で、ご本人の思いや生活上の困りごとなど、数値だけでは表せない部分も、きちんと計画に反映させたいと思っていました。
現場の要望に対する、対応の早さに驚きました
実際に使い始めると、書類作成だけではなく、日々の情報入力にも多くの時間がかかっていることを改めて感じました。
例えば、訪問看護指示書の内容や、自立支援医療に関する公費情報などは、必要な情報を確認しながら入力するため、どうしても手間がかかります。そこで、「こうした情報を、写真を撮って読み取る形で入力できないか」と提案しました。
その相談にも「できます」と対応していただき、試しながら改善を進める中で、その日のうちに入力できるようになったこともありました。
約1か月半のトライアルを通じて、私が特に驚いたのは、この対応の早さです。要望を伝えた当日に機能が改善されたり、3日以内に変更が反映されたりすることもありました。
もちろん、すべての要望が同じようにすぐ実現するということではありません。それでも、こちらが伝えた現場の課題を受け止め、具体的な改善につなげようとしてくださる姿勢に、大きな安心感を持ちました。
医療保険・介護保険それぞれの運用や、厚生労働省の資料を踏まえた書類のあり方についても相談を重ね、そのたびに、私たちが求める内容へ少しずつ近づいていきました。
現場の声を伝え続けることで、使いやすさが変わってきました
2026年9月からは、実際に現場のスタッフにも使用してもらい、日々の業務の中で感じた課題や問題点を、神マナのグループLINEで共有するようになりました。
管理する側が使いやすいと感じることと、訪問先で記録を入力する看護師が使いやすいと感じることは、必ずしも同じではありません。だからこそ、実際に使うスタッフの声を、その都度伝えることが大切だと考えました。
使ってみて初めて気づくことや、業務の流れの中で改善してほしいと感じる部分を共有し、その内容をもとに何度もバージョンアップを重ねていただきました。
その結果、今では現場から「とても使いやすい」という声が上がるようになっています。
私にとってうれしいのは、アプリの機能が増えたことだけではありません。スタッフが自分たちの困りごとを伝え、それが改善につながるという経験を重ねられたことです。
導入して終わりではなく、実際に使いながら課題を見つけ、改善し、また使って確かめていく。この積み重ねが、現場に合った仕組みをつくるうえで大切だと感じています。
沖縄と広島、法人の異なるステーションも把握しやすくなりました
私たちが関わる訪問看護事業には、沖縄に4ステーション、広島に1ステーションがあります。地域が離れていることに加え、運営する法人が異なるステーションもあるため、全体をどのように把握するかが大きな課題でした。
これまでは、ステーションや法人ごとに確認する必要があり、全体の状況を見渡すために手間がかかる場面もありました。
この点についても相談したところ、法人や地域の違いを踏まえながら、沖縄と広島のステーションをまとめて確認できるように改善していただきました。
必要なステーションの情報を一括して把握できるようになったことで、全体がとても見やすくなったと感じています。
複数のステーションを運営・管理する立場としては、それぞれの現場の状況を大切にしながら、全体にも目を向ける必要があります。地域や法人が異なっていても、状況を把握しやすい仕組みがあることは、私たちにとって大きな意味がありました。
指示書から計画書、看護記録、報告書までがつながることの価値
これまで沖縄では、ステーションごとに訪問看護計画書や報告書を作成していました。
それぞれのスタッフが利用者のことを考えて作成していても、課題の捉え方や目標の表現、評価のまとめ方を、どのようにそろえていくかという難しさがありました。
神マナを活用する中で、主治医の指示書を踏まえて課題や目標を整理し、その課題に沿って日々の看護記録を積み重ね、評価を計画書や報告書に反映していくという流れが、より明確になってきました。
私が大切だと感じているのは、単に文章の形を整えることではありません。
「何を目標に支援しているのか」
「実際にどのような関わりを行い、
どのような変化があったのか」
が、書類全体を通して
伝わること。
ご本人・ご家族の思いや、その方の心身の状態、生活上の課題を踏まえながら作成することで、同じ病名だから同じ計画になるのではなく、その方に必要な支援を具体的に考えやすくなったと感じています。
また、実際に作成した計画書や報告書については、関係する行政の担当窓口にも内容を確認しました。今回、私たちが相談した書類の範囲では、特に問題はないとの回答をいただき、運用を進めるうえでの安心材料になりました。
ただし、これはアプリそのものや、今後作成するすべての書類について、行政から一律に承認を受けたという意味ではありません。あくまで個々の書類の内容を確認しながら、適切に運用していくことが大切だと考えています。
こうした経験を通じて、「これは私たちの現場で、しっかり活用していく価値がある」と確信するようになりました。
AIを活用する目的は、利用者へのケアに集中できる時間を増やすことです
私が神マナの導入を通じて目指しているのは、単に書類を早く完成させることではありません。
記録や情報整理にかかる負担を軽減し、その分の時間を、ご本人・ご家族へのケアや、看護師同士の連携に使えるようにすることです。
イメージとしては、AIに下書きや情報整理の8割程度を任せ、最後の仕上げとして、看護師が確認・評価・修正を行う形です。
ただし、この「8割・2割」は業務分担のイメージであり、内容の一部だけを確認すればよいということではありません。AIが作成した文章が実際の観察内容と一致しているか、主治医の指示から外れていないか、ご本人・ご家族の思いが正しく反映されているかを、看護師が全体を通して確認することを大切にしたいと考えています。
AIが情報を整理することと、看護師が利用者の状態を理解し、必要な支援を判断することは、役割が異なります。だからこそ、任せられる作業はAIに任せ、看護師は専門職としての判断や、目の前の利用者との関わりに力を注ぎたいと思っています。
そこで生まれた時間を、利用者の小さな変化に気づくための観察、ご本人の気持ちを聴く時間、ご家族への説明、カンファレンスやミーティングなどに充てていきたいです。
また、スタッフ間で利用者の課題や支援方針を共有し、「次の訪問では何を確認するか」「今の支援をどのように見直すか」を話し合う時間も大切にしたいと思っています。
神マナをきっかけに、事業所を越えて学び合っていきたいです
今回の経験を通じて、神マナは、アプリを使うことだけで終わるものではないと感じています。
カイポケを利用している事業所の方はもちろん、ほかの記録ソフトを使っている方とも、勉強会などを通じて、訪問看護の課題や取り組みを共有していきたいと考えています。
それぞれの事業所で抱えている困りごとや、記録の工夫、計画書・報告書の作成方法、制度への対応などを持ち寄ることで、自分たちだけでは気づかなかった視点を学べると思います。
同じ訪問看護に携わる仲間として、地域や法人の枠を越えて切磋琢磨し、知識や技術を高め合っていきたいです。そして、その学びをアプリの改善にも、日々の看護にもつなげていきたいと考えています。
私にとって、神マナ導入の一番の目的は、業務の効率化そのものではありません。
※本文は、ご本人に書いていただいた文章を、ご了承のうえ掲載しています(表記の揺れのみ当社で整えました)。記載の内容は各事業所での運用に基づくもので、効果には個人差があります。行政への確認についての記述は、ご本人が相談した書類の範囲に限った内容であり、アプリや書類全般について承認を受けたものではありません。
訪問看護リハビリステーション JA-KEY+(MAO GROUP・広島県広島市/訪問看護)
広島市西区の訪問看護リハビリステーション JA-KEY+(じゃけぇぷらす)。沖縄に拠点を持つ MAO GROUP の広島のステーションとして、約60名の利用者様の訪問看護を担っています。1日に8件ほど訪問し、移動距離も長い毎日の中で、神マナを使って何が変わったのか。現場で記録と月末の書類を担う玉井花奈氏ご本人に綴っていただきました。
夜中に記録を書くのが、当たり前になっていました
神マナを実際に使用してみて、まず大きく変わったと感じているのが、日々の看護記録にかかる時間です。
訪問看護では、1日に8件程度訪問することもあり、特に広島は利用者様のご自宅までの移動距離が長いことも多く、訪問と訪問の間の時間がかなりタイトなスケジュールになっています。そのため、訪問後すぐに記録を入力することが難しく、これまでは帰宅してから記録をすることも少なくありませんでした。仕事が終わって家に帰り、家事や子どもたちのことを済ませた後、夜中に記録を書くということも当たり前になっていました。
訪問の合間に、その場で記録できるようになりました
神マナを使用することで、記録作成にかかる時間が短縮され、訪問の合間でも効率よく記録を作成できるようになりました。また、リアルタイムで利用者様と関わった内容を記録として残しやすくなったことも大きな変化です。
さらに、「看護課題に沿った内容をきちんと記録できているか」といった確認にもこれまでは時間をかけていましたが、その部分についても負担が軽減されたと感じています。
月末・月初の報告書と計画書は「下書きから仕上げる」形に
そして、最も大きな時間短縮につながっていると感じているのが、月末・月初の報告書や計画書の作成です。約60名の利用者様の報告書や計画書を作成するには、これまでは訪問の合間の時間を使ったり、夜遅くまで作業したりすることもあり、かなりの時間と労力が必要でした。
神マナでは、報告書の下書きをボタン一つで作成してくれるため、作成後は内容を確認し、必要な部分を修正するという形で進めることができます。計画書についても、評価の下書きを作成してくれるため、同様に確認・修正を行うだけで完成に近づけることができます。
「次に開いたときには、改善されている」
また、神マナを使っていて特に印象的なのが、改善や対応のスピード感です。「ここが少し使いにくい」「こうなったらもっといいのに」と感じたことが、次に開いたときには改善されていることもあり、どんどんアップデートされ、より使いやすくなっていると感じています。
利用する側の意見が反映されながら進化していくところも、実際に使っていて魅力に感じる部分です。
短くなった時間を、記録の質と、利用者様と関わる時間へ
これからは、報告書や計画書の作成時間を短縮するだけではなく、その分、内容の質をさらに高めていきたいと思っています。また、普段の看護記録についても、より利用者様の状態や看護課題が伝わる、質の高い記録を作成できるようにしていきたいです。
神マナに記録作成の一部を手助けしてもらうことで、記録に追われる時間を減らし、その分、実際に利用者様と関わる時間を大切にすることができるようになりました。
※本文は、ご本人に書いていただいた文章を、ご了承のうえ掲載しています(表記の揺れのみ当社で整えました)。記載の内容は各事業所での運用に基づくもので、効果には個人差があります。行政への確認についての記述は、ご本人が相談した書類の範囲に限った内容であり、アプリや書類全般について承認を受けたものではありません。
訪問看護ステーションひかり(合同会社NEO/訪問看護)
利用者さま約330名を、看護師・リハ職あわせて20名ほどのスタッフが訪問する、訪問看護ステーションひかり(合同会社NEO)。精神科訪問看護も担い、看護とリハがそれぞれ担当を持つ「プライマリー制」で、一人ひとりの利用者さまを支えています。2026年9月に神マナを導入し、何が変わったのか。門馬恵里香さんに伺いました。
① ずっと探していたこと。——AIで記録を楽にしたい。でも、見積もりは手が届かなかった。
私たちのステーションは利用者さまが330名ほどいて、毎日20名ほどのスタッフがiPadを持って訪問しています。訪問のたびの記録に加えて、月末には訪問看護計画書と報告書が、利用者さまの人数分だけ待っています。看護とリハで書き方も違いますし、医療保険と介護保険で様式も変わる。精神科訪問看護では評価の欄も加わります。現場の時間の多くが、記録に取られていました。
しかも、20台を超えるiPadで、20名ほどが同時に動いています。記録の仕組みを変えるなら、全員が迷わず使えるものでなければ意味がありません。ここは、導入を考えるうえでいちばん慎重になったところです。
AIで記録を楽にできないか。現場の負担を軽くする方法はないか。社長は、ずっと検索を続けて、使えそうなサービスを探していました。ただ、話を聞いてみると、どこも費用が想像以上でした。それでも、現場のためにはやるしかないのかな——そう考えていた時期もあります。
記録の時間が長くなるほど、本来いちばん大切にしたい看護の時間が削られていきます。利用者さまのお宅で、目の前の方に向き合うこと。その時間を守れる仕組みを、私たちはずっと探していました。
もう一つ気がかりだったのは、訪問先での録音です。録音すればするほど費用がかかる仕組みだと、スタッフに「気にせず録っていいよ」とは言えません。電波の弱いお宅もあります。
② 神マナに出会って。——「これだ」と思ったのは、使い方と価格の両方でした。
神マナを見つけたのは2026年9月の初めです。デモアカウントを作り、翌日に画面を見ながら説明を受けて、その日のうちに導入を決めました。数日後には、20名で使えるプランに切り替えています。
決め手になったのは、私たちが求めていた使い方ができることでした。そしてもう一つは、使い方がシンプルなことです。新しい仕組みを入れると、覚えることが増えて、かえって現場が煩雑になることがあります。神マナは、話した内容がそのまま記録になり、カイポケに入るところまでつながっているので、スタッフが迷わずに使い始められました。
価格を見たときは、正直びっくりしました。それまで検討していたものとは比べものにならないくらい、手の届く金額だったからです。実際に使い始めてからも、アプリを使うための費用を大きく抑えられています。
③ 相談した翌日には、もう変わっている。——実装のスピードに驚いています。
使い始めてみると、当然「ここをこうしてほしい」が出てきます。たとえば、こんな相談をしてきました。
- 計画書の作成者欄に、看護とリハの担当者がきちんと入るようにしてほしい
- 医療保険の月は、報告書をリハの別添ではなく医療の様式で作ってほしい
- 精神科の評価(GAF)や記入者を、前回から引き継げるようにしてほしい
- プライマリーの担当で、利用者さまを絞り込めるようにしてほしい
- iPadの容量がいっぱいになるので、何とかしてほしい
- 報告書に必ず入れる文言や、バイタルの書き分け、指示書などの期限が近いことの知らせ
思いついたことをメールで送ると、早ければその日のうちに、遅くとも数日で、アプリが新しくなっていました。夜に送った相談が、翌朝には直っていたこともあります。朝に送った相談書が、その日のお昼過ぎには「反映しました」と返ってきたこともありました。できないことは、できないと理由を添えて返ってくるので、こちらも次の手を考えやすいです。
月末の計画書も、約300名分をまとめて作れるようになりました。カイポケに入るところまでつながっているので、作ったものを手で写す必要もありません。
この実装の早さには、いまも驚いています。
管理者として欲しい機能と、現場のスタッフが欲しい機能は、必ずしも同じではありません。管理者は、計画書や報告書を期限までにそろえたい、担当ごとに状況を見たい。現場は、訪問のあいだに手早く記録を終えたい。神マナは、その両方の声を拾って、どちらにも応えてくれています。
④ これから。——事業所の拡大に向けて、一緒に育てていきたい。
9月には訪問看護の勉強会にも参加しました。ほかの事業所さんがどう使っているかを知ると、自分たちの使い方も見直せます。
10月8日には、幕張メッセで開かれた展示会(メディカルジャパン東京)に、私たち3人で会いに行きました。メールでは何度もやり取りしていましたが、直接お会いするのは初めてです。メールだけでは伝えきれない現場の様子も聞いてもらえて、とても良い時間でした。
帰り道、3人で話したのは「とても早くて、安い。これはすごく伸びるだろうね」ということでした。相談すればすぐに形になり、価格も手が届く。その両方がそろっているサービスは、なかなかありません。
神マナのおかげで、スタッフが看護に集中できる環境ができてきました。記録に追われる時間が減ったぶん、利用者さまやご家族と向き合う時間を大切にできます。
これから事業所を広げていくうえでも、神マナは大いに役立ってくれると思っています。私たちの声で良くなった機能が、ほかのステーションの役にも立つ。そういう関係で、これからも一緒に育てていけたらうれしいです。
※本稿は、門馬様とのメールのやり取りと展示会でお伺いしたお話をもとに当社が構成し、ご本人に内容をご確認いただいたうえで掲載しています。感想はご本人のものであり、効果は事業所の状況によって異なります。
オリーブ訪問看護リハビリステーション 江東・墨田(株式会社Olea/訪問看護)
東京都の江東区と墨田区で、訪問看護リハビリステーションを運営する株式会社Olea。看護師と、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が、同じ利用者さまのお宅に交互に伺う体制です。2026年8月に神マナを試し始め、9月からは事業所全体で使っています。何が変わったのか、取締役で江東の管理者の井上弘子さんに伺いました。
5社ほど比べて、ダントツだった
私は取締役として経営を見ながら、江東の管理者として現場の訪問にも出ています。
記録のサービスは、5社ほど比べました。最初にWebミーティングでお話ししたのは8月の途中です。その中で神マナは、ダントツで早く、私たちに合う形に作っていただけました。「こんなことはできますか?」と聞くと、「できます」と返ってくる。その手応えがあったので、8月に3名で試し、9月からは江東・墨田の事業所全体で使っています。
正直に言うと、最初は料金が安すぎて不安にも思いました。でも、公開されている情報を読むと共感する内容がたくさんあり、ビジョンや考え方も、うちの会社に合っていると感じました。
導入してすぐ、スタッフと神マナの担当の方を一つのLINE WORKSのグループでつなぎました。気づいたことは、その場で書き込む。iPadで画面の下のボタンが押せない、と伝えたときは、翌日のアップデートで直っていました。
看護とリハビリ、職種ごとに記録書Ⅱが変わる
訪問看護の記録は、看護師とリハビリ職とで書く中身がまったく違います。神マナでは、記録書Ⅱを看護・PT・OT・STの職種ごとに作り分けられます。前回の記録を写すときも同じ職種の記録だけを写すので、看護とリハビリの書き方が混ざりにくくなりました。
観察記録も、次に入る人がパッと状況をつかめる形にしてもらいました。変化のあったことを先に書き、最後に「次回:」で次の訪問でやることを書く形です。
看護師は、バイタルや症状の変化、服薬や処置の内容を。PTやOTは、動作や可動域、歩行の様子を。STは、嚥下や発話の様子を。職種ごとに見るところが違うので、それぞれの書き方に合った下書きが出てくるのが助かっています。
訪問のあとではなく、訪問中に
一番変わったのは、記録を作るタイミングです。訪問が終わってから思い出して書くのではなく、訪問中に文字起こしを回しっぱなしにしておけます。長く回し続けても止まりにくい作りで、回した時間で料金が増えることもありません。録音は、利用者さま・ご家族のご了承をいただいたうえで行っています。テレビやラジオの音が流れているお宅でも、放送の声を分けて、利用者さまとの会話から下書きを作ってくれます。
訪問を終えた時点で、記録書Ⅱの下書きがほぼできています。あとは確かめて直し、カイポケへ送るだけです。
使い始めてすぐの頃、「訪問先でラジオが流れていて、記録がうまく作られない」と相談したことがありました。その日のうちに、放送の声を別の話者として扱って除く改良が入りました。今では、記録書Ⅱのほとんどを「話して」作っています。9月の1か月だけで、江東と墨田あわせて1,300件を超える記録書Ⅱを神マナで作りました。使い始めた8月から10月26日までで、2,500件を超えます(神マナの記録から数えた件数)。
計画書も、報告書も、評価も
記録書Ⅱだけではありません。訪問看護計画書と訪問看護報告書も、日々の記録から自動で下書きが作られます。計画書の評価は、報告書の「病状の経過」から職種ごとに入ります。
月末月初は、報告書と計画書がまとめて押し寄せる時期です。白紙から書くのではなく、1か月分の記録をもとにした下書きを確かめて仕上げる形になり、その時期の重さがずいぶん変わりました。
書き方は事業所ごとに細かく設定できます。どの項目を前回から引き継ぐか、観察記録をどのくらいの長さにするか、評価をどう書くか。私たちの書き方に合わせて調整できるので、使うほど「うちの記録」になっていきます。
江東と墨田でも、設定は少しずつ違います。たとえば墨田では、ケアの項目は前回から引き継がず、精神科の評価(GAF)は月の初回だけ入れる、という決まりにしています。拠点ごとのやり方を変えずに、同じアプリで回せています。
ステーション会議の記録は、実用に向けて調整中
ステーション内の会議も、録音しておけば要点をまとめ、次の会議のアジェンダまで作れる機能があります。ただ、私たちの会議で実際に使うところまでは、まだ来ていません。いまは、会議で決まったことと次に誰が何をするかを、看護とリハビリで同じように共有できる形を目指して、神マナの担当の方と一緒に実用に向けて調整しているところです。
「神マナならなんでもできそうな気がして」
法人として提出する書類で、利用者さまを要介護度別に数えた人数が必要になったことがありました。介護保険の方は事務で数えられても、医療保険で訪問している方の分が出せない。神マナで出せないか、相談してみました。
すると、利用者一覧に「介護度別」の集計が足され、その月に実際に訪問した方を介護保険・医療保険に分けて数えられるようになりました。アプリで人数を確かめ、そのまま書類に書き写せました。
無茶なお願いをしても、数日で反映されるのが本当に驚きです。言ったことが、すごいスピードで形になる。1か月、2か月で、驚くほど進化しています。今まで「欲しい」と思って諦めていたことも、お願いしたら「できる」になりそうな気がしています。
系列の居宅へ、そして展示会へ
10月のメディカルジャパン東京には、私たちのトップと一緒にブースへ伺いました。連携施設の医療法人社団オリーブ(今回神マナを始めたオリーブ居宅も入っている法人です)の刀禰智之理事長に、神マナをどうしても紹介したかったんです。
展示会でいろいろなブースを見ても、私たちは神マナ一択です(笑)。いま、医療で使っているモバカルとの連携も相談しています。
理念に基づいた看護のために
『オリーブの木』は、幸せを呼ぶ木ともいわれています。私たちは、住み慣れた環境でその人らしく、またご家族も幸せな生活を送れるように、心に寄り添った看護リハビリテーションを理念にしています。目的は、『自分や自分の家族も来てほしい』と思う訪問看護リハビリテーションを提供することです。
江東の管理者として、そして経営を預かる立場として、いちばん大事にしたいのは、スタッフが利用者さまとご家族に向き合う時間です。記録に追われる時間が減れば、そのぶん向き合えます。これからも事業所全体でAI・AX化を進め、より良い看護と医療の提供につなげていきたいと考えています。記録のAI化は、私たちにとってゴールではなく入口です。記録、計画、報告、会議と、事業所の仕事をひとつずつ見直していく。その相談相手がすぐそばにいることが、何より心強いと感じています。
神マナを、理念に基づいた看護の仕事に役立てながら、目的に近づけるよう、引き続き頑張っていきます。私たちも成長しながら、神マナの成長にも期待しています。認定パートナーとして、一緒に進化していきたいです。
※本稿は、井上様とのやり取りと展示会でお伺いしたお話をもとに当社が構成し、ご本人に内容をご確認いただいたうえで掲載しています。感想はご本人のものであり、効果は事業所の状況によって異なります。
第3部のまとめ:原則は、現場で起きていた
ここまでの事業所の話を、第1部・第2部の原則と並べてみます。
どの事業所も、全部を一度に変えたわけではありません。
今あるものを活かしたまま、足りないところだけを補い、職員の不安に寄り添いながら、ゆっくり続けました。
変化の速さは、事業所によって違いました。
説明を受けたその日に導入を決めた事業所もあれば(ひかり)、1名分から始めて、半年ほどで確信に変わった事業所もあります(パーネル)。
共通していたのは、速さではなく、止まらなかったことです。
最初の問いに戻ります
成長・進化する施設を、
どう創り上げるのか。
答えは、ひとつの魔法ではありませんでした。
あたりまえの原則を、いまの時代の道具で、毎日ひとつずつ。
成長・進化する施設とは、課題が来るたびに1つずつ賢くなり、やらなくていいことが少しずつ増えていく施設のことでした。
スローでいい。1日1つでいい。無理をしなくていい。
その積み重ねで、施設は少しずつ、確かに変わっていきます。
スタッフが笑顔で働ける場所に。利用者さんが安心して過ごせる場所に。ご家族が信頼できる場所に。
最初の一歩は、もう決まっているはずです。
各章の最後に書いた答えを、もう一度並べてみてください。全部を一度に始める必要はありません。この本の答えは、1日1つです。数字を1つと言葉を1行。見られる大きさに割った怖さ。明日、5分でできる最初の1つ。借りるやり方と、一緒に始める2割の人。毎日触れる場所。そして第2部で見つけた、いちばん時間を奪っている情報の流れと、AIに任せる所・人が判断する所、いま手元にある材料と次に揃える材料。
道具があってもなくても、それを、明日やってみてください。